それは小さなブランド変更だが、その意味は大きい。多くの様々兆候が、Appleが “OS X” の名前をやめて、”MacOS” 、あるいはたぶん、大文字にしない “macOS” に変えることを示唆している。
Appleのワールドワイドマーケティング担当SVP、Phil Schillerが最初にこの変更をほのめかしたのは昨年のWWDCで、John Gruberのインタビューを受けた時だった。次に、構成ファイルにOS Xの代わりにmacOSと書かれていた。そしてついに、Apple自身のウェブサイトのページでも、Appleの環境イニシャティブの説明にOS XではなくMacOSの名前が使われていた。
これはかなり十分な煙だ。そしてTechCrunchは、これが6月のWWDCで発表されるかもしれないという情報も得た。
AppleがMacのオペレーティングシステムを再ブランドするのはこれが初めてではない。Mac OS 9の後継が発表された時、それはMac OS Xと呼ばれた。Appleは2012年に “Mac” 部分を外した。
当時、Appleはハードウェアとソフトウェア要素を区別したがっていた。iPhone OSは2010年6月にiOSとなり、iPhoneとiPadで動作した。
しかし、その後AppleはiOSをベースとする新たなプラットフォームを2種類公開した。現在Apple TVではtvOSが走り、Apple WatchではwatchOSが動いている。トレンドを理解いただけるだろうか?
いまやOS Xは、Appleの他のプラットフォームと比べると時代遅れのブランドに感じられる。同様に、名前に “ten” を持ち続けることは、OS Xのバージョン番号が15年間変わっていないかのような印象を与える。現実は少し異なり、AppleはMacオペレーティングシステムの主要バージョンを毎年提供している。
しかし、OS Xが消えゆくことを私に信じさせている理由はずっと明白だ。Appleは6月のWWDCでiOS 10を発表しようとしている。デベロッパーもジャーナリストもApple自身も、今後何ヵ月にもわたってiOS 10について話すことになる。
iOS 10[ten]とOS X[ten]の名前は似すぎている。特に誰かがこれらのオペレーティングについて〈話す〉のを聞いた時。OS XをMacOSに再ブランドすることで、Appleのオペレーティングシステムの命名法が統一されることになるが、これは新しいOSについて語る時、誰もが同じ認識でいられるという意味で実に歓迎されるべき変更といえるだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)