Egnyteがセキュリティと生産性向上のツールをシングルプラットフォームに統合

米国時間2月18日、Egnyteが2つの主力製品、Egnyte ProtectとEgnyte Connectをシングルプラットフォームに統合し、同じツールでデータの管理、統制、保護ができるようにすると発表した。

画像:Chris Clor / Getty Images

Egnyteの共同創業者でCEOのVineet Jain(ヴィニート・ジェイン)氏は、この新しいシングルプラットフォームのアプローチは、主に膨大な量のデータを扱う顧客、中でもオンプレミスからクラウドに移行する顧客の求めに応じたものだと述べている。

ジェイン氏はTechCrunchに対し「根底にある課題はクラウドへの急速な移行で、我々の顧客にもそれが見られる」と述べた。同氏によると、長期にわたって同社のサービスを利用している顧客のデータはTBからPB(ペタバイト)へと増え、新規顧客は5TBとか10TBではなく数百テラからサービスの利用を開始するという。

このような状況になり、同社の顧客は膨大なデータを別々のツールで扱うのは大変なのでシングルプラットフォームで扱いたいと要望するようになった。「顧客は生産性とセキュリティを別々の問題として考えるのではなく、この2つを同時に解決するソリューションを求めている。クラウドに保存されるデータが増えるほど、データのセキュリティとプライバシーに関する懸念は増えるし、コンプライアンスの要件も厳しくなる。そのため統一されたプラットフォームを構築する必要があった」と同氏は説明する。

データ管理はセキュリティとガバナンスのポリシーに結びついていなくてはいけないという理由で、同社はプラットフォームを統一した。「結局、両者は別々の問題ではない」とジェイン氏は言う。

ジェイン氏によれば、最近まで同社はデータ管理の部分は顧客獲得の手段と考えていたが、厳重に扱うために付加価値としてセキュリティとコンプライアンスのレイヤーに移動した。データの増加やコンプライアンス規則を考えると、もはや別々に考えることはできないと同氏は語る。顧客の要求が変化していることから、同社はアプローチを進化させた。

Egnyteは2007年に創業した。Pitchbookのデータによるとこれまでに1億3800万(約155億円)ドル以上を調達し、評価額は4億6000ドル(約515億円)。直近のラウンドは7500万ドル(約84億円)で、2018年9月にゴールドマンサックスの主導で実施された。Egnyteは2019年11月に年間経常収益が1億ドル(約112億円)を突破した。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Office Onlineのリアルタイム編集コラボレーションがDropboxなどMicrosoftのパートナー上のファイルに対してもできる

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Microsoftが今日(米国時間1/27)、1年前に始めたCloud Storage Partner Program(CSPP)を拡大して、BoxとDropbox、Egnyte、CitrixおよびShareFileのより深い統合をローンチする、と発表した

この‘深い統合’による、同社が自慢しているひとつの新しい機能は、Office Onlineのリアルタイム共同執筆だ。ドキュメントは、パートナーのクラウドサービスに保存されていてもよい。これにより、複数の人が一つのドキュメントの上でリアルタイムにコラボレーションできる。

共同執筆(co-authoring, コオーサリング)は前からGoogle Docsの目玉機能だったが、2013年にOffice Onlineにも登場した。ただし、Microsoftのプロダクトからしかドキュメントにアクセスできなかった(OneDriveとSharePoint Online)。昨年Microsoftは、BoxやDropboxのような人気のクラウドサービスとパートナーし始め、Officeで何でもできるように努力した。しかしそれなのに今日までは、ユーザーはこれらのサービスにファイルを保存できても、保存したドキュメントの共同執筆はできなかった。

EgnyteのCEO Vineet Jainの説によると、MicrosoftのボスSatya Nadellaは、今後有望なエンタープライズクラウドサービスに熱心なので、競合よりもプラットホームの門戸をEgnyteのような企業にどんどん開いている。

クラウドパートナーの統合は、Office for iOSでもできるようになりつつある。Dropboxのユーザーはすでに、そのアプリの中でPowerPointやWord、Excelのドキュメントを編集できていたが、今ではそれがBoxでもできるようになった。Microsoftによると、もうすぐCitrixやShareFile、Egnyte、それにEdmodoでもできるようになる。

DropboxとBoxは今後、Outlookのメールサービスとも統合するので、Dropbox/Boxに保存されているファイルをメールの連絡先へ簡単に送れるようになる。その際ユーザーは、ドキュメントをメールの添付ファイルで送ったり、あるいはクラウド上のリンクを送ったりする。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

消費者向けサービスでセキュリティの弱いGoogle Driveに企業利用のための鎧を着せるEgnyte

会社でGoogle Driveを使っている人は多いと思うが、実はGoogle Driveは、同社の‘エンタプライズ’サービスの一環でありながら出自が消費者サービスなのでファイルレベルのセキュリティが完全でない。しかしそこが、独自のファイルサーバ技術を持つEgnyteの出番となる。このたびEgnyteとGoogleが提携して、企業が全社的に利用できアクセスできるプラットホームを提供することになった。

EgnyteのファイルハブがGoogleのドキュメントをクラウドやオンプレミスで読み、それらをフォルダのレベルで保安を図る。たとえば企業は[財務]という名前のフォルダを作り、そのセキュリティを確保できる。パーミッションはサブフォルダのレベルで与えられるから、自分の所属部署の会計情報しか見られない、という状態を作れる。ドキュメントのシンクはEgnyteのファイルハブ全体に対して行われる。ビジネスパートナーにアクセスさせるべきドキュメントはPDFで提供し、PDFレベルのセキュリティ設定を行う。またEgnyteは完全なオーディットトレイルを残すので、個々のファイルのアクセス履歴がすべて分かる。

というわけでEgnyteという層をかぶったGoogle Driveは、企業が安心して使えるファイルシステムになる。ただし、ネットワークに接続されたGoogle Driveのファイルにオフラインでアクセスしようとすると、限界を露呈する…オフラインアクセスにはChromeのプラグインを必要とするので、どのブラウザからでも、とはいかなくなる。今ほかのブラウザへも対応努力中だが、それが実現するまでは利用が制限される。

Egnyteのサービスには、最初から企業向けに作られたプロダクトの強みを見る思いがする。一人のユーザではなく、社内の全員あるいは複数の部署が利用することを、最初から前提として、作られているからだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))