Google、I/Oカンファレンスを控えてマルチプラットフォーム・ウェブアプリのテンプレート、Web Starter Kitを発表

Googleは以前からデベロッパー向けに最新のウェブテクノロジーを利用したベスト・ケースのサンプルを提供してきた。今日(米国時間6/19)、Googleはさらに一歩を進めて、HTML5 Boilerplateに似たWeb Starter Kitリリースした。これはマルチプラットフォームのウェブアプリを作成するためのテンプレートとツールを集めた開発キットだ。

Googleによれば、ここに収められたテンプレートはマルチプラットフォームでのパフォーマンスやレイアウトが最適化されておりデベロッパーがすばやくアプリを開発するのを助けるという。簡単に言えば、これまでGoogleが推奨してきた開発方針を実際に作動するコード化し。、必要なツールを加えたパッケージだ。ただしWeb Starter Kitはユーザーの環境にNode、Ruby、Ruby Sass gem、ストリーミング・ビルドシステムのGulp.jsがインストールされていることを前提としている。Gulpの利用は必須ではないが、これを使えばLiveReload、自動的な画像最適化、HTMLのミニファイなどの機能が利用できるようになる。

Starter KitはChromeの最新版はもちろん、IE10と11、Firefox 30と31を含め主要なブラウザ、モバイル・ブラウザをサポートしている。

Starter KitはTwitter BootstrapやZURBのFoundationともいくぶん重なるところがあるが、 Starter Kitは極めて使いやすく、こうした他のプロジェクトのスタイルも簡単に利用できる。

Bootstrapなどのプロジェクトとは異なり、GoogleのキットにはUI要素のようなコンポネントはあまり含まれていない。Googleが今後、そうしたコンポネントを追加していくのかどうか不明だが、Googleのエンジニア、Addy Osmaniは今日、「Starter KitはUIコンポネントの面でBootstrapと競争する意図はない」とHacker Newsに書いた。Osmaniはまた「BootstrapやFoundationなどのライブラリーはプロトタイピングを始めるにあたってすばらしい出発点となるが、こうしたライブラリーを利用する上での最大の問題はアプリにひとたびそのスタイルやルックアンドフィールを適用すると、そのアプリでは永久にその適用を続けなければならない点だ」と付け加えている。 Web Starter Kitはこれと異なり、デベロッパーがアプリの目的に合わせて独自のスタイルを開発して適用することを望んでいるのだという。

BootstrapやFoundationと同様、Starter Kitもレイアウトに関しては可変グリッド(fluid grid)を提供しているが、Googleのソリューションの方がやや柔軟性が高いように思われる。

このプロジェクトはまったくのベータ版だ。GoogleがI/Oデベロッパー・カンファレンスのサンフランシスコでの開催を1週間後に控えたタイミングでStarter Kitを公開したことをは少々意外だ。しかしこれはI/Oで詳細を紹介する前にデベロッパーに実際にStarter Kitを試しておいてもらいたいということなのかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


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TechCrunch Japan

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