Facebook、新しい広告測定基準を導入。今後も追加していくことを約束

Facebookは、同サービスの広告 やFacebookページを利用している企業のために、新たな測定基準を導入すると発表した。

昨年Facebookは、一部の測定値を誤って報告していたことを認めた ―― 個々の間違いはさほど問題になるものではなかったが、全体として広告主に対する透明性を確保する努力が必要であるという印象を与えた(メディア評価委員会の監査を受けるきっかけにもなった)。

同じように、今日Facebookが発表する新たな測定基準も、一つ一つは大きな違いを生むものではないが、今後に向けた大きな取り組みの一環であると同社は言っている。

「各企業からはFacebookの実績について透明性を高め理解を深められるようにしてほしいという要望が寄せられている」とFacebookがブログに書いている。「測定値に関する取り組みの一環として、ほぼ毎月新しい指標を公開して、様々なデータを企業が一か所で見られるようにしていくことを約束する」。

新たな測定基準の中でも特に興味深いのが「ランディングページビュー」で、広告をクリックした後、実際に企業のモバイルランディングページに到達したユーザーが何人いたかを広告主に知らせる。

Facebookによると、この測定値は「よりよいモバイルウェブ体験に向けた最適化の重要性を企業が認識する」ために役立つという。これはFacebookにとって何度も繰り返されているテーマであり、これまでもInstant Articles(ニュース提供者向け)やCanvas(広告主向け)といった方式を使って、コンテンツをFacebook内部に取り込むことによって、ウェブレスポンスの悪化を回避しようとしてきた。

ほかの新しい指標には、広告をクリックしたユーザーが、以前その広告主のウェブサイトやアプリを利用したことがあるかどうかを報告するものがある。

そしてFacebookページにも新しい測定基準が追加された ―― フォロワーの増減、ページの情報を(ページ自体をクリックせずに)プレビューで見た人数、誰かのおすすめの中にFacebookページが入っていた回数などだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google+への投稿を他のサイトの広告として配信する+Post Adsのテスト開始―トヨタ、キャドバリーなどが参加

ソーシャル・ネットワークを運営する以上、いずれは避けて通れない道にGoogleも入ろうとしている。Google+で新しく +Post Adsという広告の実験が始まった。といってもGoogle+上にディスプレイ広告が表示されるわけではない。

Google+のプロダクト・マネージャー、Eran ArkinがGoogle+への投稿で発表したところによると、ブランドがGoogle+に投稿したコンテンツがそのままGoogleのディスプレイ広告ネットワークを通じた広告として他のウェブサイトに表示される仕組だという。

テキスト、写真、ビデオ、ハングアウトのセッションなどブランドがGoogle+で公開したすべてのコンテンツはGoogleのディスプレイ広告ネットワークを通じて世界の200万サイトに配信が可能となる。Googleは「広告主はウェブ全体を自社のソーシャル・ストリームとすることができる」と表現している。

この含意はつまり「青をモチーフにした某ソーシャル・ネットワークとは違い、われわれのソーシャル広告はそのネットワークの中だけにとどまらず、全ウェブサイトに表示され、その場で会話を開始できる」ということだろう。

Arkinはさらに「Google+の投稿を他のサイトの広告に利用することにより、クリックスルー率が向上する、ビデオの再共有によって口コミが広る」などさまざまなメリットを挙げている。また、ユーザーのコメントに対してブランドがG+アカウントを通じて直接答え、場合によっては顧客とハングアウトを利用したビデオチャットを始めることもできるという。実験の初期段階なので確実な統計はまだ得られていないようだが、Googleによると、他のマルチメディア広告に比べて+Postの拡大表示率(「もっと見る」などのオプションで拡大表示可能な広告が実際に拡大表示された率)は50%も高かったという。もちろん悪いニュースではないが、かといって有効性をすぐに判断できるような情報でもない。

トヨタ、リッツ・クラッカー、キャドバリーなどの世界的ブランドがローンチ・パートナーに含まれるという。上のビデオはトヨタ・カローラのキャンペーンを例にブランドが+Post広告を利用するところを示している。ユーザーがウェブサイトの広告をクリックするとフルスクリーンのライトボックスにGoogle+のコンテンツが表示されることがわかる。洗練されたデザインのマルチメディア広告を行いたいブランドの興味を引くだろう。またGoogleにとってもトラフィックがGoogle+に戻ってくるというメリットがある。またGoogleのディスプレイ広告ネットワークを通じて広告を配信することによって、「Google+のユーザー数はFacebookに比べてはるかに少ない」という弱点を回避している点は巧みだといえるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、今年下半期に広告の大幅改革を実施―現在の27種類を半減へ

Facebookはさきほどメンローパークの本社でプレスイベントを開催し、広告の種類を大幅に減らして広告システムを簡素化する計画を発表した。

広告プロダクト・マネージャーのFidji Simoによれば、Facebookは広告出稿プロセスを簡単でわかりやすいものに改良したいのだという。Simoは「現在Facebookには27種類の広告がある。どれをとってもそれ自身としてはすばらしいプロダクトだが、残念ながら全体としてはあまりに複雑なシステムになっている」と認めた。

これはつまり広告主が複雑さに恐れをなしたり敬遠したりする可能性があるということだ。Facebookのビジョンは、広告主が「何者で、何を伝えたいのか、何を達成したいのか」を告げるだけでシステムが最適な広告ユニットを選択できるようにすることだという。

少々わかりにくいが、Facebookは広告の料金決定のシステムを変えるつもりはないらしい。プレスイベントの会場からその点について質問があり、Andrew Bosworthは「現行の競争入札による料金決定プロセスはいっさい変更されない」と答えた。Simoは「改革は広告フォーマットを簡素化すること、あらゆる種類の広告でもっとも効果の高いスポンサード記事を表示すること、広告表示の一貫性を高めること、という3つの分野になる」と説明した。

たとえばFacebookは独立した広告としてのQuestionsを廃止する代わりに通常のFacebookページ広告に質問機能を追加する。広告ページに割引セールのサイトへのリンクを掲載するだけで足りるので割引セール広告も廃止する。またFacebookページ広告にページ広告自体とページの「いいね!」広告、ページのコメント広告と3種類あったのをページ広告に一本化し、Facebookシステムがソーシャル・コンテキストを判断して自動的に適切な位置に広告を表示する(下のスクリーンショットはその例)。

こうした広告システムの変更の大部分は今年の第3ないし第4四半期に実施されるという。ただし一部はそれより早く実施される。

Facebookはさきほど公式ブログに記事を詳細を解説する記事を発表した。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+