Googleのパンダアルゴリズムに言及する特許?

先日紹介した「Googleのパンダの生みの親に付与された特を改めて詳細に検証してみた記事をSEO by the Seaから。 — SEO Japan

Googleに最近付与された、ナブネート・パンダ氏が考案者に名を連ねた特許は、本当にパンダアップデートに言及しているのだろうか?

検索の品質 vs ウェブスパム

私が取り上げたGoogleの特許の多くは、ウェブスパムの問題、そして、検索エンジンが行動を起こして、あるいは、アプローチに従って、検索結果の操作を防ぐ仕組みを説明している。Googleの対応の初期段階の例として、2003年に申請された「操作された記事を特定するメソッドとシステム」が挙げられる。

Is this Google's Panda?

しかし、その一方で、取り上げた特許の大半は、検索エンジンのユーザーが目にする検索結果の品質を改善する技術に触れている。

例えば、Googleの初期の特許(ページランクはスタンフォード大学の特許であり、Googleが所有しているわけではない)は、クエリに対する検索結果の上位に注目し、同じクエリで上位に格付けされている結果からリンクが張られている場合、一部の結果を上位に押し上げる仕組みを説明している。この特許「ローカルの相互的なつながりを基に結果のランクを変更」は、上位のランキングの結果の品質を改善することを目標に掲げていた。

Googleのフレーズベースのインデックス(日本語)に関する特許は、特定のクエリに対して、共起、もしくは、現れる傾向のある意味を持つワードやフレーズに注目し、このフレーズが掲載されているページを押し上げる、もしくは、関連性のある共起する用語の一部を用いたアンカーテキストを介してもたらされる重要度を高める仕組みを描写していた。この2点の特許は、検索の品質をメインに取り上げている。

フレーズベースのインデックスを採用する特許は数多くあり、少なくともそのうちの1つは、1つのページで、統計的に異常な数のワードが共起しているかどうかをチェックして、ウェブスパムの問題に対処している。つまり、フレーズベースのインデックスのアプローチには、ウェブスパムを検知する技術も含まれることになる。

品質に焦点を絞る

ナブネート・パンダ氏とウラディミール・オフィトセロヴ氏に付与された特許「検索結果のランク付け」は、サイトにペナルティーを与える、もしくは、検索結果を操作する試みを特定するよりも、検索結果を改善することに重点を置いている。

この特許は、当該の手法に従う「利点」を1点のみ紹介している:

低い品質のリソースを特定する検索結果は、ユーザーのクエリに対応して返された検索結果の順位において、格下げされることがある。するとユーザー体験は改善される。なぜなら、上位にランク付けされた検索結果は、ユーザーが求める情報のニーズをより多く満たしているためだ。

パンダアップデートが導入される前、Google検索で表示される検索結果の品質を批判する声が多く上がっていた。

幾つか例を紹介する:

2009年12月13日 — 食器洗い機、Googleが自分の尻尾を食べる経緯: ポール・ケドロスキ

Googleは自らのキーワードのテールを喜んで飲み込む蛇になってしまった。利益になる検索 — 電化製品、中皮腫の訴訟、カヤックのレッスン — を特定し、安価に、そして、定期的にコンテンツを量産するだけで良い。ウェブでは、コンテンツを大量生産していても、誰にも気づかれない。

2009年12月13日 — コンテンツファーム: メディア、ブログ、Googleが注意するべき理由: リチャード・マクマナス

Demand Media等のサイトを分析したところ、この手のコンテンツは、どれも表面的であり、深みに欠けていた。wikiHowの創設者、ジャック・ヘリックのように、「魂が欠ける」とまでは言わないものの、確実に熱意、そして、時にトピックに関する知識さえも欠けていることがある。マイケル・アーリントンによるファーストフードの例えは秀逸だ — コンテンツが、手早く、オーダーが入ってから作られる。

2011年1月2日 — Googleがますます役に立たなくなっていく..: アラン・パトリック

今年は、検索結果の1ページ目に表示される結果は、何らかのSEOスパムに該当するようになり、Googleのシステムのスパムが深刻化している — (「関連する」と主張する)広告を提示しつつ、何を売り込むわけでもなく、別のサイト(同じことをしているサイトが多い)を紹介するだけのサイトが目立つ。また、関連するWikipediaのエントリの一部をコピーし、大量の広告を表示する詐欺サイトも多い。

2011年1月3日 — Google家の問題: ジェフ・アットウッド

皆さんと同じように、私もこの戦いではGoogleを応援しており、Googleがアルゴリズムを少しいじって、この記事の主張を杞憂に終わらせてくれることを願っている。それでも、2000年以降、検索の品質が初めて低下する現象が起きており、やや邪な考えが私の中で湧き起っている。アルゴリズムベースの検索が、戦略として失敗した兆候が初めて現れているのだろうか?次世代の検索は、アルゴリズムへの依存を軽減し、ソーシャル化に舵を取るのだろうか?

受け入れるにはあまりにも恐ろしい考えだが、アルゴリズムの心臓が壊れているのかもしれない。

2011年1月27日 — Googleの検索の品質が低下、それとも、エリート主義?: AJ コーン

Googleなら行動に移すことが可能だ。立ち上がって、Demand Mediaのファーストフードコンテンツは、SERPで上位に掲載しないと言うことも出来る。ファーストフードではなく、高級料理を選ぶことが出来る。

しかし、「ユーザー」がこの方針を求めているのだろうか?

品質の改善

引用した上のブログにも表れているように、Googleの結果が壊れ、品質の高い結果を返すよりも、クエリにマッチさせる点をGoogleが重要視していた感は否めない。

このような批判は、Google本社ですら行われ、そして、2011年2月、Googleは、公式ブログで「検索でより質の高いサイトを見つけるため」を投稿し、アップデートの告知を実施した。この変更の影響は、多数の検索に及び、高品質のサイトを浮上させることを明らかに目標に掲げていた:

最終日、または、その前後に、Googleはランキングに大きな変更を加えました — この変更は、クエリの11.8%に影響を与えると見られています — そこで、ユーザーの方々に現状をお伝えしたいと思います。このアップデートは、品質の低いサイト(ユーザーにとって価値が低く、その他のウェブサイトからコンテンツをコピーするサイト、あるいは、単純に有益ではないサイト)のランキングを格下げするために導入されました。同時に、調査、詳細なレポート、意義深い分析等、オリジナルのコンテンツや情報を持つ品質の高いサイトをより上位にランク付けするようになります。

パンダアップデートを確認し、フォーラム等でパンダの影響を受けたサイトに関するスレッドを読み漁り、そして、確実に影響を受けたサイトの調整に取り掛かった後、ナブネート・パンダが申請した特許が、このアップデート、そして、検索結果の品質を改善する試みを説明しているのかどうか、私は大いに気になった。

以下に、この特許に記載されたメソッドをまとめていく:

  • 複数のリソースのグループに対して、グループ内のリソースに向けれた独立したリンクの本数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、言及するクエリの数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、個別のグループ特有の修正要因を特定する。ここで言うグループ特有の修正要因とは、それぞれのグループの独立したリンクの本数と言及するクエリの数に応じて決まる。
  • 複数のリソースの各グループを、当該のグループに対するそれぞれのグループ特有の修正要因と関連付ける。ここでは、それぞれのグループ特有の修正要因は、受信した検索クエリに応じて、グループ内のリソースに対して生成された最初のスコアを修正する。

このように、この特許は、連動する複数のパーツで構成されていると言えるだろう。

1つ目のパーツは、サイトのページに向けられたリンクの本数を確認し、当該のサイトと提携している(共同で所有、または、共同で管理)と見られる被リンクを削除する。もしくは、サイトワイドのリンク等に対して、ページへの独立したリンクの本数を削減する。当該のサイトのページに向けて、どれぐらいの関係のないページやサイトがリンクを張っているのかを把握するために、このプロセスが設けられている可能性は高い。より多くのソースから、より多くの独立したリンクが向けられているページは、質が高いと見られるかもしれない。

2つ目は、ページが、特定の言及するクエリをターゲットにしているかどうかを分析するプロセスである。SEOを実施しているサイトは、サイトの全てのページをランディングページ化する試みを行うこともあるが、コンテンツファームと呼ばれるサイトの多くは、全てのページを使って、収益性の高いクエリ、および、このタイプのクエリの組み合わせをターゲットにする。つまり、コンテンツファームの類のサイトは、多くのクエリを言及する試みを行うページを多く持っていると考えられる。

当該のサイトが分類される異なるグループに対する、独立したリンクのカウントと言及するクエリのカウントは、比率として検討され、独立したリンクの本数と言及するクエリの数の比較が行われる。独立したリンクが多く、言及するクエリの数が少ないと、数値は1を超える。一方、独立したリンクが少なく、言及するクエリの数が多いと、1を下回る。

この数値は、リンクの本数とクエリの数に応じて、各ページが、クエリの用語やフレーズに対するナビゲーションタイプの結果と見られているかどうかで修正されるスコアで乗じる。ナビゲーションタイプの用語やフレーズに近ければ近いほど、この部分のスコアは高くなる。最終的なスコアは、一部の結果のランキングスコアを押し上げる場合もあれば、押し下げる場合もある。

ページよりもグループ

この特許は、多くのランキングアルゴリズムのように特定のページやサイトをターゲットにするのではなく、リソースの「グループ」に注目すると指摘している。グループは、複数の方法で決定されるようだ。グループ内のリソースは、単一のグループのみに盛り込まれる。

グループは、アドレスをベースに決められ、グループ内の全てのリソースが、– http://www.example.comのように、同じドメイン名を持つ可能性がある。あるいは、http://host1.example.comやhttp://host2.example.comのように、ドメインのホストの名前でグループが形成されることもある。

リソースのグループは、各グループに対する言及するクエリの数で分割されると見られる — そのため、各区画には、言及するクエリの数が同程度のリソースのグループが集められると推測される。

このアプローチでは、あるウェブサイトが、複数のグループに分割される、もしくは、複数のウェブサイトを含むグループの一部になると考えられる。グループ内でページをランク付けするため、独立したリンクの本数:言及するクエリの比率は、ナビゲーショナルのシグナルを伴うスコアで乗じ、最終的なランクの特定を行う。

独立したリンクの本数

この特許が、質の高いページを高くランク付けすることを目標に掲げているなら、ページ、または、ページのグループに向けられた独立したリンクの本数に注目する可能性がある。

本特許は、リソースの各グループに対して、– 全てのリンクではなく — グループに向かうリンクの本数をカウントすることもあり得ると指摘している。また、本数がカウントされるリンクは、エクスプレスリンク(クリックして、別のページに導かれる)とは限らず、インプライドリンク(サイテーションと呼ばれることが多い)の本数もカウントされる可能性がある。エクスレプレスリンクは、ある場所へ導くタイプのリンクであり、一方のインプライドリンクは、クリックしても、ユーザーはリンクのターゲットに向かうことが出来るわけではない。

ここで、この特許が、なぜページランクに触れていないのか、と言う疑問が湧いてくる。この計測基準もページランクも、本来ならば、質のシグナルになるはずだが、Googleの全てのシグナルにページランクを盛り込む必要はない。独立したリンクへの依存は、同じサイトから大量のリンクを得るメリット、もしくは、所有者や管理者が同じサイトからリンクを得るメリット、あるいは、他のサイトからサイトワイドリンクを得るメリットを打ち消す効果がある。

独立したリンクとは、リンクのソース、そして、ターゲットが、互いに独立しているケースを指す。また、リンクが掲載されているソースのグループ、そして、ターゲットのグループに対して、互いに独立しているかどうかを確認することが出来る。

あるグループから別のグループへのリンクが独立していないことを特定するには、同じ個人/団体によって所有されている、ホスティングされている、もしくは作られている等、リソースのグループが関連している確率が高いかどうかを判断する試みが含まれると考えられる。

リソースが、似ている、もしくは、同一のコンテンツ、画像、フォーマット、あるいは、CSS等を持っている場合、この類似性は、リソースが独立していない点を示すシグナルになることもあり得る。

あるリソースから、ターゲットのグループに複数のリンクが向けられている場合、このうち独立したリンクとしてカウントされるのは、1本のみである。特許の中では明記されていないものの、こうすることで、サイトワイドリンクが複数回カウントされるのを防ぐ効果が見込まれる。

言及するクエリ

別の言及するグループへ向けられたリンクの本数を分析する試みに加えて、このプロセスは、サイトのページ、そして、各ページがターゲットにしている可能性があるクエリを精査すると見られている。ページがクエリをどの程度満たしているのかを特定する取り組みが行われるのだ。

例えば、用語「example.com」を含む場合、そのページは、このサイトのホームページを言及していると推測することが出来る。検索エンジンのユーザーが、サイトのページを言及するためによく利用する用語が含まれる場合、当該のページを示唆する、言及するクエリを持つと言うことが出来る。この特許は、その他の言及するクエリの例を挙げている:

…example sfとesfが、ユーザーによって、URL「http://www.sf.example.com」を持つリソースを言及するために頻繁に用いられているなら、すなわち、クエリ「example sf news」やクエリ「esf restaurant reviews」は、URLが「http://www.sf.example.com」のリソースを含むグループに対する言及するクエリとしてカウントされる。

ナビゲーションクエリ

記事「ナビゲーションクエリとリソースをGoogleが特定する方法」の中で、Googleが文書を識別するアプローチを使って、クエリに織り込まれた製品やサービスの公式ホームページ等、特定のページを見つけることを望み、ユーザーが入力したクエリのためのページかどうかを特定する仕組みを私は紹介した。

このタイプの問い合わせは、アミット・シンガル氏が、Googleの公式ブログの記事「良質なサイトを作るためのアドバイス」で投げ掛けていた問いと、ある程度、共通していると言えるだろう。このような問いは、例えば、この特許が作成された時点で、分析に組み込まれていた可能性はあるが、特許では、特に触れられていない。

それでは、パンダアップデートを描写する可能性が高い特許を紹介する:

検索結果のランク付け

考案: ナブネート・パンダ、ウラディミール・オフィトセロヴ
付与先: Google
米国特許番号: 8,682,892
付与日: 2014年3月25日
申請日: 2012年9月28日

概要

検索結果をランク付けするための、コンピュータの保存メディアにエンコードされたコンピュータプログラムを含む、メソッド、システム、および、機器。

メソッドの一つは次のような特徴を持つ:

  • 複数のリソースのグループに対して、グループ内のリソースに向けれた独立したリンクの本数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、言及するクエリの数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、個別のグループ特有の修正要因を特定する。ここで言うグループ特有の修正要因とは、それぞれのグループの独立したリンクの本数と言及するクエリの数に応じて決まる。
  • 複数のリソースの各グループを、当該のグループに対するそれぞれのグループ特有の修正要因と関連付ける。ここでは、それぞれのグループ特有の修正要因は、受信した検索クエリに応じて、グループ内のリソースに対して生成された最初のスコアを修正する。

見解

Googleが、パンダアルゴリズムを導入した数週間後、もしくは、数ヶ月後にこのアルゴリズムを調整し、また、ベータ期間を通して、多数の変更を加えてきた可能性は強い。

先週、「Googleのパンダの生みの親に付与された特許」(日本語)を投稿して以来、パンダアップデートを描くこの特許に関して、否定的な意見に私は何度も遭遇している。このような意見は、実際に関係するプロセスを詳しく調べることなく、特許で記述されているリンク分析の存在を理由に、この特許は、パンダではなく、ペンギンのアプローチを描いていると主張するものばかりであった。

しかし、独立したリンク、そして、言及するクエリに関連するリンク分析は、サイトの被リンクプロフィールよりも、サイトの品質を計測するための試みに近い。 アミット・シンガル氏による23の問いのような課題を対象にしている可能性がある「ナビゲーションクエリ」の分析もまた、ページの品質を理解する試みの一環だと言えるだろう。

私はこの記事のタイトルで、この特許が本当にパンダアルゴリズムを取り上げているのか問い掛ける形式を採用した。しかし、個人的には、パンダアルゴリズムに言及していると確信している。ただし、実装され、テストされるにつれ、パンダアップデートが、若干異なる方向に進んだ可能性に関しては、否定するつもりはない。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Is This Really the Panda Patent?」を翻訳した内容です。

当時流行っていたコンテンツファームに検索結果を占有させないためのパンダ導入の意味合いもあったわけですが、サイト全体でクエリーの内容まで見ているのは流石ですね。さらにリンクの評価方法も相当複雑化しており中途半端な人口リンクは一瞬にして見抜かれる気配です。Googleのアルゴリズムはパンダに続いてペンギン、ハミングバード、そしてペナルティ強化と、今となってはテクニカルなリンク構築を気にする必要性は余りない状況ではありますが、SEOマニアには気になる内容でした。 — SEO Japan [G+]

ソーシャルメディアとSEOの短い歴史&輝ける未来

コンテンツマーケティングが新たなSEOという話は良く聞きますが、ソーシャルが新たなSEOというこの記事、ソーシャルメディアが普及し出した頃に良く聞いた話題ではありますが、改めて着目する意味は。 — SEO Japan

social media new seo

2014年の1月、Googleのスパム対策を統括するマット・カッツ氏が、「ソーシャルシグナルは、検索結果のランク付けにインパクトを与えない」と動画の中で明言した。以前から、SEOの関係者は、インパクトを与えると仮定した取り組みを行っていた。本当にソーシャルシグナルが、検索ランキングに影響を与えないなら、今後、何をすればいいのだろうか?

今回の投稿では、ソーシャルシグナルが新たなSEOになる理由を説明していく。しかし、まずは、カッツ氏の発表を考慮して、私達が存在する新たなソーシャル/SEOのテリトリーについて説明していく必要がある。

それでは、ソーシャルメディアとSEOにおける変化を見ていこう。

その前に、ソーシャルシグナルに対するGoogleの矛盾したスタンスを、過去を振り返って簡単に紹介していく。

ソーシャルシグナルに対するGoogleのスタンス

まず、2010年5月、カッツ氏は、検索結果の要素として、アルゴリズムがソーシャルシグナルを利用していないと発言した。

続いて、同年10月、同氏は、アルゴリズムが、実はソーシャルシグナルを検索結果の要素として利用していると述べた。

そして、2014年の1月、カッツ氏は、検索結果における要素として、アルゴリズムは、ソーシャルシグナルを用いていないと告白した。

言うまでもなく、この一貫性のない姿勢によって、検索コミュニティで混乱が生じることになる。ここ数年、SEOの関係者は、カッツ氏本人の発言、つまり、ソーシャルシグナルが、アルゴリズムのランキングの要素だと仮定して、取り組みを行ってきた。

スタッツは、この仮定の正しさを証明しているように見えた。ソーシャルメディアの支持者が多ければ多いほど、SERPのパフォーマンスが良くなると思えるのだ。この証拠を参考にする限り、所謂「ソーシャルシグナル」が、SEOの主力であると考えられた。

しかし、今、ソーシャルシグナルは、格付けの要素ではなくなってしまったのだろうか?

もしそうなら、大勢のSEO関係者とソーシャルメディア担当者は、見当違いをしていたことになる。私達は、フォロワー、ファン、プラス、リツイート、そして、いいね!を増やして、SEOを改善するために、多額の資金と多くの時間を費やしてきた。

しかし、この取り組みは、SEOのメリットをもたらさないようだ。ソーシャルシグナルは、SEOにインパクトを与えない。

カッツ氏の発言を以下にそのまま掲載する:

FacebookのページとTwitterのページは、ウェブインデックスで、その他のページと同じように処理される。そのため、TwitterやFacebookで何かが起きた際に、Googleがクロールすることが出来るなら、検索結果に反映させられる。しかし、私の知る限り「Twitterのフォロワーの多さ、そして、Facebookのいいね!の多さ」を伝える特別な取り組みに関しては、Googleは、現時点では、ウェブ検索のランキングアルゴリズムにおいて、このようなシグナルを採用していない。

とりあえず、カッツ氏が正しいと仮定して話を進めることにする。

何をするべきなのか?

この情報を受けて、私達がするべきことが幾つかある。まずは、するべきではないことから伝えていく。

ソーシャルを無視する

この記事の最大のテーマは、ソーシャルが重要である点を伝えることだ。ソーシャルは新たなSEOだと言っても過言ではない。時間、労力、そして、マーケティングの資金を費やす上で、最も重要な取り組みの一つに数えられる。

私達が愛してやまないこの「シグナル」は、効果がないのかもしれない。「それがどうした?」と私は言いたい。ソーシャルは、宣伝、コンテンツ、配信、バイラル化、そして、シェアにおいて、今も有益なチャンネルであることに変わりはない。Googleが数多く抱えるアルゴリズムのランク付けの要素として登録されていないとしても、検索にとって重要な領域である。

ソーシャルを隅から隅まで把握するべきである。この点に関しては、後程詳しく説明させてもらう。とりあえずは、「頼むから、絶対にソーシャルを軽視するな」と声を大にして伝えておく。

「SEO」の考え方を変えてソーシャル検索エンジンを盛り込む

SEOは、Googleに対する最適化とほぼ同じ意味を持つ。SEOのアドバイス、上位のランキングを獲得するためのヒント、そして、SEOに関する指導を行う際、Googleは何を好むのか、Googleは何をするのか、Googleはどのようにクロールするのか、そして、なぜGoogleはこのような行動を取るのかが、話題の中心となる。

しかし、SEOには、ソーシャルメディアの検索エンジンで起きる検索も含まれることを、理解しなければならない。

検索エンジンはGoogleだけではない。Bingも、Yahoo!も、Askも、そして、AOLも検索エンジンである。 しかし、これらの検索エンジンが処理する検索の量は、Googleと比べると、取るに足らない。

以下に、典型的なトラフィックのソースを表す円グラフを掲載する:

google traffic

この円グラフを見れば、Googleが検索エンジンのトラフィックの大半を占めていることは一目瞭然である。

このグラフには、あまり話題にならない意外な現実が隠れている。

それは、ソーシャルも検索エンジンに該当する点である。

ソーシャルのリファラーは、上の円グラフには盛り込まれていない。なぜなら、ソーシャルの検索ユーザーは、(追跡ツールを用意した)会社のウェブサイトではなく、会社のソーシャルページに到達するためだ。

ソーシャルネットワーク自体が、有効であり、尚且つ、幅広く利用される検索エンジンとしての役目を果たしているため、ソーシャルは新たなSEOだと言える。

これから、大きなソーシャル検索エンジン、そして、その機能を紹介していく。

YouTube

YouTubeは、Googleに続く、世界で2番目に大きい検索エンジンである。Googleは2006年にYouTubeを買収したが、YouTubeは、今でも異なる検索エンジンのアルゴリズムを持つ、異なるサイトとして存在している。 一秒当たり1140回の検索が、YouTubeでは行われている。

YouTubeでは、大量のコンテンツがインデックスされている。毎分100時間に相当する動画がアップロードされ、インターネットユーザーの50%がYouTubeにアクセスし、毎月60億時間もの動画が視聴され、月間ユニークビジターは10億に達していることを考慮すると、YouTubeを無視する方針は適切ではない。

そして、YouTubeは、ソーシャルメディアである。

YouTubeは動画共有サイトであり、共有するアクティビティが存在するため、ソーシャルに該当する。

YouTubeを利用していないなら、検索トラフィックの貴重なソースを見過ごしていることになる。トラフィックがホームページに到達しなくても、ソーシャルメディアでの存在感を強める効果はある。

その結果、多くのコンバージョンが寄せられ、ブランドアウェアネスが高まり、そして、従来のGoogleのSEOでは得られないソーシャルの成長をもたらす可能性がある。

Facebook

Facebookは、高度な検索エンジンである。Facebookの検索エンジンは、Googleの検索エンジンと大きく異なる目的を持つ。Facebookは、コンテンツ、そして、個人および会社のアイデンティティの設定をインデックスするためだ。

Facebookの人物検索機能では、検索の設定を調整して、知り合いの可能性のあるユーザーを探すことが出来る:

facebook search

これはユーザーの人間関係を直接活用するため、重要な検索情報の源になる:

facebook people

また、具体的に絞り込むことが出来るため、自分が求めている結果を正確に反映させることが可能だ:

facebook filters

Facebookの検索バーは、あらゆるトピック、団体、個人、あるいは、アイデアで検索を実施することが出来る。毎日、大量の検索が行われており、利用方法を心得ている企業や事業に多くの的が絞られたリードを送り込んでいる。

これは全てGoogleとは関係がない。

Twitter

Twitterも検索エンジンである。そのスケールはとてつもなく大きい

Statisticbrainのレポートによると、2014年1月1日の時点で、Twitterの検索エンジンは、21億クエリ/日を処理していたようだ。これは驚くようなデータではない。検索エンジンのエキスパート達は、数年前からTwitterの検索スタッツに注目していた。

以下に、「google algorithm」をTwitterで検索した際の結果を掲載する。

twitter search

1つ目の結果は広告である。このツイートは考慮しなくても良い。2つ目の結果では、Search Engine Roundtableでバリー・シュワルツ氏が投稿した「Top news story」が表示されている。これは最新のトピックであり、1時間前に投稿されたばかりであった。

この類の検索には、個人的に魅力を感じる。なぜなら、最新の結果を得ることが出来るためだ。さらに、絞り込みをかけることも可能だ:

twitter filter

それでも結果に満足できない場合は、「高度な検索」機能を用いる手もある。

twitter advanced search

これは、通常、Googleの結果には反映されないレベルの検索である。

それでも、検索エンジンが違うだけであり、検索エンジンを意識した最適化には変わりはない。また、毎日21億回の検索が行われているため、多くのトラフィックを獲得するポテンシャルを秘めている。

当然ながら、Twitterの検索で返される結果はTwitterのみである。Twitterの検索結果で上位にランクインするためには、次の取り組みを実施しなければならない:

  • ホットなトピックをツイートで取り上げる。
  • ハッシュタグを使ってツイートを投稿する。
  • 定期的にツイートを投稿する。

Google+

Google+は、新たなソーシャルSEOにとって、恐らく、最高峰に位置するソーシャルネットワークだと言えるだろう。既にGoogle+は、既存のサークルのネットワークに属する人物、企業、団体、そして、グループに関して、パーソナライズされた検索結果を提供している。

google contacts

パーソナライズされた結果に加えて、Googleのオーサーシップランキングも浸透している。Googleのオーサーシップは、Google+のネットワークを介して、ソーシャルと結びつきがあり、結果のランク付けと結果のクリックスルー率に既に大きな影響を与えている。

google results

Google+は、検索への影響力を高め続け、「ソーシャルは新たなSEO」と言う指摘を裏付けていくのではないだろうか。

Googleはソーシャルページをクロール & インデックスする

つまり、フォロワーの人数は、アルゴリズムにとっては重要ではないのかもしれない。それでも、ソーシャルページのコンテンツは、インデックスされる。と言うことは、ソーシャルネットワークのページは、Googleに重要視されていることになる。

動画の中で、マット・カッツ氏は次のように発言していた:

FacebookのページとTwitterのページは、ウェブインデックスで、その他のページと同じように処理される。そのため、TwitterやFacebookで何かが起きた際に、Googleがクロールすることが出来るなら、検索結果に反映させられる。

若干、曖昧な表現である。「何かが起きた際に」と言うフレーズでは、何が起きるのか、そして、ソーシャルネットワーク上のどのようなページがインデックスされるのか分からない。

このレスポンスを基にして、私はカッツ氏の発言を次のように解釈した — 「Googleは一部のソーシャルページをクロールし、その結果の一部のみを返している」

自分自身で行った調査では、Googleは実際に個人のFacebookのページ、Twitterのアカウント、そして、LinkedInのページを検索結果に返していることが分かっている。 Facebookの場合、ページの特定のセクションを公開する設定にしている場合のみ、ユーザーのアカウントはSERPに表示される。

また、GoogleのSERPに関して言えば、会社のソーシャルページを用意することで、メリットが生まれる点も調査で明らかになった。強固で最適化されたソーシャルアカウントを持っている企業は、GoogleのSERPにソーシャルメディアのアカウントが掲載されることで、より大きな検索のメリットを得られる。

例えば、World Wildlife Fundの場合、クエリ「World Wildlife Fund」と「Wildlife Fund」で検索を行うと、Facebookのアカウントが1ページ目に掲載される。

google results

Googleで「Quicksprout」を検索すると、このサイトのFacebookのアカウントとTwitterのアカウントがSERPの2番目と3番目に表示される。

google results quicksprout

これも毛色は異なるものの、SEOの一種である。

まとめ

SEOにおけるソーシャルメディアの役目を説明するカッツ氏の動画は、未来の検索結果には、ソーシャルの結果がより緊密に統合されるようになる可能性があると示唆している。ウェブは、どう考えても、極めてソーシャルな場所である。

ソーシャルネットワークのフォロワーの規模は関係ないのかもしれない。しかし、検索に関しては、ソーシャル世界の存在感は、とても重要度が高い。

アルゴリズムは、巧みなSEOの手法を駆使して、操作し、騙し、丸め込むことが出来るほど、単純でもなければ、精彩を欠いているわけでもない。今こそ、ソーシャルウェブの大きなインパクトを理解する必要がある。

ウェブは、データだけでなく、人物、組織、グループ、大義、アイデア、そして、人材によって構成されている。Appleによって音声検索(Siri)の普及が進み、そして、Googleがハミングバードアップデートを導入したことで、検索のスタイルおよびシンタックスでさえ、人間味、または、会話の要素(日本語)を持つようになった。

ソーシャルを軸とした新しいSEOの時代に向けて、ソーシャルネットワークで、活発に行動を続けることが肝要だ。ソーシャルに注意を払い、管理し、改善し、強化し、そして、この有益なリソースにつながる状態を維持するべきである。

ソーシャルメディアのSEOにおける役割について、皆さんの意見を聞かせてもらえると嬉しい。


この記事は、Quick Spourtに掲載された「Why Social Is the New SEO」を翻訳した内容です。

ソーシャルとSEO(Google)の短い歴史も踏まえた上で示唆に富んだ良い記事でした。ソーシャルメディア上の情報発信が結果ウェブページからのリンクも増えることにつながり、インターネット上でのプレゼンスを高めていくことになりますし、ソーシャルが今後のSEOに重要なのは間違いなく。さらに情報発信といえばコンテンツが大事になってくるわけで。ソーシャル、コンテンツ、共に今後のSEOと切っても切れない関係です。 — SEO Japan [G+]

ハミングバードとオーサーランクとオーソリティの関係

10年前から存在したハミングバードらしきアルゴリズムの次は、最新のハミングバードについて勉強を。オーサーランクにオーソリティまで難解?なキーワードが出てきますが、内容は意外と理解できます。ハミングバードがどう動いているかを理解できる記事。 — SEO Japan

In-Depth Articles、そして、今後のオーサーランク等の機能において、オーサー(作者)の専門分野を理解する上で、ハミングバードは重要な鍵を握っているのだろうか?コンセプトベースのナレッジベースを利用して、オーサーのコンテンツが考慮されるため、その可能性は十分にあり得る。

Googleの検索エンジンに大きな変更を加えたハミングバードアルゴリズム(日本語)の目標は、スマートフォンに音声で入力するタイプの長く、複雑なクエリを正確に理解することだけではない。ハミングバードは、ウェブページ、Google+の投稿、投稿に掲載されたコメント、ツイート、ステータスアップデート等のソーシャルシグナルの中で、そして、メッセージに対するコンテキストの情報が少ない、短いテキストベースのメッセージの中で、記述され、そして、議論されたコンセプトとトピックを正しく理解することも目標に掲げている。

以下のスクリーンショットには、Probaseのコンセプトを基調としたナレッジベース(確率的ナレッジベースを用いた短文テキストの概念化から抜粋)を使って、ツイートを分析することで得られるコンセプトが記述されてている:

A breakdown of concepts that appear in specific tweets, according to the Probase knowledge base

Googleは、とりわけ固有名詞を含むクエリが入力された際、検索結果の隣にナレッジパネルを提示している。例えば、[Jerry Lewis](ジェリー・ルイス)を検索すると、Googleは、ウェブ上のページから抜粋したJerry Lewisのデータを表示する。この中には、Wikipediaに掲載されている情報、Jerry Lewis(コメディアン)が出演するイベント、出演したことがあるテレビ番組や映画、そして、Jerry Lewisを検索した際に、検索されることが多い人物 — Dean Martin、Bob Hope、Tony Curtis、Milton Berle等が含まれる。

Kanye Westで検索を行うと、データ、作詞を担当した曲の名前、パフォーマンスを行った曲の名前、リリースしたアルバム、そして、Kanye Westを検索した際に、検索されることが多い人物名等、同様の結果が表示されるが、Jerry Lewisの名前は盛り込まれていない。

A knowledge panel at Google on a search for kanye west

どちらのケースにおいても、Googleは、クエリ内の固有名詞を認識し、ナレッジベースでリサーチを行い、ナレッジパネルを表示している。また、表示するウェブ検索結果にもこの情報を利用する。しかし、Googleは、エンティティ(固有の人、物、物事)を調べているだけではない可能性がある。ユーザーが検索したことがあるクエリを検討する際に、エンティティのコンセプトと属性も探すと見られている。エンティティ、その属性、コンセプト、そして、キーワードを含むナレッジベースは、検索されたクエリを拡大して、上のProbaseの例のように、広範な関連する検索結果を表示する上で有効である。

Googleがコンセプトベースのナレッジベースを構築する仕組み

ハミングバードを深く理解するため、最近、私はMicrosoftのコンセプトベースのナレッジベース「Probase」について、2本の投稿「あなた、あなたの会社、または、製品はナレッジベースに存在しますか?」と「コンセプトベースのウェブ検索」の中で精査した。コンセプトを基盤としたナレッジベースを構築し、クエリの内容を正確に理解する各種の方法に関する特許が、昨年、Googleに付与されていた。また、Microsoftが発表したレポート「確率的ナレッジベースを用いた短いテキストの概念化」も同様の領域を取り上げている。以下に、その一部を抜粋する:

このレポートでは、コンセプトに関して、(世俗的な知識に関して、人間の知能と同じぐらい)豊かな情報を持つ確率的ナレッジベースを使って、テキストの理解度を改善する仕組みを紹介する。その後、ワードと短いテキストを概念化するための、ベイジアン推論メカニズムを開発した。我々は、テキストの用語の概念化において広範な実験を行い、Twitterのメッセージのような短いテキストを分割した。

潜在的なセマンティックのトピックのモデル化等、純粋に統計的なメソッド、もしくは、既存のナレッジベース(WordNet、Freebase 、Wikipedia)を用いるメソッドと比べて、我々のアプローチは、クラスタリングの精度を反映し、短いテキストの理解を大幅に改善する。

今後、短いテキストのメッセージを正確に理解するため、そして、オーサーが作成する記事のトピック、および、ウェブのページ上で議論されるトピックを理解するために用いられる、コンセプトベースのナレッジベースを作る仕組みを描いた、Googleに付与された複数の特許を私は調べていくつもりだ。

オーサーシップ & トピックの専門性の特定

Googleのオーサーシップは、ウェブ上、および、Google+やウェブのその他の場所で、自分が作成したコンテンツにデジタル署名を行うプログラムである。Googleは、オーサーが作成したメッセージ、ブログの投稿、そして、記事を理解し、取り上げるトピックに応じて、計測を行い、採点する手法を研究していると考えられる。「GoogleがGoogle+やソーシャルネットワークでユーザー生成コンテンツをランク付けする仕組み」の中で、私はGoogleが、このようなユーザー貢献(評価)スコアを作成する仕組みを描写した特許を取り上げていた。

評価と専門知識を、様々なトピックにおける各種のスコアと併用して、ランキングシグナルとして利用するためには、Googleは、ユーザーが作成した作品のコンセプト、そして、コンセプトと各種のトピックとの関連性やフィット感を理解するスキルを必要とする。「In-Depthの検索結果での表示」に関するページで、Googleは次のように説明している:

オーサーシップのマークアップは、アルゴリズムが、関連するオーサーとエキスパートを見つけ、検索結果で提示する上で有効である。

オーサーが特定のトピックで専門知識を持っているかどうかを判断するためには、Googleは、作品の内容を理解して、関連するトピックを取り上げている他のオーサーと比べて、どの程度の専門知識を持っているかを判断することが出来る必要がある。Pubcon 2013のキーノートプレゼンテーションで、オーサーのオーソリティについて、Googleのマット・カッツ氏は次のように語っていた:

Googleは、オーソリティを検知し、押し上げることにも注目している。 医学の分野を例にとって説明していこう。 医学分野でオーソリティとして認められている人物なら、そのことをGoogleに伝え、医学分野のクエリが現れた際に、上位に押し上げてもらいたいはずだ。これは手動の作業ではなく、個別のトピックの領域を選択しているわけではない。事実、数多くの様々なトピックに適用される。

そのため、ユーザー側は、特に何もする必要はないが、あるトピックのオーソリティなら、オーソリティの確立を続け、提供するコンテンツの量を増やしていくべきである。リソース、そして、オーソリティになるべきであり、実際にオーソリティになることが出来たなら、特定の変更によって、上位に押し上げられる確率は高くなる。

結論

ハミングバードを介したGoogleによるアルゴリズムの書き換えにおいて、コンセプトを中心としたナレッジベースが、オーソリティのトピックを計測する上で、Google+のスレッドやコメント等のソーシャルシグナルをより良く理解するために用いられる可能性は高い。

Probaseに関するMicrosoftのレポートに掲載されていた上のスクリーンショットは、このようなナレッジベースを使って、短いテキストのソーシャルメッセージから、コンセプトを抽出する仕組みを描いている。この仕組みは、固有のエンティティだけでなく、エンティティに関連する属性、そして、短いテキストで特定されたコンセプト、さらに、ナレッジベースにエンティティ/属性/コンセプトの関連性が存在しない場合には、キーワードとも連動すると考えられる。

Googleが積極的にナレッジベースを構築しており、ナレッジベースが拡大していくにつれ、異なる要素に絡む関連性が生まれていく点を覚えておいてもらいたい。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Hummingbird and Author Rank Authority」を翻訳した内容です。

他の記事への言及が多かったですが、ハミングバードが機能するにはナレッジベースの充実が必須であり、オーソリティの認識にも利用される、ということをまず理解しておきたいですね。 — SEO Japan [G+]

住宅購入とリノベーションの流れを知るインフォグラフィック

住まいに関するインフォグラフィクを配信しているLivinGraphics(リビングラフィックス)にて新作インフォグラフィックが公開されました。第3弾のテーマは、“中古物件購入とリノベーション”。なかなか分かりにくいこの2つの手順を、プロの視点からタイムライン方式で説明しています。– SEO Japan

※画像をクリックするとアート・クラフト・サイエンス株式会社、リカサ株式会社が運営する「LivinGraphics(リビングラフィックス)」のサイトに飛び、全体をご覧いただけます。

どうする?! 中古を買ってリノベーションまずは中古物件購入のポイントと、総予算を決定する内訳の紹介。中古物件の購入とリノベーション会社とのやり取りする最適なタイミングも確認できます。物件を決める前に必ずリフォーム会社と相談を!

どうする?! 中古を買ってリノベーションいよいよ物件購入、その時リノベーションの準備はどこまで進めれば良いのでしょうか?物件購入にはローン審査など事務処理をいくつも挟むので、契約成立まで意外と時間がかかることもわかります。

どうする?! 中古を買ってリノベーション最後に豆知識。実は、既存住宅(中古)の流通シェアは年々拡大しているものの、世界と比べると格段に低いという現状を説明しています。(より詳しく知りたい方は中古住宅とリフォームの現状を解説したインフォグラフィックもご参考ください。)

本インフォグラフィックは弊社がデザインをお手伝いさせて頂きました。

いざ「中古物件購入してリフォームしよう!」と決意しても、その効率的な手順を知らずに動いてしまうと後から後悔する事も。世界と比べると土地が極端に少ない日本で、「新しく建てる」よりも「新しく直す」中古物件購入&リノベーションの気運は高まっているようです。 — SEO Japan [G+]

絶対に失敗するスタートアップの創設者が言いそうな10の迷言集

ちょっとした面白ネタかと思って読んでみると、意外と考えてしまう一言もあったり。 — SEO Japan

自分のためにこのソフトウェアを作ったら、もともと私が思い描いていた通りの製品を大勢の人達が求めていることが判明した。

数名従業員を採用すると、CEOの仕事が随分と楽になり、差し迫った問題の処理に追われるのではなく、ハイレベルな戦略計画に力を入れることが可能になった。

インターフェースのデザインとコードの記述を行う前に、顧客候補について、あんなに時間を割いて考えるべきではなかった。

LLC、S法人、もしくは、C法人を形成するかどうかの判断は、スタートアップを成功に導く上で、大きな影響をもたらした。

会社の売却は、簡単に決めることが出来た。しかも、社員全員が同じ意見だった。

この会社が、従業員のいない新しい会社であり、ソフトウェアがバグだらけである点を、最初の数名の顧客に気づかれずに済んだ。これは演技力の賜物だ。

ソフトウェアの特許を申請したおかげで、ライバルは現れなかった。

最も効果的なマーケティングキャンペーンは、バズワードと曖昧な主張で固めたものだ。

MBAを取得していなかったため、他の人達よりも会社を作ることに苦労した。

道徳的、経済的に賢明だと思ったことに飛び付き、取り組みを始めるのではなく、もっと多くの文献を読んで、メリットとデメリットを熟考すればよかった。

コメント欄でさらに名(迷)言を紹介してもらえると嬉しい


この記事は、A Smart Bearに掲載された「10 things I’ve never heard a successful startup founder say」を翻訳した内容です。

最初の2つは特に深いと思いました。中には「自分のためにこのソフトウェアを作ったら、もともと私が思い描いていた通りの製品を大勢の人達が求めていることが判明した」ケースも無くはないと思いますが、それってホントに例外中の例外ですからね。ちなみにコメント欄にも「開発者をロックスターか忍者と呼びかどうかで議論した。」「起業の勉強は全てブログを読んで学んだ。」など色々書かれていて面白かったです。 — SEO Japan [G+]

プロが教えるサステイナブルなSEO戦略の秘訣

先日、サステイナブルじゃない企業の話を紹介しましたが、今回はサステイナブルなSEOについてのお話を。SEO業界といえば、Googleのアルゴリズムが今日レベルで進化する以前においては、SEO業者が有象無象に表れては消え去っていく過去10年間の歴史がありましたが、もちろん長期的に生き残られるサステイナブルなSEOはもちろん存在します。今回は10年以上に渡ってSEO業界で活躍してきたエキスパートがサステイナブルなSEOの極意を伝授してくれた記事を。 — SEO Japan

先月、私はSMX Westの「Long-Term SEO: How To Win For Years, Not Days」(長期的なSEO: 数日間ではなく、数年間に渡って成功する秘訣)セッションに参加した。私は1995年から検索業界で働いており、現れては、消えていくSEOのトレンドや手法を間近で見てきた。また、その一方で、根本的な世界共通のコンセプトが、時間の経過と共に強くなっていく経緯も見てきた。

私が知りたかったのは、現在流行している戦略、そして、時の試練に耐えることが出来る戦略であった。ウェブページに関する情報の手掛かり、そして、内容に関するヒントを得られるのだろうか?リンクの獲得に力を入れるべきだろうか?そもそもこの戦略は維持可能なのだろうか?それとも、SEOの過去の遺物に成り下がってしまったのだろうか?

そして、検索エンジンのエキスパート、ダニー・サリバンが巧みに表現していたように、「常にアルゴリズムを喜ばせる試みを行っているのだろうか」?

これから、サステイナブル(維持可能)なSEOに関する、パネリストの見解を紹介していく。

Sustainable SEO

長続きするSEOのコンセプトは、時の試練に耐える戦略、手法、そして、実装で構成される。

Outspoken Mediaのリア・ドライズデールCEOは、「最初から最後まで、サイトを管理するのは自分次第だ。選択する戦略と手法…その全てが最終的に自分に返ってくる」と冒頭で発言した。

ドライズデール氏は、「ウェブサイトのオーナーは、短期的な「見せ掛けの目標」(個人的にこの表現を気に入っている)を掲げるのではなく、もしくは、リスクを評価せずに近道を選ぶのではなく、全体像にスポットライトを当てるべきである。ブランドに傷をつけないように注意し、リスクを関係者に伝えるよう心掛けるべきだ」と力説していた。

また、同氏は、「人間の行動が、アルゴリズムをアップデートさせる」と指摘していた。ドライズデール氏は、主張を裏付ける証拠として、マット・カッツ氏のブログに投稿された記事「SEO目的のゲスト投稿の腐敗と衰退」を挙げていた。

私は、数年前に行ったページランクスカルプティングに関する警告を思い出した。大勢の熱心なSEOの関係者やウェブサイトのオーナーは、SERPのビジビリティを確保するためには、手段を選ばない。長期的な視点で考えると、このような短期間の戦略は、有害無益となる。

TruliaでSEOディレクターを務めるマーク・マンロー氏は、長期的なSEOに総合的にアプローチする: 組織全体にSEOの情報を組み込み、ブランドの評判を高めていく。「リンクは消えるかもしれないが、評判は永遠に残る。」とマンロー氏は述べていた。

(過去、そして、現在の)ブランドの評判を築く方法を幾つか紹介する:

  • リンクの交換とリンクネットワーク
  • ウェブディレクトリと分野に特化したディレクトリ
  • リンクの購入
  • プレスリリース
  • アーティクルディレクトリ
  • インフォグラフィック
  • ソーシャル
  • コンテンツマーケティング

一部の戦略は既に廃れているものの、適切に実施すれば、検索エンジンのトラフィック、そして、信頼を得る方法として妥当であり、頼りになる。例えば、リンクの交換は、大昔のSEOの手法のように思えるかもしれない — スパム行為として、ペナルティーをもたらし、インデックスから排除される可能性がある。しかし、例えば、米国の家庭内暴力のシェルターがお互いにリンクを張った場合は、どうなるのだろうか?すると、家庭内暴力の被害者は、近いシェルターを見つけやすくなる可能性がある。

さらに、ドライズデール氏とマンロー氏は、プレスリリースがPR(パブリックリレーション)の手法として息絶えたとは考えていない。プレスリリースは、最適化の目標を支える効果のある配信手段である。要は、SEOの近道を適切な観点で考える必要があるのだ。

マンロー氏は、「最高のリンクは、頼んで、得るリンクではない。そのため、リンクを張りたくなる理由を作り出す必要がある。だからと言って、リンクを求める行為を慎む必要はない。リンクに値する優れたコンテンツを持っているなら、適切な人物に接触し、リンクを求めたって構わないのだ。リンクの自発性を維持し、アンカーテキストはリンクを張る側に一任しよう。」と呼び掛けている。

次にStone Temple Consultingのエリック・エンゲCEOが登場した。エンゲ氏は、「ターゲットのオーディエンスに信頼してもらうためには、オーディエンスのことを、オーディエンスのニーズ、考え方、サイトを利用する方法を理解しなければならない。」と指摘していた。

「SMX Westのキーノートで、アミット・シンガル氏が話していたように、Googleは、ユーザーに徹底的に焦点を絞っており、パブリッシャーにも同じ姿勢が求められる。今後の数年間において、どのような変化が展開されていくのか予測するのは難しいが、変化がやって来ることは間違いない。そのため、パブリッシャーもユーザーに焦点を当てる必要がある — Googleが探し出し、重視しているのはユーザーだからだ。これこそ堅実なSEOへのアプローチである。」

それでは、エリック・エンゲ氏による、長期的なSEOに関する気の利いた教訓をリストアップしていく:

  1. エキスパートになれないなら、諦める。中途半端な姿勢では、信頼を築くことは出来ない。
  2. 信憑性は誤魔化しにくい。
  3. 究極の差別化を試みる。お決まりのコンテンツでは、前に進むことは出来ない。
  4. リンクは結果であり、目標ではない点を理解する。
  5. 評判とブランドに(最優先課題として)力を入れる。自分に票を投じることは出来ない。
  6. プレスリリースの本当の価値: メディアに好奇心を持ってもらう。
  7. 自然に見えるのではなく、自然になる必要がある。
  8. 強固なソーシャルメディアの存在感は、内蔵型PRチャンネルに等しい。
  9. インフルエンサーは、反応を加速させる力を持つ。
  10. 他の人達のために問題を解決する行為こそが、エンゲージメントであり、この行為は記憶に残る。
  11. 良いリンクだと説明しなければならないようなリンクは、良いリンクではない。
  12. 管理する会社によって、自分の評価が決まる。

エリック・エンゲ氏は、この長期的な戦略を連動させる仕組みを図の中で分かりやすく説明している(下のSlideShareの30ページ目のスライドを見てもらいたい)。

「SEOは、ここ数年の間に大きく変わり、Googleがますます検索の品質を重視し、ナレッジグラフを導入し、そして、検索の質を改善するにつれ、変化はますます増えていくだろう。パブリッシャーは、SEO戦略を「現時点で効果のある取り組み」ではなく、Googleが「向かおうとしてい場所」に定める必要がある。その上で、ターゲットのオーディエンスの評判を築く取り組みこそが、最も有効である。」とエンゲ氏は主張している。

さらに、エンゲ氏は、質の高いサイトの条件に関して、マット・カッツ氏にインタビューを敢行している。このインタビューの中で、カッツ氏は次のように述べている:

評価を高める取り組みを行っているなら、適切なアクティビティを行っていると言えるだろう。これこそが、Googleが発見し、最も重要視することを望むシグナルである。

「SEOの情報を組み込む取り組みが、SEOのチームとなる。そこで、チームメンバー同士のコミュニケーションを促し、重役の支持を取り付け、グループ間の相乗効果を求めよう — ユーザー体験(UX)、インフォメーションアーキテクチャ(IA)、コンテンツの最適化、テクニカル等々」と言うマンロー氏の発言に全てが集約されている気がする。

そして、「全ての取り組みが連動する世界を私達は必要としている — その連係役を務め、メリットを得るのがSEOである。」とエリック・エンゲ氏は結んでいた。

長期的にSEOのトラフィックを得たいなら、力を合わせて、関係者全員(ブランド、ユーザー、そして、検索エンジン)がメリットを得られるように、同じ目標を目指す必要がある。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Long-Term SEO: Sustainable Tactics, Strategies & Solutions」を翻訳した内容です。

SMXのセッションを元にした内容でしたが、プレゼンも人それぞれで興味深かったですし、内容も納得できるものでした。「全てのウェブ運営の取り組みの連係役を務め、またメリットも得るのがSEO」というのはナルホド、と思いました。責任者がSEOの重要性と他作業との関係性を理解し、SEO担当者が高いレベルでそれを実施できることがカギにはなってきますし、中々の難易度の話ではありますが、やっているところはやって効果を上げています。 — SEO Japan [G+]

季節とパーツ別で見た、女性のムダ毛インフォグラフィック

多くの女性の悩みである「ムダ毛」。脱毛サロンのミュゼが公開したちょっと赤裸々なインフォグラフィックをご紹介します– SEO Japan

※画像をクリックすると「ミュゼプラチナム」のサイトに飛び、全体をご覧いただけます。
各部位の処理率を見てみると、ワキはどの季節も処理率が高め。ヒザ下は、季節によって大きく違いが出ているのが分かります。

女性のパーツ別ムダ毛処理率 インフォグラフィック
男性に対するアンケート調査によると、6人に1人は女性のムダ毛で幻滅し、半数以上がムダ毛が気になることがあると回答しています。特に気になるのはワキとヒザ下。その他にも「手の甲・指」「えりあし」等、細かい箇所をチェックしている人もいるようです。

※本インフォグラフィックは弊社がデザインをお手伝いさせていただきました。

腕を組んだ時にチクチクするなど、男性からするとちょっと言いづらい事もあると思いますが、最近は男性もヒゲや胸毛などの脱毛処理を行う人も増えてきているのだとか。「毛」とは一生上手にお付き合いしていきたいものですね。 — SEO Japan [G+]

航空会社がソーシャルメディアで災難に遭う – 米国発ウェブマーケティング業界ニュース4月中旬号

今週の海外ウェブマーケティングニュースは、日本でも良くある大企業がソーシャルメディア上のトラブルに巻き込まれた話から、Twitter/Facebook/Googleを中心にソーシャル界隈の話題が盛り沢山。 — SEO Japan


Someone got their wings clipped this week
今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・世界中に広まったツイート、・ソーシャルを活用するブランドの見本、・TwitterとGoogleのデータおよび計測の進化、・Facebookを介して友達を見つける機能、・企業をいいね!すると訴えられなくなる、・ブランド同士の喧嘩のメリットとデメリット、・次にブレイクするソーシャルプラットフォーム、・オーディオの台頭等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

インダストリー

  • 航空会社、そして、ソーシャルメディアにとって、今週は散々な一週間であった:

Time spent on social networks by platform - 2014

プラットフォーム

計測/基準/ビッグデータ

法律/人事

  • ドラッグストアのDuane Readeは訴訟問題に対処しなければならないようだ。同社が、女優のキャサリン・ハイグルが、まるで同社を支持しているような写真をTwitterに投稿したためだ。個人やメディアが、このような公開されている写真を利用する行為は、許容されると見られているものの、企業の場合は異なる — 営利目的のプロモーションだと見られるためだ(LinkedIn)。
  • General Millsは、今後、流行りそうな取り組みを率先して行っている — 同社は、サイトの利用規約に、Facebookで同社をいいね!した場合、訴える権利を失う点を警告する文言を加えたのだ(New York Times)。

コンテンツ

  • 企業同士が喧嘩を始める行為には、メリットとデメリットがある(Contently)。
  • Red Bull、General Electric、そして、Intelは、ブランド独自のコンテンツで大きな成功を収めている。その理由がこの記事に綴られている(CMO.com)。
  • 読者を増やす個性的な方法を紹介しよう: Quartzがニュースレターに対して実施したように、プロセスを簡素化すると良い(Nieman Journalism Labs)。
  • 新世紀世代は、ユーザーが作成したコンテンツを好む。事実、その他のメディアと比べ、50%以上信頼している(Mashable)
  • メッセージを広めるコンテンツ配信プラットフォームは、多数存在する。この判断基準を参考にすると良いだろう(Contently)。

ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

  • 次にブレイクするソーシャルネットワークを知りたいだろうか?残念ながら、新たにブレイクするソーシャルネットワークは存在しない。チャットアプリ、匿名プラットフォーム、そして、メディアに特化したサービスによって、分裂が生じているためだ(SHIFT Communications)。
  • 自然な企業のコンテンツを犠牲にして、より多くの個人のコンテンツをニュースフィードに流すFacebookの決断に対する議論が、ヒートアップしている。最近では、Facebookはいい人を気取っていると表現する意見もある(Contently)。
  • BuzzFeedは、Social Tune In ProgramをIFCとBravoにデビューさせ、ソーシャルTVを現実にしつつある。BuzzFeed Blockは、BuzzFeed独自のコンテンツ、このプログラム限定のスタイル、そして、オンラインのコンテンツを含む総合的なプログラムである。BuzzFeed Blockは、ソーシャルTVの大半が、同期していない点を認識している(BuzzFeed)。
  • 24時間体制で対応可能な従業員を用意する取り組みは、賢明な戦略なのだろうか?(Bertrand Duperrin’s Notepad)
  • 今後は、オーディオから目が離せなくなりそうだ。
Mobile app usage of radio listening increases by 50%
  • エリック・クァルマン氏(@equalman)は2014年版ソーシャルノミクス動画をアップデートした。現在のデジタル/ソーシャル世界の状況を示す素晴らしいスタッツが多数紹介されている。


画像: quintanomedia(Flickr)


この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital – 4/17/2014」を翻訳した内容です。

じっくり読みたくなるニュースが多かったですね。TwitterのGnip買収、そもそもGnipを知りませんでしたが、Twitterのデータを活用しているビジネスは世界に多数ありますし、今後の展開が気になります。Googleによるオンラインとオフラインの購買行動調査も、今後Googleの新たな広告商品につながっていきそうな話ではありますが、それ以上にデータとして結果が気になる内容でした。 — SEO Japan [G+]

10年前に存在したGoogleのハミングバードアルゴリズム

ハミングバードアルゴリズムの特徴の1つが、検索されたキーワードの意味をGoogleが推測し、検索結果を返すこと。Googleのエンティティ検索の技術が活用されたアルゴリズムともいえますが、実は、同じような技術が既に10年前にGoogleによって取得されていたらしい?!そんな気になる話題をSEO by the Seaから。 — SEO Japan

9月(2003年)、Googleは、検索エンジンのユーザーが投稿したクエリを書き直すアルゴリズムを導入したと発表した — このアルゴリズムには、「ハミングバード」と言うコードネームが与えられていた。当時、私はハミングバードとの関連性がとても高いと見られる特許に関する記事を作成していた。この特許は、長く、複雑なクエリを書き直し、その一方で、クエリ内の全てのワードに注目する取り組みに焦点を絞っていた。そのため、私はこの記事に「Googleハミングバードと思われる特許を分析」(日本語)と言うタイトルをつけた。

Hummingbird Image from the Department of Forestry

野草に関する記事の画像 — US Forest Serviceのビル・メイ博士

Googleには、クエリの書き直し(クエリの拡大やクエリの拡張と呼ばれることもある)に関する複数の特許が与えられている。これは、ユーザーがニーズを満たすために必ずしも最適なキーワードを選択していなくても、検索エンジンが、ユーザーが求めている結果に近い結果を提供する確率を高めるための取り組みである。また、最近、私は、Googleが、クエリを書き直す仕組みに関する特許を取り上げたが、Googleは、ページのランク付けの可能性を正しく理解するために、検索の情報のやり取りに注視する枠組みを作っているように思えた。

検索のスペリシャリスト、ダニー・サリバン氏は、ハミングバードの変更点をよくある質問集形式(日本語)でまとめており、その中に、次の質問と回答が掲載されていた:

新しいエンジンは古いパーツを利用しているのか?

どちらとも言えない。一部のパーツは今でも問題なく動くため、捨てる理由はないが、頻繁に交換が行われるパーツもある。グーグル曰く、ハミングバードは、既存のパーツと新しいパーツで構成された新しいエンジンであり、10年前のテクノロジーを用いて10年前の需要に応えるためではなく、現在の検索の需要に応えることを念頭に置いて、整備されている。

以前から、クエリの書き直しに関する特許の作成にGoogleが取り組んでいたことを知っていた私は、この難題にチャレンジすることに決めた。ハミングバードの仕組みを描写した、約10年前に申請された特許を見つける決意をしたのだ。私は真剣に捜索を行い、その結果、Googleの検索の品質を統括し、先日のハミングバードの告知にも関わっていたアミット・シンガル氏が、考案者に名を連ねる特許を探し当てることに成功した。この特許で描かれているテクノロジーは、よく似ているものの、遥かにシンプルであり、モバイルデバイスのユーザーが、会話型の検索に対応する際に抱えるニーズに焦点を絞っているようには見えなかった。当該の特許は、次のようにこのテクノロジーを説明している:

ユーザーが入力する検索クエリは、通常、ユーザーが求める情報を表現する多くのクエリのうちの1点のみである。例えば、車の交換部品を探している場合、検索クエリ「car parts」を入力すると推測される。しかし、検索クエリ「car part」、「auto parts」、もしくは、「automobile spare parts」は、関連する結果を返す上で、「car parts」と同程度、もしくは、それ以上に有効だと見られる。通常、ユーザーのクエリには、ユーザーが適切と見なす文書を返す上で有効な複数の代わりのクエリが存在する。

従来、1つ目のユーザーのクエリに関連する追加のクエリは、検索用語の異なる形式に応じて(例えば、「part」や「parts」)、あるいは、検索用語の類義語に応じて(例えば「car」の代わりに「auto」)、検索エンジンによって自動的に作られる。こうすることで、検索エンジンは、ユーザーの検索クエリとは完全にマッチするわけではないものの、同じように関連する文書を見つけられるようになる。

面白いことに、この過去の特許は、2003年に申請されていたものの、付与されたのは2011年であった。

クエリの意味の情報に基に検索クエリを改善
考案: アミット・シンガル、メヘラン・サハミ、ジョン・ランピング、マーシン・カスケル、モニカ H. ヘンジンガー
付与先: Google
米国特許番号: 8,055,669
付与日: 2011年11月8日
申請日: 2003年3月3日

概要

検索エンジンに対する検索クエリが、検索クエリから得られる情報を考慮して、当該の検索クエリの用語に意味が近い代わりの用語を盛り込むことで、改善される可能性がある。ここでは、検索クエリ内のもともとの用語の意味が近い一連の代わりの用語の初期のセットが作られる。

初期の代わりの用語のセットは、もともとの検索クエリから得られる情報と比較される可能性がある。例えば、1つ目の検索クエリを使って行われた検索に対する文書の情報が挙げられる。もともとの検索クエリから得られる情報との関係を基に、もともとの検索クエリに1つ、または、複数の代わりの用語が、加えられることもあり得る。

この特許は、クエリの書き直しには、複数の方法が存在すると指摘している。また、2つのメソッドを紹介しており、クエリ内の一部の用語を使い、もともとのクエリ内のワードの一部を変形するために「語幹解釈」を用いるか、もしくは、類義語辞典でワードを調べるかのいずれかが採用されるようだ。語幹解釈は、同じ語幹を持つワードに注目し(例えば、congressとcongressional)、同じワードのバリエーションを用いてクエリを書き直す。類義語辞典の利用は、「car」を「automobile」等の類義語で置き換える仕組みを用いていると考えられる。

2013年に付与された特許は、この2つのアプローチの問題点を次のように説明しているs:

語幹ベース、および、類義語ベースの手法を使って、追加の検索クエリを探そうとすると、同じ状況では、同じような意味を持つものの、異なる状況では意味が異なる2つのワードを処理する際に、大きな問題が生じる。例えば、「automobile」は、クエリ「Ford car」においては、「car」に近い意味を持つものの、クエリが「railroad car」の場合は異なる。その結果、このアプローチを採用すると、無関係の結果を返す検索クエリを作り出してしまうことがある。また、クエリ「jaguars」が、語幹「jaguar」から生じる場合、クエリの意味が、動物から、人気の高い自動車メーカーに変えられてしまうこともある。

私が「ハミングバードの特許」と呼ぶ最近の特許は、語幹解釈や類義語、あるいは、Googleが研究してきた類義語を特定する手法には全く触れていない。しかし、どちらの特許も、クエリとして用いられる各用語に対して、検索結果内で、もしくは、クエリのログファイル内で、同時に起こるワードを、クエリを書き直すために用いる類義語の候補として、特定する仕組みを描いている。2003年に申請された特許もまた、もともとのクエリの「クエリのコンテキスト」を理解して、意味の通るクエリを書き直す試みを取り上げている。

もともとのクエリ全体のコンテキストを考慮している新しい特許は、クエリを書き直すために用いるプロセスを、より分かりやすく説明している。従って、新しい特許は、このタイプのクエリの前処理の仕組みについて精査を重ねた後で、作られた可能性がある。特許「共起する用語をベースとした類義語の特定」では、このプロセスにおいて、クエリのコンテキストは重要な鍵を握ると指摘していた:

基本的に、この特許で描写されているテーマにおいて斬新な点は、検索クエリに含まれている特定のクエリに対して、前後以外のコンテキストを使って、類義語の候補を評価するメソッドに表れている。特定のクエリの用語の前後以外の検索クエリに含まれる追加の用語に応じて、候補の類義語が、当該のクエリの用語にとって、類義語なのか、もしくは、代わりの用語なのかを特定するため、評価が行われる。例えば、検索クエリに複数の用語が含まれる場合、検索クエリの始めに位置するクエリの用語内の特定のコンテキストが、最後に位置するクエリの用語によって定義されることがある。クエリの用語に対するコンテキストを利用すると、「候補の類義語 = 当該の特定のクエリの用語に対する類義語」である点に関して、自信を持つことが可能になる。

現在のテクノロジーと10年前のテクノロジーでは、共起する用語を探して、クエリのコンテキストをより正確に理解するシステムを基に、セマンティックを分析する精度が改善されたように思える。

結論

ここ数週の間に、ハミングバードをより分かりやすく説明しようと試みるブログの記事が多数投稿されていた。

中には、ハミングバードを、Googleのナレッジグラフベースを活用して、クエリやページを説明する固有のエンティティを理解するためのアルゴリズムと説明するブログがあった。しかし、ハミングバードの告知では、検索の90%が影響を受けると指摘されており、特定の人物、場所、事象のクエリだけが影響を受けるとは考えにくい。また、今回紹介した特許で挙げられていた例には、固有のエンティティは含まれていなかった。

schema.orgのマークアップ等、セマンティックをベースとしたアプローチが、ハミングバードの仕組みにおいて重要な鍵を握っているのではないか、と問われたことがあるが、私は否定的な見方をしている。schema.orgのマークアップは、インデックスするページの内容を検索エンジンが理解する上では役に立ち、リッチスニペットにつながる可能性はあるものの、クエリを書き直し、コンテキストを正確に理解する取り組みとは関係がない。

ハミングバードを考慮して、キーワードリサーチの方法やコンテンツの作成を変えた方が良いのだろうか?キーワードを調べている際にコンセプトに焦点を絞っているなら、変える必要はないだろう。「キーワードリサーチの代わりにコンセプトリサーチを行うべきか?」の中で、私は次のように指摘した:

何らかのトピックに関して記事を作成している時、あるいは、キーワードリサーチを行う時は、利用することに決めたワードが、ワードをつなげただけではなく、様々な側面を持つ特定のコンセプトを表現するように心掛けるべきである。

ハミングバードを考慮して、リンク構築を変えるべきだろうか? Googleのランク付けにおいて、ページランクは今でも用いられており、また、リンクをページに集める取り組みは、引き続き実施する必要があると思われる。しかし、ハミングバードアルゴリズムでは、各種の検索エンティティの間の関係に関して、データが集められる方法を正しく理解することが、検索結果のランキングに影響を与えるようになると推測される。検索エンジンのユーザーが、特定のクエリに対して、特定のページをクリックして、長時間留まる傾向があるなら、クリックして、滞在するページは、ハミングバードの下で、上位に押し上げられる可能性がある。

追加: 2013年11月10日 – 2013年11月5日、同じ特許(クエリの意味の情報を基に検索クエリを改善)の続きがGoogleに付与されていた。新たに付与された特許では、請求項が、実に興味深い内容に、大幅に書き直されていた。新しい特許は、クエリ内のもともとの用語に代わりの用語を用いて、逆文献頻度をカウントし、修正されたクエリの結果のセット、および、もともとのクエリの結果のセットにおいて、代わりの用語が表示される回数を確認する手法を描いている。この特許の更新が行われたタイミングに、実に興味をそそられる。以下のリンクは、本特許の古いバージョンへと導くので、お望みなら、請求項を比較してもらいたい。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Google’s Hummingbird Algorithm Ten Years Ago」を翻訳した内容です。

当時からハミングバードレベルの発想があったかはともかく、ユーザーの利便性を考えても意味ある技術とは思いますし、流石Googleという感じですよね。。2003年といえば、検索マーケティングに一切関わっていなかった読者の方も多いのではないでしょうか?そして記事で紹介されていた特許以上に最後の「特定のページをクリックして、長時間留まる傾向があるなら、クリックして、滞在するページは、ハミングバードの下で、上位に押し上げられる可能性がある」の一文もより気になる内容でした。最強のSEOはユーザー滞在時間が長いページ&サイトを作ること、まさにコンテンツの中身が問われる時代ですね。 — SEO Japan [G+]

有効と答えた人はたったの13%!?リンク否認ツールに関するアンケート調査

検索エンジン関連のニュースやフォーラムの注目スレッドなどの記事を、ほぼ毎日配信しているSearch Engine Roundtable。ファウンダーのBarry Schwartz氏から記事掲載の許可をいただきましたので、今後もSEO Japanで紹介させていただきます。

記念すべき第一回目の記事は、リンク否認ツールの効果についてのアンケート調査です。ペナルティ解除のために不可欠なこのツール。実際の効果はどの程度あるとWebマスターは感じているのでしょうか???– SEO Japan

「Googleの否認ツールは有効か、それとも有効ではないか?」昨年、我々は否認ツールに関するアンケートを行い、上記の質問を投げかけた。

御存知の通り、2012年の10月にGoogleはリンクの否認ツールを公開した。それ以降、WebマスターとSEO担当者はこぞってこのツールに夢中になり、常に使用し続けてきた。

しかし、否認ツールは有効に作用しているのだろうか?否認ツールを使うことで、検索結果のランキングの上昇や、ペナルティの解除というような結果を得ることができているのか?もちろん、事実として、否認ツールがペナルティ解除に役立っていることは知っている。しかし、常にランキングの上昇にも貢献しているのだろうか?毎回というわけではない。

我々が行ったアンケートに対し、670人以上の回答を得ることができたが、有効だと答えた人数は全体の13%に過ぎなかった。37%の回答が、「有効であるかどうかわからない」であり、50%の回答が、「全く影響がないこと」に自信を持っているようだ。

以下にグラフを掲載する。

否認ツールの有効性に関するアンケートの調査結果グラフ

*免責事項:こちらの結果に対する結論を出す前に、以前私が投稿した、こちらの記事を参照して欲しい。

今件についてのディスカッションはBlack Hat Worldのフォーラムで引き続き行われている。

*注:本日私は休暇を取っており、今記事は事前にアップされるように設定をしていたものだ。そのため、コメントに対する返信などが遅れると思うが、先にお詫びを申し上げておきたいと思う。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Only 13% Claim Google’s Disavow Tool Worked For Them」を翻訳した内容です。
低品質なサイトからのリンクがランキングの下降やペナルティの原因となり得ることは周知の事実です。故意にしろ、無意識にしろ、こうしたリンクへの否認リクエストは確実に処理して欲しいところですね。皆様の中にも否認ツールを使用した方がいらっしゃると思いますが、今回のアンケート結果と比べ、自身の効果はいかほどだったでしょうか???– SEO Japan [G+]

検索マーケティングはセクシーじゃない?

21世紀で最もセクシーな職業といえばデータサイエンティスト(私じゃなくて米国でそういわれているという話です)ですが、しばらく前まで最も旬な職業といえば検索マーケッターだったはず?(そうでもないか)検索広告、SEOが中心だった2000年代に比べソーシャルの普及とDSP、DMP等アドテクの台頭で若干存在感が薄くなった感もある検索マーケティング。米国の最新のカンフェレンスから検索マーケティングの今を探る。 — SEO Japan

私は検索の魅力に関するこの記事を、カリフォルニア州のマウンテンビューにあるコンピュータ歴史博博物館の「緑の間」で書き始めた — この情報があるだけで、私がギークである点は、私のことを知らない方でも、容易に推測することが出来るはずだ。

なぜこの博物館にいたかと言うと、LiveRamp 2014カンファレンスがこの博物館で開催されたためだ。データテクノロジー会社が主催したこの毎年恒例のイベントで、私はざわつく会場を去り、一人で考え事をしたくなった。30年以上この業界で活躍するパトリック・コノリーCMO(現在はWilliams-Sonomaのマーケティングを担当)と和気あいあいと会話を交わした後、あるアイデアが頭から離れなくなった。それは、「検索は今もセクシーなのか?」と言う疑問だ。

LiveRampのマーケティングカンファレンスは、デジタルマーケティングの最新のトレンドと未来をテーマに掲げていた。「オーディエンスの精度」等のトピックに関する素晴らしい話し合いが行われ、また、DSP、DMP、SSP、そして、RTB等の頭字語が飛び交っていた。しかし、その中にSEOは含まれていなかったのである。

LiveRampカンファレンスの参加者は重役が多く、私の知る限り、1000名以上が参加していた。サンプルとしては大きな規模ではないものの、重役がSEOに対する興味を失いつつあることを示唆していると言えるだろう。

もともとSEOはセクシーではなかった

しかし、2012年に行われたAltimeter Groupの調査によると、魅力に関して、もともとSEOは下位に沈んでいたようだ。この調査は、56名のインタビューで構成されていた — 25名のフォーチュン 500に名を連ねる世界的な企業に勤める人物、そして、31名のマーケティングエージェンシーの従業員、コンサルタント、そして、ソートリーダー(革新的なアイデアを示すことが出来るエキスパート)がこの調査に参加した。SEOの人気がいかに低いか確認してもらいたい。

Content types

この2012年の調査では、ディスプレイとリターゲティングは姿を見せず、また、ソーシャルやモバイルも上位に位置づけられていなかった点は、注目に値する。

現在に話を戻すと、マーケッター達は、この2つのマーケティングの手段に大いに注目しているように見える。 また、カンファレンスのセッションでも証明されたように、オーディエンスの分割のテクノロジーとリマーケティングにおける改善は、ディスプレイとリマーケティングが2014年に重要度を増すことを物語っている。

当然だが、これはとても理に叶っている。マーケティングも良いが、ターゲットを絞ったマーケティングはもっと良い。ターゲットのオーディエンスを理解する取り組みは、昔からマーケティングの基本中の基本であり、現在、スタイルと方法を大幅に変えて、再びその姿を現している。

現代のマーケティングのプロのデータには、オンラインおよびオフラインで向かう場所を含む、一般のウェブサーファーの行動に関するあらゆる情報が反映されている。実に頼りになる 情報だと言えるだろう。

効果的な、統合的なSEO/SEMのプロセスの仕組みを見ていこう:

私には2014年にSEOを優先する方針は、人気がなく、その他のターゲットを絞った有料メディアが注目を集めているように思えるが、チャンネル間マーケティングに関する大々的で、セクシーな議論から、SEOを除外する行為は、重役陣にとって適切とは言い難い。

例えば、有料検索、とりわけパフォーマンスマーケティングは、従来、広告費用対効果(ROAS)を重要視する傾向があるため、アウェアネス(認識)関連のキーワードはコストが高くつく。しかし、ここでSEOが心強い味方となる。さらに、SEO戦略では、コストの高いCPCの用語に対する自然なポジションを上げる以上のメリットをもたらすことがある。

見過ごされがちなSEOと他のマーケティングチャンネルの統合戦略

  • 需要またはコンバージョンの観点で、インパクトを与えるハイコストのCPCのキーワードをリストアップする。
  • このリストをキャンペーンに分類して、各種のオーディエンスのパーソナリティに訴えかける戦略に応じて、それぞれのオーディエンスのタイプに狙いを定める(コホート)。
  • このデータを、SEOチームに渡し、それぞれのプロフィール/パーソナリティにおいて、Googleで上位にランク付けされているウェブサイトを特定する。
  • それぞれのハイコストのキーワードを検索する消費者に接触している(SEOおよび有料の結果で)上位のウェブサイトを特定する。このSEOのランキングの結果を使って、ディスプレイの内容に関する戦略を改善する。
  • ディスプレイ戦略の一環として、マーケッターは、有料ソーシャルキャンペールでのターゲティングを改善するために、追跡を展開することも出来る。
  • eメールの情報を入手すると、eメールキャンペーンの関連性を改善することも可能になる。

今週行われたSMXで、この戦略を得意とするティム・メイヤー氏と話をする機会を得た。現在、同氏はTrueffect.comでマーケティングの取り組みを統括している。SEOとその他のマーケティングの手段 — 特にディスプレイ — を組み合わせる方針について、メイヤー氏の意見を求めた。以下にメイヤー氏が指摘してくれたポイントを幾つか加えていく:

ディスプレイと広告を提供する場所で検索のクリックを加えると多くのアドバンテージが生まれる:

1. アトリビューションと最後にクリックした場所を正確に解明することが出来る。つまり、最後のクリックが検索のクリックであった際にCPAを広告ネットワークに支払うことも、そして、PPCをAdWordsに支払うこともなくなる。広告スポンサーは、様々な領域で検索とディスプレイを実施し、コンバージョンに2度料金を支払ってしまうことがよくある。!

2. 第一者のクッキーを追跡メカニズムとして活用する。また、広告アクティビティの長い文字列を作り、コンバージョンのイベントの前に起きた多くの接触のインパクトをより正確に理解することが可能になる。すると、ディスプレイ等の[セールスファンネル]の上部のアクティビティのインパクトを証明する上で役に立つ。

3. AdWordsの広告グループのIDをタグ内で継承する取り組みも有効である。なぜなら、カスタマージャーニー/顧客のストーリーをデータを使って、再現する上で役に立つためだ。

ご覧のように、SEOのデータは、有料ソーシャルキャンペーン、ディスプレイキャンペーン、そして、eメールキャンペーンでターゲットを絞る方法を改善することで、有料検索のROIを高める取り組みに活用することが出来る。 統合型パフォーマンスマーケティングに対する全体的なアプローチではあるが、私の知る限り、誰も取り上げていない。

私には理由が分からない。これは、SEOをとてもセクシーにする取り組みであり、何とかして、SEOに魅力を取り戻そうと私は試みている。

チャートの画像: Altimeter Groupから許可を得て使わせてもらった。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Is Search Marketing No Longer Sexy?」を翻訳した内容です。

タイトルを見て多くの人が思ったように、そもそも検索マーケティングはセクシーでもなんでもなく元々ゲリラ的であり労働集約的な作業も多い地味なマーケティング手法だったわけですが、、、記事にもあるように、そのせいか効果の割にそこまでマーケッターや手法が脚光を浴びることもなく、どちらかというと毛嫌いか無視され(どこまで自虐)、結果、他のマーケティング手法とシームレスな連携がされていない状態で今まで来てしまっている点はありますよね。実際にウェブで成功しているサービスの多くは検索マーケティングを最大限に有効活用し、他のマーケティングやサイトとも連動し相乗効果を上げているわけですが。ソーシャルやアドテクとの連携で検索マーケティングの効果を激増させることはまだまだ可能ですし、検索マーケティングが本当にセクシーになる時代は実はこれからなのかもしれません。 — SEO Japan [G+]

Googleハミングバードを乗り越えるこれからのSEO

本質的なアルゴリズムの変更すぎるせいか?短絡的なSEOにつながらないためか余り話題にGoogleのハミングバード。今後のGoogleの根幹を担うアルゴリズムだけに、きちんと理解はしておきたいですよね。今回、サーチエンジンランドがハミングバードを意識したSEOのコツをまとめた分かりやすい記事を紹介していたのでここに翻訳。 — SEO Japan

Google-Wall

Googleは、ここ数年の間に、ウェブサイトをランク付けする仕組みに大きな変更を加えてきた。その中でも特に新しい部類に入る、2013年の夏に導入されたハミングバードアルゴリズムは、検索につむじ風を起こし、広範な影響を与え続けている。

アルゴリズムのアップデートに際して、企業は、もともとの検索ランキングを再び得るために、ウェブマーケティング戦略、そして、SEOの取り組みを修正し、Googleに贔屓にしてもらう必要がある。

私が得た見解、そして、この新たな環境の中で成功を得る上で、求められる取り組みを知りたい方は、読み進めていってもらいたい。

今まで分かったこと

Googleの検索アルゴリズムの進化に対応して、クライアントのサイトを見直し、そして、両者を同期する戦略を実施することで、私は貴重な見解を直に得ることが出来た。

私達のSEOプログラムは、現在のクライアントの評価を優先することで、うまくいっている試み、そして、うまいくいっていない取り組み、さらに、常に変化するデジタル世界で継続的に成功を収めるために、労力を集中させる必要がある場所に関して、明確で、新たな見解を得ることに成功した。

ハミングバード後の評価の結果には、差が見られる。一部のクライアントの検索ランキングは、競合者が、Googleの変更に対応しきれず、ランキングを落としたため、直後に改善していた。一方、自然な検索結果のランクを確立するための日常的な取り組みの成果として、ランキングを維持、または、押し上げることに成功していたクライアントもいた。

一部のクライアントは、若干、ランキングを落としていたものの、今のところ大きなダメージを負ったサイトは見当たらない — これは、弊社のSEOの取り組みが、Googleの方針と既に一致していたことが要因だと考えられる。若干ランキングを下げたクライアントに対しては、評価を行うことで、再び軌道に戻すために必要な修正を行う場所、そして、方法を把握することが可能になった。

変わったこと & 変わっていないこと: 求められる取り組み

SEO Strategy - changes coming!評価では、誰もが期待する項目を主な要素として精査している。ハミングバードを活用するためには、既に力を入れている構造と同じ構造に対する取り組みを強化する必要がある。しかし、それぞれの構造を実装する方法に違いが見られる。

技術的なサイトの構造

サイトのビジターが、サイトを自由に動き回ることが可能な、内部リンクの構造とアーキテクチャは、必要不可欠である。ページが早く読み込まれること、さらに、画像とサイトマップが最適化されていることは、全てエンドユーザーの体験にプラスに働くため、重要度が高い。

オンページの要素

基本的なオンページの要素は、SEOのランク付けにおいて、もはや重要ではなくなった、と主張する人達がいるが、この風説は事実とは異なる。タイトルタグ、ウェブページのURL、ALT imageタグ、そして、適切なH1タグの重要度は、さらにレベルアップしている。実際に、一部のクライアントは、このようなアイテムに力を入れるだけで、検索結果のランキングを大幅に改善することに成功していた。

コンテンツ

「コンテンツは王様」論を聞き飽きた方もいるかもしれないが、コンテンツは、今まで以上に重要な存在になっている…また、この傾向がすぐに変わることはない。コンテンツが重複していないことを確認し、常に質が高く、関連性があり、そして、オーディエンスの役に立つコンテンツを提供してもらいたい。

最終目標

ハミングバードの導入後、上位にランク付けされるウェブサイトは、一貫して、正確に顧客中心のUXを提供しているサイトである。つまり、サイトの全てがビジターのメリットを考慮し、この目標が、Googleにとって明確であり、分かりやすくなければならないのだ。

目標を達成するには

ハミングバードに対応するため、まずは、上述した要素を、全て適切に実施する必要がある。続いて、以前効果があり、今もなお効果のある特定の戦略が存在するので、検討してもらいたい。

以下に、主な推奨事項を幾つか挙げていく:

- 自然なコンテンツ

会話のように読めることが、コンテンツの条件である。特定のキーワードをねじ込むために、ぎこちなさ、または、無理やり感が生じるようでは、Googleに認めてもらえない。提供する製品/サービスをビジターに容易に理解してもらうことが、最終的な目標である。

- ウェブサイトの標識のような感覚でページのURLを利用する

普通に読めるだけでなく、導かれるページの内容がビジターに伝わるようなURLを利用するべきである。チンプンカンプンな特殊文字や判読不可能なURLのフォーマットは避けよう。

- 正確なタイトルタグを用いて、直帰を回避する

タイトルタグとメタ記述は、クリックスルーを増やすためにユーザー欺くのではなく、ページの内容を正確に反映しなければならない。地域に特化した会社なら、地理に言及すると、良い結果を得られるだろう。

- サイトアーキテクチャを簡素化する

サイトアーキテクチャは、ビジターが、必要としている情報を探す際に迷子にならないように、直感的なUXとナビゲーションを提供する必要がある。

- モバイルウェブを活用する

モバイルデバイスに完全に対応しなければならない。モバイルユーザーは、デスクトップユーザーを今年中に上回ると見られており、このマーケットは今後も右肩上がりに拡大していくはずだ。モバイルのオーディエンスを囲い込むことが出来ないなら、今後、トラフィックが大幅に減る可能性が高い — 現時点で減っていても不思議ではない。

結論

ハミングバードは「全ての面で新しい」アルゴリズムだと考えている人は多い。しかし、私達は、Googleの進化における自然なステップと見なしている。ハミングバードが、今まで行われた全ての変更をベースとしており、さらにレベルアップさせることは明白である。

SEO戦略とマーケティング戦略をGoogleのアルゴリズムの変更に合わせて調整しているサイトは、やがて、勝者として君臨することになる。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「A Complete Guide To The Essentials Of Post-Hummingbird SEO」を翻訳した内容です。

書いてあることは、どれも当たり前の横道な話ばかりでしたね。逆にいえば、ハミングバードの導入・進化と共に、従来にテクニック寄りのアルゴリズムの裏をかいたようなSEOは通じなくなっているということでもあるのですが。その意味で「ハミングバードを気にしないSEO」というのはGoogleの進化の証明でもあり、結果「ハミングバードを意識したSEO」にもなるのでしょう。 — SEO Japan [G+]

動かして学べる!野菜のインタラクティブ・インフォグラフィック

これまで一枚絵や動画のインフォグラフィックをご紹介してきましたが、今回は「動く」インタラクティブ・インフォグラフィックを作ってみました。日本の野菜収穫量を、都道府県別、年代別、野菜別に知ることが出来ます。40年前から現在に至る収穫量の移り変わりを、目と指で楽しんで下さい。– SEO Japan

※画像をクリックすると公開webページに飛びます。是非実際に操作してお楽しみください。各種最新ブラウザ、iPad、iPhoneで表示できます。(一部の環境で正常に表示されない可能性があります)

日本のお野菜収穫量 インタラクティブ・インフォグラフィック

日本のお野菜収穫量 インタラクティブ・インフォグラフィック都道府県の野菜収穫量(参照:農林水産省の作物統計データ)を、円の大きさと色で視覚的に表現しています。マウスやクリックに応じて表示データが切り替わるインタラクティブ設計で、直感的な操作を楽しみながら、多種類の数値データを効率よく理解する事が出来ます。

日本のお野菜収穫量 インタラクティブ・インフォグラフィック野菜は「トマト」「じゃがいも」「だいこん」「なす」「ピーマン」の5種類。年代は1974年から2012年、約10年単位で収穫量を見ることが出来ます。

日本のお野菜収穫量 インタラクティブ・インフォグラフィック日本列島内の各地域をクリックすると、都道府県単位で野菜の収穫量が表示されます。その県内でどんな野菜が多く収穫できるかを、比較する事が出来ます。

静的なデザインでは表しきれない都道府県別、時系列のデータは、このようなインタラクティブ・インフォグラフィックという手法に適しています。多彩な情報を直感的に理解出来る優れた可視化ツールであると共に、子どもの頃に遊んでいた、動く絵本のような触れる楽しさを感じて頂ければと思います。 — SEO Japan [G+]

変化を続けるFacebookとTwitter - 米国発ウェブマーケティング業界ニュース4月上旬号 Vol.2

昨日、4月上旬号を出したばかりですが、早速第二弾を。話題のHeartbleedからFacebookやTwitterの機能更新、 — SEO Japan

Bleeding heart - the flower

今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・最大の暗号化の欠陥がウェブに蔓延、・マーケティング自動化ツールの買収、・Facebookのモバイル版とデスクトップ版の変更点、・Twitterがデザイン変更を敢行、・離職を望まないLinkedIn、・計測の変化の前に行動の変化を、・米連邦取引委員会による取り締まり、面白くない理由等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

インダストリー


  • The goals of PRと SEOの目標が同じ方向に向かいつつある – 認知、注目、信頼(SHIFT Communications)。
  • IBMがSilverpopを買収したことで、マーケティング自動化を巡る競争が激化している。ITやCMOとCIOの協力体制に資金を投じるマーケッターが増えつつあるため、賢明な方針だと言えるだろう。昨年は、OracleがEloquaを、そして、SalesforceがExactTargetを買収していた(GigaOm)。

プラットフォーム

  • Facebook
  • MessengerアプリおよびPaperアプリの利用を強制するため、Facebookはネイティブアプリからチャット機能を削除する(TechCrunch)。
  • SecretやWhisper等の匿名アプリの人気を考慮し、Facebookは匿名機能を検討している。そのため、FacebookはSecretを買収するのかと言う疑問が浮かぶのは、当然かもしれない(re/code and Fortune)。
  • Facebookのプライバシーの設定が変更される。・公開と友達の違いの明確な説明、・過去のカバー写真のプライバシー設定を変更する機能の追加、・プライバシーの設定をしばらく変更していないユーザーへのポップアップの追加等が行われる見通しだ(Washington Post)。
  • Facebookは右側の広告をニュースフィードのメインの投稿と同じようなデザインに変えようとしている(All Facebook)。
  • Twitter
  • LinkedInは、離職を抑えるため、ユーザーの会社内の欠員を特定するサービスを提供する(WSJ Digits)。


  • 計測/基準/ビッグデータ

    • 共有とコミュニケーションの方法が変わるにつれ、ストーリーテリングの力を計測する方法も変えていく必要がある。「コンテンツを計測する方法を変えつつある10のチャート」を参考にすると良いだろう(Contently)。
    • ビッグデータや分析データを使って、問題の解決や決定を行うと、新しい分析には新しい行動が必要になることが多いと言う組織上の現実を曖昧にしてしまう。そのため、分析が役に立たなくなる
    We don't need more data; we need more insights
    データの多さ  ≠ 計測の改善


    法律/人事

    • 米連邦取引委員会は、インターネット上の無料サンプル供与やコンテストに参加する際、消費者による情報開示を求める(Internet Retailer)。
    • サイト上の広告の購入を拒否した場合、当該の会社のポジティブなレビューが隠されると言う指摘を受け、米連邦取引委員会はYelpを召喚している(Fast Company)。


    コンテンツ

    • コンテンツ戦略で、ユーモアが大いに役立つ可能性がある。面白くない理由が知りたいなら、この記事を参考にしてもらいたい(Fast Company)。
    • 因みに、アイデアが思い浮かばないなら、コンテンツアイデア作成ツールを試してみよう。

    ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

    最後に、HootSuiteが作成したThe Game of Thronesのソーシャルパロディ動画を楽しんでもらいたい:





    写真: Geert Orye(Flickr)


    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital April 9th 2014」を翻訳した内容です。

    連投で若干小粒でしたが、それでも気になるニュースが満載でした。 — SEO Japan [G+]

    4人のエキスパートが教えてくれたSEO改善の20の秘訣

    あの次世代メディアサイトのThe Next WebがSEOのアドバイス記事を掲載していたので思わずご紹介。業界のエキスパートがウェブマーケッターに向けにSEOのテクニックを厳選して語ってくれた日本のウェブマーケッターにも参考になりそうな内容です。 — SEO Japan

    SEO (検索エンジン最適化)は、大部分のスタートアップにとって、とても味気ないが絶対不可欠なトピックであるため、私は、様々なSEOエキスパートからの率直で簡単なアドバイスをまとめた。

    Autotraderの検索マーケティングマネージャー、Dewi Nawasariは、GoogleやYahooなどの検索エンジンを使ってあなたのサービスを検索している関連性のある顧客を引き付けるためにあなたのウェブサイトを最適化するプロセスとして、SEOを定義している。

    彼女はまだスタートアップ向けのSEOは実施したことがないが、以下は、あなたが手始めにすべきこととして彼女が勧めていることだ:

    1) 良いナビゲーションリンクを作る。

    自分のウェブサイト内での顧客の旅を出来る限り簡単かつスムーズに作ることを考えるのだ。顧客があなたのコンタクト情報を見つけたり、登録したり、購入を完了させたりするのに必要なステップが短ければ短いほど、あなたが受け取る成功の確率は高くなる。検索エンジンは、あなたのナビゲーションリンクを介してウェブサイトをクロールするため、顧客が満足して閲覧しているならば、検索エンジンもそうである可能性が高い。

    2) ページの宣伝文句を関連性があって記述的なものにする。

    例えば、Google検索に入力すると、大きなフォントサイズのタイトルとそのタイトルの下に説明の要約が表示され、それがあなたのマーケティングの第一層としての役割を果たす。あなたは、ホームページのタイトルとあなたが提供するサービスの種類を簡潔に説明したディスクリプションを含めるべきだ。

    3) サイト内にコアコンテンツを含める。

    あなたが何を提供するのか?、あなたは確実で信頼がおけるのか?、簡単にあなたと連絡がつくのか?などの質問に回答する。

    4) ローカル検索エンジンおよびディレクトリのリストに載せてもらう。

    Google Plus LocalやYahooディレクトリやYalpのような主要プレイヤーから始めて、その後で自分の地域のビジネスや地方自治体のリストに至る。より多くのリストに入れば、見込み客があなたを見つける可能性は高くなる。

    5) 出来る限り多くのレビューとテスティモニアル(証言広告)を奨励する。

    レビューは、ローカル検索エンジンおよびディレクトリ内のリスティングで許可されるが、顧客がどのメディアに慣れていようと使えるようにあなたのサイト上でもレビューできるようにするべきだ。

    6) 関連のあるソーシャルメディアサイトに存在する。

    ソーシャルメディアサイトは、顧客がレビューを残すことのできる場所をたくさん追加し、それは顧客のたくさんの友人の前にさらされることになる。紹介を介してビジネスを獲得するのに素晴らしい場所だ。

    7) 無料サンプルを提供する。

    あなたが知っているのは、優れたオントピックのイベント?最高のアドバイスやハウツー?第二のサービス/販売でお金を儲ける?必ずそれを自分のサイト上に投稿し、それをFacebookページで触れ、それをローカルニュースサイトで公開するのだ。優れたオントピックのコンテンツが、オントピック検索における検索エンジン結果に表示される高いチャンスをあなたに与える。

    8) モバイル最適化したウェブサイトを作る。

    モバイルの使用は飛躍的に増加しているため、今こそゲームで先手を取る時だ。

    SEOは検索エンジンが満足するためのプロセスだけではなく、最高のカスタマーサービスを顧客に届けるためのプロセスであるということを常に頭に入れておくこと。

    また、MiintoのSEOマネージャー、Ned PoulterもSEOのアドバイスをくれた。

    9) Googleアナリティクスを設定して、誰が自分のサイトを使用しているのかを理解すること。

    必要不可欠なSEOの細目ではないが、あなたが最初にすべきことは、Googleアナリティクスをインストールして、それが全てのページにインストールされていることをチェックすることだ。ユーザーの具体的なデータへの幅広いアクセスが、デジタルと従来のマーケティングを区別する。これを自分の有利になるように利用するのだ!

    10 ) Googlexウェブマスターツールを設定して、検索エンジンがどのように自分のサイトとやり取りしているかを理解すること。

    多くの人は、GoogleがGoogleウェブマスターツールという形で提供している素晴らしいツールに気付いていない。検索エンジン自体があなたのサイトをどのように見ているかの詳細情報を提供することを可能にするために、ウェブマスターツールを使って自分のサイトを検証すること。そして、以下のような重要な問題を理解すること:

    - Googleはあなたのサイトをクロールしているか?もしそうなら、何ページを発見しているか?

    - どの内部リンクが認識されているか?

    - どの外部リンクがあなたのサイトに向けられているか?

    検索エンジンがあなたのコンテンツに手を伸ばすのに苦戦している時には、これを使って認識を手助けするのだ。

    11) XMLサイトマップを作る。

    ウェブマスターができる最も簡単な行動の1つが、XMLサイトマップを作ることだ。素人の言葉では、‘ウェブサイト上の全てのURLのリスト’として広く理解されている。これをGoogleウェブマスターツールに登録することによって、自分のサイト上でアクティブな全てのページを確実に提供し、Googleがあなたのコンテンツを発見しインデックスしようとする時に幸先の良いスタートを与えるのだ。

    - このようなツールを使用してXMLサイトマップを作成する。

    - Googleウェブマスターツールにサイトマップを登録する

    12) ドメイン名の一本化

    301は、カノニカル(例:http://example.com/)をあなたのサイトのカノニカルされていないバージョン(例:http://www.example.com/)にリダイレクトする。さもなければ、検索エンジンはhttp://www.example.com/とhttp://example.com/のどちらが正しいページなのかを解読するのが困難なため、混乱を引き起こす可能性がある。また、ブラウザがリクエストされたURLをサーバー上に見つけることができずに、それが複数の問題を引き起こすこともある。もしユーザーがあなたのホームページを見つけられなかったら、ユーザーにとっては悪い体験を引き起こすため、立ち去って二度と戻って来ないかもしれない。

    このことを頭に入れて、あなたは、カノニカル(http://example.com/)からノンカノニカル(http://www.example.com/)への301リダイレクトを導入すべきだ。もしこれがテクニカルすぎるのであれば、Nedに連絡すると助けてくれるかもしれない。

    もっと欲しい?ここからは、Morgan Online MarketingのフリーランスSEOコンサルタント、Steve Morganからのいくつかの指摘を紹介する:

    13) ウェブサイト間の相互リンク

    もしあなたが複数のスタートアップもしくは複数のサイトを運営しているのなら、それらがすべてお互いにリンクしていることを確認すること。それがブログロールからであろうと、フッターリンクからであろうと、他のどこかのページ(例:Aboutページ)からであろうと構わない。それは、通常、あなたが自分自身で導入できて100%あなたの管理下にあるてっとり早い成功だ。

    14) ソーシャルプロフィールからリンクする

    Facebook、Twitter、LinkedIn、YouTubeなどの企業プロフィールを作る際には、必ず自分のサイトへのリンクバックを含めること。どれだけ多くの人々がこれを見逃すか、単に忘れている(例えば、忙しくて)ことには驚かされる。ソーシャルプロフィールのリンク自体からはたくさんのSEO価値は得られないかもしれないが、それらは他の場所で発見されるかもしれない(例:Twitterディレクトリに載ることは、Twitter自体に存在することよりもたくさんのSEO価値を手渡す)。

    15) ネットワーク(オフライン)!

    外に出て、人に会うのだ―本当に!地元のネットワーキングイベントに行き、自分の近くにスタートアップコミュニティがあるか確かめるのだ。人々と知り合いになると、ゲストブログや記事投稿やPRのようなチャンスが突然に劇的に増え、それらは全てあなたのSEOにプラスとなるはずだ。

    16) 自分のGoogle Placesxのリスティングを整理する

    Google Placesの結果リストが、あなたのキーワードで登場するなら(例:相当する結果と地図)、Google Placesのリスティングをすぐに整理すること。それは無料だし設定も簡単だ。特に競争の激しくない分野では、リスティングの作成が、さらなる最適化を必要とせずに上位表示に結びつくことがある。

    17) 賢くドメイン選択をする

    スタートアップは、突拍子もない奇抜な名前(およびドメイン名)を選択することで有名だが、ドメイン名の選択に関しては賢くなること。例えば、Fantastic Monkey という名前のケーキ店なら(もしその名前が欲しい人がいれば、それは無料だ!)、fm-uk.coよりもfanastic-monkey-cakes.co.ukの方が、“cakes”が含まれているために、ブランド検索だけでなくキーワード検索においても、あなたにとってメリットがあるかもしれない。もちろん、SEOはオンラインマーケティングチャンネルの最大の目的ではないが、ドメイン名のようなもので、最初から良い選択をすることは理にかなっている。

    最後に、DistilledのSEOコンサルタント、David Sottimanoが、レベルごとにアドバイスを分類している:

    SEOの初心者向け

    自分のサイトが検索エンジンによってアクセス可能であることを確かめる。Javascriptや動画や画像など、検索エンジンがインデックスに苦労するテクノロジーに対してはメタデータ、もしくはHTMLテキストを使用する。

    新しいサイト向けの一般的な経験則では、1ページに100個以上のリンクを入れないこと、3層以上の構造にしないこと、アンカーテキストを使用してホームページから重要なページへとリンクすることだ。最後に、全てのページタイトルは、ユニークで、説明的で、70文字以下にし、ターゲットキーワードを含めること(できれば始めの方に)。

    中級者向け

    サイトがアクセス可能であると仮定して、あなたはいくつかのコンテンツを作成し、検索トラフィックを獲得するために最適化する必要がある。Googleオートコンプリートのようなツールや、Ubersuggestや顧客の質問を使用することによって、自分のオーディエンスがあなたのウェブサイトを見つけるために検索するキーワードのリストを思い付くことができる。

    このリストが完成したら、それぞれのトピックをターゲットにした非常に優れたページを作成する必要がある。例:Yahooには素晴らしい無料のオンライン画像最適化ツールがあるが、キーワードのターゲッティングが理由であなたはそれを検索で見つけることはできない。

    上級者向け

    Googleアルゴリズムにおいて、リンクは未だにランキングの最も重要な外部要因であり、全ての人がマーケティングの貢献者である文化を受け入れる価値はある。友人、顧客、ビジネスパートナーからのリンクを要請し、従業員にどんな場所であろうとできれば(例えばソーシャルメディアプロフィール)会社サイトを紹介することを奨励するのだ。

    非常に優れた、自然にリンクする価値のある資産をサイト上に作ることに関して、2つの原則を忘れないこと:“あなたは、時間とお金と才能のうち、少なくとも2つを必要とする”、そして、“予算がなくても優れたコンテンツを生み出すことはできる”。質の低いシンジケーション、記事マーケティングからのリンクを含めたり、リンクを購入したりするようなてっとり早い成功は避けること。これらは持続可能ではないし、Googleのウェブスパムチームからターゲットとされるからだ。

    さあ、SEOのアドバイスを手に入れた今、あなたは来年に向けて忙しくなるぞ!

    画像クレジット:DAMIEN MEYER/AFP/Getty Images


    この記事は、The Next Webに掲載された「How to improve your site’s SEO: 4 experts share their priority checklist」を翻訳した内容です。

    一読して新たな気づきがあれば実践してみる価値はある現場のエキスパートに活用されているティップス集でした。しかし最後の「あなたは、時間とお金と才能のうち、少なくとも2つを必要とする」には思わずナルホドでした。。。 — SEO Japan [G+]

    消費者の購買行動に関する4つの発見 – ソーシャル、Amazon、ブランド、店舗

    検索と購買行動の関係性を取り上げた統計データはたまに目にしますが、新たな調査結果が発表され内容が興味深かったのでここに紹介します。 — SEO Japan

    小売のプロモーションに特化するParago社は、複数の製品のカテゴリーにおける、消費者がリサーチ、そして、購入を行う経緯を調べ、先日、調査結果を発表した。この調査は、消費者による購入に関する見解が多く詰まっており、デジタルマーケッターは様々なヒントを得られる。

    ここでは、リサーチの一つの領域にスポットライトを当てる — それは、消費者が購入モードに入った時の消費者の行動に関する見解である。購入する製品を調べる際に消費者がチェックする情報源をリストアップした下のチャートは、デジタルマーケッターに様々なアイデアをもたらす。

    preferred-omni-channel-sources

    消費者がオンラインで購入を行う経緯。画像の著作権 — Parago

    左側: 自動車部品、電化製品、家具/家庭用品、オフィス用品、スポーツ製品、オモチャ、食料品、日曜大工道具/住宅用品、ペット用品、購読サービス

    上: Google、店舗内のディスプレイ、小売店のウェブサイト、Amazon、新聞/雑誌、テレビ、ソーシャルメディア、モバイルアプリ

     

     

    1. ソーシャルは購入調査のチャンネルではない

    Conductorによる調査では、購入リサーチプロセスにおいて、ソーシャルは最も利用される回数が少ないチャンネルであることが判明した。97%の確率で利用される検索と比べ、ソーシャルは、たった15%であった。

    Conductorの調査が行われたのは2012年であり、時間が経過しても、消費者は、ソーシャルに頼ろうとしていないことになる。これは注目に値する。

    当然ながら、ブランドを構築する、顧客の声に耳を傾ける、コンテンツを配信する等、ソーシャルには大きなメリットがある — 事実、私達が実施した調査では、ソーシャルの利用目的の中で、2番目に多かったのはコンテンツの発見であった — しかし、消費者は、購入する製品のリサーチには、ソーシャルを利用していない。

    2. Amazonの影響力は思っているよりも低い

    オンラインショッピングにおいて、Amazonの力は絶対的であり、製品の深さと広さ、そして、確立されたブランドは、多くの小売業者が、インターネットショッピングの分け前を得るには、あまりにもスケールが多過ぎると言う考えが定着している。

    しかし、Paragoの調査では、確かに、Amazonは絶対的なブランドを構築し、また、レビューが多数投稿されたサイトは、オンラインリサーチにおいて重要な情報源ではあるものの、オンラインの小売業者も十分に戦えることが判明している — 自然な検索結果で、ある程度上位にランク付けされていることが前提となる。

    小売業者は、製品を買ってもらうために、同等の価格に設定する必要はあるが、Amazonがリサーチのチャンネルとして2番目に多く用いられている全ての分野で、オンライン検索(Google)が1位を獲得している。

    3. ブランドロイヤルティが購入の決定に大きな影響を与える

    調査によると、ショッピングサイトは、購入プロセスにおいて、3番目に利用されることが多いようだ。

    つまり、ブランドロイヤルティは、オンライン検索ほどではないにせよ、購入プロセスに影響を与えていると言えるだろう。面白いことに、アパレル業界のブランドロイヤルティは、購入に最も大きな影響を与えている — これは、服の購入は、個人の好みに左右され、また、消費者の信頼を必要とする事実に基づいている。

    4. 店舗内で実際に確かめなくてもよい製品もある

    店内での販売は、オンラインの買い物を抑制すると言う、当たり前の主張が長らく浸透している。 しかし、「in-store displays」(店舗内のディスプレイ)をよく見ると、消費者は、実際に手に取ることが出来なくても、オンラインで製品を購入していることが分かる。

    事実、– 電化製品、家具、家庭用品、そして、スポーツ用品等、実際に手に取って確かめたいと思われる製品のカテゴリーにおけるチャンネルとし、「in-store displays」は3番目、もしくは、4番目に位置しており、重宝されているわけではない。

    店舗内の展示が最も利用される回数が多い製品のカテゴリーは、オフラインの購入が今でも大半を占める、食料品、ペット用品等のカテゴリーであり、配送が面倒で、急に必要になる製品が該当する。

    このデータから、店舗内の購入から、消費者が距離を置き始めていることが見えてくる。しかし、このデータだけで判断するべきではない。オンラインショッピング、そして、「ポイント & クリック」する購入には、調査では取り上げられていない消費者のニーズが欠けている — 「感覚で製品を選ぶ」ニーズ、「実際に手に取って、触りたい」ニーズ、そして、「他の製品と比べたい」ニーズ。

    instore-vs-omnichannel

    消費者が製品を購入する場所 — 画像の著作権 Parago

    左側: TV、ミキサー、DVD ブレーレイ ウルトラバイオレット、テレビゲーム、洗濯機、プリンター、運動靴、ジーンズ、化粧品/パーソナルケア用品、芝生 & 庭用品、タイヤ、車のバッテリー、洗濯用洗剤、ドッグフード、ビール、TV/インターネット/電話のパッケージ

    上: 製品、店舗以外で購入する割合

    このニーズは、購入の決定を楽にすることに力を入れている小売業者によって、少なくとも部分的には、満たされる。要するに、店を訪問して収集する豊富な情報を消費者に提供する必要があると言えるだろう。

    また、リッチメディアのコンテンツを提供することも求められている — 情報を基に購入の決定を下してもらうことを目標に掲げ、店の中で刺激される感覚にアピールするような、大きく、詳細が分かる画像、動画、そして、ユーザーによるレビューを提供するべきである。

    オンラインコマースを成功に導く鍵

    消費者のオンラインショッピングに関する最新の調査では、ほぼ全ての製品のカテゴリーにおいて、消費者は、リサーチの情報源として、Googleを最も利用していることが分かった。この調査は、以下の2つの当然の事実が、オンラインコマースに当てはまると示唆している:

    1. 勝つためにはまず参加する必要がある。 消費者は、製品を購入する際に、他の何よりも検索を頼りにしている — つまり、検索結果に表示されていなければ、競争に参加することさえ出来ないのだ。
    2. 最高のアイテムを提供する必要がある。 消費者が、購入プロセスにおける情報源として、店舗内の展示から距離を置きつつある中、オンラインの小売業者は、隙間に入り、店舗内の買い物で得ていた情報や経験に代わるものを提供しなければならない。

    上記の2点を考慮し、サイトに反映させるオンライン小売業者は、オンラインコマース化の流れにおいて、有利な立場に身を置くことが出来るようになる。

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「4 Revealing Facts About How Consumers Search And Buy Online」を翻訳した内容です。

    まず、商品別の購買ソースの微妙な差が面白かったです。さらにソーシャルが購買行動の乾季ソースに全くなっていない点は、ソーシャルECがイマイチ流行らない理由を説明しているかもしれません。他も色々と気になる結果がありましたが、最後にECを成功させるには、1)参加する、はともかく 2)最高の商品を提供する必要がある、とのこと。コンテンツマーケティング等で購買のきっかけを高めることはできるとは思いますが、結局は 2) が大事なんですよね。。。もちろん何を持って「最高」を定義するかという話もありますし、SEOやコンテンツマーケティングでユーザーニーズを考える過程で改めて商品の優位性や特徴について考えることが新たな成功のヒントになるかもしれません。 — SEO Japan [G+]

    サステイナブルとは程遠い「成功」する企業の危うさ

    少し前にアメリカのベンチャー界隈で話題になったサービス立ち上げ前から41億円の資金調達をして話題になった写真共有アプリといえばColor。SEO Japanでもその経緯を記事にしたことがありますが、その主役はサービス以上に創立者のグエン氏。米国で数々の事業を立ち上げどれも数十億単位で売却やIPOをさせてきた彼(グエン氏はAppleに80億円で企業売却した経験あり)ですが、そのどれもが今日は破綻状態なのもまた注目を浴びる1つの理由でもあります。そんな彼を巡る逸話の数々と、そこから考える皆が成功を信じたにも関わらず成功が長続きしなかった企業が多数ある現実について考えた、バズワードを越えたバズカンパニーとそれに驚される私たちのの悲劇、いや喜劇を、自らも地道に活動を続ける起業家が語る。 — SEO Japan

    マスコミ、または、シリコンバレーで通用する「成功を勝ち取る起業家精神」は、どう考えても普通ではない。しかし、その罪をマスコミやシリコンバレーに擦り付けることは出来ない。

    確かに画質は良くなったけど、内容は相変わらず最低だね

    まず、シリアルアントレプレナーのビル・グエン氏(7番目のスタートアップ「Color」は、立ち上げられる前に4100万ドルの資金を獲得したことで有名)に関する素晴らしいFast Companyの記事を読んでもらいたい(因みにColorの立ち上げは失敗し、破産した)。辛口の投資家として知られるポール・ケドロスキ氏は、Colorの評判を次のように表現していた:

    「ネタになる。ベンチャーキャピタルのイベントで、いきなり「Color」と言えば、会場は爆笑に包まれる」

    しかし、以前は、全く逆の反応が起きていた。立ち上げに失敗する前、Colorに関する意見を求められたことがあった。私はColorが何なのかよく分からないと答えた。すると、モバイルを理解していないのではないかと指摘された。恐らく、その通りなのだろう。しかし、それでは説明になっていない。

    ビル・グエン氏は、この曖昧なアイデアに対して、どのように4100万ドルの資金調達を成功させたのだろうか?6つの会社を成功に導いていた実績があったためだ。これは十分に妥当な理由である。常軌を逸したアイデアに支援する価値があることを証明するには、これ以上役に立つデータはない。そして、グエン氏はプロジェクトに着手し、資金を獲得するまでピボットを続けていく。

    しかし、私が考える「成功」の定義は異なる。以下にグエン氏の実績を挙げていく(Fast Companyの記事から抜粋した):

    • Forefront — CBTが1995年にIPOを行う。CBTの株価は1998年に85%下落し、集団訴訟に発展した。
    • Freeloader — 300万ドルの資金が投じられ、1996年に3800万ドルで売却されるものの、その翌年に閉鎖。
    • Support.com — 250万ドルの資金が投資され、32ドル/株でIPOを実施した。現在は2/株に低迷。
    • OneBox.com — 6000万ドルの投資を受け、サービス開始から18ヶ月後に8億5000万ドルでJ2に売却される。その後、閉鎖に追い込まれる。
    • Seven — 6000万ドルが投資される。今でも非公開会社の状況であり、IPOの申請を却下された。
    • Lala — 3500万ドルの投資を受け、8000万ドルでAppleに売却されるものの、6月に閉鎖が決定。

    上のデータには1つのパターンが存在する: 事業を構築し、魅力的な株主の価値を創り出し、失敗する。

    一方で、買った企業が、扱いに失敗しているのであり、グエン氏の責任ではないと言う考え方もある。しかし、購入した会社の全てが、愚かな対応を行ったのだろうか?そんなことはないはずだ。Smart Bearは、私が売却した後も、2008/2009年のリーマンショックをものともせず、収益と利益を5年連続で増やしている。IT WatchDogsを2005年に売却した後も、同じように収益は増加の一途をたどっている。

    グエン氏の事業に投資を続けたVCも理性的な取り組みを行っていたはずである。砂上の楼閣が、必然的に崩れる前に、非公開株式の投資機関は、相当な利益を獲得する。グエン氏は、給料日まで魔法が解けない仕組みを理解しているのだ。

    魔法と言う表現は大袈裟ではない。グエン氏と仕事をしたことがある人達の発言を読みながら、グエン氏を突き動かすのが、真実なのか、偽りなのか考えてみてもらいたい:

    「大勢の営業スタッフが、現実と可能性の境界線をぼやかして、契約の締結に向けて、前進している。グエン氏は、意図的にこの境界線を軽視することに喜びを感じているように思える。」– Fast Companyの匿名希望の情報ソース

    「グエン氏は、世界最高の絵描きを雇って絵を描くものの、絵に値する深みを与える語り手が欠けている。グエン氏は、自分の味方につけるスキルにおいてはジョブズ氏に引けを取らない。」– LalaのCEO & Colorの役員 ジェフ・ラルストン氏

    「ビル・グエン氏は、相手が買いたくなるくらい、自らの発言を相手に信じてもらうことが出来る。まるで「ジェダイ」のような人物だ。」 — SevenのCEO、OneBoxの元CEO ロス・ボット氏

    個人的には、欺く行為よりも、ダン・ライアンズ氏が言っていたように、持続可能だと心から信じていたものの実は持続不可能な会社が台頭していることが問題だと思う。

    例えば、Grouponは、誰もがそのアイデアの素晴らしさを認め、真似する企業が続出した。しかし、成長、そして、営業に対して投じられた資金は、長期的な利益をもたらすことなく、また、小規模な店に対する製品の実際の価値は、同社の主張よりも遥かに低いことが判明した — 顧客を増やす取り組みを少しでも行えば、この点は明らかになるはずであった(レストランの経営者に訊いてもらいたい)。そのため、130億ドルの価値を見積もられてIPOを行ったものの、前月比の株価は、4分の1に落ち込み、既存のインフラが役に立つ、新しい、巨大なマーケットを探しながら、「常にピボットするモード」に移行したようだ。要するに、Grouponは、製品/市場のフィットを探す取り組みに戻り、巨大な市場(そして、がっちりと一致する市場)を見つけることでしか、多額のコストを相殺し、過去の投資資金を返済することが出来ない状態に追い込まれているのだ。

    あるいは、Zyngaの例もある。同社は、Facebookをベースとした人気ゲームを次々に作り出し、ある程度の規模になるまでは、収益面でバランスが取れていたものの、現在の規模を維持することが出来るほどのイノベーションを続けられるとは思えない。また、同分野でゲーム(Draw Something等)がヒットする度に、当該のゲームを買収しているが、その直後に人気、そして、価値は急落している(Draw Somethingを2億ドルで買収したものの、1ヶ月後には、アクティブユーザーが500万人減った)。1年弱前にIPOされた当時の株価は10ドルであったものの、現在は2.43ドルに低迷しているのは、当然と言えば当然である。

    このような企業は、グエン氏が立ち上げたColorとは異なる。数年に渡って、この手の企業は、(アクティブユーザーの人数だけでなく)疑いようのない収益を増やし 、(一時的に成功するアイデアではなく)繰り返し可能で、拡大可能なビジネスモデルを持ち、大きな市場を手に入れ(中小企業のリード生成、ソーシャルゲーム)、そして、急成長する企業にありがちな運営面での難題を乗り切っていた。

    これは健全な企業に求められる重要なポイントであり、それでも、予想以上に寿命が短い(Facebookのゲームは、業界ではなく、一時的な流行であった)、もしくは、重役や投資家が、持続性よりも価値の増加を過剰に望んでいたように私には見えた(資金を増収に変えていたGrouponのエンジンは、製品を構築すると言うよりも、むしろ強制的に食料を与えているようであった)。

    当然、これは後知恵の実情に疎い推測に過ぎず、ブログの記事でなら何とでも言える。しかし、その一方で、推測通りの収入曲線を描きながら、顧客の満足と獲得に固執した状態でHubSpotは高成長を維持し、Freshbooksは、理想的な収益を維持しながら、羨ましいくらい見事な企業文化を継続している。さらに、SEOMozは、TAGFEE(包み隠さず、偽らず、寛大で、楽しく、共感できる、特別な存在)を従業員、顧客、そして、投資家に納得してもらうことに力を入れ、激戦のSEOツールの分野で、一貫して成長を維持している。カスタマーサービスに徹底的にこだわるRackspaceは、プレミアム料金を要求し、10億ドルと言う巨大な収益を抱えつつも、30%と言う驚異的な成長率を維持している。

    この中には自力で成長を遂げた企業もあれば、自力でスタートし、その後、資金を調達した企業もあれば、最初から多額の資金を得てスタートした企業もある。資金調達の経緯よりも、作り出す対象が重要である。

    WP Engineで、上述した素晴らしい企業に仲間入りすることが私の目標である。あくまでも維持可能だと思えるやり方で、30名の従業員で、数百万ドルの収益を稼ぎ出し、Rackspace並にカスタマーサービスに力を入れ(1000社の顧客に対して、他のどの会社よりも多くのWordPressのエキスパートを雇用している)、SEOMozのように誠実さと透明性を重視し、さらに、HobSpotのようにマーケティングと成長だけでなく、顧客の満足度と維持に関して内部での計測を徹底的に行う企業を目指したい。

    最後に、皆さんの会社について、同じことを考えてもらいたい。価値が長続きする製品/サービスを構築しているだろうか?維持可能な成長を意識するのではなく、闇雲に成長させようとしているだろうか?企業の文化的な価値を明確に伝え、この価値に従った行動を取っているだろうか(この価値が、適切な製品やサービスを作る上で欠かせない、適切な人材を集め、維持する源になる)?

    格好良いモバイルアプリのような一時的に人気を得る製品を敢えて作っているなら、勿論、それはそれで楽しいかもしれない。

    ただし、長続きする会社を作ることを目指しているなら、「長続き」の意味を正直に理解する必要がある。成長は必要だが、それだけでは十分ではない。


    この記事は、A Smart Bearに掲載された「The rise of the “successful” unsustainable company」を翻訳した内容です。

    私もどちらかというと地味に事業をこなす派ですが(それでも相当新規事業&投資は失敗してますが・・)、色々と考えさせられることの多い記事でした。 — SEO Japan [G+]

    ホワイトハウス vs Samsung、クッキーに代わる追跡ツール、Upworthyの収益化 - 米国発ウェブマーケティング業界ニュース4月上旬号

    米国発ウェブマーケティング業界ニュース4月号、先週出張で遅れてしまいましたが、今からでもキャッチアップしておきたい話題が盛り沢山。 — SEO Japan


    Obama ATL wax, in shirt

    今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・ホワイトハウスがSamsungのリツイートに物言い、・クッキーに代わる追跡ツール、・Facebookの自然リーチの低下に意義あり、・Facebookページのコスト計算機、・Google+とLinkedInのパフォーマンス、・デバイス間分析機能、・Upworthyの収益化の仕組み、・圧倒的に高い第三者コンテンツへの信頼感、・PRとソーシャルメディアの未来に関する重要な2本の記事等の話題を伝える。

    それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

    毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

    他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

    インダストリー

    プラットフォーム

    計測/基準/ビッグデータ

    • 基準と計測においては、最後にクリックされた場所だけでなく、カスタマージャーニー全体を受け入れる必要がある — なぜなら、単一の基準で間に合うほど、インターネットは単純な場所ではない。自分が所有し、貸しているサイトに力を入れるべきである(Occam’s Razor)。
    • 関連する記事: Googleが、デバイス間のレポートを提供するユニバーサルアナリティクスをリリースした(Google Analytics)。

    法律/人事

    • ホワイトハウスが、レッドソックスのデビッド・オルティーズ選手によるオバマ大統領との自分撮り写真に関して、Samsungのプロモーションを糾弾した。同社は、オルティーズ選手と宣伝契約を結んでおり、Twitterのアカウント(@SamsungMobileUS)で大勢のフォロワーとこの写真をシェアしていた。しかし、ジェイ・カーニー報道官は、「原則として、大統領の肖像を商業利用することに反対する」と指摘した(WSJ Washington Wire)。

    コンテンツ

    • コンテンツマーケティングとストーリーテリングが台頭しているが、社内でブランドジャーナリズムを鼓舞する方法を知りたいなら、この記事に目を通すと良い(AdAge)。
    • 宣伝記事、スポンサー付きキュレーション、そして、コンテンツの相談において、企業と力を合わせることで、Upworthyは収益を得ているDoveSkypeの涙を誘う動画等が、この取り組みに該当する(Upworthy)。
    • InPoweredとNielsenが実施した調査では、当然と言えば、当然の結果が出ている — ブランドが作ったコンテンツやユーザーが作ったコンテンツよりも、第三者のコンテンツの方が信頼されている(Digiday)。

    ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

    • 顧客を中心に据える。もはや、必須であり、パーソナイライゼーションは当たり前だ。
    • 信頼を得る。言っている事と、やっている事に大きな差があるケースが多過ぎる。
    • 意義を作り出し、主張を見つける。ブランドは、何かを支持するだけでなく、独自の存在になる必要がある。優れた製品を提供するだけでなく、奥深い意義、そして、強い目的意識が求められる。
    • デジタルセンター・オブ・エクセレンス。デジタルセンター・オブ・エクセレンスは、イノベーションを強化し、未来を予測し、初期の選択肢を試し、大規模なシステムを選んで、投資する役目を持つ。
    • 新しいマーケティングの5つのE。Engagement(参加を介した交流)、Exchange(交換)、Emotion(感情)、Experience(経験)、Essence(本質)。
    • デジタル化を行う。会社をデジタルに変えたいなら、重役がデジタルの先頭に立つ必要がある。
  • 読む人を賢くする6つのPR & マーケティングのニュースレター(Communications Conversations)。
  • おまけ

    集中して読む必要がある、深い作品をおまけとして紹介する — ブックマークして、時間がある際に読んでもらいたい。デジタルコミュニケーション & デジタルマーケティングの未来に少しでも関心を持っているなら、絶対に読むべきである:


    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital April 2 2014」を翻訳した内容です。

    色々と時間をかけて読みたい記事が多かったですね。真面目に勉強しなければ! — SEO Japan [G+]

    Googleの広告を買うとランキングが上がる…なんて嫌だ

    Googleアドワーズ広告の利用金額が多いとオーガニックの検索結果が上がるかもしれない、、、そんな検索マーケティング業界の都市伝説が実は隠された真実だったかもしれない?!Googleが最近取得した特許で判明した事実とは。 — SEO Japan

    2011年の1月、Googleのスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、Googleの公式ブログで、「Googleの検索と検索エンジンのスパムについて」を投稿し、次にように指摘していた:

    ここ数週間、Googleの広告を掲載しているサイトのスパムコンテンツに対しては、Googleがインデックス内で大目に見ると言う誤った考えが浸透しているようだ。この際、ハッキリさせておこう:

    • Googleは、Googleの広告を掲載しているかどうかに関わらず、品質ガイドラインを違反するサイトに対しては、行動を起こす。
    • Googleの広告を表示しても、サイトのランキングにプラスに働くわけではない。
    • Googleの広告を購入しても、Googleの検索結果のランキングを押し上げる効果はない。

    この原則は常に適用されているが、今でも適用されている点を改めて強調しておくことも重要である。

    しかし…

    Making Money at the US Treasury

    米国債で金儲けに走る

    かつて、Googleが、広告のデータを確認して、ページをランク付けする際に考慮していたとしたら、カッツ氏は何と言うつもりなのだろうか?カッツ氏の上のコメントのような発言を何度も耳にすると、なかなか尋ねる勇気は湧いてこない。

    そんな中…

    本日、米国特許商標局からGoogleに付与された特許には、この主張を覆す技術が記されていた。

    当然ながら、マット・カッツ氏本人も以前指摘していたように、Googleが、何らかの技術に対する特許を取得したからと言って、現在、その技術を利用しているとは限らない。事実、本日Googleに付与された特許は、サイトのランキングおよびGoogleの広告に関する発言とは、矛盾しているように思える。

    あるサイトが検索結果で広告している用語に関する情報を使って、Googleがサイトに関する詳細、そして、サイトにとって重要な用語を学んでいると仮定してみてみよう。

    さらに、Googleがサイトで掲載されている広告に注目し、検索結果のランク付けを目的として、内容を特定していると考えてみてもらいたい。

    この2つのトピックは、2003年に申請されたこの特許で取り上げられている:

    広告のデータを使って検索のランキングを改善するメソッドおよびシステム
    考案: Monika Henzinger、Alexander Mark Franz
    米国特許番号: 8,676,790
    付与日: 2014年3月18日
    申請日: 2003年12月5日

    概要

    公開されている広告データを使って、検索ランキングを改善するシステムおよびメソッド。

    ある実施例では、検索エンジンは、検索クエリを受け、検索クエリに関連する複数の記事を特定し、検索クエリに関連する広告を断定して、少なくとも一部において広告のデータを基に記事のランク付けを行うメソッドを実施する。

    考案者のMonika Henzinger氏は、Googleのリサーチ部門の設立者であり、この部門を数年にわたり統括していた。同氏は、また、検索に関連する様々なテーマに取り組んできた。

    もう一人の考案者、Alex Franzは、複数の論文、そして、特許の作成において、Henzinger氏に協力していた。両氏は、Googleの発展に大きな影響力を持つ。この特許の考案者に両氏の名前が掲載されていることで、その重要度がうかがえる。

    たとえGoogleで広告を表示する行為、あるいは、Googleの広告を購入する行為が、サイトのランキングを改善につながらないとしても、この特許は、少なくとも、広告の情報を特定のクエリとページに利用するアイデアを、Googleが真剣に考えており、優秀なリサーチャーの時間を割いている事実を反映している。

    この特許は、広告の情報がページのランク付けに用いられる様子を描いた画像を提供している。繰り返すが、これはGoogleが実際にこのメソッドを実装している証拠にはならないものの、このような取り組みが考慮されたことを示唆している。

    事実、2003年の時点では、広告の情報が、Googleがページの内容をより良く理解する上で役に立った可能性はある。

    それでも、このような目的で利用されないことを心から祈るばかりである。


    この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Has Advertising Information Been Used by Google in Ranking Pages in Search Results?」を翻訳した内容です。

    正に記事通りの感想ではあるのですが、順位を上げるまでとはいわずとも何らかのランキング付要素に広告データが利用されている可能性は0ではないとは思いますし、少なくとも実装されたかはともかく検証はされていたでしょうね。ローカル検索やユニバーサル検索等、自然検索結果と広告の境目が限りなくグレーゾーンに近づいていますし、いずれにせよ確実に広告の方が露出があるのは事実なわけで、最近の広告への「広告」レーベルの付与も含め、今日のGoogleはこんな議論のはるか上を良くも悪くも進んでいる気もしますが。 — SEO Japan [G+]

    コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせてトラフィックを増やす7つの方法

    出張明けのSEO Japan記事第一弾は、SEOとコンテンツマーケティングを組み合わせてトラフィックを激増させようという時代のトレンド真っ只中の記事をQuick Sproutから。カリスママーケッターが自ら実証してきたその極意とは? — SEO Japan

    peanut butter jelly

    コンテンツマーケティングとSEOは、ごはんと梅干のような関係だ。別々に食べても十分に美味しい…

    しかし、一緒に食べたらどうなるだろうか? お互いの良さを引き出すはずだ。だからこそ、オニギリの具の中で、梅干しは圧倒的な支持を受けているのだ。一緒に食べると、最高のハーモニーが口の中に広がっていく。

    ごはんと梅干のコンビは最強であり、何度も何度も、口の中に運ぶことになる。

    質の高い検索トラフィックを増やそうとしているなら、コンテンツマーケティングとSEOの取り組みを組み合わせる必要がある。別々のキャンペーンとして実装しているようでは、組み合わせて実装する場合と比べて、増加することが出来るトラフィックの量は限られてしまう。

    また、大企業の場合は、コンテンツマーケティングとSEOが一つの部門で取り扱われるように、組織を改編しなければいけなくなる。

    それでは、コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせる7つの賢い戦略を紹介していく:

    作戦その1: Wikipediaでもリンクを張りたくなるぐらいのコンテンツを作成する

    Wikipediaはインターネットで最大規模の情報源である。Googleでは、ほとんどの用語で上位にランク付けされており、ウェブで最も人気の高いサイトの一つに数えられる。「Comedy Central」によるマーケティングのプレゼンテーションを見るまでは、私はWikipediaの実力をよく理解していなかった。

    Wikipediaは、どれぐらいのトラフィックを生成しているのだろうか?10万人/月を超えるビジターをもたらす。実に衝撃的なデータである。

    さらに、Comedy Centralは、Wikipediaからリンクを張られたページには、その他のサイトからリンクがもたらされる傾向があることも把握していた。

    それでは、どうすればWikipediaからリンクを獲得することが出来るのだろうか?一番手っ取り早いのは、Wikipediaの被リンク構築を介する方法だ。

    Wikipediaはリンク切れを把握しており、これは代わりのページを探すきっかけとなる。

    Googleでこのタイプのリンクを発見する方法を伝授しよう:

    site:wikipedia.org キーワードを挿入 “リンク切れ”

    wikipedia dead link search

    次に、検索結果をクリックして、ページで「リンク切れ」を探す。

    wikipedia dead link

    その後URLをArchive.orgに貼り付けて、同じようなページを自分のサイトで作る — ビジネスに関連しており、ビジターがコンテンツに価値を見出すことが前提。

    同じようなページを作ったら、Wikipediaのエントリに戻り、右上の「編集」ボタンをクリックする。

    edit wikipedia dead link

    編集を行う際は、最初にユーザーアカウントを作り、その他の記事を編集する必要がある。Wikipediaは、ユーザーに自分のサイトへのリンクを追加するだけではなく、その他の記事も編集し、コミュニティに価値を継続的に提供してもらいたいと考えている。

    最後に、とっておきの上級者向けのテクニックを教えよう。まず、リンク切れのURLをコピーして、Ahrefsに貼り付けて、リンク切れのページにリンクを張っている全てのサイトを把握する。その後、各サイトに接触し、リンク切れの記事を自分のサイトの記事に置き換えてもらうよう交渉することが出来る。

    broken dead link building

    この戦略を最大限まで活用したいなら、キーワード、そして、ビジターの視点において、関連性の高いページを作成することに力を入れるべきである。被リンク構築では、貪欲になってしまいがちだが、リンクを幾つか増やすために、大量の関連性の低いページを作る行為だけは絶対に避けてもらいたい。

    作戦その2: キーワードのデータに基づいてコンテンツを作成する

    キーワードのためにブログの記事を作成するべきではない。ビジターが読みたい記事、そして、ターゲットにしたいキーワードを基に記事を作成するべきである。

    検索データの大半が「not provided」でも問題はない。3つのGoogle Analyticsのレポートで提供されているデータを使って、トラフィックをもたらすキーワードを把握することが出来る。

    3 google analytics report

    ターゲットにするキーワードの一覧を作ったら、このキーワードに関するコンテンツを作成していく — トピックがビジターにメリットを与えることが前提。

    実際に自分が運営するサイト「Quick Sprout」で私はこの戦略を実施したことがある。Analyticsでは、Instagramに関連するキーワードが、常連のユーザーを生み出すと言うデータが出ていたため、Instagramのマーケティングに関するブログの記事を作成した。

    この記事を投稿してから30日以内に、Instagram関連のキーワードで上位にランクインするようになり、全体的なトラフィックにおいては、マンスリービジターが12万増加した。

    instagram traffic

    このモデルで大量のトラフィックを獲得する際には、Google Trendsを使って、コンテンツのトピックとなるキーワードを相互参照する取り組みが鍵を握る。 私自身、トレンドになり、サイトと関連するトピックのみを取り上げるようにしている。下火になっているトピックを取り上げても、得られるトラフィックは減少していくだけである。

    instagram traffic trend

    このような結果を必ず得られるわけではないが、この戦略を丹念に利用していれば、いずれ報われるはずだ。

    ただし、この戦略を利用する際に、キーワードを詰め込む行為は避ける必要がある。ランキングに悪い影響が出る恐れがあるためだ。

    作戦その3: 大量生産を狙う前に質の高い記事を作る

    Googleが生まれたばかりの頃、どんなコンテンツを投稿しても、大勢のビジターを獲得することが可能であった。最終的に、Googleは賢くなり、アルゴリズムは、質の高いコンテンツを上位に格付けし、質の低いコンテンツを沈めることが出来るようになった。

    そのため、深く掘り下げた質の高いコンテンツの作成に力を入れるべきである。なぜなら、Googleの検索結果ページの1ページ目に掲載されるコンテンツは、平均で2000ワードを超えるからだ。

    word count

    事実、Mozは、被リンクが多ければ多いほど、通常は、高くランク付けされるため、分析を行い、被リンク数とワード数との間の相関関係を調査している。

    word count moz

    以下の図表には、ワード数ごとに、記事に寄せられるリンクの本数が記されている:

    link count moz

    ご覧のように、ワードの数と被リンクの本数には、明確な相関関係が存在する。このように、上位へのランク付けに貢献するため、詳細な記事を作成する方針を検討してもらいたい。

    また、詳細なコンテンツを作成することで、GoogleのIn-depth Articles機能を介して、トラフィックが増える効果も見込める。事実、このサイト(Quicksprout)は、In-depth Articlesを活用して、検索エンジン経由のトラフィックを13.5%増やすことに成功している。

    平均で2183ワードの記事に対しては、検索トラフィックが増加し、1000ワード以下の記事には、変化は見られなかった。

    質の高い詳細な記事を書くことが出来るようになったら、量を増やすことに狙いを定めよう。それまでは、深く掘り下げた記事を書くことに力を入れるべきである。

    作戦その4: FAQを考慮する

    QualarooSurvey Monkeyを使えば、訪問者が顧客にコンバートしない理由が明らかになる。以下のような問いを投げ掛けるだけでよい:

    • このページで他にどんな情報があったら良いと思いますか?
    • 製品の購入を見送る理由は何ですか?
    • 製品やサービスに関して、気になることはありますか?

    このような問いを尋ねることで、コンバートを妨げる障害を把握することが可能になる。さらに、サポートチームに要請、もしくは、サポートに寄せられたeメールをチェックして、その他の障害を明らかにする手もある。

    ビジターが抱える懸念や疑問をリストアップしたら、当該の問いに答えるFAQセクションを作成する取り組みを検討してもらいたい。すると、製品に関するロングテールの用語で、上位にランク付けされるようになる。

    大量のトラフィックが転がり込んでくるわけではないものの、得られるトラフィックは、非常に関連性が高く、コンバートする可能性が高い。Crazy Eggのサポートセクションでも同じ手法を利用したところ、ビジターが4108名/月増加した。そのうち、82名が顧客へとコンバートした。

    作戦その5: 業界のブログを狙ってゲスト投稿を行う

    リンクが多ければ多いほど、ランキングは高くなる。コンテンツマーケティングチームに関連する業界のブログをターゲットにさせることで、適切なトラフィックをもたらす適切なリンクを構築することが可能になる。

    私はマーケティングをテーマに掲げる49サイトのブログで、61回ゲスト投稿を行った。 ゲストとして投稿した記事の中で、関連性がある際は、Quick Spourt(自分のサイト)の内部のページにリンクを張った。ただし、アンカーテキストにキーワードを詰め込まないように注意してきた。すると、リファラーのトラフィックが増えるだけでなく、検索トラフィックも増加する効果が見られた。

    この取り組みをスタートさせてから3ヶ月も経たないうちに、リンクを張った記事の検索トラフィックが22.7%増加した。

    適切なトラフィックを増やしたいなら、以下の取り組みを検討してもらいたい:

    • 関連するサイトのみでゲスト投稿を行う。
    • 自分のサイトにリンクを張って、検索エンジンを操作する試みには手を染めない。読者にとってメリットがある時のみ、リンク張る。
    • キーワードリッチなアンカーテキストの利用を避ける。

    上記の取り組みに加えて、Googleのガイドラインの範囲内でゲスト投稿を行う方法を説明する動画を見てもらいたい。この動画を見たら、次に、ゲスト投稿の機会を得るためにブロガーに接触する方法に関する動画を確認しよう。

    作戦その6: 間接的なコンバージョンに力を入れる

    SEOの取り組みを、コンバートしやすいキーワードでトラフィックを得る試みのみに集中させると、得られるトラフィックを自ら制限することになる。理想的な顧客候補のビジターが、ブログを通して問題を解決することが出来るように手を貸すと、すぐにはコンバートしないものの、ブログのトピックに関連するランダムな検索用語からトラフィックを得られるようになる。

    例えば、KISSmetrics(私が運営するサイト)では、1000万ドル以上の年間収益を上げるインターネットマーケッターを理想的な顧客としてターゲットに定めている。KISSmetricsでは、分析製品を製品しているものの、ビジターの方々は、SEOやソーシャルメディアマーケティング等のその他の製品にも時間と資金を費やす傾向が見られる。 これは、KISSmetricsブログでは、「競合者のソーシャルメディアのフォロワーを盗む方法」等のトピックをビジターに伝授しているためだ。

    その結果、毎月、Googleから新たに34万9335名のビジターを獲得することに成功している。

    kissmetrics blog traffic

    ビジターの大半はマーケッターであり、通常、すぐにはコンバートしない。通常、3回訪問すると、KISSmetricsの製品を試す決断を下す。なぜなら、このブログのコンテンツを気に入っているためだ。毎月のリードの49 – 72%は、このようにして生まれている。

    他のサイトでも同じような現象が起きているようだ。Mozもトラフィックの多くをブログのコンテンツから得ており、間接的に製品の購入へとコンバートさせている。

    作戦その7: 相互リンクを忘れずに行う

    サイトにコンテンツを加えるだけでは不十分である。コンテンツを相互にリンクしなければならない。TechCrunch、Mashable、そして、Gawker Media等のブログのコンサルタントを務めていた頃、オンページの課題を解決することで、検索トラフィックを増やすことに私は成功した。

    相互リンクが行われているページが、最も大きな問題であった。大量のページを持っているなら(やがて持つことになる)、全てのページが確実にインデックスされるようなサイトアーキテクチャを作ることは不可能である。だからこそ、ページを相互にリンクさせる必要があるのだ。

    私はMashableでこの取り組みを実施し、内部ページを相互にリンクさせた。今でもMashableは、この手法を利用しており、「Twitter」等の用語でGoogleの1ページ目に掲載される原動力となっている。

    twitter rank

    ページを相互リンクしておけば、誰でも同じような成果を得られる。ただし、アンカーテキストにキーワードを詰め込むと、ダメージをもたらすことがあるので注意してもらいたい。Mashableが、Twitterのページに対して、「ここをクリック」等のテキストを使わずに、アンカーテキスト「Twitter」のみを使ってリンクを張っていたら、現在ほど高い位置にランクインすることは出来なかったかもしれない。

    結論

    優れたコンテンツマーケッターは、SEOのエキスパートとは異なるスキルを持っている。しかし、一緒に実施することは可能である。事実、コンテンツマーケティングの取り組みとSEOの取り組みを組み合わせると、より早いペースで良質な検索トラフィックを集めることが可能になる。

    今回紹介した手法の中で、個人的に特に気に入っているのは、FAQを活用する方法である。割と容易な作業であり、どんな会社も用いることが出来る。また、プログラミングの知識がなくても構わない。このWordPress FAQプラグインを使えば、楽に作ることが可能である。

    コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせる方法を他に知っているなら、是非、紹介してもらいたい。


    この記事は、Quick Sproutに掲載された「7 Smart Ways to Combine Content Marketing with SEO for More Qualified Search Traffic」を翻訳した内容です。

    作戦1のニッチながら効果がありそうな手法、誰もがいわれてみれば分かるけど実際にやる人はほとんどいない、でも効果はありそな手法に筆者のオタク度、でなく凄さを感じましたね。残りの内容は定番といえば定番ですが、コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせるということ、特に目新しいことでもないですし、本来やるべきことをきちんとできるかという話です。

    しかし最初の「おにぎりと梅干」の組み合わせ、アメリカ人がこんなことを?と思いましたが、原文はピーナツバターとゼリーでした。ピーナツバターとイチゴの赤いゼリーが入ったサンドイッチ、アメリカに長年いた私が最後まで理解できなかった食べ物の一つだったので翻訳者の日本人にも腹落ちする改訳はグッドジョブでした。こういう細かなユーザーへの気遣いがコンテンツマーケティング x SEOには大事? — SEO Japan [G+]