大統領選挙当日に「家にいなさい」と投票を止めさせようとするロボコールをFBIとニューヨーク司法長官室が捜査中

米国人に「安全のために家にいるように」と促すロボコールの迷惑電話が、有権者に対する抑圧の懸念があるとして、FBIとニューヨーク州司法長官の関心を招いている。

その短いメッセージは具体的に大統領選挙に言及していないが、ニューヨークの司法長官であるLetitia James(レティシア・ジェームズ)氏は捜査の立ち上げに駆られた。ジェームズ氏は米国時間11月3日に、州司法長官事務所が有権者がそのロボコールを受けているという申し立てを積極的に調べていると発表した。

ジェームズ氏は11月3日の声明で 「投票は私たちの民主主義の基礎である。有権者の投票権行使を妨げる試みは人びとを弱気にし、不穏であり、不正である」と述べた。

またジェームズ氏は、このような電話は違法であり許されないと述べている。

FBIはTechCrunchに、ロボコールの報告があることは承知していると語ったが、連邦捜査局は、ロボコールを捜査中かどうかに関しては触れなかった。しかしAP通信によると、国土安全保障省の高官が11月3日に記者たちに対して、FBIはその投票妨害電話を捜査中だという。

FBIはTechCrunchに対して「なおFBIは、地元の選挙関連係官からの選挙関連および投票関連の情報はすべて、真偽を検証するよう国民に勧奨している」と述べている。

ジェームズ氏からの発表の前に、ニューヨーク司法長官事務所は今週初めに召喚状を出し、偽情報を拡散しているとされるこれらのロボコールの発信源を捜査した。悪質な偽情報を受け取ったり、投票所で問題に遭遇したニューヨークの有権者は、彼女のオフィスのElection Protection Hotline(選挙保護ホットライン)1-800-771-7755にコンタクトできる。

続けてジェームズ氏「すべての有権者が、嫌がらせや強制や脅しにあうことなく、基本的な権利である投票権を行使できなければならない。私たちの国には自由で公正な選挙の伝統があり、それは今回の選挙でも変わらない。有権者には安全な投票が確保されるべきであり、一抹の不安もなく投票の基本的権利を行使できるべきである。私たちは、すべての州の指導者たちとともに、みなさんの投票権の保護に全力を注いでいる。そしてその権利の妨害を試みる者はすべて、法の完全かつ最大の適用により責任を問われることになる」と述べている。

2020年10月、米国司法省はWilliam P. Barr(ウィリアム・P・バー)司法長官が召集した省庁間作業部会が、違法なロボコールを取り締まる取り組みに関する報告書を議会に提出したと発表した。その報告書は司法省の取り組みとして、2020年1月に提出された、米国のVoIP企業と連邦取引委員会および連邦通信委員会に違法なロボコールの取締りを求める2つの民事訴訟を記述している。しかしこれらの努力と、ロボコールの一時的部分的な減少にも関わらず、大統領選挙と新型コロナウイルスパンデミックが再びロボコールの急増を招いている。

カテゴリー:セキュリティ
タグ:米国大統領選挙ロボコール

画像クレジット:

原文へ

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ロボコール遮断法案にトランプ大統領が署名

2019年12月31日、「Pallone-Thrune TRACED」法に大統領が署名した。ロボコールの背後にいる悪い輩を追い詰める超党派の法律だ。ワシントンで物事を動かすことはまだ可能なのだ!

TechCrunchは何度もTRACED法を取り上げてきた。ロボコールは大変迷惑なだけでなく、ハイテクがもたらす脅威でもある。巧妙なターゲティングと「なりすまし」の技術を用い、スキャマー(詐欺を働く者)は何百万もの電話をかける。電話の受け手をイライラさせるだけならいいが、最悪の場合受け手の隙につけこむ。

新しい法律がロボコールを一晩で一掃できるわけではないが、規制当局が行使できる手段は増える。筆者は12月初め、法案の条項を要約した

  • ロボコール迷惑行為に対するFCC(米通信委員会)の提訴期限を延長し、罰金を増額する
  • FCCはスパムコールとスパムテキストから消費者を守るための規則を作る(すでに着手)
  • FCCはロボコール対策に関する年報を作りFCC推奨の法案を作成する
  • 発信者電話番号の詐称を防止するためにSTIR/SHAKENフレームワーク(発信者電話番号の詐称を防ぐ技術)の適切な導入スケジュールを策定する
  • キャリアが上記サービスに課金できないようにし、合理的な範囲の錯誤による責任からキャリアを保護する
  • 司法長官は犯行者の訴追のために多省庁にまたがるタスクフォースを召集する
  • 司法省は犯行者を訴追できる
  • 確実に規則を機能させ、関連団体からフィードバックが集まるようにするために、限定的または包括的な調査を行う

FCCのAjit Pai(アジト・パイ)会長は、声明で賞賛の意を表明した。

議会が、違法ロボコールや発信者IDのなりすましと戦うために超党派で動いたことを称賛する。そして、この法律によって追加の手段と柔軟性が与えられることについて、大統領と議会に感謝する。具体的には、提訴期限が長くなったため、より長期間当局がスキャマーを追跡できることを嬉しく思う。従来必要とされた、厳罰を課す前の違法ロボコーラーへの警告義務の削除も歓迎する。

また、詐欺やなりすましのロボコールに煩わされていることを常に喚起してくれた米国民に感謝する。ロボコールや悪意のあるなりすましの攻撃に立ち向かう我々の絶え間ない努力を後押ししているのは彼らの声だ。

FCCにできることは限られており、この1億2000万ドル(約130億円)といった巨額の罰金でさえ、悪名高い業界にはほとんど影響を与えていない。「ティースプーンで海水を全てすくおうとしているようなものだ」と、当時のJessica Rosenworcel(ジェシカ・ローゼンウォルセル)コミッショナーは述べた。

TRACED法が大きなスプーン以上のものになることを願う。規制当局と通信業界が体制を新たに整え、実際に問​​題に取り組む長いプロセスが始まる。実際に被害が減ったことを確認するには数カ月以上かかるかもしれないが、少なくとも具体的に対策が取られ始めた。

画像クレジット:Getty Images

参考:米下院と上院が迷惑電話のロボコール対策法案で合意、早急の制定目指す

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

米下院と上院が迷惑電話のロボコール対策法案で合意、早急の制定目指す

政争が展開されているこの時代に、主張に違いにがあるにもかかわらず全ての人を悩ましている問題に国として結束できるというのは素晴らしい。もちろん、私が話しているのは迷惑電話のロボコールのことだ。米国の下院と上院は党派の違いを超えて、この煩わしい問題に対応する法律に共に取り組もうとしている。

ロボコール業者にかなりの罰金を科したり、新たなロボコール対策基準を導入する計画を通信会社から引き出したりといった、FCC(米通信委員会)の取り組みにもかかわらず、米国の電話の半分はいまだに自動音声や詐欺目的のものだ。

もし当局の手に負えないのであれば、最終的に必要なのは立法ということになる。そしておそらく議員たちもロボコールに悩まされていて、このため早急に立法すべきと考えるというのはあり得ることだ。

議会の常として、この問題を解決するための内容を競うような2つの法案バージョンがあり、その両方とも今年初めに議会を通過した。そしていま、この件を扱う委員会のリーダーたちは、法案の統一バージョンを通すことになる「原則的合意」を発表した。

法案「Pallone-Thune TRACED Act」には、この案の提唱者であるPallone議員(民主党、ニュージャージー州選出)とJohn Thune議員(共和党、サウスダコタ州選出)の名前、それからTelephone Robocall Abuse Criminal Enforcement and Deterrenceの頭文字が入っている。

「我々の合意では、消費者に課金することなく、電話を確かめ、しっかりとした透明性のある方法でロボコールをブロックすることを通信業者に求めている。合意ではまた、FCCや法執行機関がスキャマーを追跡することを認めている」とPallone議員は合意に伴う声明文で述べた。

法案の文言は数日内に確定し、急いで制定される見込みだ。一方、FCCは通信会社がネットワークで実行できる詐欺対策のSHAKEN/STIRを実際に履行するのを辛抱強く待ち続けている。もし実行に移さなければ最終的には相応の処置をとると繰り返し警告している。6月の案では米国外からのロボコールのブロックを認めること明らかにしたが、それに伴う費用については言及しなかった。幸いにも、上記の法案では、消費者がこのサービスに伴う費用を負担することはないとされている。

画像クレジット:Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

米通信キャリアが協力して「ロボコール」対策を約束、ただし期限は未定

米国の最大手4社(AT&T、Sprint、T-Mobile、Verizon)を含む通信キャリア12社は、一致協力してロボコール(自動勧誘電話)の防止に努めることを確約した。

米国時間8月22日に発表された声明は、51人の州検事総長が通信大手各社に対して、発信者番号偽装を防止するための暗号化を含むロボコール対策技術を導入するよう申し入れたのを受けたものだ。STIR/SHAKENと呼ばれるそのシステムは、全利用者の電話番号に一意のデジタルシグニチャーを設定し、それを通信ネットワークと照合することによって発信者が本物であることを検証する。通信会社はほぼ瞬時に通話を認証して受信者に繋ぐ。

ロボコールは違法だが、数十億ドル規模の産業でもある。そのほとんどが自動化されており、ロボットがダイヤルし、発信者の市外局番を偽装して疑うことを知らない犠牲者に電話を取らせようとする(訳注:米国の携帯電話番号は一般電話と同じ市外局番を使用している)。ロボコールはしばしば、必要のない商品を売りつけようとする。ひどいものは騙して現金を奪おうとする。

STIR/SHAKENにはほとんどのロボコールを追放することが期待されている。システムは本物の通話を検証し、毎年数十億回発信されている違法な偽装ロボコールを排除するはずだ。

現在までに、AT&TとComcastが新しい反ロボコールシステムをテストしており、AT&TとT-Mobileも協力して新技術を使用してロボコールと戦っている。しかし、システムが最大の効果を発揮するのは、全通信キャリアがテクノロジーを導入したときであり、そうすることによってネットワークを横断する通話のチェックも可能になる。Verizon(TechCrunchの親会社)、Sprintをはじめとする通信最大手が参加することによって、この協力体制がロボコールを劇的に減らすことを検事総長らは期待している。

CenturyLink、Charter、およびU.S. Cellularも協定に参加した。

ただし気になる点もある。期限は設定されておらず、各キャリアは新技術の導入にいくら時間をかけてもよい。これは、早急の改善を求める人々にとっていい知らせではないかもしれない。すでに全主要キャリアが新しい反ロボコールシステムのテストを進めているが、全米の利用者に向けてサービスを提供する正確な時期を公表しているところはほとんどない。

ワシントンポスト紙は木曜日の発表に先駆けてこのニュースを最初に報じた

今回の発表の数週間前、連邦取引委員会(FCC)と司法省が協力して、延べ10億回以上の違法ロボコールを発信した個人および会社に対して100件近くの法的措置をとった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米連邦通信委員会が海外からのロボコールを摘発可能にする法案を提出

FCC(連邦通信委員会)と議会は、ロボコール(自動発信勧誘電話)を絶滅させる(と期待される)法案を検討しているが、とりあえず役立つ短期的なソリューションもある。つい数週間前に提出されたFCCの新しい提案は、海外からの発信やその他の方法で法の目をかいくぐる詐欺業者を摘発できるようにする。

このルールは厳密には新しいものではなく、昨年成立したRay Baum法に続くもので、中でもTruth in Caller ID(番号通知の真実性)法の強化がポイントだ。

従来後者の法律は、電話番号の詐称というロボコールを容易にする手段を禁止しているが、これまでは国内から発信されたものだけが対象だった。その結果、多くの詐欺業者が海外からの通話を利用した。Ray Baum法は規則を修正して、海外からの通話やVoIPなど最新の通信基盤を利用するロボコールを禁止した。

しかし、行為を違法にするだけではFCCが犯罪者を摘発できることにはならない。新法の違反者を見つけて取り締まる方法を規定する公式な規則がなければ、効力を発揮しない。今回の新しい規則はそのためにある。

FCCの、アジット・パイ委員長による提案は、今週中に公開され、8月1日にFCCの公開会議で投票される。採用されれば、米国内だけでなく海外のロボコール業者を摘発できるようになる。

もちろん外国の、しかも決して協力的でない詐欺集団を捕まえることは、国内業者を捕えて罰するのとはまったく異なる。記者からの質問に答えたFCC担当者によると、業者のやり方は非常にに複雑であり、複数のダミー会社や巧妙な抜け道を駆使しているという(FTCも同様の問題に直面している)。

関連記事:FCC、ロボコール業者に罰金1億2000万ドルを科すも「海をスプーンで空っぽにするようなもの」

しかし、多くのロボコール業者は米国当局の捜査対象ではないという仮定のもとに行動してきた。ひとたび免責ではなくなれば、危険を冒して事業を続けるのをやめて、別のことを始める業者もいるだろう。

より長期的な解決策を実現するために、通信業者らはロボコールを実質的にブロックする新システムの準備を進めている。ただし、デフォルトでは有効にしない、あるいは料金がかかるかもしれないなどの懸念は残されている。木曜日(米国時間7/11)には業界の現状と意向を知るための会議が行われる予定だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

FTCと米司法省が自動発信の勧誘電話スパム「ロボコール」に厳罰

米政府はインターネットを利用して勧誘電話を無差別に発信するロボコーラーに対して厳しく臨んでいる。膨大なスパム通話をかけていた疑いがある会社、個人に対し100件近い法的措置が取られた。

これはOperation Call It Quits(これで止めろ作戦)と名付けられ、FTC(連邦通信委員会)は4件(うち2件は司法省が代理)の訴追を行い、3件については和解した。こうした会社や個人は10億回以上の違法なロボコールを発信していたとされる

州政府と地方自治体のいくつかも同様の措置を取ったと発表している。

毎年、何十億回ものロボコールにより大勢の消費者が電話を取らされている。迷惑くらいで済めばまだいいが、金を騙し取られたりインチキ商品を買わされたりする被害者も多数出ている。これまでのところFTCはロボーコーラーに総額2億ドルの罰金を課しているが、執行力の不足により、実際に徴収できたのはわずか6790ドル、0.01%に過ぎない

しかし今回の新たな作戦により、FTCはロボコーラー業界に強い警告のメッセージを送った。

FTCの消費者保護局の責任者、Andrew Smith氏は「(ロボコーラーに)米国人は我慢の限界に来ている。司法省と共同してこうした違法行為を一掃することはFTCの法執行において高い優先順位にある」と述べた。

FTCは5月にも数十億回のスパム通話を発信したロボーコーラー4社に対して今回同様の厳しい措置を取っている。FTCによればこれまでに摘発された業者は145社に上るという。

FTCは「クレジットカード金利を低くすることができる」と消費者に対してウソをついていた会社を含め、いくつかのロボコールを廃止に追い込んだ。これらの業者をターゲットとするに当たっては内容の悪質さを判斷した。他の件も不正な方法で金儲けを企んだ容疑だという。

Lifewatchも取り締まりの対象に含まれている。同社は医療アラートシステムを消費者に売り込んでいたが、FTCでは受信者に受話器を取らせるために発信者の身元情報を偽造していた疑いがあるとしている。同社は2530万ドルの制裁金を支払う条件で和解した。Redwood Scientificの和解金は1820万ドルだが、現在相手側の経済状態により支払われていない。FTCによれば歯科医療関係の商品を「消費者に誤信を与えるような方法で」マーケティングしていた。

ロボコールの流行はまずテレコムやインターネットを管轄するFCC(連邦通信委員会)の注意を引いた。先月FCCは電話キャリアが現在より容易にロボコールをブロックできるようにする新規則を提案した。ロボコールから自衛する方法についてはこちらの記事(英語)で詳しく紹介している。

画像:Getty Images

【Japan編集部追記】上のリンク先記事でWhittacker記者はキャリアや公的な消費者保護機関に連絡するほか、ブロックアプリを使う(アプリ自身がプライバシー情報リークの原因になる可能性がある)、デバイスの設定でブロック機能を使う(モグラ叩きになる)などを勧めている。日本でもインターネット電話の普及とともにロボコールが問題となっているが、上記記事程度の対策以外に決め手がないようだ。

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

米連邦通信委が迷惑電話ブロックのデフォルト設定案を可決

FCC(米連邦通信委員会)は先週の一般公開された会合で、ロボコール(迷惑電話)対策の案を可決した。しかしこの対策は、ひどくいらつかせるロボコールを減少させるかもしれないし、減少させないかもしれない。そして無料ではないかもしれない。従って、これはシンプルとは程遠く消費者をかなり苛立たせる問題の解決に向けたスタートにすぎない。

過去2年間、ロボコール問題は大きくなるばかりで、この問題に対処するために今とれる方策はいくつかあるが、それらは根本的な解決策にはならないし、ユーザーが利用するプランや通信会社で使えるとは限らない。

スキャムコールが国中で展開されているという事態に迅速に対応していないという批判を受け、FCCの対応は政府当局としてはかなり早いものとなった。ロボコール対策としては主に2つのパートがあり、そのうちの1つが委員会のミーティングで承認された。

1つめの策は、委員会のAjit Pai委員長が先月に正式に提案していて、通信キャリアをつつく程度のものだが実行されれば役に立つはずだ。

通信キャリアはロボコールがユーザーの端末に届く前にロボコールを感知してブロックするツールを適用することができる。可能性は低いが、そうしたサービスを利用するのを好まないユーザーもいるかもしれない。そして通信キャリアはロボコールをデフォルトでブロックすることが既存のFCCの規則で禁じられているかもしれないと懸念していたと主張していた。

FCCは以前、これには規則は当てはまらず、キャリアは皆がこうしたブロッキングサービスを利用できるようにすべきと話していたが、通信キャリアは難色を示していた。承認された規則規定は基本的にキャリアにそうした行為を明確に許可し、実際には消費者にブロッキングのスキームの利用を選択するよう促している。

それはよいことだ。しかしはっきりさせておくと、水曜日の動きによって通信キャリアが絶対に何かをしなければならないわけではなく、通信キャリアがそうしたサービスで課金することを防ぐわけでもない。実際、Sprint、AT&T、Verizonはそうした動きをとっている。(TechCrunchはVerizon Mediaが所有しているが、これはこの記事には影響していない)

コミッショナーのStarks氏は案の承認に伴う声明で、キャリアが違反することがないか、FCCがこのポリシーの実行を注意深く監視する、と述べている。

私の希望としては、こうしたツールがいかに作用するか、アイテム(すなわち提案への彼の付加)について貴重なフィードバックを得られればいい。課金された場合のその額、コールブロッキングツールのさまざまなカテゴリーの効果、コールブロッキングツールを利用できる状態の人における利用者数の評価など、コールブロッキングの解決策が有効かどうかを今後分析することになる。

2つめの策はまだ温められている段階で、既存のものは多かれ少なれ通信キャリアが対策を促進しないことがないようFCCの脅しのようなものだ。業界はSTIR/SHAKEN(Secure Telephony Identity Revisited/KENsを使ったSecure Handling of Asserted information)と呼ばれるユニバーサルのcaller IDシステムのようなものをまとめているが、展開はかなりゆっくりだ。昨年後半にPai委員長は、もし通信キャリアが2019年末までに行動に移さなければ、FCCは強制措置を取らざるを得なくなる、と語っていた。

なぜ委員会が単に最初から強制措置を取らなかったのか、と誰しも思うところだろうし、それは一部のコミッショナーや他の人も抱いた疑問だ。いぜれにせよ、脅しがあり、それが通信キャリアに行動を促した。通信キャリアはテストを展開してきた。しかし、STIR/SHAKENに基づくロボコール対策システムを展開しているところはまだない。

Pai委員長はこうしたシステムに関連して、「我々(FCC)は消費者にコストが転化されるとは思っていない」と語り、ユーザーが利用している通信キャリアが、料金を伴うロボコールブロックシステムにユーザーを加入させることはないようだ。しかし通信会社の悪質さと貪欲さを少なく見積もってはいけない。新規契約者にこのサービスがラインアイテムとして追加されていても驚きではない。請求書をよく見た方がいい。

イメージクレジット: Farknot_Architect / Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)