Googleの自動走行車、AI運転中に接触事故を起こす

lexus

実はGoogle車はここ数年で10回以上接触事故を起こしている ― しかしこれまでのケースでは、事故が起きた時実際に操縦していたのは、当局に乗車が義務づけられている人間ドライバーだった。

今回のケースでは、車両は自動運転モードだったことをGoogleが明言している。

DMV(車両管理局)の報告書にはこう書かれている:

GoogleのLexusモデル無人走行車(以下「Google AV」)は、無人モードでマウンテンビュー市エルカミノレアル通り東方向の右端車線を走行し、カストロ通りとの交差点に接近していた。Google AVは交差点に近づくとカストロ通りに赤信号で右折する意志を表示した。Google AVはその後車線の右側に寄り、同じ車線を直進するために停止していた他車を追い抜いた。しかし、Google AVは、前方を阻んでいた雨水排水口を囲む砂袋を避けるために停止しなくてはならなかった。何台かの車が通過した後、Google AVは砂袋を避けて中央車線に戻り始めた。後方から公共輸送バスが接近してきた。Google AVのテストドライバーは左サイドミラーでバスが接近するのを見たが、バスは停止あるいは減速するだろうと信じ、Google AVに走行を続けさせた。約3秒後、Google AVが車線中央に戻ろうとした際、バスの側部に接触した。Google AVは無人モードで動行中であり速度は時速2マイル以下、接触時にバスは時速約15マイルで走行していた。

Google AVはバスの左前フェンダー、左前輪ホイール、および運転手側センサーの一つに損傷を与えた。現場での傷害は報告されていない。

要するに、Googleの車は停車中の何台かの車を避けようとしたが、路上の砂袋のために停止せざるを得ず、別の車線に合流しようとしたところ、通過するバスの側面に衝突した。Google車は、バスが減速して道を譲ってくれるものと仮定していた…怪我人はなかった。

これは珍しい例外的なケースだが、こうした例外的ケース〈こそ〉が、自動走行車の開発を著しく困難にしている。事故はどんな人間でも起こす ― ただしベイエイリアで何年か運転していれば、バスが減速して道を譲ってくれるなどと信じることはないだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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