プロトレーナーによるマンツーマンのダイエット指導をオンラインで提供するWITH Fitnessのウィズカンパニーが1億円調達

プロトレーナーによるマンツーマンのダイエット指導をオンラインで提供するWITH Fitnessのウィズカンパニーが1億円調達

プロトレーナー指導による、マンツーマンのオンライン・パーソナルトレーニングアプリ「WITH Fitness」(ウィズフィットネス)(iOS版)を提供するウィズカンパニーは2月1日、第三者割当増資により約1億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は千葉道場、デライト・ベンチャーズ。

調達した資金は、新たなトレーナーやエンジニアといった人材の獲得、健康経営を実施している企業との連携も見据えたプロダクト開発にあてる。今後は、個人だけでなくジムや健康経営に興味を持つ企業との連携も視野にサービスを拡大する予定とのこと。

WITH Fitnessでは、厳選されたプロトレーナーが、ユーザーの目的や体質に合ったダイエット指導をマンツーマンで提供するというアプリ。徹底管理型のパーソナルトレーニングとしており、ユーザーごとに「今」必要なトレーニングメニューと日々の食事方針を指導するという。

食事の記録については、写真を撮影してアプリにアップロードするだけ、また運動の記録ではトレーナーが組んだメニューを実行するだけで完結する方式を採用。このため、忙しい人でも手間なく簡単に記録を続けられるよう設計しており、さらにこれが報告とシームレスにつながるようにしている。

また、Apple Watchなどのウェアラブルデバイスと連携してアクティビティを自動的に同期する機能も備えており、ユーザーが自身の状況を管理しやすいという。これらアプリの機能をパーソナルトレーニングに特化させることによって、プロのトレーナーによる指導価値がオンラインにおいても目減りしないダイエット経験が得られる。

さらに、好きな時間にZoomを使ったリアルタイムのオンラインレッスンを受講することも可能で、レッスン後には専属トレーナーから専用の運動メニューと食事方針が届くという。

2020年7月設立のウィズカンパニーは、「望む人がずっと理想の身体で生きられる世界を創る」というビジョンを掲げるスタートアップ。オンラインでもプロトレーナーの指導価値が120%で届く体験を目指し、アプリ開発およびサービスの改善を進めているという。

血糖値に基づきリアルタイムでその人だけの減量アドバイスをするSignos、シリーズAで約14.8億円調達

日常的に歩数を数えて心拍数を測り、週に1度体重計に乗って体にどのくらいの変化が起きているかを時折確認する、というのでは効果はあまり期待できない。質量を告げるガラスのオラクルの上に1日に何度か立ってみても、実際には体重は後を追う指標であり、何が起きそうかではなく、何が起きたかを示すものだ。主要な指標の1つとなるのが血糖値だが、減量スタートアップのSignos(シグノス)は、自分の代謝の違いに興味がある人がリアルタイムの血糖値モニタリングに登録したり、健康状態を維持するためのアラートに登録することに期待を寄せている。そして同社の1300万ドル(約14億8000万円)のシリーズAラウンドをリードするという観点から、GVも同様の考えを持っていることが伺える。

基本的な科学は次の通りである。オートミールを1杯食べると血糖値が急上昇する。散歩やランニングをすると血糖値が下がり、体重増加が抑えられる。筆者の体の反応は、異なる日、異なる時間に、異なる種類の食べ物を接種することでさまざまな影響を受けているかもしれないし、自分の体に関する予測不能のあらゆる要素や、自分が何を食べ、その日どうしているかによっても違ってくるかもしれない。重要な点は、筆者の体を例に挙げても意味がないということだ。あなたの場合は違ったものになるだろう。Signosは、継続的に測定することで、人々が各自の健康に必要なデータを手に入れることができると考えている。少なくとも情報を得ることができれば、体に何を入れるべきか、体重を落とすためにどのくらいの頻度で体を動かすかを選択できる。

同社は米国時間11月10日、総額1700万ドル(約19億4000万円)の資金を調達したことを明らかにした。これには1月にCourtside Ventures(コートサイド・ベンチャーズ)、1984 Ventures(1984ベンチャーズ)、Tau Ventures(タウ・ベンチャーズ)がリードした400万ドル(約4億6000万円)のシード資金も含まれる。現在のラウンドはシリーズAで、GVがリードし1300万ドルを調達している。

同社の創業者は、減量の課題にはかなり密接な個人的関係があると筆者に語り、始まりの経緯を概説してくれた。

「私はかなり太りすぎの、肥満気味の子どもとして育ち、10代の前半まではそういう状態でした。それからスポーツを始め、減量し、実質的にまともなアスリートに成長しました。最終的には大学にホッケーをしに行き、NHLでのプレーの誘いを2回受けるまでに至りました」とSignosのCEOであるSharam Fouladgar-Mercer(シャラム・フーラドガー=マーサー)氏は語る。トップレベルのスポーツを経験した後、同氏の体は再び変化し、体重も大幅に増加した。「数年前にはまたかなり太ってしまい、私は何か良いガイダンスはないかと探し求めるようになりました。標準的なアドバイスとして、成人男性の1日のエネルギー摂取量は2500キロカロリーとされていますが、4000~5000キロカロリーを摂取しながら体重を増やしたことのない友人を持つ人も多いでしょう。また、1500キロカロリーの摂取量で体重を減らせない人もいます。そして私の家族が糖尿病と診断されたときに、持続血糖モニタリング(CGM:Continuous Glucose Monitoring)のことを知りました。家族からその仕組みの説明を受けながら、CGMを使って代謝が実際に体重減少にどのように影響するのかを解明したいという思いを抱いたのです」。

手短にいうと、フーラドガー=マーサー氏は会社を設立し、構築に取りかかった。

「すべての人の体に特有の代謝ニーズを可視化しています。以前はカロリー削減やマクロ栄養素の計算、炭水化物の除去にこだわっていましたが、現在では、効果のないダイエットを効果的なプランに変えるために、人々と協働できるようになっています」とフーラドガー=マーサー氏は説明する。「数日から数週間のうちにプランを考案し、最適な体重管理と全体的な健康のために時間をかけて洗練させていくことができます。優秀なアスリートや入念なダイエッターは多くの場合、膨大な量の試行錯誤を重ねて結果を出しますが、それと同じ成果を短期間で実現できます」。

Signosのプラットフォームは、何を食べるか、いつ食べるか、どのようなエクササイズが減量に役立つかといった基本的な質問に対する、パーソナライズされた回答を出すのに役立つ。このシステムの心臓部には、Dexcom(デクスコム)のG6持続血糖モニタリングデバイスが組み込まれている。これは一般的に糖尿病患者に使用されているものだ。Dexcomは戦略的投資家として、Signosの最新の投資ラウンドにも参加している。

ユーザーの血液中のグルコース濃度を数分ごとに測定するハードウェアコンポーネントに加えて、SignosはAIを強化したアプリを開発し、持続的な体重減少を促すためのリアルタイムデータとレコメンデーションを提供する。Signos体験の最初に、ユーザーは自分が食べたものをログに記録し、Signosのプラットフォームが特定の食べ物に対する体の反応を学習できるようにする。一度調整されると、Signosはそのデータを使用して、各ユーザーに最適な食品や、いつ食事を摂るべきか、いつ運動をすれば血糖値が最適な減量範囲内に戻るかなど、個別の栄養アドバイスを提示する。

「このデバイスを10日間、フルタイムで装着します。シャワーを浴びたり、ランニングをしたり、睡眠をとったりしながら、測定を続けます。測定が終わるとビープ音が鳴り、取り外して新しいものと交換するときが来たことを知らせます」とフーラドガー=マーサー氏は説明し、デバイスの性質上、環境に優しい技術という面では、ここしばらく私たちが目にした中でベストな水準には達していないことを認めた。リサイクルも再利用もできない。「これは医療機器であり、廃棄する必要があります」。

持続血糖測定デバイスを装着するには、地元の薬局に立ち寄って、小さな電子吸血鬼を内臓に解き放つだけでは不十分だ。医師がデバイスを処方する必要がある。

「米国では、CGMを取得するために医師の処方箋が必要であり、そのオーダーに対応するために薬局も必要です。私たちはすべてのオペレーションを水面下で行っています。サイトを訪問してくだされば、私たちがプロセス全体をご案内します」とフーラドガー=マーサー氏は続ける。「それを終えると、適切な州で認可された薬局を経由して、あなたの元にすべてが入った箱が届きます。さらに、ダウンロード可能な当社のソフトウェアも必要です」。

このシステムの魔法は、ほぼリアルタイムのモニタリングとアラートシステムにある。夜寝る前にスマートフォンをチェックし、午後1時35分に血糖値が急上昇したことを知っても役に立たない。行動を起こす適切な時期は、血糖値が上昇しているときだと同社は主張する。

「長期にわたってこのようなフィードバックループを即時かつ継続的に行うことで、当社のメンバーが達成しようと試みる健康上の成果を実現することができるのです」とフーラドガー=マーサー氏は強調した。

同社によると、10万人以上の潜在顧客がこのプロダクトの利用開始を待っているという。今回の資金調達により、2022年のどこかの時点で、このプロダクトが全米で利用可能になる見込みである。

画像クレジット:画像クレジット:Signos

原文へ

(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Dragonfly)

ダイエットやボディメイクを栄養バランスの取れた食事でサポートする宅食サービス「マッスルデリ」が2.5億円調達

ダイエットやボディメイクを栄養バランスの取れた食事でサポートする宅食サービス「マッスルデリ」が2.5億円調達

ダイエットやボディメイクを食でサポートするMuscle Deli(マッスルデリ)は7月30日、第三者割当増資や間接金融も含め約2億5000万円の資金調達を発表した。引受先は、三菱UFJキャピタル、個人投資家の竹内真氏(ビジョナル 取締役CTO)など。またCOO(最高執行責任者)の須藤大輔氏およびCXO(最高体験責任者)の山岡大介氏加入による新たな経営体制も明らかにした。

調達した資金は、新サービスの開発、プロモーションおよび組織体制の強化にあてる予定。これにより、健康・栄養を考えた食事領域における新たなビジネス展開に向けた人材採用、商品およびサービスの開発や外部連携を順次開始する。

2016年11月設立のMuscle Deliは、「食が生み出す最高の自分、最高の世界」をビジョンに、2017年5月末よりダイエットやボディメイクを最適な栄養バランスの取れた食事でサポートする宅食ボディメイクフードブランド「マッスルデリ」を提供している。同サービスは、管理栄養士監修の高タンパク低カロリーな食事を冷凍で宅配するサブスクリプション事業という。買い出し・調理・片付け不要のため、マッスルデリを活用することで、誰でも時短かつ手軽に最適な栄養バランスの食生活を実現できるとしている。

Muscle Deliは、近年の健康意識や宅食需要の高まりも踏まえ、最適な栄養バランスを手軽に利用できる「宅食スタートアップ」としてのさらなる成長を目指しており、経営体制・サービス開発、採用強化などに様々な領域の強化を模索し、今回の資金調達・経営体制強化を実現したという。

関連記事
法人向けオンライン飲み会フードボックスのノンピがクラフトビール「よなよなエール」とのコラボ新プラン発表
出張シェフが1食600円台で作り置き、シェアダインが急拡大で「年内に全国展開も視野」
無料「コーヒー診断」で好みのコーヒー豆を届けるサブスク「PostCoffee」運営元が1.5億円を調達
フィンランド発のコーヒーサブスクSlurpとキッチン家電Cuisinartが連携、コーヒーメーカー向け定期便コース開始
低糖質・高タンパクの冷凍弁当宅配「ゴーフード」が総額6000万円のプレシリーズA調達
パン屋さんの課題を冷凍パン技術とITで解決するパンフォーユーが8000万円を調達
キリンが生ビールサブスク「キリン ホームタップ」を本格展開、2021年末の会員数10万人を目指す

カテゴリー:フードテック
タグ:サブスクリプション(用語)食材宅配 / フードデリバリー(用語)食事(用語)食品 / 食料品 / 食材 / 食品加工(用語)ダイエット(用語)Muscle Deli(企業・サービス)資金調達(用語)日本(国・地域)

Pinterestが広告ポリシーを改訂、減量を促す言葉や画像は掲載禁止に

Pinterest(ピンタレスト)は7月1日以降、すべての広告で減量を促進する言葉と画像の掲載を禁止する。これには、減量に関する言葉や画像、減量やダイエット商品の宣伝、特定の体型を理想化または否定するような言葉や画像、BMI(健康状態を示す指標としては不十分なことが多い)を参照することが含まれる。主要なソーシャルメディアの中で、このような姿勢を取ったのはPinterestが初めてだ。

ソーシャルメディアは、それが誕生して以来ずっと、人にとって有害な「美の基準」を助長する役割を担ってきた。「ボディポジティブ」という言葉が、10年前にTumblr(タンブラー)で流行した「シンスポ(thinspo、痩せる努力を鼓舞すること)」に取って代わった今でも、そのトレンドが体重偏重主義を薄いベールで覆い隠していることさえある。例えば、Weight Watchers(ウエイト・ウォッチャーズ)という会社は、2018年に「Wellness that Works(効果のある健康)」を意味する「WW」にブランド名を変更したが、同社のウェブサイトでは会員の減量話の自慢を続けている。減量に関するオンラインコンテンツが善意のものであっても、それは健康的な習慣よりは乱れた食行動の増加を助長することが多く、ウェルネス産業が有害である理由となっている。

Pinterestは、これまでTumblrやFacebook(フェイスブック)などのプラットフォームとも協力してきた全米摂食障害協会(NEDA)の指導と助言を受けて、改訂した広告ポリシーを策定した。米国で新型コロナウイルス感染流行が発生した2020年3月以降、NEDAは摂食障害に悩む人々のための相談窓口にアクセスが増加していることを確認した。Vox(ヴォックス)のRebecca Jennings(レベッカ・ジェニングス)氏が指摘するように、ロックダウン中に人々はさらに多くの時間をオンラインで過ごすようになり、それはつまり、自分自身のことを悪く思わせるコンテンツに触れる機会が増えたことを意味する。TikTok(ティックトック)で有名な16歳の女優Sissy Sheridan(シシー・シェリダン)氏でさえ「私はTikTokをダウンロードする以前は、自分の身体が好きだった」とツイートしている。

画像クレジット:Pinterest

Pinterestの新しい広告ポリシーは、特に他の主要なプラットフォームが追随する前例となれば、明らかな変化をもたらす可能性がある。ソーシャルメディアのプラットフォームには、自社のアプリ上で起こる有害な行為を最小限に抑える責任があるが、新しいポリシーはどこまで影響を与えることができるだろうか? Pinterestの報告によれば「body neutrality(ボディ・ニュートラル)」の検索数は2020年の5倍に増加したという。これは、トレンチコートを着たダイエット文化に過ぎない「body positivity(ボディ・ポジティブ)」運動に代わる考え方だ。しかし、特にTikTokのようなアルゴリズムを駆使したアプリでは、自分の「For You(おすすめ)」ページに表示されるコンテンツを常にコントロールできるわけではない。料理が好きな人であれば、TikTokは料理の動画を表示しようとするが、AIはそれほど賢くないので、プロフィールに「減量」と書かれた料理アカウントをフィルタリングすることができない。Pinterestは最近、TikTokの競合となる独自の機能を導入した。もちろん、Instagram(インスタグラム)は2020年追加された「Reels(リール)」という機能で、TikTokの成功を横取りしようとしている。

Pinterestの広告ポリシー改訂は良いことの始まりであり、他のプラットフォームが追随すれば初めて良い影響を与えることができるものだ。しかし、ソーシャルメディアは我々の文化を反映するものだから「減量」と「健康」は同義ではないと理解する文化的な変化が拡がらないと、広告ポリシーの改訂だけではその力にも限りがある。

関連記事
Pinterestがクリエイター向け動画ファースト機能「アイデアピン」を発表
Instagramのリールが新機能「Insights」でクリエイター待望のオーディエンス分析データ確認が可能に

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Pinterestソーシャルメディア広告ダイエット

画像クレジット:SOPA Images / Contributor / Getty Images

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)