決済、人工知能と新しい領域に次々と進出しているメタップスだが、今度はロボット開発者向けのマネタイズ支援プラットフォーム「Metaps Robotics」を提供するという。これに先駆けて4月7日、ユカイ工学との業務提携を発表した。
国内でもハードウェアやIoT関連のスタートアップが徐々に立ち上がっているが、メタップスでは開発者のマネタイズには課題があると説明。そのマネタイズを支援する開発社向けのプラットフォームを今夏以降提供していくという。
提携するユカイ工学は、ソーシャルロボットの「ココナッチ」、家庭向けコミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」などの自社プロダクトとして展開。BOCCOは現在Kickstarterにて2万ドル以上を集めて、プロジェクトを達成させている。また同時に、IoT関連の受託開発も幅広く手がけている。最近では電通ブルーが発表したスマートロック「246(ニーヨンロック)」なんかも同社が手がけている。
今後は両者の知見とノウハウを融合させて、クラウド、センサー、ハード、アプリを連動させた新しいビジネスモデルの確立とロボット産業の発展に寄与する——としているのだけれども、正直それだけでは何をするのか分からない。そもそもこのタイミングでなぜメタップスがロボット開発者支援をするだろうか。
メタップス代表取締役の佐藤航陽氏にその詳細を聞いたところ、「現在のスマートフォン向けのアプリ収益化プラットフォームを、時計やテレビや車などあらゆるスマートデバイスに広げていきたいと考えている。自社でAIに関しても投資をしてきたので、今後はIoTとAIの融合によるロボット市場の拡大も期待した上で、これまでのノウハウを有効活用できると考えている」という回答を得た。
さらに実際のマネタイズについては「ECと広告を予定している。SPIKEの決済でEC支援を手がけてきたのでこれを活用していく。広告に関しては、メタップスで提供してきた広告エンジンを横展開。より適切なマッチングを行って開発者に収益を分配したい」としている。なお、ロボットの製造支援といった部分にはタッチせず、あくまで開発者のマネタイズ支援を手がけるとのこと。
これまでスマホアプリやウェブサイトで手がけてきたマネタイズをロボットやIoT領域にも生かすということのようだが、その詳細は現時点ではまだはっきりとは分からない。実際サービスが始まるタイミングで改めて聞いてみたい。