米国トップ100モバイルアプリの2019年サブスク売上高は21%増の約5030億円

モバイルゲームでのアプリ内購入をのぞき、ゲーム以外のアプリのサブスクリプション売上高が2019年のモバイル消費を押し上げた。App Annieの最新レポートによると、2019年の世界のモバイル消費額は1200億ドル(約13兆円)に達した。そしてアプリマーケティング調査のSensor Towerの新たなデータでは、米国における2019年のサブスク売上高はトップ100アプリで46億ドル(約5030億円)で、2018年の38億ドル(約4160億円)から21%増加した。

Sensor Towerはまた、トップ100アプリのサブスク売上高が、2019年の米国におけるApple App StoreとGoogle Play合わせた全消費額240億ドル(約2兆6300億円)の19%を占めた、とも指摘した。

以前のApp Annieのレポートでは、2019年に最も売り上げたアプリはTinderだった。

加えて、Sensor Towerは2019年のトップ100アプリの消費額の10%はTinderによるものだったとした。これは月14.99ドル(約1600円)のTinder Gold や、月9.99ドル(約1100円)のTinder Plusというサブスクによるものだ。

米国のApp Storeにおけるサブスク支出を分析すると、2019年に消費者がトップ100アプリのサブスクで使った額は36億ドル(約3900億円)で、2018年の31億ドル(約3400億円)から16%増えた。米国App StoreではYouTubeがトップで、Tinderが続いた。広告フリーのもの、そして消費を大きく支えたYouTube Premiumを含め、YouTubeのアプリ内支出は10億ドル(約1100億円)のマイルストーンを超えた。一方で、Google PlayではTinderはPandoraとGoogle One(Googleプラットフォームのクラウドストレージ)に次ぐ第3位だった。

2019年にGoogle Oneが上位に食い込んだのは、ひとつの変化だ。過去において上位はデートアプリやエンターテインメント系アプリに独占されていた、とSensor Towerは指摘した。

米国のGoogle Playをみると、2019年に消費者はトップ100アプリのサブスクに11億ドル(約1200億円)超を使った。2018年の7億7500万ドル(約850億円)から42%増えた。

ただ、消費者支出額はApp Storeの方が大きく、App Storeが36億ドル(約3900億円)だったのに対し、 Google Playは11億ドル(約1200億円)だった。

上位のアプリが消費額の大半を占めるが、サブスクモデルは下位のアプリにも恩恵をもたらしている。たとえば、トップ10アプリは2019年に10%成長したが、11〜100位のアプリは同期間に35%成長した。

こうした傾向は2020年以降も続くと予想されている。

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(翻訳:Mizoguchi

Apple、ニュース・雑誌購読サービスを2019年初めにスタート(Bloomberg報道)

今日(米国時間12/12)BloombergはAppleのニュースおよび雑誌定期購読サービスの計画に関する以前の報道を続報した。Bloombergは今年、Appleが今年Apple Newsアプリの一環として今春買収したデジタルニューススタンドサービスTextureを再スタートさせると書いた。このたび同誌は、スタート時期を「早ければ来春」と断定した。さらに、業界の反応も紹介しているが、よくても慎重だ。

AppleはThe Wall Street Journal、The New York Timesをはじめとする有料新聞サービスにTextureへの参加を呼びかけているほか、雑誌コンテンツのデザイン変更も進めていると言われている。現在のように紙の雑誌の外観を真似るのではなく、Appleはコンテンツをオンラインニュース記事風に見せようとしている、とBloombergは言った。

記事は出版社らが恐怖を覚えながら検討していることも指摘している。Appleが低価格な条件——月額9.99ドルでニュースと雑誌コンテンツ読み放題のNetflixに似たモデル——を提示しているため、Appleのサービスが自分たちの売上を食うことを心配している。何しろこの10ドルという価格設定は単独の出版物の購読料——たとえばNYTのデジタル購読——より安いケースさえある。

代わりに出版社が望むのは、独自の有料サービスをAppleアプリの中に作れるプラットフォームだ。

しかしAppleの交渉でのポイントは、購読者数が増えれば出版社独自の定期購読収益の減少を補ってあまりあるという可能性だと記事は伝えている。同社はその可能性をApple Musicと対比しており、 Billboardの最新報告によると現在同サービスのユーザーは6000万人近い。

現在Textureは200誌以上の雑誌を提供しており、Vanity Fair、EW、GQ、Vogue、Forbes、Time、People、Rolling Stone、Cosmopolitan、Sports Illustratedのほか、Bloomberg Businessweekなど多数が名を連ねている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook