Google マップから新幹線や特急列車の予約が可能に、経路検索の結果からJR東日本の切符販売サイト「えきねっと」に遷移

Google マップから新幹線や特急列車の予約が可能に、経路検索の結果からJR東日本の切符販売サイト「えきねっと」に即座に遷移

東日本旅客鉄道(JR東日本)は3月29日、切符販売サイト「えきねっと」とGoogle マップが連携開始したことを発表した。JR東日本エリアで完結するルートであれば、Google マップで経路検索したのち即座にえきねっとに遷移し、新幹線や特急券の予約が行なえる。

えきねっとは、JR東日本が提供する切符購入や指定席の予約が行えるオンラインサービス。今回の連携により、Google マップにおいてJR東日本エリアで完結したルートを検索した際に、えきねっとへのリンクが表示されるようになった。これを経由すれば表示されたルートを保持したままえきねっとに遷移できるため、スムーズに必要な新幹線・特急券の座席予約を含めた切符購入が可能となる。

予約可能期間は1カ月+1週間後までの乗車分。予約可能時間は5時~翌日1時50分まで(23時50分~0時10分を除く)。条件として、えきねっとへの会員登録とログインが必要。

注意事項として、現在は福島県沖地震により東北新幹線の一部区間で運転を見合わせているため、 Google マップで案内された経路でもえきねっとでの購入ができない区間がある。また、えきねっとは発着経由情報から利用時間の短い列車を案内するため、検索時の条件などによっては検索結果と別の列車が案内される場合がある。

2018年、ライブチケットの「完売」は過去のものになった

[著者:Jesse Lawrence]
メディアと技術分野に20年間携わる。TicketIQ設立以前は、MediaMathとIACに務めていた。作家としての活動も開始した。

2018年に囁かれた都市伝説のなかでも、ライブイベントに群がるファンたちを最高に喜ばせたのは、「完売」は嘘だという話だろう。実際、チケット業界は新しいテクノロジーへの移行を果たし、これまで見えていなかったものが見えるようになって、大きな犠牲者が現れた。「完売」だ。

2018年、スポーツ界で完売の嘘が明らかになった例として、ワシントンD.C.の事件がもっとも人々の目を引いた。

これを最初に伝えたのはワシントンポスト紙だ。NFLのプロフットボールチーム、ワシントン・レッドスキンズは、10年分にもおよぶシーズンチケットのキャンセル待ちリストを、昨年の6月に正式に廃止した。一時は20万人分にものぼったこのリストだが、レッドスキンズの今のチケットの需要は、リギンズとサイズマンがいたころの黄金時代とは違い、バラ色ではなくなっていた。そこで2018年、レッドスキンズは、これまでにない方法でチケットを1枚1枚売ることにした。条件によっては、二次流通市場も利用した。

もうひとつ目立ったのが、NBAのプロバスケットボールチーム、ゴールデンステート・ウォリアーズの変化だ。レギュラーシーズンのチケットを100パーセント販売していたはずなのに、NBAファイナル第1戦のチケットが、試合直前に数百枚余っていたというのだ。

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直前情報:NBAファイナル第1戦は完売していない。ウォリアーズでは数百席が売れ残っている。上階でほぼ300席、下階で100席が、試合開始15分前に正規チケット販売所で売られている。

レッドスキンズとウォリアーズがスポーツ界での完売時代に別れを告げたのと同時に、テイラー・スウィフトの「レピュテーション」ツアーでも、同じことが音楽業界で引き起こされた。12月の初旬に終了し、アメリカ国内では史上最高の売り上げを記録したレピュテーション・ツアーだったが、チケットが売れ残っていた公演も数多くあったと酷評する記事が出回った。皮肉なことに、それはまさに、彼女の記録的成功のもっとも重要な点を示している。つまり、まだ余裕があったということだ。

チケット需要が落ちたというよりは、このような大人気のイベントのチケットが売れ残るのは、最近のチケット業界の傾向が招いた結果だと言える。それは、ファンが欲しがっているときに、チケットを確実に押さえておくという考え方だ。インターネットでチケットを買ったことのある人なら、チケットの購買がいちばん活発になるのは、本番の数日前や数時間前であることを知っているだろう。

インターネット以前にも、この土壇場のチケット販売はあったが、それは地域のブローカーが仕切る街角の販売店がもっぱら行っていた。20世紀のほぼ全般にわたり、この流通市場の運営は、チケットの仲買人が安心して外部委託できる仕事だった。ところが、地域的な制限がなく、リアルタイムで行われるインターネット販売では、サプライチェーンから解放された仲介業者は莫大な利益を得られるようになり、彼らの安心度は劇的に変化した。そしてそれは、最悪とまではいかなくとも、最悪に準ずる製品カテゴリーを生み出してしまった。

ライブイベントに普遍的な人気があったからこそ、製品としてのチケット販売は、ペット用品のドットコム企業Pets.comと共倒れにならずに済んだ。その代わり、スポーツチームやアーティストやプロモーターは、インターネットの破壊力を知らしめる宣伝役となった。この状況でもチケット仲介業者は、イベントの数週間前、数日前、または数時間前、販売窓口に「完売」の札を出すだけでよかった。しかし、そうした窓口は減り始めている。

写真:Getty Images

なぜそうなったのかを知るには、インターネットが普及し始めた時期を理解することが重要だ。スポーツチームはシーズンチケットで商売をしていた。アーティストやプロモーターはレコードの売り上げで稼いでいた。土壇場の「オンデマンド」のチケット販売は、あまり重要ではなかったのだ。ところがインターネットは、チケットの流通というニッチな市場を、ピーク時で100億から150億ドル規模の製品カテゴリーに化けさせた。これは、その主体である正規のチケット販売市場の2倍から3倍の額に相当する。

この常時接続の市場で戦うために、チケット販売テクノロジーは過去10年で、数十億ドル規模の投資を受けている。その目標は、もっとウェブとの親和性を持たせることだ。この2年の間に、Ticketmaster、SeatGeek、Eventbriteは、StubHubのようにFacebookやYouTubeなどの場所でのチケット販売を容易にする「オープン・プラットフォーム」を発表している。

昨年1月には、TicketmasterとNFLは、初めてのプラットフォーム契約を新規に結んだと発表した。これにより、チームとリーグは、独自のチケット配布エコシステムを構築できるようになった。インターネットでチケットを販売する最大の目的は、StubHubや私の会社TichetIQのように、新しいチケット市場でファンに直接販売できるチャンネルになることだ。

写真:AP Photo/Jeff Chiu

しかし、完売というものをなくすための技術を単独で信頼する前に、完売をなくせば、チケット代は法外な値段になり、ファンの関心を集めるための競争が激化する危険性についても考えておくべきだ。特別ではないイベントで人々を家から連れ出すことはますます困難になるのは確実だが、それとは逆の傾向を示すように、経験経済は堅調に成長している。

2017年12月のMcKinseyの記事によれば、ミレニアル世代は、X世代に比べて60パーセントも多くライブイベントに出費しているという。すべては本物の人間関係を求めてのことだが、ソーシャルメディアの目新しいコンテンツを求めてもいる。とくに、レピュテーション・ツアーでは、チケット流通市場での公演直前のチケット価格は、1989年のツアーに比べて35パーセントも安くなっている。つまり、当日券がこれまでになく安価になったているのだ。

レッドスキンズの場合は、2018年のシーズンは、チケットの売り上げという面では期待どおりにはならなかったが、今後数年間は成功させる算段でいる。新しくなったスタジアムのおかげで、または優勝のチャンスが見えてきたおかげで需要は跳ね上がり、彼らは直接の利益を、しかもかなりの利益をあげられるはずだ。ちなみに、彼らが儲かると見込んだ理由については、Financial Timesの記事にこう書かれていた。テイラー・スウィフトのレピュテーション・ツアーの1回の公演ごとの売り上げが14億ドル(約1520億円)増加したが、これにはレッドスキンズのホームであるFedEx Fieldで7月に開催された2回の公演も含まれていたと。

アルバム「レピュテーション」の6曲目『ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ~私にこんなマネ、させるなんて』では、テイラー・スウィフトは過去の「ゲーム」や「傾いたステージ」や「不公平」への報復について歌っている。それを、彼女のアーティストとして、また商売人としての宣言と捉えると、もう好い人ではいたくないと言っていることだとわかる。また、仲の悪いことで知られるアーティスト、カニエ・ウェストに軽く一撃をお見舞いした上で、ほぼ20年間も顧客に不満を与えてきた旧体質のチケット市場に別れを告げているようにも聞こえる。

レピュテーション・ツアーの記録を達成するために彼女はファンを売り渡したという批判はあるものの、この販売モデルは、今後数年間にもっともっと売れるようになることを示している。彼女がファンに「購入」や「いいね」や「見る」を強制してチケット購入の列に並ばせたことをどう感じるかは別として、チケット市場全体にとっては、これはよいニュースだ。それは、彼女が決定権を握ったということだからだ。

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)

ReplyBuyがスポーツとエンターテイメント市場にAIコンシェルジェを提供

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あなたが高校生であろうとNFLのチームオーナーであろうと、誰もがSMS(テキスト)を使っている。1st and Future competitionのファイナリストであるReplyBuyは、SMSを使ってスポーツイベントの購入ができるようにしようとしている。1st and FutureはNFL、スタンフォード大のビジネス大学院 、TechCrunchの共催によるスポーツ中心のスタートアップコンペティションだ。

ReplyBuyの現在のバージョンは、以下のように動作する – 同社が、すべてのサンフランシスコ49ersファンにSMSメッセージを送り、1番早く「Buy Now」と返信したものがそのチケットを購入する。現在、同社はReplyBuy.aiの立ち上げに伴って、プラットフォームをとても有用なものにしようとしている。

実際には、ReplyBuyはスポーツとエンターテイメント業界に人工知能を導入しようとしている。ReplyBuy.aiと呼ばれているのは、ユーザーがメジャーイベントのチケットに手が届き易くするように助ける、AIによるコンシェルジェサービスである。

チケットが入手可能なときに、ただお知らせを受け取るだけでなく、ユーザーはどのイベントに対してもチケット購入のリクエストをメッセージで送ることができる;チャットボットは「チケットは何枚必要ですか?」とか「希望購入価格帯は幾らですか?」といった追加質問をしてくる。そのやりとりを元に、システムは自動的にあなたのためにチケットを購入し、即座にSMSメッセージとして送信してくるのだ。

ReplyBuyのサービスを使う顧客リストに含まれるのはNFL、NBA、NHLそしてMLSのトップチームだけでなく、UCLAやアリゾナ大学のような主要大学も何校も含まれている。現在の全登録チームリストは同社のウェブサイト上で確認できる。

ReplyBuyは、ReplyBuy.ai体験を単にチケットを購入する以上のものに強化する計画をしている。CEOのJosh ManleyもTechCrunchに対して、将来的にはReplyBuy.aiはSMSを通してだけではなく、チャット機能を持つアプリや、iMessageやFacebook Messengerなどのメッセージベースのサービス、そしてAmazon EchoなどのIoTデバイスに統合できるように強化していきたいと語った。

同社が設立された2011年以来、彼らは265万ドルを調達してきた。また最近同社は、Sports Business Awardsの主催する「Best in Mobile Fan Experience」アワードにノミネートされた、またTicketing Technology Awardsでも「Move to Mobile」部門と「Product Innovation」部門にノミネートされている。

2016年2月6日にカリフォルニア州パロアルトにあるスタンフォード大学の第一及び未来のイベント。TechCrunchのためのマックス・モースのフォト

私たちは、TechCrunchイベントの同窓生がそれぞれの業界で輝きを放つことを見られることに興奮している、そして来るDisrupt London 2016のStartup Battlefieldでどのような次世代スタートアップ群を見られるのかが待ちきれない思いだ。Battlefield参加申し込みは現在受付中で10月5日が〆切である、もしあなたの会社が応募資格を満たしているなら、Battlefieldにはここから申請することができる

Disrupt London 2016は12月5-6日に 、ロンドンのCopper Box Arenaで開催される。素晴らしいイノベーター、投資家、そしてハイテク愛好家たちに会える日が待ちきれない。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)