GoPro HERO10 Black実機レビュー、新プロセッサーGP2搭載で5.3K/60フレーム撮影や4K/120フレーム撮影対応

GoPro HERO10 Black実機レビュー、新プロセッサーGP2搭載で5.3K60フレーム撮影や4K120フレーム撮影対応日本時間9月16日、GoProはアクションカムの新モデル「GoPro HERO10 Black」(以下、HERO10)を発表。GoPro.comにて販売を開始しました。GoPro.comでの価格は6万4000円(税込)となり、年額6000円の「GoProサブスクリプション」加入者、もしくは購入と同時に加入する場合は5万4000円(税込)で購入できます。

ちなみにGoProの製品ラインナップはHERO10が追加された格好となり、1世代前のHERO9に加え、GoPro HERO8 Black(以下、HERO8)やGoPro MAXも併売されるとのこと。GoPro HERO10 Black実機レビュー、新プロセッサーGP2搭載で5.3K60フレーム撮影や4K120フレーム撮影対応

そんなわけで今回は、HERO10を先行して試用させていただく機会が得られたので、実機とともにご紹介していきます。GoPro HERO10 Black実機レビュー、新プロセッサーGP2搭載で5.3K60フレーム撮影や4K120フレーム撮影対応

プロセッサーの刷新で撮影性能がアップ

GoPro HERO10 Black実機レビュー、新プロセッサーGP2搭載で5.3K60フレーム撮影や4K120フレーム撮影対応

GoPro HERO10 Black実機レビュー、新プロセッサーGP2搭載で5.3K60フレーム撮影や4K120フレーム撮影対応

HERO10(左)とHERO9(右)を並べてみました

早速ですが、やはり気になるのは「昨年のGoPro HERO9 Black(以下、HERO9)と何が違うのか」ですよね。HERO10の最も大きな進化点は、GoPro HERO6 Blackから採用されていた「GP1」プロセッサーが「GP2」へと刷新されたこと。GoPro HERO10 Black実機レビュー、新プロセッサーGP2搭載で5.3K60フレーム撮影や4K120フレーム撮影対応

これにより撮影性能が大幅に向上し、動画撮影では5.3K/60フレームまで、4Kでは120フレームまで、2.7Kでは240フレームまでに対応(静止画撮影は23MP)しました。また、高感度性能の向上により、暗所でのノイズ軽減も実現したと言います。加えて、手ブレ補正機能のHyperSmoothは「HyperSmooth 4.0」へと進化、従来よりもブレ補正が強化されているとのこと。タッチ操作の反応向上やフロントディスプレイのフレームレート向上といった操作性アップもGP2採用によるものです。

5.3K動画から切り出した静止画。切り出しでも15.8MP(5K 4:3からの切り出し時は19.6MP)と十分な解像度です

5.3K動画から切り出した静止画。切り出しでも15.8MP(5K 4:3からの切り出し時は19.6MP)と十分な解像度です

以下の動画はHERO10とHERO9でHyperSmoothの効き具合を比較したもの。そもそもHyperSmooth 3.0でもブレ補正がかなり効いているのですが、HERO10のほうがよりブレが少ないように思えます。とはいえ正直なところ劇的な差ではないかな……。

続いて下の動画は暗所撮影での比較。こちらは差がはっきりわかるレベルで、HERO9と比べるとHERO10のノイズが少ないのがわかります。ただし動きが激しくなるとHERO10でも厳しい印象でした。また、ISO感度は最大6400まで設定可能ですが、3200以上はかなりノイジーになるので注意が必要です。

5.3K/60フレームでも撮影してみましたが、解像度が高いほどファイルサイズも大きくなる(5.3K60フレームだと15秒で200MB程度)ので、なんでもかんでも5.3Kで撮影するのではなく、用途に合わせて設定変更するのが良さそうです。

GoPro HERO10 Black実機レビュー、新プロセッサーGP2搭載で5.3K60フレーム撮影や4K120フレーム撮影対応そのほか機能面でHERO9からの大きな変更はなく、耐衝撃性や10m防水対応も従来どおり。GoProをWebカメラとして使ったり、スマートフォンとGoProのみでライブ配信が行ったりといった、HERO9でできていたことは基本的にHERO10でも同様にできます。

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基本的にはUIも変更はありません

目新しい機能として挙げられるのは、スマートフォンとGoProを有線で接続し、ファイルの転送が行えるようになったことでしょうか。HERO8以降(GoPro MAX除く)のモデルが対応しており、従来の無線接続よりも高速にスマートフォンへファイルの転送が行えます。

iOS、Androidともに対応しますが、iPhoneの場合は「Lightning - USBカメラアダプタ」などの変換アダプターが必要になります

iOS、Androidともに対応しますが、iPhoneの場合は「Lightning – USBカメラアダプタ」などの変換アダプターが必要になります

外観はほぼ変更なし。HERO9向けアクセサリーがそのまま利用可能

iOS、Androidともに対応しますが、iPhoneの場合は「Lightning - USBカメラアダプタ」などの変換アダプターが必要になります一方で外観はと言うと、なんとなくお気づきの方も多いかもしれませんが、見た目はほぼ変わらずです。

正面(左)と背面(右)

正面(左)と背面(右)

左側面(左)と右側面(右)

左側面(左)と右側面(右)

上部(左)と底面(右)

上部(左)と底面(右)

背面に2.27インチのタッチ対応ディスプレイ、レンズ側に1.4インチカラー液晶を備える点に違いはなく、本体サイズもHERO9と全く同じ(W71.0mm x H55.0mm x D33.6mm)。左側面に電源ボタン、上部に撮影ボタン、底面の格納式マウントフィンガーなども従来どおりです。変更点は重さがHERO9より5g軽い153gとなったことと、ロゴの色が青に変わったことくらいしかありません。

見た目で違いはわかりませんが、レンズカバーの撥水性が向上しているとのこと

見た目で違いはわかりませんが、レンズカバーの撥水性が向上しているとのこと

カメラ底面には格納式のマウントフィンガーを装備

カメラ底面には格納式のマウントフィンガーを装備

バッテリーはHERO9と共通で容量1720mAhのものを採用。バッテリーの充電やPCなどとの接続はUSB Type-Cポート経由で行えます

バッテリーはHERO9と共通で容量1720mAhのものを採用。バッテリーの充電やPCなどとの接続はUSB Type-Cポート経由で行えます

そのため、アクセサリー類はHERO9向けのものと共通になります。指向性マイクや3.5mmマイク端子、ミニHDMIポートなどが追加できる「メディアモジュラー」や、強力な手ブレ補正でカメラをぶん回しても水平維持をしてくれる「Maxレンズモジュラー」なども現行のHERO9向けのものがそのまま利用できます。

「メディアモジュラー」と「ディスプレイモジュラー」を装着するとこのような感じに

「メディアモジュラー」と「ディスプレイモジュラー」を装着するとこのような感じに

HERO9と同じくレンズカバーの取り外しが可能で、「Maxレンズモジュラー」にも対応します

ただし「Maxレンズモジュラー」は現段階では利用不可で、今後のファームウェアアップデートでの対応になるようです

ただし「Maxレンズモジュラー」は現段階では利用不可で、今後のファームウェアアップデートでの対応になるようです

自動編集が優秀なスマーフォンアプリ「Quik」

スマートフォン向けアプリ「Quik」と連携させればGoPro本体の操作もできます

スマートフォン向けアプリ「Quik」と連携させればGoPro本体の操作もできます

HERO9をレビューした時にも感じましたが、GoProと連携して使えるスマートフォン向けアプリ「Quik」が便利。アプリ上から、設定変更を含めたGoProのコントロール、動画 / 写真の確認、1080p 品質でのライブストリームなどが行えるほか、動画の自動編集機能まで備えています。

カメラに触れずにGoProの操作ができるのもメリットですが、動画の自動編集機能が秀逸です。複数の動画を選ぶだけで、アプリが自動的にいい感じのシーンを抜き出して音楽やモーションをつけて1つの動画に仕上げてくれます。完成した動画をスマートフォンに転送すれば、SNSなどでのシェアも簡単というわけです。

というわけで、車のダッシュボードにHERO10を設置してTimeWarpで撮影し、自動編集機能を使ってみました。編集そのものにかかった時間はわずか1〜2分でしょうか。もっと作り込むこともできますが、ある程度のクオリティの動画が気軽に作れるのは良いですね。

やっぱり使いやすい定番アクションカム

GoPro HERO10 Black実機レビュー、新プロセッサーGP2搭載で5.3K60フレーム撮影や4K120フレーム撮影対応HERO10は現状のGoProで最もハイスペックなモデル。外観は前モデルとあまり変わりませんが、中身は確実に進化していました。また、長い間進化を続けている製品なので、アプリなどを含めて使い勝手は良好です。

少しでもコストを抑えたいのであればHERO8、HERO9を選択肢に入れてもいいのかもしれませんが、HERO9との価格差が5200円(GoProサブスクリプション加入者の場合)なので、悩むならHERO10を選んでおけば後悔することもないでしょう。HERO9ユーザーであれば、アクセサリーが共有できるので買い増しして、2台体制にするというのもありかもしれませんね。

自撮りもバッチリ GoPro HERO9 Black 速攻レビュー  5K動画撮影やWebカメラ化も可能

(こばやしなおき。Engadget日本版より転載)

GoPro Hero 9 Blackは前面スクリーンが大型化しバッテリーと撮影機能も強化、米国ではサブスク利用で3.7万円から

狂ったようなリーク合戦のあと、GoPro Hero 9 Blackは、アクションカメラカテゴリの最先端に会社を維持することを目的とした、ひと握りの機能を備えて米国時間9月16日に発表された。GoProは、もちろんそれが代名詞となっているアクションカメラのカテゴリでかなりのシェアを占有している。このカテゴリでの最も注目すべき最近の参入者は、ドローン大手のDJIで、いくつかの主要な機能でこの分野で名を刻もうとしている。

Hero 9 Blackの最大の特徴は、かつてのパートナーであるDJIへの直接的な反撃であると見ないわけにはいかないだろう。新しいアクションカムは、前面ディスプレイをピックアップしてOsmoアクションカメラの仲間入りを果たした。1.4インチの自撮り画面は、背面ディスプレイだけでは難しかった撮影のセットアップを容易にするなどの目的で設計されている。タッチスクリーンも1.95インチから2.27インチに大型化されている。

スクリーンの大型化はボディが大きくなったことも影響しているかもしれない。また、バッテリーも1220mAhから1720 mAhに向上している。しかし、旧モデルの古いアクセサリとは互換性の問題が生じる。撮影解像度が向上している。Hero 9 Blackでは、2000万画素の静止画と、30FPSで 5Kビデオを撮影できる。

GoPro Hero 9 Blackは今日から発売され、価格はGoProのソフトウェアサービスへの1年間のサブスクリプションを購入した場合で350ドル(約3万7000円)または450ドル(約4万7000円)。また、カメラの手ぶれ補正と視野率を向上させる100ドル(約1万600円)のMax Lens modもオプションで用意されている。

画像クレジット:GoPro

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(翻訳:TechCrunch Japan)

GoPro MAXは最高のアクションカメラ、SNS投稿は特にお勧め

GoPro FusionでGoProは360度カメラ市場に参入した。これは最初の試みとしては十分に優れていたが、新しいGoPro MAX(499ドル、日本では6万1000円で予約受付中)は大幅に改良されており、ビデオ、音声ともに没入型で記録できる。MAXには多少のトレードオフもあるが、手頃な価格、コンパクトなサイズでタフ、多機能であることを考えるとトラベルやネイチャー分野の動画共有には理想的なアクションカメラといっていいのではないか?

スクエアなデザインもおしゃれ

GoPro MAXのデザインはHeroシリーズのファンにはおなじみだが、違うところもある。簡単にいえばMaxはGoProを2台背中合わせに合体させてケースに収めたデザインだ。これで周囲360度の撮影、録音が可能でタッチスクリーンも内蔵されている。これはHeroモードに設定してセルフィー動画を撮影するときのファインダーとして必須だ。

水深5m保証の防水機能もある頑丈なケースに入っており、さらにアクションスポーツなど特に過酷な環境で利用するドーム型の保護レンズ2枚もパッケージに含まれている。筐体の前後左右のメッシュ部分はマイクで360度モードの場合、全周の音をクリアに録音できる。逆にセルフィーモードでビデオブログを撮影する場合など、極めて指向性の高いショットガンマイクとなる。

GoPro MAX 3新しいHero 8同様、MAXもバタフライ式のアクセリマウントが筐体底部に内蔵されており、必要に応じて引き出すことができる。 これで各種のGoPro用ケージや取り付け具に接続できる。従来の外付けマウントに比べ、携帯性が大幅に向上した。特に旅行などで荷物をコンパクトにまとめたいときにありがたい。

コーティングはゴムの皮膜となり、単体でもしっかり握ることができる。 GoProはもとから操作が簡単だが、Maxには上部に大きなシャッターボタン、サイドにパワースイッチがある。操作ボタンはこれだけだ。バッテリーは取り外し式で素早く交換可能になった。

360度か非360度か?

MAXの360度撮影機能は優秀だ。前後のカメラの映像は自動的に結合される。MAX Gripを三脚、一脚に取り付けてあればカメラを握っている手のあたりの不自然な継ぎ目などは想定内。360度用ソフトを使えば編集し効果を加えることもできる。パン、ズームのほかにフッテージの間にトランジション効果を加えることもできる。数台のカメラを使ってもできないような高度の効果も可能だ。

もちろん限界もある。GoProのソフトウェアは裏表の2台の広角カメラから得られた映像をつなぎ合わせるので多少ではあるが継ぎ目が見えることがある。GoProの編集ソフトは非常にユーザーフレンドリーで使いやすい。ただしビギナーは正面がどちらかわからない映像を作ってしまいやすい。

ただし360度撮影能力はMAXの優れた点の1つに過ぎない。 そのほかの注目点としてはHyperSmoothがある。この機能とMAX独自の水平維持機能と組み合わせると、ジンバルに搭載せずに非常に滑らかで安定したビデオが撮影できる。

Maxの水平維持機能はランドスケープでもポートレートでもデフォールトで作動する。縦横の切り替えはカメラの向きを90度帰るだけでよい。ただしランドスケープ・モードでロックした場合、MAXは傾きに関わらず動画の水平の維持する。すこしばかり奇妙な感じがするほどだ。

Maxで撮影中に縦横の向きを変えると多少のぼやけが目につく場合がある。これは完全に90度回転した場合にのみ発生するが、さほど気になるレベルではない。それ以外の場合はカメラが多少傾いたりぐらついたりしても映像は滑らかに水平を維持する。これは驚くべきテクノロジーだ。実際にこれがどれほどすごいかは実際に手に取って撮影してみないと実感できないかもしれない。

速攻デバイスとして完璧

GoPro MAXは、外出時に常時携帯したいカメラだ。この点に関してMax SuperViewモード以外にさまざまな機能がある。例えば、GoProでは360度キャプチャでの撮影時にデジタルレンズを使える。デジタルレンズとは、視野角を変えて歪みを補正できる機能だ。Maxでは3種類の画角を選べ、「狭角」モードは人物の描写などに向いている。スーパービューは通常のGoProモードよりさらにワイドでドラマティックな描写になる。

360度モードは6K(5.6K/30p)で撮影するため、HEROモードで切り取られたときに4K映像にはならない。しかし、1080pに加えて1440pがサポートするので、旅行記録などたいていのビデオブログには十分だろう。描写力が少し不足していると感じるかもしれないが、このあたりはコンパクトさとのトレードオフだ。しかしMAXは高いレベルで両立させていると思う。

すでに述べたように、Maxはタフなカメラでこのまま海に持っていってスノーケリングもできる。ビデオブログでは話しながら自撮りする必要があるので、セルフィーモニターと指向性の高いマイクは理想的だろう(上の私のビデオでは雨がマイクにかかったときに若干音質が落ちている)。利用者が何をしたいか決まっていなくても、とりあえずGoPro Maxを持って出かければ、ほとんどのことができるはずだ。小型三脚になるグリップはパッケージに含まれているのでほとんどの場合これで用が足りるだろう。GoPro MAX 2

まとめ:SNSなどにビデオを共有するユーザーに特にお勧め

MAXの安定化機能はエクストリームスポーツに熱中しているようなアクションカメラマニアトより、ソーシャルメディアやブログでビデオを共有するユーザーに適しているかもしれない。映像は非常にスムーズで洗練されている。デジタル一眼や三脚など重くてかさばる装備をパックせずに旅行に行きたい場合など理想的だ。内蔵ソフトウェアは多機能で魔法のような効果をかけられるのはクリエーターにとって素晴らしい経験だろう。

GoPro Fusionは魅力的なプロダクトだがある程度ユーザーを選ぶカメラと感じた。逆にMAXは操作の習得が簡単でGoProないしアクションカメラを初めて使用するユーザーにも取っつきやすい。使い慣れればますます強力になるオールラウンダーの特徴も備えている。誰にとっても素晴らしい強力なプロダクトだと感じた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

DJI Osmoの新しいアクションカメラをテスト、GoProキラーになれるか?

DJIの新しいアクションカメラ、Osmo Actionの実機を外に持ち出してテストするチャンスがあった。撮影したフッテージをご紹介しよう。デバイスのスペックと私の印象は以下のとおりだ。

スペック

  • 画素 12MP、4K
  • スローモーション、タイムラプス、ハイパーラプス
  • 音声操作
  • 防水
  • マウント多数

大きな特徴はリアだけでなくフロント側にも小型のモニターがあることだ。これは自撮りに便利でビデオブロガーには欠かせない。

HDRに加えてDJIお得意の電子手ブレ補正、EIS(RockSteady)も搭載されている。ただしHDRとEISを同時に使うことはできない。おそらく処理に負荷がかかりすぎるのだろう。ビデオではHDRオン、EISオフとHDRオフ、EISオンを並べて比較できるようにしてみた。それぞれはっきり効果が確認できる。HDRとEISが同時に利用できるようになるアップデートを期待したい。

操作は簡単だ。背面モニターでHDRなど効果を選び、ボディー上部のスタートボタンに触れるだけでいい。水中撮影に便利なレンズキャップや外部マイクアダプターなども効果が期待できる。我々の詳しいレビューはこちら

米国での販売価格は349ドルで5月19日から発売予定。米国以外では5月23日から。

【Japan編集部追記】DJIの日本サイトによれば、Osomo Actionの販売価格は4万4820円となっている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

360度でない360度カメラRyloはソフトウェアでいろんなトリックを提供

Ryloは、360度カメラで撮った画像や映像を、後からソフトウェアで必要な形に整える。今日(米国時間4/19)同社はそのアプリと、カメラと、カメラのエフェクトに新しい機能を加え、同社の、本当は360度カメラでない360度カメラを、もっとおもしろいものにしようとしている。

アクションカメラとして使おうとすると、360度カメラにはそれに向いてない部分がいくつかある。たとえばカメラを胸に装着したら、撮った映像の約半分は使えないことを覚悟するだろう。そんなときのために、Ryloのカメラには180度モードがある。このモードで撮ると解像度と画質が良くなる、と同社は言っている。

実際、YouTubeがVR180モードを導入して以来、180度ビデオはいろんな記事でも取り上げられるようになった。その目標は、クリエイターがすべてのワークフローを再発明しなくても、もっと良い没入的なフォーマットを作れることだ。Ryloの単眼レンズでは3Dは無理だが、しかし同社のねらいは、VRヘッドセット用のコンテンツではなく、ふつうのレターボックスフォーマットによりパンチを効かせることだ。

このカメラのタイムラプスモードでは、“モーションブラー(動きのぼかし)”(下図)というクールなエフェクトがあって、パーフェクトなモンタージュを作れる。

またBluetoothによるリモートキャプチャという、360度カメラらしい機能もあり、アプリからリモートで映像の収録をon/offできる。撮影中にユーザーがモードの切り替えをできるから、いちいちカメラに触らなくても、スナップ写真モードから180度モードへ、などの切り替えができる。

いずれも、画期的と言うほどのアップグレードではないけど、この独特でおもしろい球面カメラがどんどん良くなっていることを、示している。アップデートは同社のAndroidとiOSアプリで今日から有効になる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoPro株が10%以上急落ー2016年業績がウォール街の予測に届かず

gopro-earnings

GoProは米国時間2/2に、2016年Q4および通期の決算発表を行った。その後、思わしくない業績を受けて同社の株価は、リコールされたGoPro Karmaのように急落し、時間外取引中には10%も落ち込んだ。

2016年Q4の売上高は5億4000万ドル、1株当たり当期純損失が0.82ドルで、どちらもアナリストの予想を下回った。2016年通期の業績も芳しくなく、売上高は2015年の数字から26.8%も下がり、11億8500万ドルだった。

0.82ドルという1株当たり当期純損失には、繰延税金資産の引当金総額にあたる1億200万ドルと3700万ドルのリストラ費用が含まれていると同社は話す。

今回の決算発表後に10%以上も値を下げたGoProの株価だが、2017年初頭の値動きは堅調で、1月だけでも23%もの伸びを見せていた。

一方で決算発表には嬉しいニュースも含まれていた。2016年Q4の売上高はGoPro史上2番目の金額で、さらに最近発売されたHero 5 Blackは、販売台数・売上高ともにデジタルカメラ部門ではトップだった。また2月1日には、販売を取りやめていたKarmaが再ローンチされた。

GoProブランドも順調に成長を続けている。Instagramのフォロワー数は前年比で53%増加し、特にアメリカ国外のフォロワー数が245%も増加したことで、全体の数字を押し上げた。同様に、GoProコンテンツのソーシャルメディアにおける視聴数は前年から40%増え、2億3800万再生を記録した。なお、YouTubeだけでも2015年から2016年にかけて視聴数が86%も伸びていた。

今年のCESでGoPro CEOのNick Woodmanと話をした際に、彼はまだGoProには十分な余剰資金があり、投資家や取締役会のメンバーには今後もしっかりGoProの動きについてくるよう要請したと話していた。さらに彼は、IPO後にGoProがメディア事業に手を出そうとして失敗したと認め、その後軌道修正を行ったと話していた。しかし、CEOの座を退き、誰か他の人に経営を任せるつもりがあるかと尋ねたところ、Woodmanはその可能性を完全には否定しなかった。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter