メールAPIのMailgunが過半数株をThoma Bravoに売却して再びオーナーチェンジ

メールのAPIを提供しているMailgunが、株式の過半数をプライベート・エクイティ企業Thoma Bravoに売却すると発表した。同社はその条件を公表していないが、これは同社の8年の歴史の中で二度目のオーナーチェンジになる。

Mailgunは、デベロッパーが自分のアプリケーションにメールの機能を組み込むためのAPIを提供している。同社のデータによると、そのAPIを使っている顧客は15万社あまりいる。

投資を発表するブログ記事の中でCEOのWilliam Conwayは、これにより同社はその能力を拡大し、製品開発のスケジュールを早めることができる、と言っている。買収される企業がよく言う言葉だ。

そのブログ記事でConwayはこう述べている。「数百万ドルを製品開発に投じてユーザーの能力を高め、メールに関する多くの知見が得られるようにし、顧客に他に類のない体験を提供できるようにする。またユーザーがアプリケーションに組み込んだメール機能のスケーラビリティを高め、強力で安定的な通信機能をアプリケーションに賦与する」。

同社は2010年に操業し、2011年のY Combinator冬季を受講したが、その後の履歴が複雑だ。2012年にはRackspaceに買収され、2017年には単独の非上場企業に戻った。そのときは、別のプライベート・エクイティ企業Turn/Riverが同社に5000万ドルを投資した。今日の株式売却で、Turn/RiverはMailgunの少数株主として残ることになる。

Mailgunの主な競合他社はMailchimpやSendGridなどだ。Thoma Bravoには、これまで主にエンタープライズソフトウェアの企業を買ってきた履歴がある。いちばん最近では、同社はApttusの過半数株を買った。そのほか同社は、SolarWinds、SailPoint、Blue Point Systemsなどにも投資している。

Thoma Bravoは現時点でコメントの求めに応じていない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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