テスラ、中国で製造したModel 3の出荷を2019年12月末から開始

Tesla(テスラ)が上海で製造したModel 3セダンの最初の出荷を、2019年12月30日の月曜日に開始するとBloombergが報じている。これらの車両は新しいTesla Shanghai Gigafactoryの組み立てラインから出荷される。この工場は操業中だが、今週初めに報道されたように、地元、中国の銀行から新たな14億ドル(約1500億円)の資本注入を受けたおかげで、将来拡張される予定だ。

上海のギガファクトリー建設は2019年初めに始まったばかり。建設から実際の車両生産までのスピードはすばらしい。国内生産された車両は輸入車に適用される10%の税金が免除されるため、上海で生産されるModel 3は、中国国内に安価で提供できる。また中国製のModel 3には、政府により車両1台あたり最大3600ドル(約40万円)の購入奨励金が交付される予定で、これによりさらに販売台数が増えることだろう。

テスラの上海工場はアメリカ以外では初の製造工場となるが、ベルリンの郊外でもギガファクトリーの建設が進められている。さらに、第5のギガファクトリーの建設予定地も発表される予定だ。

上海ギガファクトリーの生産能力は、当初はそれほど大きなものではないだろう。しかし、年末までに週1000台程度の生産能力を目指しており、最終的には週3000台程度まで拡大する可能性があると同社は語っていた。税制優遇措置やインセンティブにより、中国では2019年にModel 3の需要が大幅に増加した。中国国内での生産が進めば、世界の自動車販売の増加にも貢献することになる。

 

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Tesla、トラック輸送会社を買収して12月31日前の納車能力を強化

Tesla CEO Elon Muskは木曜日(米国時間11/15)、同社が「トラック輸送能力を手に入れた」とツイートした。連邦税優遇が減額される12月31日までに同社のModel 3の納車能力を強化するためだ。

当初Muskは「トラック輸送キャパシティーを手に入れた(acquired)」の意味を説明しなかった。同社は買収(acquire)に関する法的書類を提出しておらず、TechCrunchの質問にも回答しなかった。

後にMuskは、Teslaがトラック輸送会社を買収するとともに、「前四半期の輸送能力不足の失敗を避けるために」大手運送業者と契約を結んだとツイートした。

Teslaにとって年が終わるまでにできるだけ多くの車を送り出すことはことは絶対条件だ。国の電気自動車優遇税制によって電気自動車を買った顧客は7500ドルの税額控除を受けられる。しかし、ひとたびある自動車メーカーが電気自動車を20万台売ると、その会社の税額控除は減額されていく。

今年10月、Teslaは20万台目の電気自動車を納車した。この実績によって7500ドルの税額控除のカウントダウンが始まった。現行規則の下では、Teslaの顧客が税額控除の全額を受けるためには、Model S、Model XまたはModel 3を12月31日までに受け取る必要がある。

ここで「受け取る」が重要な用語だ。納車期限を守れない場合、税額控除を期待して滑り込みで購入した客たちの激しい反発が起きる可能性がある。

そして、Model 3の生産を増強中の同社にとって輸送は大きな課題だ。同社の第3四半期にとって物流は大きな弱点だった。顧客からは新しいModel 3の納車遅延や受け取り方法に関する報告が相次いだ。結局何百人というTeslaオーナーが、あちこちのTeslaショールームに足を運び、そこではModel 3が手渡され顧客たちは同社の目標達成に一役買うこととなった。

トラック輸送業界の複数の情報源が、Teslaは小さなトラック輸送会社を1社から2社以上買ったのではないかと憶測している。Teslaが以前取引きしたことのある会社が有力だという。

画像クレジット:Smith Collection/Gado /Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook