【図解】コンテンツマーケティングとは?メリットや運用方法を解説

コンテンツマーケティングについてざっくり概要をつかめるように、図解11点だけで解説!!

コンテンツマーケティングとは、有益なコンテンツ発信を軸にしたマーケティング手法のこと。コンテンツマーケティングの基本を押さえながら、どのようなメリット・デメリットがあるのか、把握していきましょう。

この記事のポイント

  • コンテンツマーケティングのことが図解11点でざっくりわかる!
  • コンテンツマーケティングのメリットは自然な情報発信、売上貢献、コンテンツが資産になるがある
  • コンテンツマーケティングは、まずは目的設定をしっかり行うことが重要

コンテンツマーケティングとは? なぜコンテンツマーケティングを行うのか? コンテンツマーケティングの流れ コンテンツマーケティングのメリット コンテンツマーケティングのメリット、自然な情報発信 コンテンツマーケティングのメリット、売上につながる コンテンツマーケティングのメリット、コンテンツが資産になる コンテンツマーケティング5つのステップ コンテンツマーケティング、うまくいくパターン、うまくいかないパターン コンテンツマーケティング、成功パターン、失敗パターン コンテンツマーケティングを成功につなげる

コンテンツ制作やオウンドメディア運用について詳しく知りたい方はこちら

コンテンツマーケティングの概要を図解だけでざっくり解説しましたが、ここからはそれぞれの項目を、テキストでも補足していきます。

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、有益なコンテンツ発信を軸にしたマーケティング手法のこと。有益なコンテンツを発信することで、新たな顧客との接点を生み出し、商品やサービスの認知や理解をしてもらうことで、売上に結びつけていきます。

さらに、顧客がサイトや商品サービスのファンとなって、周りに薦めてくれる可能性もあります。顧客と企業の関係性を深めていくマーケティング手法と言ってもいいでしょう。

コンテンツマーケティングは、成果が出るまでに時間がかかりますので、中長期的に取り組むことをおすすめします。

コンテンツマーケティングとは?

なぜコンテンツマーケティングを行うの?

なぜコンテンツマーケティングに注目が集まり、実施する企業が増えたのでしょうか? それは、ユーザーの広告への反応が弱くなっていることが挙げられます。

インターネットやSNSの普及により、日常的に接する情報量が爆発的に増えました。そのなかで、自分が欲しい情報は、「自ら探す」あるいは「知人・友人に聴く」といった方法で、主体的に探すようになり、広告は不要なノイズと見られるユーザーが増えてしまったのです。

企業にとっては、ユーザーとの接点が生まれにくくなる状況です。そのため、ユーザーが欲しているだろう「有益なコンテンツ」を届けることで、ユーザー接点を生み出す必要性があるのです。

なぜコンテンツマーケティングを行うのか?

コンテンツマーケティングの流れ

コンテンツマーケティングの流れを確認していきましょう。

情報発信

コンテンツを作ることによって、有益で価値のある情報を発信していきます。

リード獲得

有益な情報を発信することで、潜在顧客が興味を持って読んでもらえる可能性が生まれます。リード獲得につなげるフェーズになります。

リード育成

潜在顧客がさまざまなコンテンツに触れることで、自社サービスに興味を持ってもらいます。潜在顧客から見込み顧客になっていく、リード育成のフェーズです。

成約

見込み客になることで、自社サービスの購買に結びつく可能性が高まります。

コンテンツマーケティングの流れ

コンテンツマーケティングの3つのメリット

コンテンツマーケティングにはどのようなメリットがあるのでしょうか?3つのメリットに絞って解説していきます。

メリット1 自然な形で情報発信できる

さまざまなコンテンツを発信することで、ユーザー接点が生まれやすくなります。

メリット2 売上につながる可能性がある 

フェーズに合わせたコンテンツを提供することで、売上につながる可能性があります。

  • 認知…新規顧客が商品サービスを認知する
  • 比較・検討…ほかの商品サービスとの比較検討ができるようになる
  • 購入…選んだ商品がいいと確信して購入する
  • 満足…ブランドのことも好きになる
  • 継続…周りにおすすめしたい 

メリット3 コンテンツが資産になる

しっかり作ったコンテンツは、継続してユーザー接点を持ってくれます。サイトにとってコンテンツは大きな資産になりえます。

コンテンツマーケティングのメリット、自然な情報発信 コンテンツマーケティングのメリット、売上につながる コンテンツマーケティングのメリット、コンテンツが資産になる

 

コンテンツマーケティングを実行する5つのステップ

コンテンツマーケティングを実行するにあたって、5つのステップがあります。それぞれの内容を確認しておきましょう。

1. コンテンツマーケティングの体制を作る

目的に合わせて、予算をどのくらいかけるのか、どのようなメンバーで体制構築するのかを決めます。

2.コンテンツマーケティングの戦略を立てる

ターゲットユーザーや競合状況を把握しながら、戦略を考えていきます。

3.コンテンツマーケティングを戦術に落とし込む

コンテンツマーケティングを戦術に落とし込むフェーズです。KGI、KPIを適切に設定する、コンテンツごとの集客導線を考える、サイト流入後の内部導線を考えるといったことが考えられます。

4.魅力的なコンテンツを継続的に作る

企画を立てて、有益で魅力的なコンテンツを作っていきましょう。継続して定期的にコンテンツ配信できることが理想です。

5.効果測定と改善を繰り返す

記事の反応はどうだったのか、新たな顧客からのアプローチはあったのか、問い合わせや資料ダウンロードはどのくらいになったのか、しっかりと分析して改善につなげましょう。

コンテンツマーケティング5つのステップ

うまくいくパターン、うまくいかないパターン

コンテンツマーケティングは、成果を出すには時間がかかることが前提です。コンテンツマーケティングのうまくいくパターンおよびうまくいかないパターンを見ていきます。

うまくいかないパターン

担当者は、周りから口を出されたくないと思っている状況です。 上司はすぐに成果出してほしいと、短期的な思考になっています。現場は、コンテンツマーケティングの取り組みを理解しておらず、「何かやってるみたいだね」といった漠然とした反応になっています。

これでは、いいコンテンツを作るために時間をかけることができず、早急に成果を求められるため、継続することすら危うい状態になります。

うまくいくパターン

担当者は、「今はこういう数字になってます!」と報告できる状態。そのためには、 上司からの「時間かかるけどいいものを作ろう!」といった声かけが重要になります。また、 現場からは「記事読んだよー」と感想をくれるだけではなく、「こういうネタはどう?」と積極的に提案してくれている状態です。

コンテンツマーケティングへの理解があるため、チームが1つになって、コンテンツ作りに取り組むことができるでしょう。

コンテンツマーケティング、成功パターン、失敗パターン

成功につなげるために愛と情熱を持とう

人の心を動かすコンテンツを作るには、その作り手自身が強い熱意を抱いていなければなりません。コンテンツマーケティングに、愛と情熱を持って取り組み、成功につなげていってください。

コンテンツマーケティングを成功につなげる

 

コンテンツ制作やオウンドメディア運用について詳しく知りたい方はこちら

【図解】コンテンツマーケティングとは?メリットや運用方法を解説ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【図解】オウンドメディアとは?基礎から作り方までわかりやすく解説

オウンドメディアとは、ユーザー接点やブランディングなどを目的に、自社で管理するメディアのこと。

オウンドメディアはしっかり目的を設定して運用すれば、売上貢献にもつながります。そのために、オウンドメディアの概要や作り方、成功パターン、失敗パターンを把握しないといけません。

しかし、オウンドメディアについて把握するのはなかなか難しいと思いますので、ざっくり概要がつかめるように、図解10点だけで解説していきます!

この記事のポイント

  • オウンドメディアとは、企業が自社で運営するメディアのこと
  • オウンドメディアで有益なコンテンツを提供することでユーザー接点が生まれる
  • オウンドメディアを作り方は、まずは目的設定をしっかり行うことが重要
オウンドメディアとは オウンドメディアはトリプルメディア広告の価値が薄れたためオウンドメディアが注目 オウンドメディアのメリット オウンドメディアの作り方・はじめ方 オウンドメディアのコンテンツの作り方 オウンドメディアの成功・失敗 オウンドメディアの成功パターン・失敗パターン オウンドメディアの運営ワクワクしてる? オウンドメディアを楽しむ

コンテンツ制作やオウンドメディア運用について詳しく知りたい方はこちら

 

オウンドメディアのざっくり概要を図解だけで解説しましたが、ここからはそれぞれの項目を、テキストでも補足していきます。

オウンドメディアとは?

オウンドメディアとは、企業が自社で運営するメディアのこと。広い意味だと、コーポレートサイト、パンフレット、カタログなども含まれます。

オウンドメディアはトリプルメディアのうちの1つ

オウンドメディアはトリプルメディアのうちの1つです。トリプルメディアとは、「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」のことを指し、マーケティング活動でのユーザーへの接触手段を大きく3つに分けたものです。

  • オウンドメディア(Owned Media)=自社で管理するメディアのこと 例:Webメディア、コーポレートサイトなど
  • アーンドメディア(Earned Media)=個人が発信するメディア 例:Twitter、Instagram、個人ブログなど
  • ペイドメディア(Paid Media)=費用を払って出稿するメディア 例:リスティング広告、テレビCMなど

なぜオウンドメディアが必要なの?

情報があふれている中で、従来の広告のように一方的な情報発信では、ユーザーの反応が弱くなっています。商品・サービスの内容を知らせるだけでは、本当に届けたい人に届かない状況があります。

そこで、オウンドメディアに注目が集まりました。オウンドメディアを通して、ユーザーが知りたい有益なコンテンツを提供することで、ユーザー接点が生まれることにつながります。

オウンドメディア 3つのメリット

オウンドメディアには、集客、ブランディング、売上向上の3つのメリットがありますので、それぞれ確認していきましょう。

集客

企業が情報発信することで、幅広いユーザーとの接点が生まれる可能性があります。

ブランディング

質の高いコンテンツを継続して公開すると、「こんなにいいコンテンツを提供してくれるなんて」という印象をユーザーに与えることができます。企業ブランディングにつながる可能性があるでしょう。

売上向上

オウンドメディアの流入から、問い合わせや購入への導線をしっかり設計することで、「そのうち客」を「今すぐ客」にできる可能性があります。

オウンドメディアの作り方・はじめ方

オウンドメディアの作り方・はじめ方を6つのステップで確認してみましょう。

目的設定

「新規顧客の開拓」や「リピーター客の増加」など自社の課題を解決できるものにしましょう。

ペルソナ設定

誰に向けて情報を発信するのか、ペルソナ(ターゲット)を設定します。

カスタマージャーニー設計

顧客の行動や思考、感情といったプロセスを可視化します。

集客チャネル設計

検索エンジンやSNSなど、ターゲットの行動を踏まえて適切なチャネルを選びましょう。

コンセプト設計

自社の強み・弱みなどからコンセプトを設計することで、オウンドメディアの統一感が生まれます。

コンテンツ方針設計

コンテンツの具体的な内容を考えて方針を設計しましょう。

オウンドメディアにおけるコンテンツの作り方

オウンドメディアはコンテンツ力が必要になります。簡単にはなりますが、オウンドメディアにおけるコンテンツの作り方を把握しておきましょう。

1. 企画を立てる

どんな企画にするのか、何を伝えたいのかを明確にします。

2. 執筆する

企画を立てたら、執筆に移ります。専門的なテーマでも、誰もが理解できる内容にすることを意識しましょう。

3. 見せ方を工夫する

読みやすくするため、見せ方を工夫します。写真やイラスト、図版を用いるといいでしょう。

4. 読み直す(推敲、校正、校閲)

執筆して見せ方を工夫したら、原稿の言葉遣いや表現方法など充分に推敲します。

コンテンツは作って終わりはNG!!

各記事の役割を明確にして分析をしながら、次のコンテンツの企画に役立てましょう。

オウンドメディアの成功パターン、失敗パターン

オウンドメディアには、成功パターンと失敗パターンがあります。

成功パターン

  1. 目的が明確になっている
  2. 運営体制が整っている
  3. 社内理解がある
  4. 短期間で結果を求めない
  5. コンテンツ制作力がある
  6. ユーザーメリットを考えている
  7. ユーザーがたどり着きやすい

失敗パターン

  1. 目的がよくわからない
  2. 運営体制が整っていない
  3. 社内理解がまったくない
  4. 短期間で結果を求めてしまう
  5. コンテンツ制作力がない
  6. ユーザーメリットを考えていない
  7. ユーザーがたどり着かない

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【図解】オウンドメディアとは?基礎から作り方までわかりやすく解説ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【決定版】ランディングページ最適化(LPO)ガイド

Web施策において、コンバージョンを獲得することは非常に重要です。

その際、コンバージョンを獲得するためのページを作成し、広告のランディングページとしたり、サイト内のキラーページとすることもあるでしょう。

今回はそんなランディングページの基礎から改善方法までを網羅的にまとめた記事をBacklinkoよりご紹介します。

基本的な要素も多いですが、基礎をしっかり押さえることでより良い施策のアイディアに繋がるはずです。

この記事は、ランディングページについての、最も包括的なガイドである。

もし、以下のような願望をお持ちならば、きっとこの記事の内容を気に入ってくれるはずだ。

  • 多くのコンバージョンを生み出すランディングページを作成したい
  • 世界で最も優れたランディングページの例を見たい
  • 実績のあるランディングページのテンプレートを活用したい

では、始めよう。

第一章:ランディングページ101

まずは、ランディングページについての基礎をおさらいしたいと思う。

この章では、以下のような内容を扱う。

  • ランディングページとは何か?
  • なぜ、重要なのか?
  • どのようにすれば、ランディングページはコンバージョンを増加させるのか?

ランディングページとは何か?

ランディングページとは、1つの望まれる行動を促すように設計されたページを指す。

この行動には、商品の購入・フォームへの入力・無料トライアルへのサインアップ・メールアドレスの入力などが挙げられる。

ランディングページと呼ばれる理由は、Facebookの投稿、Google広告、メールのニュースレター、その他のトラフィックのソースからリンクをクリックした後、ユーザーが「着地(land)」するページであるからだ。

ランディングページは、通常のページとどう違うのか?

通常のページは、複数の異なるアクションを促す傾向がある。

例えば、一般的なトップページを見てみよう。


トップページの多くは、複数の目標と異なるコール・トゥ・アクションがある。

例えば、問い合わせフォームに記入を促したいトップページもあるだろう。また、製品の機能をより知ってもらうことや、無料トライアルのサインアップを期待するトップページもあるはずだ。

これは、ブログ記事や、お問い合わせページなど、あなたのWebサイトにおけるあらゆる他のページもあてはまる。多くの競合するコール・トゥ・アクションが存在するのだ。

そのため、Google広告によるトラフィックをこうしたページへ送りたいと思わないはずだ。

しかし、ランディングページにおいては、目標は1つであり、1つのコール・トゥ・アクションが設定されていることが通常である。

なぜ、ランディングページはよくコンバージョンが発生するのか?

コンバージョン増加という観点でランディングページが優れている理由は、大きく2つある。

  1. 焦点を絞ったコール・トゥ・アクションがある
  2. 特定のグループをターゲットとしている

前述のとおり、ランディングページは単一のコール・トゥ・アクションに集中しているため、通常のページを凌駕することがある。

しかし、ランディングページのコンバージョンが高い理由は、これだけではない。

ランディングページは、顧客や提供物の種類など、特定のグループをターゲットとしているからである。

実際、HubSpotはランディングページが多いほど、サイト全体のコンバージョン数が増えることを発見している。

  • 画像タイトル:リード発生における、ランディングページ数の影響
  • 縦軸:新しいリードの発生
  • 横軸:ランディングページ数

ランディングページの基本はおさらいできた。次に、効果的であるランディングページの具体例を掘り下げていこう。

第二章:ランディングページのテンプレート

では、多くのコンバージョンを発生させるランディングページの具体的な内容を見ていこう。

ここでは、下記のシーンで活用できる、4つのテンプレートをお見せしたいと思う。

  • メールのサインアップ用のテンプレート
  • セールスページ用のテンプレート
  • 無料トライアル用のテンプレート
  • リード発生用のテンプレート

では、それぞれのテンプレートを見ていこう。

メールのサインアップ用のテンプレート

メールのサインアップ用のページ(「Squeese Page」(スクイーズページ)とも呼ばれる)は、Eブック、レポート、ニュースレターなどと引き換えに、メールアドレスを収集するために設計されたページだ。

大見出し=手に入れるもの(Headline=What They Get)

昨今のユーザーは、メールアドレスを提供することに、非常に積極的ではない。そして、それを責めることもできない。

誰かに自身のメールアドレスを渡した場合、次に何が起こるか、誰も予想することができない。不要なメールを送り付けられるかもしれないし、大量のメッセージに埋もれてしまうかもしれないし、どこかの業者に売られてしまうかもしれない。

つまり、ユーザーが何を手にすることができるかを、はっきりとさせなければならないのだ。

例えば、Exploding Topicsのサインアップ画面の場合、「あなたが手にするもの」を明確に記載した大見出しを使用している。

「週次のトレンドとなる話題をメールボックスへ直接手に入れよう」

詳細な小見出し(Detailed Subheadline)

小見出しには、あなたが提供するものについての詳細を加えるべきだ。あなたが提供するものは何なのか、どういった価値があるのか、といった具合に。

例を挙げてみよう。

「専門家による洞察や分析を加えた、我々がピックアップした最も注目すべきトピックを毎週送付します。」

大見出しは、まず、注力すべき項目だ。しかし、それだけでは、サインアップした後に何を得られるか、100%明確にはなっていない。その役割を果たすのが、小見出しなのである。

ヒーロー画像(Hero Image)

メールのサインアップ用のテンプレートには、彼らが得られるものを表す、「ヒーロー画像」を掲載すべきだ。

「メールのコース」「レポート」「週次ニュースレター」などを心の中でイメージすることは非常に難しいのである。

また、ヒーロー画像は、あなたが提供するものをより具体的に、現実的なものにすべきである。

ファーストビューのコール・トゥ・アクション(Above The Fold CTA)

ランディングページに初めて記載するメールのサインアップ用のフォームは、ファーストビューに記載すべきだろう。下記のように。

大見出しと小見出しの内容が強力であれば、コンバージョンの大多数がここで発生するはずだ。

特徴のリスト(Feature List)

ユーザーがフォームを飛ばしてさらにスクロールするということは、彼らはサインアップをする前に、さらなる情報を求めていることを意味している。

特徴のリストの出番だ。

ここで、ユーザーが自身のメールアドレスを提供するに値するものが、あなたの提供するものにあることをより詳細に伝えよう。

特徴のリストに記載する内容は、あなたが提供するものによって異なる。

ウェビナー用のスクイーズページの場合、それを受講することで学ぶことができる項目のリストとなるだろう。

レポートの場合、そのレポートで扱う戦略のアウトラインとなるはずだ。

メールのニュースレターの場合、あなたが送付する予定の項目を書きだそう。

例えば、Exploding Topicsの場合、ニュースレターの作成、パッケージ化の流れ、送信フローを説明する、完璧な「仕組み」のセクションをページに記載している。

Landing Pages: The Definitive Guide

ソーシャルプルーフ(Social Proof)

他のランディングページ同様、ソーシャルプルーフ(Social Proof:社会的証明)はスクイーズページにおいてもコンバージョン率を改善する手助けとなり得る。

これは、すでにサインアップしたユーザー数でも可能だ。

もしくは、あなたの製品に満足しているユーザーのコメントでもよい。

2つ目のコール・トゥ・アクション(Second CTA)

ページの最下部に、2つ目のコール・トゥ・アクションを設置することをお勧めする。

こうすることで、ユーザーがスクロールを完了した位置に、コール・トゥ・アクションとサインアップのフォームを表示させることができる。

セールスページ用のテンプレート

ここでは、オンラインでの授業、1on1のトレーニング、プレミアムニュースレターの定期購読、ライブイベントのチケットなどで使用できるテンプレートを紹介する。

大見出し=明確な利益(Headline=Clear Benefit)

セールスページの大見出しの主目的は、明確な利益を提示することで、ユーザーの興味を引き付けることだ。

下記は、私が使用している、長文形式のセールスレターの一例である。

YouTubeマーケティングに興味があるユーザーにとっては、ページに滞在し、詳細を確認したいと思わせる内容であるはずだ。

第1段落のフック(The First Paragraph Hook)

明確な利益を明記した大見出しの後に、セールスページの最初の数行でフックを設置しよう。

下記はその一例である。

「この3年間で私がテストした”閉じられたドアの向こう”にある、YouTube SEOの戦術と戦略を用いることで、あなたのオンラインビジネスの成長の手助けとなるだろう。」

繰り返しとなるが、ここでの文章はかなり「営業的」で押しが強い。

しかし、特定のユーザー、上記例の場合は、YouTubeでマーケティング活動を行うことについて真面目に検討している中小企業のオーナーをターゲットとしているため、効果的なフックとして動作する。

背景のストーリー(The Background Story)

ここでは、あなたの製品の背景にあるストーリーを伝えよう。あなたが抱えていた課題、その解決方法、そして、この製品を提供しようと決断した理由などだ。

大公開(The Big Reveal)

ここで、あなたの製品を紹介しよう。その製品に含まれるものをリスト化するのだ。

顧客のコメント(Customer Testimonials)

顧客のコメントはセールスページ全体に設置しよう。

今すぐ購入のコール・トゥ・アクション(Buy Now CTA)

少なくとも2つの「今すぐ購入」のコール・トゥ・アクションを設置しよう。

確実な保証

あなたが保証する内容のまとめと制限(30日間限定など)を記載する。

このセクションで手を抜くべきではない。これは、セールスページのうち、最も重要な箇所の1つである。保証についての長く、詳細なアウトラインを記載することを勧める。

例えば、我々のセールスページの場合、228文字の長さで記載した例がある。

SaaSの無料トライアル用のテンプレート

SaaS(Software as a Service:ブログなど、クラウドで提供されるソフトウェア)の無料トライアル用のランディングページの主目的は、サインアップのフローにユーザーを導くことだ。

これは、スクイーズページ(Squeeze Page:Eメールアドレスを取得するのに特化したページ)の場合と少々異なる。

スクイーズページの場合、コンバージョンはランディングページ上で発生する。一方、SaaSページの場合、ユーザーが実際にサインアップできるページへ遷移させることが通常である。

この点を念頭に置きつつ、下記のテンプレートを確認してもらいたい。

簡単な言葉での大見出し(Plain English Headline)

これは、多くのBtoB向けのSaaS企業が苦戦している箇所だ。明快な大見出しではなく、下記のような、不明瞭な大見出しがよく見られる。

あなたの未来を視覚化する。

こうしたメッセージではなく、Help Scoutのサイトのように、明快な大見出しを使用しよう。

顧客とうまく会話する方法

我々が行うこと(“What We Do”)

明快な利益は提案した。次は、あなたのソフトウェアがどのようにして人々を引き付けるか、その概要を伝える番だ。

「Help Scountを使用することで、Eメールの受信ボックスをメンバーと共有し、訪問者とのライブチャットが可能となり、セルフサービスのコンテンツを作成することができる。その全てを、1つの場所で。」

ヒーロー画像のコンセプト(Concept Hero Image)

過去、SaaS会社はヒーロー画像に自社製品のソフトウェアのスクリーンショットを使用していた。これは、今現在でも有効である。

このアプローチにおける課題は、スクリーンショットでは、そのソフトウェアが何を行うのか、それを理解することが難しいことだ。

そのため、多くのSaaS会社が、そのソフトウェアが実際にユーザに何を提供するのかを説明するイラストを使用する傾向が強くなっている。

例えば、Wovenのヒーロー画像では、人々が集まっている様子を示すヒーロー画像が用いられている。

「開始する」のコール・トゥ・アクション(Get Started CTA)

これは、ファーストビューに設置するサインアップページへとユーザーを遷移させるボタンである。

特徴のリスト(Feature List)

何か特別なことはない。あなたのソフトウェアが持つ、最高の機能(そして、ベネフィット)を4つか5つリスト化しよう。

ソーシャルプルーフ(Social Proof)

顧客のコメント、顧客数、あなたの製品を使用している有名企業名などが該当する。

最後のコール・トゥ・アクション(Final CTA)

ランディングページの最下部にコール・トゥ・アクションを追加することによるデメリットはない。

リード獲得用のテンプレート

リード獲得用のテンプレートはEメールのサインアップのページと似ているが、大きく異なる点が2つある。

  1. リード獲得用のページにはより多くの情報(見込み顧客を限定するため)が求められる
  2. リードは、サインアップ後の電話やメールアドレスが必要とされる

これを念頭に置いたうえで、リード獲得用のランディングページの設計を見ていこう。

大見出し=利益を重視した提案(Headline=Benefit-Oriented Offer)

リード獲得用のページでは、ユーザーにただメールアドレスを尋ねることは避けなければならない。

名前や住所、電話番号まで求めてしまうこともあるだろう。

そのため、あなたが提供するものがなんであれ(引用であろうが、リードマグネットだろうが)、驚くべきものにすべきだ。

HubSpotのリード獲得用のページは、おそらくこの世で最も優れているだろう。

Facebookであなたのオーディエンスにリーチし、エンゲージメントを発生させる方法

非常に優れた、明快な大見出しである。

ターゲットとするトラフィック(Facebookマーケティングを学びたいと思っている人々)をこのランディングページに遷移させることができれば、この大見出しは完璧である。

ヒーロー画像(Hero Image)

スクイーズページと同様、ユーザーが獲得できるものをビジュアルで表すことのデメリットは全くない。

第1のコール・トゥ・アクション(CTA#1)

HubSpotは「download for free(無料ダウンロード)」ボタンを第1のコール・トゥ・アクションとして使用している。

このボタンをクリックすると、多くの項目が記載されているフォームが表示される。

このアプローチは本当に理に適っている。

ページ上に多くの項目を載せてしまうと威圧感が出てしまう。この方法を採ることで、HubSpotはこうした項目を、すでにアクション(ボタンをクリック)を起こしたユーザーのみに表示することができている。加えて、ツァイガルニク効果も期待できる。

※ツァイガルニク効果:人は達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象(Wikipediaより引用)。

重要項目の詳細(The Key Details)

ここで、あなたが提供するものの、いくつかの主要な詳細についてまとめよう。

数を絞り、利益を重視した項目の箇条書きがよいはずだ。

細かい規則(The Fine Pdint)

これはリード獲得用のページであるため、次に何が起こるかについて、透明性を担保したいはずだ。

例えば、お客様が自宅の外壁見積もりに契約をする際、あなたが将来そのお客様に電話をかける予定があるならば、事前にそのことを伝えたほうがよいはずだ。そうすれば、驚かせずにすむ。

下記にHubSpotの例を記載しよう。

最後のコール・トゥ・アクション(The Last Chance CTA)

他のタイプのランディングページと同様、リード獲得用のページの最下部にも、最後のコール・トゥ・アクションを設置しよう。

第三章:優れたランディングページの実例

この章では、私が素晴らしいと思うランディングページの具体例を紹介する。

優れたランディングページの実例を提供することだけでなく、それぞれのランディングページが効果的である理由も解説する。そして、同じアプローチをあなたのランディングページでも採ることができる方法も。

では、それぞれの具体例を見ていこう。

SaaS用のランディングページの具体例:Confetti

  • 非常に明快な大見出し
  • 小見出しに追加されているコンテキスト
  • ページ全体に設置されている複数のコール・トゥ・アクション

セールスページ用のランディングページの具体例:Nerd Fitness

  • 利益を重視した大見出し
  • 強力な顧客のコメント
  • 説得力のあるリスクヘッジ要素

ニュースレターのサインアップ用のランディングページの具体例:Ramit Sethi

  • 明快で、直接的なコール・トゥ・アクション
  • メディアからの言及という形式のソーシャルプルーフ
  • 気を散らすことや競合する目標がない

リード獲得用のランディングページの具体例:Zillow

  • 「今すぐ始める」をクリックした後、初めてフォームが表示される形式
  • 素晴らしいイラスト付きの「ファインプリント」のセクション
  • 適した顧客のコメント

ECサイトのランディングページの具体例:Casper

  • ページの上下にある複数のコール・トゥ・アクション
  • Facebookからのトラフィックに最適化されたページ
  • 非常に良く書かれた機能のリスト

第四章:ランディングページをA/Bテストする方法

ここまでで紹介した戦略を用いたランディングページを作成すれば、高いコンバージョン率が期待できるだろう。

しかし、実際のケースにおいては、テストをしなければならない。

この章ではランディングページにおけるA/Bテストの実施方法を紹介する。

大きな変更を最初にテストする

あらゆるページにおけるスプリットテストを行う際のたった1つのアドバイスを差し上げるのであれば、こちらになる。

大きな変更をテストする。特に、初期の段階では。

これは、私の過去の過ちに基づいている。

私は僅かに異なる大見出しのテストを行っていた。もしくは、ボタンの色を赤から緑に変更するといったテストだ。こうした類のテストは、何の違いも生まなかった。

ここで、私は気が付いた。

「大きな改善を求めているのであれば、大きな変更が必要である」ということだ。

例えば、私の友人のラリー・キム氏は、「無料トライアル」というオファーを全てのランディングページに記載していた。

そして、細かな変更をいくら加えようとも、コンバージョン率は2%のままであった。

そのため、彼は大きな決断をした。オファー自体を変更したのだ。

無料トライアルではなく、「アドワーズ広告の評価ツール」を提供するようにしたのだ。

このたった1つの変更により、コンバージョン率は2%から40%に跳ね上がった

別の例を挙げよう。Exploding Topicsにて、我々は2つの異なるページをテストしている。

バージョン1(コントロールグループ)は、非常に長文のランディングページであり、ニュースレターの説明や多くのソーシャルプルーフなどを記載している。

バージョン2も同様のページであるが、コンテンツの80%を省略している。文字通り、ファーストビューの領域しかない。

どちらのバージョンのパフォーマンスが優れているのだろうか?

それは私にもわからない。そのため、テストをしているのだ。

あなたも気になるであろうA/Bテストと考えたため、ここで紹介させていただいた。

コンバージョンが発生しない理由を特定するため、ランディングページにヒートマップを活用する

ユーザーがランディングページに到達したとしても、コンバージョンが発生しない。なぜだろうか?

その理由を述べるのは難しい。

大見出しの内容に問題があるかもしれないし、提供するものに問題があるかもしれない。もしくは、あなたのページをSafariで閲覧するときちんと表示されないことが理由かもしれない。

そこで、ヒートマップの出番だ。

ヒートマップを活用したとしても、「これがコンバージョンが発生しない理由であり、改善すべき箇所だ」といったことを伝えてくれるものではない。

しかし、そうした理由を把握するために有用なデータを、ヒートマップは提示してくれる。

例えば、Exploding Topicsのページに我々はヒートマップを活用している。ユーザーがこのランディングページにどのように関わっているか、それを実際に目にすることで多くの驚くべき事実が発見できている。

ヒートマップはUI(ユーザーインターフェース)の改善のための有益な洞察を提供してくれる。その後に行われるであろう、A/Bテストに対しても有益だ。

少なくとも2週間はテストを行う

私は非常にせっかちな人間だ。そのため、スプリットテストのために数週間を待つということは、非常に退屈なのだ。

実際、コンバージョン率の最適化について全く知識がなかったころ、有意差が見られたテストは即座にストップしていた。

しかし、これは過ちであったことがわかった。

テスト期間は数週間は担保すべきだ。A/Bテストの信頼性が95%に達するまで、テストを継続すべきだろう。

なぜか?

ピープ・ラハ氏は数学的な観点で、非常に良い説明をしてくれている(私は数学に強くない)。

結論から述べれば、あなたが目にした多くのスプリットテストでの「勝利」は、実際は失敗となることもあるのだ。

そのため、「勝者」が本当に勝者であるかを確実にするために、あなたが思う以上の(そして、A/Bテストのソフトウェアが試算する以上の)コンバージョン数が必要となるのだ。また、休日や週末などの影響を取り除くために十分なテスト期間が求められている。

第五章:【上級編】ランディングページのコンバージョン戦略

この時点までで、あなたのランディングページを解消すべき多くの知見が得られたはずだ。

ここでは、さらに多くのコンバージョンを発生させるための上級版の戦略を紹介する。

さあ、始めよう。

アバウトページをランディングページにする

ランディングページはFacebook広告からのトラフィックのためだけのページではない。

実際、サイト内のあらゆるページをランディングページとすることができるのだ。

それには、アバウトページ(会社情報ページ)も含まれる。

例えば、Backlinkoのアバウトページには2つのサインアップ用のフォームを記載している。

この2つのフォームのおかげで、コンバージョン率は4.49%となっている。

驚くべき数字ではないかもしれない。しかし、このフォームを設置していなければ、4.49%という数字は、絶対に到達できなかったはずだ。

ランディングページをGoogleで上位表示させる方法

ランディングページをGoogleの検索結果の1ページ目に表示させることは非常に難しい。

検索結果の1ページ目には、有益で価値のあるコンテンツがあふれている。リード獲得用のページやセールス目的のページではなく。

しかし、これが、ランディングページをGoogleの検索結果の上位に表示させることが不可能であることを意味しているわけではない。

ちょっとした計画が必要なだけだ。

まず、検索結果にすでに表示されている1つか2つのランディングページのキーワードを選択する必要がある。言い換えると、ユーザーがランディングページを求めているキーワードを探すということだ。

例えば、先日、「SEO トレーニング(SEO training)」で検索すると、そこに表示されるのはブログ記事ばかりではないことを発見した。

ランディングページがいくつか表示されているのだ。

そのため、我々のSEOのトレーニングプログラムのフラッグシップとなるページを作成した。

そして、このキーワードに対する最適化をこのページに施す。私の場合、ブログ記事のような長文形式のランディングページをテストしている。

こうすることで、Googleがそのページのトピックを理解するに十分な量のコンテンツを提供することになる。そして、ユーザーは我々が提供するトレーニングコースについて、十分な知識を得ることができるのだ。

サイトナビゲーションの削除

ランディングページの主な機能の1つに、たった1つのアクションに注力するということがあることを忘れずにいよう。

これが、ランディングページからナビゲーションを削除することをお勧めする理由だ。

例えば、我々はニュースレターのサインアップページのヘッダーから、「お問い合わせ」や「我々について」のページへのリンクを削除している。

また、フッターには規約やプライバシーポリシーへのリンクのみを記載する、シンプルなデザインとしている。

ランディングページをオーディエンスとトラフィックのソースに合致させる

施策を開始したばかりの場合、全てのユーザーを同一のランディングページへと遷移させているだろう。

このアプローチには何の落ち度もない。初期の段階においては。

しかし、異なるオーディエンスに対する、異なるランディングページを作成したいと思うはずだ。

例えば、Facebook広告を出稿しているとしよう。

全てのユーザーを同一のランディングページへと遷移させるのではなく、その広告でターゲットとしているそれぞれのオーディエンスに訴求するランディングページを作成したいはずだ。

こうすることで、一般的なページではなく、それぞれのユーザーに適したページに遷移させることとなる。

「ラテラルコンバージョン」を獲得するために確認ページを活用する

ユーザーがメールリストや無料トライアルにサインアップした際、確認ページを表示するはずだ。

この確認ページをランディングページとして活用できることを、私は発見した。

明らかに、そのユーザーに対して同じアクションを起こしてほしいと思わないだろう。

同じアクションではなく、「ラテラルコンバージョン(横方向へのコンバージョン)」を促すのだ。

確認ページには、確認ページが表示すべき情報をユーザーに提供する。

しかし、これで終わりではない。

この確認ページからさらに別のアクションを起こしてもらうよう、ユーザーに丁寧に依頼するのだ。

例えば、通常の確認ページに加え、メールマガジンの定期購読を申し込んでくれたユーザーに対し、Twitterでフォローしてくれることを頼んでいる。

こうすることで、私は毎週、多くのフォロワーを獲得している。

他のサイトの例では、自身のサイトの宣伝を行っている例もある。下記のように。

この効果をおわかりいただけるだろうか?ユーザーがサインアップした直後に、別の提供物を提示するのだ。例えば、Facebookでの共有を促すことでもいい。

最後に

私の新しいランディングページのガイドを楽しんでいただければ何よりだ。

さあ、次はあなたの番である。

このガイドで紹介したテクニックのうち、どれを最初に試すだろうか?

アバウトページにサインアップのフォームを追加する施策だろうか?

それとも、A/Bテストを行うだろうか?

もし質問がある場合は、この記事への感想を添えて、ぜひSNSでシェアしてほしい。

この記事は、Backlinkoに掲載された「LANDING PAGES:The Definitive Guide」を翻訳した内容です。
Backlinkoらしい、事例を多分に用いたLPOガイドでした。

LPOとはしつつも、ランディングページの設計自体が重要であることから始まっているため、非常に納得感のある内容になっているように思います。

いわゆるLPだけでなく、サイト内のあらゆる要素に展開できそうな内容でした。ぜひWebサイト改善にも活用いただければと思います。

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SEOライティングの基礎知識!成果につながる8つのコツ

SEOライティングにはセオリーがあります。ただし、セオリーがあるだけに、似通ったコンテンツが検索上位に並ぶ現象が起こります。果たしてユーザーにとって、同じような記事が検索結果に並んでいる状況は、有益なのでしょうか?

今回の記事では、SEOライティングの基礎知識を踏まえながら、もう一歩踏み込んだSEOライティングの形を突き詰めてみたいと思います。

この記事のポイント

  • SEOライティングとは、SEO(検索エンジン最適化)を踏まえた文章の書き方
  • SEOライティングの3つの心構え「ユーザーに向き合う」「オリジナル要素を入れる」「目的をしっかり把握する」
  • SEOの成果につながる8つのコツについて解説する

1章:SEOライティングとは?

まずは言葉の定義から。SEOライティングとは、SEO(検索エンジン最適化)を踏まえた文章の書き方です。SEOライティングの目的は、Googleといった検索エンジンで上位表示を目指すことになります。SEOライティングは、「ユーザー」および「検索エンジン」を意識して書くことが求められます。

 SEOライティングのざっくりとした流れを確認しておくと、

  • 検索ニーズがあるキーワードを選ぶ
  • キーワードをもとにして、ユーザーの検索意図を考えながら記事を書く

となります。

 

関連記事

キーワード選定方法のコツとは?利用すべき無料キーワードツールと4つのステップ

検索ボリュームの調べ方とSEOにおける考え方

 

2章:【心構え】SEOライティングに取り組む前に

SEOライティングに取り組む前に、心掛けておきたいことが3つありますので、それぞれ解説していきましょう。

ユーザーに向き合う

SEOライティングは、「ユーザー」および「検索エンジン」を意識して書くことが求められます。ただし、前述したように検索結果で上位表示させることが、SEOライティングの目的ですから、どうしても検索エンジンを攻略しようと考えてしまいがちです。かつて常識と思われていたSEOライティングのセオリーがあります。

  • 記事の文字数は多ければ多いほどいい
  • キーワードは記事内に含めれば含めるほどいい
  • 検索上位の記事要素を網羅するだけでいい

これらはすべて、検索エンジンを意識した思考です。文字数が多ければいいのではなくて、あるテーマを説明する上で、最適な文字数になっているかを考えるべきです。対策キーワードを軸にして記事を作るわけですから、ユーザーへ説明しようするだけで、自然と対策キーワードが入ってきます。検索上位の記事に含まれていない要素でも、ユーザーにとって必要だと思うなら、盛り込めばいいのです。

向き合うべきはユーザーです。作ろうとしている記事が、ユーザーが求めている情報になっているのかを強く意識しないといけません。もちろん検索エンジンは、人が読んで満足するのはどういった記事かを完璧に判断することはできません。そのため、検索エンジンを意識した工夫は必要になります。それでも、検索エンジンは日々進化し、ユーザーニーズをくみ取ろうとしています。記事を作る上では、シンプルにユーザーが満足するかを軸に置くことをおすすめします。

オリジナル要素を入れる

 SEOライティングは、どうしても似通った内容になりがちです。そこで、強く推奨したいのが、オリジナル要素を入れることです。オリジナル要素を入れる方法は、大きく2つあります。

  • インタビューをして書く
  • 体験したことを書く

インタビューによって専門的な知見を得ることで、記事の内容に厚みが出ます。インタビュー相手は、専門家だけではなく、企業内で知見を持っている人や、企業の商品サービスを利用しているお客様も該当します。インタビューによって、ほかでは読めないオリジナル記事を作ることができます。

 

そしてGoogleは、E-A-Tをコンテンツの質を評価する上で重視しています。E-A-Tとは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取った言葉です。インタビューをして書くことは、E-A-Tの観点からも有益で、検索エンジンの評価につながる可能性があります。

E-A-Tとは?コンテンツのE-A-Tを高める考え方

また、体験したことを書くことも、オリジナル要素になります。例えば、「◯◯の使い方」「◯◯の作り方」といった記事の場合は、実際にやってみることで、具体性のある内容になります。かゆいところに手が届く記述ができるので、読み手の満足度も上がるでしょう。

目的をしっかり把握する

SEOライティングでは、書く上で把握しておきたいことがあります。

  • どんなサイトに掲載されるのか?
  • どんな目的があるのか?
  • ターゲットは誰か?
  • 読んだ後にどうなってほしいのか?

上位表示を狙うべき対策キーワードは、記事の目的やターゲットの属性などを踏まえて選定されています。これらの大前提を理解していないと、SEOライティングで目的を達成するのが難しくなるでしょう。

ナイルでは「要件シート」と呼ばれるもので、サイト情報をまとめています。

 

また、各記事の「記事テーマ」「検索キーワード」「記事概要」「記事作成の目的」「想定される言及項目」「文字数」をライティング前に固めておきます。

 

要件シートは、SEOライティングの土台となるもの。この土台がしっかりしていればいるほど、ライティングに移ったときにも、方向性がぶれずに書き進めることができるのです。仕上がった原稿が、目的に沿っているのか、全体の流れは合っているのか、チェックする際にも使えます。要件シートは、SEOコンテンツを作る上で羅針盤の役割を果たしてくれるのです。

3章:SEOライティングで成果につなげる8つのコツ

ここからは、SEOライティングにおいて、成果につなげるための8つのコツをまとめていきます。最低限守っておきたいことばかりですので、しっかりとライティング時に対応していきましょう。

1 検索ユーザーへの答えになっている

検索から記事にたどり着いたユーザーにとって、納得できる答えになっているかを意識してライティングしましょう。また、ユーザーが知りたい情報は、結論ファーストでなるべく早めに出すように構成すべきです。

例えば「●●と××の違い」という記事があったとしたら、前半で「●●とは?」「××とは?」といった情報が延々と書かれていたら、ユーザーが離脱する可能性が高まります。検索したユーザーが知りたいのは、「●●と××の違い」ですので、答えになる要素は、記事の前半に出してあげることが望ましいでしょう。

 2 タイトルのつけ方

タイトルは、短い文字数で内容を伝えて、クリックしてもらえるような魅力的なものにする必要があります。タイトルのなるべく左側に、対策キーワードを入れるように心掛けましょう。ユーザーに向けてだけではなく、タイトルタグを指定することで、検索エンジンにも記事の内容を伝えることができます。タイトルタグとは、コンテンツのタイトルを指定するためのHTMLタグのことで、検索結果画面に表示されます。

例えば、「SEOに効果的なタイトルのつけ方」といったタイトルをタグ付けしてHTMLに記述する際は、headタグの中に以下のソースを入れます。

<title>SEOに効果的なタイトルのつけ方</title>

なお、タイトルタグの内容がすべて検索結果上に表示されるわけではなく、Googleの場合は32文字前後が表示されることになります(PCの場合)。長文のタイトルをつけると途中で文章が途切れ、「…」と表示されますので、注意しましょう。

3 ディスクリプションの作り方

ディスクリプションは、検索結果に表示されるコンテンツの概要テキストになります。ディスクリプションは、PCで表示されるスマートフォンだと表示される文字数が少なくなるため、モバイルファーストで考えるなら、ディスクリプションの前半で要点を入れるなど工夫が必要です。

SEOには直接的な効果はありませんが、クリック率を高めることを目的にして、記事の内容がしっかり伝わるように作成してください。

 4 見出しのつけ方

記事内の見出しは、ユーザーの読みやすさを上げるとともに、検索エンジンにも記事の構造を伝えることになります。検索エンジンは、どれが見出しなのかは単純にはわかりません。そのため、hタグを活用することで、検索エンジンに記事の階層構造を認識してもらうようにします。

基本的に、大見出し(h1)は1記事あたり1つで、見出し(h2)は大見出しの下、小見出し(h3)は見出しの下に入れるようにします。

5 箇条書きを正しく使う

 箇条書きを使用することで、ユーザーはすぐに要点を把握できるようになります。要点だけを知りたいユーザーにとっては、文章で長々と説明するよりも、箇条書きで簡潔にまとめるほうが伝わりやすくなるでしょう。

箇条書きを表すタグは、<ol>や<ul>です。これらのタグを使うことで、箇条書きがどの部分になるのか検索エンジンが把握できるようになります。

6 ビジュアル要素を入れる

テキストばかりが続く記事になると、どうしても最後まで読むのがつらくなりますので、ビジュアル要素を随所に入れることをおすすめします。写真、イラスト、図版、表組みを入れたり、要点を太字にしたりすることで、読みやすい記事に仕上げるようにしましょう。

7 代名詞を多用しない

「あれ」「これ」といった代名詞を多用してしまうと、前後の文脈を踏まえないといけないので、読み手に迷いが生じやすくなります。代名詞は極力使用せず、を使って執筆するようにしましょう。

8 冗長にならないようにする

文字数を増やそうとしすぎて、記事全体が冗長にならないように気をつけましょう。対策キーワードと関連性が低い内容で文字数を増やしても、検索エンジン対策にはなりません。文字数稼ぎのライティングは、ユーザーが離脱する可能性が高まるだけで、メリットがないと考えるべきです。

SEOライティングの正解がない時代へ

SEOライティングは、検索エンジンの対策だけをしていれば、成果につながった時代がありましたが、今はユーザーメリットを考えない記事は、淘汰されています。SEOライティングのこれまでのセオリーが通じなくなったことで、正解がない時代に突入したといえます。どのような内容だとユーザーメリットがあるのか、試行錯誤をしながら、ユニークな記事を作っていきましょう。

SEOライティング 12のチェックリスト

  • タイトル

    □対策キーワードが入っているか

    □ユーザーがクリックしたくなるか

    □32文字前後になっているか

  • ディスクリプション

    □対策キーワードが散りばめられているか

    □記事内容を的確に表しているか

    □110文字以内になっているか(PCの場合)

  • 本文

    □検索ユーザーの答えになっているか

    □見出しはh1、h2、h3タグを正しく使えているか

    □箇条書きを正しく使えているか

    □ビジュアル要素は入っているか

    □代名詞を多用していないか

    □冗長になっていないか

 

 

 

SEOライティングの基礎知識!成果につながる8つのコツナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

関連キーワードとは?調べ方やSEO効果を高める方法を解説

関連キーワードとは、検索されたメインキーワードに関連するキーワードのこと。Googleの検索結果の下部に表示されます。メインキーワードに対してほかユーザーがよく検索するキーワードになるため、ユーザーの検索意図を把握する上でも役立ちます。

ここでは、関連キーワードの概要や調べ方のほか、サジェストキーワードとの違い、SEOのポイントなどについて解説します。

この記事のポイント

  • 関連キーワードは検索したメインキーワードに関連するキーワードのこと
  • 関連キーワードはSEO対策やコンテンツ作りのヒントとして活用できる
  • 意外な関連キーワードから、作るべきコンテンツのヒントを得ることができる

関連キーワードとは

関連キーワードとは、検索エンジンで検索したキーワードに関連する、もしくは連想されるキーワードのことを指します。入力した検索キーワードの同義語や類義語まで含むため、キーワードの検索ニーズを知る際の手がかりとすることができます。

具体的には「SEO対策」で検索すると、Googleの検索結果下部に「SEO対策に関連する検索キーワード」という項目が表示され、「SEO対策 費用」「SEO対策 効果」など10項目の関連キーワードが表示されます。

■関連キーワード

 

 

ここに表示された関連キーワードは、ユーザーがよく検索しているキーワードになるため、SEO対策やコンテンツ作りのヒントとして活用することが可能です。

 

関連キーワードの仕組み

関連キーワードは、Googleのアルゴリズムによって自動的に表示される仕組みになっています。過去に検索されたキーワードやその検索頻度、参考にしたサイトなど、Web上のさまざまな情報が反映されます。関連キーワードは、そのため、検索するデバイスや場所などの影響は受けないとされています。

また、Web上のさまざまな情報を反映するので、トレンドが影響することで検索したキーワードを含まない関連キーワードが表示されることもあります。

関連キーワードの調べ方・ツール紹介

SEO対策にも役立つ関連キーワードは、どのようにして調べるとよいのでしょうか。いくつかの調べ方およびツールを紹介していきましょう。

Googleの「関連する検索キーワード」をチェックする

最も一般的な調べ方は、Googleの検索結果下部に表示される「関連する検索キーワード」をチェックすることです。調査したいメインキーワードを検索すると、下部に10項目の関連キーワードが表示されます。

キーワードプランナーで検索ボリュームを確認する

関連キーワードの検索ボリュームを調査する場合は、Googleが提供する「キーワードプランナー」を使うことをおすすめします。キーワードプランナーは、GoogleのWeb広告の運用ツールになります。

キーワードプランナーの「検索のボリュームと予測のデータを確認する」という画面に、Googleの検索結果下部に表示された関連キーワードを入力すると、検索ボリュームが表示されます。

関連キーワードの専用ツールを使う

関連キーワードを取得するための無料の専用ツールも多数提供されています。ラッコキーワード」や「Keyword Tool」「Kouho」といったツールが使いやすいでしょう。これらのツールは、Googleだけでなく、BingやYahoo!など他の検索エンジンの関連キーワードが調査できるため、より広い視点から関連キーワードを調査することができます。

サジェストキーワードとの違い

関連キーワードとよく似た言葉に「サジェストキーワード」があります。サジェストキーワードとは、検索窓にキーワードを入力すると下に羅列されるキーワード候補のことを指します。

■サジェストキーワード

サジェストキーワードは、入力した検索キーワードや他ユーザーが検索しているキーワード、過去に行った関連する検索などが反映されます。Googleアカウントにログインしており、「ウェブとアプリのアクティビティ」を有効にしている場合、上記の情報が反映されるとされています。

 

 

サジェストキーワードは、過去の自分の検索傾向が反映されるため、検索するタイミングでサジェストキーワードが変化する可能性があります。他ユーザーが検索しているキーワードには、検索を利用している地域で人気を集めている急上昇ワード検索が含まれるため、1日を通して変化するとされています。これらの条件から、人によって表示されるサジェストキーワードの内容はそれぞれ異なります。


Googleサジェストとは?表示される仕組みとSEOへの活用 - ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室

関連キーワードからSEO効果を高める方法

関連キーワードを活用してコンテンツを作成すると、どのようなSEO効果が見込めるのでしょうか。関連キーワードからSEO効果を高める方法を見ていきましょう。

関連キーワードを参考にしたキーワードの広げ方

関連キーワードは、検索ニーズを知る際の手がかりになります。キーワード調査の際には、どのような検索ニーズがあるかを深堀りしていきますが、関連キーワードおよび検索ボリュームを把握することで、該当するキーワードでユーザーは何を知りたいのかが見えてきます。

また、意外な関連キーワードから、作るべきコンテンツのヒントを得ることができます。たとえ検索ボリュームが少なくても、検索意図が明確であれば、意欲の高いユーザーの流入が見込めるので、コンバージョンにつながる可能性もあるでしょう。

例えば、「ファッション」を検索したときの関連キーワードを確認してみましょう。

関連キーワードから、「メンズ」「「レディース」からは性別ごとのニーズ、「40代」「20代」からは年代別のニーズがあることが見えてきます。

それぞれ検索ボリュームを調べながら、コンテンツを作るべきキーワードを絞っていきます。

注目したいのは「ファッション 40代」「ファッション 20代」です。ここから「ファッション 30代」「ファッション 10代」「ファッション 50代」といったキーワードボリュームを調べてみることで、キーワードの幅が広がっていきます。

関連キーワードを参考にしたコンテンツの作り方

関連キーワードを参考にしたコンテンツ作りとしては、1記事で1キーワードをしっかり作るほかに、1記事で複数の関連キーワードを網羅した方法があります。

先ほどの「ファッション」の例で見ると、下記のような方向性が考えられるでしょう。

  • 1記事=1キーワードをしっかり解説 40代のファッションに関するコンテンツ
  • 1記事=複数の関連キーワードを網羅 10~50代の年代別ファッションに関するコンテンツ 

関連キーワードをコンテンツに含めながら、ユーザーにとって分かりやすい良質なコンテンツを丁寧に作りましょう。

関連キーワードでSEO効果を最大化しよう

関連キーワードはユーザーの検索意図を把握する上で重要なヒントになります。コンテンツを作成する際は、メインキーワードだけでなく関連キーワードにも目を向けて、ユーザーのニーズを満たす良質なコンテンツに仕上げましょう。その積み重ねが、やがてSEO効果を最大限に引き出すことにつながるはずです。

関連キーワードとは?調べ方やSEO効果を高める方法を解説ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

CPMとは?メリットとデメリット、CPC・eCPMとの違いを解説

CPMとは、Web広告の表示1,000回あたりの広告費のことを指し、インプレッション単価とも呼ばれます。何度クリックされても広告費が変わらず、クリック率が高ければ高いほど費用対効果が向上するというメリットがあります。一方、広告を見られずクリックされなくても広告費が発生する点には注意が必要です。ここでは、CPMの特徴やメリット、デメリット、CPCやeCPMとの違いについて解説します。

この記事のポイント

  • CPMはWeb広告の表示1,000回あたりの広告費
  • CPCは広告1クリックあたりの広告費、eCPMはCPM課金に置き換えた場合の費用対効果を測る指標のこと
  • 目的や費用対効果に応じてCPMとCPCを使い分けることが大切

CPMとは

 

CPMとは「Cost Per Mille」の頭文字をとった言葉で、Web広告の表示1,000回あたりの広告費のことを指します。Milleはラテン語で1,000を意味する言葉で、Web広告の表示回数はインプレッションとも呼ばれるため、インプレッション単価と訳されることが多いです。Web広告のCPM課金では、ページ上にWeb広告が表示された回数に応じて広告費が算出されます。CPMの費用対効果を算出するための計算式は以下になります。

 

CPM=広告表示のための総コスト÷表示回数×1,000

 

例えば、20万円の広告費で20万回のインプレッションがあった場合と、20万円の広告費で40万回のインプレッションがあった場合では、CPMの金額は以下のようになります。

 

CPM=200,000円÷200,000回×1,000=1,000円

CPM=200,000円÷400,000回×1,000=500円

 

このように、インプレッションが多いほどCPMのコストは下がることになります。なお、掲載媒体や広告内容によって異なりますが、CPMの相場は10~500円程度となっています。CPMはインプレッションに応じて広告費が発生するため、クリックされたかどうかは費用に影響を与えません。

CPMとCPCとの違い

CPMとよく似た言葉にCPCがあります。CPCとは「Cost Per Click」の頭文字をとった言葉で、Web広告の1クリックあたりの広告費、つまりクリック単価のことを指します。CPM課金はインプレッションをベースに広告費が発生しますが、CPC課金は何回Web広告が表示されたかは関係なく、1クリックごとに広告費が発生します。CPCの計算式は以下になります。

 

CPC=広告費÷広告で発生したクリック数

 

例えば、20万円の広告費で1,000回のクリックがあった場合と、20万円の広告費で2,000回のクリックがあった場合では、CPCの金額は以下のようになります。

 

CPC=200,000円÷1,000回=200円

CPC=200,000円÷2,000回=100円

 

このように、クリック数が多ければ多いほどCPCのコストが下がることになります。CPC課金のWeb広告では、クリック率を上げることはもちろんのこと、その後のコンバージョン率も高めることで費用対効果をさらに向上させることができます。

 

CPMとCPCはどちらもWeb広告の課金形態を表す言葉ですが、CPMがインプレッション、CPCがクリックと広告費の算出方法が異なる点を覚えておきましょう。

 

CPMとeCPMとの違い

CPMとCPCはそれぞれ指標が異なるため、どちらのWeb広告の方が費用対効果に優れているかが一見しただけでは分かりません。そこで、費用対効果を測るための指標であるeCPMを使用します。eCPMのeは「effective(事実上の)」という意味で、CPC課金などCPM課金ではない広告形態をCPM課金に置き換えた際の広告費として算出することができます。具体的には、以下の計算式で算出します。

 

eCPM=広告費÷実際に広告が表示された回数×1,000

 

例えばCPC課金で、広告費が20万円で実際に広告が表示された回数が20万回、広告で発生したクリック数が1,000回だったとします。その場合、eCPMとCPCは以下のようになります。

 

eCPM=200,000円÷200,000回×1,000=1,000円

CPC=200,000円÷1,000回=200円

 

このWeb広告のケースの場合、CPCの方がeCPMよりコストを抑えられているため、CPC課金を選択したほうがいいと考えられます。このように、eCPMを計算することで広告の費用対効果を比較し、課金形態を最適化することができるのです。

CPMのメリット

インプレッションに応じて広告費が発生するCPMには、どのようなメリットがあるのか、確認しておきましょう。

何度クリックされても広告費が変わらない

CPMはあくまでインプレッションに応じて広告費が発生するので、何度Web広告がクリックされても広告費は変わりません。CPCだと想定以上にクリックされることで、広告費が跳ね上がってしまう可能性がありますが、CPMは広告費を一定に抑えてコントロールしやすいというメリットもあります。

クリック率が高いとクリック単価が割安になる

CPMの広告費はクリック数の影響を受けないので、同じ表示回数でもクリック率が高ければ高いほどクリック単価が割安になり、お得というメリットがあります。例えば、CPC課金でクリック率が高かったWeb広告をCPM課金で出稿すると、広告費を抑えながら費用対効果を高めることができるかもしれません。

CPMのデメリット

一方、CPMにはデメリットも存在します。その内容を具体的に見ていきましょう。

広告が見られていなくても広告費が発生する

Web広告が表示された時点で広告費が算出されるため、そのWeb広告をユーザーが一切見ていなかったとしても広告費が発生してしまうのはデメリットです。

例えば、ページの最下部の枠にWeb広告が表示され、ユーザーがページのファーストビューのみを閲覧して離脱したとします。この場合でも広告は1回表示されたとカウントされるので、広告費が発生します。

費用対効果が悪くなるリスクがある

CPMはインプレッションで広告費が発生するので、顧客になる見込みの低い人にWeb広告が表示されても広告費が発生してしまいます。また、Web広告が表示されたとしても必ずクリックされるとは限らず、LPなど自社サイトへの流入が担保されるわけではないので、場合によっては費用対効果が悪くなってしまうことがあります。

CPMとCPCどちらがいいのか

インプレッションがベースのCPMとクリックがベースのCPC、Web広告ではどちらの課金形態を選ぶべきなのでしょうか。これは一概にどちらがいいとは言えず、目的や費用対効果によって選び分けることが重要になります。CPMやCPCといった課金形態を選ぶ際のポイントを紹介します。

目的から選ぶ

Web広告を配信する目的から課金形態を選びます。

ユーザーの認知度を高めたいという目的がある場合は、広告の表示回数を指標にできるCPM課金が向いています。例えば、新商品や新サービスを発売した時や、認知度の低さが課題になっている場合などは、CPM課金でWeb広告がより多くのユーザーの目に触れる状態にするといいでしょう。

 

一方、コンバージョンを重視する場合はCPC課金を選び、クリック率やLPのコンバージョン率を高める施策に注力することで効果を高めることができます。ただし、スマートフォンはWeb広告の誤クリックが多くなる傾向があるため、コンバージョン率が悪い場合はCPM課金に切り替えてテストしてみるといいかもしれません。

 

費用対効果から選ぶ

 

CPMとCPCの費用対効果を比較して、より効果の高い課金形態を選ぶこともおすすめです。この場合、CPMが1,000インプレッションごとに課金されるため、クリック率0.1%を超えるかどうかを基準に判断しましょう。同じ広告費でクリック率が0.1%以上の場合は、CPM課金の方が費用対効果はよくなります。逆に、クリック率が0.1%以下の場合は、CPC課金の方が費用対効果は上になります。

 

CPMを理解してWeb広告を最適化しよう

CPMとCPCはメリットが異なるので、それぞれを理解してどちらの課金形態が費用対効果に優れているかをチェックしてみてください。そして、目的や費用対効果に応じて課金形態を選択して、Web広告を最適化しましょう。

CPMとは?メリットとデメリット、CPC・eCPMとの違いを解説ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

共起語とは?SEO効果はあるの?コンテンツ作りでの注意点を解説

共起語とは、ある特定のキーワードと一緒に使われる機会が多い言葉のことを指します。共起語から、ユーザーの検索意図を把握することにつながる可能性があります。ただし、共起語をコンテンツに盛り込みすぎると、質が下がりSEOの評価も低下してしまう恐れがあるので注意が必要です。

ここでは、共起語の特徴やSEO効果、注意点などについて解説します。

この記事のポイント

  • 共起語はある特定のキーワードと一緒に使われる機会が多い言葉のこと
  • 共起語を調べることでユーザーが欲しい情報のヒントになる
  • 無理に共起語をコンテンツに盛り込みすぎるとスパム判定される可能性があるので注意

共起語とは

共起語とは、ある特定のキーワードと一緒に使われる機会が多い言葉のことです。

例えば「SEO」というキーワードであれば、「検索」「対策」「キーワード」「Google」「コンテンツ」「順位」といった言葉が共起語となります。他にも「パソコン」というキーワードであれば、「価格」「性能」「故障」「修理」といった言葉が共起語として挙げられるでしょう。

検索結果の上位のページで、あるキーワードと一緒に使用されることが多い単語と言い換えてもいいでしょう。

 

共起語分析ツール

 

共起語を分析できるツールでおすすめなのは、「共起語検索」になります。検索ワードを入力するだけで、共起語として認識されていると思われるワードを抽出してくれます。

共起語検索

 

共起語、関連キーワード、サジェストキーワードの違い

 

共起語といったときに、混乱するのが、サジェストキーワードや関連キーワードとの違いではないでしょうか?この3つの違いを確認しておきましょう。

  • サジェストキーワード=検索エンジンにキーワードを入力した際、「候補」として表示されるキーワードのこと
  • 関連キーワード=あるキーワードを検索したときに、検索結果ページの下部に表示される10個のキーワードのこと

たとえば、検索エンジンで「SEO」をキーワード検索した場合を見てみましょう。

 

関連キーワード

サジェストキーワード

サジェストキーワード

共起語は検索上位にあるページがどのようなキーワードを内包しているかを示しています。一方、サジェストキーワードや関連キーワードは、ユーザーの検索意図が反映された言葉と考えていいでしょう。

 

共起語にSEO効果はある?

共起語には、SEO効果はあるのでしょうか。結論からいうと、昔に比べると共起語の重要性が下がっていると考えられます。

 

初期の検索エンジンは、テキストの分析能力が低かったため、共起語が活用されていた時代がありました。SEOコンテンツを作るうえでも、共起語を盛り込むことが大事でした。それが検索エンジンが進化したことで、共起語は重視されなくなっています。

 

共起語からのコンテンツ作りは推奨できない

共起語をベースにしたコンテンツ作りは、推奨できません。共起語は、ユーザーニーズのヒントにはなるかもしれませんが、あくまで検索上位にあるコンテンツに含まれているキーワードになります。共起語が含まれているからといって、検索順位が上がるわけではありません。

 

SEOコンテンツは、検索ユーザーの満足度がどうすれば高まるかを考えて作るべきです。SEOコンテンツを作ったら、結果的に共起語が多数含まれていたくらいの認識でいいでしょう。

 

共起語から関連リンクを考える

共起語を活用する方法として、「この記事も合わせて読みたい」といった関連リンクへのアプローチに活かすことはおすすめです。

 

「SEO」の共起語に「ツール」「Webマーケティング」といった言葉があるとしましょう。その場合、SEOについて書いた記事に対して、SEOツールやWebマーケティングの記事を関連リンクに入れるといった方法が考えられます。

 

共起語の注意点

コンテンツ制作において、盲目的に共起語を用いようとしてはいけません。

 

共起語を意識するあまりに、共起語ばかりを入れて文章を構成してしまっては本末転倒です。そうなると、文章として非常に読みにくいものになってしまいますし、本来ユーザーが知りたいと思っている情報がぼやけてしまうケースも少なくありません。

 

共起語は、あくまでもユーザーの知りたいを助けるために用いるべきものであり、共起語を目的にコンテンツを作成するようなことになってしまってはいけません。

 

上質なコンテンツを作成しよう

検索順位の上位を目指していくためには、ユーザー心理を理解することが必要不可欠です。そのために共起語を一つのヒントとしながら、ぜひ上質なコンテンツ作りを目指してください。

共起語とは?SEO効果はあるの?コンテンツ作りでの注意点を解説ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【Webセミナー】「SEOを始めるなら知っておくべき3つの軸と順番」を開催いたします

「SEOは何から始めたら良いのか?」

これは多くの方からご質問をいただく事項のひとつです。

SEOには、大きく分けてコンテンツ・テクニカル・外部評価の獲得(リンク)の3つの施策があります。

この中でもコンテンツやリンクの重要性はよく語られるところですが、実はこの3つの取り組み方によってSEOの成果は大きく変わってきます。

そこで今回は、「SEOの取り組み方」について、知っておきたい重要なポイントを押さえながら解説するセミナーを開催いたします。

  • SEOを始めようと思っているが、何から始めれば良いかわからない
  • SEOの情報が多すぎて、結局何も手つかずでいる
  • 自社に必要なSEOのファーストアクションを知りたい

このような思いをお持ちの方は、ぜひご参加ください。

セミナーの概要

目次

  • SEOで重要な3つの軸
  • SEO施策の取り組み順
  • SEOへのリソースのかけ方と成果との関係性 など

※当日までに内容は変更となる可能性がございます。

登壇者

石戸 翔麻
アイオイクス株式会社のコンサルタント/セールス。

「ユーザー理解に基づくWebマーケティング」をモットーに年間100以上のサイトを分析、Webマーケティングの課題解決の提案・コンサルティングを行っている。
また、海外の最新SEO情報を届けるメディア「SEO Japan」の運用も担当。

Twitter:@idist_410

日時

2020年12月4日(金) 15:00~16:00

タイムテーブル

  • 14:50~15:00:配信準備
  • 15:00~15:35:セミナー
  • 15:35~15:40:休憩
  • 15:40~16:00:質疑応答

※ご質問がなくなり次第、終了となります。

参加人数

80名まで
(応募者多数の場合は、抽選を行います。)

対象となる方

  • 企業のマーケティング担当の方
  • 今後Webマーケティングへの取り組みを検討されている企業の方

※恐れ入りますが、同業他社の方・個人の方・広告代理店の方の応募はご遠慮ください。

参加費

無料

会場

Zoomによるオンライン配信となります。
当選された方には、視聴可能なリンクをお送りいたします。

アクセス

なし

その他

後日、個別相談会もご用意しております。
ご希望の方は、別途お送りするアンケートよりお申し込みください。

お申し込みはこちらから

お申し込みは、以下のフォームよりお願いいたします。
当選された方には、後日視聴用のURLおよびアンケートをお送りいたします。

プライバシーポリシーをご覧の上、ご応募ください。

投稿 【Webセミナー】「SEOを始めるなら知っておくべき3つの軸と順番」を開催いたしますSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

Googleのランキング要素にPassage Indexingが導入。ページの特定部分での評価が可能に

ページ内の一部分だけを対象に、検索ランキングに反映するPassage Indexing(※)の導入をGoogleが発表しました

Passage Indexingへの言及があったのは、 2020年10月15日にGoogleが開催したオンラインイベント「Search On 2020」でのこと。

これはGoogleの検索結果に影響する重要な変更になりますので、できるだけわかりやすく解説していきたいと思います。

※後述の通りインデックスのシステムが変わるわけではないため、誤解を招きかねないという点から、名称変更の可能性をGoogleのジョン・ミューラー氏は示しています。

この記事のポイント

  • ページの一部分だけを対象にして、キーワードとの関連性を評価できるようになる
  • インデックスの変更ではない
  • キーワード全体の7%に影響が出る

ページの一部分を評価するPassage Indexingとは?

今回、Googleの新しい技術により、ページの一部分だけを対象にして、キーワードとの関連性を評価できるようになります。

この機能を、Googleは「Passage Indexing」と呼んでいます。「Passage」とは「一節」を意味しますが、ページ内の「一文」「一段落」といった意味になるでしょう。

これまでGoogleは、ページ内のすべての内容を対象に、どれくらい検索キーワードと関連するかを評価して、検索結果のランキング付けをしていました。それが、ページ全体だけではなく、ページの一節を対象にして、検索キーワードとの関連性を判断できるようになるのです。

 

サメ図鑑で例えてみると…

具体例を挙げたほうがわかりやすいかもしれませんね。

 

ナイルとしての解釈になりますが、1ページで「ホオジロザメ」を紹介する記事があったとします。一方で、さまざまな種類のサメを図鑑のように紹介するページがあったとしましょう。サメのことならば、ほかのどのページよりも詳しく載っているような記事です。もちろん、このページでは、ホオジロザメについても詳しく書いてあります。なにしろ、図鑑のように多くの種類のサメがしっかりと紹介されているわけですから。

 

これを「A」「B」に整理して考えてみましょう。

 

  • A:1ページでホオジロザメを紹介する記事
  • B:1ページで複数のサメを紹介するサメ図鑑記事

 

「ホオジロザメ」でユーザーが検索したとき、これまではページ全体で評価されるため、「B」は評価対象になっていませんでした。つまり、ホオジロザメ以外の情報も多いため、ホオジロザメの情報だけを書いている「A」よりも、場合によっては、相対的に検索ランキングが下がっている可能性があったということです。

 

Passage Indexingが導入されることで、ページの一部に適した内容があれば、評価される可能性が出てきます。「ホオジロザメ」と検索されて、「A」「B」どちらも評価対象になるというわけです。

 

 

誤解を招きやすいがインデックスの変更ではない

Passage Indexingの導入で誤解を招きやすいのが、インデックスの変更ではないかということ。「ページのURLでインデックスして、評価を付ける」ことは、これまでと変わりません。

 

ここは少し誤解を生じやすいので、さらに噛みくだいて説明しますね。インデックスとは、作成したWebページが検索エンジンのデータベースに登録されること。インデックスされるのはページ全体です。

 

Passage Indexingの導入でページ内の一部分がインデックスされるというわけではありません。あくまで評価対象の範囲が変わるという変更になります。

 


インデックスとは?確認方法とSEO上での効果 - ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室

 

世界的にキーワードの7%に影響を与える

Googleは、Passage Indexingの導入は、キーワード全体の7%に影響が出るだろうと言及しています。世界で検索されているキーワードの7%ですから、かなり大きな影響があるといえるでしょう。

 

また、Passage Indexingを導入する時期については、アメリカの英語検索においては、2020年11月予定となっています。いつごろ日本で導入されるかは、今のところは不明です。

 

【ナイルの見解】ユーザーへの影響とコンテンツ作り方について

では、日本でPassage Indexingが導入された場合は、どのようなことが起こると考えられるのでしょうか。ユーザーへの影響やコンテンツの作り方について、ナイルの見解をお伝えします。

 

ユーザーへの影響は?

まずは、ユーザーへの影響です。これまでは、検索キーワードと関連性が高い内容にもかかわらず、サメ図鑑記事は検索結果に表示されにくい状況でした。

Passage Indexingの導入によって、サメ図鑑記事も検索キーワードに適していれば、評価されて検索結果に反映されることになります。ユーザーが探している情報にアクセスしやすくなります。つまり、本当の意味で、ユーザーが求めているコンテンツ表示へと一歩近づくと言えるでしょう。

 

もちろん、正しくアップデートされるという前提ではありますが、ユーザーにとっては、Passage Indexingの導入はメリットしかありません。

 

コンテンツの作り方はどう変わる?

コンテンツの作り方はどう変わっていくのでしょうか。

 

結論としては「基本的には、コンテンツの作り方を変える必要はない」と考えています。もし、一文一文にさまざまなキーワードとの関連性を持たせようとすると、記事に一貫性がなくなってしまいます。

 

もちろん、検索エンジンが評価しやすいように、さまざまな見出しにキーワードを置けば、評価される可能性はあります。ただ、検索結果で自サイトを上位に入れるために、従来から行われてきた工夫ともいえます。今回の変更で「コンテンツの作り方を劇的に変える必要はない」でしょう。

 

わかりやすいページを作る」という基本に立ち返ろう

「結局、何も変わらないってこと?裏技的な話はないの?」。そう思うかもしれませんが、Passage Indexingの導入に備えて、特別な対策をする必要はないと考えています。ただし、コンテンツがより正当に評価される可能性は高まったといえるでしょう。

 

1ページで書いていようが、網羅した内容の中の1コンテンツとして書いていようが、単純に「検索ユーザーが求めているページ」が検索ランキングに反映されやすくなるはずです。そのため、コンテンツを作る際は、記事がよりわかりやすくなるように、これまで以上に気を配ることが大切です。


Passage Indexingの導入は、「丁寧にわかりやすいページを作る」という基本に立ち返るよい機会かもしれません。それが実践できれば、Webコンテンツ全体のクオリティ向上にもつながるのではないでしょうか。

 

記事監修:

青木 創平(あおき そうへい)

Googleのランキング要素にPassage Indexingが導入。ページの特定部分での評価が可能にナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

Shopify(ショッピファイ)とは?機能やメリット・デメリットを解説

Shopify(ショッピファイ)とは、ECサイトの制作サービスとして世界トップシェアを誇る、カナダで生まれたプラットフォームのことです。シンプルでありながら簡単にECサイトを制作でき、拡張性にも優れているため、誰でも使いやすいプラットフォームとして人気を集めています。
ここでは、Shopifyの特徴や機能、メリット、デメリットなどについて解説します。

この記事のポイント

  • Shopifyは世界トップシェアを誇るカナダ発のECサイト制作のプラットフォーム
  • Shopifyはブランド支援をするという思想のもとに設計されている
  • 低コストで導入でき、多言語・多通貨にも対応可能

 

Shopify(ショッピファイ)とは?

Shopifyとは、カナダ発のECサイトの開発や運営を支援するプラットフォームのこと。Shopifyを利用すれば、誰でも簡単にAmazonや楽天のような、商品を販売するECサイトを作ることができるようになります。日本での知名度はまだまだ高くはないのですが、世界を見渡せば175ヵ国100万以上のネットショップがShopifyで運営されており、ECサイトの制作サービスとしては世界トップシェアを誇ります。


Shopifyの導入をおすすめしたいケース

まずは、Shopifyの導入をおすすめしたいケースを確認しておきましょう。

  • ブランドのECサイト制作を考えている場合
  • 商品サービスに独自性がありブランドの認知度を上げたい場合
  • 可能な限りコストを抑えたい場合
  • ECサイトでSEO対策を考えている場合
  • 越境ECを想定している場合

上記を踏まえて、Shopifyにどういった特徴があるのか、できるだけわかりやすく解説していきます。

 

なぜShopifyが選ばれるのか?

Shopifyは、ブランド支援というシンプルな思想を持っています。
ある企業のブランドが、ECサイトを展開するとしましょう。Shopifyは、ブランドと消費者がダイレクトにつながることを支援することを考えています。仲介者になるShopifyは、消費者からはほとんど認識されません。

Shopifyの思想は、Amazonと比較するとわかりやすくなります。Shopifyは、ブランドをあくまで支援する立ち位置で、消費者はブランドのECサイトで買物をしている意識になります。
一方、Amazonはブランドと消費者の間に入っています。販売はAmazonになり、消費者からすると、Amazonで購入している意識が強くなります。Shopifyに比べると、Amazonはブランド認知につながりづらい構造といえるでしょう。


Shopify 7つのメリット

Shopifyにはブランド支援という特徴があり、さまざまなメリットがあります。6つのメリットに絞って解説していきます。

1. 低コスト

Shopifyなら、ECサイトを手軽に作成できます。管理画面で設定するだけで、HTMLといった知識が必要なく、サーバーも用意されています。ベーシックプランで月額29ドル、スタンダードプランで79ドルで、初期費用は発生しません。
Shopifyであれば、まずはECサイトを簡単に構築した上で、そのときの状況に合わせながら機能を拡張していくことができるのです。そのため、無駄なコストを一切出すことなく、極めて低コストでサイト運営をしていけるでしょう。

2. デザイン性が高い

プロによる多彩なデザインが公開されており、ECサイトのイメージに合ったデザインを選択することができます。また実際にどのような見た目になるのか、スマホではどのように見えるのかいった変化を確認しながらデザインを選ぶことができるため、「やっぱりこっちのデザインがよかった…」と後悔することもありません。


3. 配送対応がしっかりしている

Shopifyは配送の対応が盤石です。ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便だけではなく、世界のFedEx、UPS、DHLといった配送会社と提携しています。配送の対応がしっかりしているので、Shopifyを活用すれば簡単に世界中に商品を販売できます。

4. 拡張性が高い

Shopifyの基本機能はとてもシンプルですが、拡張機能アプリを使うことで、さまざまな機能を追加することができます。アプリを使ってマーケティングを行ったり、SNSと連動させたり、ほかにも送付状印刷ができたり、かゆいところに手が届くアプリも数多くあります。サイト運営をしていく中で、自分が欲しい機能や目指していきたい方向性が見えてくることがありますが、素早く対応できるのも、Shopifyの大きな魅力です。

 

5. 豊富な販売チャンネルがある

ECサイト上の「購入ボタン」だけでなく、さまざまな販売チャンネルを持っているのも、Shopifyの特徴です。FacebookやInstagram、Pinterestと言ったユーザー数の多いSNSとも連携しており、それぞれのチャンネルで商品を販売することも可能。ECサイトでありがちな「待ちの姿勢」ではなく、自ら商品を売りにいくような「攻めの姿勢」でサイト運営をしていくことができるのです。

6. 海外対応がしやすい

海外発のサービスであるShopifyは、海外に向けたECサイト構築ができるようになっており、多言語や多通貨への対応、海外発送の手配なども簡単に行うことができます。その一方で、しっかりと日本語対応もされており、日本での公式サポートや、管理画面操作も日本語での対応が可能。海外向けECサイトをつくる際、通常であれば専用のスタッフを配置し、そのための機能も開発していかなければなりませんが、Shopifyであれば海外対応のハードルが低いといえるでしょう。

7. 便利なストアマネージメント

Shopifyでは、各種ストアマネージメント機能も充実しています。購入履歴を確認したり、複数の届け先住所を登録したりできます。リピーター獲得にもつなげやすい「会員登録機能」や、連絡先や注文履歴が一目でわかる「顧客プロフィール機能」、スマートフォンで各種操作ができる「公式スマホアプリ」など、ECサイト運営に必要な機能は一通りそろえられています。


Shopifyのデメリット


さまざまなメリットを持つShopifyですが、当然のことながらデメリットとなるポイントもないわけではありません。ここからは、Shopifyのデメリットについて紹介していきましょう。

日本発のサービスではない



海外に強いのがShopifyのメリットですが、裏を返せば日本への対応はまだまだ完全とは言えないのが現状です。基本的な部分は日本語対応が完了していますが、アプリやデザインストアなども基本的には英語です。英語を見ると拒否反応が出てしまうような人には、操作に少々苦痛を感じてしまうケースもあるでしょう。

通販システムの選択肢が少ない


通販システムが非常にシンプルな作りになっているため、定期便や冷蔵・冷凍便といった、選択肢がないのがデメリットになるケースがあります。どのような商品を売るのか、Shopifyの通販システムで問題なく扱うことができるのか、事前にしっかりと確認しておきましょう。

一定の知識が必要になる


Shopifyを使えば誰でも簡単にECサイトを作ることができますが、やはりある程度の知識を持っておいたほうが、より良いサイトが作れることは間違いないでしょう。文字のサイズや写真の選定、装飾の仕方など、些細な変化で商品の売れ筋が変わることは珍しいことではありまん。

ShopifyでのSEO対策について


Shopifyを使ったECサイト運営において、より大きな効果を出していくためには、SEO対策が必要不可欠です。Shopifyには、標準装備でSEOの基本的な設定ができるようになっていますので、積極的に活用するようにしましょう。

Shopifyでは、タイトル及びディスクリプションが設定できます。さらに、商品やブログ記事などの各コンテンツのURLや画像のalt属性を設定できますので、基本的なSEO対策が可能になります。人気のコンテンツを一つ作ることができれば、それに応じてサイト全体を活性化させることができるため、多少手間でも一つひとつのコンテンツに対して、SEO対策をしっかりと行うことをおすすめします。

ShopifyでオリジナルのECサイトを制作してみよう


Shopifyは、商品サービスに独自性がありブランドの認知度を上げたい場合、選択肢として考えたいプラットフォームです。消費者のニーズを考えながら、Shopifyを活用してオリジナル性のあるECサイトを制作してみてください。

Shopify(ショッピファイ)とは?機能やメリット・デメリットを解説ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

Googleのオートコンプリートを活用してSEOのニーズ調査を行う方法

もはや検索機能の定番となり、意識せずに使用しているユーザーも多いと思われるオートコンプリート機能。

今回はこちらの機能をSEOに活用するための方法をニール・パテル氏がまとめている記事を紹介いたします。

活用法自体については、それほど難解なものではないため、初級者の方にもすぐにご活用いただけるのではないでしょうか?

普段とは馴染みのない地域やセグメントに進出する際も、効果的となりそうです。

検索ボックスにキーワードを入力すると、キーワードの予測の一覧が表示されることはご存知のことだろう。

これは、Googleオートコンプリートと呼ばれるものだ。その目的は、ユーザーの時間を節約することにある。実際、Googleによると、タイピングにかかる時間を25%減らすことができているようだ。

この機能が我々の生活を簡単にしてくれていることに疑いはない。特に、モバイルデバイスでGoogle検索を行う際は。

Googleオートコンプリートはデジタルマーケターがしばしば見落とす機能である。そのため、時間を取ってGoogleオートコンプリートを理解することは、競争相手よりも優位になることにつながるだろう。

Googleオートコンプリートとは何か?

Googleオートコンプリートは検索語句の予測を提供するGoogle検索の機能である。

例えば、「what is the capital of (〇〇の首都はどこ?)」と検索バーに入力すると、下記のように表示される。

入力を進めるにつれ、あなたが使用したい検索語句が現れるまで、それに合わせて予測も変化していく。

全てを入力するのではなく、そこで表示される選択肢をクリックすればいい。

Googleオートコンプリートの目的は、あなたが思い浮かべている検索語句を表示することによって、あなたの時間を節約する手助けをすることだ。

Googleオートコンプリートのキーワードはどこからきている?

Google検索の公式連絡係であるダニー・サリバン氏はGoogleオートコンプリートについてのブログ記事で、このように説明している。

「このような予測はどのようにして決定されているのだろうか?

我々はGoogleで行われた実際の検索を見ており、入力された文字、検索が行われている場所、過去の検索履歴に関連する、共通している語句や、トレンドの語句を表示している」

国が異なれば予測も異なるのか?

Googleオートコンプリートの予測は、あなたがいる国によって異なる。

例えば、あなたがリトアニアのヴィルニアスにいた場合、「best pizza in」と検索バーに入力すると、下記のように表示される。

(ミラノを除けば)全ての場所が、リトアニアや近くにあるポーランド、ラトビア、エストニアである。

あなたが場所を移せば、Googleはあなたを「追跡」し、オートコンプリートに表示される選択肢もそれに合わせて変化する。

言語が異なれば予測も異なるのか?

こうした予測は、あなたがGoogleに入力したキーワードで使用している言語によって異なる。

例えば、デフォルトの言語を英語に設定している場合、英語の予測が表示される。

しかし、例えば、ドイツ語やフランス語など、あなたが理解できる他の言語を追加している場合、これらの言語も予測の中に含まれる。

検索履歴はGoogleオートコンプリートの予測に影響するのか?

Googleアカウントにログインしている場合、Googleはあなたの検索履歴を予測に考慮する。

「削除」が隣に表示される予測が表示された場合(右側に「☓」と表示される)、それはあなたの検索履歴を元にした予測である。一度だけかもしれないが、以前検索したことをあなたは思い出すかもしれない。

Googleオートコンプリートのガイドラインとは何か?

全てのキーワードが予測として表示されるにふさわしいわけではない。

下記のような種類の予測は、Googleオートコンプリートのポリシーに違反する。

  • 暴力的または残虐な内容の検索候補
  • 医学用語や科学用語は認められているものの、露骨な性的表現、下品な表現、冒涜的な表現
  • ヘイトスピーチや憎悪に満ちた行為を容認することに関係した表現
  • 個人に関する抽象的な内容
  • それが起こると、人々や動物に深刻な被害をもたらしうる、危険な表現

不適切な予測を削除することに全力を尽くしているが、常に正しいわけではないことをGoogleは認めている。そのため、予測について報告する方法を提供している。

どのようにして、GoogleオートコンプリートをSEOに活かすのか?

SEOのためにGoogleオートコンプリートの予測を分析する前に、下記3つのことを行うことが重要だ。

①Googleからログアウト、もしくはシークレットモードを使用する。予測にあなたの検索履歴を影響させないためだ。

②ターゲットオーディエンスと異なる場所にいるのであれば、VPNを使用する。例えば、あなたはタイにいるが、アメリカに住んでいる人々をターゲットとしている場合、あなたがあたかもアメリカにいるようにみせるために、VPNを使用する。あなたがターゲットとする人々がいる場所の予測が見られるだろう。

③あなたのターゲットオーディエンスが使う言語と似ている言語に設定する。

こうすることで、あなたのターゲットオーディエンスが見るのと同様の予測が見られるはずだ。

キーワードリサーチ

Googleオートコンプリートはキーワードリサーチのツールとして有益である。

ここでは、その効果を最大限発揮させる方法を紹介する。

キーワードを入力し、予測を見る。
あなたの業界に関連したキーワードを入力し、その予測を見てみよう。この調査を行うことで、価値のあるロングテールのキーワードが発見できるはずだ。(Answer The Publicでも同様のことができる。)

そして、Ubersuggest、Ahrefs、Moz Proなどのツールを使用し、こうしたキーワードを分析し、注力すべきキーワードを発見しよう。

アルファベットを捜索する

表示された予測がお気に召さない場合はどうするべきだろう?

Markitorsの創業者でありCEOのブレット・ファミリオエ氏は、キーワードを入力し、アルファベットの全ての文字を続けて入力し、どのような予測が出てくるか見てみることを勧めている。

例えば、「equipment financing」の場合、このようになる。

さらに「a」を追加すると、新しいセットの予測が表示される。

また、「b」の場合は下記だ。

これを、アルファベットの全ての文字で繰り返すのだ。

「新しい考えが浮かばず、なんらかの刺激が必要な場合、特に有効な方法だ」とブレット氏は述べる。

Googleに空白を埋めてもらう

Online Media Mastersのトム・デュプリス氏は、フレーズの間に「_」を使用し、Googleに補完してもらう方法を勧めている。

例えば、「chicago _ photographer」の場合はこのようになる。

「末尾の部分のみをGoogleに補完してもらうのではなく、こうすることであなたが入力したフレーズにさらに適したものが発見できるだろう」とトム氏は説明する。

「_」の位置を変更して実験する

デュプリス氏は「_」の位置を変更し、新しい予測が表示されるかどうか、実験を行うことを勧めている。

例えば、「chicago _ photographer」と入力したのであれば、「_ chicago photographer」も試してみるべきだ。

キーワードの単数形と複数形の両方を試してみる

デュプリス氏の有益なアドバイスは他にもある。同じキーワードでも、単数形と複数形の両方を試してみる、というものだ。なぜなら、これによって異なる予測が表示されるからである。

「chicago _ photographer」の例を再度見てみよう。

そして、「chicago _ photographers」と入力すると、このようになる。

ご覧の通り、表示される予測は異なっている。同じキーワードでもこのように入力してみよう。

オンラインでの評判を管理する

このツールは、会社、エグゼクティブ、製品などの名前のようなブランドに関連するキーワードについての検索結果の調査にも有益である。

ブランド関連のキーワードを入力した際、好ましくない予測がGoogle オートコンプリートに表示されることがある。これは、自社のイメージにとって、深刻な驚異となりえる。

そのような場合、どう対応すべきだろうか?

いくつかの方法が考えられる。

問題に対応する

好ましくない予測が本当のことを言っている場合、その問題に対応しよう。

その問題が解決されたとしても、それがすぐにオートコンプリートに反映されるとは限らない。

しかし、問題が解決され、時間が経てば、人々はその事を忘れ、検索することもなくなる。そのキーワードの検索ボリュームが少なくなれば、最終的には予測のリストから外されるだろう。

ブランドのイメージに取り組む

実際に起きた事故などが予測に含まれている場合、他のポジティブなトピックに注意を促すことで、人々がそれを忘れる手助けをすることができる。

例えば、ロイヤルカスタマーを特集する・プレゼントを進呈する・イベントを開催するなどだ。

複数のソーシャルメディアで顧客と直接関わることも、ポジティブなブランドイメージの構築へとつながるだろう。

その他のGoogleオートコンプリートの活用法

Googleオートコンプリートはシンプルなツールだ。しかし、非常に強力である。

キーワードリサーチから評判の管理まで、あなたのデジタルマーケティングの施策の強力な後押しとなるだろう。

人気のあるキーワードの発見に加え、GoogleオートコンプリートがSEOに貢献してくれる領域は他にもある。

ローカルSEOのためのキーワードを発見する

Googleオートコンプリートはあなたが思いもつかないローカル検索の気づきを与えてくれるかもしれない。

例えば、デンバーにあるコーヒーショップのWebサイトを上位表示させたいとしよう。「コーヒーショップ デンバー」というキーワードを狙うだろうか?それとも、ユーザーは、その近隣、交差点、郵便番号などを検索に使用しているだろうか?

Googleオートコンプリートはデンバーでコーヒーショップを探している人が使用する語句をあなたに伝えてくれる。

この例から、我々は何を学ぶことができるだろうか?

Denver Tech Centerはコロラド州デンバーの東南部に位置する貿易ビルである。ビジネスマンにとっての人気のある目的地であり、このエリアに店を構えたなら、ターゲットキーワードのリストにDenver Tech Centerを含めたいはずだ。

Denver Airportも表示されており、もしこの近くに店を開いているのであれば、このキーワードもターゲットに含めたいはずだ。

Googleオートコンプリートは主要なランドマーク(空港も含めて)を表示してくれる。そのため、ミュージアムやショッピングセンターなど、こうした人気のあるロケーションの近くに店を持っているのであれば、このような調査は有益だろう。

「Denver, NC」や「Denver, PA」というキーワードも含まれているが、州の名前を含めることを検討してみても良いかもしれない。

人々が何を検索するかを知っていると、つい思いがちだ。しかし、Googleオートコンプリートが表示するキーワードを見て、何かの気づきを得られるかどうかの確認のため、僅かな時間を割くことは価値があることだろう。

ユーザーフレンドリーなECサイトを構築する

ECサイトは大きな事業である。Oberloによると、年間で20億人以上の人々がオンラインで買い物をしているとのことだ。

オンラインでの買い物客が多くいる一方、彼らを自身のWebサイトに訪れてもらうために、激しい戦いが存在する。

ターゲットとすべき主要なキーワードの発見のために、Googleオートコンプリートを使用することは、より良いECサイトを構築し、ユーザーフレンドリーなWebサイトにするための1つの方法にすぎない。

例えば、靴や洋服やアクセサリーを販売しているECサイトの場合を考えてみよう。あなたの目標は、ユーザーが欲しい商品をできる限り簡単に発見できるWebサイトを作ることだ。

Googleオートコンプリートは、下記のような機能で、この手助けとなる。

どのカテゴリが最も人気があるかを示してくれる

例えば、「women’s shoes(女性用 靴)」と検索した場合、Googleは、「women’s shoes near me(近くの女性用 靴)」、「women’s shoes on sale(女性用 靴 セール)」、「women shoes size 12(女性用 靴 12サイズ)」といったキーワードを表示してくれる。

これによると、ユーザーはセール中の商品やサイズで検索していることがわかる。そのため、こうしたカテゴリーをWebサイトに含めるとよいかもしれない。

人気のブランドを発見する

「women’s tennis shoes(女性用 テニスシューズ)」と検索すると、AdidasやNikeなど、ユーザーがよく検索するブランドがどれかを伝えてくれる。こうしたブランドは、

あなたのオーディエンスが購入したいと思うブランドであるはずだ。

FAQページのためのアイデアを得る

「are women’s shoes…(女性用の靴は○○ですか?)」と検索すると、ユーザーがよく尋ねる質問のリストが表示される。例えば、「are women’s shoe sizes the same as men’s?(女性用の靴のサイズは男性と同じですか?)」や「are women’s shoes more narrow?(女性用の靴は幅が狭いですか?)」といったものだ。

こうした質問はユーザーがよく尋ねる質問であり、これらの質問に対する答えを用意することで、より多くのユーザーをあなたのECサイトに呼び込むことができるかもしれない。

ユーザー体験は検索結果の順位に影響を与える。そのため、ユーザーフレンドリーなWebサイトの構築の優先度は非常に高いはずだ。

コンテンツのトピックのための気づきを得る

Googleオートコンプリートは、ユーザーが定期的に検索するキーワードを取り上げる。こうした語句やフレーズをターゲットとすることで、トラフィックの増加を狙うことができる(あなたのコンテンツが良いものであれば)。

コンテンツの気づきを得るためのいくつかの方法を紹介しよう。

誰が・何を・どこで・どのように・なぜ

主要なキーワードにこうした質問系の言葉を追加する。そして、Googleがなにを表示するかを確認する。次に作成するコンテンツに含めるべき小さな気づきを得られるかもしれない。

アクションを含む動詞を使用する

次に作成するブロク記事やEブックのための、異なるアングルからの気づきを得ることができる。「content marketing is…(コンテンツマーケティングとは〇〇)」と検索することで、突飛なタイトルのアイデアが得られることもある。

例えば、「Content marketing is like a first date(コンテンツマーケティングは初めてのデートのようなものである)」のような。アクションを含む動詞の例としては、「are」、「will」、「show」、「be」、「build」、「replace」などが挙げられる。

鍵となる語句とセットとなる語句を入力する

関連するトピックをお探しだろうか?

あなたの主要な語句と「and(~と)」で検索することで、どのような関連するトピックをユーザーが求めているかがわかる。例えば、「content marketing and…(コンテンツマーケティングと〇〇)」と検索すると、Googleは、ソーシャルメディア、リードジェネレーション、ストーリーテリング、セールス、などを表示する。

コンテンツマーケティングはSEOにおける主要な箇所である。そのため、ユーザーが求めるトピックを発見することは、特定のページやWebサイトの順位を改善することにつながるはずだ。

結論

Googleオートコンプリートは、検索語句を入力しなくても検索語を完成させることができる、単なるユーザーのためだけの機能ではない。

あなたが今まで思いつかなかった、価値のあるロングテールのキーワードを発見することにも使えるのだ。

もちろん、あなたの名前や会社名の隣に不快な予測が表示された場合、あなたの生活に悪影響を与えることもある。そのため、Googleオートコンプリートに表示される内容には気を配り、問題が起きた場合は、即座に対応できるようにしよう。

ただし、ブラックハットの手法を用い、状況をより悪くすることだけは避けるように。

あなたは、どのようにしてGoogleオートコンプリートをSEOに活用するだろうか?

難解で大規模な施策というよりは、領域を選ばずすぐに実践できる施策となりそうです。その結果、ターゲットキーワードはロングテールとなりますが、細かい積み重ねを狙っていきたいと思いました。

特に、コンバージョンに寄与しそうなロングテールで、まだ対策が進んでいないキーワードなどが見つかれば、すぐに実践したいですね。

時期や地域によってその内容が変わるため、常日頃からチェックしていきたいものです。

この記事は、NEILPATELに掲載された「How To Use Google Autocomplete for SEO」を翻訳した内容です。

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2020年コロナ禍で「売上に繋がったマーケティング施策」を検証してわかったこと【バズ部セミナー12/10開催】

12月10日(木)に『2020年コロナ禍で「売上に繋がったマーケティング施策」を検証してわかったこと』と銘打って、セミナーを開催することが決定しました! 対象は、「2021年に向けて売上を増大させる方法を知りたい」とお考 […]

製造業界のWebマーケティングで把握しておきたいこと

製造業とは、物を作って販売する産業のこと。日本の製造業は、その品質の高さから「ものづくり大国」として確固たるブランドを築いてきましたが、近年は諸外国の低価格高品質な製品が台頭し、日本企業にも変革が迫られています。

製造業では、既存顧客との関係構築に加えて、新規顧客開拓の重要性が増しているため、これからは、製造業においてもWebマーケティングの価値が高まっていくでしょう。

ナイルではさまざまな業界のWebマーケティング支援を行っていますが、今回は製造業において、Webマーケティングで把握しておきたいことを解説します。

この記事のポイント

  • 製品やサービスの購入を検討する場合、参考にする情報源が企業のWebサイト
  • ベネフィットや安心・信頼の醸成に関する情報をWebサイトで提供すべき
  • ナイルが支援する際に気をつけているのが、目的を把握する、3C分析で理解を深める、適切なKPIを設計すること

 

製造業のWebマーケティングの特徴とは?

既存顧客との取引を中心にしてきた製造業では、新規開拓をそれほど重視しない傾向がありました。さらに、予算規模が高額な傾向があるため、Webマーケティングだけで新規リードを開拓するのは難しいと思われていました。しかし、実際には、製造業とWebマーケティングの相性はいいと言えます。製造業のWebマーケティングの考え方について、把握していきましょう。

 

BtoBではWebサイトが重要になる

製造業はBtoBの産業であり、顧客は企業になります。BtoCと大きく違うのは、製品やサービスの購入を検討する場合、参考にする情報源が企業のWebサイトだということ。

トライベック・ブランド戦略研究所のデータによると、BtoBの場合、製品・サービスを検討する上で、実に66.6%の割合で企業Webサイトを情報源にしているという結果になっています。

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※仕事上の製品・サービスの情報源(2019年)(複数回答)

 

つまりBtoBにおけるWebサイトは、「営業職や技術職の代わりに顧客対応をする」という役割を果たしているのです。購入の意思決定チャネルが多様で、注力する施策の見極めが難しいBtoCに比べて、BtoBの場合は「Webサイトを作り込むこと」に絞って、取り組みをスタートできます。

 

製造業の場合はWebサイトでのクロージングは不要

製造業の場合、Webサイトだけで顧客が発注を決めるケースは稀です。なぜなら、プロジェクト単位の予算が大きく、受発注の前に仕様や要件を決めるプロセスが存在するからです。仕様や要件を策定する、というフローにおいて営業や技術員との話し合いが必ず必要になります。

ですから、Webサイトだけで、顧客と契約を結ぶクロージングまで考える必要はありません。製造業のWebサイトは「顧客がほしい情報」「社内協議のときに参考になる情報」を提供することを考えるべきです。自社がどういうことをやれるのかを示すことで、「話を聞いてみよう」「資料請求をしてみよう」と、顧客に思ってもらうことが、Webサイトの役割になります。

Webサイトに訪れた人に対して、「企業ポリシー」「安全へのこだわり」「具体的なサポート内容」「環境に対する取り組み」といったベネフィットや安心・信頼を醸成する情報を提供します。そうすることで、他企業との差別化につながるのです。

 

製造業の支援で大切にしている3つのこと

ナイルでは、製造業のお客様に支援をする場合、特に以下の3点に気をつけています。

 

  1. 目的について把握する
  2. 3C(自社、市場、競合)分析によって理解を深める
  3. 適切なKPIを設計する

 

まずは、目的を明確にすること。国内での新規受注なのか、海外でのプレゼンスを高めるのか、目的をしっかり把握します。そして、3C(自社製品、競合、市場)分析では、製造業の製品理解は容易ではないため、特に市場理解と競合との差別化の理解に注力するようにしています。

そこからKPIの設計になります。調査に基づいた勝ち筋のある戦略を立てて、目的を実現する必要があります。KPIの策定フローは、「調査→仮説→目的策定」となります。

多くの企業がWebマーケティングに取り組む目的は、収益を上げること。そのため、取り組みを評価する指標は、収益に紐づくものでなくてはなりません。

最終目標であるKGIは収益として、KPIはどのように設定すればいいのでしょうか? KPIをセッション数増加となるケースが多いと思いますが、注意したいのは収益増加とイコールではないということ。例えば「納期2ヵ月で100万円以上」の商材を扱っているのに、「納期1ヵ月で50万円」を希望する訪問者が増えても意味がありません。大事なのは、収益に直結する訪問者を増やすことです。

まずは、「問い合わせ数は多いが受注率が低く、契約期間が短いA群」「問い合わせ件数は少ないが受注率が高く、契約時間が長いB群」というように、データからリアルなペルソナを設定して数字を仮設定し、どちらのグループがより収益貢献度が高いかを判断しましょう。

B群に注力したほうがCVR(コンバージョン率)が高ければ、このプロジェクトの目的は「お客様B群を増やすこと」、KGIは「受注額」、KPIは「お客様B群の訪問者数と再訪問率」などとなります。

さらに具体的に、予算、問い合わせ件数、受注率、受注件数、受注額について、お客様A群とお客様B群で見ていきましょう。

この企業のお客様を比較すると、収益貢献度ではお客様B群が増えることを目指すべきといえます。お客様B群は、お客様A群よりも問い合わせ件数は5倍、受注額は3倍を超えますので、営業効率もよさそうです。

月額契約となると、関わり方が深くなりますので、LTV(顧客生涯価値)ではさらに大きな差が出ることになります。アップセルやクロスセルにつながる可能性が高まり、他部署への関わりを広げることができるかもしれません。

 

SEO対策で決めておきたいキーワード

Webサイトへの流入を考えるうえで、キーワード選定は非常に重要になります。

例えば、川崎重工様を例にして考えてみます(ナイルがご提案したキーワードではありません)。川崎重工様は「水素エネルギー」に注力しているため、「○○(企業名) 水素」「水素 運搬船」「水素」といったキーワードでのSEO対策が考えられます。「○○(企業名) 水素」は、企業ブランディングにつながります。「水素 運搬船」「CO2削減」は、企業ブランディングに加えて、情報検索しているターゲットユーザ向けのマーケティングキーワードとして重要です。

実際に川崎重工様のWebサイトでは、水素エネルギーに注力していることが分かるように、非常に充実した内容のページが用意されています。

seizo_kawasaki

川崎重工 Kawasaki Hydrogen Road

また「水素 運搬船」の検索結果を見ると、川崎重工様に関係する記事やプレスリリースが検索結果を専有しています(2020年11月17日現在)。

検索ボリュームが少ないとしても、1件でも契約につながれば、大きな金額の受注になります。このようにWebサイトを軸にして、手掛ける事業内容をしっかりと説明して、顧客への理解をうながすことが必要です。

 

海外市場を対象にしたWeb戦略

製造業の場合、海外市場を対象にした展開も考えられます。日本の製造業には確かな技術力があるため、海外市場でプレゼンスを高めることで、大きな収益増加につながる可能性があります。弊社でも海外におけるSEOのご支援をさせていただいた実績がございます。

海外市場の場合、「検索キーワード」「順位取得ツール」はターゲットとなる国に合わせます。ナイルが海外市場をターゲットとする製造業をサポートしたケースでは、商材の規模が大きく専門知識が必要だったため、製品理解は一般的な範囲に止め、顧客ニーズ理解と競合調査を優先して方針を策定しました。

SEOはキーワードが肝ですが、英語ではニュアンスを汲み取りきれないため、日本語で作成したものをクライアントに英語でチェックしてもらうようにしました。また、海外のGoogleで順位計測を行うことで、成果検証を行いました。

 

<ナイルの対応の流れ>

・製品理解、顧客理解をしてからキーワード抽出

・各部署に強化キーワードなどをヒアリングして絞り込み

・絞り込んだキーワードに関して競合調査を実施

・上位表示している競合サイトのサイト構造や上位表示コンテンツ内容を調査

・強化キーワードに応じたサイトマップやサイト構造、コンテンツ案の提示

・制作会社に対するSEO技術要件の指示や実装ディレクション

 

【インタビュー】BtoB向けグローバルサイトのリニューアル前SEO戦略設計事例 – 川崎重工業株式会社

 

Webマーケティングでは実データを活用しよう

BtoBの場合、MAなどのツールを使ってアカウントを紐付ければ、CVRへの貢献度が高い顧客層の詳細な属性や傾向をより正確に把握することができます。とは言え、やはり営業現場が把握している現場の声が、最も参考となる情報ソースとなります。そのため、架空のペルソナではなく、営業部門にヒアリングして連携することが必須です。営業部門における実データやヒアリングデータをマーケティングと仮説に活用し、収益貢献する運用改善を実施していきましょう。

 

記事監修

今崎 善秀(いまさき よしひで)

製造業界のWebマーケティングで把握しておきたいことナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

E-A-Tの仕組みをGoogleの特許から読み解く

品質評価ガイドラインが公開されて以降、YMYLやE-A-Tは、SEOにおける大きな注目点でありつづけています。にわかに改善することは難しく、一夜にして大きな効果を得ることは不可能でしょう。

SEOのハックの手段として調査する意味はほぼないと言えますが、長期的な戦略やGoogleの考えを推測する上で、E-A-Tについて詳細を知ることはプラスになると思います。

今回は、Googleの特許について深い知識を持つビル・スラウスキ氏との共作によるE-A-T分析の記事をSearch Engine Journalより紹介いたします。

E-A-Tが検索に与える影響の全てを知る術はないが、Googleの特許を見ることで、Googleのアルゴリズムの能力を理解することができる。

E-A-TがSEOについての議論の中心を担うようになって以来、多くの都市伝説や誤解が生まれてきた。

また、我々の業界の誰しもが、理解することが難しいトピックであることも明らかになった。

その理由は明白だ。

E-A-Tについての情報をGoogleは僅かしか共有しておらず、PageRankやリンク以外で、どのランキング要素がE-A-Tの評価の一部となっているか、はっきりと説明されていないのだ。

コンテンツの内容が正確かどうかを完全に特定することはできない

我々は、正確性を担保するにふさわしいシグナルを探している。

ゲイリー氏は「正確なコンテンツを持っていることが良い順位を導く要因になる」と話していたが、正確であることそれ自体より、シグナルに沿っていることが要因となりうる。

(中略)

それは専門性・権威性・信頼性に沿ったシグナルを探しているようなものだ。E-A-Tのような名称を与え、それを得られるように提案すべきだろう。

ああ、そういえば、我々は既に提案していた。
What webmasters should know about Google’s core updates

これにより、E-A-TがGoogleのアルゴリズム内でどのような役割を果たしているかについて、多くの疑問を我々に残すことになった。

「品質評価者がGoogleの検索結果に直接影響を与えることはない」とGoogleは明らかにしている。しかし、E-A-Tについて蔓延している多くの質問やその仕組については明らかにしていない。

  • Googleはどのようにして、著者や専門家を特定しているのか?
  • Googleはどのようにして、そのWebサイトがYMYL(Your Money, Your Life)に分類されているかどうかを判断しているのか?
  • Googleはどのようにして、科学的、医療的、歴史的なコンセンサスとの一致を判断しているのか?
  • E-A-Tは、ページ、ドメイン、エンティティ、企業の各レベルで評価されているのか?

幸運にも、(他の要素と同様に)順位を決定するプロセスの詳細を説明しているGoogleの特許を読み解くことで、このような問いに対する回答を拾い集めることができる。

近年申請されたものは特にであるが、いくつかのGoogleの特許は、著者の特定、Webサイトの区別、専門性のレベルの分類などに関連した情報を含んでいる。それらは、GoogleがE-A-Tをアルゴリズム的に使用している可能性を説明する手助けとなり得る。

Googleの特許についての免責事項

Googleの特許は、Googleのアルゴリズムの仕組みを正確に説明したものではない。

また、どの特許が実際に使用され、Googleのどのプロダクトに使用されているかを、我々が正確に知ることはできない。

しかし、Googleのアルゴリズムの能力や機能の理解の手がかりとなるはずだ。

私は、Googleの特許のエキスパートである、ビル・スラウスキ氏に、Googleの特許がE-A-Tの仕組みを理解する手助けとなり得ることへの説明を求めた。

我々は協力してこの記事を作成した。

下記は、E-A-Tについてのよくある質問である。そして、Googleの特許は、これらの質問に答える手がかりとなりうる。

  • Googleはどのようにして、そのWebサイトのオーナーが誰であるかを知るのか?
  • Googleは、著者と専門家を特定するため、ページ内の要素とリンクだけを見ているのか?
  • Googleは、ナレッジグラフに含まれているエンティティのみ認識しているのか?
  • Googleはどのようにして、その人物やブランドが、その業界における権威があり、本当のエキスパートであると判断しているのか?
  • 各Webサイトはどのようにして、YMYLに分類されるのか?
  • GoogleはE-A-Tを著者、ページ、ドメイン、ブランドのレベルで測定しているのか?

Googleはどのようにして、そのWebサイトのオーナーが把握しているのか?

この問いに対する回答の手助けとなり得るGoogleの特許は複数ある。

まず、Googleは2007年にAgent Rankの特許を出願している。

スラウスキ氏によれば、この特許は、「そのページの著者、編集者、コメンテーター、評価者の身元をベースとして、各ページのランキングを上昇させる可能性がある」とのことだ。

この特許は、署名欄のようなデジタルのサインによって、(「エージェント」として知られている)著者や専門家を特定し、それらを組み合わせた評価スコアに従って、そのコンテンツを順位付ける機能を含んでいる。

しかし、2018年8月1日のコア・アップデート後、Googleは個々の著者の評判をランキング要素として使用していないことを、Googleのジョン・ミュラー氏は明言した。

いずれにせよ、「評判」を「専門性」や「権威性」と区別することは重要であるとスラウスキ氏は述べている。

評判は、「他者」がその著者をどのように認知しているか、ということである。

権威性や専門性は、Google自身が評価し、特定の著者やエンティティに割りあてる属性である。

これ以降、オーサーシップのコンセプトが大きく進化したが、近年のGoogleの特許を見てみると、Googleはオンラインで著者を特定する仕組みに取り組んでいることを指し示している。

2020年3月に、Googleはオーサーベクトルの生成と呼ばれる特許を出願している。

これにより、そのページに著者の名前が明確に言及されていなくても、文章のスタイルに基づいて、インターネット上で著者を特定することができるとのことだ。

スラウスキ氏は、「Author Vectors: Google Knows Who Wrote Which Articles」(※)という記事を執筆している。

その記事でスラウスキ氏は、「この新しい特許は、その著者によって書かれているというラベル付けされているテキストがなくとも、著者を特定するために使用される言葉のセットによって学習されたニューラルネットワークのシステムを活用している」と説明する。

Googleは記事の著者をどのように特定しているのか?オーサーベクトルと特許について

Googleの「オーサーベクトル」は下記のように使用できる。

  • 著者を特徴づける
  • ライティングのスタイルについて固有の特徴を識別する
  • 似た特徴を持つ他の著者を特定する

もし、この特許がGoogleの検索アルゴリズムに実際に使用されているのであれば、これはSEOにとって様々な興味深い示唆を含むことになる。

例えば、

  • 専門家の名前を偽って使用しているページを、特定できる可能性がある
  • 著者が明記されていない場合でも、ライティングスタイルからその記事の著者を特定できる可能性がある
  • 専門家のライティングスタイルと品質を分析し、そのトピックにおける専門家のコンテンツがどのようなものになるかを判断できる可能性がある。これに関連して、n-gramの活用と、Webサイト間のn-gram統計の比較から、コンテンツの品質を分類できることを指し示す特許もGoogleは保持している。

こうした事項が指し示すことは、「良いE-A-Tを偽装することはあなたが思うほど簡単ではない」ということだ。

あなたのコンテンツの品質が期待されるレベルの専門性に達していなかった場合、そのコンテンツが専門家によって書かれ、レビューされていると主張したとしても、それはE-A-Tの改善において十分な施策ではない。

Googleは、著者と専門家を特定するため、ページ内の要素とリンクだけを見ているのか?

2020年の初頭、興味深いことに、音声認識によって話者を特定する、「Speaker Identification」と呼ばれる特許をGoogleは付与されている。

Googleは、話者のアクセントなど、話者のコミュニケーションにおける固有の側面に着目して、これを実現している。

この特許は、Googleが大量の音声と動画のデータベースを保持し、話者についての情報を分析、取得できるYouTubeのようなプロダクトで適用されていることだろう。

スラウスキ氏は、彼が特許の分析を行った16年間の中で、これは注目すべき大きなトレンドの一部であると指摘する。

Googleは実際の話者、著者、Webサイトをインデックスし、それらをエンティティとして扱い、それら自身を固有のものとする特徴に基づいて、それらを理解し、インデックスすることを求めている。

この特許は、「GoogleによるE-A-Tへの注力が潜在的にどの程度までその範囲を広げていくか」を示している。

自然検索結果におけるテキストコンテンツは、Googleが専門家を評価するために活用する唯一の情報ではないようだ。

そのプロセスは、音声、動画、そして、潜在的には画像も対象とし、Googleの全てのプロダクトにまたがって、その範囲を広げることができるかもしれない。

Googleは、ナレッジグラフに含まれているエンティティのみ認識しているのか?

ナレッジグラフに含まれていない著者やその他のエンティティをGoogleがどのように評価しているか、我々が正確に知ることはできない。

しかし、先日Googleが公開したSearch on 2020という動画では、ユーザーの疑問への回答を手助けするため、「複数のソース間に広がるデータ」の使用を示唆している。

2018年以降、GoogleはU.S. Census、World Bank、その他のデータソースとともに、Data Commonsと呼ばれるオープンなデータベースで連携してきた。

Googleは、こうしたデータを「ナレッジグラフの新しいレイヤー」として含めることにより、その歩みをさらに進めるだろうと述べている。

Googleはユーザーのインテントのより良い理解のために自然言語処理を活用し、クエリをData Commons内の関連するソースへ割り当てるようになるだろう。

こうしたデータセットのリストはLinked Open Data Cloudで閲覧することができる。

こうした取り組みがGoogleの検索結果を変容させるかどうか、それを断言することは難しい。

しかし、Data Commons内で活用できる大量のデータを活用することで、現在はナレッジグラフに格納されていない数千もの新しいエンティティをGoogleが認識できるようになる可能性がある。

特に、Googleが現在エンティティとして認識していない、何百万人もの個人についての情報を含むU.S. Censusにおいて、これは当てはまるだろう。

Googleはどのようにして、その人物やブランドが、その業界における権威があり、本当の専門家であると判断しているのか?

これは、E-A-Tに関連する質問において、最もよくある質問の1つである。多くのSEOの専門家が注目していることだ。

ある領域において、専門性や権威性があると認められるために、特定のしきい値は存在するのだろうか?

リマインドではあるが、E-A-TスコアやYMYLスコアといったものは存在しない。昨年、Googleはそれを認めている。

しかし、Googleが近年取得した特許を見てみることで、特定のエンティティにおける専門性のレベルを測定するために、Googleがどのように取り組んでいるかの理解の手がかりとなる。

この質問に対する回答として最も近しい特許は、Webサイト・レプリゼンテーション・ベクトルという特許である。

重要なことは、この特許が、2018年8月1日の(非公式に「メディック(医療系)」と呼ばれている)コア・アップデートと同じ時期に出願されていることだ。

Googleは、エキスパート、初心者、素人といった具合に複数の専門性の区分にWebサイトを分類することができ、これらのページ内のコンテンツの権威性をベースにページを順位付けることができることを、この特許は指し示している

この特許は、Googleはこれらの分類を生成するために、「それに適したあらゆる方法」を用いていると主張している。

また、Googleが使用する可能性のあるいくつかの例も上げている。

  • Webサイトのテキストや画像の分析
  • 他のWebサイトのコンテンツを見る(例:リンク)
  • 上記の組み合わせ

2017年にGoogleに付与された別の特許「Obtaining authoritative search results
」では、Googleが権威ある検索結果を必要とするクエリに対して権威あるサイトをランク付けするために使用するプロセスと、Googleが権威あるサイトと低品質の低いサイトを品質の低いコンテンツや大量の広告などの観点から区分するプロセスが説明されている。

上記の様々な特許を見ていくと、少なくともGoogleは(ページ上で明記されているかどうかに関わらず)著者を特定し、オンページおよびオフページの様々な要素を分析することで、特定のトピックに関する権威性や専門性のレベルを評価することに向けての取り組みを行っていることは明らかだ。

Googleは、バイオグラフィに記載された著者の経歴や、オンラインで言及された場所へのリンクなどのステップが、E-A-Tを評価する際に見ている要素であると明言していない。

しかし、「数百万もの小さなアルゴリズム」がE-A-TとYMYLを概念化するために作用していることを、Googleは示している

そのため、これらのシグナルがプロセスの一部であると考えるのは妥当だろう。

ミュラー氏も最近、「健康や医療系のコンテンツのパフォーマンスを向上させるためには、SEOの専門家がE-A-Tについて述べていることに注目するのが重要である」という考えを支持している。

少なくとも、一般的に推奨されるアプローチはユーザーにとって有益ではあり、ミュラー氏は、Googleもそれらをピックアップできると述べている。

各Webサイトはどのようにして、YMYLに分類されるのか?

前述した「Webサイト・レプリゼンテーション・ベクトル」の特許は、GoogleがコンテンツをYMYL(Your Money, Your Life)だと認識する際に、使用されるメカニズムを理解するために最適な特許である。

この特許では、健康、医療、金融などのカテゴリにWebサイトを分類する手段として、Webサイトの背後にあるパターンや特徴を理解するためにニューラルネットワークを活用する。

このプロセスの一環として、Googleは以下のような特定のトピックに必要とされる専門性のレベルも判断している。

たとえば、「ナレッジドメイン内の専門性(例:医師)、ナレッジドメイン内の初心者によって書かれたWebサイトの第二のカテゴリ(例:医学部の学生)、ナレッジドメイン内の素人によって書かれたWebサイトの第三のカテゴリ」などである。

この特許では、どのカテゴリがYMYLとみなされるかについては明確に定義されていないが、Googleがどのようにサイトを各領域に区分し、その権威性を評価しているかが示されている。

さらに、特定のクエリでは、一定のカテゴリに属するドメインのみに、検索結果を制限する可能性を示している。

これが実際に発生する場合のスラウスキ氏の説明は下記である。

「このプロセスが、Googleが検索結果に表示させるサイト数を制限しているのであれば、Googleはインデックス全体ではなく、より少ないサイト数を見ていることを示している。

検索システムは、特定の分類内のWebサイトのみのデータを選択、検索、またはその両方を行うことができ、検索結果を見つけるのに必要なコンピューターのリソースを削減していることになる。例えば、分類に関係なくWebサイトの選択、検索、またはその両方を行わないことによって。」

Googleの特許の上記部分が指し示していることは、「特定のクエリにおいては、Googleがページをランキングする際、特定のカテゴリ内の権威性の高いWebサイトのセットのみを見ているかもしれない」ということだ。

特にYMYLのトピックにおいて、任意のトピックで10~20の権威性の高いドメインしか検索結果に表示されない理由を疑問に感じているのであれば、これが理由であるかもしれない。

GoogleはE-A-Tを著者、ページ、ドメイン、ブランドのレベルで測定しているのか?

この問いに明確に答えている特許はない。

しかし、品質評価ガイドラインにおいて、E-A-Tは「メインコンテンツの作成者、メインコンテンツ自体、Webサイト」に適用されると、Googleは述べている。

Googleは2019年に品質評価ガイドラインを編集しているが、YMYLの概念が、ページレベルの考察から、「トピック」への関連付けへ拡大している。

Googleドキュメント全体で繰り返されているこのフレーズは、GoogleのE-A-Tの評価はエンティティのレベルで行われているであろうことを指し示している。

50億のエンティティについて、5,000億の事実のレポジトリであるナレッジグラフの構築と、それらのつながりを考えると、これは意味を成すように思える。

E-A-Tを考慮するにあたり、エンティティを評価していることをGoogleは明確に述べているわけではないが、ゲイリー・イリェーシュ氏は2019年のPubconのカンファレンスにて、以下のように述べている。

「我々はとても有名な著者についてのエンティティを保持している。例えば、あなたがワシントン・ポスト紙のエグゼクティブであったなら、あなたはエンティティの対象だろう。これは、著者についてではなく、エンティティについてなのだ。」

それゆえ、「YMYL」がページ内のトピックとなり得るように、ページ内の認識されたエンティティは良いE-A-Tにもなりうるし、悪いE-A-Tにもなりうる。

これは、Googleのナレッジグラフとして認識されている著者の場合は特に、著者のバイオグラフィを追加するようなステップを取ることが、効果的なSEOの戦略になりうる理由となる。

その上で、SEOの専門家は、E-A-Tの改善のために構造化データを用いるといったように、Googleが容易にそのページのエンティティを特定できる状況を作るべきだ。

さらに詳細を知りたければ、2013年の関連エンティティの特許を読むことで、Googleがエンティティを特定し、順位付けする方法について理解が深まるだろう。

アドバイスと結論

E-A-TはSEOにおける、不明瞭な領域だ。

しかし、Googleの特許を理解することで、Googleによる一貫したミッションとなっているものを把握する手助けとなるだろう。

・著者、組織、そして、他の多くの種類のエンティティの特定
・エンティティの分類とトピックの専門家となるために求められる権威性のレベルの理解
・エンティティ間のつながり
・各トピックの権威性のあるエンティティへの理解
・権威性のあるエンティティと専門性の特徴の判断、順位を考慮する上で使用できる可能性のあるナレッジ

それゆえ、こうしたステップをSEOの戦略に組み込み、Googleが取るであろうプロセスを考慮することで、SEOのパフォーマンスがより強力なものとなるだろう。

E-A-Tに注力したSEOは、簡単な修正や短期間でのハックについてのものではない。

ブランド、著者、専門性について最適な特徴の全てをWebサイトではっきりと明示することを再確認するのだ。

SEOの利益だけでなく、もっと重要なことは、ユーザーに信頼感を植え付けることである。

難解な概念も複数でてきているため、何回か読み直して理解しようと思う記事でした。E-A-Tをさまざまな確度から分析した記事であり、非常に読み応えがありました。

もちろん、「良いE-A-Tを偽装することはあなたが思うほど簡単ではない」という考えは持っていましたが、今回の記事を読むことで、さらにその認識が強まったと思います。

少しずつですが、確実な積み重ねによって取り組んでいきたいですね。

この記事は、SearchEngineJournalに掲載された「The Mechanics of E-A-T: How Google Patents Can Help Explain How E-A-T Works」を翻訳した内容です。

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Google ウェブマスターから Google 検索セントラルへ

Googlebot reading a book with a new spider friend

Google ウェブマスターの歴史

Merriam-Webster によると、「webmaster」という用語の使用が最初に確認されたのは、Google が創業する前の 1993 年のことです。今ではこの用語は古めかしく聞こえるようになり、Google ブックスのデータからわかるように、その使用は激減しています。Google が実施したユーザー エクスペリエンスに関する調査からも、ウェブの専門家の中で自分をウェブマスターと名乗る人は、もうほとんどいないことが明らかになっています。検索エンジン最適化(SEO)、オンライン マーケティング担当者、ブロガー、ウェブ デベロッパー、サイト所有者と名乗ることが多く、「ウェブマスター」と名乗る人はごく少数です。

名称の変更

「ウェブマスター」に代わる新しい名称を考えてみたのですが、ユーザーがウェブサイトで行っている作業を端的に表す用語はないことに気づきました。今後は、Google 検索という話題のトピックによりフォーカスするために、ウェブサイトとソーシャル メディアの両方で使用している「Google ウェブマスター セントラル」という名称を「Google 検索セントラル」に変更します。Google の目標は今でも変わりません。Google 検索で皆様のウェブサイトが上位に表示されるようにサポートすることです。この名称変更は数日中にほとんどのプラットフォームで実施されます。

ヘルプ情報を 1 つのサイトにまとめる

また、Google 検索でウェブサイトを上位に表示する方法がわかりやすくなるように、ヘルプ ドキュメントとブログを 1 つのサイトに統合します。

今後、Search Console ヘルプセンターには、Search Console の使用に関するドキュメントのみが掲載される予定です。また、ヘルプ フォーラムの拠点として、「ウェブマスター ヘルプ コミュニティ」という名称を「Google 検索セントラル コミュニティ」に新たに変更しました。Google 検索の仕組み、クロールとインデックス登録、検索ガイドラインなど、検索関連のトピックに関する情報は、新しい Google サイトに移行されます(これまでこのサイトでは、ウェブ デベロッパー向けドキュメントが主に掲載されていました)。コンテンツの移行は数日中に行われます。

Google は、SEO を始めたばかりの方から、経験豊富なウェブ プロフェッショナルの方まで、Google 検索で自社のウェブサイトをアピールしたいとお考えのすべての方を対象としたコンテンツの作成を続けてまいります。

ブログを統合する

今お読みのブログも、メインサイトに移動します。ただし、登録者は 1 週間以内であれば従来のプラットフォームでもこの最後の投稿をご覧いただけます。このブログを他のローカライズされた 13 のブログとともに 1 か所に移行すると、次のようなメリットがあります。

  • 関連コンテンツ(ヘルプ ドキュメント、ローカライズされたブログ、イベント情報など)が 1 つのサイトにまとめられるため、ユーザーの目に留まりやすくなります
  • ローカライズされたブログの URL の確認が不要になり、言語間の切り替えが容易になりました
  • 優れたプラットフォームを使用することで、コンテンツの管理、ブログ投稿のローカライズ、一貫した投稿の書式設定を簡単に行うことができます

今後、アーカイブされたブログと新しいブログ投稿はすべて、https://developers.google.com/search/blog に表示されるようになります。Google から最新情報を入手するために、皆様がなんらかの対応をする必要はありません。現在の RSS とメールの登録者は、新しいブログの URL にリダイレクトされます。

Googlebot の新しいマスコット

Google の Googlebot マスコットもアップグレードされます。新しい相棒が Googlebot とともにインターネットをクロールするようになり、Googlebot がウェブを独りでさまようことはなくなります。

Googlebot mascot gets a refresh

この奇妙な生き物に初めて会ったときは、「これは本当にクモなのか?」と考えました。観察してみると、このクモとボットのハイブリットが遠く離れた場所にジャンプして、緑色の光に囲まれたときに最もはっきり見えることに気づきました。Googlebot のこの新しい友だちは Phidippus 属のクモだと思いますが、このクモにはボットのような特徴もあるようです。Googlebot は、小さなスパイダー ボットに新しいニックネームを付けようとしましたが、まだいいニックネームは思いついていません。あなたならどんなニックネームをつけますか?

最後になりますが、ブックマークを更新するようお願いいたします。また、ご不明な点やご意見がありましたら、TwitterGoogle 検索セントラルのヘルプ コミュニティをご利用ください。

【決定版】SEOコピーライティングガイド

マーケティングではよくコピーライティングの重要性が語られますが、SEOもマーケティング施策のひとつである以上、コピーライティングは有効に機能します。

しかし、SEOはある意味でテクノロジーな要素が語られがちで、文章の工夫に言及されることは少ないのではないでしょうか。

そこで今回はBacklinkoが「決定版ガイド」と称したSEOのコピーライティングガイドをご紹介します。

この記事は、SEOコピーライティングの包括的なガイドである。

このガイドを読むことで、ユーザーと検索エンジンの両方から愛される記事の書き方を学べるだろう。

また、他の場所ではまだ公開していない最新版の戦略にも多く触れている。

さあ、始めよう。

第1章:SEOコピーライティングについて

SEOコピーライティングとは何か

SEOコピーライティングとは、ユーザーと検索エンジンのアルゴリズムの両方へアピールすることを目的とした、キーワードに最適化されたコンテンツの作成である。

言い換えると、SEOコピーライティングは、Googleが理解できるコンテンツを作成することである。

加えて、ユーザーが読みたいと思い、リンクを張りたいと思い、共有したいと思うコンテンツの作成も同時に狙っている。

もし、Googleのためだけにコンテンツを作成した場合、そのコンテンツは非常に機械的な内容になってしまうだろう。

検索エンジンのために書かれたコンテンツ=機械的な内容の例

また、ユーザーのためだけにコンテンツを作成した場合、そのコンテンツにはユーザーが検索する重要なキーワードが含まれていないかもしれない。

このバランスは非常に難しい。

しかし、2020年に求められるSEOをマスターしたいのであれば、その両方に精通する必要がある。

ユーザーのために書かれたコンテンツ=検索に最適化されていない例

コピーライティングはどのようにSEOの助けとなるのか

コピーライティング」と聞くと、多くの人が下記のようなものを思い浮かべるだろう。

実際のところ、コピーライティングは1950年代からの広告や長文のセールスレターのためだけのものではない。

事実、優れたコピーライティングは、Googleの上位表示に直接寄与しうるのだ。

果たしてどのように?

ここでAというブログ記事を例に取ってみよう。

SEOに最適化された記事

この記事は、我々が愛してやまない、伝統的なオン・ページSEOに最適化されている。

しかし、ライティング自体はまあまあといったレベルだ。

さらに、Bというブログ記事を例に取ってみよう。

ユーザーとSEOに最適化された記事

Aと同様、BもSEOのキーワードに最適化されている。

さらに、内容が非常に優れているのだ。

Bは優れた内容とSEOが組み合わさっているため、下記のようなSEOのランキング要素の多くを高いレベルで獲得している。

より多くの被リンク

  • 低い直帰率
  • 高い滞在時間
  • 平均以上のクリック率
  • 多くのソーシャルシェア
  • コメントやコミュニティ

つまり、最終的にBはAを凌駕することになるのだ。

SEOコピーライティングがいかにしてBacklinkoの成長を促したか

SEOについて知ることは素晴らしい。

コピーライティングについて知ることも素晴らしい。

それら2つをなし得た場合、どうなるだろうか?

非常に優れた2つの武器を手に入れることになるのだ。

実際、SEOコピーライティングは、Backlinkoが競合性の高い領域において急成長を遂げた主要因の1つであるのだ。

例えば、Backlinkoをローンチした当初、SEO関連の多くの記事は非常に技術的な内容であった。例えば、下記のように。

もちろん、こうした記事は特定のキーワードでの上位表示に最適化されていた。しかし、それらはユーザーに向けて書かれた記事ではなかった。

これが、私が読者を直ちに虜にさせる記事を公開しようと決意した理由である。

物事を、わかりやすく説明したのである。

そして、専門家でないユーザーにもSEOを理解できるようにしたのである。

言い換えると、私の記事は、ユーザーとGoogleに最適化されていたのだ。

そして、この記事の残りの箇所で、実際に私が行った作業を説明しようと思う。

では、第2章へと進もう。

第2章:UX関連のシグナルを増加させるためにSEOコピーライティングを活用する

正しい方法でコンテンツを構成する

今日のSEO界隈での大きなバズワードの1つとして「UXシグナル」が挙げられる。

言い換えると、Googleはコンテンツの品質を、直帰率、滞在時間、ポゴスティッキングなどの指標を用いて評価しているいうことだ。

ポジティブなUXのシグナルを持つコンテンツが上位に表示されることは、SEOの専門家も認めるところだ。

(この反対ももちろん言える。UXシグナルが悪ければ上位表示に苦戦するだろう。)

この章では、SEOコピーライティングがUXの主要なシグナルへの最適化の手助けとなることを学べるはずだ。

コンテンツを正しく構成する

多くの人はSEOコピーライティングのことを、言葉を次々に記述することである、と認識しているだろう。

しかし、私は自身の経験から、コンテンツの構造はライティング自体と同程度に重要だと考えている。

そして、Udemy以上に構造に優れたコンテンツを探せる場所はないだろう。

(Udemyに馴染みのない読者に説明すると、Udemyは数千のオンラインのコースを提供するプラットホームである。)

あなたが次に作成するコンテンツを2倍も3倍も良いものにするため、Udemyを活用する方法を説明しよう。

まず、Udemyにアクセスし、キーワードを入力する。

例えば、写真撮影(photography)についてのブログ記事を書く場合を考えてみよう。Udemyで「photography」と検索するのだ。

すると、Udemyで人気の写真についてのあらゆるコースが表示される。

次に、多くのレビューを獲得しているコースを見つけよう。

例えば、このように。

コースを選んだら、どのくらいのユーザーが登録しているかを確認しよう。

ご覧のように、149,314人以上がこの写真撮影のコースに登録している。

これが、どれほど大きい数字であるか、おわかりだろうか?

このコンテンツは、149,314人以上が、お金を払って見たいと思うコンテンツなのだ。

つまり、ユーザーが何を求めているか、あなた自身の勘に頼る必要はないということだ。

数千のユーザーがすでに、優れたコンテンツであると認めている。自身の財布からお金を出して。

人気のあるコースを発見できたら、「コースの内容」を確認しよう。

これが、あなたの次のコンテンツに活用すべき、実績のある構成なのである。

もちろん、このコースの構成をそのまま利用するというわけではない。

このコースの内容の一部を、あなたのコンテンツの参考として活用するのだ。

「バケツリレー方式」をあなたのコンテンツに採用する

検索エンジンからあなたのコンテンツにランディングしたユーザーが取る行動は2つである。

  1. すぐに去ってしまう
  2. ページに滞在し、読み続ける

ユーザーが接着剤のようにあなたのコンテンツから離れなければ、Googleはこう考えるはずだ。

「これは素晴らしいページだ。順位を上昇させてみよう。」

しかし、沈みゆく船から逃げるように、ユーザーがあなたのページから去ってしまう場合は?

Googleは転げる石のようにあなたのコンテンツの順位を下げてしまうはずだ。

問題は、ユーザーを直帰から妨げるためにはどうすればよいのかということだ。

答えはバケツリレー方式である。

コロンを末尾に加えた短いセンテンスを私がよく使用することに気づいている人もいるだろう。このように:

これがバケツリレー方式である。

実際は、どのようなものだろうか?

バケツリレー方式は、伝統的なコピーライティングの手法であり、元々はセールスレターのために使われていた。

私は、このバケツリレー方式を、SEOコンテンツに採用したのだ。そして、実際に大きな効果が見られた。

例えば、下記はバケツリレー方式を採用したページの滞在時間の例である。

あなたがすべきことは、ユーザーがブラウザの「戻る」ボタンを押してしまう箇所を、コンテンツの中から見つけることだ。

その箇所に、バケツリレー方式を採用する。

例えば、このように:

各記事につき、5つのバケツリレー方式を採用する箇所が見つかるまで、この作業を繰り返そう。

あなた自身でバケツリレー方式を考え出してもよいが、下記に実証済みの例を挙げよう。

  • よく聞いて下さい:
  • さあ:
  • 重要なのは:
  • こう考えるかもしれません:
  • 恐ろしいことに:
  • さらに良い/悪いことに:
  • ここが重要です:
  • 一番良い部分を知りたいですか?

APPメソッド

バケツリレー方式がページの平均滞在時間の改善につながることが分かったはずだ。

それでは、ユーザーが離脱してしまうことを防ぐ他のテクニックも紹介しよう。

それは、APPメソッドである。

  • AGREE:賛同
  • PROMISE:約束
  • PREVIEW:プレビュー

画像から見てもおわかりの通り、「APP」はAgree(賛同)、Promise(約束)、Preview(プレビュー)の頭文字である。

それぞれの要素を見ていこう。

まずは、Agree(賛同)からだ。

これは、ユーザーからの賛同を得る考えやコンセプトである。

あなたが彼らの問題を理解していることを示す箇所である。

例を挙げてみよう。

ターゲットキーワードである「SEOのアドバイス」と検索する人の多くが、効果のないSEOのテクニックに不満を持っている。

そのため、私は「実際に」効果があることを強調し、彼らの悩みを理解していることを示しているのだ。

彼らの同意を得られたのであれば、次は約束を果たすときだ。

Promise(約束)はより良い世界をユーザーに見せる箇所である。

最後はPreview(プレビュー)だ。

ここは、あなたが彼らのためにできることをまさに示す場所だ。

第3章:SEOコピーライティングを活用してコンテンツを最適化する

「キーワードをコンテンツに追加する」ことがSEOのベストプラクティスにおいて未だに重要である。

とはいえ、今日のSEOコピーライティングは、ターゲットキーワードを含めたフレーズを各ページに複数回記載する、といったことに終わるわけではない。

2020年において、競争の激しいキーワードで上位表示されるために、最新のSEOコピーライティングの戦略が求められている。

幸運にも、まさにそれが、この章で説明する内容である。

さあ、始めよう。

タイトルタグに修飾語を活用する

ロングテールからのトラフィックをさらに獲得したいのであれば、その解決策はいたってシンプルだ。

タイトルタグ・モディファイア(修飾語)である。

タイトルタグ・モディファイアとは、ロングテールでの上位表示を目的とした、タイトルタグに追加すべき言葉である。

具体例を挙げてみよう。

先日、私は「リンクビルディング:決定版ガイド」という記事を公開した。

タイトルタグは、この記事の名前をシンプルに使用した。

その当時、私はこう考えた。

「このタイトルタグは短くて魅力的だ。ターゲットキーワードも含まれている。素晴らしいタイトルタグだ。」

しかし、私は間違っていた。

私は、修飾語を追加すれば、このページへのトラフィックがさらに獲得できると気がついた。

そのため、私は「SEO」というキーワードをタイトルタグに追加した。

この簡単な調整のおかげで、「link building SEO(月間150検索)」のような、複数の「ボーナス」キーワードで上位表示されるようになった。

「SEO link building(月間400検索)」も同様だ。

あなたがこの施策を活用する場合は、どうすればよいだろう?

まず、短いタイトルタグ(25~40文字)のページを見つけよう。

そして、下記のリストから修飾語を1つか2つ追加しよう。

  • “How to…”(~の仕方)
  • The current year(現在の西暦)
  • Review(レビュー)
  • Best(ベスト)
  • Fast(最新)
  • Checklist(チェックリスト)
  • Guide(ガイド)
  • Tips(アドバイス)
  • Easy(簡単な)
  • Simple(シンプルな)

これらの修飾語のどのキーワードで上位表示されるか、正確に予測することはできないだろう。

しかし、それらが無い場合よりも、さらに多くのトラフィックが獲得できるはずだ。それが重要なのである。

LSIキーワード(共起語)をブログ記事に追加する

AIを活用した今日のGoogleは、記事内にどのくらいキーワードが含まれているかなどは考慮していない。

その代わり、 Latent Semantic Indexing (LSI:潜在意味解析)のキーワードに注意を向けている。

LSIキーワード(共起語)は、「同義語や非常に関連したキーワード」の気取った言い換えと考えてもらってよいだろう。

こうしたLSIキーワードは、Googleがそのページが何について書かれているかを理解する手助けとなっている。

Googleは全体のトピックを見つけようとしている

LSIキーワードを発見するために、上位表示したいキーワードを検索し、1ページ目の最下部までスクロールしよう。すると、「〇〇に関連するキーワード」が表示されるはずだ。

Googleが直接表示しているキーワードであるため、これらはあなたのコンテンツに追加すべき、完璧なLSIキーワードと言えるだろう。

ECサイトの製品ページとカテゴリーページへより多くのトラフィックを獲得する

AmazonがGoogleの1ページ目を独占している状況の中、小規模のサイトが上位表示を獲得するのは簡単ではない。

それにも関わらず、小規模のサイトが形成を逆転させる例を多く目撃している。

その秘密は?

多くの競合サイトが知り得ないロングテールのキーワードを狙っているのである。

その方法を説明しよう。

まず、あなたが販売している製品をAmazonで検索する。

例えば、ドッグフードを販売しているECサイトとしよう。

Amazonで「ドッグフード」と検索する。

しかし、エンターキーは押してはならない。

数秒待てば、そのキーワードに関連するロングテールのキーワードが表示される(Googleのサジェストのように)。

その内の1つを選び、Googleで検索しよう。

そのキーワードの難易度が、現在ターゲットとしているキーワードの難易度よりも高いかどうか確認しよう。

通常は、下記のようになるはずだ。

(上記の通り、AhrefsのKeyword Difficultyによると、「ドッグフード」で1ページ目に表示されるには、同様のロングテールのキーワードと比較し、400%難易度が高いことがわかる。)

Amazonのサジェストキーワードは選別されているため、コンバージョン率も高いだろう。

最後に、これらのキーワードをプロダクトページやカテゴリーページの文章に含めよう(タイトルやディスクリプションも同様に)。

第4章:自然検索のクリック率を増加させる

自然検索のCTRは実際のGoogleのランキング要素なのだろうか?

まさにその通りだ。

仮にそうでなかったとしても、CTRの改善は(順位上昇は必要としない)オーガニックのトラフィック増の数少ない方法の1つである。

この章では、クリックを引き寄せるWebサイトにする方法を紹介する。

タイトル内に感情を含める(多すぎは禁物)

業界での調査では、感情を含めた見出しは高いクリック率となることが発見されている。

しかし、こうした調査はソーシャルメディアのクリック率を対象としている。そのため、これらのデータはGoogleユーザーの検索行動にはあてはまらないかもしれない。

実際、500万のGoogleの検索結果を分析した我々の調査では、感情を含めたタイトルタグはCTR改善の手助けとなることを示している。

しかし、これはあるポイントまでである。関連性の乏しい領域に入ると、クリック率は急降下する。

ここで重要なことは、タイトルにせよディスクリプションにせよ、いくつかの感情的要素(ポジティブもネガティブもどちらも効果的)を含めるべきということだ。

しかし、含める感情的要素が多すぎてしまうと、Googleの検索者はあなたのWebサイトを検索結果で通り過ぎてしまうだろう。

メタディスクリプション内であなたのコンテンツを訴求する

Google自身のデータによると、「詳細に書かれたディスクリプションはより多くのクリックを導く可能性がある」としている。

Googleが常にディスクリプションを検索結果に表示するとは限らないが、すべてのページに質の高い説明文を作成することは価値があるはずだ。

Googleがあなたのディスクリプションを表示してくれた場合、コンテンツを訴求する大きなチャンスだ。

下記に具体例を挙げておこう。

タイトル内の質問を試す

前述で紹介した調査では、質問ベースのタイトルは、質問がないタイトルと比べ、CTRが14%も高いことが分かっている。

あらゆるタイトルに質問を含めることは意味をなさないことは明らかだ。

しかし、試してみる価値は十分にある。

例えば、「ソーシャルメディアマーケティング」と検索した場合、1位に表示されているタイトルには質問が含まれている。

第5章:独自のキーワードを作成する

この章では、私が特に好んでいるSEOコピーライティングの1つを紹介する。

独自のキーワードを作成することだ。

このたった1つの戦略が数百のバックリンクを獲得し、数万の訪問者をあなたのサイトに導いてくれる。

その内容を説明しよう。

なぜ、独自のキーワードを作成することがSEOに役立つのだろうか

Googleであなたのブランド名を検索すると、おそらく1位に表示されるだろう。

このように考えたことはないかもしれないが、あなたのブランドは、キーワードなのである。

(自動的に1位に表示されるキーワードだ。)

しかし、考えをここで止めてしまうべきではない。

独自のテクニックや戦略をブランドとすることができれば、対象のトラフィックを生むことができる。

例えば、スカイスクレイパー・テクニックという名前を聞いたことがあるかもしれない。より多くのトラフィックを獲得するために私が考案した、3つのステップから成る方式だ。

参考:
スカイスクレイパー・テクニック。14日間で検索トラフィックを110%増加させた、リンクビルディングのケーススタディ。

私の戦略を「スカイスクレイパー・テクニック」と名付けたことにより、毎日多くのトラフィックを得るパイプラインを持つことができた。

実際、Google Search Consoleのデータによると、「Skyscraper Technique」(また、それに近しい関連ワード)は月間で2,030の表示回数がある。

このキーワードで1位に表示されているため(また、アンサーボックスも表示されている)、こうした数字を獲得できている。

スカイスクレイパー・テクニックは最も成功した例である。

しかし、それだけではない。

例えば、「コンテンツ・アップグレード(The Content Upgrade)」もその1つだ。

コンテンツ・アップグレードは、私がメールマガジンの購読者を増やすために使用していたテクニックであるが、あまり知られていないテクニックから、多くのブログがそれについて書くようになるテクニックへと、すぐに変わることができた。

しかし、トラフィックの増加だけが、独自のキーワードを作成することによるSEOへの貢献ではない。

独自のキーワードを作成することで、被リンクの獲得にもつながるのだ。

あなたの考えを他者が紹介するたび、彼らはあなたのWebサイトへのリンクを設置する。

例えば、スカイスクレイパー・テクニックについて言及するブログがあった場合、通常、下記のようにリンクを張ってくれる。

戦略、アプローチ、コンセプトを開発する

まずやるべきことは、あなた独自の戦略、アプローチ、コンセプトを考えることだ。そして、それに名前を付ける。

スカイスクレイパー・テクニックは、その好例だ。

私はすでに存在するアプローチ(既存コンテンツの改善)に、第3のステップを加え、リンクビルディングにより効果的なアプローチとしたのだ。

しかし、これだけではない。

例えば、マーケティング業界で皆が当たり前だと思っていることの多くは、誰かが作り上げた概念である場合が多い。

  • ブログ
  • インバウンドマーケテイング(HubSpotの記事
  • チャットボット
  • インフルエンサーマーケテイング
  • コンバージョン率最適化(CRO)
  • デジタルマーケティング

多くの場合、こうした概念は何年間も前から存在している。しかし、誰かが名前をつけない限り、こうはならなかった。

言い換えると、あなたが名前をつければ、それは現実となるのだ。

キャッチーで、覚えやすい名前をつけるための完璧な公式はない。しかし、自身のアイデアに名前を付けることは、非常に重要だ。

世に広める

戦略に名前をつけ、それをすぐに呼ぶことはできない。

実際、多くの人が自身の戦略に名前を付けることを多く目にしてきた。しかし、それらが軌道に乗ることは稀だ。

その戦略がオリジナルでない場合もある。しかし、多くの場合、積極的に世に広めることが無いからである。

そして、自身のアイデアを人々が検索するキーワードへと変容させたいのであれば、プロモーションは不可欠である。

例えば、スカイスクレイパー・テクニックを私が開発した時、私は全力でそれを世に広めた。

このテクニックの詳細を記したケーススタディを公開した。

ゲストブログでも言及した。

その効果について、ポッドキャストでも語った。

YouTubeで動画も公開している。

トラフィックの獲得を目的として、多くの人がスカイスクレイパー・テクニックを使用すると、私はそうしたユーザーをBacklinkoのブログで紹介した。

こうした行動が、スカイスクレイパー・テクニックを広めた要因となっている。

第6章:SEOコピーライティングの戦略【上級者向け】

この記事の締めくくりとして、私が好むSEOコピーライティングのアドバイス、戦略、テクニックの紹介をしたいと思う。

この章では、下記の項目を扱う。

  • 競争力のあるURLの作り方
  • より多くのソーシャル共有を得る簡単な方法
  • 大量の未開のロングテールを発見する方法
  • 強調スニペットに採用され、「0位」を獲得する
  • その他

上位に表示されたいキーワードを含めた短いURLを使用する

短いURLはGoogleの検索結果の上位表示の助けとなるだろうか?

我々が行ったランキング要素の調査では、短いURLと上位表示には相関があることがわかっている。

キーワードを含むURLはより多くのクリック数を獲得している。

ここで重要なことは、短く、キーワードリッチなURLを作成する、ということだ。

例えば、SEOツールのリストページのURLは、/seo-toolsというものにしている。

また、Eメールマーケテイングのガイドについての記事は、ターゲットキーワードである「guide」を末尾に追加している。

すでに長いURLを作成してしまっているだろうか?

その場合は、URLを変更することは勧めていない。深刻なテクニカルな問題を引き起こしてしまう可能性がある。今後作成するURLに適用しよう。

BuzzSumoの「Discover Topics」を活用し、未開のアイデアを発見する

BuzzSumoには、あまり知られていないが、私が大好きな機能がある。

この機能を使用するために、いつもと同じようにトピックのアイデアを入力しよう。

この機能が優れている箇所は、入力したキーワードの類似キーワードのみを提供しているわけではないという点だ。

類似キーワード以外にも、BuzzSumoのDiscover Topicsは横方向に関連したトピックのアイデアも提供してくれる。

例えば、「パレオダイエット」と検索した場合、「健康食」や「MCTオイル」や「グルテンフリー ダイエット」のようなトピックも提供してくれる。

とても素晴らしい。

「ここをクリックしてツイートする」ボタンを試してみよう

もちろん、ソーシャルのシェアボタンを設置することは、より多くのシェア数の獲得の手助けとなる。

しかし、それだけでは不十分だ。

公開した全ての記事からより多くのシェアを獲得したいのであれば、「ここをクリックしてツイートする」のボタンをお勧めする。

例えば、私は先日、「Eメールリストの構築を手助けするリストビルディング戦略」という記事を公開した。

この記事のシェア数を最大化させるために、「ここをクリックしてツイートする」ボタンをリスト内の各アイテムの下に設置したのだ。

今までのところ、6,600を超えるシェア数を獲得している。

そして、この6,681のシェア数の多くが、「ここをクリックしてツイートする」ボタンから得られているのである。

実際の設置方法を説明しよう。

まず、自身の記事から実行可能なアドバイスや戦略を見つけよう。

次に、ClickToTweet.comにアクセスし、「basic link」をクリックしよう。

あなたが選んだ実行可能なアドバイスをツイートに埋め込む。

そして、「Generate new link」をクリックする。

そして、生成されたリンクをあなたの記事に埋め込もう。

これで完了だ。

「スニペットバイト」セクションをコンテンツに追加する

これは、強調スニペットに採用される目的で作成したコンテンツを追加することである。

例を挙げてみよう。

技術的には、「スニペットバイト」のセクションは記事内のどこにでも設置できる。しかし、私はなるべくページ上部に設置するようにしている。

なぜか?

おそらく、Googleはページの上部に設置されていると、その重要性を僅かに上げているように、私は思えるからだ。

スニペットバイトのセクションを記事に追加する

また、ユーザーが閲覧するとすぐに、彼らが持つ質問に答えることができる。

いずれにせよ、私が行った実験では、スニペットバイトを追加することで、強調スニペットに採用され、0位表示を獲得する可能性が大きく上がったのである。

結論

以上が、私のSEOコピーライティングのガイドの全てである。

次に、私はあなたの意見が聞きたいと思う。

今回の記事で紹介したアドバイスのうち、どれを試してみようと思うだろうか?

「ここをクリックしてツイートする」ボタンだろうか?

それとも、バケツリレー方式だろうか?

もしご質問やご感想がある場合は、ぜひコメントを添えてSNSでシェアしてほしい。

この記事は、Backlinkoに掲載された「SEO Copywriting: The Definitive Guide
」を翻訳した内容です。
「評価されているコンテンツを参考にする」「タイトルに修飾語を追加する」などよく知られた方法から、「新しいキーワードを作る」のようなマーケティングそれ自体に迫る方法までが語られた内容でした。

これからSEOやコンテンツマーケティングに注力されたい方にお役立ていただける情報だったのではないでしょうか。

ぜひブックマークをしていただき、時折見返すなどして活用いただければと思います。

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投稿 【決定版】SEOコピーライティングガイドSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

【無料ダウンロード】「SEOを外注する際のチェックリスト」をリリースしました

こんにちは、SEO Japan編集部です。

この度、ホワイトペーパー「SEOを外注する際のチェックリスト」を作成・リリースしましたのでお知らせいたします。
※ダウンロードはこちらから

今回のホワイトペーパーは、「これからSEOに取り組むにあたって、コンサルティングやツールの導入を検討したい」という企業の方向けのチェックリストとなっています。

この記事では、チェックリストの概要や効率の良い活用方法などをまとめています。チェックリストと併用しながらご覧いただくと、より良いSEOの導入に繋がるはずです。

「SEOを外注する際のチェックリスト」の概要

SEOを外注する際のチェックリスト」は、SEOのコンサルティングやツールの導入を検討するにあたって知っておきたい事項をまとめたものとなります。

チェック項目は全36個となっており、4つのグループに分かれて項目が列挙されています。

  • 前提整理編
  • 発注検討・準備編
  • 施策別編
  • 企業選定(基準・方法)編

効率の良い活用方法

SEOを外注する際のチェックリスト」は社内でSEOのコンサルティングやツールの導入や、SEOの実施を検討する際にご活用いただけます。

具体的には、社内ミーティングの際に資料を眺めながらディスカッションしたり、共通言語として認識を揃えたりしていただくことを想定しています。

チェックリストの項目自体が直接SEOの成果に繋がるわけではありません。しかしながら、社内でSEOへの認識を揃えておくことはプロジェクト運用の効率化に繋がり、結果として施策全体の成果が底上げされます。

プロジェクターで投影しながら、あるいはWeb会議で画面共有をしながら、当資料を議論のたたき台としてご活用ください。

>>施策の成果を底上げする「SEOを外注する際のチェックリスト」

当チェックリストを作成した背景

当チェックリストは、「SEOの話はいろいろ聞いたけど、結局何で判断すればいいのかわからない」というお客様の声をきっかけに作成されたものです。

SEOは「Webサイトの検索流入数を増やす」「検索順位を上げる」「お問い合わせを増やす」施策ですが、SEOに求められる効果はお客様の見解とWebサイトによって大きく異なります。

また、SEOにはおおむねベストプラクティスがあるものの、Webサイトの状況によって施策内容も異なることから、商談時には各社から様々な角度から提案がされるのが通常です。

例えるなら、雨の日に「傘を持っていくのか」「合羽を着るのか」「そもそも外出しない方が良いのか」を決めるようなものであり、ケースバイケースで判断するほかありません。

しかし、ケースバイケースではありつつも、ある程度の指針はないと検討もしづらいと考え、「SEOを外注する際のチェックリスト」を作成することとしました。

検討の結果、SEOを実施しないという選択肢も

「SEOを外注する際のチェックリスト」という名称ではありますが、必ずしもSEOを外注するという結論には至らないような内容となっています。

  • 本当にSEOで成果は出るのか?
  • 他にリソースを注ぐべき施策はないのか?
  • 外注ではなく、内製でSEOを行うことはできないのか?

中にはこのような項目も設けられており、本来の目的から掘り下げて検討いただけるように作成いたしました。

このチェックリストに基づいて検討した結果、「今回はSEOに取り組まないことにしよう」という意思決定に至ることもあるとは思いますが、それはそれとして本質的な意思決定となるはずです。

「すべきことを正しいタイミングで適切に実行する」、これがSEO、あるいはWebマーケティングで成果を生み出すための唯一の方法であると考えています。

SEOを前提としたチェックリストではありますが、自社のWebマーケティングの方向性を考える上でも有効に活用いただける資料であると思います。ぜひご活用いただけますと幸いです。

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ABテストにおける10個の統計的な罠:オプティマイザーのためのパーフェクトガイド

コンバージョン率の増加やUXの向上を目的としたABテストは広く行われています。有益なテストデータが得られ、コンバージョン率やUXの改善につながることもあります。

しかし、ABテストの結果を読み誤ると、貴重な気づきを見逃したり、実装した施策がマイナスの効果を与えてしまうこともあるでしょう。

今回は、そんなABテストにおける「落とし穴」を解説したCXLの記事を紹介いたします。

あなたのABテストがどれほど綿密に計画され、戦略的に行われたとしても、実際にテストを実行すると、明確な有意性も重要な解釈も導き出されないことがある。

不正確な統計学的アプローチが採用された場合は特に、エラーが起こりやすい。

この記事では、あなたが気をつけるべき、よくある10個の統計学的な落とし穴を紹介したいと思う。さらには、それらを避けるための方法も解説する。

テストの各段階に潜んでいる、統計学的なつまづきやすいポイント

まずは、この記事で紹介する各項目をまとめてみようと思う。

Ⅰ.テストを行う前の統計学的な落とし穴

統計学的な落とし穴#1:多すぎる変数

「可能な限り多くの変数を用いてテストしよう。その中の1つは上手くいくはずだ。」

多くの場合、多くの変数を同時にテストすることは、良いアイデアとはならない。

一般的に、最適化のプロセスは、常に仮説ベースであるべきだ。壁にランダムなアイデアをぶつけても、それらはあなたをどこへも連れて行ってくれない。

多くのテストを行うことによる問題は他にもある。妥当性である。より多くの変数をテストすれば、実際はそうではなくとも、その変数の中のどれかが勝者となる可能性が高まってしまう。

「累積αエラー」という概念をすでにご存知の方もいるかもしれない。

各テストには、「テスト結果の中に特定のエラーが含まれている」という考えを受け入れて行われている。

ABテストは、全体の顧客の一部(選定されたサンプル)のみを考慮しており、実際の効果については不確定な要素が常に存在する。

しかしながら、テストを行う目的は、テストによって測定された効果を顧客全体へと波及させることだ。そのため、テストの信頼性が重要となる。

テスト結果は、全体に効果があると認められるものを、全ての顧客に適用されるべきだ。

原則として、我々は信頼性が95%のものを受け入れる傾向がある。これは、5%の1型エラー(「αエラー)、もしくは、偽陽性)の可能性を受け入れることを意味する。

全てのケースの5%で、実際はそうでないにも関わらず、有意性のある効果が得られてしまうことを想定している。

しかし、この低確率のエラーは、変数が1つのテストにおいてのみ、公正とすることができる。複数の変数を使用すると、指数関数的に増加してしまう。

つまり、1つの変数を用いた場合、エラーの可能性は5%となるが、複数のグループが1つのグループと比較されると、αエラーは累積的に増加してしまう。

個々のグループの比較では単純なαエラーの発生となるが、全てのグループ間においては累積的に発生すると考えるべきだ(これは、確率の公理に従っている)。

3つの変数のテストでは、それぞれがコントロールグループと比較され、エラーの可能性はすでに14%となっている。8つの変数のテストの場合、34%となる。

つまり、この場合、3回に1回のケースにおいて、偶然の結果による有意性が見られることになる。

一度に複数の変数を使用することで、こうしたエラーが「加速」することがわかる。

より多くの変数が使用されると、不正確な判断を下してしまう危険性も高まる。

下記は累積アルファエラーの算出公式だ。

Cumulative alpha = 1-(1-Alpha)^n

アルファ=選択された有意性のレベル。原則として0.05。
n=テストで使用された変数の数(コントロールグループは含まない)

朗報として、VWO社のSmart StatsやOptimizely社のStats Engineを使用すれば、複数の変数によるエラーが増加する可能性を適切に処理する機能が自動的に備わっている。

こうした適切に処理する機能がないツールを使用した場合、起こりうる可能性が2つある。

1.アルファエラーを自身で修正する

分散分析(ANOVA:Analysis of Variance)の助けを借り、テストされた最初の項目が、複数の変数テストの比較においても有意性が存在するかを確認する(F検定と呼ばれるものだ)。

しかし、この場合、どの変数であるかを知ることはできない。変数のユニ・ファクトリアル分析を行えば、個々のサンプルの変数の差異を確認することができる。

2.テストで使用する変数を制限する

最初の選択が複雑で時間のかかるものであれば、テストで使用される変数の数を最初から正しい値に制限すべきだ。我々の経験からすると、3つ以上の変数は1つのテストで追加されるべきではない。

エラーの可能性が増加してしまう問題は、多変量テスト(MVT:Multivariate Testing)でも起こることは覚えておこう。多変量テストを成功に導く方法は、統計学的な落とし穴#4で解説している。

統計学的な落とし穴#2:相互依存の推定

「2つのテストを同時に行うことはできない。結果が相互に影響しあい、歪んでしまう。」

1人のユーザーが複数のテストを同時に受けるべきかどうかについては、異なる意見がある。

効果は最終的に釣り合うため問題にはならないという意見がある一方、並行でテストを行う結果として汚染効果が見られてしまうとする意見もある。

つまり、テストと変数の相互作用が非線形の効果、広範囲の分散、信頼性の低下を導いてしまうということだ。

相互作用の効果が高い次元で見られることもあれば、見られない場合もある。いくつかのケースを例に挙げ、それぞれの対応を説明しよう。

1.相互依存のリスクが低い

リスクが低く、テスト間でのトラフィックの重複が管理できるのであれば、その2つのテストを並行で行うことは可能だ。同じユーザーが複数のテストを受けることができる。

例えば、トップページのユニークバリュープロポジション(UVPs:Unique Value Proposition)のテストは、製品ページの顧客の意見の表示のテストと同時に行うことができる。2つのテストは、技術的には全てのトラフィックにおいて、秩序立てたテストを行うことができる。

そのため、1人のユーザーが同時にテストを受けることができる。ここでは、1つのテストが別のテストと競合してしまう可能性は、低くなるはずだ。

なぜ、このようなことが起こるのだろう?

ABテストの仕組みを深く考えなくとも、ABテストの土台となる、無作為の原則に含まれている。

ユーザーはテストグループか、コントロールグループに、偶然に割り当てられる。これは、ユーザーを複数のテストに同時に割り当てる、複数のテストを同時に行う場合も含め、あらゆるテストに当てはまる事実である。

無作為の原則に加え、大数の法則の結果、他のテストにも参加しているユーザーの割当が、テストグループとコントロールグループで比例していることは確実となる。

その効果、グループ内で計測されているコンバージョン率のバランスが取れ、上昇の値も信頼できる測定となる。

純粋な無作為の原則が適用された場合、2つのテスト内のユーザーの割合は等しくなる(ソース:Optimizely)

2.相互依存のリスクが高い

もちろん、同時に行うべきではないテストも存在する。通常、同じページ、特に、1つのページの同じ要素のテストの場合、妥当性のあるデータを取得できない。

(極端な)例を挙げてみよう。1つ目のテストでは製品ページ内の「オススメの製品」の表示位置をテストしようとする。2つ目のテストでは、「オススメの製品」のアルゴリズムの変更をテストし、セールスに特化した記事を優先的に表示させようとしている。

もし、とあるユーザーが両方のテストに遭遇した場合、2つの変更の組み合わせが、1つの変更しか遭遇していないユーザーと比べ、最終的な影響が異なってしまう。

相互に強く依存し合うテストに対しては、2つの解決策がある。

解決策A:それぞれのテストを別々に行う(安全策)

多くのテストツールでは、複数のテストへトラフィックを分割することができる。例えば、「オススメの製品」の表示位置のテストにはトラフィックの50%を割り当て、「オススメの製品」内にセールス目的の記事を差し込むテストには残りの50%を割り当てる、といったことも可能だ。

これにより、ユーザーは1つのテストしか遭遇しなくなる。この場合、テストの実行期間を、あらゆるテストに対し、適切に設定することが必要だ。

50対50にトラフィックを分割することが不可能であれば、それらのテストは別々に行われるべきである。この場合、常にテストには優先度をつけ、それらを適切にロードマップに落とし込むべきである。

解決策B:多変量テスト

もう1つの解決策は、多変量テストを用いることだ。テストによって最適化すべき目的が同一であり、同一のページでテストが行われる場合、有効となる。

これは、変数が合理的に組み合わせられなければならないことを意味する。例えば、片方のテストがメインのナビゲーションの変更であり、もう片方のテストがチェックアウト内のUVPsの変更であった場合、あまり意味はなくなってしまう。なぜなら、それらのコンセプトの間に、相互依存はほとんど見られないからである。

統計学的な落とし穴#3:クリック率とコンバージョン率

「クリック率が増加すれば、コンバージョン率も増加しているだろう。」

製品ページへの訪問数を増加させることができた場合、もしくは、より多くの訪問者が製品をカートに入れた場合、それらだけでは、最終的な目標数が増加したことを意味しない。

これほど単純であれば、どれほど良かったことか…

典型的なコンバージョンファネルでは、上昇の消滅が見て取れる。

それゆえ、あらゆるテストで最終的なコンバージョンを測定することは非常に重要となる。

主要KPIの選択と優先度付け

もちろん、最終的なコンバージョンは、ビジネス、目標、仮説などによって異なる。ここでは、いくつかの候補を紹介しよう。

コンバージョン率

ECサイトの場合、最も一般的なKPIだ。ユーザーを購入者へとコンバートすることを主目的としているテストであるならば、コンバージョン率の優先度は最も高くなるはずだ。

買い物カゴ内の価格と1訪問あたりの収益

1訪問あたりの収益も一般的なKPIであり、特定のケースにおいては、特に重要となる。

例えば、製品ページ内の「オススメの製品」の最適化(デザイン、表示位置、アルゴリズム)は、ユーザーに購入を促す必要はない。しかし、おそらく、最終的な購入数は増加するだろう。

例えば、補完製品のオススメ(クロスセル)は、新しい上着の購入と同時に、それに合ったジーンズの購入への刺激となる。この場合、コンバージョンごとの収益や、訪問ごとの収益は、コンバージョン率よりも、関連性が強くなる。

返品

例えば、サイズについての情報(より小さい場合が多い)を製品ページに記載することが、顧客が適切なサイズを発見するための手助けとなるかどうかのテストを行いたい場合、もう一歩踏み込んだテストにしよう。

返品されてしまうような購入を勧めることは、短絡的な考えである。この場合は、返品後の収益や、利益率を測定する。こうしたデータは、テストツールやデータウェアハウス(DWH:Data Warehouse)に連携することで分析が可能となる(詳細は「統計学的な落とし穴#8」を参照)。

マクロコンバージョンは、マイクロコンバージョンよりも優先度が高い

マイクロコンバージョンは診断機器

もちろん、クリック率やページビューなどのKPIは意味がない、というわけではない。しかし、その考えの最終的な成功を評価するために用いられるのではなく、診断用の機器として用いられるべきだ。

より多くの顧客がより多くの商品を買ってもらうため、ナビゲーションの最適化をテストする場合を考えてみよう。驚くべきことに、コンバージョン率や収益に全く変化が見られないこともある。

顧客は、新しいナビゲーションを、古いナビゲーションと同じように使用しているのだろうか? もしくは、サイトナビゲーション、検索、ティザーカテゴリーなど、他のエントリーポイントを使用しているのだろうか?

この場合、ナビゲーション要素のクリック率や、サイト内検索の使用率などを見てみるといい。「なぜ?」に対する解答に近づくことができ、ユーザー行動の理解が深まるはずだ。

KPIに合わせてテストのサイズを調整する

比較的短い期間でのテストの場合、買い物かごへの追加数やクリック数などのマイクロコンバージョンで大きな上昇が見られることがある。しかし、これら全てが、コンバージョン率には反映されるわけではない。

実際、KPIの種類と求められるテストサイズには関係がある。これは、KPIによって可変する変動や不確定要素によるものだ。不確定要素が多いほど、有意性のある効果を得るために、テスト期間は長くする必要がある。

KPIの変動が大きいほど、テスト期間は長くしなければならない

クリック率やページビューは、カウントデータと呼ばれており、変動幅は比較的小さい。クリックするか、しないか、である。

しかし、コンバージョン率は別物である。実際に購入するかしないかは、このKPIの不確実性を増加させる他の要素によって影響される。

収益のKPI(バスケットサイズなど)の効果を検証するためには、コンバージョン率よりも大きなサンプルサイズが必要となる。こうしたメトリックKPIと呼ばれる指標は、ユーザーが購入するレベルについての不確実性が高いのである。

返却後の収益の最適化を目指す場合、サンプルサイズはさらに巨大になる。このKPIの場合、信用できる結果を獲得することは非常に困難である。

誰かが何かを購入し、どのくらいの金額を購入したか。また、何を返却し、どのくらい返却したか。テストの不確実性は増し、結果として、テストの実行期間はより長くなる。

信頼性のある結果を実際に手にしたかどうかを確認するため、そのテストにおけるメインとなるKPIについて、まずは考えるべきだ。そして、そのKPIに適したサンプルサイズに調整しよう。

過多な指標を測定しない

より多くのKPIを測定するほど、最終的な判断を下すことが難しくなる。

テストを行う前に、どのマクロコンバージョンと、どのマイクロコンバージョンが必要なのかを考えるべきだ。ツール内で使用できるあらゆる指標をランダムに使用した場合、そのテストの目標を見失ってしまうだろう。

判断を下すことが困難になってしまうテキサスの狙撃兵の誤謬のように、認知バイアスに屈服することは容易である。

さらに、高すぎる指標は、偶然によって発生した指標の効果を見てしまう可能性を高めてしまうだろう。

統計学的な落とし穴#4:多変量テストへの恐れ

「多変量テストを行うべきではない。コストが掛かりすぎるし、結果にも信頼性がない。」

多変量テストの成否は、それをどのように行うかによる。適切に設定されれば、多変量テストは異なる要素やその組み合わせをテストする上で、非常に優れたツールとなる。

1つのページ内にある複数の要素を同時にテストするために多変量テストを使用することは、複雑に聞こえるかもしれない。しかし、必ずしもそうではない。守らなければならないルールが、いつかあるに過ぎないのだ。

多すぎる変数を使用しない

複数の変数を用い多変量テストを設計する際も、累積アルファエラーの問題が生じる。実際はそうではない、片方の変数を勝者と宣言することを防ぐために、可能な限り、変数の組み合わせの数を制限すべきだ。

よく練られた仮説をベースに、複数の要素とその組み合わせは、慎重に選択されるべきである。さらに、結果が公正であることを確証するために、信頼性は高いレベル(例えば、99.5%)に到達すべきだ。

多変量テストの結果を盲目的に信じるべきではない。

多変量テストの結果、どの変数が最も高い(最も有意性のある)上昇であるかを確認するだろう。しかし、どの要素の組み合わせがこの上昇を達成したかという確認しかできない。個々の要素がコンバージョン率にどのように影響したかを確認することが重要だ。

これは、分散分析と呼ばれる手法の助けを借りることで実現できる。この手法は、コンバージョン率への個々の要素の影響(例えば、色やレイアウトなど)を取り出すことができる。

フォローアップテストの結果の正当性を確かめる

多変量テストの結果の信頼性を増すために、継続したABテストを行うことで、テストの勝者の信頼性を確かめることができる。単純に、勝者の組み合わせを、コントロールグループと対比すればよい。

個々の要素の効果は、個別に算出することができる(例:分散分析の助けを借り、色とレイアウトの効果を区別させる)

Ⅱ.テスト中の統計学的な落とし穴

統計学的な落とし穴#5:早すぎる時点でやめてしまう

「テストを開始してから3日が経った。変数のパフォーマンスは悪い。ここでテストをやめてしまおう。」

テストを初期の段階で止めてしまう理由は多くあるかもしれない。例えば、ビジネス上の目的が、非常に悪いパフォーマンスを出している変数によって脅かされている場合などだ。

しかし、仮説の成否を判断するには、3日以上のテストが求められる。仮説が正しいか、正しくないかについての意見を述べるために、あらゆるテストは最低限のテストサイズが求められている。

テストの最初の数日間で、大きな変動が見られることがある。その数はまだ小さいため、偶然による結果である可能性もある。

おそらく、全くの偶然によって、コントロールグループ内の顧客が大量の買い物を行い、テスト中の機能が一時的に大きく減少することもある(詳細は「統計学的な落とし穴#8」をご参照)。

テストの初期段階で、大きな変動は発生しうる。これらの数字を信用すべきではない。

テストの初期段階ではネガティブな効果が見られたが、3週間後には非常に大きなポジティブな効果が見られることも経験している。テストを行う前に、テスト期間を算出するツールの助けを借りるなどして、テストに必要な期間を算出すべきである。

テストの初期の段階で、大きな減少が見られなければ、それは単純に、現在は落ち着いているのでこのままテストを継続すべきであることを意味している。

テストを行う前に、サンプルサイズの見積もりを行うべきだ。

統計学的な落とし穴#6:変数を閉ざしてしまう

「問題ない。1つの変数が上手くいかなければ、それを変更するか、切り離してしまえばいい」

使用した変数のうちの1つのパフォーマンスが悪く、ビジネス上の目標を脅かしてしまった場合、もちろん、その変数を切り離したいと思うはずだ。

同様に、トラフィックの配分が少ない変数からスタートし、時間をかけて増やしてしまうこともある。さらに、テスト中に対象の場所を変更してしまうこともある。

上記3つの現象は、全て結果を破損しうるものだ。ABテストにとって、テスト結果はテスト時間の代表である。トラフィックを変更してしまうと、特定の期間が反映されなかったり、過度に反映されてしまったりすることになる。

テスト中に変数を切り離してしまうことも、同様の影響がある。変数の中身が変更した場合、テスト結果は異なる仮説と考えの混ざり合いになってしまい、ついには、どんなインサイトも提供してくれなくなるだろう。

ここで、科学的な厳密さと、公正で実践的なビジネス上の課題の健全なバランスを、我々は発見する必要がある。

そのバランスを発見するためのいくつかのアドバイスを紹介しよう。

・テストが開始された数日後に変数を切り離してしまう場合、その変数を含めず、テストを再度行うことを勧める。この場合、時間のロスはそれほど大きくない。

・テスト中に変数を変更する前に、新しいテストを開始し、コントロールグループに対して適用された変数をテストすべきだ。

・トラフィックを日毎に高いレベルで変更する場合、望まれるトラフィック量に達する十分な量の時間をカバーし、それにより、テスト期間中のトラフィック数が安定するようにしなければならない。

統計学的な落とし穴#7:ベイジアンテストの手順

「新しいベイジアンテストは、我々により早く結果を提示してくれる。」

VWOやOptimizelyにすでに適用されている新しい統計手法は、どの時点でもテスト結果を読み取ることができるという利点を提供してくれている。また、求められるテストサイズに達していなくとも、その結果の信頼性は高い。

しかし、ベイジアンテストは、誤った手段に対する防護策ではない。もしくは、New York Timesが指摘しているように、「ベイジアンテストは、簡単に言うと、悪の科学から我々を守ることはできない」のだ。

期待の問題

ベイジアンテストを行う前に、テストのコンセプトが成功する可能性を想定した、事前確率と呼ばれるものを行うべきだ。この想定が誤っていた場合、テスト期間が長くなったり、無効な結果を得ることになったりするリスクを負ってしまう。

VWOのレポート画面

テストサイズが小さい問題

テスト期間中のどの時点でも、結果を読み取ることができるが、テストの初期段階で変動が大きい場合、注意が必要だ。テスト中の訪問者の数はまだ非常に少なく、稀な観察結果に強く影響をうけてしまうからだ(例:非常に多いオーダー数)。

ベイジアンテストが持つ利点にも関わらず、データセットがまばらである場合、十分な信頼性は提供してくれない。

新しい手段だからといって、ABテストへの不正確なアプローチから守ってくれるものではない(ちなみに、伝統的な頻度確率の手法でも同様である)。誤った手法からあなたを守ってくれる手法は存在しないのだ。

Ⅱ.テストを行った後の統計学的な落とし穴

統計学的な落とし穴#8:たった1つのデータソースを信頼してしまう

「テストツールの結果は判断を下すのに完全に適している。」

確かに、テストツールは、テストのコンセプトがより高いコンバージョン率を導いてくれるかどうか、その判断を助けてくれる。しかし、より多くのインサイトを発見したり、結果の正当性を判断するために、データを詳細に確認する価値があったりする場合もある。

テストツールからの結果は、奥まったフォルダに格納すべきではなく、Web分析のシステムDWHなどの他のデータベースに組み込むべきだ。

それにより、一連の重要な質問に答えられるようになる。

なぜだろうか?

テストの結果が予測したものでなかった場合、「なぜ?」という質問は常に浮上する。前述のメタナビゲーションの例であるように、テスト結果をより良く理解するために、マイクロコンバージョンを見てみることは有益である。

ナビゲーション要素のクリック数のセットアップを怠ってしまったり、テスト前に内部検索を目的として使用している場合、このような質問に後からテストツールは答えてくれない。

反対に、テストツールがWeb分析ツールに接続されている場合、これらの指標を評価することができる。

顧客を完全に理解する手助けとなる、データソース間の良好な接続状況

コンバージョン率の増加はより多くの利益をもたらすのか?

最適化の施策の結果、顧客がより多くのオーダーをしてくれたら、それは素晴らしい。

しかし、それと同量か、それ以上の量を返却してしまった場合、最終的には金銭的なロスを意味してしまう。テストツールとDWHを接続することで、返却後の結果を分析することができる。

ここで、変数のIDはバックエンドへ移行され、返却率や返却後の収益をテストとコントロールグループの追加KPIとして参照することができる。

大量のオーダーを考慮に入れてしまう

大量のオーダーは、ほぼ全てのECサイトが当てはまり、テストの評価を検証するうえでの問題となる。コールセンターの顧客、B2Bの顧客、過度なオンラインの買い物客、なども当てはまる。

これらは外れ値と呼ばれ、結果を歪めてしまう。なぜだろうか? テスト結果を評価する際、平均値を見るからである。

・コンバージョン率は訪問者の特定のグループ内のコンバージョン率の平均に他ならない
・訪問ごとの収益は、訪問ごとの平均収益である

通常、大量のオーダーやショッピングカートの金額は、平均値を上昇させてしまう。もし、全くの偶然により、比較的小さなサンプルサイズで、コントロールグループで極めて高い値の顧客を選んでしまった場合、この時点で結果がポジティブなものにならず、ネガティブな結果となるだろう。

外れ値の適応によりテスト結果は変化してしまう

外れ値にはどう対応すべきか?

ほぼ全てのテストツールは生データを取得することができる。ここで、変数内の全ての顧客のオーダーはリスト化されている。他の可能性として、あなたが選択したWeb分析ツールに対応したレポートをセットアップすることが挙げられる。

そして、フィルターを設定し、異常なほど高いオーダー数を排除すればいい。

分析ツールで大量のオーダーのフィルターを設定する

いくらかのコストはかかってしまうが、外れ値の除外は行う価値はある。なぜなら、外れ値によって「隠されている」重大な効果を発見できる場合もあるからだ。

データフリークのために:信頼区間の算出を正当化する

従来の信頼区間の算出方法は課題を含んでいる。基本データが特定の分布、つまり正規分布に従っていると想定していることだ。左図は完全な(理論的な)正規分布の図である。オーダー数は、正の平均値周辺を上下する。

この例では、多くの顧客が5回オーダーをしている。多かれ少なかれ、オーダーの発生件数は少ない頻度となる。右図は、実際のケースを表している図である。

理論の図と実際の図

コンバージョン率の平均が5%とすると、95%の顧客は買い物をしていない。購入者の多くは1つか2つのオーダーをしており、規格外の量を注文する顧客は僅かである。

このような分布は「右への歪み」と呼び、特にテストサイズが小さい場合は、信頼区間の正当性に影響を与える。実質的には、その区間は十分な信頼性をもって算出されていない。

中心極限定理は、非常に大きなサンプルではこれらの歪みの影響は少ないとしている。しかし、実際にこの区間がどの程度「不正確」であるかは、データが完全な正規分布からどの程度外れているかによる。

平均的なオンラインショップに関しては、少なくとも90%の顧客は何も購入しない。データ内の「0」の割合が極端であり、偏差も膨大であることが一般的である(シャピロ-ウィルク検定はデータが正規分布しているかを確かめることができる)。

結果として、従来のt-検定とは別のデータに目を向けることには価値がある。正規分布でないデータに信頼性を提供する方法は他にもある。

1.U検定

マン・ホイットニーのU検定(ウィルコクソンの符号順位検定)は、データが正規分布より大きく逸脱している場合、t-検定の代替となる。

2.ロバスト統計

ロバスト統計は、データが正規に分布していない場合や、外れ値によって歪んでいる際に、用いられる。ここでは、平均値と変数が、極端に高い値や低い値に影響されないように、算出される。

3.ブートストラップ

ノンパラメトリック手法と呼ばれるこの手法は、あらゆる分布の想定とは独立して作用し、信頼水準と区間へ信頼性のある推定値を提供する。核としては、リサンプリング手法に属する。ランダムサンプリングの手法によって得られたデータを基に、変数の分布の信頼できる推定値を提供するのだ。

統計学的な落とし穴#9:セグメント内での評価

「セグメント内の結果を見るつもりだ。どこかで上昇値が見つかるだろう。」

一般的に、セグメントを確認することは良いアイデアだ。そもそもとして、ABテストの結果は全ての訪問者間で報告される。しかし、異なる反応を示すグループもあり、それらは集約されたデータからは発見できない。

収益性の高い顧客グループと収益性の低い顧客グループ内のセグメント

そのオンラインショップを独自とさせる特徴、つまり、ユニークバリュープロポジション(UVP:Unique Value Propositions)はその好例である。

新規顧客と既存顧客では影響が異なることが一般的である。既存顧客はすでに購入するメリットを知っているが、UVPは新規顧客の購入と信頼性の構築の過程で大きな助けとなる。

このような可変する反応は、集約されたレポートでは検知されず、有意性のある上昇が確認できないことによって、がっかりしてしまうかもしれない。

テストツールを他のデータソース(Web分析やDWH)に接続することにより、テストツールでは発見できない一連の顧客の特徴のテスト結果を分析することができる。例を挙げてみよう。

  • 性別
  • 年齢
  • 購入者のカテゴリー
  • 訪問されたページ
  • クリック行動のデータ
  • 収益率
  • 地理情報

しかし、ここでも注意が必要である。より多くのセグメントを他のセグメントと比較すると、エラーが発生する可能性は指数関数的に増加してしまう。

そのため、セグメントをランダムに選ぶことは避けるべきだ。解釈でき、活用でき、テストのコンセプトと関連性のある状態を維持しよう。

さらに、セグメントのサイズが十分であることにも気をつけよう。

例えば、タブレットでカテゴリーページへアクセスし、製品ページに訪れ、女性で、週末に購入したユーザーしか含んでいなければ、訪問者全体の一端のデータしか見られないことになる。

それゆえ、セグメント内のテストサイズが十分であることを常に意識しよう。テストを行う前にそのセグメントが分かっている場合は、少なくともテスト期間を2倍にしよう。

konversionsKRAFTの有意性計算機CXLのABテスト計算機などを用いれば、それぞれのセグメントの信頼性がどの程度あるのかを確認することができる。

統計学的な落とし穴#10:テスト結果を受けた安易な推測

「結局の所、テストは成功しなかったようだ。そのコンセプトをロールアウトしたが、コンバージョン率は上昇しなかった。」

成功したテストの後、そのテストの結果を基に、将来的な追加利益が算出されることはよくある。その結果、見栄えの良いマネージメントへのプレゼンテーションが行われ、

特定のテストのコンセプトを適用すれば、今後2年間で利益が40%上昇するという予測を披露するかもしれない。素晴らしい。しかし、実際にそんなことが起こるのだろうか?

暴言を吐くようで申し訳ないが、そのような雑な推測はすべきでない。

そのような推測は、3ヶ月後の天気予報を信じるようなものだ。テストの結果をそのまま未来に反映するような単純な予測は、下記の理由で、実現することはない。

理由1:短期的な効果と長期的な効果

基本的に、ABテストはそのコンセプトがユーザー行動に短期的な変化を導くかどうかを測定するために行われる。

3週間のテストを行い、コンバージョン率がX%上昇した。しかし、この変化は、ユーザー行動に長期的に影響することは約束しておらず、顧客満足度やロイヤリティなどのKPIを保証するものでもない。

これらを現実のものとするためには、顧客基盤や、ユーザーニーズの変化や習慣の効果を記録するために、非常に長い間テストを実行しなければならない。また、ノベルティ効果にも気をつけなければならない。ユーザーは目新しさに慣れてしまうのだ。

つまり、今日、我々にとって印象的なものは、明日にはただの慣習になっており、強く認知されることはない。

結果として、短絡的な効果が継続し、将来に渡って影響があると想定することは、間違いなのである。

理由2:因果関係と相関関係

テスト結果に有意性のある上昇が見られ、テストのコンセプトがしっかりと実装されたとしよう。ここでよく発生することは、コンバージョン率への効果を測定することを目的とした、ビフォー・アンド・アフター比較と呼ばれるものだ。

ここでは、実装前の期間のコンバージョン率が、実装後の期間のコンバージョン率と比較される。この2つのコンバージョン率の差は、テストで得られた結果と完全に一致すると予測される。しかし、実際そうなることは稀である。

もちろん、コンセプトが実装された後、コンバージョン率の増加は見られるだろう。しかし、その他数百の要素が並行して影響しており、それらがコンバージョン率を決定するのだ(例;季節、セールのイベント、配送の困難さ、新製品、異なる顧客やノイズ)。

因果関係と相関関係を分けて考えることは非常に重要である。相関関係は、2つの特徴的量が同様の傾向をたどる程度を示すに過ぎない。

しかし、相関関係は、1つの特徴的な数字に因果関係があるか、もう1つの変数の変化の原因となっているかについては何も語っていないのである。

この考えは、下記の図で明らかになる。科学、宇宙、技術への米国の投資は増加しており、それと同時に、自殺者の数も増えている。全く理にかなっていない。

因果関係と相関関係の面白い例をいくつも見つけることができる

コンセプトが実装された後、コンバージョン率の変化が観測された場合、特定の要因を1つだけ抽出することはできない。コンバージョン率の変化の因果となる要素はわからないのである。

想定したコンセプトがポジティブな影響を与えた場合、ネガティブに働く他の要因も存在しており、結局の所、全ての効果を証明することはできないのである。

因果関係の測定とテストのコンセプトの長期間における効果を測定する可能性は1つしかない。成功したテストの後、そのコンセプトを95%の顧客に対してロールアウトする(テストツールなどを用い)。5%の顧客はコントロールグループのままとする。

この2つのグループを継続して比較することで、そのコンセプトの長期的な影響を測定することができるのである。

この手法に馴染みがないのであれば、因果関係と相関関係を区別するために、さらに多くのアドバイスをこちらで得ることができる。

理由3:信頼性の誤った解釈

信頼性の解釈を誤解してしまうという問題もある。

仮に、テスト結果で4.5%の上昇が見られ、信頼性も98%を得られたとする。これは、4.5%の効果が98%の確率で起こることを意味しているわけではない。あらゆる信頼性の分析が提供するのは、ある確率(信頼度)における、期待される上昇を含む区間、それだけなのである。

この例では、2%から7%の間の測定値にもとづく効果が、98%の確率であることを意味している。そのため、実際の効果がテスト結果の効果と完全に一致すると想定するのは、間違いなのである。テストの期間が長くなるほど、この区間は短くなる。

しかし、推定値の正確なポイントに到達することは決してない。信頼度のレベルは、その結果がどの程度安定しているかについての推定値を与えているのだ。

ところで、信頼性のレベルと、多くのツールで影響されている、チャンス・トゥ・ビート・オリジナル(CTBO:Chance to Beat Original)には、僅かであるが、重要な違いがある。

信頼性のレベルは、特定の区間における上昇(信頼区間)の可能性を提供し、そのコンセプトが成功しているか、成功していないかについては何も語っていない。

一方で、CTBOは、信頼区間がどの程度重複され、何らかの意味において、テストされた変数がコントロールグループよりも優れているかを測定する。正確なテスト結果をしるために、この違いを知っておくことは重要である。

結論

テストツールからの数字のみを信頼している場合、エラーの原因となり、結果の公平性を脅かす恐れがある。これを避けるため、テストのあらゆる段階で守るべき基本的なルールがいくつかある。

ABテストのトピックとして、テストの妥当性を求める科学的な要求と、ビジネス上の実際のニーズには、常に対立が存在する。

テストデータを十分に信頼し、あなたが実行するテストが常に実践的で関連性のある結果を得られるよう、素晴らしい方法を見つけるようにしよう。

この記事は、CXLに掲載された「10 Statistics Traps in A/B Testing: The Ultimate Guide for Optimizers」を翻訳した内容です。
コンバージョン改善(CRO)の観点で重要なABテストの罠についてわかりやすくまとめられた記事でした。

SEOと組み合わせるなら、SEOで認知度とトラフィックを上昇させ、ABテストによってコンバージョン率を改善する。もちろん、こんなにきれいに行くことは稀かもしれませんが、少しでもその可能性を高めるため、とても有益な記事でした。

SEO担当者の中にはUXを担当している方もいるかもしれませんが、少しでも参考になれば幸いです。

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クレジットカード業界がWebマーケティングで注力すべきこと

ナイルはこれまでに金融業界のWebマーケティング支援を多数手掛けてきました。なかでも特に注力してきたのが、クレジットカード業界です。

本記事では、クレジットカード業界でWebマーケティングを実施する際に知っておきたい知識を紹介すると共に、具体的にどのような戦略で臨めばいいのかについて解説します

この記事のポイント

  • クレジットカード業界とWebマーケティングは、ユーザーが自らWebでリサーチするため、相性がいい
  • Webマーケティングの方向性は、SEOやコンテンツマーケティングに取り組むことと独自の経済圏を築くことの2つになる
  • 銀行系クレジットカードはビッグワードを狙いたい、店舗提携カードは大型出費が見込める時期を意識したい

 

クレジットカード業界とWebマーケティングは相性がいい

カード業界2

金融系商材であるクレジットカードとWebマーケティングは、非常に相性の良い組み合わせです。クレジットカードの申し込みを行う場合、多くのユーザーがWebで情報を集めるため、適切なWebマーケティングを実施することで、大きな成果が見込める可能性があります。

理由の一つは、クレジットカードはとにかく商品数が多いことが挙げられます。まず、クレジットカード会社の数が多いことに加えて、クレジットカード会社が発行する「プロパーカード」や、カード会社が企業と提携して発行する「提携カード」があります。さらに一般カード、ゴールドカード、プラチナカード、ブラックカードとランクもあります。そして、ユーザーのライフスタイルや、よく利用する店舗やECサイトなどによって、最適なクレジットカードが変わってきます。 つまり、自分にもっとも適してクレジットカードを手に入れるためには、ユーザー自身がしっかりリサーチをする必要があるのです。

もう一つの理由はユーザー心理があります。クレジットカードは「お金」に関するものなので、ユーザーには「損をしたくない」という心理が強く働きます。知識がないまま、うかつに手を出すと損をするかもしれないと思い、ユーザーは問い合わせや購入の前に、情報収集を行う傾向があります。しかし、クレジットカードの情報を収集するのは意外と大変です。テレビCMでは情報が少なすぎますし、書籍では逆に情報量が多すぎてピンポイントで知りたい情報にたどりつけません。

そこでユーザーが行うのが「Web検索」です。Webで検索すれば知りたい情報にすぐアクセスでき、手に入る情報の内容もテレビCMよりも詳細です。商品の種類が多く、お金に関することなので「損をしたくない」という気持ちが働く。これがクレジットカードとWebマーケティングの相性がいい理由です。

Webマーケティングを行っている金融系企業は少ない?

クレジットカードなど金融系商材とWebマーケティングは相性がいいと述べましたが、Webマーケティングといってもその手法はさまざまです。Web広告もあればコンテンツマーケティングやSEO施策もあります。

しかし、金融系企業の多くはWebマーケティングといっても、リスティング広告やアフィリエイトといったWeb広告のみを行っていることがほとんどです。ナイルでは、クレジットカード会社や保険会社からのお問い合わせを多数いただきますが、そうした企業さまの多くは、LPを作成してWeb広告を掲出するというWebマーケティングしか実施されていない傾向があります。

多くの金融系企業では、広告費として年間に億単位の費用を使っています。仮にリスティング広告に月々2000万円を支払っているとした場合、年間の費用は2億4000万円。アフィリエイトに月5000万円を支払っているなら年間の費用は6億円となります。

もちろん、これらの費用はユーザーの獲得コストとして見合ったもので、Web広告も重要なWebマーケティング施策の一つですから、引き続き力を入れることは重要です。

しかし、これらの予算のたった1%でもいいので、自然検索流入やサイト内導線の改善といったSEO施策に充てることもご検討いただきたいと思います。こうした施策は一度成果が出ると、費用を少しずつ減らしても成果を維持できる可能性があります。SEOは将来への投資として非常に有効なWebマーケティング施策なのです。

クレジットカード業界のWebマーケティング2つの方向性

カード業界3

クレジットカード業界のWebマーケティングの方向性としては大きく2つあります。

まず、サービスサイト以外のサイトを立ち上げ、SEOやコンテンツマーケティングに取り組むのも有効なマーケティング施策です。SEOはクレジットカードとの相性が良く、どのカードを契約するか迷っている潜在顧客を取り込むことが期待できます。

もう一つの施策は、独自の経済圏を築いていくという方向性です。ECやアプリで還元されたポイントを使えるようにするなど、その他のサービスとの連携が問われるため、企業によって向き不向きはありますが、実施できるのであれば強力な施策といえます。

クレジットカード業界の具体的なWebマーケティング施策

ここからはさらに、銀行系クレジットカードと店舗提携カードについて、具体的なWebマーケティング施策の考え方を確認していきましょう。

 

銀行系クレジットカードの考え方

銀行系のクレジットカードであれば、「クレジットカード」に「はじめて」「学生」「社会人」といった単語をかけあわせたキーワードを狙ってSEO対策を実施するのが有効です。銀行系はすでにドメインが強力なので、ビッグキーワードでも戦うことができるのです。

また、コンテンツ制作に関しては、検索で訪れたユーザーの疑問を解消するために、社内の専門家に取材をしてきちんと自社の言葉で記事をつくっていけるといいでしょう。社外のライターがWebの情報を集めて書いた記事も見かけますが、つぎはぎの記事ではなかなか検索ユーザーの疑問にずばり回答できる内容になりません。また、クレジットカードの情報は難解な内容も多いので、Webの記事を参照して作成すると一種の伝言ゲームになってしまい、誤解を招く恐れもあります。

オリジナルの文章で、読者の疑問を解消できる記事を作成することで、Googleの評価が高まり、上位表示が期待できるでしょう。

 

店舗提携カードの考え方

百貨店やECサイトといった店舗と提携したクレジットカードの場合、大型出費が見込める時期がチャンスになります。百貨店やECサイトが発行しているクレジットカードは、ポイント還元率こそ高いものの、なかなか作成してもらうことができません。カードをつくることを面倒だと感じるユーザーが多いですし、すでにメインカードを持っている場合、複数のカードを持つことになって管理が煩わしいと感じるユーザーも多いからです。

そこでクレジットカードを契約して受けられる待遇や貯まるポイントが、「契約する手間」を上回っていることを、コンテンツ作成などでしっかり伝える必要があります。「○万円も使うなら、もっとポイントの貯まるカードで支払ったほうがお得かも」とユーザーに考えてもらうのです。

また、「指名検索」(会社や商品サービスの名前で直接検索すること)を確実に押さえることも、コンバージョンを増やすうえで重要な施策です。指名検索してくれるユーザーは、そのまま自社のクレジットカードに興味を持ってくれている状態です。ていねいに情報をまとめたコンテンツを提供することで、検索したユーザーが申し込んでくれる可能性が高いといえます。

自社のクレジットカードの名前で検索したときに、自社サイトよりもアフィリエイトサイトが上位に表示されることがありますが、これはコンバージョンやブランディングの観点からあまり好ましい状況ではありません。せめて重要な指名検索では1位表示されるように、titleタグや記事の中身、内部リンクなどのSEO施策に取り組む必要があるでしょう。

SEOに予算・リソースを割けない場合、「指名検索」だけは押さえましょう

 

Webマーケティング施策でユーザー獲得につなげる

クレジットカードはWebマーケティングと非常に好相性な商材ですが、多くのクレジットカード会社はWeb広告が中心で、それ以外のWebマーケティング施策が不十分です。SEOやコンテンツ制作など、Web広告に比べればはるかに低予算で実施できるWebマーケティング施策を行うことで、より効率よくユーザー獲得につなげることが期待できるでしょう。

 

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記事監修

寺田 祐也(てらだ ゆうや)

川野 紗和穂(かわの さわほ)

クレジットカード業界がWebマーケティングで注力すべきことナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。