Apple Watchには、既に数多くのサードパーティーアプリケーションからなるエコシステムが作られている。4月の発売直後には3500種類のアプリが揃い、Facebook、Instagram、Twitter、Evernote等の大物をはじめ数多くが名を連ねた。しかし、Appleの新プラットフォームにアプリのない目立った存在がGoogleだった。今日それが変わった。GoogleはiOS版Googleニュース&天気情報をアップデートしてApple Watchに対応した。
Apple Watch版Googleマップほど魅力的ではないが、この動きはGoogleが自身のスマートウォッチプラットフォームであるAndroid Wearとライバル関係にあるという理由でApple Watchを無視してはいないことを示している。これはGoogleが今後他の製品もApple Watchに載せるかもしれないことを意味するだけに期待がもてる。
Googleニュース&天気情報アプリは、Apple Watchの様子を見るには手頃な第一歩であり、既にApple Watchに参入しているNPR、CNN、NYT等の主要ニュースサービスと似ている。
ニュース&天気情報はiOSアプリとしても比較的新しい。はじめにAndroid版が作られ、その後iOS版が出たのは昨年秋だった。6万5000種類のメディア ― ウェブ版Googleニュースと同じ ― の見出しが「テクノロジー」「スポーツ」「ファッション」等のカテゴリー別に表示される。ユーザーは、ニュースセクションをパーソナライズしたり、地元のニュースと天気を見ることもできる。
今日(米国時間5/12)、アプリはアップデートされ、数あるGoogleのモバイルサービスの中で最初にApple Watchをサポートした。多くの競合アプリと同じく、ユーザーはApple Watchの小さな画面を左右にスワイプしてヘッドラインを見る。現在約10件の見出しをスクロール表示することが可能で、下にスワいプして写真を見ることもできるが、NYTのApple Watchアプリとは異なり、記事の全文はもちろん抜粋すら読むことができない。記事の続きをiPhoneで読むためのHandoffもサポートしていない。
ただし、見出しをフォースタッチ(Apple Watchの画面を強く押し込む)することによってSafariのリーディングリストにニュースを保存できる。
全体的に見てこのアプリはごく基本的なもので、Apple Watchにインストールされた数あるアプリの中から探し出して起動するというより、「グランス」(Apple Watchの簡易アプリ)として使うべきだろう。他のWatchニュースアプリと比べて、あえてこれを推奨することは難しいが、現時点では完成したスマートウォッチニュース閲覧体験というより、一つの実験と見るべきだろう。
本誌はGoogleに、このニュースを踏まえた将来のApple Watch戦略についてコメントを求めており情報が入り次第続報する予定。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)