NSAはGoogleとYahooのネットワークに侵入していた(ワシントンポスト報道)

米国国家安全保障局(NSA)は、GoogleおよびYahooのネットワークに秘かに侵入し、リアルタイム通信を監視していた。漏洩者エドワードスノーデン発の新たに暴露された文書による[PDF]。

「国家安全保障局は、YahooおよびGoogleのデータセンターに繋がる世界中の主要通信回線に秘かに侵入していることが、元NSA契約社員エドワード・スノーデンから入手した文書および事情に詳しい高官へのインタビューでわかった」と、The Washington Post報じた。同紙は、走り書きされたその文書を入手した。

GoogleとYahooは共に、世界中の戦略的データセンターを高価な光ファイバーデータ回線で結び、情報の流れを最適化している。この侵入によってNSAは、「メールの送受信者や日時、テキスト、音声、ビデオなどの内容」を知ることが可能になる。

NSAによる自社ネットワークの傍受を知ったGoogleは声明を発表し、「政府のトラフィック監視疑惑は遺感であり、当社はこの行動に関して何も知らない」と語った。

“MUSCULAR” というコードネームで呼ばれるこの監視プロジェクトは、英国諜報機関、GCHQと共同で運用されている。

NSAは、法廷で認められた収集プログラムであるPRISMを通じて通信へのアクセスが可能だが、同局にとっては国際領土の方が好みなのかもしれない。米国のプライバシー法を回避できるからだ。NSAは裁判所の厳格な監督下以外で、アメリカ人に対してスパイ行為を働くことを禁止されている。国際法の方が制限の緩い部分がある。

Washington Postは、この情報をGoogleのシステムに詳しい技術者2名に見せたところ、「口汚く怒り」を露わにし、「掲載されることを期待している」と語ったと伝えている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Healthcare.gov、生年月日を聞き漏らして保険料を安く見積る

Healthcare.govの最新機能が、ひどく誤解を招く健康保険料金を消費者に提示している。CBSの報道によって、窮地にたたされている国営保険サイトが、保険料を実際より50%以上安く見積っていたことが暴露された。理由は ― 私の作り話ではない ― ユーザーの生年月日を聞き忘れたため。

CBSが発見(そしてTechCrunchが確認)したところによると、Healthcare.govは、48歳で政府補助対象外のノースカロライナ州在住者に、「シルバー」プラン料金を月額231ドルと見積った。しかし、実際の保険業者であるBlue Cross Blue Shieldのウェブサイトで見ると、料金は360ドルだった(下の画像で、最上段がhealthcare.govの最安値、最下段がBlue Crossの最安値)。

Healthcare.govの新しい “Shope and Browse” 機能を見ると、ユーザーは49歳未満かどうかを尋ねられるだけだ。問題は、高い割引率を受けられる人のいる20代消費者の料金が計算に組み入れられているらしいことだ。

このショッキングな見過ごしにはさらに続きがある。Healthcare.govは、料金が見積りにすぎないことを必要以上に注意深く警告しているが、そこには実際のプランはもっと安くなる可能性が高いとしか書かれていない。

Healthcare.govと国営ウェブサイトの数々は、今も続くクラッシュやログイン問題で連日見出しを飾っている。オバマ大統領はマスコミの性急さを指摘して、Appleでさえ初期不良はあると言った。確かに企業の立ち上げ時にトラブルは起きるが、Appleが実際には400ドルのiPhoneを、200ドルで買えるかのようにユーザーに思わせたことはないと私は断言できる。

以前本誌は、政府の計算システムには深刻な問題があり、個々のニーズを考慮した高度な計算機を提供するテク系スタートアップに任せた方がよかったと指摘した。しかし、医療保険改革制度は、各州がテク系スタートアップとの提携を選ぶことを認めている。カリフォルニア州とニューヨーク州は、2年近く提携を遅らせている。

毎日どこかで政府がやらかしている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)