2022年、CESがラスベガスに戻ってくる

正直言って、ここ1年はラスベガスに戻らなければならないことについて休暇中に極度の不安を感じなかったのは、少し奇妙だった。しかし、状況は変わった。世界の多くの地域でワクチン接種が始まっており、CESが再び開催される準備が整っている。

巨大な消費者向け家電ショーの運営委員会であるCTAは米国時間4月28日朝、イベントが2022年1月5日から8日までCity of Second Chancesで開催されると発表した(メディアデーは正月明けの3日から始まる)。プレスリリースによると、およそ1000社の企業がこのイベントへの参加を表明している。

これまでのところ、Amazon(アマゾン)、AMD、AT&T、Daimler AG、Dell(デル)、Google(グーグル)、Hyundai(ヒュンダイ)、IBM、Intel(インテル)、Lenovo(レノボ)、LG Electronics、パナソニック、Qualcomm(クアルコム)、Samsung Electronics(サムスン・エレクトロニクス)、Sony(ソニー)が含まれている。しかし、この1年を振り返ると、すべてが常に変更される可能性があることに注意する必要がある。

CTAのエグゼクティブヴァイスプレジデントであるKaren Chupka(カレン・チュプカ)氏は、「私達の顧客は、ラスベガスで開催されるイベントに再び参加することに熱狂しています」と述べた。「グローバルブランドやスタートアップによる計画は順調に進んでおり、世界中のより多くの人々と対面式のCESの魅力を共有することを約束しています」。

もちろん、飛行機がラスベガス空港に着陸するまでは(マスクをしているかもしれないし、していないかもしれないが)、いろいろなことが宙に浮いたように感じられるだろう。またCTAは、デジタル要素は今後も存在し続けるだろうと強調した。これは、今後もこれらのショーの重要な側面であり続けるだろう。パンデミックによってトレードショー(特にハードウェアのトレードショー)が完全になくなる可能性は低いと思われていたが、同じことが繰り返されないのは人生と同じである。

2020年、ウイルスが米国内で実際に被害を与え始める約2カ月前に、CTAは新型コロナウイルス(COVID-19)の被害をギリギリのところで免れた。CESの最初の(そして当面は唯一の)オールバーチャルイベントは、複雑な結果となった。このようなショーの規模と範囲を考えると当然かもしれないが、実際には多くの不満が残った。しかしインフラが整備された現在、このイベントを完全に放棄するのは愚かなことだ。特に、この1年でこうしたイベントへの参加に多くの人が疑問を抱いている。

2021年のショーについては、ヨーロッパのMWCやIFAをはじめとする多くのショーが、安全対策を強化した上で開催される予定だ。しかし、これらのショーの規模や範囲は流動的であり、多くの企業がバーチャルでのショーにのみの参加する意向を表明している。

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カテゴリー:イベント情報
タグ:CESラスベガス

画像クレジット:ROBYN BECK/AFP / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

2021年のCES代替イベントがアジアのカジノ都市マカオで開催予定

マカオの夜景。カジノビルがライトアップされている(画像クレジット:Getty Images)

現在世界最大のギャンブルセンターとなっている旧ポルトガルの植民地のマカオが、例年ラスベガスで開催されている有名なCESに匹敵するテックフェアを2021年に開催する予定だ。

この「Beyond(ビヨンド)」会議のブレーンを務めるのは、TechCrunchの元中国パートナーである、中国のテックニュースメディアTechNodeの創業者Lu Gang(ルー・ガン)氏と、マカオのベンチャー投資家であり、中国のトップ政治諮問機関であるCPPCC北京のメンバーであり、マカオ政府にも深いコネクションを持つJason Ho(ジェイソン・ホー)氏だ。

マカオ政府が一部出資するこのイベントは、現在カジノを中心としたその経済を、60万人の住民のために多様化させたいこの地域の長期戦略を示す一端となっている。この会議は深圳、香港、マカオなどの周辺都市で構成される「グレーターベイエリア」を標榜する広東省政府からも、サンフランシスコのベイエリアに張り合うために「支持」を得ている。

「マカオは、エンターテインメント産業やホテルといったインフラが充実していますので、人びとを惹きつけるイベントを行うにはとても適していると思います」とホー氏はTechCrunchのインタビューで語っている。

CESとは異なり、今回のテックフェアでは、消費者や企業向けの電子機器だけでなく、政府向けの技術にも焦点が当てられるとホー氏は述べる。現在同フェアは社会・環境技術、生命科学、先端技術、そして5G、スマートシティ、交通機関などのイノベーションを意味する中国の流行語「new infrastructure(新しいインフラ)」を専門とする企業を世界中から招いている。

マカオが地政学的に「中立」な立場にあることを考えると、このイベントは中国と世界の架け橋になることができるとホー氏は考えている。

「マカオは他の国が中国本土に進出したり、中国本土の企業がアジア太平洋地域や中東諸国に進出するためのプラットフォームになることができると思います」とホー氏は語る。

「多くの人たちが参加したいと思い、かつそれほど政治的なイベントだと感じないで済むような、国際的で中立なイベントを開催できるのは、香港とマカオだけだと思います」。

多くの人が、北京政府が旧英国植民地に対する締め付けを強化しているため、半自治区域としての香港の特別な地位が危うくなっている(The New York Times記事)と主張している。Web Summit(ウェブ・サミット)が、2019年まで香港で開催していた人気テックカンファレンスRise(ライズ)は、香港の政治的緊張が続いていることを受けて、クアラルンプールに移転した

ホー氏は、マカオも同様の課題に直面する可能性があることを認めながらも、香港のRiseから上海のCES Asiaに至る主要な国際的テックフェアが米中貿易戦争の影響もあって(South China Morning Post記事)行われなくなったことで、マカオがアジアのテックコミュニティからの参加者や、中国に関心を持つ人びとを引き付ける機会が増えるはずだと考えている。

「いずれはシンガポールと並ぶようになりたいという、大きな夢をいつも持っています」とホー氏はいう。さらにマカオ政府は海外企業に優しい政策の導入にも取り組んでいると付け加えた。

Beyondは2021年6月中旬に開催される予定だが、イベントの実施可能性は、今後数カ月間に進められる新型コロナウイルス対策の状況にかかっていることは間違いない。

Beyondはテック企業やスタートアップ以外にも、中国全土の学界、社会、省政府から影響力のあるメンバーを集めようとしている。イベント主催者はByteDance(バイトダンス)、DJI、SenseTime(センスタイム)、Alibaba(アリババ)、Tencent(テンセント)、Foxconn(フォクスコン)、BMWなどと交渉中であり、他の大企業幹部の招待も進めているという。

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カテゴリー:イベント情報
タグ:CES中国

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(翻訳:sako)

Impossible Foodsの植物肉がウォルマートで販売を開始、植物肉ソーセージの流通も拡大

Impossible Foodsによると、同社が開発した植物由来の人工肉製品を米国時間7月30日から米国最大のスーパーマーケットであるWalmart(ウォルマート)で買えるようになる。ウォルマートをはじめ、全米各地の小売企業との契約で同社の物理的な供給地域はこれまでの50倍になった。

今後Impossible Foodsの製品は、全米2000店あまりのWalmart SupercentersとNeighborhood Marketsで買えるようになる。さらに、動物の筋組織から作ったFrankenmeat(フランケンミート)については同社のウェブサイトやモバイルアプリでも購入可能だ。

さらにまた同社は、ソーセージ代替品であるImpossible Sausageの流通網の拡大も発表した。ほんの数カ月前にCESで発表されたこのソーセージは、いまでは2万2000軒以上のレストランで使われ、食品流通業者経由を合わせると米国内の採用レストランの数はもっと多い。同社は店舗や商品、サービスの評価サービスであるYelpと協力して、このクラウドソーシングな格付けサービスで上位になったレストランのメニューにもソーセージを載せてもらった。

同社はまた、D2Cのeコマースサイトでインフルエンサーマーケティングを展開し、米国の大陸部分からの75ドル以上の注文は送料無料としている。

さらに、同社の最近のアップデートとウォルマート進出の機会をとらえて、これまでの食肉業界に差をつけようとしている。同社の主張によると、その製造施設は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けておらず、食肉処理場がウイルスの深刻な被害地になったこと(The Guardian記事)と対照的である。

画像クレジット:Impossible Foods

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

エレクトロニクス見本市CESの2021年1月のリアル開催中止、オンライン開催へ

CES 2020は、新型コロナウイルス(COVID-19)が真の世界的パンデミックになる前になんとか開催された。そして7月28日まで、CESの主催団体CTAは次回も開催する予定でいた。しかし、CEOのGary Shapiro(ゲーリー・シャピロ)氏は、ラスベガスで例年開催されるCESの中止をビデオを通じて発表した。CES 2021はこの業界の他のイベントと同様、オンラインでのみ開催される。

中止のニュースはこの業界の人にとって驚きではない。2021年1月というタイムラインは、ソーシャルディスタンスの手段をとるかどうかを決めるにはかなり早いかもしれない。ベルリンのIFAはまだ2020年の開催を計画している一方で、他のメジャーなテックイベントは中止、もしくは今後の状況が読みづらいためにすべてオンライン開催となった。

「新型コロナが猛威をふるう中で、10万人を超える人々が安全に屋内で集うというのは不可能であり、また2021年1月までにワクチンが広く利用できるようになるというのは望めないとの結論に至った」とシャピロ氏はLinkedInへの投稿に書いた。「世界でこれ以上感染者を増やしてはいけない。新型コロナ拡散を避けることで我々の責務を果たす決定をした」。

屋内会場に多くの人を集めるのに加え、国際イベントという性質は現在も続く新型コロナ拡大の主要な原因となる。米国が世界の感染者増加をリードしているという事実はいうに及ばないだろう。にも関わらず、ラスベガスのCarolyn Goodman(キャロリン・グッドマン)市長は4月から積極的に経済再開を押し進めていた。

筆者は毎年参加する多くの人に話を聞いたが、CESのようなイベントへの出席については抵抗が残っているようだ。さらに踏み込んでいうと、新型コロナ拡大の温床になることは組織の評判に傷がつく。イベント中止が正しい判断だ。

もちろんCTAはオンラインでのみのイベント開催の人気ぶりを継続させる体制を整えている。CTAは業界ニュースやプロダクト発表のためのプラットフォームとして機能することに関しては世界とコネクションがあり、注目されている。

「最高のグローバルデジタルイノベーションイベントにすることを約束する」とシャピロ氏は書いている。「5Gや人工知能、自動運転車、モビリティの新たな形、デジタルとテレヘルス、レジリエンス、ロボティクス、ドローン、エンターテイメントの新たな形、8K Ultra HDスクリーン、スマートTVなどの福音を、自宅やオフィスからCESにアクセスできる好奇心旺盛な人、起業家、投資家、事業者、メディアに届ける」。

もちろん、この規模のイベントを成功させるには手際の良さを要する。デジタルイベントへの移行に関して、TechCrunchは学習曲線の険しさを理解している。組織にとっておそらく最も困難なことは、大企業の参加を維持することだろう。大企業の多くはイベントに参加するのではなく、すでに自社イベント開催での発表を想定している。

E3 2020が教訓となる。2020年のイベントは2つのコンソール発表によってより盛代なものになるはずだった。しかしSony(ソニー)とMicrosoft(マイクロソフト)はいずれも、PlayStation 5とXbox Series Xを発表するのに自社イベントを選んだ。Samsung(サムスン)もまた、安全上の懸念を理由にIFAから撤退した後、自社開催の発表会を発表した。

CESデジタルイベントは1月第1週に予定されていて、詳細は間もなく発表される。「CES 2022は、実際のイベントとデジタルイベントの最もいい部分を組み合わせて、ラスベガスで開催する計画だ」とCTAはプレスリリースで述べている。それがそのときまでに選択肢となることを願っている。しかし現状では、どうなるか誰にもわからない。

画像クレジット:David Becker / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

本物の駒が動くロボットチェス盤のSquare Offがリモート対戦に対応

物理的に存在するロボットチェス盤のSquare Offはまさに絶好のタイミングで登場した。このボードを使えばコンピュータのAIを相手に一人でゲームをすることもできる。レベルは20段階にも分かれている。あるいはchess.com.を通じて(ステイホームしている)友達と戦うこともできる。

2019年のCESで、当時Square Offを開発中だったインドのムンバイのスタートアップを取材し、本物のボードの上で本物のコマが動くチェス盤という記事を書いたことがあるが、出来上がったシステムは驚くほど優秀だ。

今や新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響で、世界の人々があちこちに孤立を余儀なくされているため、Square Offはビデオチャット機能を導入した。連携アプリを使えばプレーヤーは世界中で互いに相手を画面で見ることができる。これは実際にチェスボードを挟んで向かい合ってゲームをするのと完全に同じではないが、現在のような試練の時期には十分満足できる体験だ。

Square OffのCEOを務めるBhavya Gohil(バビヤ・ゴヒル)氏はリリースで「ロックダウンにより人々は忘れかけていた人々にもチェスへの情熱を再発見させたため、チェスコミュニティは拡大している。最近Square Offはビデオ通話機能を追加した。これは現状に答えるためだ。非常に好意的な反応を受けておりうれしい。これはインターネットを介したボードゲームの体験を新たなレベルに進めるプロダクトだ。Square Offはゲーム体験の本質を実現すべく日々イノベーションに努めている」と述べている。

パンデミック以後、このシステムの利用時間は30%アップしたという。現在 Square Offのサイトでは多様なチェスボードの構成を用意している。磁力て盤面に吸着したコマが指し手に応じて自動的に動くセットが390ドルからだ。興味があればチェックしてみるといいだろう。.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook