Volkswagen AGはRupert Stadlerを解雇し、Audi CEOおよびVolkswagen取締役の職を解いた。同社のディーゼルエンジン排ガス偽装隠蔽に関与したとして逮捕されて以来数ヶ月後のことだった。
Stadlerは、1990年にAudiで働き始め、親会社であるVolkswagen AGの最も新しい幹部となったが、3年前に発覚したディーゼル車排ガス偽装スキャンダルを受けて追放された。このスキャンダルには、VWグループ傘下のVolkswagen、Audi、さらにはPorscheを含む複数ブランドの数多くの経営幹部が関与していた。
ディーゼル排ガススキャンダルは、2015年にVolkswagenグループのいわゆる「クリーンディーゼル車」に、排ガステストを騙すソフトウェアが仕込まれていたことが発覚して勃発した。
Volkswagenは2015年にCEO Martin Winterkornをスキャンダルに関与したとして解雇した。後にWinterkornは、謀略および有線通信不正行為の罪で米国裁判所に告発された。3年後、Winterkornの後任であるMatthias MüllerもVolkswagen CEOを解任され、Herbert Diessが後任となった。
Stadlerは、6月にディーゼル排ガス偽装の犯罪捜査でドイツ当局に逮捕された後、CEO職を離れていた。Stadlerは現在も収監されている。
Stadlerの逮捕以来、Bram Schotが暫定CEOを兼任している。
VWの声明は以下の通り:
本日Volkswagen AGおよびAUDI AGの監視委員会は、Rupert Stadlerとの契約を解除し、Volkswagen AG取締役およびAUDI AGの取締役会会長、ならびに業務委託契約を終了することに同意した。Stadler氏の退職は直ちに有効となり、すでにVolkswagenグループには所属していない。Stadler氏の処遇は、現在進行中の公判前拘留のために取締役としての義務を果たすことが困難であり、裁判に集中したいと希望していることによる。本契約の履行は刑事訴訟の経過および結果に基づく。
Stadlerは2003年に取締役会に加わった。4年後、Audi AG の会長に就任した。2010年、StadlerはVolkswagen AGの取締役に任命された。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )