仲間への感謝の気持ちをコインで伝える、コミュニティ運営ツール「KOU」がアカツキから資金調達

コミュニティプラットフォーム「KOU(コウ)」を提供するKOUは5月8日、モバイルゲーム事業などを展開するアカツキからの資金調達を発表した。金額は非公開。また、これと同時にアカツキCEOの塩田元規氏がKOUの社外取締役に就任したことも発表した。

KOUは、スマホを使ってコミュニティを作り、そのコミュニティ内で利用できる「コイン」を発行することができるサービスだ。例えば、会社の同僚同士でコミュニティを作り、後輩の初契約を祝うためにコインをプレゼントしたり、地域単位のコミュニティを作って街のパン屋さんを応援したりなど、工夫次第によってユースケースは広がりそうだ。

同社はプレスリリースのなかで、「私たちは、コミュニティ内でのやり取りには、現在の資本主義的な経済システムでは可視化しにくい大切な価値があると考えています。そのような捉えにくい価値がより生み出されていくために、コミュニティがより円滑に運営できるためのスマホアプリとしてKOUを開発してきました」と同サービスの開発背景について語る。

同サービスは2018年9月にスタート。これまでに1500以上のコミュニティがKOUから生まれたという。同社はこれまでコミュニティへのヒアリングやサポート、機能拡張に注力してきたが、今回の調達により、採用を行いプロダクト開発チームを強化する予定だ。

アカツキがプロリーグ設立でe-sports業界に参入、FCバルセロナや東京ヴェルディなど参加

エンターテイメント業界でモバイルゲームを中心に複数の事業を展開するアカツキは、8月22日(日本時間)に開催された「gamescom 2018」において、e-sportsプロリーグの「LPE」を設立すると発表した。本リーグの設立と運営は、アカツキが300万ユーロ(約3億8000万円)かけて子会社化したスペインのPELを通して行われる(株式総数の65%を取得)。

LPEは、サッカーなどの他のスポーツでクラブチームを所有する団体のみが参加できるリーグとなる予定。同社の発表によれば、現時点でLPEへの参加を表明しているのは、サッカーの名門クラブであるFCバルセロナ(スペイン)、アヤックス(オランダ)、ガラタサライ(トルコ)、サントスFC(ブラジル)、ビジャレアル(スペイン)など。日本からは同じくサッカークラブの東京ヴェルディが参加予定だ。

既存スポーツのプロチームしか参加できないというルールを採用した理由として、e-sports事業の責任者でシリアルアントレプレナーの熊谷祐二氏は、「LPEのバリューは多様性、透明性、プロフェッショナリズム。これはe-sportsがスポーツとして認知されるのに必要な要素だ。既存スポーツでプロチームをもつクラブは、それらの要素をすでに備えている」と話す。

加えて、LPEでは強い暴力表現を含むゲームタイトルは採用しないことで、ゲームをより健全で、よりポジティブなものとして捉えられるようなリーグ運営を目指す。パブリッシャーによる制限を設けず、複数のタイトルを公平に採用する方針だという。

また、既存スポーツのプロチームが持ち合わせている選手育成のノウハウもe-sportsの発展に欠かせないと熊谷氏は語る。それらのチームがもつ栄養学、運動生理学などに基づいた育成システムをe-sportsにも適応することで、子ども達があこがれる“e-sports界のリオネル・メッシ”を生むことこそ、e-sportsがスポーツとして市民権を得るために必要なのだと彼はいう。

「家族でe-sportsの試合を観に行き、子どもがスター選手に憧れ、練習をし、それを親が応援する。そんな世界をつくりたい」(熊谷氏)

LPEは2018年秋からプレシーズンマッチを開始し、2019年にはファーストシーズンの開幕を目指す。このシーズンではまず、総額約50万ドル(約5000万円)の賞金をかけた大会が開催される予定だ。

アカツキが「エンタメ×テック」ファンドの投資先公開、人工流れ星やMRお化け屋敷など国内外8社

モバイルゲームなど複数のエンターテイメント事業を展開するアカツキは2月1日、2017年10月に設立した「Akatsuki Entertainment Technology Fund」の出資先を公開した。

同ファンドは国内外のARやVR、MRを中心とした「テクノロジー×エンタメ」領域のスタートアップに対し、シード〜シリーズAのラウンドで1社あたり1000万円〜1億円の出資をするというもの。映画やゲームだけでなく、広い範囲でエンタメの要素がある事業は出資の対象となる。

これまで日本企業2社を含めた計8社へ出資。今回そのうち6社については企業名も公表している。

  • ALE (日本) : 人工流れ星事業ほか宇宙関連エンターテイメント事業、衛星事業
  • Fable Studio(米国): AR・VR上でのAIキャラクターエンジンの開発
  • HypeVR(米国): 奥行きのある360度画像の撮影・VR化、データ圧縮技術開発
  • Super Media Future(米国): リアルタイムモーションキャプチャ技術を使用し、AR上でアバターを表示されるアプリを開発
  • RosieReality(スイス): 子ども向けロボティクス学習ARアプリ開発
  • ティフォン(日本) : ロケーションベースのMRアトラクションの開発・運営

日本の2社についてはすでに知っているという人も多いかもしれない。ALEはゴールドマン・サックス出身の岡島礼奈氏が創業した、「宇宙×エンタメ」領域のスタートアップ。プロダクトはもちろん、2016年にエンジェルラウンドで7億円を調達したことでも話題となった。

ティフォンは以前TechCrunchでも紹介している。詳細についてはそちらを参照してもらえればと思うが、都内で体験できる「MRお化け屋敷」を運営。同社はディズニーからも出資を受けている。

アカツキではモバイルゲームの開発を手がける一方で、ライブエクスペリエンス事業としてリアルなコンテンツ作りにも取り組んできた(「Wowful」「そとあそび」などのプラットフォームに加えて、アカツキライブエンターテインメントを通じてコンテンツも提供)。

アカツキ取締役CFOでファンドのメインディレクターを務める小川智也氏の話では「事業として一緒に何かやれそうか」が出資の基準のひとつとなっているそう。具体的な動きはこれからだというが、今後各社とは協業を進めていきたいという。

「ティフォンとはたとえばリアルなコンテンツの共同開発、またはその体験を広げていくプラットフォームの提供などが考えられる。ALEについてはこれから『コト消費』が伸びると考えて出資した。(アカツキでは)自社でイベントのプロデュースなどもやっていて、その面で協業できる可能性もある」(小川氏)

VR向けヘッドマウントディスプレイで知られるOculusで昨年閉鎖された、オリジナルVRコンテンツ制作部門「Oculus Story Studio」の元メンバーが創業したFable Studio、チューリッヒ工科大学のプロジェクトがスピンアウトする形で設立されたRosieRealityにも出資。米国にも拠点を開設することで、海外のユニークな企業ともつながりができているという。

「エンタメ領域では事業会社ならではのバリューも出せる。日米に拠点を持つエンタメ×テクノロジーに特化したファンドとしてユニークなポジションを狙えると思っているので、今後も積極的に動いていきたい」(小川氏)