検索結果の順位をあげるための、内部リンク構築戦略

SEOにおける基本的で重要な設計の1つとして、内部リンクネットワークの構築があります。内部リンクは、ユーザーに対して重要なページへの遷移を促したり、検索エンジンがサイトを理解する助けにもなります。今回の記事は、SEOツールのOnCrawlによるPR記事となりますが、内部リンクの重要性を改めて気が付かせてくれる内容となっております。コンテンツの整理が必要なWebサイトの方など、内部リンク最適化の一助となれば幸いです。– SEO Japan

この記事では、Webサイトの設計の修正によって、SEOにおける大きな恩恵を得た事例を3つ紹介したい。

それが自身のWebサイト内のものであろうと、リンクはコンテンツとコンテンツの関係性を示すものである。リンクは、ページからページへ、その価値と重要性を伝える働きをする。また、より重要なことに、内部リンクはWebサイトの設計を定義するものである。内部リンクはユーザーを目的のページへと案内し、検索エンジンがあなたのWebサイトを理解する手助けをする。健全な内部リンクの設計をすることで、ページがインデックスされ、順位づけされやすくなる。また、CTRの増加も期待でき、訪問者が目的のページへたどり着きやすくなることで、コンバージョンの増加にもつながるだろう。検索結果の順位上昇に効果的な3つの方法を紹介する前に、内部リンクの基本的な知識をおさらいしておこう。

  • 内部リンクが多いページほど、Googleは高い評価を与える。外部リンクがWeb上のサイトの中でどのくらいの価値があなたのサイトにあるかを示すように、内部リンクはあなたのサイトの中でそのページがどれだけ重要なのかを示すのだ。
  • 内部リンクは非常に重要なものであり、Googleも、1ページあたり1,000の内部リンクを得ることは「妥当な数字」であると考えている。この数字には、ヘッダー、フッター、メニュー、サイドバーなど、すべてのリンクが含まれていることをお忘れなく。
  • リンクは非常に強力である。トップページ、アバウトページ、コンタクトページなど比較的価値が低いページでも、内部リンクを多く獲得しているが故に、高い評価を得ていることもある。
  • 作成されたばかりのコンテンツからのリンクは新鮮な価値を伝える。それ故、新しいページの存在をGoogleに伝えることになり、そのページがGoogleにクロールされる手助けとなる。


グラフタイトル:内部リンク数とクロール頻度
下部のコメント:内部リンクを多く獲得しているページほど、頻繁にクロールされる

基本知識のおさらいが完了したところで、SEOを改善させる内部リンクの3つの戦略を見ていこう。

ページの階層を減らす

2018年6月、Googleのジョン・ミュラー氏はWebmaster Central Hangoutで次のように述べている。

「クリックの深さ、つまり、トップページからそのページにたどり着くまでに何回のクリックが必要とされているか、はSEOにとって重要である。」

トップページに近いページほど、Googleからポジティブな印象を与えられる。複雑で深い階層のWebサイトにとっては、すぐに着手できる施策となりえるだろう。実際、OnCrawlでは、EC、不動産、求人などのWebサイトに対し、ページの階層を減らすことで順位を上昇させ、ユーザー体験も向上させてきた実績がある。

グラフタイトル:クロールの有無とページの階層
下部のコメント:ページの深さとGoogleのクロールには相関関係が見られる

様々なWebサイトの改善実績から得た、ページの階層を減らすための方法をいくつか紹介しよう。

  • 商品ページや求人ページなどで、「おすすめのページ」や「似たページ」の表示数を増やす。これにより、カテゴリ内や関連したカテゴリ間の内部リンクを増やすことになり、深い階層のページをより浅い階層へ引き上げることにもなるのだ。
  • 浅い階層のカテゴリ数を増やす。トップページに掲載されるカテゴリ数を増やすことで、より多くのページがトップページに近しい階層に配置されることになる。
  • カテゴリリストのページ分割数を減らす。これは、各カテゴリページに表示させている商品数を増やせば可能となる。しかし、それぞれのカテゴリ内の商品数を減らすことになるため、浅い階層のカテゴリを増やすことでも実現可能だ。ページ分割数を7から5に減らすことができれば、6番目と7番目に分割されたページに記載されていた商品ページは、少なくとも2クリック分、階層を浅くすることができる。

とあるWebサイトで上記の施策を行った結果、50以上の階層を15までに減らすことに成功した。


グラフタイトル:階層別のページ数
下部のコメント:検索結果における表示回数とWebサイト内のページの階層には相関関係がある

こうした施策を継続した結果、とあるECサイトのカタログページにおけるクロールの頻度が高まったことが確認できている。その結果、新しい商品がGoogleにより発見されやすくなったのだ。これにより、営業や広報を含む様々なキャンペーンがより効果を生むことにつながったのである。

ハブとなるコンテンツを作成する

Webサイトのグロースと特定の領域におけるオーソリティを高める手段としてコンテンツマーケティングを採用しているWebサイトは多い。こうしたサイトにとっても、内部リンクの戦略は、コンテンツのパフォーマンス向上の役に立つものである。キーとなるトピックを強化し、メインとなるページを関連性に準じてグループ化することで、特定の領域におけるオーソリティの向上と、検索結果の順位獲得の改善につなげることができる。


グラフタイトル:サイトの構造化と順位の獲得
下部のコメント:サイトの構造において内部リンクを活用し、上位表示を獲得する

ハブとなるコンテンツをもとにWebサイトのセグメント化を進める。OnCrawlを使用すれば、ハブとなるコンテンツとテーマごとにグループ化したコンテンツの内部リンクの構造を視覚化できる。その結果、自然流入、順位、クロール頻度などの主要な指標を観測できるようになる。ハブとなるこンテンツは次のような特徴を持つ。

  • トピックやキーワードが密接に関係した、複数のページから成るコンテンツ
  • メインとなるページ(自身のWebサイトがオーソリティとなることを目指している領域のトピックを扱っているページ)によって構成され、ハブとなるコンテンツに記載されているページへのリンクを設置しているコンテンツ
  • ページ間の関連性を強めるために内部リンクを設置しているコンテンツ。この場合の内部リンクは、可能であれば、ハブとなるコンテンツのテーマに関連したキーワードをアンカーテキストに含める。

一般的に、メインとなるページは良い順位を獲得する傾向がある。こうしたページから、ハブとなるコンテンツに記載されているページへ内部リンクを設置することで、メインとなるページが獲得したオーソリティを、関連するページへ伝えることが可能となる。ページの重要性理論(URLを記載)の一例と言えるだろう。こうしたハブとなるコンテンツの作成と内部リンクの設置により、ドメイン・オーソリティとCTRの増加につなげることができる。テーマごとに区別したコンテンツがお互いに内部リンクを設置することで、このグループのコンテンツが検索結果により表示されるようになるのだ。

ページのグループを選別する

季節性のあるページやイベントに関連したページを作成する場合も、内部リンクの戦略が非常に重要となる事例を多く見てきた。例えば、ホリデーシーズンのセールや業界内のイベントのチケット販売など、そのイベントが開始される前にプロモーションが成功している必要があるものだ。イベント関連のプロモーションにおいては、次の内容が重要となる。

  • イベントに関連したターゲットキーワードに最適化されたランディングページを作成する。このページのコンテンツは、上位表示されるに値する十分量のコンテンツがあり、それらは検索者の意図に即した内容であるべきだ。複数の商品が掲載されたページよりも、関連したトピックに特化したランディングページのほうが、プロモーションをしやすいのだ。
  • ランディングページには日付とイベントまでのカウントダウンを記載する。カウントダウンはコンテンツの内容の変更にもつながるため、クロール頻度の向上が狙える。
  • 関連したトピックによるハブとなるコンテンツを作成し、ランディングページからこのページへの内部リンクを設置する。このハブとなるコンテンツは、イベントページ、関連した商品のページ、関連した記事ページ、関連したカテゴリページなどを含めるべきだ。こうすることで、ランディングページが獲得したオーソリティを他のページに伝えることができるのだ。
  • ランディングページのプロモーションのために内部リンクを設置する。関連したキーワードを含めたアンカーテキストで、トップページからリンクを設置する。また、メニューページの中でも上位に記載する。多くのページから、ランディングページへアクセスできる状態を作るのだ。


グラフタイトル:平均の内部リンク数
下部のコメント:内部リンクが多いほどインプレッションが高まる

OnCrawlを使用すれば、内部リンクの戦略の指標となる、次の指標の推移も確認することができる。

  • クロール頻度:イベントまでの期間における、Googleのクロール数を確認することができる。
  • インプレッションと検索経由の訪問数:ランディングページが検索結果に表示される回数と、検索経由のランディングページへの訪問数を確認することができる。
  • 内部要因:ランディングページにおける内部要因が最適化されているかを確認することができる。タイトル、メタディスクリプション、H1とH2、単語数など。

プロモーションの期間が過ぎれば、ランディングページへの内部リンクを削除することを忘れずに。

内部リンク戦略におけるポイント

内部リンクの戦略をしっかりと設計することで、特定の領域におけるオーソリティを高め、CTRを向上させることが可能となる。また、ページの階層や重要性のような順位に直接影響を与える要素を改善することで、ランキングの上昇も見込める。内部リンクは、Googleによるページの優先度、検索結果における順位、検索経由での訪問など、定量化できる結果を生み出してくれる。ページの階層を減らし、ハブとなるコンテンツを作成し、特定のグループをプロモートすることが、あなたのSEO戦略の大きな武器となるだろう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How to boost search rankings using only your internal linking strategy」を翻訳した内容です。


サイトの規模が大きく、複雑になればなるほど、内部リンクの設計の難易度もあがります。場合によっては非常に面倒な作業となりますが、ページ遷移率やサイト内滞在時間など、様々な面で改善が見込めそうです。ユーザーにも検索エンジンにも最適な内部リンクを設計し、SEOフレンドリーなサイト構築を心がけたいものです。
お知らせにはなりますが、SEOJapanでは先日サービスページを一新いたしました。サービス一覧ページの他にも、サイト種別に最適なサービスをご提案ページもご用意しております。内部リンク設計などでお悩みのお客様向けには、SEOコンサルティングサービスによるサイト設計サポートをご用意しております。
— SEO Japan

リニューアル後に下落したトラフィックと順位を回復させる方法

新年明けましておめでとうございます。今年もSEO Japanをよろしくお願いします。2019年第1弾は、おなじみSearch Engine Landより、Webサイトのリニューアルについての記事となります。SEOにとってはチャンスとなりえますが、同時にトラフィックの減少などのリスクも存在します。こうしたWebサイトのリニューアルにおけるチェックポイントをBowlerHat社Marcus Miller氏がわかりやすく解説してくれています。新年のタイミングでWebサイトをリニューアルした方や、これからリニューアルを検討している方は必見の内容です。– SEO Japan

実際にトラフィックが減少した事例を見る限り、そこには特定の原因が存在することに気がつく。リダイレクト、ページの失効、プロトコルやドメインの問題などであるが、それらを修正することでSEOを正常な状態に戻すことは十分に可能である。

新しいWebサイトを構築する際、検索結果の順位とトラフィックを維持、または改善することは、目指すべきゴールと言える。これには、SEOとWebサイトの設計が互いに影響し合うということや、サイト移行のためには丁寧な計画が必要だということを深く理解することが求められる。

実際には、これらが十分に理解されていないケースも多い。Webサイトがローンチされ、トラフィックが減少し、パニックが起こる。不幸にも、私はこのような話を毎週のように聞かされるのだ。その多くがスモールビジネスの経営者からによるものであるが、彼らにとって、トラフィックの減少はリードやセールスの減少を意味し、彼らのビジネスを危機的状況に貶めるのだ。

しかし、全てが失われたわけではないこと、また、トラフィックの減少の原因が存在することはしっかりと理解すべきだ。この記事では、Webサイトの設計が原因によるトラフィックの減少と順位の下落について、その診断方法と改善方法を明らかにしたいと思う。

STEP1:情報を集める

すべての情報が集められることは少ないにせよ、次の情報は取得すべき情報と言える。

  • Googleアナリティクスから得られる情報
  • Googleサーチコンソールから得られる情報
  • Webサイトをローンチした日付
  • WebサイトのURL
  • 歴代、または代替のURL
  • キーワードの過去の順位(可能であれば)

STEP2:状況を確認する

次に、GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールのデータを分析し、トラフィックの減少を確認しよう。ここでは、Webサイトのリニューアルの日付とトラフィックの減少が開始した日付が、どのくらい離れているか(近いか)を明らかにする。トラフィックの減少は、ゆっくりと安定的に減少する場合もあれば、一気に大きく減少する場合もある。

一例ではあるが、次の画像はトラフィックが90%も減少したサイトのグラフである。このWebサイトのオーナーから連絡を受けた後、我々は改善に向けての作業を着手した。私が経験した中でも最悪のケースではあるが、事態はこれほど悪くなる可能性があるということを示すために、例として挙げている。

【画像2】

まずはGoogleアナリティクスを見てみよう。

Googleアナリティクス:集客>すべてのトラフィック>チャネル

トラフィックの減少を調査するためには、自然流入以外にも、複数のチャネルを調べる必要がある。仮に、自然流入が減少しているが他のチャネルからの流入が減少していない場合、Webサイトのリニューアルが原因である可能性は高くなるだろう。

Googleサーチコンソールでキーワードの順位を確認すれば、トラフィックの減少が開始した日付も特定できるはずだ。

STEP3:損失を理解する

改善の余地があるかどうかを判断する前に、損失がどの程度であるかを理解しよう。まずは、キーワードの順位と最も影響を受けたページを特定するのだ。

順位

過去の順位データがある場合は、現在の順位と比較し、影響を受けた範囲を特定しよう。過去の順位データがない場合は、サードパーティ製のSEOツールを使用してデータを取得することが可能だ。または、Webサイトのオーナーが過去の順位を記憶している場合もある。もちろん、これは全く科学的ではないのだが、我々に重要な気づきを与えてくれるし、Googleサーチコンソールを使用すれば、裏付けも可能であるのだ。

ランディングページのトラフィック

リニューアル前後のトラフィックを比較してみよう。

Googleアナリティクス:行動>すべてのサイトコンテンツ>ランディングページ

Webサイトのリニューアルから数週間経過しているのであれば、リニューアル前の期間と比較し、どのページが最もトラフィックを得ていたかを明らかにする。

リニューアルの際、ページの名前が変更されている場合もあるので注意しよう。リニューアル前に上位表示され、最もトラフィックを得ていたページを特定し、新しいWebサイトにおけるそのページの代替となるページとを比較することが目的だ。

リニューアル以前ではそのページは存在していたが、リニューアル後ではそのページが存在しない、といった最悪のケースも起こりうる。ページがない。つまり、トラフィックも存在しない。リニューアル後のWebサイトでもページが存在し、単純にトラフィックを獲得できていないということであれば、技術的な問題が要因である可能性が高いだろう。

大規模なWebサイトの場合は、こうした情報をスプレッドシートにまとめると比較が容易になる。

この調査をする場合、Wayback Machineが非常に便利だ。このツールを使用することで、リニューアル前に上位表示されていたページとリニューアル後のページを比較し、その違いを調査することができる。ここでは、ページ内容の物理的な差異を確認することになる。

STEP4:よくある原因

トラフィックの減少が起きた場合、よくある原因というものが存在し、これらを修復することで、事態は元通りになることも多い。

リダイレクト

リダイレクトにおいては、「損失」と「設定ミス」がよくある原因だ。新しいWebサイトをローンチする場合、次のいずれかの施策を、すべての重要なページに実施したい。

  • URLをそのままにする(理想はこちら)
  • 旧ページから新ページへ301リダイレクトを設定する

リニューアル前のサイトで最もトラフィックを得ていたURLを10個ほど用意し(GoogleアナリティクスやWayback Machineで特定する)、それらのURLをブラウザで閲覧してみよう。リダイレクトされなければ、設定ミスであると言える。

リダイレクトが設定されているのであれば、ScreamingFrogや他のツール(多くが無料で使用できる)を使用し、意図したページへ正確に301リダイレクトが設置されているかを確認しよう。

この確認について、実際にあった最近の例を紹介する。SEOの基本的な知識のあるWebサイトのオーナーがリダイレクトの確認を行ったところ、彼にとっては問題ないように見えていた。しかし、私が確認したところ、301ではなく302が設定されていたことがわかった。301リダイレクトに設定し直した後、リニューアル前の水準にトラフィックが回復したのだ。

もう一つ別の例を紹介する。とあるインハウスのマーケティングチームがリダイレクトの確認をしたところ、301リダイレクトが適切に設定されていた。しかし、彼らはリダイレクト先のページの確認を怠っており、リダイレクト先のページが全て404になっていることに気が付いていなかった。

リダイレクトの確認は端から端まで行うべきだ。ブラウザで閲覧し、Webサイトのクローリングツールの使用し、全ての旧ページを対象に。重要なページはもれなく設定されていることを確認しよう。

ページの損失

よくある別の要因として、リニューアル前はパフォーマンスが好調だったページが、リニューアル後のサイトに存在していない、ということが挙げられる。ページが存在しない限り、上位表示されることはない。高パフォーマンスのページが全て存在し、適切にリダイレクトが設定されていることを確認しよう。

この確認にはどうしても手作業が発生してしまうが、STEP3で特定した高トラフィックを獲得しているページを対処することで、現状を把握するための有益な情報を得られるだろう。こうしたページが404になっていたり、一般的なページ(Webサイトのトップページなど)にリダイレクトされている場合は、ページの損失がトラフィックの減少の大きな要因となっている可能性が高い。

コンテンツの変更

コンテンツの変更もトラフィックの減少の一因となりえる。ページ自体は存在しているが、コンテンツの内容が変更されている場合は、定性的な調査が必要となるだろう。新しいページの品質は、古いページの品質と比べて、高くなっているか、低くなっているか。変更を加えた箇所はどこか。この調査においても、Wayback Machineは有効なツールとなる。

プロトコルとドメインの問題

リニューアル前のサイトが「http://example.com」であったとしよう。リニューアルと同時に、プロトコル(例:https)、サブドメイン(例:www)、ドメイン自体の変更も行った場合、リダイレクトの設置を考慮する必要がある。「https://www.example-2.com」は「http://example.com」と同一ではない。ここでは、リダイレクトの設置が適切にされているかを確認しよう。対象は、ドメイン、サブドメイン、プロトコルなど、変更を加えた箇所となる。

今までの変更

プロトコル、ドメイン、サブドメインの過去に行った変更が影響する場合もある。一見したところ、サイトの移行は適切に行われているが、トラフィックは減少しているというケースがある。これらは、過去に行われた変更が、今回のリニューアルにおいて考慮されていなかったことが要因となる場合もあるのだ。

2008年–2016年 「www.example.com」としてサイトを運営
2016年–2017年 「www.example-2.com」としてサイトを運営。「www.example.com」には301リダイレクトを設置

新しいWebサイトが2018年にローンチされた際、旧サイトから新サイトの移行は正しくされていた。しかし、開発者は過去のドメイン変更についての情報がなく、リダイレクトは考慮に入れていなかった。そのため、10年にも渡って運用されてきた歴史が失われたことになってしまったのだ。

この例から学べることは、直近で行われる変更よりも以前に、ドメインの変更やリダイレクトの設定があったかを確認することは、非常に重要であると言えることだ。

技術的な問題

新しいサイトの設計が不十分であり、技術的な最適化が図られていないことが要因である場合もある。クロール、カノニカル、インデックス。これらが事態を悪化させている場合もある。このような場合は、いわゆる「SEO監査」を行うことが重要だ。SEOにおける技術的な最適化が、100%されていることを確認しよう。

最適化の問題

技術的な問題と同様、リニューアル前のサイトからリニューアル後のサイトへ、最適化がされていない場合もある。全てのページのタイトルが同一になっているなど、基本的な設定が不十分なケースも目にする。リニューアル後のサイトをクロールし、基本的な最適化が十分にされているか、確認しよう。

混乱

Webサイトの移行が与える影響についても検討しておこう。我々は、「混乱」と表現しているが、Webサイトの規模が大きく、複雑であるほど、「混乱」を目にする機会も多い。ここで重要なことは、「忍耐」である。全ての項目を、確認しよう。全ての項目を、二重確認しよう。それでも、全てが適切に設定されているにもかかわらず、トラフィックが数週間に渡って落ち着かないこともある。その際は、新しいページがインデックスされ、古いページがインデックスから外されることを、じっくりと待つことが重要となる。

STEP5:全てに問題がない場合は?

新しいサイトがローンチされる。移行計画もしっかりと立てた。あらゆる項目を調査し、問題がないことを確認している。しかし、トラフィックが減少する場合もある。そんなときはどうすればよいのか?

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは適切にセットアップされているだろうか?AMPページのような直近で変更を加えたページは特にではあるが、全てのページにタグが付与され、レポートに反映されていることを確認しよう。

アルゴリズムの変更

リニューアルのタイミングとアルゴリズムの変更のタイミングが同時ではないか?Panguin Toolを使えばGoogleの更新のタイミングを知ることができる。トラフィックの減少のタイミングが、Googleのアルゴリズムの変更と重なっていないか、確認しよう。

季節要因

特定の期間において、トラフィックが減少するということはないだろうか?Googleアナリティクスで過去数年分のデータを確認し、Googleトレンドでこのような減少が自然に起こるものなのか、確認しよう。

検索結果画面の変化

検索結果画面の変化がトラフィック減少の要因となっていないだろうか?フィーチャードスニペットや広告の表示枠の変化などがクリック率に影響することもある。こうした変化が要因でないか、確認しよう。

手動アクション

常に清廉潔白なSEOをしていたわけではない、ということであれば、手動アクションを受けてはないだろうか?Googleサーチコンソールにログインし、「手動による対策」のセクションを確認しよう。

セキュリティ、ハッキング

セキュリティやハッキングが要因となってはいないだろうか?あなたのWebサイトがハッキングされている場合、Googleサーチコンソールにメッセージが届いているはずだ。また、検索結果画面にも「このサイトは第三者によってハッキングされている可能性があります」や「このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があります」と表示されてしまう。「site:」を使用し、インデックスされているページにこのようなメッセージが表示されていないか、確認しよう。

あるべき状態にする

今回の記事で紹介したような事態が起こってほしくないことが本音である。そのためには、SEOとWebサイトの設計が互いに影響し合うということや、サイト移行のためには丁寧な計画が必要だということの理解が必要だ。

望ましくない状況に自身が陥った場合、この記事で紹介した手順を参考にしてほしい。特に、スモールビジネスのSEOにおいて、あるべき状態に戻ることを願っている。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Recovering SEO traffic and rankings after a website redesign」を翻訳した内容です。


大きなリソースを投入して行ったリニューアルがSEOにおいてはマイナスの施策となってしまった、というのは不幸なお話です。簡単な設定ミスや基本的な対処の怠りが大きな影響となる場合もあるので、記事中で紹介された項目は必ず確認したいですね。特に、大規模サイトの場合は確認する項目や説明すべき関係者も多くなることかと思います。リニューアル後の効果測定も含め、しっかりとした計画を立てたいものです。改めてとなりますが、2019年もSEOについての有益な情報を発信してまいりますので、今年もSEO Japanをよろしくお願いいたします!
— SEO Japan

コンバージョンを増加させるためのサイトリンク活用法

「Googleの検索結果下に表示されてるリンクって、どうやって決まっているの?」
「重要じゃない求人ページが、サイトリンクに表示されてしまっているのを変更したい…」
「ブログページをサイトリンクに入れて、もっとブログを読んでもらいたい」
サイト運営者であれば、サイトリンクを自分の思い通りに設定したいと願ったことがあるでしょう。
残念ながら、サイトリンクはGoogleのアルゴリズムで自動的に決まるものなので、自由に設定を行うことはできません。

しかしながら、サイトリンクの調べ方、仕組み、改善法を学ぶことで、ユーザーのエンゲージメントを高めることはできます。
サイトリンクを上手く活用し、流入数とコンバージョンを増加させましょう!
— SEO Japan

目次

mobile-ecommerce-conversion

検索エンジンのトラフィックに依存している場合、コンバージョン最適化は訪問者がサイトにアクセスする前に開始している。なぜだろうか?

そこにはサイトリンクの存在がある。

ほとんどのサイトでは、ブランドクエリ(例:キングアーサーフロー(映画名) など)において、メインのリンク(多くの場合TOPページ)の下に、サイト内の他ページへのサイトリンクが生成される。モバイル検索においてはサイトリンクは拡張可能で、訪問者は検索画面上でサイト内の様々な箇所へアクセスすることが出来る。

これらのショートカットは、ユーザー体験を合理化し、訪問者を自分が行きたい場所や行きたい場所に素早く行くための助けとなる。

あなたのホームページでは、どれくらいの数のユーザーが目標を達成しているだろうか?

私の知る範囲では、

  • どのようなサイトリンクが、自サイトでは表示されているか
  • サイトリンクで表示されているページがどのように変わっているのか
  • なぜそれらは変わっているのか
  • 表示されるサイトリンクに対して、どのようにすれば影響を与えられるか

これらを把握している人は少ない、というのが実情である。

これらの答えを知りたければ、ぜひこの記事の続きを読んでほしい。

サイトリンクがコンバージョンにとって重要な理由

Google独自の調査によると、非ブランドキーワードとブランドキーワードでは、コンバージョン率は2倍も違うと言われている。また別の調査でも、ブランドのクエリにおいて一貫して高いコンバージョン率が得られることが示されている。

この結論は、ブランドキーワードを使用している検索者が、既にブランドを認知していて、ブランドへの親しみを感じていることを示しており、またこれらのユーザーに対して素晴らしいユーザー体験を提供することの重要性も表している。

ブランド検索をしたユーザーの一部は、これらのサイトリンクに基づいて次のステップを選択している。
サイトリンクをうまく処理することにより、非ブランドクエリへの最適化以上に、リードと売上に対して大きな影響を与えることができる。

逆にそれらの訪問者に対して対策をしないと、容易にコンバージョンを生み出すのは難しくなるかもしれない。

検索エンジンはどのようにサイトリンクを選択するか?

サイトリンクは「ナビゲーショナル」クエリ、もしくはユーザーが特定のWebサイトを探している場合において、メインリンクの下に表示される。全クエリのうち、約18%がナビゲーションクエリだと言われている。そしてほとんどのナビゲーショナルクエリは、ブランド名のクエリである。

※サイトリンクのイメージ
google-sitelinks
①メインリンク ②サイトリンク(引用元)

サイトリンクはユーザーの時間を節約し、探している情報をすばやく見つけるためのショートカットである、とGoogleは述べている。
Bingはサイトリンクを「人気のある訪問先」、もしくは訪問体験における離脱ページと呼んでいる。

重要なのは、サイトリンクは単なる人気ページのキャッシュではないということだ。「選ばれるのは、検索エンジンで上位表示されていないページだったり、検索キーワードを含んでいなかったり、検索エンジンにインデックスされていないページの可能性すらある。

では、それらはどうやって選んばれたのか?

サイトリンクはアルゴリズムで生成される。

検索エンジンの特許を監視しているBill Slawski氏は、考えうる可能性をまとめている

  • ページが何回アクセスされたか
  • 訪問者がページにどれだけ長く滞在したか
  • 訪問者がページ内でスクロールをしたか、もしくはスクロールをせずにクリックをしたか
  • 検索キーワードとページ内容の関連性に基づく検索スコア
  • 検索者がページで購買を行う可能性
  • 検索者がページに興味を持つことを示す別の指標

2016年までは、サイトオーナーはサーチコンソールからサイトリンクに出現している関連のないページの順位を90日間下げることが出来た。
Bingは未だにサイト所有者がウェブマスターツールの「ディープリンク」をブロックする機能を提供している。

サイトリンクのラベルはどのように選択されているのか?

理想的なサイトリンクを選択されていたとしても、サイトリンクの見出しは、情報が不足していたり、コンテンツの内容と合ってなかったりすることがある。

ミスサイトリンク
紛らわしいことに、メジャーリーグサッカーのウェブサイトには、「ニュース」という見出しの付いたサイトリンクがRSSフィードも含めて3つもある。

Yahooが認めたように、クリックを獲得するためには正確で有益なラベルが不可欠である。

アイトラッキング調査によると、検索エンジンユーザーは検索結果のタイトルに強く注意を払っており、内容のサマリーよりもリンク見出しが注目を集めていることが分かりました。

最終的に、サイトリンクの見出しはいくつかの要素に基づいて選択される。再びBill Slawskiは、特許出願に基づいて潜在的な要因を要約している。

  • サイト内外からのリンクに付与されたアンカーテキスト
  • そのページが特に上位に表示されている検索クエリ
  • 検索結果上で実際にクリックされた検索クエリ
  • ソーシャルブックマークのタグから抽出されたキーフレーズ

モバイル検索の継続的な成長により、サイトリンクとその見出しがますます重要になっている。

サイトリンクがモバイルでのコンバージョンに不可欠な理由

Googleは2006年にサイトリンクを導入した。当時は、ナビゲーショナルクエリにおける検索1位ページの下のみに掲載されていた。

Googleは過去10年間で、検索結果下に1行で複数のサイトリンクを入れたり、ホームページ以外のページにもサイトリンクを表示させたり、など様々な変更を加えた。
さらにコンバージョンに関するところでいうと、最も重要な変更である「拡張サイトリンク」はモバイルで発生している。

拡張サイトリンクは2017年に最初にテストされ、その後大規模に展開された。ユーザーは検索結果上にいながらサイト内を閲覧し、サイト内の様々なページへ直接アクセスすることが可能になった。
拡張サイトリンク
※拡張サイトリンクが表示されるためには、一貫したサイト構造が必要である。

特にeコマースサイトでは明確で一貫した階層が不可欠だ。 毎月190万件のブランドクエリを取得している(Ahrefsデータより)REIは、サイト内が構造化されていない場合に、どうなってしまうかを体現している。
REIサイトリンク

まず女性の服を探してみても、サイトリンクが存在しない。そして男性用品を購入しようとした場合も、選択肢を絞り込むための拡張サイトリンクは存在しない。 しかしながら、これはREIが各種メンズウェアのページを持っていないからではない。

REI紳士服モバイルページ

これらのページがネストされた階層構造ではなく、フラットなサイト構造になっているためである。

■メンズ服のサイトリンクURL:
https://www.rei.com/h/mens-clothing

■サンプル商品カテゴリのURL:
https://www.rei.com/c/mens-boots
https://www.rei.com/c/mens-casual-jackets
https://www.rei.com/c/mens-pants

しっかりとした階層構造を持っていないと、メインのページと、商品カテゴリ間の検索エンジンによる結び付けが弱くなり、そのセクションにおいて拡張サイトリンクが表示されづらくなる。

対照的に、「教室&イベント」ページには、メインURL移行に個別のロケーションが含まれている。

■「教室、イベント」サイトリンクURL:
https://www.rei.com/events

■個別の「教室、イベント」のURL:
https://www.rei.com/events/p/us-ga-atlanta
https://www.rei.com/events/p/us-ca-los-angeles
https://www.rei.com/events/p/us-wa-seattle

もちろん、最上位のカテゴリには拡張サイトリンクがある。

REI「教室、イベント」サイトリンク

REIでは一貫性のないサイト構造により、モバイルショッピングを利用しているユーザーに対して不必要なクリックが発生している。 (女性のギアを探している人は一度ホームページを見るしかない。)

当然これらの問題は、あなたのブランドの検索結果上で表示されているサイトリンクがわからない限り、解決することはできない。

自サイトのサイトリンクの調べ方

実際に検索をしてみる、という逸話的でパーソナライズされた証拠のほかに、あなたは自サイトに現れるサイトリンクについてどれだけ把握しているだろうか?

Googleサーチコンソールでは、どのサイトリンクが表示されるかを簡単に確認することが出来る。まず、自ブランドクエリのみを含めるようにクエリの絞り込みを行う。

GSCクエリ絞り込み

ブランド名によっては、「次と一致するクエリ」ではなく「次を含むクエリ」を使用する必要がある〈ブランド名に複数の単語が含まれている、よくつづりが間違われる、地域に関連する語句が含まれている場合などは特に)。すべてのブランドクエリを取得することは不可能だが、大部分に対してフィルタリングが出来れば十分だ。

Googleサーチコンソールは最大16ヶ月のデータを提供する。その中で最も関心のある期間を選択する(そして次セクションで説明するように、期間毎に結果を比較する)。

GSC期間指定

ここから「ページ」タブに移動し、「検索順位」を「1.5より小さく」なるようにフィルタリングする。これにより、ブランドクエリでページが上位表示されたときのデータに制限することができる。 (サーチコンソールはサイトリンクとして表示された時の順位を、「約1位〈1.~)」として表示する)
1.5位以下

そうすれば、特定期間におけるサイトリンクが表示回数順にソートされて表示されていることを確認できるはずだ。

サーチコンソール位置フィルタ

デスクトップ、モバイル、タブレットのデバイスカテゴリ別に同じ分析を実行すると、モバイルユーザーにのみ異なるサイトリンクが表示されていないか、などを判断することもできる。

しかしここで確認できることは、始まりに過ぎない。

サイトリンクの変化を調べる方法

前セクションと同様の条件を使用して、サーチコンソールから月単位または3か月毎のデータをエクスポートすると、表示されているサイトリンクどのように変化したかを見ることができる。これは、サイト内の変更がサイトリンクにどのような影響を与えたか、を判断する場合に特に便利だ。

各ページのインプレッション数を、ホームページのインプレッション数で割ってみよう。その割合は、各ページがサイトリンクとして表示される頻度を示している。
例えば、サービスページの表示回数が20,000回でホームページの表示回数が40,000回の場合、サービスページは50%の確率でサイトリンクとして表示されると言える。

CXLの場合、Agencyページ、Instituteページ、およびBlogページは、去年1年間でみると、ほぼ100%のサイトリンクとして表示され、Aboutページがその後に続いた。
また、他のサイトリンクは最近表示され始めた。
サイトリンクのインプレッション数のグラフ
(きれいなチャートを作成するには、表示回数の少ないページは除外した方が良い)

同様に、各サイトリンクのクリック率をグラフ化することが出来る。特定のページへのクリック数を、全体のクリック数で割るだけである。

サイトリンククリック数のグラフ

これらのチャートは、ブランドクエリで検索したユーザーが、自サイト内のどこに行くのかを明らかにしている。 「conversionxl」を検索しているユーザーのうち4〜8%がブログページにランディングしているとしたら、ブログ用のランディングページではユーザーのニーズに応える十分な情報を提供し、エンゲージメントを高めなければならない。

我々(CXL)を例にサイトリンクを紹介したが、あなたのサイトで重要なページがサイトリンクに表示されていなかったり、不要なぺージがサイトリンクとして表示されていた場合にはどう対処するのが良いのだろうか?

dell sitelinks google

ニュージーランドのDellで表示されているサイトリンクは、ユーザー体験を改善する機会を無駄にしている。
(SEOJapan補足)「ラップトップ」「ラップトップとノートPC」という重複した内容のサイトリンクが存在していたり、いきなり「ショップ」という抽象度の高いサイトリンクが登場したりと、サイトリンクの粒度がばらばらになっている。

求人ページはしばしばサイトリンクの無駄使いをしている。人員の採用が急務でなくまた他社の求人サイトを通じて募集をかけている場合は、顧客ではない検索者のためのページに貴重なサイトリンクの枠を使う必要はない。

グレーターアイスクリームサイトリンクGoogle
※ジョブページには多くのユーザーシグナルがあるが、ROIは低い。

何らかの理由でサイトリンクが最適化されていない場合にも、できることはある。

サイトリンクを改善する方法

2011年にGoogleが述べたように、多くの検索シグナルが、表示されるサイトリンクとその見出しに影響している。

ランキングの観点から言うと、「通常」の検索結果とサイトリンクは、もはや別物ではない。
サイト内リンク構造のベストプラクティスは、質の良いサイトリンクを生成して訪問者の体験を改善する事に対して、影響を持っている。

したがって、何か一つを最適化することでサイトリンクの変更を保証することはできない。しかし、そのためには何もできないという事でもない。

Googleのサイトリンクを改善するためのアドバイスは、いくつかの標準的なSEOのベストプラクティスを含んでいる。

  • 繰り返しがなく、コンパクトで、関連性と情報に富んだ内部リンクとアンカーテキストを用いて、ウェブサイトの構造を明確にする。
  • Googleがサイト内の重要なページをクロール、インデックスできるようにしておく。フェッチ&レンダーを使って、それらが正しくレンダリングされていることを確認する。
  • もしページを検索結果から完全に削除する必要がある場合は、そのページに「noindex」メタタグを使用する。

またGoogleは、ユーザーを複数トピックを含んでいるページの該当セクションに直接誘導するサイト内リンク(スニペット内サイトリンク)を目次に設置する事を勧めるなど、サイトとページの構造の重要性について繰り返し述べている。

サイト上に複数のトピックがある長いページがある場合は、まずきちんと内容を整理し、セクションが論理的に分割されていることを確認してください。そして各セクションに、関連性が高く説明的なアンカーテキスト(「セクション2.1」だけでなく)があり、個別のセクションにきちんとリンクする「目次」を設置されていることを確認しましょう。

セクションがページに含まれ、ページがサブディレクトリに含まれ、サブディレクトリがWebサイトに含まれているように、ページ構造の重要性に関する推奨事項は、スニペット内サイトリンク以外にも適用される。

モバイル検索での拡張サイトリンクが増えると、明確で階層的なサイト構造の重要性が高まる。ユーザーは検索結果ページでリンクをクリックする前に、複数のサブディレクトリを確認することができる。 (もし必要な内容が見つからない場合は、彼らはクリックをしない)

明確で階層的なサイト構造に加えて、改善のためには他の選択肢もある。

サイトリンクに影響を与える別の方法

  1. まずはブランド名を持とう。既存のブランドをすでに持っている場合は適用されないが、新しいブランド名を選択する際は他サイトとの競争は避けるべきである。検索エンジンがあなたのブランドのクエリをナビゲーショナルクエリとして判断しない場合、サイトリンクを返す可能性は低い。
  2. 無関係なページを「noindex」に設定する。「noindex」タグを使用し、価値の低いページ(プライバシーポリシーや求人ページなど)をサイトリンクとして表示しないようにする。しかしながら、サイトリンクとして貧弱なページの中にも、バックリンクなど重要な検索シグナルを持つページもあるので、慎重に行う必要がある。
  3. 堅牢な内部リンク構造を作る。内部リンクはサイト構造を強化する必要がある。親ページは子ページにリンクし、子ページは親ページにリンクにするようにする。
  4. ページ内容に合わせたアンカーテキストを選択する。アンカーテキストは、検索エンジンがリンクされたページの内容を理解するのに役立つ。
    これらのアンカーが、一貫していても同一ではない(つまり、類義語を用いている)場合、検索エンジンがサイトリンクの見出しに含めるテキストを判断するのに役立つ。
  5. 深い階層のページへのバックリンクを獲得する。ほとんどのサイトはホームページをはじめとした、トップに近いページに被リンクを受けている。内部の深い階層への被リンクは、ページがサイト内でオーソリティを得るのに役立ち、検索エンジンがそれらをサイトリンクとして含める可能性が高くなる。

サイトリンクからの訪問ユーザーのエンゲージメントとコンバージョン率を高める方法

  1. 「事実上のホームページ」であるサイトリンクが訪問者を誘導するようにする。最も人気のあるサイトリンクを事実上のホームページとして扱おう。これらのページは、訪問者に良いファーストインプレッションと、サイト内を回遊してもらうための関連する内部リンクを与えなければならない。商品やサービスページに誘導しないような「About Us(我々について)」ページを設置することは避けよう。
  2. クーポンやセールページがあることを確認しよう。クーポン、ディスカウント、およびセールスクエリには、しばしばブランド名が含まれており、ナビゲーション検索として扱われることがある。
    例:「aftershokz(=ブランド名) クーポン」など
    クーポンを提供しない場合でも、そのポリシーを説明しているページは、一般的なブランドクエリのホームページの下にあるサイトリンクとして表示されることがある。そのサイトリンクが、サードパーティのクーポンサイト以上に、購入意欲の高いユーザーのクリックをもたらしてくれる可能性もある。

結論

ブランドクエリを入力する検索エンジンユーザーは、サイトにとって最も価値のあるユーザーの一人だ。しかし彼らはしばしば無視されてしまう。ホームページに飛ばされたり、購入客と求人者を区別することもできないアルゴリズムによって選ばれたページを提供されたりするのである。

Googleサーチコンソールでは、サイト運営者がサイトリンクを特定し、その変化を確認するために必要なデータを提供している。こうした洞察は、サイトリンク最適化の影響を評価するのに役立つ。

その結果より多くのユーザーが目的地ページに素早くアクセスできるようになり、コンバージョンをより素早く、簡単に行うことができ、ウェブサイトの収益性を高めることができるのである。


この記事は、CXL Blogに掲載された「How to Curate Sitelinks to Increase Conversions」を翻訳した内容です。


この記事で述べられている通り、サイトリンクは検索エンジンからの訪問者への入り口となることもある重要なページです。Googleで自社ブランド名を検索する事のみで確認するのではなく、まずは自社のサイトリンクをきちんと把握する事から始めましょう。サイトリンク以外にもSEOに関する改善でお悩みの方は、ぜひ弊社までお問い合わせください。
— SEO Japan

SEOとCROの両立は可能か?共に取り組む意義とその障害とは

Webページ改善には、SEO(検索エンジン最適化)とCRO(コンバージョン率最適化)があります。
SEOが「検索エンジン」に対して、Webサイトを最適化する取り組みならば、
CROは「ユーザー」に対して、Webサイトを最適化する取り組みと言えます。

Googleをはじめとした検索エンジンが、ユーザーを満足させることを望んでいるのならば、究極的にこの二つの考え方はどこかで交わりを持つはずです。

しかし、この二つを同時に実現することは本当に可能なのでしょうか?
「ABテストって、SEO的に考えるとクローキングにならないの?」
「SEOでは見出しにキーワードを含めるけど、ユーザー体験としてはどうなの?」
世界のエキスパートは、この問いにどう答えるのでしょうか。

— SEO Japan

SEOとCROの交点

読者の方々は、CRO(コンバージョン最適化)とSEO(検索エンジン最適化)の相性は良いはずである、と思っているだろう。

理論的には、コンバージョン最適化が狙いとしているのはユーザー体験(UX)の改善であり、ありがたいことにGoogleが検索トップの結果で実現したいと思っていることでもある。そのため、サイトのテストと改善を行えば行うほど、検索順位も高くなるだろうということなのだ。まるで終わりのないホッケーのスティック型のようなサイクルの中で、トラフィックやコンバージョンが増加し、収益も増えるだろうというわけだ。

もちろん、ことはそこまで単純ではない。

CROとSEOとの間の矛盾はどこにあるのかというマーケターからの質問を耳にしたことがある。加えて、チームの役割が明確化され、予算に制約がある環境では、CROとSEOのどちらに投資をするかについて、取捨選択しなければならない場面もあるはずだ。最終的にはウェブサイトのテストと最適化をどのように実行するのか重要なのだ。

そこで、私はCROとSEOの交点はどこにあるのか探るべく、成長と最適化において長い経験を持つ人たちに、「トラフィック獲得とコンバージョン最適化のバランスをどのようにとっているか」という質問をしてみた。

CROとSEOは完璧なパートナーなのか?

CROとSEOの相性は完璧なはずで、矛盾などはないはずである。

Googleにとって、ユーザーにとって最適な検索結果を提供することは自己利益のうちだ。そのため、アルゴリズムを宗教的なまでに熱心にアップデートをしている。また、最近の傾向では、UX要素のほうがキーワード密度など従来の要素よりも重要視されている。管理者によってページ読み込み速度が速められると、同様に検索結果も改善される。なぜなら、読み込みが速いページは人々に好まれるし、Googleもそれがより良い体験につながることを知っているからだ。

ほとんどのケースでは、CROがSEOと矛盾することはありません。むしろ、お互いを補完し合う存在なのだ。

この古典的な例が、「人間向けに書くか、それともGooglebot向けに書くか」という問題だ。Googleのアルゴリズムも進化してきているので、両者はかなり同じレベルに達しています。ありがたいことに、キーワードスタッフィングはGoogleから見ると(そして読む人にとっても)愚かな行為となっており、自分が売っている商品を買ってくれる人向けに書くべきなのだ。

俯瞰してみても、SEOとテスティングに矛盾はもともと存在しない。Googleには独自のテスティングツールがあり、A/Bテストも行っている。Googleが、自分たちでサービスとして提供しているものに対してペナルティを与える理由はないだろう。

Googleはより良いUXにペナルティを与えたいわけではない

SEOとCROの相性が良いというのは直感的には理解できるであろう。それでも、これを信じられないというマーケターは少なくない。あるいは少なくとも、テストやSEOの技術的な側面については懐疑的に感じているマーケターはいるようだ。

VWOの創設者であるパァラァ氏が、Quoraでこの問題について答えてくれた。彼によると、A/BテストがSEOに影響を与えることはないそうだ。

Paras Chopra

パァラァ・チョップラ氏

「Google自体がA/Bテストをしていて、またそのためのツールも持っているのだから、Google側でも他社が同様にA/Bテストを行うことは十分想定していると考えられるだろう。

そのため、Google(ほかの検索エンジンも同じように)がA/Bテストを行っているウェブサイトにペナルティを与える可能性はとても低い。万が一に備えて、テスト結果から検索ボットをフィルタリングしたいというのはあるかもしれない(でも、検索エンジンのほとんどはテストのバリエーションではなくオリジナルのページだけを見るので、これもあまり必要ないだろう)。」

基本的にはとてもシンプルな「とあるルール」を守っているならば、A/Bテストによってせっかくの検索順位が台無しになるという心配は無用だ。

Googleのテスティング「ルール」に従う

昨今では減少傾向にあるものの、かつてA/Bテストによって検索結果に悪影響があるのではないかという声は多くあった。多くの場合、心配されていたのは次の4項目だった。

  • コンテンツクローキング
  • URLとコンテンツの重複
  • リダイレクトの誤り
  • ウェブページの読み込み問題

第一に、JavaScript経由で要素を大幅に変えるA/Bテストの実行は、コンテンツクローキングではない。コンテンツクローキングとは、1990年代において効果的で一般的だったSEO手法であり、Googleボット向けに大量のキーワードを詰め込んだバリエーションが作られていた。そして、実際の訪問者にはそれとは違うよりユーザーフレンドリーなバージョンを表示するようしていた。もしあなたがA/Bテストを行っているなら、コンテンツクローキングとみなされる心配は不要だ。Googleがあなたに求めているのはダイナミックな体験を提供することであるのだから。

第二に、コンテンツの重複も問題ではない。パァラァ・チョップラ氏の数年前の記事投稿を見てみよう

Paras Chopra

パァラァ・チョップラ氏

「ここで注目したい重要ポイントは、検索エンジンからのペナルティがあるのは、異なるドメインからコンテンツを盗んだり転用したりしたときだけだということだ。バリエーションページすべてが自分のサイト上でホストされていて、なおかつそのコンテンツが「自分の」ものなら、何をしても良いのだ。

現在、ダイナミックウェブサイト(ショッピングカートやディレクトリなど)の多くが、さまざまなフォーマットで同じコンテンツをホストしている。あるコンテンツがそのドメイン内だけに置かれているものであれば、検索エンジンがそうしたサイトにペナルティを与えることはない。A/BテストURLについても同様である。コンテンツを盗んだわけではないので、悪いことは起こらない。すべてあなたのものなのだから!」

もし心配なら、canonicalタグを使うと良いだろう。

第三に、301(恒久的な)リダイレクトを避け、302リダイレクトを使おう。

最後にページの読み込み速度だ。これが唯一、懸念事項と呼べそうなものであるが、ほとんどの場合これも大して重要ではないと言える。

まとめると、テスティングには問題なく、それどころか推奨されているくらいだが、次の基本ルールは守らなければならないということだ。

  1. クローキングしないこと
  2. rel=”canonical”を使うこと
  3. 301リダイレクトではなく302リダイレクトを使うこと
  4. 実験は必要なときだけすること

クライアント側、サーバー側どちらの実験をしているかも問題になるのかという問いについては、マット・カッツ氏がノーと言っている。マット氏は数年前、HackerNewsのスレッドに、「A/Bテストはサーバー側、クライアント側どちらの技術でも可能だ。ただどちらのケースでも、Googleボットだけ違う扱いはしないようにした方が良い。Googleボットをほかのユーザーと同じように扱い、我々のユーザーエージェントやIPアドレスをはじいたりするためにコーディングを行うのはやめてほしい。」と書いていた。

ほかの点については、A/BテストについてのGoogleの公式声明を読んでみるとよい。基本的なルールに従っていれば心配することはほとんどない。

コンバージョンを伴わないトラフィックは無意味である

vanity metrics(=無益な指標)
の内容と、これを避ける方法はよくご存じだろう。

コンバージョンや収益がなければ、Twitterのフォロワー数もダウンロード数も、ページビューも意味を成さない。

そのため、SEOが効果的ではなく、よりインパクトのある「現在のトラフィックへの最適化」に集中すべきケースもあるだろう。

例を挙げるとすると、ランク入りしているキーワードがバリュープロポジションとまったく関係がない場合、少なくともページ単位でみると最適化しづらいミスマッチが潜在的に存在する。これはたいていSEOのトラフィックのコンバージョン率が、他の流入チャネルよりかなり低いときに見られるケースである。テストを実行していて、オーガニックでのみ上昇が見られない場合、キーワードのインテントは低くなっていると言える。

ところで、無関係なトラフィックが必ずしも悪いものということではない。収益への悪影響がないからだ。しかし、それがテスト実行を通じたRPV(1人当たり売上高)を増やすうえでの障壁になることがあってはならない。

さらに、オーガニック流入が最もコンバージョンしやすいチャネルであるという点も押さえておいてほしい。Googleがそのアルゴリズムをますます洗練させているため、インテントとマッチは非常に高くなってきている。

トラフィックとコンバージョントラフィック

出典

では、SEOとCROはどこで矛盾するのか?

Googleの検索順位で1位から陥落したらどうなるだろうか。ビジネスを成長させる上では、間違いなく阻害要因となるだろう。検索順位1位のではトラフィックの33%を得られるとされていることからも分かるように、見込み客の多くを失う可能性がある。
Percentage of Traffic by Google Result Position

出典

さて、これまで見てきた通りSEOとCROの間に矛盾はないはずだ。しかし、実際には矛盾が存在している。ランド・フィッシュキン氏に聞いてみたところ、矛盾はごくまれに発生するとのことだ。

Rand Fishkin

ランド・フィッシュキン氏

「確かに矛盾はあるが、それはほんのわずかだ。SEOに関していうと、ページ上でキーワードや文言を、検索者が使う言葉に合わせて賢く用いること(たとえば、「あなたの本の収納に関する問題を解決します」よりも「ランドの本棚」のほうが賢明と言える)は今でもとても大切だ。

ときにCROテストによって、あまり明確・ダイレクトでない言葉のほうが実際のコンバージョン率が高い、という結果が出てくることが稀にある。そうはいっても9割以上のケースでは、ちょっと妥協すれば良いバランスを見つける方法がある(たとえば、「ランドの本棚はあなたの本の収納に関する問題を解決します」など)。」

リアルな世界の例としてLawnStarter Lawn Careを挙げてみよう。LawnStarterは地元の芝生ケア会社を検索する人々から多くのSEOトラフィックを得ているので、Googleでの牽引力を失うというのは同社の顧客獲得において悪影響をもたらすことになる。より顧客対し価値をもたらすバリュープロポジションを見出しでテストすることは可能だろうか?答えは、イエスである。しかし、H1タグに特定のキーワードを含めなければならないという条件の下で、かつ明確で価値提供型の見出しへと変更する場合、トラフィックを失う可能性は現実にある。

LawnStarter Lawn Care

出典

LawnStarter Lawn Care創設者のライアン・ファーリー氏が語ってくれたところによると、Googleのアルゴリズムは確かにある一定の流れでは進歩しているかもしれないけれど、完璧なUXと一致しているとは言えないそうだ。

Ryan Farley

ライアン・ファーリー氏

「SEOとは可能な限り訪問者に合わせてにウェブサイトを作るべきであると、SEOコミュニティ界隈ではよく言われている。それが本当なら、SEOとCROはぴったり合うはずだ。しかし、実際にはそれほどうまくはいかない。

現実では、GoogleのアルゴリズムはまだH1タグ内やbodyテキスト内のキーワードなど、非UX系のシグナルに大きく依存している。H1タグ内にキーワードを入れていなければ、SEOでは負けを喫することになるだろう。そうでなければページを適切にカテゴライズできないからだ。

たとえば、当社のJacksonvilleのページを見てもらうと分かるように、Adwordsでもっとコンバージョン率の高い見出しがあったとしても、見出しに「芝生サービス」や「Jacksonville」というキーワードを含めないわけにはいかない。

検索順位のブーストから得るものとコンバージョンで失うものとを計算しなければならないのだ。」

コンバージョンの最適化だけに焦点を絞ってしまうと、この2つのバランスを取って十分な情報に基づく決定を下すのは難しいことだ。たとえば、検索順位が上がったことによって得られるトラフィック量とコンバージョン量の増加の方が、コンバージョン率を高めることよりも、収益の増加に寄与するのならば、収益が高いほうに徹するべきなのは非常に明白だ。

Optimize Smartのヒマンシュー・シャーマ氏は、「本当の意味で収益を最適化するには、マーケットセグメント、製品カテゴリ、その他成果のポートフォリオごとに、平均注文額(AOV)とトランザクション数を増加させる必要がある。」と話している。

しかしご存知の通り、コンバージョン「率」最適化は行うべきではない

それでもランド氏も言及しているように、簡単な妥協方法はおおよそ常に(90%以上のケースにおいて)存在する。クリエイティブに考え、検索エンジンと顧客の両方を満足させることが求められる限り、二者択一で済む話ではない。

テストアセットは残しておくべきである

実際、「テスト実施時にSEOトラフィック量をもたらしている要素を、新しい要素を配置する代わりに削除した場合、トラフィックを失うリスクがあるのではないか」という懸念はある。

これに対し、Mozの記事ではこのように書かれている

「SEOの観点から言うと、たとえばきれいなモデルよりもトラフィック量の多い私の画像などを削除した場合、Googleに対して空白を生み出してしまう。そこでGoogleが削除されたアセットを再スキャンしようとすると、サーバー側が404エラーが表示し、そのページまたは画像、動画は存在しないとGoogleに伝えてしまう。

テストに使った商品画像がGoogleの画像検索で1位に表示され、それで月間100人の訪問者が生まれるかもしれない。そのため、画像を削除すればGoogleもそれを検索結果から削除をするので、100件のユニークユーザーが失われるということになる(そして訪問者がその商品を探している場合、売上もかなり落ちるだろう)。

こうした理由から、私自身はほとんどのテストアセット(動画、画像、音声)を残すようにしている。唯一の例外は、単純にテストのためだけにユニークページを設定し、あとで消去して301リダイレクトで元に戻す場合だ。それはもちろん、Googleにこのようなテストページに注意を払ってほしくはないからだ。テストアセットを消去するというのは、私にとっては戦略的目的というよりはクリーンなシステムをキープしたいという強迫観念に近いものがある。URLの正規化とnoindexの使用をしっかりしていれば問題ないだろう。」

もう一度言うが、少なくともアーカイブと学習が目的なら、テストアセットは残しておくべきである。しかし、SEO的な見方からすれば、正規化とnoindexの使用が万全であれば、心配することは何もないと言えるだろう。

製品レビューがコンバージョンに悪影響を与えている場合

これは私が今まで考えさえもしていなかった問題だ。Experiment Engineルイス・センチネリオ氏が、この分野にはたまに矛盾が生じることもあると教えてくれた。

Luiz Centenaro

ルイス・センチネリオ氏
「多くの人びとが論じてこなかった問題の一つに、製品レビューがある。製品レビューはSEOとCROに効果的だといつも言われている。しかし次の場合はどうだろう?製品詳細ページ(PDP)で複数のバリエーションのテストを行ったとする。その結果、コンバージョンや1人当たり売上(RPV)に貢献していた、レビューやソーシャルプルーフなどを削除したバリエーションが最も良い結果であったとしよう。

それを実装するだろうか。それとも構造化マークアップや、製品レビューを設置することで得られるSEOメリットを失うというリスクを負うだろうか。

月間数千件の訪問を生み出す30件以上の製品レビュー(リッチコンテンツを含む)が、裏でコンバージョン率を10%低下させていたらどうだろうか。それでも成果の高いバリエーションをキープするだろうか。

その答えは各eコマース企業によって異なるが、SEOトラフィックを頼りにしている場合、製品レビューを削除してまでそのバリエーションを実装することはないだろう。」

しかし、私自身はこのケースに関してはやり方次第だと言いたい。レビュー内容がひどく、レビューによってコンバージョンが低下しているならば、駄目な点を修正して、さらに良いレビューを得るべきである。それを価値のある定性データとして利用すれば良いのだ。

そして、もしそれが何らかの理由によって邪魔になってしまっているなら、もっとうまく実装しなければならない。レビューを使ってコンバージョンを増やす方法はそれこそ星の数ほどあるのだ。

バランスを取ること

RoverPassの成長部長のベンジャミン・ベック氏は、コンバージョン最適化やSEOに詳しい。ベンジャミン氏は、過去には大企業に勤め、長期成長を最大化するためのトレードオフまたはバランスがあるのではと考えた。ベンジャミン氏に聞いてみよう。

Benjamin Beck

ベンジャミン・ベック氏
「通常、SEOとCROは企業が成功するためのワンツーパンチ的存在だ。SEOはコストを掛けずにトラフィックをもたらし、CROはそのコンバージョンを行う。

SEOとCROの間には適切なバランスがなくてはならない。どちらか一方に偏りすぎると、もう一方は劇的なダメージを被ってしまう。

CROに偏りすぎてSEOが犠牲になる例:

  • コンバージョンに注力しすぎて、コンバージョンが行われない限り価値を得られないページ。たとえば、フォームに入力しなければ価値のあるレポートが見られないなど。ページそのものに価値がないと、フォームページを自然検索結果でランクインさせることは難しい。
  • ページ(特にタイトルやURL)に主なキーワードが含まれていない。

SEOに偏りすぎてCROが犠牲になる例:

  • コンテンツにあまりにも多くのキーワードを入れようとする。商品を買うのはロボットではないので、人間によるコンバージョンを得られるようなキャッチコピーを書くこと。
  • リンクを含めたことにより、ユーザーがコンバージョンする代わりにページを離れてしまう。

どうすればCROとSEOが相性良く機能するようになるのか

たとえ大規模でセグメント化された組織内であったとしても、CROとSEOのワンツーパンチが相性良く機能する方法が存在することは明らかだ。大企業と中小企業の両方でコンサルタントとし勤務したことのあるベンジャミン氏が、これは通常どのように行われるのか、自身の経験を披露してくれた。

Benjamin Beck

ベンジャミン・ベック氏

「私がさまざまな企業と関わった経験からすると、たいていトラフィックに従事する部門とコンバージョンに従事する部門に分けられており、両方を担当していることはあまりなかった。

  • SEO - トラフィックがゴール
  • ソーシャル - トラフィックがゴール
  • コンテンツ - トラフィックがゴール
  • Eメール - コンバージョンがゴール
  • PPC - トラフィックとコンバージョンがゴール(コンバージョンへの投資対効果を見る)

チームがゴール別にセグメント化されているということでOKだろう。しかし、これは全体の成長にとっては良いことだろうか。悪いことだろうか。利害衝突が生じることはないのだろうか?

Benjamin Beck

ベンジャミン・ベック氏
「利害衝突が起こるのは良い考えとも、必須であるとも思わないが、コンバージョンユーザーの元をたどるのはとても大変だ。

PPC広告はたいていランディングページを隔離させており、オン・オフの切り替えができるので、追跡したり辿ったりすることは簡単だ。

ソーシャル、Eメール、SEOなどはすべてコンバージョンに貢献しうるが、どのチャネルがコンバージョンをもたらすかは企業によって大きく異なる。

RoverPassの場合は、Facebookチャネルが多くのユーザーをもたらすものの、コンバージョンには至らない。しかし、そうしたユーザーのEメールアドレスを取得してまとめると、将来のコンバージョンにつながる。それでも半分はソーシャル(Facebookコミュニティ)によってもたらされたものと考えなければならない。」

セグメント化されたチームの外に出てみると、SEOとCROの共存はさほど想像に難くない。我々はこの2つがお互い助け合っている例を目にしている。どちらか一方を無視しないことが大切になってくる。ランド氏も次のように述べている。

Rand Fishkin氏

ランド・フィッシュキン氏
「SEOは今でもウェブ上で最大のトラフィック流入元の一つである(SimilarWebによると、ウェブ上の口コミによる全アクセスの最大28%は検索によるもの)ので、訪問者を得たいと考えているものにとって、検索で良い順位を取るのは必須である。ここではCROが助けとなる。というのは、GoogleはポジティブなUXと有望なクエリを非常に重視しており、CROはこれに強いのだ。検索で訪問者を獲得し、CROでコンバージョンさせるというのが基本である。」

ところで、SEOチームとCROチームがしっかりと意思疎通を取れているなら、障壁を取り除いて双方で成功を収めることが可能だ。例としてV9SEOが、コンバージョン最適化につなげるための3つの主要なクエリの使い方について説明してくれた。

「SEOとしてはクエリを非常に重視している。クエリには主に3種類あり、それぞれが別々のユーザーインテントによって支えられている。

  • ナビゲーショナル(案内型)クエリ - ウェブサイト名の検索に使われる。インテントは特定のウェブサイトへのアクセス。
  • インフォメーショナル(情報型)クエリ - 特定のトピックについて情報を検索する。インテントはあるトピックについての情報取得。
  • トランザクショナル(取引型)クエリ - 購入する製品やサービスについて検索する。インテントは購入すること。

これら3種類のクエリはコンバージョン最適化に影響力を持つ。コンバージョン最適化を行うならば、(1)最適なコンバージョンアクションは何か、(2)コンバージョンを引き起こすコンバージョンアクションは何か、(3)コンバージョンに至るようユーザーを説得するための最適な方法は何か、を知るために特定のページにランディングしたユーザーのインテントを理解しなければならない。」

CROとSEOはいろいろな面でつながっている。分断されたチーム内の溝を埋め、上で説明したような情報を共有することにより、双方のマーケティングテクノロジーを育てることができる。

SEOとCROの未来

自然の摂理では、このブログ記事も短命だ。Googleのアルゴリズムは常にアップデートされていて、2年以内(または2カ月以内)には上で挙げた問題の多くが存在しなくなっているということもあり得るだろう。また、新しい問題が生じてくる可能性もある。

しかしSEOと最適化の現状すら、大変に楽観的なものである。ランド氏にSEOとCROはどのようにお互いを補完しているのか聞いたところ、希望を持てる答えを返してくれた。

Rand Fishkin氏

ランド・フィッシュキン氏
「CROは質の低い文言やユーザービリティー、良くないUXの識別に役立つ。これらはすべて、検索者にとってのより良いエクスペリエンスにつなげることができ、すると検索エンジンでもパフォーマンスが良くなる。すばらしい相互利益サイクルが生まれるのだ。」

私は何も未来を透視しているのではない。毎年数百件もの記事が投稿され、さまざまな業界について新しい予測を披露しているにもかかわらず、物事がどこへ向かっているのか確実に予想することは、誰にとっても不可能なのだ。

そうは言っても、「検索エンジン最適化(SEO)」と呼ばれるもの全体の方向性については、今日でもそのヒントを示してくれるものがいくつかあるようだ。

これは大まかに言ってしまえば、SEOとCROとの間の矛盾が少なくなっていき、一方にとってのメリットがもう一方にとってもメリットになるということだ。ベンジャミン氏も、物事がそちらの方向に向かっているのが見えると述べている。また飽和によってSEOが混雑した高額なチャネルとなるため、将来的にはコンバージョン最適化への投資が増えるとも確信しているそうだ。

Benjamin Beck

ベンジャミン・ベック氏
「SEOとCROは今後もどんどん密接になっていくと思う。

SEOは通常「無料のトラフィック」として見られているが、検索順位とトラフィックを得るための時間とコストは甚大なものになるだろう。SEOの競争が激しくなり続ける限り、コストをコンバージョンによって相殺しなければならないPPCのようになっていくであろう。

そのため、企業は多くのオーガニックトラフィックを獲得できているページから、より多くの利益を得るためにCROへの投資を増やしていくと思う。」

検索体験最適化(Search Experience Optimization)

今年の2月にForbesに記事を寄せたマイク・テンプルマン氏は、検索エンジン最適化の時代は終わったと述べている。その代わりに、SEOの略語の代わりとしての意味を含めて台頭してきているのが、「検索体験最適化(Search Experience Optimization)」最適化だ。その理由がこちらだ。

Mike Templeman

マイク・テンプルマン氏
検索エンジンがロジックを書き、大量のユーザー行動指標に基づく機械学習アルゴリズムを統合し始めことによって、ウェブサイト上のUXはどうあるべきかということが予想されるようになった。

現在測定されている基準としては、サイト読み込み速度やモバイル最適化、サイトの構造、コンテンツ、そして検索ユーザーがウェブサイトに期待しているものを得られているかの大量のシグナルなどがある。」

テンプルマン氏の未来予想には、「質問に対して答えを提供する」「モバイルを重視する」ということが含まれている。これは一般的な顧客体験にとっては良いことになるだろう。テンプルマン氏は例として、「スノータイヤ」という検索用語が「2008 Ford F150にとって最適なスノータイヤはどれか」に進化したことを挙げてくれた。

そのため、顧客からの質問に答える企業は検索順位も勝ち取っている。これは、サイト内でのキーワードの言及回数について悩むのをやめ、代わりに顧客が探しているものを見つけるためのサポートにより集中するべきだということである。

結論

必ずしも共にあるとは言えないコンバージョン最適化と検索エンジン最適化は、敵同士などではまったくない。事実、コンバージョン最適化への投資によって検索順位は上がるはずだし、実際そうしたことはよくあるのだ。同じように、SEOへの戦略的なブローチによりコンバージョン量やターゲット訪問者の数も増加する。

H1タグ内のキーワードや、コンバージョンには悪影響だが SEOには効果的なレビュー、テスト要素の欠落といったわずかな問題も、簡単に解決することができる。それに加え、A/BテストによってSEOが犠牲になる可能性を恐れる合理的な理由はないのだ。むしろ、より良いユーザーエクスペリエンスの提供は、Googleにも推奨されていることだ(そしてそれこそがGoogleがユーザーに届けたいサービスなのだ)。

最大の障害となるのは、結局のところ組織的なものだろう。ゴールが別々でコミュニケーションが不足しているチームなら、せっかくのポテンシャルを発揮できない可能性もある。成長の最適化に対し、双方の面からアプローチを取れば、コンバージョン獲得と流入獲得の両方で成功することができる。


この記事は、CXLに掲載された「The Intersection of SEO and CRO (and How to Maximize Long Term Growth)」を翻訳した内容です。


おわりに

弊社アイオイクスはSEO黎明期よりサービスを提供して参りましたが、Googleのアルゴリズムの進化に合わせ、より深くユーザーの分析に踏み込んだCROサービスの提供を開始いたしました。

そんな中でこの度、DLPO株式会社様と共同で海外CRO最先端事例セミナーを開催することとなりました。
日本ではまだ一般的ではないコンバージョン改善のフレームワークや、米国CRO業界を牽引してきたトップストラテジストが語るベストプラクティスをご紹介いたします。
croセミナー

お申込み、詳細の確認はこちらのページより。

アルゴリズムアップデートの影響は早いが、テクニカルな変更は影響が遅い

サイトの順位が変動するのには、Googleのアルゴリズム変更、自社サイトのコンテンツや技術仕様の変更、競合サイトの台頭、など様々な理由があります。Googleのジョン氏は、アルゴリズムのアップデートがサイトに影響を与えるのは、自サイトにテクニカルな変更を加えるよりも素早く影響を与えると述べました。
— SEO Japan

google-ripple-1528198692

Goolgeのジョン・ミューラー氏はウェブマスターハングアウトで、「もしサイトの順位が一日で大きく下落して、Googleのアップデートだと周りで騒がれていれば、おそらくそれは検索順位アルゴリズムの変更が完了したことに関係しているであろう」と述べた。ジョン氏はさらに、「サイトに技術的な変更を加えた時、一般的にはそれらの変更がサイト(の順位)に影響を与えるのは数週間から数か月かかる。これはアルゴリズム変動の影響よりも何倍も時間がかかる」と付け加えた。

なので、例えばURLの命名規則を変更したあとGoogleが全ての301を認識するまでのプロセスには時間がかかり、一晩で順位が下落するという事はない。その変動が影響するまでにはより長い期間かかり、より長く影響を持ち続ける。

しかしもしGoogleのアルゴリズムアップデートが、あなたのサイトを以前ほど良くないと判断した場合は、数日などの短い期間で即座に影響が出るだろう。

より抽象化していうと、全てのテクニカルな変更が長い期間を要するわけでは無い。もしGoogleからのサイトのアクセスを全てブロックした場合、すぐに順位は下落する可能性はあるだろう。
さらに全てのアルゴリズムがサイトに対して即座にインパクトを与える訳でもない。いくつかのアルゴリズムは世に出されるのに時間がかかり、新しいクロールと処理のみ取り上げるのである。

Glenn氏が以下のようにまとめてくれた。

(Glenn氏ツイート)アルゴリズムのメジャーアップデートによる影響は、直近の変更だとは限らない。大きいサイトであれば、Googleのアルゴリズムがサイトの変更に対応するのには時間がかかるだろう。再クロール、再インデックス、再処理を行うのに数か月かかる可能性もある。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google: Algorithm Updates Impact Sites Quickly, Technical Changes Take A While To Impact A Site」を翻訳した内容です。


本文中でも述べられているように例外は存在しますが、サイトに技術的な仕様変更を加えた場合は、適切な経過観察期間を設けることが必要なのかもしれません。
— SEO Japan

GoogleのSEOはかつてより難しくなった?ここ数年で何が変わったのか。

Googleのアルゴリズムは日々進化を繰り返していますが、振り返ってみるとここ数年でSEOの難易度は上がっています。どのような変化がGoogleの攻略をかつてよりも難しいものにしているのでしょうか?
— SEO Japan

google-beach-washed-up-1527078568

いまWebmasterWorldでは、「GoogleのSEOはここ数年で何が変わったのか」という興味深いトピックが持ち上がっている。
特に、2016年に使われていたテクニックがなぜ効果がなくなってきているかの話題が盛り上がっている。

過去数年でSEOがどれだけ変わったのか、そしてGoogleのトラフィックが減ったのか、増えたのか、変わらなかったのかについて色々と考えさせられた。

なので、Google Analyticsにて一昨年の同時期のトラフィック数と比較してみたが、Googleからのオーガニックトラフィック数は20%上昇していた。

もちろんデータをめちゃくちゃにしてしまうようなものの可能性もあり、GoogleAnalyticsはこれを除外はしてくれない。
これは予想だが、おそらくGoogleからのトラフィックはそこまで変わってはないはずだ。なぜか?ここ数年でそこまで大きな変更はしていないからだ。

もちろん、書いている中で私のライティングが良くなっていることは望ましいことだ。Googleもそれを良しとしている。

しかし、15年間SEOとGoogleのアップデートを見て、書いてきて、特にここ数年では何が変わったのか?過去数年では効果があったのに、現在人々が困っていることは何だろうか?

私が思いつく限りで、SEOは数年でこのように変わってきたように思う。

  • コンテンツの質
    Googleは良い品質のコンテンツを望んでいる。特に英語ではその傾向が強い。
    数年前よりも良いコンテンツを決定することにおいて、はるかに成長している。
    もちろんと時に誤りは犯すが、だからこそより良くするためにアルゴリズムのアップデートを継続している。
  • レス イズ モア
    たくさんの質の低いコンテンツよりも、少ない質の高いコンテンツの方が良いとされている。
    これはパンダアルゴリズムアップデートによるものであったが、より多くの領域で語られるようになった。
    他の人間がが何と言おうとも、コンテンツプルニング※(Conent pruning)は現実的な選択肢である。
    ※コンテンツプルニング・・・質の低いコンテンツ等を「Noindex」などを利用してGoogleの評価対象から外すこと。
  • リンク
    アルゴリズム、そして手動により、Googleは良くないリンクに対しては評価を下げている。
    リンクファーム(※1)やPBN(※2)を活用して数日でランキングが上がるという簡単なものではなくなった。
    ※1 リンクファーム・・・相互に大量のリンクをもったウェブサイト群を人為的に大量生成し検索エンジンスパムに活用する、というかつて有効であったSEO手法の一つ
    ※2 PBN(Private Blog Networks)・・・保有する小規模なブログ(プライベートブログ)をネットワーク化したもの。オーガニックトラフィックを増加させることを目的として使用される。
  • ユーザー体験
    かっこよく、簡単なUXが優れたサイトがパフォーマンスを発揮するようになっている。
  • 競争の激化
    数年前より、同一のキーワードに対してより多くのウェブページがしのぎを削るようになっている。
  • GoogleのUIの変化
    もちろん強調スニペットや、広告の位置の変更、音声検索、新しいユーザーインターフェースなどが該当する。
    Googleからのトラフィックにおいて、これらは何かしらの役割を担っている。

要約すると、同じことを延々と継続していては、悪くなることはあっても良くなることはないだろう。
常に改善をしつづけずに、なぜ検索エンジンで上位を維持することが出来ようか。継続した改善が必要だ。
10年前は素晴らしかったが、その後ヒット作に恵まれなかった俳優のようになってしまう。
時には自分自身を再開発し、認知されるためにあっと言わせるようなことをしなければならない。

皆はどう思うだろうか?


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「SEO For Google Now Harder? What Has Changed Over The Past Few Years?」を翻訳した内容です。


記事中では、特に英語においてコンテンツの質が求められると書かれていますが、日本語でも同様、もしくはそれ以上にコンテンツの質が求められているように感じます。
地道な努力の積み重ねこそが、今日のSEOにおけるベストプラクティスかもしれません。
— SEO Japan

Googleがモバイルファーストインデックスを拡大させ始めた模様

いよいよGoogleがモバイルファーストインデックスを本格化させたようです。米国では、すでにサーチコンソール上で通知を受けているサイトもあるようです。– SEO Japan

Google begins rolling out mobile-first indexing to more sites
Googleはモバイルファーストインデックスへの移行を加速させているとアナウンスした。Google曰く、この移行はモバイルファーストインデックスのベストプラクティスに従っているサイトのみ対象となっているとのことだ。

今回はGoogleが多くのサイトをモバイルファーストインデックスに移行していることを初めて認めた形となった。Googleは昨年の10月に限られた数のサイトが移行しているとアナウンスしていた。しかし、このアナウンスはモバイルファーストインデックスへの大規模な移行は既に始まっていることを意味しているようだ。

Googleはウェブマスター、サイト管理者に彼らのサイトがモバイルファーストインデックスに移行したことをサーチコンソール上のメッセージで通知するとしている。以下が通知画面のスクリーンショットだ。

モバイルファーストインデックス通知

※SEO Japan翻訳(注:日本語版のサーチコンソールの通知とは異なる可能性がございます)

www.example.comでモバイルファーストインデックスが有効化されました。

www.example.comの管理者様へ、
これによりスマホ版Googlebotのトラフィックが増えているのを、ログ上で確認できるようになるでしょう。さらに、Googleの検索結果のスニペットがモバイル版のコンテンツより生成されていることも確認できるはずです。サーチコンソールレポート上や、Google検索結果上では、他のいかなる変更も確認できないはずです。

Googleは「サイト管理者は、スマホ版Googlebotのクロール率が著しく上がっていることを確認できるだろう。加えて、Googleの検索結果、キャッシュページとしてモバイル版を見せることになるだろう。」とも述べている。

モバイルファーストインデックスとは?

GoogleはGoogleがどのようにあなたのサイトをクロールするかという事であると述べている。Googleは一つのインデックスしかもたないが、どのようにクロールしてインデックスを生成するかにおいてはモバイルファーストの体験が進められるだろう。

おさらいとして、私たちのクローリング、インデキシング、そしてランキングシステムはデスクトップ版のコンテンツを使用していた。ゆえに、デスクトップ版がモバイル版と大きく異なる場合において、モバイルでの検索者に対して問題を起こしていた。モバイルファーストインデキシングは、主にモバイルを使用するユーザーが探しているものを見つけるのを助けるために、インデキシングとランキングにモバイル版のページを使用することを意味している。

Googleはモバイルファーストインデキシングに関するデベロッパードキュメントで詳細を述べている。私たちのMFIに関するFAQもチェックしてほしい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google begins rolling out mobile-first indexing to more sites」を翻訳した内容です。


まだ日本語での通知は確認できていませんが、通知が来ることはどうやら間違いないようです。それでも気になる方はログファイルを見てスマホ版Googlebotが来ているかを確認すると良いでしょう。– SEO Japan

Web戦略でお困りではないですか?

自然流入を増やしたい…
もっと問い合わせ、売り上げを増やしたい…
15年以上SEOサービスを提供してきたアイオイクスが、貴社の課題を解決するコンサルティングサービスを提供いたします。

SEOサービスについてはこちら
お問い合わせフォームへ
03-6408-287010:00 – 19:00 (土・日・祝日除く)

音声検索とバーチャルアシスタントのためのコンテンツ最適化:SMX West 2018レポート

音声検索は特にアメリカSEO界隈ではホットなトピックの一つです。ただセッションの前の前談で、モデレーターから「既に音声検索に取り組んでいる人?」というオーディエンスへの質問に対して、ほとんど会場で手を挙げる人がいなかったことからも、実際のインハウスレベルで音声検索に対しての取り組みはまだまだこれからのようです。
音声検索の時代にはどのようにコンテンツを作り、最適化を行うべきなのか、そのヒントとなりそうなセッションをSMXよりご紹介します。–SEO Japan

音声検索とバーチャルアシスタントへの最適化のテクニック

スピーカー
Arsen Rabinovich氏 Founder / Director of SEO, TopHatRank.com LLC, @tophatarsen
Arsen Rabinovich氏

2017年12月、音声検索の品質評価ガイドラインが公開

評価のための4つの指標をGoogleが提供

  1. 情報が十分か?(正確さ)
  2. 回答の長さ
  3. 形式(理解しやすさ)・・・文法も重要
  4. 発音(私たちの問題ではない)

検索クエリによるアシスタントでの検索結果の違い

ウォーキングデッドに関する様々なクエリのモバイル版検索結果と、アシスタントの回答を比較。

OK Google、ウォーキングデッドでリックグリムスを演じていたのは誰?
検索結果:アンドリュー・リンーカンのナレッジグラフが表示される。
アシスタント回答:リックグリムスは、アンドリュー・リンカーンが演じています。
データ引用元:SERPs、アシスタント一致。エンティティ検索結果(Wikipediaからデータを引用)
OK Google、ウォーキングデッドでリックグリムスを演じていたのは誰?

OK Google、ウォーキングデッドのコミックは何巻まで出てる?
検索結果:ウォーキングデッドの巻数に関する強調スニペットが表示される。
アシスタント回答:ウォーキングデッドは6巻まであります。
データ引用元:SERPs、アシスタント一致。強調スニペット(Skybound.comよりデータを引用)
ウォーキングデッドのコミックは何巻まで出てる?

OK Google、ウォーキングデッドのコミックはどこで買える?
検索結果:ウォーキングデッドを購入できるECサイトを表示
アシスタント回答:近くで数件の本屋を見つけました。一軒目はコモンズ通り4735のBarnes&Noble…
データ引用元:SERPs、アシスタント不一致。アシスタントはマップから得られるローカル検索結果を返している。一方SERPsにローカルパックはなく、ECサイトの情報を引用している。
ウォーキングデッドのコミックはどこで買える?
ウォーキングデッドのコミックはどこで買える?

エンティティナレッジ ボックス/カード検索結果

Wikipediaなど、Googleが信頼している情報ソースに多く取り上げてもらうことが大事。

またSchemaマークアップもとても重要。エンティティの理解と他の恩恵をもたらしてくれる。

マークアップを通してGoogleや他の検索エンジンへ情報を与え、Googleから信頼できる情報ソースとして見られる必要がある。
エンティティのマークアップは人や組織のレコードを含まなければならない
エンティティナレッジボックス/カード結果

  • url – 公式ウェブサイトのURL
  • sameAs – 公式ソーシャルメディアのプロファイルページのURL

マークアップに関しては以下のサイトが有用である。

強調スニペット

  • Schemaマークアップは必須ではない。
  • h1, h2, ul, ol, liを用い適切に構成されたコンテンツであること。
  • サイト全体の品質を上げる
  • 高解像度の画像を使い、強調スニペットの内容に沿ったものにする。

音声検索の結果のうち40%は強調スニペットから来ている。

データの引用元について

  • H2がタイトルとして引用される。
  • H3はリストとしてつかわれることもあるが、Googleとしては<li>を好んでいる。
  • Googleとしては50Word以下の強調スニペットを好む傾向がある。
  • 一つのページから複数の強調スニペットを得ることもある。

強調スニペットに最適化するために有用なソース

ローカルインテント

Googleマイビジネスに関しての設定が必要。

ローカルSEOのTIPs

  • Googleマイビジネスを有効化する
  • 関連するカテゴリを設定する
  • 自サイトへのリンクを設定する
  • 営業時間と連絡先を記入する
  • 名前、住所、連絡先が一致しているようにする
  • 顧客から評価を受ける
  • 高画質な画像を使う

おまけのTIPs

  • マークアップしたFAQを作る
  • 取り扱っているサービスや商品のブランドを載せる
  • その他の顧客が望む可能性がある重要な情報を載せる(無料見積もり、当日配送、返品規約、無料駐車)

それぞれのクエリにどう最適化するか?

チャンスを見つける

  • ターゲットとするオーディエンスは誰か?
  • 何を達成しようとしているのか?
  • 自社の商品やサービスに関して、顧客のFUDS(恐怖、不安、疑い)は何か?
  • どのように彼らを助け、教育することができるか?(非商業的インテント)

これらに答えるために「ANSWER THE PUBLIC(キーワードに関連する音声キーワードのサジェストを取得するツール)」というツールを使うとよい。

例えば、以下のようなユーザーの声を確認することができる。
ANSWER THE PUBLIC

  • クレジットカードマシンをリブートするにはどうすればよい?
  • クレジットカードマシンはどうセットアップすればよい?
  • クレジットカードマシンの用紙を変えるにはどうすればよい?

などである

しかし、今回の場合フォーカスすべきなのは、以下のようなクエリである。
クレジットカードマシンはいくらで買えるか?

この検索ワードを使うユーザーは購入ファネルの入り口に立っており、私たちは彼らからプロフェッショナルとして見られる必要がある。

実際に検索をして、どんな検索結果なのかを見てみると、現在はNerdWalletのコンテンツが強調スニペットとなっている。
また、NerdWallet内のオリジナルの文章と比較してみると、強調スニペットにおいては文章の圧縮が行われていることが分かる。
強調スニペット

コンテンツのカバー範囲について

  • 単一の質問に関する質問、クエリをカバーするべきか?
  • トピックを全体的にカバーするべきか?

という観点からも考える必要があるので、ANSWER THE PUBLICで、関連するクエリを調査すると
関連するクエリ調査

  • クレジットカードマシンはいくらで買えるか?
  • ポータブルクレジットカードマシンはいくらか?
  • クレジットカードマシンの手数料はいくらか?
  • クレジットカードマシンはいくらで借りられる?

などの関連するクエリがあることが分かる。

以下のようなコンテンツの構成でクエリをカバーした。
head
タイトル:クレジットカードターミナルを維持するのにかかる真の費用
body
h1:クレジットカードターミナルの真の費用
p:コンテンツの概要を簡単に説明するための段落
h2:クレジットカードマシンはいくらか?
img:alt=”クレジットカードマシン費用”
p:問いの回答となる短い段落
h2:クレジットカードマシンを借りるにはいくらかかる?
img:alt=”クレジットカードマシンを借りる”
p:問いの回答となる短い段落

このような流れでコンテンツの最適化を行うのが良い。

音声検索とバーチャルアシスタントへのコンテンツの最適化

スピーカー
Benu Aggarwal氏 ー President & Founder, Milestone
Benu Aggarwal氏

音声検索はタスクベースの検索であり、日常の様々な場面で使われている。また、音声検索をどのようなシチュエーションで使うのか?という調査もある。
音声検索を日常のどこで使うのか?

シンディ氏のセッションにもあったように、音声検索はエンティティに関連するものである。

音声検索をするとデータベースを通して、あなたのウェブサイトを見に行くことになる。この時必要なのはSchemaではなく、その情報をウェブサイト上に持っていることである。
音声検索はどのように動いているのか?

コンテンツ

ではどのように最適化ができるか?会話的クエリや質問検索に対してどのように対応すればよいのか?

これまでのSEOはキーワードのマイニングを行ってきたが、音声検索ではFAQのマイニングを行わなければならない。
またこれまで以上にWhy、How、Whatクエリをカバーしている必要がある。

検索における80%のクエリがインフォメーショナルクエリである。これらのクエリにおいてはユーザーがタスクを達成することの助けにフォーカスしなければならない。
ユーザーインテントにマッチしたコンテンツ
さらに自社に関する口コミを見れば、コンテンツに必要なインテントを統合することの助けとなる。

また音声検索という側面でみると、Schemaマークアップは必須ではない。
文字数でいうと強調スニペットの多くが50word以上で、段落強調スニペットが全体の80%以上を占めている。
強調スニペットー何をもってなければならないのか?

デジタルアセットとSchema

FAQから得られたユーザーのインテントに答える内容をホームページに入れるのが良い。
FAQをホームページに

もしホームページに入れるのが難しければ、サイト上の様々なところに入れるのが良いであろう。
サイト上の別のところへ追加

音声検索におけるランキングファクターの分析

サイト構造、ページスピード、セキュリティ、端的な答え、ドメインオーソリティ、ソーシャルシグナル、読みやすさ、文字数(段落強調スニペットが多い50word以上)
ランキングファクターではないもの

  • Schemaマークアップ・・・Schemaが使用されているページの割合は通常の検索結果と音声検索結果において大差はなく、これは音声検索において必ずしも必須ではない。
  • 厳密なクエリ・・・音声検索クエリ毎に個別のページを作るのは音声検索のSEO戦略として音声検索におけるランキングファクター効果的ではなさそうである。

音声検索におけるランキングファクターの分析

重要なチャネルを押さえる

ローカル検索

ナレッジグラフを活用するとよい。「サンフランシスコでインドアプールのあるホテル」と調べた時表示されるために、Schemaでマークアップしておくとよい。
サンフランシスコでインドアプールのあるホテル

AIの活用

またウェブサイトにおいてAI、チャットボットを活用すると自動で顧客のインテントに沿ったコンテンツを作ることが出来ると考えている。

チャットボットで質問
⇒ライブエージェントが対応
⇒学習システムと連携
⇒サイトのFAQに追加
⇒チャットボットでFAQをプッシュ
チャットボットとウェブサイト

音声検索においてSchemaマークアップの重要性が高くないというのは双方のセッション共に言及されている点でした。こちらの引用元となっているのがBACKLINKOのBrian氏の記事ですが、音声検索へのコンテンツの最適化の方法が分かりやすくまとめられているのでまた後日ご紹介したいと思います。-SEO Japan

最新のテクニカルSEO:SMX West 2018レポート

テクニカルSEOというとページスピード、タグ設計、リンク構成などカバーする範囲は多岐にわたり、押さえるべき項目も変化を遂げるため常にキャッチアップする必要があります。SMX Westで語られた最新のテクニカルSEO事情をご紹介します。–SEO Japan

ページスピードはどこまで早くなれば良いのか?(Bastian Grimm氏)

Bastian Grimm氏

昨今、Googleはページスピードにとらわれている。そして、正式にランキングファクターとして用いており、とにかくページスピードを速くするようにと促してくる。

しかし、ページスピードはUXの要素であると私は考える。

実際、ユーザーはモバイルのページスピードの遅さを、ホラームービーを見ること以上にストレスを感じている。
ページスピードの遅さはホラームービーを見ること以上のストレス
Ericsson ConsumerLab. Neurons Inc 調べ(2015年)

昨今のページスピード問題は、計測が機械的に行われているという事である。

ユーザー体験に基づくページスピードの考え方

ユーザー体験とパフォーマンス基準を変換するとこのようになる。

ユーザー体験 対応した技術的基準
サーバーは動いているか? FP(ファースト・ペイント)/FCP(ファースト・コンテンツフル・ペイント)
ユーザーがエンゲージするためのコンテンツがレンダリングされているか? FMP(ファースト・ミーニングフル・ペイント) ⇒ ヒーローエレメント
もう使うことが出来る状態か? TTI(タイム・トゥ・インタラクティブ)
スムーズか?良い体験か? 長期的に取り組まなければならない

ペイントのタイミングの計測と最適化

ペイントのタイミングの計測と最適化

#2 FP(ファースト・ペイント) - ブラウザが何かしらをレンダリングし始めるタイミング。
#3 FCP(ファースト・コンテンツフル・ペイント) - ブラウザがDOMからテキストや画像最初の要素をレンダリングし始めるタイミング。 
#5 FMP(ファースト・ミーニングフル・ペイント) - ヒーローエレメントがロードされている状態
#6 TTI(タイム・トゥ・インタラクティブ) - ユーザーが使うことが出来る状態

クリティカル・レンダリング・パス

イニシャルビューとビロウザフォールド

ページを最初にロードした際に見えないビロウ・ザ・フォールドよりも、イニシャルビューの方がユーザーにとっては重要である。

CSSOM:CSSオブジェクトモデル

CSSOM
CSSOMとは以下のようなものである。

  • CSSOMはページ上で発見されたCSS styleのマップである。
  • DOMと似ているが、HTMLではなくCSSを対象としている。
  • CSSOMはDOMと組わせて、ブラウザがウェブページを表示するために使われる。

ウェブブラウザはレンダリングのためにCSSOMを使用する

ウェブブラウザはレンダリングのためにCSSOMを使用する
ページの読み込みは以下のような手順で行われる。

  1. ウェブブラウザがHTMLを調べ、DOMを構築する
  2. ウェブブラウザがCSSを調べ、CSSOMを構築する
  3. DOMとCSSOMを組み合わせ、レンダリングツリーを構築する
  4. ウェブブラウザがページを表示する

ちなみにGoogleはCSSのためにGETリクエストを行っていない。インラインで記載を行っている。
Googleインライン

実際の導入はこのような手順で行うとよい。
IMG_1388

  1. 重要なCSSをインライン化する
  2. 重要でないCSSをrel=”preload”で非同期にロードする
  3. onloadでロードが完了したら一度CSSを適用する
  4. 非JSのリクエストをフォールバックする
  5. 古いブラウザのためにloadCSSを実装する

どれくらい効果があるのか?

実装結果
レンダリングまでの時間と、インタラクティブになるまでの時間の短縮に成功した。

  • レンダリングまでの時間 0.6秒 ⇒ 0.410
  • インタラクティブになるまでの時間 0.931秒 ⇒ 0.563

サイト構造にクロールデータを活用する(Brian Weiss氏)

Brian Weiss氏

なぜクロールをするのか?

  • サイトの構造とSEO的な問題を特定するため
  • モバイルとデスクトップの構成を均一にするため
  • 前回とのクロールの差分を正確に計測するため
  • リソースのリクエストをするためのデータを集めるため
  • 何か足りないものはないかを確かめるため
  • サイトの規模が大きく、全てのページを訪れるのは難しいため

有名なクローリングツール

  • DEEP CRAWL
  • Screamingfrong
  • BOTIFY
  • STONE TEMPLE
  • OnCrawl

クローラが集めるべき情報

IMG_1201
基礎的にはURLや、Canonicalなどの情報を集められる必要がある。

特に、情報をフォルダやページタイプ毎に仕分けをする能力は必須である。
IMG_1203

クロールを行う前の心構え

サイト内で何が重要なURLなのかを理解しておく
結果の予測をしてみる ⇒ 予測と結果の差分が分かる

見るべき重要なポイント

  • 重要なページに対して効率的にクロールされるような導線設計になっているか
  • Googleに薄いコンテンツとして見られていないか
  • クロールバジェットを有効に使えているか
  • タイトルや見出し、タグの設置に問題はないか

クロールを用いたインデックスに関する診断

各ページタイプごとの「ページ総数」と「インデックス可能なページの総数」を比較
⇒もしインデックス可能なページが、ページ総数の半分を下回っていた場合、処置をやりすぎている可能性がある。

処置法毎に生じるコスト

処置法毎に生じるコスト

Robots.txt クロールバジェットは保持するが、ページランクを垂れ流す Nofollowも同様だが、さらに悪い影響がある(内部リンクには使わないように)
Canonical ページランクを統合するが、2ページ分のクロールを必要とする
Noindex ページランクを渡し、クロールバジェットも消費する

処置法の選び方

  • ページランクをあまり渡さないページが大量にあるか? ⇒ Robots.txt
  • Canonicalのターゲットと適用法があるか? ⇒ Canonical
  • 上記の問いへの回答が全て「否」であり、インデックスされたくないページがあるか?⇒Noindex

デスクトップとモバイルのクロール分析

  • リンク均一性が保たれているか
  • コンテンツ均一性が保たれているか・・・Title、H1、メタディスクリプション、タグなど
  • ユーザーエージェントの一貫性があるか

まとめ

  • 見つけられないものは治すことが出来ない。クロールをしなければ、視覚的に把握することが難しい課題がある。
  • どの処置法でもコストが生じる
  • リンク構成はGoogleに対して、あなたがどのページを重要と考えているかを伝えることになる。
特にBastian氏のページスピードに関するセッションは、とにかく機械的に早ければ良いという考え方とは異なり、ユーザー視点でページスピードを考える上では非常に有意義なセッションでした。-SEO Japan

Web戦略でお困りではないですか?

自然流入を増やしたい…
もっと問い合わせ、売り上げを増やしたい…
15年以上SEOサービスを提供してきたアイオイクスが、貴社の課題を解決するコンサルティングサービスを提供いたします。

SEOサービスについてはこちら

お問い合わせフォームへ
03-6408-287010:00 – 19:00 (土・日・祝日除く)

ブログを始める前に必ず行いたいコンテンツプランニングの3ステップ

多くのユーザーから支持され、SEOでも大きな成果が得られるブログを作るには、”コンテンツプランニング”が欠かせない。 コンテンツプランニングとは、ユーザーにとって価値あるサイトを生み出すための設計図のようなものだ。 事前 […]

ブログを始める前に必ず行いたいコンテンツプランニングの3ステップ

多くのユーザーから支持され、SEOでも大きな成果が得られるブログを作るには、”コンテンツプランニング”が欠かせない。 コンテンツプランニングとは、ユーザーにとって価値あるサイトを生み出すための設計図のようなものだ。 事前 […]

ブログを始める前に必ず行いたいコンテンツプランニングの3ステップ

多くのユーザーから支持され、SEOでも大きな成果が得られるブログを作るには、”コンテンツプランニング”が欠かせない。 コンテンツプランニングとは、ユーザーにとって価値あるサイトを生み出すための設計図のようなものだ。 事前 […]

MFI時代のエンティティとインテントの理解:SMX West 2018レポート

本日モバイルファーストインデックス(MFI)への切り替えに関するアナウンスがGoogleより正式にありました。しかし、そもそもGoogleはなぜMFIへの切り替えを行うのでしょうか?人々が使用するプラットフォームがデスクトップからモバイルに移行しているからでしょうか。モバイルファーストインデックスの切り替えを行った先にGoogleが何を見ているのか、Cindy氏のセッションの内容をお届けします。–SEO Japan

スピーカー
Cindy Krum氏 MobileMoxie CEO
Leslie To氏 3Q Digital SEOディレクター
※Leslie氏のセッションはこちらの記事でご紹介しています。

モデレーター
Barry Schwartz氏 SearchEngineLand、RustyBrick

MFI時代のエンティティとインテントの理解(Cindy氏)

MFI時代のエンティティとインテントの理解

MFIとは何か

Cindy氏

モバイルファーストインデックス(Mobile-First Indexing)とは何なのかをもう一度考えてみる。

IMG_0489

  • モバイル(本来のmobileという単語の意味は「可動性の、流動的な」など移動性があること) ⇒ ポータブル、デバイスを問わない、目を使う必要すらない
  • ファースト ⇒ 「優先する」という意味「~のみ」ではない
  • インデキシング ⇒ システム的に順番付けられた情報

つまり、「モバイルファーストインデックス」は「デバイスの垣根を超えたエンティティの理解」を意味する。
この文脈において、URLはもはや必要ではない。

Googleのインデックスにおいては、URLリンクの関係性が重要。
しかし、URLベースのSEOは終わりを告げるだろう

PWA

まずは、PWAがその例である。ServiceWorker、AppShellで実現している。
PWA

Google Action

Google検索の検索結果画面でも出てくるが、Google アシスタント上で呼び出すこともできる。
アシスタントから呼び出せば、画面を見る必要はなく声だけで完結させられる。

例えば、OpenTableはこんなユーザー体験を提供している。
OpenTable
ディナーの予約がしたい
⇒ Googleアシスタントで呼び出す
⇒ 人数は?何日の夜?何時?どこで?などの質問に答える
⇒ データベースを参照
⇒ 予約完了

重複して予約しそうになっても、すでに予約済みだとして警告を出してくれる。

Googleアシスタントストア

Googleアシスタントストアが公開。声だけでアクティベートができる。
Googleアシスタントストア

Googleインスタントアプリ

データベースを簡易的にアプリのように見せるということが可能になる。
大きな小売事業者などでは、部門や建物全体で働いている人が全員ウェブサイトの管理に携わっているということがあり得るが、本来はそうあるべきではない。
彼らは本来はデータベースの管理に集中できるべきであり、Googleはそれを直接インデックスできるようになるべき。
これはURLに基づかないものであり、これこそがモバイルファーストインデックスである。

エンティティ理解

エンティティを理解するということは、AIを作り出すことに近しい。
エンティティ理解のための質問
検索をした時の本当のインテントを複数の選択肢の中から回答する ⇒ AIをトレーニングしている

インターネットにおいては無限のものが存在しうる。インターネットの前は百科事典が役割を担っていた。

Googleがやろうとしていることは、様々な言語に対応する必要があるため、とても大変な取り組みとなる。

しかし、バケツはどこでもバケツだし、他のものとの関係も場所柄によって大きく変わったりすることはない。
バケツはバケツ
もはやURLに基づいてやる必要はないし、実際URLはインターネットの発展への妨げとなるであろう。

エンティティを理解した後はどうするのか?
⇒物事を4つに分類する
4つのバケツ

それぞれ4つの種類(情報、マップ、ショップ、メディア)のうち、一つ以上のバケツに分類される。
例)CDはメディアとショッピングの両方に当てはまる。

GoogleマイクロモーメントにおいてはInfo(情報)が一番重要

情報

Googleアシスタントなどでニュースカードを表示すると、エンティティのレーベルが付与されていることがある。
国ごとの検索結果を出すのにCCTLDを使用していない=国ごとにアルゴリズムを変えていない。
Googleはモバイル端末、アカウントを基にパーソナライゼーションをしようとしている。

エンティティの理解は画像検索であれば簡単だが、言語が絡むと難しくなる。

munich、München、ミュンヘン、など表記や発音が異なっても同じ地点を表している

別の例でいうと、例えば「tulip movie」と調べれば、どの言語においても同じチューリップフィーバーという映画の画像が返される。
⇒Googleはキーワードではなく、エンティティを理解しようとしている
チューリップ 映画

また、「青い椅子」の画像はページ内に「青い」や「椅子」という表記が無くても認識される。

なぜこれらが重要なのか?
モバイルファーストインデックスはAIドリブンであり、たくさんのデータやフィードバックが必要なため、全ての言語ごとにAIは存在する。
これらのAIをひとつの言語、エンティティに集約すると、一つの機械学習アルゴリズムに集約される。

エンティティで関連づけられているからこそ、画像検索クエリに合わせて「ビデオ、GIFs、ニュース、レシピ、商品」などのタグが付与されている。
また、「関連する検索」というのもエンティティを理解している証拠である。
他の人はこちらも検索

Schema JSON-LDは英語ベースのマークアップであるが、これがSEOのエンティティ理解にとってのロゼッタストーンとなるであろう。

Googleアシスタントでチーズと検索すると、関連するエンティティや、AIトレーニングが出てきたり、検索ワードを一部入力すると、続きのワードを具体化しようとしてくる(大きなクエリのビッグデータ)アプリのディープリンクや、プレイリストの曲や閲覧履歴などのパーソナル情報などの情報も候補として出てくる。
チーズで検索

Googleはビッグデータとパーソナル情報を網羅しようとしている。

きっと未来のアルゴリズムは、パーソナルインテントがどれだけ含まれているのかを理解し、それに応じてビッグデータとパーソナル情報の比重を決めるはずだ。

マップ

また、Googleはマップ上でもフィードバックを得ようとしている
マップ上質問
Googleマップでは、その国の言葉に翻訳してから場所検索をする必要はない。
ドイツで「Groceries Store(食料品店)」と検索すれば、食料品店を検索してくれる。
どこの国だろうと大体同じものを売っているので、食料品店はどこに行っても食料品店である。これもエンティティを理解しているおかげである。

AIをトレーニングするとともに、個人の好みなどパーソナル情報も同時に得ようとしている

(質問例)
クレジットカードは使えるか?
混雑していたか?
車いすでも入れる?
景色は良いか?
ユニセックスのトイレはあるか?
ダンスしに行くところか?

これらの質問に答えることで、GoogleのAIのためにカテゴライズしているのである。

買い物

Schemaマークアップが重要である。
例えばWheelチーズを購入したいと思ったときに「固め」「パルメジャン」「$80以上」等の情報でソートできる。
また価格、販売主、色、サイズなど、Schemaの情報に応じて商品のフィルタリングができる。
パルメジャン

配送の事を考えて、近い販売事業者を選定して表示している。ロイヤリティカード(日本でいうポイントカード)の登録をしていればそれに応じて選んでくれる。

メディア

動画や音楽などのメディアをGoogleHomeやクロームキャストに転送することが出来る。
ポータブルメディア
CESでビルトインモニターについてアナウンスがあった。これにより生活の様々な場面でGoogleアシスタントが使用できるようになる。

Google Play、Google Play Movies & TV、YouTubeでは同じ映画を見ることが出来る。
YouTube Music RadioステーションはAIを使って、Pandoraに対抗している。しかし、自分の好みの曲を勝手にプレイリストに追加してしまう。
例:Eminemのプレイリストにカントリーの曲が追加されている。
YouTube Music

好みのジャンル選択:トピック ⇒ スポーツ ⇒ 野球 ⇒ チーム
Googleアカウントを持っていれば、パーソナルデータがクラウドに集約される。
野球チーム

今後画像を選択する形式の質問など、よりAIのトレーニングクエスチョンを増やすであろう。
実際、YouTubeは従来では広告を表示していたところを、トレーニングクエスチョンに変えている。
例)下記の業界で働いていますか?下記の内で聞いたことがあるものはありますか?
YouTube質問

まとめ

  • 「モバイルファーストインデックス」は「モバイルファースト」や「モバイルフレンドリーデザイン」とは異なる。
    それはエンティティの理解であり、どのエンティティも少なくとも4つ(情報、地図、買い物、メディア)の内1つの種類に分類される。
  • また、新しいインデックスの手法として、PWA、Googleアクション、Androidインスタントアプリなどがある。

URLベースではなくエンティティベースの理解というのがGoogleが最終的に目指すべきところであるとするならば、SEOのあり方も今後数年で大きく変わる可能性がありそうです。
とはいえ直近のモバイルファーストインデックスの対応としては、モバイルのページ形式に合わせて対策を行うが重要です。詳しくは、Leslie氏のセッションの内容をご覧ください。

Web戦略でお困りではないですか?

自然流入を増やしたい…
もっと問い合わせ、売り上げを増やしたい…
15年以上SEOサービスを提供してきたアイオイクスが、貴社の課題を解決するコンサルティングサービスを提供いたします。

SEOサービスについてはこちら

お問い合わせフォームへ
03-6408-287010:00 – 19:00 (土・日・祝日除く)

【チェックリスト】MFIに向けてやるべきこと:SMX West 2018レポート

今年に入ってGoogleは、モバイルファーストインデックスに関するアナウンスを度々行っています。いよいよ到来するMFI…読者の皆さまはMFIに向けて準備をされていますでしょうか?別URL、ダイナミックサービング、レスポンシブなど、モバイルとデスクトップのサイト構成によってMFIの対策は異なります。まだこれからという方は、本記事でご紹介するLeslie氏のセッションの内容を基にチェックしてみてください。–SEO Japan

SEO For Google's Mobile-First Index & Mobile-Friendly World

スピーカー
Leslie To氏 3Q Digital SEOディレクター
Cindy Krum氏 MobileMoxie CEO
※Cindy氏のセッションは次回の記事でご紹介します。

モデレーター
Barry Schwartz氏 SearchEngineLand、RustyBrick

モバイル:やるなら今しかない(Leslie To氏)

Lislie To氏
スピーカー Leslie To氏

サイト構成に関わらず重要な要素

Things That Matter Regardless of Mobile Configuration
※重要要素には「○」

アクセシビリティ

  • リッチメディア
  • インタースティシャル ○
  • サイトナビゲーション

UX

  • スケーリング ○
  • テキストサイズ ○
  • タップターゲット、padding ○
  • ジェスチャー
  • サイト内検索
  • キーワードとタイピング
  • コンバージョンフレンドリー ○

サイトスピード

  • ページスピード

コンテンツ

  • 可読性スコア

クロールステータス

  • ログファイル解析

リッチメディア

HTML5を活用してビデオや、リッチコンテンツを提供する。サイト上で、ビデオをロード、デコード、再生させる。Flash等サポートされていない形式の使用はしない方がよい。

インタースティシャル

コンバージョンのためにフルスクリーンでインタースティシャル広告を表示させるのは、著しくUXを損なう。これはまだ良いケースで、最悪の場合Googleはインタースティシャルの裏にあるコンテンツを何も見てくれない可能性もある。バナーを活用した方がよい。

サイトナビゲーション

よくデスクトップ版サイトをタブレット版サイトに、そしてモバイル版サイトに中身を引き継いでいくケースがあるが、モバイルはデスクトップよりも表示領域が小さいので、多すぎる選択肢はユーザーを困惑させてしまう。Google Analyticsなどで、「サイト内検索」を見て、デスクトップよりもモバイルの方がサイト検索が多いのであれば、ナビゲーションに手直しが必要な可能性がある。
Site Navigability
※ページ右側のサイトでは、カテゴリーページに辿りつくまでに3クリックも要した

スケーリング

縦画面、横画面ともにデバイスの画面サイズに、コンテンツとメディアがスケールするようにすること。CSSで絶対値を使って大きさを指定したり、スケールした際に粗さが目立つような低画質な画像は使わないこと。
スケーリング

テキストサイズ

viewportの範囲でスケールするようにする。16pxをベースのフォントサイズとして必要に応じてスケールさせるように。ユーザーに無為にズームさせないように。

タップターゲット

  • タップターゲットの幅を最低でも48px以上に
  • タップターゲットの周りは少なくとも32pxは離す
  • ボタンをタップするためにズームさせない

タップターゲット

ジェスチャー

特にEコマースサイトなどでは、つまむ、ダブルタップなどの一般的なジェスチャーを使えるようにすること。ズームされた時に、粗さが目立つような低画質画像を使用しない。

サイト検索

コンテンツを探しやすくするために、サイト検索をできるようにする。必要に応じてサイト検索で使われている言葉をサイトナビゲーションへ追加する。多くのユーザーがサイト検索が無いと探せないほどに、コンテンツを深い階層に埋め込むのは良くない。

キーボードとタイピング

入力する内容に合わせてキーボードを変更する(URL、Email、数字)クレジットカードの情報などを入力する際に、様々なキーボードを行き来させるのはやめた方が良い。

コンバージョンフレンドリネス

フォーム入力であろうと、電話であろうと、購入であろうと、コンバージョンを簡単にした方がよい。またコンバージョンしようとしてから、ユーザーに3クリック以上させるのはやめた方がよい。

ページスピード

Googleはモバイルページスピードをランキングファクターにするようだが、ランキングに関わらずユーザーのためには配慮すべきである。

コンテンツの可読性

コンテンツ内で複雑な表現は極力避けた方が良い。「新奇性」が高く「難易度」が低いコンテンツはシェアされやすい。
Highly Sharable Contents

ログファイル解析

ScreamingFrog、botify、Deepcrawlなどのツールを使ってログファイルを解析し、GoogleBot Smartphoneがクロールしているかを確認するとよい。

Check Log Files for Evidence of Increased Crawling from Googlebot Smartphone

別々のURLの場合の重要要素

デスクトップとモバイルで個別のページを持っている場合、やるべきことは多い。
別URLのチェックリスト

URLとコンテンツ

  • モバイルからデスクトップ版への<link>属性 ○
  • Hreflangリンク ○
  • 重複コンテンツ
  • クロスリンク
  • URL構造

リダイレクト

  • 自動リダイレクト ○
  • 同等のURL間でのリダイレクト ○
  • リダイレクトに反してのページ移動 ○

クロールエラー

  • モバイルのみ404
  • モバイル404トラッピングページ

サーバー

  • クロール率の増加のためのサーバーのキャパシティ ○

双方向の<link>属性

双方向<link>属性
canonicalを設置して、重複コンテンツを回避する。

Hreflangリンク

Hreflang
インターナショナルコンテンツを持っている場合は、

  • モバイル他言語版URL ⇒ モバイル版URL へcanonical
  • デスクトップ版他言語版URL ⇒ デスクトップ版URL へcanonical

クロスリンクを極力なくす

クロスリンクを減らす
× モバイル版サイト⇒デスクトップ版サイト⇒(リダイレクト)モバイル版サイト
○ モバイル版サイト⇒モバイル版サイト

自動リダイレクト

HTTPでのリダイレクトも、JavaScriptのリダイレクトも両方サポートされている。

別バージョンへのアクセスを可能にする

別バージョンへの入り口
特にモバイルでの体験が優れていない場合は、尚の事設置した方が良い。個人的にはイベントトラッキングを設置して、どれだけのユーザーが自分でページを選んでいるかを見るとよいと思う。モバイル版を改善する上でのベンチマークになるから。

別ページからホームページへリダイレクトしない

例えばデスクトップ版のカテゴリページから、モバイル版の商品ページにアクセスしたときに、モバイル版のトップページにリダイレクトされるのは最悪。モバイル版の商品ページにリダイレクトされるべき。

モバイル版でコンテンツが存在しないのなら、デスクトップ版に残した方がよい

基本的にデスクトップとモバイルで同等のページを用意すべきだが、もし準備できていないのであれば404エラーページへリダイレクトするのではなく、デスクトップ版のページにユーザーを留めた方が良い。

ダイナミックサービングの場合の重要要素

3つの見るべきポイントがある

  • HTTPヘッダを変更することを忘れない・・・ユーザーエージェントを見て、ユーザーを特定のページへ導いている
  • ユーザーエージェントのリストを保持する・・・変更されやすいので注意
  • 意図しないデスクトップとモバイルでのコンテンツ不一致をなくす

レスポンシブデザインの場合の重要要素

レスポンシブサイトのチェックリスト
アクセシビリティ

  • リソース、ページアセット ○
  • Meta Viewportタグ ○
  • 画像とリッチメディアのスケーリング
  • ブレイクポイント ○

Robots.txtでリソースをブロック

ページスピードのためにやったとしても、ほんの数マイクロ秒しか改善しないので、やらない方がよい。

Meta Viewportタグ

  • Width=device-width ⇒ デバイスの物理的な幅にマッチする
  • Initial-scale ⇒ 訪問した際にズームした状態でアクセスする
  • User-scale ⇒ ズームが可能(値はyesかnoか)

別の属性を使用する場合はカンマで区切る

画像とビデオもレスポンシブであるように

別の画像を別のデバイスで表示する場合は、media queryや<picture>属性を使用した方が良い。これにより、大きな画像をロードして下にスクロールしなければならないということはなくなる。
動画要素はviewportよりも大きくならないように。ビデオの大きさは、media queryやJavaScriptを使って制御する。

ブレイクポイント

GoogleAnalyticsのレポートを利用して、最適なブレイクポイントが設定できているかを確認する。
ブレイクポイント


今年の4月を皮切りに本格的にMFIへの移行が行われることをGoogleのゲイリー氏は発言しましたが、いまのうちにモバイル対策の見直しを行っておくことが移行への一番の備えとなるでしょう。– SEO Japan

Web戦略でお困りではないですか?

自然流入を増やしたい…
もっと問い合わせ、売り上げを増やしたい…
15年以上SEOサービスを提供してきたアイオイクスが、貴社の課題を解決するコンサルティングサービスを提供いたします。

SEOサービスについてはこちら

お問い合わせフォームへ
03-6408-287010:00 – 19:00 (土・日・祝日除く)

2018年SEOランキングファクター:SMX West 2018レポート

SMXでは毎度おなじみ「SEOランキングファクター 何が重要で何がそうでないか?」です。毎回、SEOで良いランキングを獲得するための要素の発表が行われますが、度々要素の妥当性に関して様々な方面から疑問の声が投げかけられていました。しかしながら、今回のセッションにおいては従来とは異なるアプローチを試みられたようです。–SEO Japan

・スピーカー
Olga Andrienko氏 SEM Rush グローバルマーケティング 部門長
Marcus Tober氏 Searchmetrics 創業者/CTO
Chanelle Harbin氏 ディズニーABCテレビ SEO部門長

・モデレーター
Barry Schwartz氏 SearchEngineLand、RustyBrick

speaker of session

SEMrush ランキングファクター

Factors Olga氏
スピーカー:SEMrushグローバルマーケティング 部門長 Olga Andrienko氏

調査概要

  • 2017年に実施
  • 60,000キーワードの上位100位までのデータを集計
  • 検索ボリュームごとにキーワードをグルーピング
  1. とても多い:10,000回/月以上
  2. 多い:1,001~10,000回/月
  3. 普通:101~1,000回/月
  4. 少ない:1~100回/月

タイトルにキーワードが入っているか

キーワードがタイトルに入っているか
タイトルにキーワードが入っているのはもはや当たり前
→むしろGoogleはコンテンツの中身を理解しているので、若干減少傾向にある

H1は存在しているか

75%のページがh1タグをページ内に持っている。
ボリュームの大きいキーワードでは、85%のページでh1が含まれていた。

アンカーテキストにキーワードは入っているか

ランキングに大きな影響はなさそうであった。ボリュームの大きいグループでも、たった8%のアンカーテキストがキーワードを含んでいた。

コンテンツ

  • 箇条書きリストulを使用しているか・・・10位以内にランクインしているサイトのうち、70%以上のサイトでulを使用していた。
  • コンテンツの長さ・・・TOP3までのコンテンツは、20位のコンテンツと比較して45%長い。どの検索ボリュームのキーワードでも共通
  • ロングテールキーワードとショートヘッドキーワード・・・ロングテールのキーワードの方がコンテンツの長さも20%ほど長い

コンテンツの長さは、ユーザーの意図を満たすのに十分であるかが重要。

HTTPs

ボリュームの大きいクエリのTOP3では、65%のドメインがすでにセキュア化に移行している。

ウェブサイトトラフィック

検索ボリュームの大きいキーワードに関しては、訪問者数はランキングへの影響は大きかったが、ボリュームが小さいキーワードはそこまで影響は大きくなかった。

ダイレクト訪問数

トラフィックソースの指標の中で、直流入のみが重大な影響を与えていた。

Googleからのオーガニックであれ、ペイドであれ検索順位に甚大な影響はもたらさなかった。

ユーザーシグナル

  • TOP3以降のサイトで直帰率が上昇した
  • セッション/ページ・・・検索で来ているユーザーは3-3.5ページを平均して訪問している。

Googleはユーザーシグナルを直接ではないにしても、非間接的に使用しており、ユーザーをエンゲージさせるようにと述べている。

ロードスピード

ページスピードインサイト

どのボリュームのキーワードにおいても、上位10ページに関してはページスピードインサイトにおいて50点以上のスコアを出している。
しかし、これだけでは何をどうすれば良いか分からない。

どの時点までのロードスピードなのか?

一言にロードスピードといっても、どの時点までのロードスピードなのかによって呼び方は異なる。
どのロードスピードか

最初の1バイトが到着するまでの時間=TTFB(Time to First Byte)

最初の1バイトが到着するまでの時間は、0.4秒から0.5秒と微妙な差である。
Googleのジョン・ミューラー氏はこれに対して、TTFBをランキングファクターとして使用はしていないと言っている。

初回ペイントまでの時間(First Meaningful Paint)

ボリュームの大きいキーワードの上位10ページは4秒以内にロードしている。

操作できるようになるまでの時間

ボリュームの大きいキーワードにおいては、上位10ページは7秒以内にロードしている。

ロードスピードは検索ランキングに関係している。早すぎるということはない。早ければ早いほど良い。

リファラードメイン

リファラードメインの数に関していうと、1位のページは10位のページに比べて2倍近くの数がある。
バックリンクはSEOにおいてまだ影響はある模様。正しいリンクビルディングを行うことで上位表示させる助けとなる。

では、どのファクターが最も重要なのか?

「相関性」より、「重要性」に重点を置いて分析⇒ランダムフォレスト手法を採用
※ランダムフォレスト手法
データを用意 ⇒ 2/3のデータをランダムに抽出し、デシジョンツリーを形成 ⇒ 残りの1/3のデータを使い、ファクターの重要度合いの検証を行う
ランダムフォレスト

17ファクターの重要度合い

17要素の重要度合
ランキングファクターを重要度順に並べると以下のようになる。

  1. ダイレクトサイト訪問
  2. サイト滞在時間
  3. セッション/ページ
  4. 直帰率
  5. リファラードメインの数
  6. バックリンクの数
  7. リファラーのIPの数
  8. followバックリンクの数
  9. コンテンツの長さ
  10. HTTPs
  11. アンカーテキストの数
  12. アンカー内のキーワード
  13. body内のキーワード
  14. キーワードの密度
  15. title内のキーワード
  16. meta内のキーワード
  17. ページ内にビデオがあるか

まとめ

  • バックリンクの数はまだSEOに影響がある
  • ページスピードは重要である
  • 自分のコンテンツがニッチジャンルにおいて最良のものであるようにする
  • PR活動はSEO効果を高めるだろう

ランキングファクターはSEO業界にダメージを与えているのか?

Marcus Tober氏
スピーカー:Searchmetrics創業者 Marcus Tober氏

ランキングファクターはSEO業界にダメージを与えているのか?

人々はランキングファクターをどう思っているのか…?

  • ランキングファクターを考えるのはばかげている。大きなスケールで実施し、ニッチでユーザーの意図レベルでやらないことはさらにばかげている。@paretocrm
  • 検索エンジンのランキングファクターは「フィクション」である。@FNadmin
  • 文字数の長さなんて、馬鹿な指標だ。@jennyhalasz
  • これらのランキングファクターリストは滅ぶべきだ。@Michael_Martinez

ページロード時間・・・7.8秒(2016年)⇒5.8秒(2017年)
コンテンツの長さ・・・2015年から2017年にかけてどんどんと長くなっている。

これらの指標を見て、我々が言いたいことは、
普遍的に通用するランキングファクターは既に過去のものであるということだ。

我々の調査手法

ニッチランキングファクターを用いて調査を行った。
ニッチランキングファクター

ターゲットオーディエンス、ユーザーペルソナ、業界に対して、焦点を集中させる必要がある。そして、ユーザーニーズとインテントにフォーカスした。

デートvsレシピvs離婚

レシピクエリにおいて、microdataが多く使われている。
microdata数
デート・・・検索結果のファーストページのうち2URLがSchema構成を持っていた。
レシピ・・・検索結果のファーストページのうち8URLがSchema構成を持っていた。
目の色や、髪の色に関してのmicrodata構成はない

自動車チューニングvs離婚

自動車チューニングのクエリにおいて、内部リンク数が多いことが分かる。
自動車チューニングvs離婚

自動車チューニングサイトにおいては、様々なオプションなどへのリンクがあるため、自然内部リンク数は多くなりやすい。

離婚vsフィットネスvsワイン

フィットネスにおいては、ビデオコンテンツが多い傾向。
離婚vsフィットネスvsワイン
ユーザーのシチュエーションを考えると、テキストでフィットネスの情報を必要とすることは少ない。
フィットネスシチュエーション

段落の数でみると、離婚クエリは上位であるほど、数が多い傾向にある。
段落の数
離婚クエリに関しては、動画での情報よりテキストでの情報の方が重要である。また、結婚系のクエリよりもテキストが長い傾向にあった。

ワイン系のクエリに関しては、ビデオやテキストではなく、インフォグラフィックが有用であった。
ワインクエリ特徴
文章コンテンツや、ビデオではなく、ただ楽しめれば良いのである。乾杯!

デートvs離婚

リスト、テーブルの数においては、離婚クエリが倍以上に多かった。
リストの数
離婚クエリにおいては、構造化データも多く使われている。またテーブルとリストはとてもよく組み合わせて使われている。

考察:離婚は真面目で、構造的。デートは自由。離婚とデート

ソーシャルシグナルにおいては、例えばFacebookのシグナルなどであれば、デートクエリの方がどのランキングにおいても高い傾向にあった。
デートvs離婚 ソーシャルシグナル
考察:離婚のサイトのコンテンツをシェアしている友人の投稿に「いいね!」はしづらい

離婚vsレシピvs家具

画像の数でみると、離婚が少なく、レシピと家具は画像がよく使われている。
離婚vsレシピvs家具
料理・・・美味しく魅せるために画像を使う。
家具・・・たくさん選択肢を与えるために画像を使う。
離婚・・・画像は見せない。

まとめ

  • 従来のランキングファクター・・・オンラインの全体的なトレンドに関する情報の参考にはなるが、特定のウェブサイトについて考えるときに使ってはいけない
  • ニッチランキングファクター・・・特定の最適化を行う際に、具体性の高い情報を与えてくれる。

成功するためには、一般的なデータを全体へ汎用的に当てはまる結論としてはいけない。細かいユーザーのインテントを理解して、具体性が高く、データドリブンなコンテンツでニーズを満たすことが重要である。


どのクエリにも普遍的に当てはまるランキングファクターというものは既に存在しないようです。Googleのコンテンツ内容の理解、そしてユーザーインテントの理解が進むほど、ランキングファクターはどんどんと細分化が進んでいくはずです。コンテンツを提供する側としてできることは、とにかく目の前の読者のインテントを理解しニーズを満たすことなのだ、と改めて感じたセッションでした。– SEO Japan

Web戦略でお困りではないですか?

自然流入を増やしたい…
もっと問い合わせ、売り上げを増やしたい…
15年以上SEOサービスを提供してきたアイオイクスが、貴社の課題を解決するコンサルティングサービスを提供いたします。

SEOサービスについてはこちら

お問い合わせフォームへ
03-6408-287010:00 – 19:00 (土・日・祝日除く)

AIの未来とインテリジェントサーチ : SMX West2018レポート

3/13から3/15にかけて、米国のシリコンバレーの中心都市サンノゼにて「SMX West 2018」が開催され、SEO Japan編集部も参加して参りました。セッションレポート、スピーカーへの質問、独占インタビューなど、SMX Westの様子を数回に分けてお伝えしていきますので、どうぞお楽しみください!– SEO Japan

Shelby Reed

スピーカー:Shelby Reed氏 Microsoft Bingアド セールス部門長
モデレーター:Chris Sherman氏 Third Door Media

Shelby氏について

北米の広告セールス部門を統括
Bingとのパートナーシップで企業の成長を促す助けをしている

Shelby氏のバックグラウンドについて

自分が6歳の頃には周囲のいろんな事に対して疑問を持っていて、周りの大人に疑問をぶつけてましたが、どの疑問も検索によって解決され得るような世の中になりました。
この6歳の少女の疑問のように、顧客が抱える疑問に対して回答を提示できるようになるまで、業界が発展したのはとても幸運なことです。

AIの現状について

我々の仕事は顧客が検索を行う中で、正しい場所、正しいタイミングで企業のブランドメッセージに触れさせることです。

AIのAの字を、マーケターとしての能力の「Amplifying(拡大)」と捉えたらどうでしょう?

顧客に対して、より意味があり、コネクションが強く、関係性を重視した体験が提供できるようになるのです。

我々は情報世代から体験世代への過渡期にあります。

情報世代:コンシューマのインサイトを理解するために、膨大な情報を集め理解する。
体験世代:予測的な分析と、インテリジェントで行動を促すようなアウトプットを行う。

そしてチャットボットやAR/VRを通して、仮想空間ではなく現実空間でどのように自社のサービスと触れているのかを理解することが出来ます。

一方で、スナップチャットのようなリアルタイム動画共有は完全にメインストリームとなり、そして飽和状態となっています。

さらに、Cortana、Alexa、Siri、GoogleAssistantのようなデジタルアシスタントはほぼ市場に浸透しています。

ARはもう少しでマスマーケットに浸透します。これが実現することで、我々マーケターはより強いコネクションで、会話を通しながらも、感情でつながるような、完全没頭型の体験を提供することが出来るようになります。

我々はスマートでエンゲージした体験を作っていき、物事はよりシームレスになりますが、全てバックグラウンドでAIが働いていることに顧客は気づかないでしょう。

AIは「人、場所、もの」などの点を結び付け線にします。

今日は、AIの認知能力をどのようにしてマーケターが活用していくのかについてお話しします。

AIは理解します

AIは見ます

AIは聞きます

AIは話します

そして、AIは感じるのです。

検索とBingについて

検索はかつてないほど多くの人に信頼されています。とある調査によると、74%の消費者がWebサイトやブランドがいうことよりも、検索に信頼を置いています。
Search is Changing
2020年までに、200億ものIoTデバイスが存在するようになると言われています。

また同じ2020年までに、人々は企業との関係において85%は人を介さない形で持つようになるだろうという予測もあります。

現在でも月に1.48億人ものマンスリーアクティブユーザーがおり、180億もの質問がされています。

米国でも2人に1人はBingを使っており、5回に1回はBingを通して検索が行われています。

AIは知っている

デジタルアシスタントは時間、場所などの背景を理解しています。
理解しているからこそ、意図を理解し、アクションへつながるような提案をしてくれるのです。
予測からアクションまで
また、AIはテキストや音声入力で説明せずとも、意図を理解してくれる

例えば私が、「今日の晩御飯は何が良いと思う?」と夫にメールで訪ねたとしましょう。
初期のバージョンのCortanaならば、こう考えるでしょう。

メールを送ったのは「女性」で、送った時間は「夕方」 ⇒ 彼女の旦那さんが今日の晩御飯に何を食べたいかを聞いているはず ⇒ レシピを表示

ここに更なるシグナルを加えることで、答えは変わってきます。

メールを送ったのは「女性」で、送った時間は「夕方」。しかし彼女はまだ「オフィス」におり、過去には「レシピの検索はほとんどしない」ということが分かっている ⇒ 「今日の晩御飯は何が良いと思う?」というメールの裏に「今日は私のために何を作ってくれるの?」という夫への意図があることを読み取ることができる

(会場笑い)

AIは聞いている

我々はキーボードから卒業し、音声検索が主流になっていて、音声検索のエラー率は6.3%までになっています。(これは人間の翻訳家が、ミスを犯す確率と等しい)

2020年までに、50%の検索は音声と画像によるものになると言われています。

また、検索の言葉も変化しています。

「天気」 → 「今日は傘がいるかな?」
「ニュース」 → 「今日のトップニュースは?」
より口語的で、会話調のクエリへとなっていくでしょう。

また、音声は検索クエリの長さを長くしています。
音声検索クエリ長さ

さらに我々の別の調査では、シンプルな事実の検索から音声検索へ移行していることが分かりました。
音声検索への移行

逆に、個人の予定の予約、デリバリーのオーダー、旅行の予約、などは音声検索が比較的難しい領域です。この領域をカバーするためにチャットボットなどを活用しました。
Q&Aは「クエスチョン&アンサー」から「クエスチョン&アクション」になったのです。

検索のワードは、より複雑で、話し言葉ベースになっていくでしょう。

それを調べるために「ANSWER THE PUBLIC」という良いツールがあります。
Answer the public

※ANSWER THE PUBLIC・・・キーワードを入力することで、検索者のインテントを5W1Hなどで分析するツール。英語のみ対応。

このようなツールは、広告やオーガニックの戦略を考える上で助けとなるでしょう。

AIは話す

AIは話す
翻訳システムは、かつて無いほど即座に回答を返してくれます。

AIは見ている

AIは画像を見て理解しています。
画像認識技術によって、ファッションモデルの写真から、どのブーツを買えば彼女のスタイルを真似できるかを教えくれます。
AIブーツ画像
またHololensを使うことで、WEBの体験から実際に自身のリビングルームに擬似的に家具を置くことができるようにもなります。
hololens

AIは感じている

AIによって、生活内で生まれる感情がデジタルプラットフォームに組み込まれるようになっています。

Caption Bot

画像に写っている人が、一体どのような状況で、どのような感情を持っているのかを読み取ることができます。複数の顔の感情や、アナケンドリック(有名人)の顔を識別することができます。
caption bot

これらのあらゆる感覚を統合されることで、デバイスを問わずより没頭型の体験を顧客に提供できるようになります。

今後数年で80%のブランドがチャットボットを活用するようになるでしょう。

AIはセールスとなり、パーソナル旅行ガイドとなり、美容コンサルタントとなり、家の修理エキスパートとなるでしょう。

そんな中で、修理のMicrosoftとHomeAdvisorのパートナーシップが実現しました。

Home Advisorとの連携

HomeAdvisor・・・家の修理事業者を紹介するプラットフォーム。今までは、リストから修理事業者を選ばなければならなかったのが、自動で修理事業者を選定してくれる。例えば、「水道が壊れた」と入力することで、配管工が自動で選ばれ、当日のうちに修理事業者が家に来て修理を行ってくれる。

HomeAdvisor Ryan氏へスピーカー変更
Lian氏

Microsoftのチャットボットの活用について

配管工の仕事はトイレの修理から、台所の修理まで多岐に渡るため、チャットボットでメッセージの往復を自動化した。将来的には、写真から必要な修理を推定することを可能にする。

サービス連携

Botコネクター→様々なプラットフォームと連携(Skype メッセンジャーetc…)
botコネクター

再びShelby氏へスピーカー変更

Microsoft Cognitive Service

Microsoft Cognitive Serviceでは、以下のことができるようになります。

  • Vision・・・顔の表情から、ボットが画像や動画での感情を理解することができる。
  • Speech・・・話し言葉と、書き言葉の双方向の変換を可能にする。
  • Language・・・自然言語でのコマンドを理解させることができる。
  • Knowledge・・・ウェブ、学術、個人データからのリッチな情報を統合。
  • Search・・・BingAPIを利用して数十億のウェブページ、画像、ビデオ、ニュースへのアクセスが可能

Microsoft Cognitive Services

まだパイロット版ではあるが、検索結果内にチャットボットが表示される実装をしています。これにより、かつてないほど人間的な回答ができるようになるでしょう。
検索結果内チャットボット


アメリカでは日本以上にBingを使用しているユーザーは多く、検索のインターフェースもよりリッチなものになっており、以前多面強調スニペットの記事で紹介した「複数視点アンサー」などの検索画面での機能も採用されています。また、Shelby氏がAIの認知能力が向上していることに度々言及していましたが、これが今後もマーケターの役割を変えていくのは間違いないでしょう。– SEO Japan

Web戦略でお困りではないですか?

自然流入を増やしたい…
もっと問い合わせ、売り上げを増やしたい…
15年以上SEOサービスを提供してきたアイオイクスが、貴社の課題を解決するコンサルティングサービスを提供いたします。

SEOサービスについてはこちら

お問い合わせフォームへ
03-6408-287010:00 – 19:00 (土・日・祝日除く)

AMP化しなくても良い?GoogleがAMPの特権をオープンウェブスタンダードにするかも

ここ数年でGoogleはAMPへの投資を加速させていますが、AMPで得られた知見を非AMPのページにも展開していくというのが今後の展望になるようです。GoogleのAMPプロジェクトチームのリーダーが発言しました。– SEO Japan

http://www.seojapan.com/blog/wp-content/uploads/google-amp-speed-1456232835.jpg
Googleは昨夜、AMPの取り組みで得られた良い結果や技術をオープンウェブに適用することを公表した。Googleは「我々はトップストーリーカルーセルのように、AMPのために用意されたが、AMPの技術に基づいていない即時ロードコンテンツをサポートする準備が出来つつある。」と話した。

つまり、もしAMP版のウェブサイトの制作に取り組んでいるのならば、一度様子を見ても良さそうだ。もちろん、ウェブのスタンダードを変えるというのは時間がかかることではあるので、AMPページのローンチ間近であれば、そのまま進めてしまうのが良いであろう。しかしあと数年で、通常のHTML内にAMPのような機能を埋め込むことが可能にあるであろう。(意味があるならば)
GoogleのAMPプロジェクトテックリーダーのマルタ氏はこう書いている

我々はAMPで学んだことを受けて、非AMPコンテンツの即時ロードを可能にするウェブスタンダードに取り組んでいる。我々はこの取り組みが、AMPのような機能を埋め込むことを可能にし、さらにはトップカルーセルのようなGoogle検索の機能を強化させることを望んでいる。一方で、AMPはGoogleがウェブ上で良いユーザー体験を生み出すために進むべき道でもある。たくさんある選択肢のうちの一つであるが、我々が推奨するものである。AMPにはこれからもどんどん投資をしていく。どのようにユーザー体験を革新していくかのキーとなる例として、AMPストーリーがある。このようにして、未来のウェブスタンダードに洞察を与えていきたいと考えている。

Googleは、これらの取り組みについてここで公開していくだろう。そして彼らは「標準化とブラウザの実装が将来どれくらい進捗するかも関係してくるため、これらの変更が公開されるのがいつになるのかを予測するのは難しいとしている。」と述べた。

AMPを使わないで、トップストーリーカルーセルのようなGoogleの検索機能に取り上げられたいかい?
将来のウェブスタンダード、客観的なパフォーマンスそしてユーザー体験の指標に基づいて、それを実現しようというプランを考えている。https://amphtml.wordpress.com/2018/03/08/standardizing-lessons-learned-from-amp/ 

ウェブマスターワールドスレッドではウェブマスターやパブリッシャーらが、今でもなおAMPに取り組み、既存のサイトの別バージョンを作成する必要があるかを質問している。

興味深いね。ちょうどAMPを自分のページに実装しようと思っていたところだったよ。Googleが最終的に別の方向に行こうとするのなら、ちょっと考えなきゃいけないね。2つのスタンダードで似たようなことをやるのは考えづらいからね。

AMPによる恩恵をオープンウェブスタンダードにするのなら、恐らくAMPを取り巻く批判はなくなり、皆にとってWin-Winになるのではないかと私は思う。

読者の皆はどう思うだろうか?


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Forget Making AMP Pages; Google Looks To Bring AMP Benefits To Open Web Standards」を翻訳した内容です。


昨今でAMPを導入する目的は、もちろんページスピードを改善することはもちろんですが、検索結果画面でのトップカルーセルに取り上げられるなど恩恵もAMPを実装する理由の一つでした。今後はより目的を明確化した上でAMPを実装させていくようになるかもしれませんね。
— SEO Japan

Web戦略でお困りではないですか?

自然流入を増やしたい…
もっと問い合わせ、売り上げを増やしたい…
15年以上SEOサービスを提供してきたアイオイクスが、貴社の課題を解決するコンサルティングサービスを提供いたします。

SEOサービスについてはこちら
お問い合わせフォームへ
03-6408-287010:00 – 19:00 (土・日・祝日除く)

新機能「多面強調スニペット」がGoogle検索結果に登場

Googleが新しいタイプの強調スニペットを発表しました。よりユーザーの意図に寄り添った回答を返す、というGoogleの方針を加速させるような新機能です。
— SEO Japan

Google検索結果機能をアップデートし、より広く微妙なニュアンスのクエリをターゲットとした広域な強調スニペットをリリース

google-search-new-logo-tablet-ss-1920-800x450
※リンク先は原文(英語)です

Googleはここ数か月で、多くの画像や強調スニペット、ナレッジグラフに関する新しい検索結果の機能をリリースしてきた。Googleは今日「multifaceted featured snippets(以下、多面強調スニペット)」と呼ばれる新しい検索機能をリリースした。

多面強調スニペットは、複数の解釈ができてしまうほど広い意味を持つクエリに対して表示される。この場合、検索結果は一つ以上の強調スニペットを含んでおり、元のクエリをアルゴリズムがユーザーが意図した質問を推定し書き直し、その新しい質問に対しての結果を表示させる。

アナウンスでは、

より理解可能な結果が助けとなるような、微妙なニュアンスのクエリは複数ある。そして、我々は複数の意図や目的と関連づけられた「複数意図」のクエリから始める。例えば「歯の詰め物の後の歯の痛み」というクエリであれば、「歯のつめものをした後になぜ歯が痛むのか?」か、「歯の詰め物をした後にどれだけ痛みが続くのか?」などと解釈ができる。

とされている。

また以下のような例もある。
multifaceted-featured-snippets
※(SEOJapan補足)
検索ワード:「庭には十分な太陽光が必要か?」
多面強調スニペット1:どのような園芸植物がたくさんの太陽光を必要とするのか?
多面強調スニペット2:十分な太陽光とみなされるのはどれくらいか?

多面強調スニペット(Multifaceted Featured Snippets) vs 複数観点アンサー(Multi-Perspective Answers)

去年12月、BingはAIを用いた複数観点アンサーを「インテリジェントサーチ」新機能の一部としてリリースした(インテリジェントサーチには、インテリジェントアンサー、インテリジェントイメージサーチ、コンバセーショナルサーチが含まれている)。複数視点アンサーはリリース時からある「インテリジェントアンサー」の機能の一部分である。これらの結果は二つ(もしくはそれ以上)の信頼できるトピックのソース、そして違った観点や回答を含んでいる。

Bingは再帰型ニューラルネットワークモデルを使用し、複数の信頼できるソースの類似性や、意味を決定している。そして、トピックに関連した複数の観点を抽出し、最最も関連性の高い複数観点アンサーを提供する。(ここでさらに詳しく説明している。)
bing-multi-perspective-answers
※(SEOJapan補足)
検索ワード:「コーヒーは体に良いのか?」
複数視点アンサー1:コーヒーは脂質を燃やすことが出来る。
複数視点アンサー2:1日4杯以上のコーヒーは寿命を縮める。

Googleの多面強調スニペットは、Bingの複数観点アンサーとそこまで大きく異なるようには見えない。なぜなら、一つのクエリに対して複数のリッチな回答を返しているからだ。しかし、多面強調スニペットは推定されたクエリに潜む複数の意図に立脚しており(その結果、複数クエリとその結果になっている)
単一クエリに対しての複数観点に立脚している複数視点アンサーとは異なる。これらの広い意味を持つクエリがあることで、ユーザーが本当に聞いていることには多くの解釈が存在しうる。

多面強調スニペットは複数意図クエリのシナリオに対して、より理解しやすく行動を促すような結果を提供することを目的としている。複数視点インテリジェントアンサーとは他の一緒に聞かれる可能性のある質問を推定している点で異なる。また、以下のスクリーンショットが示しているように、アルゴリズムが「ユーザーが本当に意図したであろう」と推定した各クエリに対して回答している点でも違いがある。

featured-snippet-multi-faceted
※(SEOJapan補足)
検索ワード「和の結合法則のルール」
多面強調スニペット1:和の交換法則と結合法則とはなにか?
多面強調スニペット2:和の結合法則とはどのように使えば良いのか?

多面強調スニペットはモバイルで最初にローンチされ、後にデスクトップにもやってくるだろう。2018年を通して、Googleは(複数の意図をもつクエリの他にも)他のニュアンスのクエリも見据えて、多面強調スニペットを拡大することも検討している。そしてガイダンスを求めているクエリなどを例として挙げた。

投稿によると、

例えば、「家の土台を修復するのって割に合うの?」のようなガイダンスを求めているようクエリは、「価格」「耐用期間」「方法」「費用」重要な要素をいくつか持っている。我々はカバーする領域を拡大するために、多面強調スニペットを通して実験を行っていく。

GoogleもBingもとてもよく適用されたディープラーニングの手法をもち、人工のニューラルネットワークを使用し検索の発展させているので、これからも絶え間ない検索結果の強化と情報探索の発展を見ることが出来るであろう。

いつものように、Googleはユーザーに対してこれらの新しい検索機能のフィードバックを求めている。ここ(英語)でGoogleのアナウンスの全文が確認できる。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Multifaceted featured snippets begin rolling out in Google search results」を翻訳した内容です。


音声検索もありますが、Googleが検索結果をリッチにしていくという方針を変えない限り、きっとこれからも強調スニペットが強化されていくのでしょうね。
こちらの記事(今さら聞けない強調スニペット。全種類のまとめから対策まで)では、強調スニペットの種類などについてまとめているので、併せてご確認ください!
— SEO Japan

ランド・フィッシュキン氏がMozを離れ、SparkToroを立ち上げる

SEO界の超有名人ランド・フィッシュキン氏が自ら立ち上げたMozを離れ、SparkToroという新会社を立ち上げるようです。SEOへの貢献があまりにも大きいランド氏が自ら立ち上げた会社を離れることは、業界に大きな衝撃を与えました。– SEO Japan

Rand Fishkin Has Now Left Moz, Starts SparkToro
※リンク先は原文(英語)です

この日が来ることは分かっていた。彼は、彼の母親と一緒に立ち上げた会社を去ることを過去に発表しており、ついにその日が来てしまったのだ。このことについて昨夜、SparkToroという新しく立ち上げた会社のブログに投稿している。上記の写真はそこにあったものである。

SparkToroは、マーケターやPR担当者、スタートアップがリーチしたいオーディエンスのことを知るための、ソフトウェア製品とデータサービスである。そしてランド氏がこれを立ち上げたのである。

彼は自分が17年前に立ち上げたMozを離れた日の事を、とても詳細に明確に書き記している。

0が「首になって、警備員につまみ出される」、10は「素晴らしい言葉とともに自分の意志で離れる」としたら、今回私がMozを離れるのは4といったところだ。それがより今日という日を意識的にも、感情的にもつらい日にしている。とてもとても悲しいし、多くの後悔、そしてわずかな憤りを感じている。それでも、20年間私とこのMozを支えてくれた人に深く、深く感謝している。このような会社を立ち上げ、業界の変化や成熟に貢献し、起業家精神とマーケティング、そして自分自身について学んだ経験はとても光栄で名誉あることだと思う。

ランド氏がいかに業界に貢献したかについては過去に少し書き記した。これは業界にとっては悲しい瞬間だが、きっと新しいエキサイティングなことへとつながるはずだ。

ランド — 何もかもありがとう。君が将来成すことを見るのを楽しみにしているよ。

ランド氏のブログ、もしくはツイートで応援のコメントすることが出来る。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Rand Fishkin Has Now Left Moz, Starts SparkToro」を翻訳した内容です。


ランド氏はMozを離れますが、毎週金曜日(日本だと土曜日)に分かりやすくSEOなどについて解説している「Whiteboard Friday」は、これからもランド氏が続けていくそうなので、安心しました(笑)
ご興味がある方は「Whiteboard Friday(英語)」をご覧ください。
— SEO Japan

Googleが「モバイルスコアカード」と「インパクトカリキュレータ」をリリース:モバイルページスピードの重要性を強調

GoogleはMWC(モバイル・ワールド・コングレス)で新しいページスピードツールのツールをリリースしました。日本語の表示や円換算は未対応ですが、記事内のGIF画像を参考にぜひご自分のサイトでも試してみてください。

一つ目のツールは競合とのモバイルでの比較を可能に。もう一つはモバイルスピードがビジネスに与えるインパクトを確認するためのツール。

google-amp-fast-speed-travel-ss-1920-800x450

Googleは数年に渡って、マーケターとサイト所有者にモバイルサイト上での体験を改善するように促してきた。月曜日、バルセロナで開催されているMWCで、検索の最大手Googleが新しいモバイルベンチマークツールのリリースをアナウンスして、この流れを加速させた。新しい「モバイルスコアカード」と「インパクトカリキュレータ」の二つのツールである。

二つのツールとも、マーケターへモバイルスピードへの投資を促すようなヴィジュアルを提示する。

モバイルスコアカードはChrome User Experience Reportのデータを利用し、複数のサイトの間でのページスピードの比較を行う。1月にページスピードインサイトで使い始めた潜在データのデータベースと同じものである。Googleはモバイルスコアカードが12か国以上の数千のサイトをレポートできるとしている。

http://www.seojapan.com/blog/wp-content/uploads/google-mobile-site-speed-scorecard-2.gif

Googleはガイドラインで、サイトのロードが完了しユーザーが使えるようになるまでの時間を、ミドルレンジのモバイル端末で、3G回線であれば5秒以内に、4G回線であれば3秒以内にすることを推奨している。

モバイルスコアカードのデータを競合も交えた金銭的な観点から見るために、新しい「インパクトカリキュレータ」はデザインされた。このレポートでは遅いロード時間によってどれほどのコンバージョン利益が失われているのかを見ることが出来る。

google-mobile-speed-conversion-impact-calculator

インパクトカリキュレータは、1秒のページ遅延ごとに小売サイトコンバージョンが最大20%の悪影響を受けるという、2017年4月の「The State of Online Retail Performance」のレポートに基づいている。
のデータに基づいている

このカリキュレータは平均月間訪問者数(Average Monthly Visitors)、平均注文単価(Average Order Value($))そしてコンバージョン率(Conversion Rate(%))を入力することで、ページロードの変化が収益にどれくらい影響を与えるのかを示してくれる。Googleはパブリッシャー向けに「DoubleClick Publisher Revenue Calculator」という類似したツールを過去に制作している。

モバイルスコアカードとインパクトカリキュレータはここからアクセスできる。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google releases Mobile Scorecard & Impact Calculator tools to illustrate importance of mobile page speed」を翻訳した内容です。


ページスピードがコンバージョンへの影響を測定するのにはもってこいのツールですね。現在対応しているのは「ドイツ語」、「英語(米、英、加)」、「フランス語」。早く日本語にも対応してほしいところです。
— SEO Japan

Web戦略でお困りではないですか?

自然流入を増やしたい…
もっと問い合わせ、売り上げを増やしたい…
15年以上SEOサービスを提供してきたアイオイクスが、貴社の課題を解決するコンサルティングサービスを提供いたします。

SEOサービスについてはこちら
お問い合わせフォームへ
03-6408-287010:00 – 19:00 (土・日・祝日除く)