Nima、ピーナツ成分検出ツールをリリース

実は、重度のナッツアレルギーに罹患している。そんなぼくにとって、 Nimaのピーナツセンサーは救いの神となるのかもしれない。これまでに、ナッツが含まれていると思いもしない食材を摂取して救急搬送されたことも何度かある。Nimaがあれば、食べる前に適切な判断を下し、そしてER直行の悲劇を回避することができるのかもしれない。

ご存知ない方のためにお伝えしておくと、NimaとはTechCrunchのBattlefield出身のスタートアップだ。彼らは「ピーナッツセンサー」のローンチに向けて邁進しているところだ。彼らのセンサーは、ppm単位を検知することができる。カプセルに食材を入れて、それをセンサーに装着すれば結果が表示される。5分以内に、アレルギーの原因となるピーナッツ成分の検知を完了してレポートしてくれる。

センサーは、Bluetooth経由でスマートフォンと連携するようになっている。これまでにNimeデバイスを利用してチェックした食べ物の検査結果を保存しておくこともできる。但し、現在のところでは、センサーはピーナッツにのみ反応するようになっている。他の種類のナッツを検知することはできない。しかしNimaのファウンダーであるShireen Yatesは、他の成分の検出も行えるようにしたいと語っている。

おわかりのことと思うが、このNimaデバイスは「エピペン」(Epi-Pen)の代替となることを目指すものではない。「エピペン」とは、アナフィラキシーに対する緊急補助資料に用いられるものだ。エピペンは症状を引き起こすものを食べてしまってから用いいるもので、Nimaのセンサーは食べること自体を防ごうとするものなのだ。内部的なテストを行なったところでは、97.5%の検知率を示したとのこと。

Nimaデバイスの価格は229ドルで、それに12個のテスト用カプセルを加えて289ドルとなっている。Nimaは、これまでにもグルテン成分を検出するためのテストツールの開発などを行なっている。詳細については、冒頭に掲載した紹介ビデオを参照してほしい。

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(翻訳:Maeda, H

食べ物中のグルテンを検出する6SensorLabsが$9.2Mを調達、そのほかのアレルゲン検出にも取り組む

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Nimaは、CES 2016で好評だった。この小さなグルテンセンサー〔上図〕は本誌主催のHardware Battlefieldで優勝し、テクノロジー系のメディアがこぞって取り上げた。そのNimaが今日(米国時間5/19)、シリーズAで920万ドルの資金を調達し、グルテン以外のアレルゲンの検出にも取り組むことになった。そして実は同社は6SensorLabsという社名だったが、これからは製品名であるNimaを、社名にすることになった。

この資金調達ラウンドはFoundry Groupがリードし、Upfront Ventures, SoftTech VC, SK Ventures, Lemnos Labs, Mitch Kapor, それにNestの協同ファウンダーMatt Rogersが参加した。Foundry Groupの専務取締役Brad Feldが、Nimaの取締役会に加わった。

CEOのShireen Yatesはこう語る: “Nimaのビジョンは、誰もが自分の食べ物のリアルタイムデータを入手でき、誰もが、今自分が体に何を入れようとしているのか正確に分かる世界を築くことだ。新たな資金によりわれわれの技術の能力を拡大し、全世界における、食べ物の透明性を求める需要の高まりに対応できることに、喜びを感じている。今回の資金が投じられるのはR&Dの方面、とくに、ピーナッツとミルクなど、グルテン以外の物質をテストできるセンサーの開発だ”。

一方、同社の最初の製品であるグルテンテスターは、今、ベータの最終段階に入り、今年後半には発売できる予定だ。

本誌Startup AlleyにおけるNimaのプレゼンテーション

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

今年のCESのHardware Battlefield、優勝は6SensorLabsのグルテンチェッカーNimaに決定

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CESで本誌が行うHardware Battlefield(ハードウェア・コンペ)、今年はその三度目の正直となり、文字通り激しいバトルが繰り広げられた。14社の超優秀なハードウェア・スタートアップが出場し、Metal Manトロフィーの獲得を争った。CESは各社ブースの展示が主(おも)なので、審査員たちの前でステージに立ち、売り込みのためのスピーチやデモを行うHardware Battlefieldは、特別なCES体験だ。優勝者にはトロフィーのほかに、5万ドルが進呈される。

慎重な審議を重ねた審査員たちは、最後に4社のファイナリストを決定した。それらは、食品中のグルテンの有無を調べる6SensorLabsのセンサー機器Nima、プログラマブルなロボットアームを作ったCarbon Robotics、オーナー本人の指紋が鍵になる銃のロックIdentilock、そして靴の中敷き(インソール)を3DプリントするWiivvだ。

彼らを審査した決勝の審査員は、CyPhy WorksのCEOでファウンダのHelen Greiner、IntelのCEO Brian Krzanich、Highway1のVP Brady Forrest、そして本誌TechCrunchのシニアエディタMatt Burnsだ。

そしてついに、TechCrunch Hardware Battlefield at CES 2016の優勝作品が決まった。

優勝: 6SensorLabsのNima

 

6SensorLabsのセンサーデバイスNimaを使えば、食品中のグルテンの有無を2分以内で検査できる。少量のサンプルをカプセルに入れて、デバイスにセットする。結果は、笑顔(スマイリーフェイス)(グルテンなし)または泣き顔(グルテンあり)で表示される。

この製品を取り上げた本誌記事がここにある

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準優勝: Wiivv

 

Wiivvは独自の新しい3Dプリント技法により、オーダーメイドのインソールを作る。顧客はスマートフォンで自分の足の写真を5枚撮って送る。そのとき、色と、彫り込まれる名前も指定する。すると同社の製造システムが写真を見て自己調整し、顧客の足に合ったインソールを作る。代金は75ドルだ。

本誌記事はここにある

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Hardware Battlefieldはこれでめでたく終了だが、CESはまだ続く(米国時間1/9まで)。そのすべてのニュースも、お届けしたい。

CES 2016

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。