初代ゲームボーイでビットコイン採掘に挑んだハッカー、人気の単語当てゲームWordleを初代に移植

初代ゲームボーイでビットコイン採掘のハッカー、人気の単語当てゲームWordleを初代に移植

Stacksmashing, Twitter

人気の英単語当てゲーム「Wordle」を、初代ゲームボーイ上で遊べるように移植した人物が現われました。ゲームボーイ本体は無改造で動作し、互換機のAnalogue Pocketでも遊べるとのことです。

Wordleとは、2021年10月にJosh Wardle氏が公開したブラウザゲーム。1日1回のみプレイでき、6回の試行で5文字の英単語を当てるというもの。その成績をネタバレせずにSNSに投稿できる仕組みもあって大きな反響を呼び、先月末にはThe New York Timesが買収することになりました。

このゲームボーイ版Wordleは、ITセキュリティ研究者でハードウェアハッカーのStacksmashing氏が移植したとして、Twitter上で公開したものです。

同氏は初代ゲームボーイのハッキングにこだわりがあることで知られており、以前もビットコインを採掘(1コイン当たり数兆年)させたり、本体は無改造のままテトリスをオンライン対戦可能にしていました

今回のWordle移植は、フラッシュROMがあれば誰でもGitHubからダウンロードしてプレイできます。ただしゲームボーイが扱えるROMサイズが限られていることから、本家ほど巨大な単語リストは収録できず、最も一般的な8000の英単語に絞られているそうです。

またStacksmashing氏は互換機Analogue Pocketで遊べるバージョンも公開しています。初代ゲームボーイが手元にない方は、そちらで試してみてもよさそうです(入手難度はかなり高そうですが)。

(Source:Stacksmashing(Twiitter)。Via KotakuEngadget日本版より転載)

ゲームボーイなどのカセットを挿して遊べるAnalogueの携帯ゲーム機「Pocket」がいよいよ12月13日に発売

「Nt Mini」「Super Nt」「Mega Sg」などを開発したレトロゲームハードウェアメーカーAnalogueは、待望の携帯ゲーム機「Analogue Pocket」が米国時間12月13日に出荷される。この携帯ゲーム機は、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスのカセットに対応しているが、新型コロナウイルスの流行と供給上の制約により延期されていた。同社によると、すべての予約商品は12月13日に出荷され、12月14日から12月30日の間に配送される予定だという。

アナログポケットは、解像度1600×1440、総表示密度615 PPIの3.5インチ液晶ディスプレイを搭載。すばらしいレトロゲーム体験を提供してくれそうだ。また「ゲームボーイ」シリーズに加え「ゲームギア」「ネオジオポケットカラー」「Atari Lynx」のカセットにも対応している。さらに、デジタルオーディオワークステーション「Nanoloop」が内蔵されており、シンセサイザーとシーケンサーの両方の機能を備えているため、音楽制作も可能だ。

ハードウェアの設計に加えて、Analogueが成し遂げた大きな技術的成果は、FPGAチップを開発したことだ。これにより、対応するゲームカートリッジを、本来の目的通り、ネイティブで動作させることができる。つまり、純粋にゲームを楽しみたい方には高品質のゲーム体験を、ハードコアなゲーマーにはオリジナルハードウェアでの体験を再現するスクリーンモードを提供する。

さらに、199.99ドル(約2万3000円)のAnalogue Pocketは、Analogue Dockなどのアクセサリーにも対応しており、接続したテレビに1080pの映像を出力することができるだけでなく、有線またはワイヤレスで最大4台の8BitDoコントローラーを接続してローカルマルチプレイヤーを楽しむこともできる。また、内蔵バッテリーとUSB-C充電により、最大10時間のゲームプレイが可能になっている。

画像クレジット:Analogue

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Katsuyuki Yasui)

初代ゲームボーイでビットコインを採掘する勇者現る、1コインあたり数兆年のマイニング速度

初代ゲームボーイでビットコインを採掘する勇者現る、1コインあたり数兆年の採掘速度

stacksmashing

任天堂の携帯ゲーム機・ゲームボーイシリーズはPS5のプレイ画面になったりApple TVのリモコンに変身したりと今なお活躍中ですが、初代モデルをビットコインの採掘に活用するYouTuberが現れました。

YouTuberのstacksmashing氏(「ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ」をハックしてDOOMを動かした人)はRaspberry Pi Picoと古いリンクケーブル、および数個の基本的なソフトウェアを使って古いゲームボーイを再利用しています。PicoはゲームボーイとPCの入出力を制御し、ゲームボーイとPicoの間には電圧変換ロジックが使われていますが、ゲームボーイ本体に手は加えられていません。

ゲームボーイのハッシュレート(採掘速度)はおよそ0.8ハッシュ/秒とのこと。最新のマイニングマシンでは1秒間に約100テラハッシュ(100兆ハッシュ/秒)のため、わずか125兆倍しか違いません。

1コインを採掘するだけで数兆年はかかる計算ですが、stacksmashing氏は携帯しながらマイニングできると長所を述べています。「ゲームボーイは単に単三電池を4本使うだけです」と言われると、たしかにグラフックボードへの投資に加えて莫大な電気代がかかるマイニングよりも割が良いのでは……という錯覚に陥りそうです。

意外なデバイスや手法でビットコインを採掘する試みは様々なものがあり、かつては鉛筆と紙で手掘りしたり1960年代のパンチカードコンピュータで挑戦した人(1コインを生成するために宇宙の年齢138億年×約4万倍かかる)もいました。ファミコンやメガドライブがマイニングに参戦しても、今さら驚きはないのかもしれません。

(Source:stacksmashing(YouTube)、Via:MotherBoardEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ハードウェア
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