マッチングサービス「CROSS ME」は“すれ違い”をきっかけに出会いを提案する

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pairs」「Omiai」「タップル誕生」といったサービスの躍進も追い風となり、認知が広がっているマッチングサービス。この領域にまた新たなプレーヤーが登場した。サイバーエージェント傘下のプレイモーションは8月23日、マッチングサービス「CROSS ME(クロスミー)」の提供を開始した。

CROSS MEのコンセプトは「すれ違いの恋をきっかけにするアプリ」。アプリをインストールし、FacebookやTwitterアカウント、SMSでの認証をしてユーザー登録をすれば、あとはアプリを立ち上げなくても自動で他のユーザーと「すれ違い」が可能になる。同じタイミングに同じ場所にいた異性ユーザーは「すれ違い」リストに「いつ、どのあたりで、何回すれ違ったか」までが表示される。そのリストの中で気になる異性がいれば「いいね!」を送ることができる。お互いが「いいね!」を送り合えば2人でメッセージをやり取りすることが可能になる。

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位置情報は起動時および基地局の変更時に取得している。位置情報は町名までを取得。実際の「すれ違い」を判定する距離などは非公開で、今後利用動向を見てチューニングしていくという。ユーザーによっては夜間など自分の位置情報を伝えたくない時間帯もあるだろうが、あらかじめ設定しておけば、特定の時間帯に位置情報を送信しない機能も備えている。ユーザー検索機能も用意するが、基本的にはすれ違ったユーザーとのコミュニケーションを前提としているという。

プレイモーション代表取締役の平松繁和氏

プレイモーション代表取締役の平松繁和氏

ターゲットとするのは20代半ばまでの比較的若い世代。「同じ学校ですれ違ったのか、電車に乗る際にすれ違ったのかという偶然にドキドキして欲しい。恋活、婚活といったテーマのマッチングサービスもあるが、恋のきっかけとして利用して欲しい」(プレイモーション代表取締役の平松繁和氏)。若いユーザー層の利用を想定してFacebook以外にTwitterでの認証も導入したという。ただし24時間体制での監視を導入し、安全性を担保するという。

サイバーエージェントグループと言えば、冒頭で紹介したタップル誕生も提供しているが、ターゲットの属性が異なるため(タップルの方が上の世代をターゲットにしている)、競合ではなく補完関係にあるサービスだと説明する。

メッセージを往復する際に男性に料金がかかる。料金は最大で月額3800円だが、22歳の3月になるまでのユーザーに限定して月額600円の「学割」を導入する。今後はまず首都圏に限定してプロモーションを強化していく。

Nianticの「ポケモンGO」が登場して以降、改めて注目を浴びている“位置情報系”のサービス。果たしてマッチングという領域でも新しい価値を生み出せるだろうか。

飲み友マッチングの「JOIN US」にAndroid版、来春までにはマネタイズも開始

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6月にiOSアプリに限定してサービスを開始したマッチングサービス「JOIN US」が、12月18日にAndroid版アプリを公開した。Google Playから無料でダウンロードできる。

JOIN USは以前にもご紹介したとおりで「今夜の飲み仲間を探す」というコンセプトを持ったマッチングサービス。正午から翌日5時までに限定してサービスを提供。時間を過ぎると、チャット履歴なども毎日リセットされる。サービスを利用するには、Facebookアカウントでログインした後、今夜どこで、何人(1人、2人、3人以上)で飲むかを登録すればいい。

そうするとユーザーの周辺で飲んでいる、もしくは飲む予定のユーザーを最大8組までマッチングしてくれる。マッチングは男女問わず、距離の近さやログイン時間の近さをもとに、「より飲みに行きやすい人」が優先される。Facebook上の友人とはマッチングしない機能も用意する。

特徴的なのが、初回ログイン時に行われる「審査」だ。同社がネットワークする「飲み会好きのアンバサダー」たちが、Facebookのプロフィールやアクティビティをもとにその人物が信頼できるかを調査して、不正利用を防ぐという。当初審査の通過率は30%前後だと聞いていたのだが、現在は18%とより“狭き門”になっているという。ただし既存会員は友人を会員に招待することができる。

サービスは現在無料だが、運営するVikona(当初はエニグモの創業メンバーらが2013年に設立したgram30が運営していたが、JOIN US事業を切り出すかたちで分社化した)代表取締役の内田洋輔氏によると「2月ぐらいからマネタイズのテストを開始して、3月にも(課金機能を)実装する予定」だという。課金ユーザーに対してはマッチング数を拡大するほか、マッチング場所の指定といった機能を提供していく予定。またユーザー数などは明らかにしていないが、「利用者の70%〜80%程度が翌月も利用してくれている状況」(内田氏)だという。

エニーカラーの「hi!」は、恋人だけじゃなく友達探しにも使えるマッチングサービス

エウレカの「pairs」やネットマーケティングの「Omiai」をはじめとして、国内でも勢いを増しているマッチングサービス。この領域に新たなサービスが登場した。エニーカラーは11月5日、マッチングSNSアプリ「hi!」を公開した。App Storeより無料でダウンロードできる。

hi!はFacebookアカウントでログインし、ユーザーが自分の趣味や興味のある話題をタグとして登録。そのタグの情報をもとにして、人工知能(AI)で親和性の高いユーザーをレコメンド(またAIか…と思うかも知れないが、非公開ながら学術機関と連携してアルゴリズムを研究しているとのことだ)。その中から気に入ったユーザーに対して「いいかも」のボタンをタップしていき、お互いが「いいかも」を押した時点でマッチングが成立し、テキストやスタンプによるメッセージを送りあうことができる。

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サービスの利用は基本無料。いいかものタップもソーシャルゲームのように時間経過で自然回復する(10回分まで)が、それを追加購入する場合のみ料金(5回分で120円)がかかる。

hi!はレコメンドの範囲を異性だけでなく同性にも広げられるのだが、同性の友人探しにも利用されているという。サービスは10月からオープンテストを行っているが、その際には約3割が女性同士でマッチングしており、「趣味の合うママ友が見つかった」なんて事例もあったそうだ。

プロダクトのトーンも全体的に柔らかい雰囲気を出しているが、「生活をスパイスアップ(より面白く豊かなものにすること)することがテーマ。いかに女性ユーザーが安心して使ってくれるかを考慮している」(エニーカラー代表取締役の津倉悠槙氏)とのこと。いきなり「恋人探し」と意気込まなくても、気軽に趣味の合う友人を探すところからサービスを利用してもらうことでサービスの拡大を狙う。

今後は、リアルイベントなども開催してユーザー間の交流を図る。11月20日には神奈川県・川崎市で第1回の公式オフ会を開催する予定だ。

エニーカラーは2014年10月の設立。代表の津倉氏はエイベックス、Amazonで勤務後に米国でMBAを取得。その後帰国してコンサルティングファームやギルト・グループの立ち上げ、さらにはバンドのプロデュースなど、エンタメ・ITの領域でのビジネスを手がけてきた。同社は起業にあたり複数の個人投資家らから資金を調達しているほか、2015年8月にはベンチャーユナイテッドから資金を調達している。金額は非公開だが数千万円とみられる。

利用は正午から翌朝5時限定、“今夜の飲み仲間”を探す「JOIN US」

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gram30は6月16日、マッチングサービス「JOIN US」を正式リリースした。App Storeから無料でダウンロードできる。

サービス提供は正午から翌朝5時まで

JOIN USは「今夜の飲み仲間を探す」というコンセプトのマッチングサービスだ。ユーザーがサービスを利用できるのは正午から翌日5時まで。利用にはアプリを立ち上げてFacebookアカウントでログインした後、今夜どこで、何人で飲むかを登録すればいい。

そうするとユーザーの周囲10km圏内で飲んでいる、もしくは飲む予定のユーザー(ユーザー個人、もしくはユーザーとその友人のグループ)を最大8グループ紹介してくれるので、あとはチャットでやりとりし、気に入れば、そのまま飲みに行くというわけだ。

サービスが利用できるのは現在東京23区内のみ。マッチングのロジックは今後もチューニングするということだが、正午から17時には10km圏内かつログイン時間が近い人が優先され、それ以降は近距離の人が優先されるロジックなのだそう。これによって、「会社の昼休みにJOIN USを立ち上げたユーザーが、同じ会社のユーザーとマッチングする」なんてことを防ぐのだという。ちなみにチャットのログなどは翌朝5時にはすべて消える。またFacebookの友人とマッチングしない機能などもそなえる。

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利用前に通過率30%の審査を実施

先ほどFacebookログインすれば、とは言ったが、サービスを初めて利用する際には、審査に通過する必要がある。審査は男女5人ずつの「飲み会好きのアンバサダー」が実施。審査項目は非公開だが、Facebookのプロフィールやアクティビティをもとに信頼できる人物かを調査。ベータテストでの通過率は30%前後となかなか厳しいが、この審査で不正利用を防ぐと説明する。

サービスを手がけるgram30は、越境CtoCコマースの「BUYMA」を手がけるエニグモの創業メンバーが中心になって2013年4月に設立された。エニグモ元代表取締役共同CEOの田中禎人氏もそのメンバーだ。

異性とのマッチングよりコミュニティを重視

先日も同じようなコンセプトのサービスがローンチした記事を見た? そうそう、TechCrunchではLip Inc.の「5pm」について2週間ほど前に紹介したばかりだ。JOIN USを手がけるgram30代表取締役の内田洋輔氏もその類似性自体は否定しないが、「マッチングサービスの市場は伸びているが、まずは『ユーザーが楽しいコミュニティを見つけられる』ということをやっていきたい」とコンセプトを説明する。

実は僕は2014年秋にこのJOIN USのデモを見せてもらっている。その時は今と比較して「異性とのマッチング」という点を打ち出していたサービスだった。デモとあわせて聞いた説明のメモには「友達にバレない、カジュアルな出会い系」なんて言葉も残っているのだけれど、正式リリースにあたり大幅にその方向性を変更している。

gram30では2014年12月から600人程度のユーザーでテストを開始したが、「実際にユーザーが求めていたのは、異性との出会いではなく、出会いから恋愛に発展するかもしれない『きっかけ』だった」(内田氏)のだという。「(出会い系の色が強くて)人に紹介できないようなサービスを作っても意味がない。まずは何も考えずに楽しく飲みに行って欲しい」(内田氏)

サービスはすべて無料で利用可能。今後は有料のオプション機能を提供したり、飲食店向けの集客ツールなどを提供したりしてマネタイズを図るとしている。9月以降にはシンガポールを中心に、東南アジアへの進出も検討する。