Facebook Messenger支払いシステム、ニューヨークに到着。グループチャット内でも送金可能に

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Facebookは今日(米国時間5/27)、今年3月からFacebook Messengerに導入された新支払いシステムを、ニューヨーク市および周辺地域のユーザーにも拡大すると発表した。これはiOSとAndroidおよびデスクトップのFacebookメッセージングアプリを使って、金銭の授受を可能にする機能で、これまではシアトル、ポートランド、およびオースチン等少数の米国都市でのみ提供されていた。

ニューヨーク地区デビューと共に、支払いシステムのデザインには数々の改訂が加えられ今まで以上に支払いが便利になるとFacebookは言っている。

今年3月、Facebookは支払いビジネスに深く関わる意志を表明し、いずれはPayPalやVenmo等の人気支払いアプリをひっくり返す可能性のある行動を開始した。Venmoは、ユーザーが友達を探して支払う際にFacebookを利用しているソーシャルペイメントアプリだ。

Venmoは新世紀世代の間で特に人気のあるサービスで、レストランの割り勘やルームメートとの家賃分割などで便利に使われている。FacebookがVenmoや他の競合アプリの牽引力を見て、自らソーシャルペイメントに参入する決断を下した可能性はある。

Messengerに支払い機能を含めたことで、Facebookは他の支払い専門アプリだけでなく、昨年11月にSnapchatがSquare Cashを利用してスタートしたSnapcashサービスとも対決することになる。

Facebookはこの機能で、ユーザーがMasterCardまたはVisaのデビットカードをFacebook Messengerと結び付ける方法を提供し、”$”ボタンをタップするたけで友達に送金できるようにした(あなたのMessengerアプリに “$”ボタンがなけれは、まだ支払い機能が有効になっていないという意味だ。ただし、誰かがあなたに送金すれば、自分でも試せるようになる)。

Payments in Messenger Conversation Send Mock5.20[4]

Facebookは今日、同機能が改善されいくつか新機能も加わったと言った。
Messengerの会話中に書かれたドルの数値は、自動的にハイパーリンクされ、タップするとメッセージ相手にその金額を支払う画面が出る。もちろん送り手は、誤ってクリックした場合に備えて送金前に確認できる。このしくみは、Messengerの文中に表れたメールアドレス、電話番号、URL等が既にリンクされているのと似ている。

さらに新機能として、支払いがグループ会話の中でも可能になる。以前、は一旦グループを離れて個人対個人のメッセージで支払わなくてはならなかったが、これからはグループの中で友達に送金できるようになるとFacebookは言っている。グループの他のメンバーはこの支払いを、誰が誰にいくら払ったかを含め、見ることができる。

Group Sends Flow[2]

現在支払いは個人に対してのみで企業相手には送れないが、将来Facebookがそれを可能にすることは十分考えられる。しかし、今日同社はこのツールを「商業目的利用」向けには作られていない、と言った。

Facebook曰く、ニューヨークはFacebook Messenger支払いを利用できる最初の大都市圏だが、「今後数ヶ月」のうちには広く全米に拡大するつもりだ。

現在6億人以上がFacebook Messengerを毎月使っているが、そのうち何人が既に支払い機能を利用できているか、あるいはこれまでに送金された合計金額についてFacebookは明らかにしていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook