ユーザー生成スパムからサイトを守るには

所有するウェブサイトのコメント欄やフォーラム内のスレッドに、自動生成されたコンテンツが書き込まれているのを見かけたことはないでしょうか。このようなコンテンツは、サイトを訪れた人々にとって迷惑なだけでなく、Google などの検索エンジンによって、望ましくないコンテンツがサイトに関連付けられるおそれがあります。

この記事では、サイトやフォーラムでこのタイプのスパムが見つかった場合にどう対処すればよいかについて紹介します。

ユーザー生成スパムとは、スパマーが自分のサイトへのトラフィックを増やす目的で、他人が所有するサイトに不正なコンテンツやリンクを投稿する行為です。いくつか例を挙げましょう。



コメント欄やフォーラム内のスレッドは、とても良い情報源であり、サイトを訪れた人々との交流を通じてユーザーを引き付ける効果的な方法になります。この貴重なコンテンツが、スパマーによって自動生成されたキーワードやリンクで埋め尽くされるのは、避けなければなりません。

サイトのフォーラムやコメント欄を保護し、スパマーに狙われにくいサイトにする方法は多くあります。例えば:
  • フォーラム ソフトウェアを常に最新の状態に保つ。定期的に時間を取り、ソフトウェアを常に最新の状態に維持します。セキュリティに関連する重要な更新には特に注意を払うようにしてください。スパマーは、古いバージョンのコンテンツ管理システム(ブログや掲示板など)のセキュリティの問題を悪用してきます。
  • キャプチャを追加する。キャプチャを使用すると、投稿しようとしているのが自動化されたスクリプトやロボットではなく、人間のユーザーであることを確認できます。このようなサービスとしては、reCAPTCHASecurimageJcaptcha などがあります。
  • 疑わしい動作をブロックする。多くのフォーラムでは、投稿と投稿の間隔を十分に空けるための時間制限を設定できます。また、プラグインを使用して、トラフィックが極端に多い IP アドレスやプロキシを特定したり、人間ではなくボットが実行していると思われる一般的な動作を検出したりできます。たとえば phpBBSimple MachinesmyBB など、多くのフォーラム プラットフォームがこのような設定に対応しています。
  • フォーラムの上位投稿者を毎日確認する。最近参加し始めたユーザーの投稿数が極端に多い場合は、そのプロフィールをチェックし、投稿内容がスパムでないか確認します。
  • 特定の種類のコメントを無効にすることを検討する。たとえば、フォーラムのスレッドが非常に古く、返信が期待できない場合は、そのスレッドを閉じることをおすすめします。今後フォーラムに手を入れる予定がなく、フォーラムを利用しているユーザーがすでにいない場合は、投稿を完全に無効にすることでスパマーによる悪用を防ぐことができます。
  • コメントの管理機能を活用する。コメントの管理機能を使用すると、一定の評価を得ているユーザーのみがリンクを投稿できるようにする、リンク付きのコメントの投稿を承認制にする、といった対応が可能になります。 さらに設定を変更することで、匿名での投稿を無効にすることもできますし、新しいユーザーからの投稿は承認後に一般公開されるようにすることも可能です。 管理者の負担が大きすぎる場合は、同僚や友だち、信頼できるユーザーの協力を仰ぎ、投稿の確認や承認などの管理作業を分担することもできます。フォーラムに新たに参加したユーザーの投稿や言動には十分注意を払いましょう。
  • スパム用語のブラックリスト作成を検討する。スパムであることが明らかな用語(違法なストリーミング、薬物関連の用語など)のブラックリストを使用して、不適切なコメントをブロックします。自分のフォーラムや他のフォーラムでよく見かけるスパム投稿から、スパマーしか使わないような不適切な用語やトピックと無関係な言葉を抜き出してブラックリストに追加します。フォーラム プラットフォームによっては、該当するコメントを自動でマークまたは削除できる機能やプラグインを備えている場合もあります。
  • コメント欄のリンクに「nofollow」属性を使用する。こうすることで、スパマーがこのサイトをターゲットとしなくなります。Blogger を含む多くのブログサイトでは、投稿されたコメントにこの属性がデフォルトで自動追加されます。
  • 自動化されたシステムを利用してサイトを保護する。たとえば Akismet は、多くのブログやフォーラム システムに対応するプラグインを備えた包括的なシステムです。インストールも簡単で、スパムコメントの大部分を自動的に分類してくれます。
これらのトピックについてさらに詳しく知りたい方は、ヘルプセンターにあるユーザー生成スパムに関するガイドラインコメントスパムを防止する方法をご覧ください。ウェブマスター ヘルプ フォーラムもぜひご利用ください。

Posted by Anouar Bendahou, Search Quality Strategist, Google Ireland

Googlebot のクロール バジェットとは?

昨今、「クロール バジェット(クロールの割り当て)」についてさまざまな定義を耳にします。しかし、外部的に「クロール バジェット」と言われているものを一言で説明できるような言葉はGoogle内部にはありません。そこで、この記事では、Googlebot での「クロール バジェット」の実状や意味を明らかにします。

まず重要なのは、以下で述べるように、クロール バジェットとは、ほとんどのウェブマスターの方々にとって気にすべきものではない、ということです。 新しいページが公開された当日にクロールされることが多い場合、ウェブマスターの方がクロール バジェットを重視する必要はありません。同様に、数千以下の URL 数しか持たないサイトにおいては、ほとんどの場合、クロールは効率的に行われるでしょう。

一方で、例えば、大規模なサイトや、 URL パラメータを使用してページを自動生成するサイトにおいては、クロールの対象やタイミング、サイトをホストしているサーバーでクロールに割り当て可能なリソースの量に関しても優先順位を付けることが重要となります。

クロール速度の制限

Googlebot は、ウェブ上の善良な市民であるよう設計されています。その主要な優先事項は、そのサイトにアクセスするユーザーにとっての利便性を損なわないよう配慮しつつクロールを行うことです。こうした仕組みを「クロールレート(クロール速度)」と呼びます。これにより、サイトに対する取得速度の最大値が制限されます。

単純化を恐れず言えば、クロールレートは、Googlebot でサイトのクロール時に使用する同時並行接続の数、および次回のフェッチまでに必要な待ち時間を表します。クロールレートは、次のような要因によって変動することがあります。

  • クロールの状態: しばらくの間サイトが迅速に応答している場合、クロール速度の上限が上がり、クロール時に使用可能な接続の数が増えます。サイトの応答が遅くなった場合やサーバーエラーが返される場合、クロール速度の上限が下がり、Googlebot によるクロールが減ります。
  • Search Console で設定された制限: ウェブサイトの所有者は、自身のサイトについて Googlebot によるクロールを減らすことができます。ただし、クロール速度の上限を高く設定しても、自動的にクロールが増えるわけではありません。

クロールの必要性

クロール速度が上限に達していない場合でも、インデックス登録における必要性がなければ、Googlebot によるクロールは少なくなります。クロールが必要かどうか決める上で大きな役割を担うのが、次の 2 つの要素です。

  • 人気度: インターネット上で人気の高い URL ほど、Google のインデックスで情報の新しさが保たれるよう頻繁にクロールされる傾向があります。
  • 鮮度: Google のシステムでは、インデックス内の URL の鮮度が落ちないようにしています。

また、サイトの移転など、サイト全体に関わる事象が発生した場合、新しい URL のコンテンツをインデックスに再登録するために、クロールの必要性が高まることがあります。

こうしたクロール速度とクロールの必要性の両方を考慮したうえで、Google ではクロールの割り当てを「クロールの必要性があり、かつ Googlebot がクロール可能な URL の数」と定義しています。

クロール バジェットに影響を及ぼす要素

Google の分析によると、付加価値の低い URL がサイトに多数ある場合、そのサイトのクロールやインデックス登録に悪影響が及ぶ可能性があります。価値の低い URL は、重要度順に次のようなカテゴリに分けられます。

このようなページでサーバーのリソースが浪費されると、実際に価値のあるページのクロールの妨げとなるため、サイト上の優れたコンテンツの発見に大幅な遅れを引き起こしかねません。

よくある質問

クロールは、サイトが Google の検索結果に表示されるために欠かせないものです。ウェブサイトのクロールが効率的に行われると、Google 検索のインデックスに登録されやすくなります。

Q: サイトの表示速度はクロール バジェットに影響しますか?エラーについてはどうですか?

A: サイトの表示速度を上げると、ユーザーの利便性が向上するだけでなく、クロール速度も上がります。Googlebotは、速度に優れたサイトはサーバーが健全な状態であることを表すものと見なすので、同じ接続の数でより多くのコンテンツの取得が可能になります。一方、5xx エラーや接続タイムアウトが多い場合はサーバーの状態に問題があると見なされ、クロールが遅くなります。

このため、Search Console のクロールエラー レポートを利用して、サーバーエラーを少なく抑えるようにすることをおすすめします。

Q: クロールはランキング要素ですか?

A: クロール速度が上がっても、必ずしも検索結果での掲載順位が高くなるとは限りません。Google では何百もの要素を使って検索結果のランキングを決定しています。クロールはサイトが検索結果に表示されるために必要なものではありますが、ランキング要素ではありません。

Q: 代替 URL や埋め込みコンテンツはクロール バジェットにカウントされますか?

A: 通常、Googlebot によりクロールされる URL はいずれも、サイトのクロール バジェットにカウントされます。AMP や hreflang のような代替 URL、CSS や JavaScript といった埋め込みコンテンツについてもクロールが必要となる可能性があり、その場合にはサイトのクロール バジェットが使われることになります。同様に、長いリダイレクト チェーンはクロールに悪影響を及ぼすことがあります。

Q: 「crawl-delay」ディレクティブを使って Googlebot を制限することはできますか?

A:「crawl-delay」robots.txt ディレクティブは、Googlebot では処理されません。

Q: nofollow はクロール バジェットに影響しますか?

A: 場合によります。 クロールされる URL はすべてクロール バジェットに影響します。したがって、ページ内で URL を nofollow として指定しても、サイト内の別のページやウェブ上のページでリンクが nofollow と指定されていない場合はクロールされる可能性があります。


サイトのクロールを最適化する方法については、クロールの最適化に関する Google のブログ記事をご覧ください。こちらの記事は 2009 年の投稿ですが、現在もお役に立つ内容です。ご不明な点がありましたら、フォーラムで質問なさってください。

Posted by Gary, Crawling and Indexing teams

2016 年もありがとうございました!- 2016 年ハイライトと人気記事トップ 5 のご紹介

2016 年もいよいよ終わりが近づいてまいりました。今年もウェブマスター向け公式ブログをはじめ、ウェブマスター ヘルプ フォーラムGoogle ウェブマスター コミュニティ、そして ウェブマスター オフィスアワー など、多くの方にご参加、ご愛読いただき、ありがとうございました!

2016 年はどんな一年でしたでしょうか?恒例の今年公開した人気記事トップ 5 とともに、2016 年を振り返ってみたいと思います。
  1. モバイル ファースト インデックスに向けて
  2. モバイル ユーザーが簡単にコンテンツにアクセスできるようにするために
  3. Accelerated Mobile Pages プロジェクトについて -- 導入ガイド日本語版を本日公開しました
  4. コンテンツ キーワードが廃止されます
  5. Penguin が Google のコア アルゴリズムの一部になりました

いかがでしょうか?モバイル関連の記事がトップ 3 を独占するなど、今年もモバイルがキーワードとなった一年だったことが伺えますね。そして廃止が決まったコンテンツ キーワードや、Penguin アルゴリズムのブログ記事も大きな反響をいただきました。

また、トップ 5 には入りませんでしたが、2016 年は Google 東京オフィスにおいて、Google の検索チームとウェブマスターやサイト運営に関わるみなさんを結ぶイベント、Google Dance Tokyo を開催し、多くのウェブマスターの皆様と直接交流することができました。また来年もそのような機会を持てるよう、いろいろ企画をしていきたいと思います。

そして最後に。みなさまが年末年始も安心してオンライン ショッピングをご利用いただけるよう、#NoHacked キャンペーンを実施していますので、ぜひご覧ください。みなさまの Tips も #NoHacked をつけてご投稿いただければと思います。

それでは今年もありがとうございました!また来年どうぞよろしくお願いします。

インデックス可能なプログレッシブ ウェブアプリの構築方法

プログレッシブ ウェブアプリ (PWA) は、最新技術を活用することで、モバイルサイトとネイティブ アプリの長所を兼ね備える、現在ウェブの世界で最も注目されている新しい概念の1つです。しかし実際に大きな効果を上げるためには、検索エンジンがインデックスすることができ、また他のページからリンクを張れることが重要です。
この記事で紹介する推奨事項は、静的なウェブサイトにおいても通用する、インデックスを登録するためのベストプラクティスです。以下のチェックリストが、より優れたウェブアプリの構築に役立てば幸いです。

コンテンツをクロール可能にする

かつてウェブサイトの世界では、HTML をサーバーで生成してレンダリングするのが当たり前とされてきました。コンテンツを直接リンク可能にするには、それが一番簡単な方法です。一方ウェブアプリの世界では、クライアント側でのレンダリングが一般化しているため、ユーザーがページを移動しても再読み込みなしで動的にコンテンツが更新されます。
最新の手法は、これらの良いところを兼ね備えた、ハイブリッドなレンダリングです。ユーザーが直接 URL に移動したときはサーバー側でレンダリングし、最初のページ読み込みの後の移動や非同期リクエストはクライアント側でレンダリングします。
実際に違いを見ていただけるよう 2 つのサンプル PWA を用意しました。1 つはサーバー側でのみレンダリングを行うもの、もう 1 つは両方の手法を組み合わせたハイブリッドな PWA です。
サーバー側とクライアント側のレンダリング技術について詳しく知りたい場合は、こちらこちらのウェブ記事をご覧ください。
おすすめ:
サーバー側またはハイブリッドなレンダリングを使用して、ユーザーがウェブ リクエストの最初のペイロードでコンテンツを受け取れるようにします。
URL には常に単独でアクセスできるようにしておきます。
https://www.example.com/product/25/
上記の URL が特定のリソースにディープリンクとして適切に機能することを確認します。

プログレッシブ ウェブアプリがサーバー側またはハイブリッドなレンダリングを使用できず、クライアント側のレンダリングを使用する場合は、Google Search Console の Fetch as Google 機能を使用して、検索クローラがレンダリングに成功することを確認することをおすすめします。
注意:
ディープリンクにアクセスしたユーザーを、ウェブアプリのホームページにリダイレクトしないでください。
ディープリンクの代わりにエラーページを表示しないでください。

クリーン URL を提供する

フラグメント識別子(#user/24601/ や #!user/24601/)は、新しいコンテンツをサーバーから AJAX で受信し、ブラウザでのページ再読み込みを回避したい場合に有用でした。このような設計をクライアント側レンダリングと呼びます。
しかしながら、フラグメント識別子の構文と互換性のないウェブツール、フレームワーク、プロトコルもあります(たとえば Facebook の Open Graph プロトコル)。
History API を使用すると、フラグメント識別子なしで URL を更新でき、その間に非同期でリソースを取得できます。ページの再読み込みも回避できる、両方の良いところを兼ね備えた手法です。AJAX クロール スキーム(#! / エスケープ フラグメント URL で適用)はかつては有用でしたが、現在はおすすめできません。
History API がどのように機能するかについては、ハイブリッド PWAクライアント側 PWA のサンプルでご覧いただけます。
おすすめ:
フラグメント識別子 ( # や #! ) を使用せず、クリーン URL を提供します。
https://www.example.com/product/25/
クライアント側またはハイブリッドのレンダリングを使用する場合は、History API を使用してブラウザのナビゲーションに対応します。
避ける:
#! URL 構造を使用して独自の URL を提供することは避けます。
https://www.example.com/#!product/25/
これは、History API が提供される前に、回避策として採用されていた方法です。純粋な # URL 構造とは全く異なるパターンと見なされます。
注意:
# URL 構造を、! 記号なしで使用することはできません。
https://www.example.com/#product/25/
この URL 構造は、すでにウェブ独自のコンセプトになっており、特定ページのコンテンツへのディープリングに関係するものです。

正規 URL を指定する

ドメインが同じかどうかに関係なく、複数の URL から同じコンテンツを入手できる場合、インデックス登録の混乱を避ける一番良い方法は、いずれかのページを正規 URL として指定することです。それ以外のすべての重複したページは、正規のページを参照するようにします。
おすすめ:
特定のコンテンツと重複するすべてのページに次のタグを含めます。
<link rel="canonical" href="https://www.example.com/your-url/" />
Accelerated Mobile Pages をサポートしている場合は、対応する rel="amphtml"が正しく使用されていることを確認してください。
避ける:
rel="canonical" リンク要素を使用せず、複数の URL で意図的にコンテンツを重複させるのは避けてください。
たとえば、rel="canonical" リンク要素を使用することで、トラッキング パラメータで URL のあいまいさを軽減できます。
注意:
canonical 参照がページ間で競合しないようにしてください。

どのデバイスにも最適なデザインにする

ユーザーがウェブサイトへのアクセスにどのタイプの端末を利用しているかに関係なく、すべてのユーザーに可能な限り最適なエクスペリエンスを提供することが重要です。

サイトをレスポンシブ デザインにすることをおすすめします。つまり、フォント、マージン、パディング、ボタンなどのサイトの基本的なデザインを、画面の解像度や端末のビューポートに合わせて動的に調整する必要があるのです。

パソコンやタブレットのユーザーに対して、小さな画像を拡大して表示するのは最適なエクスペリエンスとは言えません。反対に、モバイル端末に高解像度の画像をダウンロードするのは時間がかかりますし、スクロール時の負荷も大きくなります。
PWA のユーザー エクスペリエンスについて詳しくはこちらをご覧ください。
おすすめ:
「srcset」属性を使用して、端末に応じて異なる解像度の画像を読み込み、端末に表示できるものより大きな画像をダウンロードしないようにします。
フォントサイズと行の高さを調整して、端末の画面サイズに関係なく、テキストを読みやすくします。同様に、パディングやマージンも調整することをおすすめします。
Chrome デベロッパー ツールのデバイスモード機能やモバイル フレンドリー テスト ツールを使用して、さまざまな画面解像度をテストします。
注意:
Google に表示するコンテンツと異なるコンテンツをユーザーに表示しないでください。リダイレクトやユーザーエージェントの検出を使用して、端末に応じてサイトのデザインを変更する場合は、それらのコンテンツが一致することが重要です。


Search Console の Fetch as Google 機能を使用して、Google が取得したコンテンツがユーザーに表示されるコンテンツと一致することを確認します。


ユーザビリティの観点から、固定サイズのフォントは使用しないでください。

反復型開発を行う

ウェブアプリに機能を追加する場合、最も安全な方法の 1 つが反復的な変更です。一度に追加する機能を 1 つだけにすれば、変更による影響を 1 つずつ確認できます。
一方で、多くのデベロッパーはプログレッシブ ウェブアプリの開発を「モバイルサイトを徹底的に見直す機会」として好意的に捉えているようです。新しいウェブアプリを隔離された環境で開発し、完成したら既存のモバイルサイトからそれに移行しようというわけです。
反復型開発を行う場合、変更内容を複数の部分に分解することになります。たとえば、サーバー側レンダリングからハイブリッド レンダリングに移行したい場合は、1 回の反復でその点だけを変更します。他の機能と組み合わせて同時に変更することはしません。
どの手法にも長所と短所があります。反復型開発の場合は移行を継続的に行うため、検索インデックスへの登録の煩雑さを軽減できるというメリットがあります。一方、完成までに時間がかかり、ゼロから開発を始める場合に比べると徹底的な革新にはなりにくい傾向にあります。
いずれにしても、最も注意を払うべきは正規 URL と robots.txt の設定です。
おすすめ:
ウェブサイトの開発は、新しい機能を 1 つずつ追加して反復的に行います。
たとえば HTTPS にまだ対応していない場合、まずは HTTPS に対応することのみに集中します。
避ける:
隔離された環境でプログレッシブ ウェブアプリを開発した場合は、rel-canonical リンクと robots.txt を確認してから起動してください。


rel-canonical リンクが実際のサイトを指定していて、robots.txt 設定でクローラが新しいサイトをクロールできることを確認してください。
注意:
まだ公開していない開発中のサイトは、クローラによってインデックス登録されないようにブロックしていると思いますが、新しいサイトを公開するときにクローラのブロックの解除を忘れないようにしてください。

プログレッシブ エンハンスメントを利用する

ブラウザの機能は、可能な限り使用前に検出しておくことが重要です。ブラウザが特定の機能に対応しているかどうかを都度テストするのではなく、事前に機能検出を実施することをおすすめします。
過去に一般的だった手法でおすすめできないものの 1 つが、ユーザーがどのブラウザを使用しているかテストしてから機能を有効または無効にする方法です。ブラウザの機能は日々進化していますので、このような方法を採らないよう強くおすすめします。
Service Worker は比較的新しい技術です。こうした新しい技術には段階的に対応することが重要です。これは、プログレッシブ エンハンスメントを利用する場合に適した事例です。
おすすめ:
Service Worker を登録する前に、次のように記述して API を使用できるかどうかを確認します。
if ('serviceWorker' in navigator) {
...
ウェブサイトのすべての機能で API 検出メソッドを使用します。
注意:
ウェブアプリの機能の有効 / 無効を、ブラウザのユーザー エージェントを使って切り替えないようにしてください。その機能の API を使用できるかどうかを必ず確認し、使用できない場合には無効にするようにしてください。
サイトを複数のブラウザでテストする前に更新または公開しないようにしてください。サイトのユーザーの間でどのブラウザが多く利用されているかをアナリティクスで確認するとよいでしょう。

Search Console でテストする

Google 検索のクローラが、サイトをどのように見ているかを理解することが重要です。Search Console の [クロール] > [Fetch as Google] 機能を使用すると、サイト内の個別の URL を取得して、Google 検索のクローラがサイトをどのように見ているかを把握できます。JavaScript を処理してページをレンダリングするか、未加工の HTML レスポンスのみを表示するかを選択できます。
Google Search Console では、さまざまな方法でページ上のコンテンツを分析できます。たとえば、構造化データ、リッチカード、サイトリンク、Accelerated Mobile Pages が存在するかどうかを検出することもできます。
おすすめ:
Search Console を使用してサイトを管理し、「Fetch as Google」などの機能を有効に活用します。
Search Console の [クロール] > [サイトマップ] でサイトマップを提供します。Google Search のクローラがサイト内のすべてのページを見つけられるようにするにはこの方法が効果的です。

Schema.org 構造化データでアノテーションを追加する

Schema.org 構造化データは、サイト内のページの最も重要な部分を、機械で処理可能なデータとして要約できる、柔軟なメタデータです。たとえば、「NewsArticle」のように単純にページ全体の内容を示すこともできますし、バンドのツアーに関する具体的な情報として、場所、バンド名、会場、チケット販売元などを指定することもできます。また、料理の材料や手順を要約することも可能です。
このメタデータをウェブアプリのすべてのページで使用する必要はないかもしれませんが、必要だと思われる場合は積極的に使用することをおすすめします。Google は、ページがレンダリングされた後にそれを抽出します。
「NewsArticle」、「Recipe」、「Product」など、さまざまなデータタイプが用意されています。どのようなデータタイプがあるかはこちらで確認できます。
おすすめ:
指定した Schema.org メタデータが正しいかどうかを、Google の構造化データ テストツールで検証します。
指定したデータが認識されており、エラーがないことを確認します。
注意:
ページの実際のコンテンツに合致しないデータタイプは使用しないでください。たとえば、T シャツを販売しているページには「Product」を使用します。「Recipe」は使用しないでください。

Open Graph や Twitter カードでアノテーションを追加する

Schema.org メタデータに加え、Facebook の Open Graph プロトコルや Twitter のリッチカードに対応することも検討してください。
これらのメタデータ形式を使用すると、ページのコンテンツをユーザーが簡単にソーシャル ネットワークで共有できるようになります。
既存のサイトやウェブアプリでこれらのメタデータ形式を使用している場合は、プログレッシブ ウェブアプリにも追加して、ユーザーが簡単に口コミを広げられるようにしておくことが重要です。
おすすめ:
Facebook Object Debugger ツールを使用して Open Graph マークアップをテストします。
Twitter のメタデータ形式について詳しくはこちらをご覧ください。
注意:
既存のサイトがこれらの形式に対応している場合は、プログレッシブ ウェブアプリにも必ず含めるようにしてください。

複数のブラウザでテストする

ユーザーの立場から考えると、ウェブサイトがどのブラウザでも同じように動作することが重要です。iPhone でも Android でも、画面サイズがほぼ同じであれば、モバイルサイトには同じように動作することが求められます。
世界中で多様なブラウザが利用されており、まるでウェブが分断されているようにも感じられますが、ウェブがこれほど革新的なプラットフォームになった理由の 1 つがこのような多様性と競争でもあるのです。ありがたいことにウェブ標準がかつてないほど成熟し、最新のツールを利用することで、ブラウザ間で互換性のある多機能なウェブサイトを効率的に開発できるようになっています。
おすすめ:
BrowserStack.comBrowserling.comBrowserShots.org のようなブラウザ互換テストツールを使用して、PWA がどのブラウザでも同じように動作することを確認します。


ページ読み込みのパフォーマンスを測定する

ウェブサイトは、読み込み速度が速いほどユーザー エクスペリエンスが高くなります。ウェブ開発において、ページの読み込み速度の最適化を重視することはすでに常識となっていますが、サイトを新しいバージョンに更新したときの最適化についてはあまり重視されていない傾向にあります。
プログレッシブ ウェブアプリの開発においては、サイトを公開する前にページ読み込み速度を測定して最適化して、常に最良のパフォーマンスを得られるようにすることをおすすめします。
おすすめ:
Page Speed Insights Web Page Test などのツールを使用して、サイトのページ読み込みのパフォーマンスを測定します。Googlebot なら多少は待ってくれますが、消費者を対象とした調査の結果、読み込みに 3 秒以上かかると 40% の人が他のページに移動してしまうことがわかっています。
ウェブページのパフォーマンスに関する推奨事項や重要なレンダリング パスについて確認します。
注意:
最適化をサイト公開後に実施するのは適切ではありません。新しいプログレッシブ ウェブアプリでコンテンツが速く読み込まれるようにするには、移行前にしっかり最適化することが重要です。

このチェックリストが、インデックス可能性を念頭にプログレッシブ ウェブアプリを開発するためのガイドとしてお役に立つことを願っています。
プログレッシブ ウェブアプリの実際の開発にあたっては、インデックス登録方法を示すサンプルで、サーバー側クライアント側ハイブリッドの 3 種類のレンダリングについて理解してください。ご不明な点などありましたら、いつものようにウェブマスター フォーラムで質問してください。

フィーチャーフォン用のクロールとインデックスが変わります

フィーチャーフォン」のような機能が限定されたモバイル端末は、コンテンツの表示に特別なマークアップやトランスコーダーを必要とします。しかし、WAP や WML を使ってフィーチャーフォン対応のコンテンツを提供するウェブサイトはかなり減ってきています。Google ではこうした状況を鑑み、フィーチャーフォン向けコンテンツのクロール方法を以下のように変更しました(注: 今回の変更はスマートフォン向けコンテンツには影響しません)。

1. フィーチャーフォン用 Googlebot の廃止

今後は、フィーチャーフォン用のユーザー エージェントを検索のクロールに使用しないことになりました。

2. 「handheld」リンク アノテーションを使用してフィーチャーフォン向けコンテンツを動的に配信

一部のサイトでは、フィーチャーフォン向けのコンテンツを、ユーザーのユーザー エージェントに基づいて動的に配信しています。この設定を認識するための方法として、次のようなフィーチャーフォン用の自己参照型代替 URL リンクを、デスクトップ向けやスマートフォン向けのページに追加していただくことになりました。
<link rel="alternate" media="handheld" href="[現在のページの URL]" />

以前のガイダンスでは、「vary: user-agent」HTTP ヘッダーを使用する方法のみを紹介していましたが、今回の変更に合わせてフィーチャーフォン ページの作成に関するドキュメント(英語)を更新しました。お手数をおかけしますが、このリンク要素をサイトに追加していただきますようお願いいたします。Google がこのリンク要素を認識しユーザーにとって適切だと判断すれば、引き続きフィーチャーフォン用の URL が検索結果に表示されます。

3. Search Console のフィーチャーフォン ツールを廃止

フィーチャーフォン用 Googlebot を廃止するということは、フィーチャーフォン用の特別なサイトマップ拡張機能、Fetch as Google のフィーチャーフォン オプション、フィーチャーフォン用のクロールエラーは必要なくなります。一方、サイトマップとその他のサイトマップ拡張機能(動画Google ニュースなど)、Search Console のその他の Fetch as Google オプションは引き続きサポートします。


今回の変更は、影響を最小限に留めることを心がけました。ほとんどのサイトはフィーチャーフォン向けのコンテンツを配信していないため、これらの変更の影響を受けるサイトは限られるはずです。一方、フィーチャーフォン向けコンテンツを配信しているサイトの運営者様におかれましては、世界中のフィーチャーフォン ユーザーが引き続きコンテンツを快適に利用できるようご協力いただけますと幸いです。

ご質問がありましたら、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムまでお寄せください。

コンテンツ キーワードが廃止されます

Search Console がまだウェブマスター ツールと呼ばれていた初期の頃、コンテンツ キーワードは、Googlebot によるクロールで検出されたウェブサイトのキーワードを知るための唯一の方法でした。また、Google がページを問題なくクロールできることを確認したり、サイトがハッキングされていないかを確認できる便利な機能でした。

その後、Googlebot がページをどのように取得しているかについては、サイト内のあらゆるページに対して瞬時に確認することができるようになりました。また、検索アナリティクスでは、どんなキーワードによる検索で自分のサイトが表示されたかも確認できます。ハッキングについても様々な種類について Google から自動で通知が届くようになりました。その一方で、コンテンツ キーワードについては、表示されたキーワードについて、ユーザーの間でしばしば混乱が見られました。この状況に鑑み、このたび、 Search Console のコンテンツ キーワードを廃止する運びとなりました。

ページ上の単語(キーワード)は、現在も Google やユーザーがあなたのページを理解するうえで依然として重要です。Google のシステムは改善されましたが、まだあなたの思いを読み取ることまではできません。そのため、自分のサイトはどんなサイトなのか、何を見てほしいのかを明確にする必要があります。あなたのサイト、商品、サービスの特徴を訪問者にしっかりと伝えましょう。

これまでにコンテンツ キーワードに表示されたキーワードの中で、印象深いキーワードにはどのようなものがあったでしょうか?ぜひコメント欄でお知らせください!

ご意見やご感想がございましたら、以下のコメント欄やウェブマスター ヘルプ フォーラムでお気軽にお問い合わせください。

モバイル ファースト インデックスに向けて

最近では、Google 検索を使用しているほとんどのユーザーは、モバイル端末から検索を行うようになりました。しかし依然として、Google のランキング システムは、主にデスクトップ版のコンテンツを用いてユーザーとの関連性を評価しています。この方法では、モバイル版のページのコンテンツがデスクトップ版のページのそれよりも少ないケースにおいて、問題が発生します。なぜなら、モバイル検索ユーザーが実際に見ているページを Google のアルゴリズムは評価していないからです。

そこでユーザーにとってさらに価値ある検索結果を提供するために、Google ではモバイル ファーストのインデックス登録に向けた実験を開始しています。Google 検索のインデックスは、サイトやアプリについての単一のインデックスとして存続しますが、将来的に Google のアルゴリズムはモバイル版のコンテンツを主に使用するようになります。つまり、ページのランキングを決定したり、構造化データを理解したり、検索結果にスニペットを表示する際も、モバイル版のコンテンツが使用されるようになります。もちろん、Google のインデックスがモバイル版のコンテンツで形成されるようになっても、デスクトップ端末かモバイル端末かに関わらず、すべてのユーザーに素晴らしい検索体験を提供し続ける点は変わりません。

この変更は Google のインデックス登録に関する重要な変更であり、慎重に取り組むべき課題であると私たちは考えています。そのため、今後数カ月にわたって小規模の実験を入念に行い、素晴らしいユーザー体験を提供していると自信をもって判断した時点でより広範囲にわたって変更を反映していきます。まだ始まったばかりですが、モバイル重視のインデックスに向けてウェブマスターの皆さまが取り組める項目をご紹介しますので、参考にしてください。
  • レスポンシブデザイン動的な配信を行っているサイトで、主要なコンテンツやマークアップがモバイル版とデスクトップ版で同一である場合は、何も変更する必要はありません。
  • 主要なコンテンツやマークアップがモバイル版とデスクトップ版で異なるようなサイトの設定を行っている場合、いくつか変更を検討してみてください。
  • 構造化データ マークアップがデスクトップ版とモバイル版の両方で配信されるようにします。
  • 構造化データ マークアップの同一性を確認するには、構造化データ テストツールにデスクトップ版とモバイル版の両方の URL を入力し、出力結果を比較します。
  • モバイルサイトへ構造化データを追加する際は、それぞれのドキュメント特有の情報に関係のないマークアップを大量に追加するのは控えます。
  • robots.txt テスターを使用してモバイル版のコンテンツに Googlebot がアクセス可能であることを確認します。
  • rel="canonical" リンク要素を変更する必要はありません。デスクトップとモバイルのそれぞれの検索ユーザーにとって適切な結果を表示するために、Google はそれらのリンク要素を引き続き使用します。
  • Search Console でデスクトップ版のサイトしか確認していないサイト所有者は、モバイル版のサイトの追加および確認を行ってください
  • デスクトップ版のサイトしか存在しない場合、Google は引き続きデスクトップ版のサイトをインデックスします。モバイルユーザーエージェントを使用してアクセスする際も問題ありません。
    • デスクトップ ユーザーにとって使いやすいサイトは、壊れたり不完全なモバイルサイトよりも、モバイルユーザーにとって好ましい場合があります。モバイルサイトを作成する際は、サイトが完成し準備が整ってから公開することをおすすめします。
    ご不明な点などございましたら、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムライブ イベントなどでお知らせください。全ての質問に対して個別にお答えできるわけではありませんが、頂いたフィードバックには目を通しております。また、今回の変更はある程度の時間を要すると私たちは考えています。システムの移行に関して進展がありましたら、また皆さまにご報告します。

    ウェブマスター フォーラムに寄せられた AMP に関する質問をご紹介します!

    Google ウェブマスター セントラルでは、ここ数週間にわたって、 Accelerated Mobile Pages を詳しく紹介する記事を投稿してきましたが、お役に立ちましたでしょうか。一連の投稿では以下のような話題を取り上げました。

    また、Google 検索で AMP を使用し始めるにあたって、さまざまな質問がウェブマスター フォーラムに寄せられています。ここでは、特に寄せられることの多い質問を取り上げます。

    Q:サイトに追加する AMP ページの作成を検討しています。AMP にはどのようなメリットがありますか。また、どのようなサイトやページが AMP に適していますか。

    ユーザーは待つのが嫌いです。コンテンツがすばやく読み込まれることを望んでいます。AMP 形式を使用してモバイル端末にコンテンツをすばやく読み込むことで、サイトやページの魅力をさらに高めることができます。ある研究によると、コンテンツの読み込みに 3 秒以上かかると、40% のユーザーが他のページに移動することがわかっています。The Washington Post では、AMP の採用により記事の読み込み時間を 88% 短縮した結果、モバイル検索からのリピーターが 23% 増えました。

    AMP 形式は、あらゆるタイプの静的なウェブ コンテンツ(ニュース、レシピ、映画情報、製品ページ、レビュー、動画、ブログなど)で大きな効果を発揮します。

    Q: Search Console にログインすると、既に問題を解決したはずの AMP ページのエラーが表示されます。これらのエラーがまだ表示されるのはなぜですか。

    これは、AMP ページに加えた変更が Search Console に反映されるまでに 1 週間ほどかかることによるものです。詳しくは、こちらの投稿(英語)をご覧ください。Google の Webmaster Trends Analyst、John Mueller が、Search Console の待ち時間の問題について解説しています。

    Q: 作成した AMP ページが Google 検索に表示されません。どうしたらよいですか。

    Google 検索に表示されるのは、有効な AMP ページのみです。新しいコンテンツが常に有効であることを確認しましょう。AMP ページが有効かどうかを確認するには、AMP HTML Web ValidatorChrome または Opera の拡張機能、cron ジョブなどによる自動処理を使用してください。

    また、基本的には、AMP ページに schema.org 構造化データを含めることをおすすめします(JSON-LD を推奨)。特にニュース パブリッシャーの場合は重要で、有効なマークアップ プロパティが含まれているニュース コンテンツは、Google 検索結果のトップニュース内に表示される可能性があります。構造化データをテストするには、構造化データ テスト ツールをお試しください。

    他にご不明な点などございましたら、下のコメント欄または Google+ の Google ウェブマスター コミュニティからお問い合わせください。フィードバックもお待ちしています。質問がある場合は、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムに投稿してください。

    顧客のサイトを AMP 化するための 8 つのヒント

    Google は、Accelerated Mobile Pages のサポートを拡大することを発表しました。今回は、顧客のウェブサイトを AMP 化(AMPlify)する際に考慮すべき 8 つの項目を紹介します。顧客からの問い合わせが来る前にしっかり準備しておきましょう。

    1. 簡単に始められる

    メジャーなコンテンツ管理システム(CMS)を使用しているサイトであれば、プラグインをインストールするような感覚で簡単に AMP ページを作成できます。カスタム HTML を使用しているサイトや、ゼロから作成したサイトの場合は、別途開発が必要になります。

    2. どんなサイトにも効果的なわけではない

    AMP は、あらゆるタイプの静的なウェブ コンテンツ(ニュース、レシピ、映画情報、製品ページ、レビュー、動画、ブログなど)で大きな効果を発揮します。一方、動的で双方向性を重視した単一ページのサービス(地図の経路案内、メール、ソーシャル ネットワークなど)にはあまり効果的ではありません。

    3. サイト全体を AMP 化(#AMPlify)する必要はない

    既存のサイトに AMP ページ を追加する場合は、記事や製品ページ、ブログ投稿など、シンプルな静的コンテンツのページから少しずつ追加しましょう。これらはいわば「末端」のページで、ユーザーがプラットフォームや検索結果を通じてアクセスするページですので、少し変更を加えるだけで AMP のメリットを存分に活かすことができます。この方法なら、サイトのトップページや、ナビゲーションなどを含んでいるページのように、AMP 以外の高度な動的機能が含まれているページを変更する必要はありません。

    一方、コンテンツが充実したウェブサイトをゼロから作成する場合は、最初からサイト全体を AMP化することを検討してください。ゼロから AMP サイトを構築する場合は、こちらのスタートガイドをご覧ください。

    4. AMP プロジェクトはオープンソースにより進化を続けている

    サイトで使用している機能が AMP の仕様でまだサポートされていない場合は、GitHub で機能をリクエストすることを検討してください。また、コンポーネントを自分で設計することも可能です。

    5. AMP ページを特定の場所に表示するために追加要件を満たさなければならない場合がある

    AMP ページが Google の検索結果に表示されるための要件は、そのページの AMP HTML が有効であることのみです。しかし、AMP を統合した一部のサービスでは、それ以上の要件を満たさなければならない場合があります。たとえば、AMP ページを Google トップニュースに表示するためには、構造化データを使って Article マークアップとして AMP ページをマークアップする必要があります。

    6. 検索結果のランキングに影響はない

    有効で表示可能な AMP ページが含まれているかどうかは、検索結果ページでのサイトのランキングには一切影響しません。違いは、サイトに AMP 版が含まれていると、検索結果に The AMP logo アイコンが追加されることです。

    7. AMP に対応した Google 検索結果は世界中に拡大

    Google では、今後数週間にわたって AMP の検索結果を世界中に拡大する予定です。ニュース性の高い最新の AMP コンテンツを表示するトップニュース カルーセルは、すでにさまざまな国と言語で利用できます。

    8. サポートを求めることができる

    不明な点を解決するために役立つリソースを用意しています。

    #AMPlify に関して一番役に立ったヒントはどれでしたか?下のコメント欄または Google+ の Google ウェブマスター コミュニティからフィードバックをお願いします。質問がある場合は、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムに投稿してください。

    Penguin が Google のコア アルゴリズムの一部になりました

    Google のアルゴリズムは、ユーザーが検索したいものを特定できる 200 以上の固有のシグナル(手がかり)に基づいています。このようなシグナルには、たとえば、ウェブサイト上の特定の単語、コンテンツの鮮度、ユーザーの地域や PageRank などがあります。こうしたアルゴリズムのシグナルである Penguin は、2012 年に初めて導入されましたが、今回アップデートが実施されることになりました。

    開発とテストを経て、このたび Google では、Penguin アルゴリズムのアップデートをすべての言語で実施します。主要な変更点は以下のとおりです。これらの変更は、ウェブマスターの方々からも多数のご要望をいただいておりました。

    • Penguin のアップデートがリアルタイムになりました。これまでは、Penguin の影響を受けるサイトのリストは、定期的に同じタイミングで更新されていました。ウェブマスターがサイトを大幅に改善し、インターネット上でのプレゼンスを強化すると、Google の多くのアルゴリズムではすぐに考慮されますが、Penguin など他のシグナルでは更新作業が必要でした。今回の変更により、Penguin のデータはリアルタイムで更新されるようになります。そのため、変更内容が従来と比べてはるかに早く(通常、Google が再クロールしてページをインデックスに再登録するとすぐに)反映されます。また、Google が今後の更新についてコメントすることもなくなります。
    • Penguin でさらにきめ細かい対応が可能になりました。新しい Penguin では、スパムに対して、サイト全体に影響を与えるのではなく、スパムのシグナルに基づいてランキングを調整するようになりました。

    ウェブは年月とともに大きく変化していますが、Google では当初のブログ記事でお伝えしているように、ウェブマスターの皆様には心置きなく、魅力的なウェブサイトを作成していただきたいと考えています。また、もう 一つ覚えておいて頂きたい重要なことは、「Penguin のようなアップデートは Google がランキングの決定に使用している 200 以上のシグナルの 1 つにすぎない」ということです。

    ご意見やご感想などがありましたら、Google のフォーラムTwitterGoogle+ までお寄せください。

    Accelerated Mobile Pages の問題を効率的にチェックするには

    AMP ページが Google 検索に表示されるためには、そのページが正しく実装されていなければなりません。つまり、Accelerated Mobile Pages でサイトを AMP 化(#AMPlify)した後も、ページの状態を定期的に確認することが重要になります。

    AMP ページを実装する際に、ページにエラーが含まれていると、そのページは Google 検索のインデックスに登録されません。また、エラーにはなっていなくても、ページに警告が含まれていることがあります。たとえば、要素が推奨された方法に従っていない場合や、将来的にエラーになる可能性がある場合です。

    Google Search Console は、どの AMP ページにエラーが含まれているかを確認できる無料のサービスです。Search Console で問題のあるページの URL を特定できたら、以下のツールのいずれかを使用して検証エラーの詳細を簡単に確認できます。

    1. ブラウザ デベロッパー ツール

    デベロッパー ツールを使用して検証するには:

    1. ブラウザで AMP ページを開きます。
    2. URL の最後に「#development=1」を追加します(例: http://localhost:8000/released.amp.html#development=1)。
    3. Chrome DevTools Console を開いて検証エラーを確認します。

    Developer Console には、エラーが以下のように表示されます。

    2. AMP ブラウザ拡張機能

    AMP ブラウザ拡張機能(ChromeOpera に対応)を使用すると、無効な AMP ページを簡単に特定してデバッグできます。ブラウザでサイトを表示すると、拡張機能が AMP ページにアクセスし、各ページが有効かどうかを判別します。

    Red AMP icon indicating invalid AMP document.AMP ページ内にエラーがある場合は、拡張機能のアイコンが赤色になり、見つかったエラーの数が表示されます。
    Green AMP icon indicating valid AMP document.AMP ページ内にエラーがない場合は、アイコンが緑色になります。警告がある場合はその数が表示されます。
    Blue AMP icon indicating AMP HTML variant if clicked.ページが AMP でなくても、AMP 版が存在することがわかっている場合は、アイコンが青色になってリンクアイコンが表示されます。拡張機能のアイコンをクリックすると AMP 版のページにリダイレクトされます。

    拡張機能を追加することにより、アイコンをクリックするだけで、ページにどんなエラーや警告があるかわかるようになるわけです。それぞれの問題について、原因となっているソースの行番号と列番号、そして、何が問題かを示すメッセージが表示されます。さらに詳しい説明がある場合は、[Learn more] をクリックすると ampproject.org の該当ページが表示されます。

    3. AMP Web Validator

    AMP Web Validator は、AMP ページの有効性を検証するためのシンプルなウェブ インターフェースです。validator.ampproject.org からアクセスできます。

    このツールを使用するには、AMP の URL を入力するか、ソースコードをコピーして貼り付けます。エラーがある場合は、行と行の間にエラー メッセージが表示されます。AMP Web Validator 上で直接編集すると再検証が行われ、その変更によって問題が解決するかどうかがすぐわかります。

    AMP ページの状態を確認するうえで、どの方法が一番使い勝手が良かったでしょうか。下のコメント欄または Google+ の Google ウェブマスター コミュニティからフィードバックをお願いします。質問がある場合は、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムに投稿してください。

    Google Search Console をサイトの AMP 化にも活用しましょう

    AMP ページをサイトに実装したばかりという方は、Search Console を使用して、どの AMP ページが Google に検出されインデックスに登録されているか確認してみましょう。

    Search Console は、Google 検索結果におけるサイトのパフォーマンスを監視、管理するのに役立つ無料のサービスです。Accelerated Mobile Pages も Search Console で管理できます。AMP ページは、Search Console に登録していなくても Google 検索結果に表示されますが、Search Console に登録することで、どの AMP ページが検索結果の表示対象になっているかを把握できるようになります。

    Search Console を使用するには、無料のアカウントを作成するか、こちらからログインしてサイトの所有権を確認します。

    Search Console でサイトを設定したら、[検索での見え方] > [Accelerated Mobile Pages] をクリックして Accelerated Mobile Pages レポートを開くと、Google がどの AMP ページを検出しインデックス登録したかを確認できます。次に例を示します。

    このレポートには AMP 関連の問題が一覧表示されるため、インデックス登録されなかった AMP ページの問題を特定し解決に向けて取り組むことができます。

    また、Google 検索での AMP ページのパフォーマンスは、Search Console の検索アナリティクス レポートで確認できます。このレポートを見ると、AMP ページがどのクエリで検索結果に表示されたかがわかります。AMP ページの指標を他の結果と比較したり、AMP ページの表示状況が時間の経過とともにどう変化したかを確認できます。

    AMP ページの指標(クリック数、インプレッション数など)を表示するには、[検索での見え方] > [検索での見え方でフィルタ] > [AMP] を選択します。

    (注: Google によるページのクロールは一定期間ごとに実施されます。Search Console アカウントを作成したばかりであるか、または AMP ページを実装したばかりである場合、まだページがクロールされていない可能性があります。スケジュール設定されたクロールを待つか、クロールをリクエストしてください。)

    Search Console で AMP ページを管理してみて気付いたことがありましたら、下のコメント欄または  Google+ の Google ウェブマスター コミュニティからフィードバックをお願いします。質問がある場合は、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムに投稿してください。

    Accelerated Mobile Pages を始めるには

    Accelerated Mobile Pages に関心はあるけれど、どうやって始めたらよいかわからない方もいらっしゃるでしょう。サイトの AMP バージョンを作成して瞬時に読み込まれるようにするのは思ったほど難しくはありません。

    WordPressDrupalはてな などのコンテンツ管理システム(CMS)をお使いの場合は、プラグインをインストールして有効化するのと同じくらい簡単に AMP をセットアップできます。ただし、AMP ページを作成する手法が CMS ごとに若干異なりますので、詳しい作成手順につきましては開発元にご確認ください。

    一方、サイトにカスタム HTML を使用していたり、AMP の仕組みについて詳しく知りたい場合は、 AMP コードラボ(英語)をお試しください。初めての AMP ページを作成する手順を、解説に沿って実際にコードを修正しながら体験できます。コードラボでは、以下に示す AMP の基礎を学ぶことができます。

    • AMP によって、モバイルウェブのユーザー体験がどのように改善されるか
    • AMP ページの基本
    • AMP の制限
    • AMP ウェブ コンポーネントが、ウェブサイトによくある問題を解決する方法
    • 作成した AMP ページを検証する方法
    • AMP ページを Google 検索のために準備する方法

    基礎を習得できたら、高度なコンセプトのコードラボに取り組むことをおすすめします。

    コードラボを試された方、サイトに AMP プラグインを追加された方は、下のコメント欄または Google+ の Google ウェブマスター コミュニティからフィードバックをお願いします。質問がある場合は、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムに投稿してください。

    AMP について #AMPlify キャンペーン スタート!

    近年、モバイルサイトにおいては、コンテンツが瞬時に表示されることへの期待がますます高まっていますが、実際には読み込みに数秒かかってしまうサイトも多いようです。読み込みに 3 秒以上かかると 40% の人がサイトの閲覧を諦める、という調査結果も決して大げさな話ではありません。Google では、ユーザーのモバイル端末にできるだけ素速くコンテンツを届けることを目標に、Accelerated Mobile Pages(AMP)プロジェクト開始しました。AMP プロジェクトは、あらゆる人々のモバイルウェブ体験を改善するオープンソース の取り組みです。

    Accelerated Mobile Pages は、読み込みを高速化しさらに快適なユーザー 体験を追求するため、さまざまな技術的手法を活用してコンテンツをほぼ瞬時に読み込めるようにした HTML ページです。

    今年後半には、AMP ページを実装しているサイトがモバイルでの Google 検索結果ページ全体で表示されるようになり、AMP ページの表示される機会が拡大する予定です。これは、e コマース、エンターテイメント、旅行、レシピなど、あらゆる種類のサイトが対象です。AMPProject.org の「参加者」ページでは、既に AMP コンテンツを実装しているサイトを紹介しています。AMP ページを実際に見るにはデモ(g.co/ampdemo)をお試しください。AMP 版のページには The AMP logo が付いています。

    Google 検索における AMP の拡大に先立ち、Google ではこれから数週間にわたって役立つ関連情報を投稿し、各サイトの #AMPlify を支援していきます。Google+Twitter では、ハッシュタグ #AMPlify をフォローしてください。

    既に AMP ページを作成された方は、下のコメント欄または Google+ の Google ウェブマスター コミュニティからフィードバックをお願いします。質問がある場合は、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムに投稿してください。

    ウィジェット リンクについて覚えておいて頂きたいこと

    Google では、サイトの PageRank を操作することを目的としたリンクに対して、これまでも厳しい態度で臨んできました。本日は、そのようなリンクに関しての Google のポリシーを改めて確認したいと思います。特に、大量のキーワードを含むリンクや、隠しリンク、低品質のリンクが、ウィジェットに埋め込まれたまま様々なサイトへ配布されているケースについて確認します。

    ウィジェットをうまく活用すると、ウェブサイトにおける体験をより価値あるものへと高め、ユーザーを引きつけることができます。しかし一部のウィジェットは、ウェブマスター自身が配置した覚えのないリンクを、アンカー テキストが編集できないような形で、勝手に配置することがあります。これらのリンクは自然に配置されたものではないため、Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)の違反と見なされます。

    以下に、Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)を違反しているリンクを含んだウィジェットの例を紹介します。

    Google のウェブスパム 対策チームでは、不自然なリンクに対して手動による対策を実施することがあります。手動による対策を行う場合は、Search Console を通じてサイト所有者にその旨通知しています。サイトを宣伝するためにウィジェット リンクを使用していて、サイトへの不自然なリンクに関する警告が届いた場合は、問題を解決して再審査をリクエストすることをおすすめします。

    不自然なリンクの問題を解決するには、リンクから PageRank が転送されないようにします。そのためには、ウィジェット リンクに rel="nofollow" 属性を追加するか、リンクをウィジェットから完全に削除します。ウィジェット リンクを修正または削除し、サイトへの不自然なリンクの問題をすべて解決したら、そのことを Google に伝えるため、Search Console から再審査リクエストを送信してください。Google で審査を行い、リクエストが承認されたかどうかをお知らせします。

    サイトでウィジェットを使用している場合は、それらに不自然なリンクが含まれていないかどうかも確認してください。不自然なリンクが見つかった場合は、rel="nofollow" 属性を追加するか、リンク自体をウィジェットから完全に削除します。

    ウィジェット リンクについては、こちらの動画リンク プログラムに関するウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)で詳しく解説しています。ご不明な点はウェブマスター ヘルプ フォーラムで気軽に質問してください。経験豊かなウェブマスターたちが力になってくれるはずです。

    モバイル ユーザーが簡単にコンテンツにアクセスできるようにするために

    Google 検索の目標は、ユーザーがどのデバイスから検索している場合でも、質問に対する最適な答えをすぐに見つけられるようにすることです。このたび Google では、ユーザーがもっと簡単にコンテンツを見つけられるようにするため、モバイル検索結果に 2 つの変更を加えることにしました。

    モバイル検索結果をシンプルに

    2 年前、Google では、モバイル検索結果にスマホ対応ラベルを追加しました。このラベルを見ることで、テキストやコンテンツを拡大しなくても読むことができ、また、タップ ターゲットが程よい間隔で配置されているなど、モバイル フレンドリーなページかどうかを一目で判断できるようになりました。それ以降、エコシステムは徐々に発展し、今ではモバイル検索結果に表示されるページの 85% に、スマホ対応ラベルが表示されるようになりました。それを受け、このたび Google では、検索結果の表示項目を整理してスマホ対応ラベルの表示を停止することにしました。ただし、スマホ対応の基準は、今後もランキング要素として適用されます。また、Search Console のモバイル ユーザビリティ レポートモバイル フレンドリー テストも引き続き提供します。モバイル フレンドリー要素がページに及ぼす影響の評価にお役立てください。

    ユーザーが探しているコンテンツを簡単に見つけられるように

    多くのモバイルページが、テキストやコンテンツを拡大しなくても読みやすくなっている一方で、煩わしいインタースティシャルが表示されるページを見かけることも多くなっています。元々のコンテンツはページ上に存在しており、Google によるインデックス登録も可能なのですが、見た目にはコンテンツがインタースティシャルによって覆い隠されてしまうのです。検索結果をタップしたのに、すぐには期待していたコンテンツにアクセスできないのでは、ユーザーもイライラするでしょう。

    煩わしいインタースティシャルが表示されるページは、すぐにコンテンツにアクセスできるページに比べユーザー エクスペリエンスが低くなります。画面が小さいモバイル端末であればなおさらです。Google では、モバイル検索時のユーザー体験をさらに高めるため、ユーザーがモバイル検索結果からページに遷移した際、すぐにコンテンツにアクセスできないようなページを、2017年1月10日より、これまでよりも低く掲載する可能性があります。

    コンテンツにアクセスしにくくなる手法についていくつか例を挙げておきましょう。

    • ユーザーが検索結果からページに移動した直後やページを閲覧している最中に、メインのコンテンツを覆い隠すようにポップアップを表示する。
    • スタンドアロン インタースティシャルを表示して、それを閉じないとメインのコンテンツにアクセスできないようにする。
    • スクロールせずに見える部分がスタンドアロン インタースティシャルのように見えるレイアウトを使用して、インラインのメインのコンテンツはスクロールしないと見えないようにする。
    コンテンツにアクセスしにくくなるインタースティシャルの例
    煩わしいポップアップの例煩わしいスタンドアロン インタースティシャルの例 1煩わしいスタンドアロン インタースティシャルの例 2

    一方、正しく使うことで、新しいランキング要素の影響を受けない手法についても例を挙げておきます。

    • 法律上の必要性に基づいて表示されているように見えるインタースティシャル(Cookie の使用、年齢確認など)。
    • 一般公開されていないコンテンツ(そのためインデックス登録ができない)を有するサイトが表示するログイン ダイアログ。たとえば、メール サービスのように個人的なコンテンツが含まれる、有料のコンテンツであるためインデックス登録できない、などの場合が考えられます。
    • 画面スペースから見て妥当な大きさで、簡単に閉じることのできるバナー。ここで言う妥当な大きさとは、たとえば Safari や Chrome に表示されるアプリ インストール バナー程度の大きさです。
    正しく使うことで、新しいランキング要素の
    影響を受けないインタースティシャルの例
    Cookie の使用に関するインタースティシャルの例年齢確認のインタースティシャルの例画面スペースから見て妥当な大きさのバナーの例

    以前、モバイルアプリのインストールをすすめるインタースティシャルをチェックするランキング要素を導入しました。その後も開発を続ける中で、より一般的なインタースティシャルにも対象を広げる必要性を感じました。そこでランキング要素の重複を避けるため、モバイル フレンドリー テストからアプリ インストール インタースティシャルのチェックを削除し、新しい要素に組み込むことにしました。

    もちろんこの新しいランキング要素は、ランキングに使用する何百もの要素の一つに過ぎません。検索クエリの意図は引き続き重要なランキング要素ですので、関連性の高いコンテンツを含む優れたページであれば、今後も上位にランキングされる可能性があります。ご不明な点やフィードバックなどありましたら、ウェブマスター フォーラムにてお聞かせください。

    AMP 化しよう: Google モバイル検索における AMP ページへのリンク機能のプレビュー

    2016 年にもかかわらず、モバイルでのウェブの閲覧は依然としてとても遅く、ユーザーは速くページを読み込めないというだけで閲覧を諦めてしまうという事実は信じがたいものがあります。私たち、そして多くのウェブ業界の人間にとって、何かしらの変化が必要であることは明らかでした。これこそ、私たちがモバイル ウェブの体験を改善するために Accelerated Mobile Pages というオープンソース プロジェクトを主導してきた理由です。

    半年ほど前に、モバイル用の Google 検索の結果のページ内にある「トップニュース」枠内で AMP 対応ページの表示を始め、多くの方々に AMP ページを体験していただいています。それ以来、世界的に信じられないほど多くのサイトが AMP を適用し、ニュース サイトだけでなく、e コマース、エンタメ、旅行、レシピなどの様々な業界でも適用されてきました。今日まで、1 億 5000 万以上の AMP ドキュメントが Google のインデックスに存在しており、毎週 400 万の新規の AMP ドキュメントが追加されています。この結果を受けて、本日、Google は「トップニュース」枠だけでなく、全検索結果に対して AMP のサポートを拡大し、その開発者プレビューを公開いたします。


    混乱を避けるために説明しますが、これはサイトの検索ランキングを変更するものではありません。メディアやコンテンツ提供者による AMP の適用事例が増え、私たちもユーザーの皆様により簡単にこの表示が速いウェブ体験にアクセスしてもらえるようにしたいと考えていました。開発者プレビューでは、AMP 版があるページの検索結果には のラベルが表示されます。このラベルが付いた結果をタップすると、対応する AMP ページが AMP ビューア内に表示されます。

    開発者プレビューでの AMP ページの表示

    g.co/ampdemo にアクセスして、みなさんの端末で試してみましょう。開発者プレビューにアクセスし、実際に「フレンチトースト レシピ」といったクエリや好きな曲の歌詞を検索すると、AMP ページでどれほど素早いモバイル ウェブ体験が可能になるかを実感できることと思います。AMP プロジェクトの公式サイトにある 「関係者一覧」 のページをご覧いただけば、どのようなサイトがすでに AMP 対応をしているかを垣間見ることができます。

    日本でも、アメーバ、楽天、リクルート、朝日新聞、産経新聞、日刊スポーツ、毎日新聞をはじめとする多くのサイトが AMP のページを提供しています。

    ユーザー、開発者、サイト運営者のみなさまからより多くのフィードバックを得て、今年の後半にはより広い範囲で私たちがより良い検索体験を提供できるよう、まずはプレビューとしてこの機能を公開します。また「AMP 化」に興味があるみなさまが AMP ページの実装方法を学び、その AMP ページがプレビュー上でどのように表示されるか確認する時間を十分に確保したいとも考えています。そして、AMP ページを作るだけでなく、多くの方々に AMP プロジェクトに参加や貢献していただければ幸いです。

    みなさんと一緒にウェブの高速化をしながら、多くのフィードバックが寄せられることを楽しみにしています。また、いつものように、質問はウェブマスター フォーラムまでお寄せください。

    Google アナリティクスで受け取れるセキュリティ通知が拡充されました

    Google では約 1 年前、Google アナリティクスにセーフ ブラウジング通知機能を導入しました。この機能は、ウェブサイトが不正に侵害され、マルウェアの配布やフィッシング攻撃に悪用されていると確認された場合に、Google アナリティクス プロパティの所有者に警告を行うものです。この機能の公開以降、第三者によってウェブサイトが侵害されたという通知が表示された所有者は 24,000 人を超えています。

    本日より Google では、Google アナリティクスによる通知機能を拡大し、スパム行為を目的としたハッキングの被害を受け、ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に違反した状態になっているサイトについても警告の対象とします。これにより、第三者によって侵害されているサイトで不審なイベントが発生すると、影響を受けているドメインと問題解決に役立つリソースを知らせる通知が Google アナリティクスの管理画面に表示されます。

    侵害されたサイトに関する Google アナリティクスの通知の例

    ウェブサイトのセキュリティは、依然として真剣に取り組むべき課題です。スパム行為を目的としたハッキングの被害を受けたサイトの数が前年よりも 180% 増加したことを昨年の9月にお伝えしましたが、Google の調査により、サイト所有者に直接連絡することでサイトの復旧率が 75% 以上増加することが判明しました。今回の新しい通知により、サイトが侵害されている可能性をサイト所有者に直接知らせる機会がさらに増えることになります。

    サイトの侵害を防ぐための対策

    サイトやそこへ訪れるユーザーを保護するうえで重要となるのは予防です。先日 Google では、ウェブ コンテンツを保護するためのヒントとおすすめの方法を公開しました。サイトの規模にかかわらず、ぜひご活用ください。

    Search Console でサイトを確認する

    サイトが侵害されている場合には Google アナリティクスや検索結果のラベルによる通知が行われますが、それに加えて Search Console でサイトの確認を行うことをおすすめします。

    Search Console の [セキュリティの問題] では、プロパティ上で不審な点が見つかった場合に警告が表示され、判明した問題をピンポイントに指摘します。サイト復旧の手順については、ハッキングされたサイトに関するウェブマスター ヘルプで詳しく解説しています。問題の解決とウェブサイトやユーザーの保護にお役立てください。

    ご意見やフィードバックなどございましたら下のコメント欄にお気軽にご投稿ください。ご質問がございましたら google.com/webmastersウェブマスター ヘルプ フォーラムをご利用ください。

    Google Dance Tokyo を開催しました

    2016 年 5 月 25 日、Google 東京オフィスにおいて、Google の検索チームとウェブマスターやサイト運営に関わるみなさんを結ぶイベント、Google Dance Tokyo を開催しました。

    Google Dance は、2002 年から 2008 年まで米国の Google 本社で毎年開催されていた、検索などオンライン マーケティングの担当者を対象としたソーシャルイベントです。今年 3 月、8 年ぶりに Google 本社で開催されたことをきっかけに、今回東京で、より深く検索について語り合う機会を持ちたいと思い、Google Dance Tokyo を開催することになりました。

    イベントにはウェブマスター コミュニティでのオープンな告知からご応募いただいた方々や、Advanced Hosting Meetup の参加者、ウェブマスター ヘルプ フォーラムトップ レベル ユーザーや注目ユーザーの皆さんをご招待し、約 100 名の方々にご参加いただきました。

    イベントはセッション タイムとソーシャル タイムの二部構成で、セッション タイムでは製品開発本部長の徳生裕人、検索を担当しているエンジニアの大倉務が参加し、Google I/O などの最新情報をご紹介しました。また、Live Q&A では、私、金谷武明(Senior Search Evangelist)が司会を務め、Gary Illyes (Webmaster Trends Analyst)、長山一石(Search Quality Analyst)、そして徳生と大倉も飛び入り参加で活発な質疑応答が行われました。

    (Q&A で回答しきれなかったご質問は、翌日実施したウェブマスター オフィスアワーで回答いたしましたので、ぜひご覧ください!)

    イベント後半はカフェに場所を移し、Gary による乾杯から 1 時間半、ソーシャル タイムとして Google の検索チームと参加者のみなさんとで交流を深めました。

    最後は参加者全員で記念写真。みなさんから様々なご意見、コメントを直接いただき、Google の検索チームとしても、非常に有意義なイベントとなりました。今後のイベント情報などは引き続き Google ウェブマスター情報のイベント情報のページや、Google ウェブマスター コミュニティなどで発信していきますのでぜひご確認ください!

    みなさま、お越しいただきありがとうございました!

    またイベントやオフィスアワーなどでお会いしましょう!!

    Search Console でプロパティ セットを使って複数のサイトをまとめて集計する

    モバイルアプリ、モバイル ウェブサイト、デスクトップ ウェブサイトなど複数のプロパティに分かれている検索の統計情報を集計したい場合、これまでは 1 つずつ追跡して合算するしかありませんでした。しかし、このたび Search Console に導入された「プロパティ セット」により、複数のプロパティ(アプリとサイトの両方)を一つのグループにまとめ、グループ全体のクリック数や表示回数を一つのレポートとして集計できるようになりました。

    使い方は簡単です。

    1. プロパティ セットを作成します。
    2. 同じグループにまとめるプロパティを追加します。
    3. 数日でデータの収集が始まります。
    4. 検索アナリティクスで結果を分析できます。

    プロパティ セットに含まれているプロパティのすべての URI は、検索アナリティクス機能では単一の存在として処理されます。つまり、ホスト別に集計された検索アナリティクス指標が、プロパティ セットに含まれているすべてのプロパティの合計として集計されます。たとえば、プロパティ セット内のサイトのすべてのクエリについて、クリック数や表示回数を一目で把握できます。

    この機能は Search Console のすべてのプロパティで使用できます。ウェブサイトを世界各国で展開している場合、サイト内に HTTP と HTTPS が混在している場合、部門別やブランド別にサイトを分けている場合、検索アナリティクスですべてのアプリをまとめて監視したい場合などは、プロパティ セットを使用することで指標を簡単に追跡できるようになります。

    ここで、ベータ版テストに参加した方の感想を紹介します。

    Search Console と前身のウェブマスター ツールが提供され始めたころから一番欲しいと思っていた機能がこれだったんです。実際の機能性も期待どおりです。Google のエンジニアがベータ版テストのフィードバックをしっかり理解してくれているということですね。本当にありがとう!
    -- オリバー・アンドリュー氏(Abondance)

    この機能はあと数日でご利用いただけるようになります。これにより、Search Console での複数のプロパティの追跡が容易になるはずです。ご質問やフィードバックなどございましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムに投稿してください。また、今回の新機能に関するヘルプ記事も併せてご覧ください。

    追記: 今後リリースされる機能のベータ版テストへの参加をご希望の場合は、ベータ版テストへの参加登録を行ってください。後ほど Google からご連絡差し上げます。