ウェアラブルからのデータに基づき、関係を切るべき相手を自動的に判断してくれるpplkpr

ある人のことをどう思っているのか、自分でもわからないということはないだろうか。そんなときに役立ちそうなのが、間もなくリリース予定のpplkprだ。iOSアプリケーションで、心拍計と繋いで使う。

心拍計はBluetoothに対応していればどの機種でも利用できるそうだ。心拍計を通じて、特定の人とコンタクトした際の身体的反応を測定するという仕組みになっている。心拍数の変化をアプリケーションで分析し、楽しさ、怒り、悲しみなどの感情を判断するわけだ。

pplkprは、ソーシャルメディアを通じて誰かとコンタクトした際のデータを分析する。そして特定の人物との交流がストレスになっていると判断すれば、アンフレンド(友達解除)、フォロー停止、ブロックなどの提案を行なってくる。またコンタクトリストからの削除を行う機能もある。

逆に、交流することでポジティブな反応に繋がっている相手については、メッセージを送ってはどうかとか、ハングアウトの予定を立ててはどうかなどと提案してきたりもする。

製作者のLauren McCarthyおよびKyle McDonaldはともにアーティストで、自己データの数値化(quantified self)の展開可能性のひとつとして、このアプリケーションを産みだしたのだそうだ。これまでにも同様なアイデアからus+Social Turkers、およびConversnitchなどをリリースしている。

McCarthyとMcDonald、カーネギーメロン大学における8週間のレジデンスプログラムを利用して、学生相手にこのpplkprの開発テストを行った。このときに使ったのはリストバンドのMioだった。学生同士をソーシャルメディア経由で接触させ、その際の身体的反応についてのデータを収集したそうだ。

今や、さまざまなフィットネストラッカーやウェアラブルに心拍計がついており、それがためにpplkprのようなプロダクトが作られるようにもなったわけだ。開発テスト時に利用したMioだけでなく、低価格なFitbit SurgeChargeないしBasis Peakなどと連携させることができる。もちろんApple Watchとともに使うこともできる。

心拍数測定機能をもつウェアラブルがなくても、pplkprを使うことができる。ネット上で誰かとコンタクトするたびに、そのときの感情を自分で記録しておくこともできるようになっている。

pplkprの説明ビデオに曰く「人間関係の調整を自動的に行います」とのこと。

狙いとしては、ポジティブな感情に繋がる人との接触を増やし、ストレスを感じる人との接触を減らそうということだ。たとえば友達解除を行うべきかどうか、かなり悩んでしまうという人もいることだろう。そういうときに、データに基づいて背中を押してくれるわけだ。

pplkprには、自分の関わっている人が誰か他の人によってブロックされているといった情報を通知する機能はない。また、自分自身が誰かのストレスになっているという情報も提供してくれない。自分自身の行動についての指針を提示してくれるものだ。

もしかするとデータに基づく判断であれば、相手にも納得してもらえるだろうか。

「アプリケーションが、もうあなたとはチャットしてはいけないって言ってるの。さようなら」

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(翻訳:Maeda, H


ウェアラブルに新しい波―The Dashはヘルス・センサーを組み込んだBluetoothヘッドフォン

ウェアラブル・テクノロジーもついに実用的な応用が始まったようだ。新しいKickstarterプロジェクトのThe Dashはこのトレンドの優れた例だろう。

これはBluetooth接続の耳道内装着タイプのヘッドフォンでありながらヘルス・センサー、パッシブ・ノイズキャンセル、マイクを内蔵している。パッシブ・ノイズキャンセル機能はオン、オフできるため、必要なときは外界の音もよく聞き取ることができる。マイクは骨伝導タイプで運動中などノイズの多い環境にも強い。誰もがヘッドフォンを(少なくともある時間は)使うのだから、持ち歩く必要のあるデバイスの数を減らすのにも貢献する。

The Dashは完全にワイヤレスなのでコードにわずらわされることがない。独立した2個のイアホンはBluetoothでスマートフォンに接続して使うことできるが、4GBのストレージを内蔵しているので音楽をアップロードして単体で使うこともできる。それだけでもアスリートには魅力的だが、The Dashには心拍、酸素負荷、エネルギー消費を計測するモニタを内蔵している。

再生、停止と音量調節は接続したスマートフォンからできる他、イアフォンの表面のタッチセンサーによってコントロール可能だ。

Dashの開発元のBragiはドイツのミュンヘンに本拠を置くスタートアップだ。BragiはAPIを公開し、救急隊員などの緊急対応や外国語での会話の補助、一般的な補聴器などのアプリを募って幅広い応用を狙っている。

現在The DashはKickstarterで26万ドルの目標に対して25万ドル以上を集めている。今後支援者がデバイスを入手しようとすれば199ドルからとなる。プロモーションのとおりに機能するなら、The Dashは多くのデバイスとセンサーをひとつのパッケージにまとめた便利さから大いに支持されるだろう。

出荷予定日は2014年10月となっており、実際に機能するかどうか知るためにはだいぶ待たなければならない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ランナーに朗報―リアルタイムで足使いをモニタするスマート靴下SensoriaをCESでデモ

ハードウェアのスタートアップ、HeapsylonCES 2014で2つの画期的なフィットネス・プロダクトを発表した。スマート靴下はユーザーのランニング・フォームをリアルタイムでモニタし、適切なコーチを与える。同時に心臓の鼓動を計測するセンサーを組み込んだTシャツとブラジャーも発表された。

ユーザーのフォームを解析し、足使いのどこに問題があるかをリアルタイムで指摘するSensoria Sock’sスマートフォン・アプリを私も短時間試してみたが、これは驚異的な製品だ。

Sensoriaは靴下の底の繊維に圧力センサーを仕込むことに成功した。スマートフォン・アプリはセンサーからの信号を解析し、ランナーが陥りやすいさまざまなフォームの欠点を指摘してくれる。

私が試したのは初期のプロトタイプだが、Sensoriaはすぐにカカトから着地しているなどの問題点を指摘した。またペースが一定しないことも分かった。これまではビデオカメラを携えたランニング・コーチの助けを借りなければわからなかった問題点をSensoriaはリアルタイムで音声で教えてくれる。しかもどこへでも携えていくことができる。専門の競技者でもなければ得られなかったコーチをいつでもどこでも誰でも受けられるようになったわけだ。

私は最近走り始めたばかりの初心者ランナーなので、すぐにふくらはぎや膝が痛くなるのに悩まされていた。Sensoriaはまさに私が求めていたものだ。

靴下に加えて、Heapsylonは心臓モニタを組み込んだTシャツとブラも発表した。胸にストラップで装着するタイプの拍動モニタは非常に付け心地が悪いし、持ち歩きも不便だ。しかしTシャツやブラならその心配はない。

Heapsylonは未来にも大胆な目を向けており、Google Glassのアプリのデベロッパー、Race Yourselfと提携してヘッドアップ・ディスプレイに心臓の拍動と足使いのフィードバックをリアルタイムで表示するアプリも準備している(上のビデオ)。

今年のCESでこれまでに私がデモを体験した中で、Smart Sockは最高に役立つプロダクトだった。この春のリリースが待ちきれない。

[Image Credit: Flickr User Heapsylon]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+