折り畳みスマホSamsung Galaxy Fold使用レポート(1日目)

正確には第1.5日。昨日は病気のためにほとんど寝たきりで、熱にうなされた折り畳みディスプレイの夢を見ていた。しかし、今日私はまもなく空港に到着する。

重要なのは、昨日この端末と1時間ほど過ごしたあと、今私がGalaxy Foldを手に持っていることだ。本誌主催のロボティクスイベントのためのカリフォルニア出張で、私はこの折り畳み端末を常用する。フルレビューは後日書く予定なので、ここでは折り畳み端末を持つ生活に慣れる間の意識の流れを書いていきたい。

  • 周囲の反応はほとんどが困惑だった。端末を開いてデルタ航空アプリを使い始めると、空港職員がこう聞いた。「それはスマホですか?」。当然の疑問だ。
  • 私がそうだと答えると、同じ職員が「ノキアですか?」と聞いた。違います。ノキアではありません。
  • セキュリティーチェックで搭乗券をスキャンしようとしたところ、そのスキャナーには大きすぎることに気づいた。無理な角度にしなくてはならなかったが、なんとかスキャンできた。
  • 3時間使ったあとのバッテリーは87%。Spotifyのほかは標準的な使い方だった。
  • アプリの継続性は良好で、小さな画面で使っていたアプリは端末を開いた後も続けて使える。ただし、アップデートされていないアプリは超イライラする。たとえば、Twitterはボックスが表示されてリスタートするか尋ねてくる。
  • サイズは本当に気に入っている。折り畳むとパンツのポケットにフィットし、7.3インチ画面は大きいが大きすぎない。
  • あらゆる表面が指紋を呼んでいる。
  • 折り目は気づくけれども目障りではない。ただし、光の当たり方によっては相当目立つ。
  • Galaxy FoldにはイヤホンのGalaxy Budsがついてくる。これが素晴らしい。ステキなAirPodsライバルは携帯電話に2000ドル近く払おうという人にぴったりのプレゼントだ。
  • Samsungは同機の折り畳み機構を、本の開け閉めと比べている。面白いことに、私は45度の角度で半開きにして使うことが予想以上に多かった。
  • すぐに閉じられる点はやはり気に入っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

サムスンの折り畳みスマホGalaxy Foldの実物をようやく触った

本物のGalaxy Foldだ。本当に手にした。実際には1つではなくいくつか手にした。サムスンの今朝のイベントは、異なる色や状態のFoldで賑やかだった。1カ月ほど前は触れもできなかった。

折りたたみデバイスをチラつかせて8年、サムスンはようやく昨年あったデベロッパー会議で引き金をひいた。しかしデバイスは見せないままだった。そして2月、Galaxy Foldとしてお披露目した。それでも取材陣向けの端末は用意されていなかった。その1週間後にあったMWCでも状況は同じで、Galaxy Foldはカーボナイトのハン・ソロのようにガラスディスプレイの向こうに閉じ込められていた。

4月26日に予定されている発売を前に今日からプレオーダーの受付が始まり、サムスンはいよいよ本格的に動き始めた。そして今朝、ニューヨークで開かれたイベントでは、スペックを確かめられるようGalaxy Foldがフルに展示された。もちろん我々は喜んで1時間かそこら手にしてあれこれチェックした。

現実のものであり、間もなく出荷が始まるという驚きが収まると、次はサムスンが成し遂げたことにかなり感銘を受けている自分に気づく。2011年に初めて折り畳みディスプレイを見せびらかし、以来サムスンのプロダクトのチラ見せは不満の対象ではあるが、かなり斬新なフォームというのは初代製品にとっては武器になる。その一方で、Foldの開発はかなりの困難を伴った。

サムスンはすでにFoldのテストの様子を、数週間前に公開したプロモーションビデオで明らかにしている。Foldはマシーンによって20万回も折り畳みを試された。この回数はこのプロダクトが実生活で使われる場合よりも多い。そして尋ねられる前に言うが、落下のテストも行われた。サムスンが他のガジェットでも実施している「ガジェット虐待」のようなテストで、開いた状態、折り畳んだ状態どちらでも行われた。

Galaxy Note 7以来、サムスンの全デバイスに影響を及ぼしてきた8ポイントバッテリーテストも同様だ。Galaxy Foldがバッテリーを2つ搭載している事実を考えれば、そのテストの重要性は倍になる。計4380mAhの容量があり、Foldの両面に分けられている。サムスンによると、この容量は「1日もつだけのもの」なのだという。もっともこれは、こうしたデバイスの発売前によくある売り文句と同じ。ひとたびこの端末が消費者の手にわたってしまったときに、消費者がどのようにこの端末を使用するのかをサムスンが完全に把握できない点を踏まえると、実際に使ってみないとわからない。

折り畳みのメカニズムは上々で、エッジ近くに隠されたマグネットのおかげでパチンと音を立てて閉まる。実際、スクリーンを下にしてFoldを置くと周辺にある金属のものを引き寄せようとする。私はぼんやりとしながらFoldを開け閉めしていることに気づいた。使っていないときはFoldはかなり高価なフィジェットスピナーのようだ。

サムスンは、他のGalaxy製品のデザインランゲージを維持するという素晴らしい仕事をやってのけた。しかし奇妙な形状にもかかわらず、FoldはS10やその類とそっくりだ。丸くメタリックなコーナー、カメラの配置。そう、BixbyボタンなどすべてFoldにも見られる。

エッジは2つに分かれ、それぞれがスクリーンの半分を担う。Foldを開くとそれぞれの面が隣同士になり、その間には小さなギャップがある。そして端末を畳むときは、それぞれの面がつがい部分で90度動き一緒になる。使い続ける限り畳んだり開いたりを可能にするこの連結ギアは優雅なソリューションだ。

驚くことではないが、サムスンはあらゆるフォームを試したが、このような初代製品にとってはこれが最も直感的だった、とのことだ。もちろん、多くの競合製品が異なるアプローチをすでにとっている。なので、この手の製品が世に出回った時、この業界がどのフォームに落ち着くのかを見るのは楽しみだ。

開いた状態ではFoldはかなり薄い。iPhone XSをほんの少し下回るくらいだ。折り畳むと、ディスプレイ間にあるギャップのためにiPhone2台より少しかさばる。閉じるとデバイスのエッジがくっつき、開くにつれてギャップが大きくなり、細長い二等辺三角形を形成する。

完全に開くと、ディスプレイ真ん中に来る継ぎ目が目につく。わずかなものではあるが。おそらく、指でドラッグしながらまたぐ時、あるいは開けてスクリーンのライトがパッとついた時にだけその継ぎ目に気づく。これは折り畳みスマホの一部であり、慣れるしかない。

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内側のディスプレイは7.3インチだ。たとえばiPad miniの7.9インチに比べると、タブレットとしては小さく、しかし畳まないでポケットに滑り込ませるには大きすぎる。この内側ディスプレイのサイズでは、ノッチに議論の余地を残している。実際、上部右側のコーナーには自撮り用カメラのために相当の切り抜きがある。

サムスンは、この端末を最初に使うユーザーの体験がきちんとしたものになるよう、グーグル、そしてWhatsAppやSpotifyなど一握りのデベロッパーと共に開発を進めてきた。この共同開発では2つの重要な点がある。アプリの連続性と、複数のアプリのウィンドウだ。連続性では、小さなスクリーンでアプリを開き、端末を開いたときにそれを大きなスクリーンでも使えるようにする。2つめに関しては、一度に最大3つのアプリを表示する。これは近年タブレットではスタンダードになったものだ。

どちらもシームレスに作動したが、この機能はこの共同開発にたずさわった企業のアプリに限定されている。このように機能するようにするのは簡単だとサムスンは言うが、デッベロッパーがそれを受け入れるスピードはこのデバイスが成功するかによるところが大きいだろう。しかしながら、この機能についてサムスンがグーグル/アンドロイドと手を携えてやってきたということはサムスンが競争に手を貸したことになる。

結論としては、私はこの初代製品にかなり感心している。この手のものは、つくるのに長い時間を要する。そして明らかにサムスンはきちんとしたものを作りたかった。サムスンは、発表から数日後にファーウェイが自前の折り畳みデバイスを発表したとき、向かい風を受けたのは間違いない。

ファーウェイのプロダクトは、小さなフロントスクリーンといくらかかさばるデザインをふくめ、Foldの欠点を浮き彫りにした。Foldは完璧ではない。しかし新たなスマホのパラダイムという意味では極めて確かなものだ。値段は1980ドル〜で、見合うだけの価格設定だ。本質的には、2つのスクリーンに倍の金を払う。

この分野で開発を進める、サムスンやファーウェイ、そして他の企業は、この価格設定では最初の需要時にだけ多く売れるということを知っている。人々はまだ、折り畳みメカニズムのようなアスペクトを探索中で、最初の購入者は実験台となる。

しかし、Foldは最終形にたどり着いた端末のようには思えない一方で、驚くほど良く製品化された初代端末だ。

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(翻訳:Mizoguchi)

折り畳みスマホ「Galaxy Fold」の予約受付は4月12日から、お値段約22万円

Samsung(サムスン)の1980ドル(約22万円)の折り畳みスマートフォン「Galaxy Fold」を心待ちにしている、新しいモノ好きには朗報だ。Samsungの公式サイトにて、同端末の仮予約が米国時間4月12日から開始される。

昨日、SamsungはGalaxy Foldの有機ELディスプレイの量産を開始したことを発表した。また同社は、ディスプレイの折り曲げテストの様子も動画で公開している。

今年はじめにサンフランシスコにて公開されたGalaxy Foldは、ステージ上で明かされた以上の情報はあまり伝わっていない。MWCでも同スマートフォンは公開されたが、ガラスの後ろに展示されたGalaxy Foldは、Huawei(ファーウェイ)の折り畳みスマートフォンよりも、詳細は明かされていないのだ。

これだけ高価なプロダクトの販売にしてはあまり類をみない事態だが、これもアーリーアダプターの試練といえるかもしれない。一方、5G通信に対応した「Galaxy S10 5G」はSamsungのサイトにて来月販売される予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Samsung Galaxy Foldの動きがよくわかるビデオ


TechCrunchのビデオチームはGalaxy Foldの機能と動作をさらに詳しく紹介するビデオを作成した。Samsungのモバイル製品戦略担当のSuzanne De Silvaにインタビューして製品のコンセプトを聞いた。

De SlivaによればFoldはユーザーのニーズの多様化に応えるものだという。De Silvaは「たとえば畳んだ状態でメールをチェックし、興味を抱いたメールの情報をさらに詳しく調べたいと思ったとしよう。Foldを開いてタブレット状態にしてアプリを起動しマップをチェックすることができる。現在のユーザーは一つの機能だけを求めていない。2つの機能を1つのデバイスにまとめ、タブレット状態では3つのアプリを同時に利用できるようにしたのもその現れだ」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Samsungが折りたためるGalaxy Foldを発表、機能も価格も超プレミアム

Samsungの折りたたみスマートフォンのプロトタイプを始めて見たのは去年のデベロッパー向けカンファレンスの壇上だったが、そのときは実際にも比喩的にも製品は闇に包まれていた。柔軟なディスプレイを用いており、折りたためることしか分からなかった。

予告どおり、今日(米国時間2/20)のS10カンファレンスでGalaxy Foldが発表され、今回はかなり詳細を知ることができた。もちろん今回の発表はGalaxyファミリーのアップデートがテーマだった。しかしGalaxy FoldはSamsungがモバイル・デバイスのメーカーとして先頭を走り続ける決意を明らかにした点で強い関心を集めた。

折りたたみスマートフォンを世界で最初に量産したのは中国のメーカー、Royoleだった。しかしこのFlexPieに対する市場の反応は暖かいものとは言えなかった。Samsungが折りたたみフォンを発表すると予告したとき、FlexPieを教訓として、フォームファクターが決定的に重要になるということを認識していたはずだ。

Galaxy Foldは折りたたまれた状態では4.6インチのディスプレイとなる。これはフロント側の4分の3を占める。広げた状態ではディスプレイは7.3インチのミニタブレットのサイズになる。SamsungはAndroid開発チームの協力を得て、ソフトウェアも折りたたみに最適化している。


FoldのOSで重要な点は「アプリの継続作動」だ。折りたたんだ状態でアプリを起動した後でスマートフォンを広げても作動は中断されない。Foldを広げてタブレット状態にしたときには3つのアプリを同時に立ち上げることができる。

デバイスの中央にはSamsungが独自に開発したヒンジがセットされ、数十万回の開閉に耐えるという。本体には2個のバッテリーがヒンジの両側に搭載されている。トータルで4380mAhの容量がある。RAMは12GB、ストレージは512GBと大きい。

デザインもたいへんスマートだ。Samsungは長くベストセラーを続けているGalaxyファミリーのデザイン水準をFoldでも維持しようと十分に時間をかけたようだ。Foldは新しいS10と並べて置いても見劣りしない。ただし壇上のデモでは光の加減で折りたたみが行われる部分に薄く線が見えることがあった。まだ実機を手にしていないのでこれが実際の使い勝手に影響するかどうについては判断を控えたい。

Foldに搭載されているカメラは2台でも3台でもなく、なんと6台だ。ありとあらゆる場所にカメラが埋め込まれている。背面に3台、折り畳みの内側に2台、それにフロントカメラが1台という構成で、デバイスがどんな状態であってもカメラが機能するようデザインされている。

機能もデザインもプレミアムなFoldだが、さすがに価格もプレミアムだ。というかプレミアム以上かもしれない。Appleが1000ドルのスマートフォンを発表したときわれわれは驚いたものだったが、Foldはその2倍だ。最低価格が1980ドルだという。2台分の役割を果たせるスマートフォンだというが、価格も他社のフラグシップモデルの2倍だ。来るべき5G版の価格については情報がないが、安くはあるまい。住宅ローン方式で銀行から融資を受ける必要がありそうだ。

Galaxy Foldは4月26日から出荷される。カラーバリエーションはブラック、シルバー、グリーン、ブルーだ。ヒンジ部分のカラーは自由にカスタマイズできる。このデバイスは私が想像していたよりはるかに先に進んでいた。来週パルセロナで開催されるMWC(Mobile World Congress)にも出展されるので、さらに詳しい情報が得られるものと期待している。

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滑川海彦@Facebook Google+

明日のS10イベントで公開されるSamsungの折りたたみスマホの名前がリーク

Samsungは明日サンフランシスコで開催されるビッグイベントで魅力的な外観の折りたたみスマートフォンを公開すると約束している。 昨年の11月のデベロッパー・カンファレンスですでに短い動画が披露された。しかしこのプロダクトがどういう名前になるのかについては今まで情報がなかった。

これはSamsungにとってまったく新しいカテゴリーの製品だ。したがってこれまでの製品命名システムを踏襲する必要はないはずだ。一時、Galaxy Fという製品名が候補として挙げられたが、評判が悪かった。しかし今日(米国時間2/19)、有力なツイートがあった。

リーク情報提供の常連、Evan Blass(最近ではS10のリークが記憶に残る)によれば、新製品はGalaxy Foldと命名されるという。悪くないかもしれない。Galaxy Fよりましなのは確かだ。正直、Glaxy FではFワードを連想させ、下品なからかいの対象にされるに決まっている。

ではたぶん製品名はGalaxy Foldとなるのだろう。どんなプロダクトなのか、詳しいことは明日判明する。来週バルセロナで開催されるMWCも折りたたみスマートフォンの新製品のラッシュになるのは間違いない。

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滑川海彦@Facebook Google+