AppFormixの総合クラウド監視最適化サービスが監視対象として仮想化ネットワークをサポート

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AppFormixは、Rackspaceなどのクラウドプラットホームを利用する企業の、OpenStackおよびコンテナベースのクラウド上のシステム監視し最適化する。その同社が今日、そのサービスにvirtualized network functions(VNF, 仮想化ネットワーク機能)*のサポートを加えた、と発表した。〔*: 日本では言葉として、NFV(Network Function Virtualization, ネットワーク機能の仮想化)の方がよく使われるようだ。〕

これまでのネットワーキングは、高度な専用ハードウェアを駆使するシステムだったが、しかし最近では徐々に、ありふれた日用品のようなコンピューターの上でソフトウェアを動かしてネットワークを実現するようになった。ハードウェアに要する費用は激落した。ただしネットワーキングという機能は、とくに通信業界などではレイテンシー(遅延)に敏感だ。しかもこの業界はVNFの主要ユーザーのひとつであり、またOpenStackのユーザー企業がとても多い。しかし、厳しくチューニングされた専用ハードウェアではなく、安価な日用品的コンピューターを使うと(そのままでは)、遅れやジターといった問題に悩まされがちだ。

AppFormixの協同ファウンダーでCEOのSumeet Singhによると、同社のサービスを利用するとジターを最大70%減らせる。彼は述べる: “VNFはまだ新しい技術だが、通信企業はこれによりネットワーキングをハードウェアからソフトウェアへ移行させようとしている。そして問題にぶつかる。弊社のサービスは一種のリアルタイムシステムで、これら仮想化ネットワークの状態…あらゆる性能要素…を常時監視し、分析し、その結果に基づいて最適化する”。

VNFの場合、最適化とは、ワークロードの構成やリソースの割り当てを変えることだ。AppFormix自身の調査によると、CPUの割り当てはジターにあまり影響しない。むしろ、問題の原因は多くの場合、キャッシュやメモリの使い方にある。たとえばAppformixのサービスがキャッシュの割り当てを適正化すると、ジターは減少する。

Singhが強調するのは、仮想化ネットワーキングの常時監視と最適化が重要なのは通信企業だけでなく、ユーザーを満足させる迅速なネットワーキングサービスをコンスタントに提供しなければならないeコマースなどでも重要、という点だ。

AppFormixの総合的なクラウド最適化サービスにVNFのサポートが加わったことにより、OpenStack(によるクラウド)とKubernetes(によるコンテナ管理)をベースとするクラウドシステムのユーザー企業はより安心して、ネットワーキングのソフトウェア化に取り組めるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Rackspaceが同社のプライベートクラウドの顧客のためのモニタリングツールとしてAppFormixを選ぶ

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Rackspaceが今日(米国時間4/25)、AppFormixとのパートナーシップを発表し、同社のOpenStackによるプライベートクラウドの顧客に、AppFormixのクラウドモニタリングとパフォーマンス最適化ツールを提供していくことになった。

このパートナーシップによりRackspaceはAppFormixのツールをライセンスし、Rackspaceを利用して自分たちのクラウドを管理しているプライベートクラウドの顧客全員に提供する。それによりR社の顧客はA社のリアルタイムモニタリング、アナリティクス、および最適化ツールにアクセスでき、またR社の技術者も、これらのツールを利用して顧客のクラウドを管理する。

Rackspaceにとって、これはやや異例な動きである。従来、同社のクラウド事業の技術的側面を管理するツールは、同社自身が作るのが通例だった…なんといってもRackspaceは、NASAと共に、OpenStackプロジェクトの創始者だ。Rackspaceのプロダクト管理担当シニアディレクターBryan Thompsonに、なぜ同社のOpenStack Private Cloudビジネスのために、ツールの内製でなくAppFormixを選んだのか、尋ねてみた。

彼は、最初は内製するつもりだったが、“AppFormixにはクラウドツール専門のチームがいた。チームと面談した結果、彼らがたいへん有能であることを知った。われわれがこれまでやろうとしていたことと、相性がとても良い。ツール作りに関しては、彼らにまかせた方が早い、と感じた”、と答えた。

それは、大企業がスタートアップを買収するときのよくある理由付けであり、Thompsonによると、内製よりも買収を選んだことで機嫌を損ねた社員も一部にはいるそうだ。

AppFormixのCEOでファウンダーのSumeet Singhによると、同社は必ずしもOpenStackオンリーの企業ではない。Googleが育てたコンテナ管理ツールKubernetesも、もちろんサポートしている。そして今では、KubernetesとOpenStackの併用は円滑にできるし、とくに問題はない、と。

AppFormixは昨年、August Capital率いるシリーズAのラウンドで700万ドルを調達し、すでにIntelなどとのパートナーシップにより、多くの顧客に同社のサービスを提供している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

パブリッククラウドという共有的インフラへ移行した企業ITのリアルタイムリソース管理を助けるAppFormixが$7Mを調達

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企業が、パブリッククラウドという共有的なインフラストラクチャを新たなITの場、自分たちのアプリケーションを動かす環境として選んだとき、その環境を効果的かつ効率的に使いこなすための具体的なノウハウをあらかじめ持っていることは稀だ。そういう企業を助けてガイドするサービスAppFormixが今日(米国時間6/9)、August Capital率いるシリーズAのラウンドにより、700万ドルを調達したことを発表した。

その発表と併せてステルス状態を脱した同社によると、今日(こんにち)のアプリケーションは必然的に仮想マシンやコンテナの上で動くことになり、そのためのインフラをほかのアプリケーションやテナントと共有することになる。そのためにアプリケーションは、リソースを他と競合することになりがちである。AppFormixは、サーバやストレージやネットワーキングのセットアップをモニタするオペレータやデベロッパを助けるために、リソースの競合状態やボトルネックが一箇所ですべて分かる単一のダッシュボードを提供する。同社のサービスはさらに、オペレータがリソースの競合状態を解決する場合のポリシーのセットアップを助ける。

DevOpsのプロフェッショナルたちはAppFormixを使って、自分たちのOpenStackのセットアップ上のコンテナや仮想マシンを管理し、またApache MesosやGoogleで育ったKubernetesなどのコンテナ技術によりアプリケーションを管理する。

現在のAppFormixはこのようなユースケースに力を入れているが、今後はクラウドのモニタリングや管理にも手を広げていく意向だ。

同社のファウンダでCEOのSumeet Singhは、この畑におけるかなりの経験者だ。それまでの彼はMicrosoft Azureの主席開発マネージャ、その前にはCiscoのデータセンター長だった。

彼は曰く、“さまざまなタイプのインフラストラクチャごとに、それぞれ異なったツール集合があるという状態は、過去の技術だ。インフラストラクチャ全体のリアルタイムの可視性がある、という状態が未来の姿であり、そのためにはITの全域にわたるすべてのツールとチームが一点に収束しなければならない。クラウドというインフラストラクチャは、共有的なインフラストラクチャだ。インフラストラクチャのアプリケーションのレベルでの可視性を提供し、アプリケーションによるそういう共有的インフラストラクチャの使われ方ををプログラムによって管理できるAppFormixは、より経済的で信頼性に富み、アジャイルなソフトウェア定義データセンターを可能にする”。

同社のサービスは目下ベータだが、本年の第三四半期には一般的な供用が開始される予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa