完全招待制のプロ人材マッチングサービス「WUUZY」が2500万円を調達、正式リリースも発表

完全招待制のプロ人材マッチングサービス「WUUZY」が2500万円を調達、正式リリースも発表

「プロ人材」に特化した完全招待制のマッチングサービス「WUUZY」(ウージー)を提供するWUUZYは3月1日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による2500万円の資金調達を実施を発表した。引受先はbasepartners。累計資金調達額は約3000万円となった。また同日、WUUZYを正式リリースした。

調達した資金は、組織拡充およびプロダクトの開発にあてる。

同社によると、プロ人材の活用という選択肢はポピュラーになっており、現在では「何を任せたら良いのか?」「誰が適切なのか?」といったマッチングの精度に関心が集まっていると考えているそうだ。

そこで、AIを活用した「マッチングアルゴリズム」をはじめ、「プロ人材のリファラル関係から信頼を担保する仕組み」など、プロ人材の持つ強みと企業の課題を適切に結びつけるプロダクトを開発していくとしている。

完全招待制のプロ人材マッチングサービス「WUUZY」が2500万円を調達、正式リリースも発表

WUUZYは、「優秀な人材が欲しいけど、正社員じゃなくてよい」「ジョブ型時代というけど、誰に頼めばいいかわかからない」といった悩みを解決するために生まれたサービス。

また同社によると、WUUZYは人材マッチングではなく、「ソリューションマッチング型」サービスという。企業へのヒアリングの基、課題の因数分解を独自の方法で行っているそうだ。WUUZYにはあらかじめ「9つのパッケージ」(ソリューション)を用意しており、課題とパッケージのマッチングを行うことで、そこに紐づくプロ人材を紹介している。

完全招待制のプロ人材マッチングサービス「WUUZY」が2500万円を調達、正式リリースも発表

WUUZYには、様々な領域のプロ人材が「完全招待制」によって200名以上登録。WUUZYへの新規登録は、既存登録者からの招待がないと行えない。登録時は、招待主からのリファラルとして推薦文が必要で、経歴書では伝わらない信頼を担保しているそうだ。

また企業に対する支援を、オンラインで実施することに特化しており、これにより「時間」や「場所」を気にすることなく「安価」に活用できるという。

多くの企業が副業を解禁している中、「副業人材の数が多くて誰に頼めばいいかわからない」という現状に対して、プロ人材に特化したジョブ型マッチングサービスを展開し、企業の成長を支援するとしている。

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注目の副業系サービスをまとめた「副業系サービスカオスマップ2020年版」が公開

ギグワーク・副業系サービスをまとめた「副業系サービスカオスマップ2020年版」が公開

副業したい人と企業をつなげるサービス「シューマツワーカー」を運営するシューマツワーカーは12月25日、「副業系サービスカオスマップ」2020年版を公開した。

2019年版と比較すると、「副業社員型」「ギグワーク」「配信・発信型」のサービスが増加傾向にあり、総じて、新型コロナウイルスの影響によると思われる変化が多い点が見てとれるという。

  • 「地方×副業」に注目が集まる:テレワークの一般化が進み「東京に住む必要性」が下がったこと、地方企業のDXニーズが急増したことの2点により、地方企業での副業に注目が集まった。また、各自治体が「関係人口」を目標指標としたことにより、今後さらにこの傾向は大きくなると予想。総務省によると、「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々を指すという
  • 大企業や自治体の副業人材公募の影響:大企業や自治体による副業人材公募が話題となったことで、企業の人出不足に対する打ち手として「副業社員」が今後より一般化し、副業社員市場(副業社員型サービス)のさらなる盛り上がりが予想される
  • 「ギグワーク」の浸透:感染予防のため、フードデリバリーのニーズが急増。同時に「ギグワーク」(単発雇用)というキーワードが浸透した。ギグワークの副業も、2019年は飲食店バイトが中心だったが、2020年はデリバリー・倉庫内作業の副業に変化
  • 「エンタメ×副業」の可能性:家にいる時間が増えたことによりエンタメコンテンツ需要が増加し、ライブ配信系サービスなどの「配信・発信型」は2019年よりさらに盛り上がりを見せた。芸能人のYouTubeやTikTok参入などもあり、個人が配信・発信するプラットフォームは、今後より市場が大きくなることが見込まれる

2016年9月設立のシューマツワーカーは、2017年7月の正式リリース以来、IT人材不足の課題をかかえる企業に対し1200案件以上の副業社員のマッチングを行なってきた。ウェブ業界における経験が豊富なエンジニアやデザイナー・マーケターが多数登録しており、各企業のニーズにあった優秀な副業社員を提案できるとしている。

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副業プラットフォーム「Kasooku」が約1.9億円調達、マッチング件数は5000件突破

副業募集プラットフォーム「Kasooku(カソーク)」を運営するドゥーファは4月30日、複数の投資家を引受先とした第三者割当増資と日本政策金融公庫からの融資により総額で約1.9億円を調達したことを明らかにした。

本ラウンドではand factory元取締役の水谷亮氏と元執行役員の梅谷雄紀氏が立ち上げたスタートアップスタジオ・BeyondXがリード投資家を務め、その他に複数のエンジェル投資家が参加した。ドゥーファは2018年にLITALICO創業者の佐藤崇弘氏やVapes創業者の野口圭登氏などから約6000万円を調達済み。今回はそれに続くプレシリーズAラウンドとなる。本ラウンドの主な投資家は以下の通りだ。

  • BeyondX
  • 福嶋一郎氏
  • 那珂通雅氏
  • 森本千賀子氏
  • 坂本達夫氏
  • 佐藤崇弘氏(既存投資家)
  • 栄井トニー徹氏(既存投資家)
  • 野口圭登氏(既存投資家)

Kasookuは2019年5月にローンチされた副業マッチングプラットフォームだ。ローンチ時はセールスに特化する形でスタートしたが、現在はエンジニアやデザイナーなど対象職種を拡張し、総合的な副業プラットフォームへと進化している。

企業側がKasooku上に掲載した求人情報に対してユーザーが応募するというとてもシンプルな仕組みのサービスで、副業にフォーカスした「Wantedly」のようなものだとイメージするとわかりやすい。企業側は月額課金型の掲載プランか、無料から開始できる成果課金型のプラン(人材紹介に近いモデル)かを選んで利用する。副業の報酬にはオリジナルグッズなどのノベリティや自社サービスの利用特典など、金銭以外のものを設定することも可能だ。

ドゥーファ取締役社長の岡本葵氏によると職種が広がったことに伴いユーザー層も広がっているようで、副業ユーザーの登録数は7500人を突破し累計のマッチング件数も5000件を超えた。企業側ではスタートアップやITベンチャーに加えて、NHKや伊藤忠グループなど大手企業にも少しずつ利用されるようになってきたという。

「実際に1年近く運営してきた中でわかったのが『副業じゃないとカバーできない仕事』が生まれてきているということ。専門的なスキルや知識が必要なためアルバイトでは対応できないが、かといって正社員を何人も雇うのはコストが見合わなかったり採用が難しかったりする仕事を副業人材に任せたいというニーズが一定数ある」(岡本氏)

たとえば大企業における新規事業立ち上げプロジェクトがその一例とのこと。リーダーとしてプロジェクトを推進するのは社内のメンバーが担うとしても、最初から何人も専任のスタッフを抱えるのはコストの面などで難しい場合も多い。そこで実際に事業立ち上げ経験のある人材や関連する事業ドメインに詳しい人材に副業で参画してもらうわけだ。

今後Kasookuでは上述したような副業に適した仕事と、自分の培ってきた知見やスキルを活かして新しいチャレンジをしたい個人のマッチングを加速させていく計画。並行して、転職前のミスマッチをなくす手段として副業を活用する「副業転職」サービスや、企業内で使っているクラウドサービスの管理を簡単にする新事業などの準備も進めていく方針だ。

早ければ5月中旬頃にもローンチ予定だという副業転職サービスでは、ある程度転職意欲が高い個人に“転職前の副業”を案内する。実際に社内で働きながら認識をすり合わせたり、企業・個人間の相性を確かためたりすることで双方がリスクヘッジできるような仕組みだ。

「副業を始める際に最初から転職も視野に入れているという人と、あくまで自分のスキルを活かして新しいことをやりたいという考え方の人がいる。これまでKasookuを通じて副業から転職に至ったのも前者のケースがほとんど。(ミスマッチをなくす手段として)転職を考えている人に副業というルートを提案するサービスは社会的にも価値があると感じたので、Kasookuとは別で新サービスとして展開することを決めた」(岡本氏)

転職前に“おためし副業”ができるサービスについては先日「workhop」を紹介したばかり。一口に副業(複業)と言っても働く側、企業側の目的や動機はいくつかのパターンに分かれるので、今後はそれに合わせる形で副業関連のプラットフォームも細分化が進んでいくのかもしれない。

“おためし副業”で自分に合う会社を発見、採用のミスマッチなくす「workhop」が正式公開

結局のところ一緒に仕事をしてみないとわからないことも多いから、まずは短期間働いてみてから考えよう——。これからは転職の前に「おためし入社」をした上で、本当に自分に合った会社に納得感を持って入社するスタイルが徐々に広がっていくかもしれない。

本日4月16日に正式ローンチを迎えた「workhop」は個人が気になる会社で“短期間、ちょこっとだけ”働ける仕組みを作ることで、採用における企業と個人のミスマッチをなくす。

スタートアップ界隈だと副業や業務委託からスタートした後に正社員になる、もしくは学生インターンとしてジョインした会社に新卒入社するといった話もそこまで珍しくはないけれど、まだまだ一般的に普及しているとはいえない。

workhopはそれに近い形で企業と個人の新しい出会い方、新しい採用の方法を提案するサービスと捉えることもできるだろう。

おためし入社・おためし採用の間口を広げる

workhopの構造は既存の求人プラットフォームに近しい。ユーザーは企業が作成した募集の中から気になるものを探し、応募をする。企業側も会ってみたいと思った場合にはマッチングが成立。面談を実施してお互いが納得すればおためしで一緒に働いてみる。実にシンプルな仕組みだ。

ただしworkhopの場合は企業が募集を作成する際に「おためし副業」か「体験入社」から選ぶ点がポイント。おためし副業は1〜2週間ほどの期間をかけて空き時間に副業で働くタイプ、もう一方の体験入社は2〜3日などかなり短い期間に絞って実際に入社するような感覚で働くタイプで、どちらの場合も短期間一緒に仕事をしてみることでスキルやカルチャーのマッチ度を確かめられるのが特徴だ。

料金モデルは本採用時の成果報酬制のため、企業側はノーリスクでおためし採用に取り組める。おためし採用後に本採用に至った場合に正社員で1成約70万円、副業や業務委託、アルバイトで30万円が必要になる。

今回の正式版ではスカウト機能も加わったので、企業側から気になるユーザーにアプローチすることもできるようになった。

「働いてみた上で本当にマッチした会社に入る、確実にマッチした人を採用するというのは双方にとってポジティブなこと。働く側は『ビジョンに共感して入社したけど実態とズレがあった』『入社してみたら面接で言っていた話と全然違う』というミスマッチを防げる。一方の企業側もスキルやカルチャーとの相性を見極めて採用できるのはもちろん、転職サイトには登録しないような人と接点を作れるチャンスもある」(workhop運営元のnで代表取締役を務める熊⾕昂樹氏)

冒頭でも触れた通り、特にITスタートアップ界隈では本業とは別に数社で副業をしている人も珍しくはない。その中には現職に不満があるわけではないので転職活動はしていないが、面白そうな会社に副業で携われるならやってみたかったという人も一定数含まれるはずだ。

僕の周りでも副業として関わっているうちに本気でコミットしたいという思いが芽生え、副業先に転職した知人がいるが、もともと積極的に転職活動をしていたわけではなかった。おためし副業や体験入社という仕組みによって個人と企業がカジュアルに接点を作れるようになれば、新しい転職のスタイルが広がるきっかけにもなるだろう。

「おためし入社のような形を選べる人は限られているのが現状。業界内に繋がりがあって知り合い経由で紹介してもらっているようなケースも多く、知らない会社にいきなり『ためしに少しだけ働かせてください』と言うのはハードルも高い。誰でも使える一般的な入り口がないのが課題だ」(熊⾕氏)

熊谷氏が1つのベンチマークに挙げていたのが「Wantedly」だ。同サービスは気軽に会社訪問できる仕組みとしてさまざまな企業・個人に広がったが、会社訪問という概念自体はそれ以前からあった。ただ実際には全く接点のない会社に訪問するのは難しく、実現するのが大変だったわけだ。

Wantedlyがその間口を作ったことで会社訪問を普及させたのと同様に、workhopでもおためし入社・おためし採用の間口を作ることでその概念を浸透させていきたいという。

ベータ版は約500人が登録、累計50社以上が活用

workhopを開発するnは2019年3月の設立。創業者の熊谷氏はDeNAを経て入社したバンクで初期(CASHリリース直後)からプロダクト開発に携わっていたエンジニア起業家で、同社を離れた後にnを立ち上げた。

workhopを作るきっかけとなったのはバンク時代の同僚からさまざまな転職活動のエピソードを聞いたこと。バンクは2019年9月に解散を発表したこともあり、そのタイミングで転職活動に取り組むメンバーが多く、自然とその話を聞く機会も多かったという。

「自分に合う会社を見つけられた人もいれば、転職してみたもののあまり合わなかったという人もいた。いろんな人の話を聞く中で、転職前に業務委託や副業を通じて数社と接点を持ち、実際に1番マッチするところに転職した人は入社後もすごく幸せそうに働いていることがとても印象的だった。本来はそれが理想的だけど、現時点では誰でもできる方法ではない。その間口を作れれば課題解決に繋がるのではと考えたのが最初のきっかけだ」(熊⾕氏)

今年2月にworkhopのベータ版をローンチしたところ、特に個人ユーザーから「こういうサービスが欲しかった」といった反響が大きく、ノンプロモーションながら登録会員数も約500名まで増えた。企業側に関しても最初は2社のみからのスタートだったが、現在は累計50社以上が活用。もともと副業などを取り入れているITスタートアップを中心に少しずつ導入企業が広がってきた。

workhopに限らず3月に紹介した「Offers」や1月に1.1億円を調達した「YOUTRUST」を始め、副業を軸に企業と個人を繋ぐようなプラットフォームが増えてきている。これれのサービスがさらに盛り上がっていけば、採用の形式も拡張されていくだろう。

workhopとしては今回の正式版から企業がスカウトを送れる機能や個人が募集を検索できる仕組みを加えているほか、ユーザーの利用状況を見ながら随時アップデートを行っていく計画。おためし採用の概念がどのように受け入れられていくのか、今後に注目だ。

エンジニアやデザイナーと企業をつなぐ副業・複業採用プラットフォーム「Offers」運営が1億円調達

エンジニアやデザイナーに特化した副業・複業採用プラットフォーム「Offers」を運営するoverflowは3月3日、複数の投資家よりシードラウンドで1億円を調達したことを明らかにした。

2017年6月創業の同社にとっては今回が初めての外部調達。調達した資金は主に人材採用に用いる計画で、Offersのさらなる機能拡充やサポート体制の強化を進めていく。なお今回overflowに出資した投資家陣は以下の通りだ。

  • East Ventures
  • DNX Ventures
  • 名村卓氏(メルカリ執行役員CTO)
  • 佐久間衡氏(ユーザベース取締役候補 B2BSaaS事業 CEO)
  • 永見世央氏(ラクスル取締役CFO)
  • 朝倉祐介氏(シニフィアン共同代表)
  • 胡華氏(メルカリ / Advanced Technology)
  • その他複数の投資家

約2年の「正社員ゼロ、副業・複業経営」経験を活かして開発

Offersは2019年5月にα版リリース以降、現在までに累計で50社以上が活用し、数千人規模の個人ユーザーが登録している副業・複業採用プラットフォームだ。

企業が求人を出して応募を待つのではなく、登録されているエンジニアやデザイナーにオファーを送って採用するダイレクトリクルーティング型のサービス。各ユーザーのプロフィールページを通じて「定量(スキル偏差値)」「定性(ソーシャル)」「レファレンス(共通の知人)」という3つの情報をチェックし、自社にマッチした人材と接点を持てることが企業にとっての特徴になる。

個人ユーザーは、複数のSNSアカウントを連携することによっていちいち手打ちで入力せずとも自動で履歴書を作ることが可能。GitHubやQiitaのアカウントを紐付けておけば、言語ごとのスキル偏差値も算出される。

偏差値は自分の書いコードや記事の量、他者からの評価などから割り出されるもので、参照ソースや算出ロジックに違いはあれど「Findy」や「LAPRAS」と似ている部分もある。良質なアウトプットをしていればスコアが高くなり、それだけ採用担当者の目にも留まりやすい。

このように生成されたプロフィールを基に企業は候補者を絞り込んでいく。スキルや経歴だけでなく、連携しているSNSの投稿なども踏まえて定性的な部分の相性を確かめたり、社員と候補者との共通の繋がりをチェックすることもできる。気になるユーザーが見つかれば企業側からオファーを送り、マッチングした場合にはチャット形式でのコミュニケーションが始まる仕組みだ。

overflow代表取締役CEOの鈴木裕斗氏によると、企業からはオファーの簡単さや返信率の高さが好評なのだそう。Offersでは副業が軸になっているため、正社員採用と比べてユーザー側の敷居が低いのが1つのポイントだ。転職や副業の意欲を示しているユーザーを絞り込めるほか、プロフィールページの豊富な情報から自社に合いそうな候補者を探せるので“明らかなミスマッチ”を事前に防げるのも大きい。

料金体系は成約時に20〜80万円の手数料を得るモデルで、企業と個人ユーザーの契約内容(月間の稼働時間)によって具体的な金額が決まる。

副業プラットフォーム自体はすでにいくつかあるものの、Offersが面白いのは運営のoverflow自体が創業から約3年にわたって「正社員ゼロの副業・複業経営」を実践し続けてきたこと。これまで同社には累計270名のメンバーが携わっているが、創業者を除く全員がフリーランスや本業を別に持つ副業メンバーたちだ。

この少々特殊なチーム編成はサービスにも活かされていて、たとえばつながりを可視化する機能は自社の経験も踏まえて実装したもの。overflowの副業メンバーは約8割が紹介経由でチームに加わっているそうで、共通の知人や人の繋がりを見える化することにはこだわりがあるようだ。

また企業をサポートするカスタマーサクセスチームはエンジニアないしエンジニア採用経験があるメンバーのみで構成され、現場経験と副業採用の実体験を合わせることでクライアントの「エンジニア・デザイナー×副業(複業)採用」を支援している。

複数回のピボットの末にたどり着いた副業プラットフォーム

overflowはサイバーエージェント時代の同僚だった鈴木氏、田中慎氏(代表取締役CPO)、大谷旅人氏(共同創業者 CTO)の3人が2017年6月に立ち上げた。

田中氏と大谷氏はともにエンジニアとしてサイバーエージェントなどで活躍。鈴木氏は同社のAmebaプラットフォームの管轄責任者を経て、iemoの代表取締役やDeNAキュレーションプラットフォームの広告部長などを務めてきた人物だ。

そんな3人が創業したoverflowのテーマは「時間を増やす」こと。人々が自由に使える本質的な時間を増やすべく、その障壁となるものや、世の中の非効率をなくす事業を考えた結果、最初に着目したのが「お金の問題」だった。

そこでoverflowではライフプランを作ると専門家からそれに沿ったアドバイスをもらえる「お金のパーソナルトレーナー」サービスを考案。会社としてはPMFを達成するまで外部調達を実施しないことを決めていたため、同サービスを開発する傍らキャッシュを稼ぐ事業としてコンテンツ制作やメディア運営に関するコンサルティング事業も手がけた。

最終的には事業の将来性などを検討した結果、お金のサービスからのピボットを決断。そこから現在のOffersに至るまでにも「4〜5個のプロダクトを試した」(鈴木氏)そうだ。

「(金融サービスの運営を通じて)たくさんの相談を頂いたが、ほとんどのアドバイスは収入を増やすか支出を減らすかになる。支出を減らす施策は結果的に本人の自由を制限する方向に向かいやすいこともあり、個人の収入を増やせる仕組みを次の事業を通じて作りたいと思った」

「その時ふと自分たちの2年間を振り返って気づいたのが『正社員ゼロ』でずっと会社を作ってきたということ。副業・複業メンバーだけでも色々な新規事業にチャレンジできていたし、コンサルティング事業では成果も出せていた。副業のインパクトの大きさや、働き方を自由に選択できる環境の必要性を自社の経験を通じて感じていたことに加え、ちょうど副業がトレンド化し始めたタイミングでもあったので、この領域で新しい事業を作ってみようと開発したのがOffersだ」(鈴木氏)

目指すのは「フレキシブル経営」のインストール

そのような背景で2019年5月にα版リリースを迎えたOffersは、上述した通り1年間で累計50社に導入。プロダクトやCS体制の作り込みも進み、クライアントの反応も含めて手応えを掴めたため、さらなる事業拡大に向けて初の外部調達に踏み切った。

調達した資金は社内の体制強化に用いる計画。Offersには現在20名近くのコアメンバーがいるが(もちろん正社員メンバーはゼロだ)、新たに人員を加えてプロダクトの機能拡充なども進めていく。

鈴木氏によるとOffersでは「3次元構想」を掲げていて、今後は大きく3つの方向に拡張する方針。別職種への拡張やグローバル展開など市場拡大を狙うほか、副業にチャレンジしたい人のボトルネックを解消する新規事業(たとえば確定申告を簡単にするサービスなど)、個人のパフォーマンスデータを活用した採用モデルの構築などに取り組む予定だ。

「自分たちが目標としているのは雇用形態にとらわれない人材採用により、経営スピードを最大化するとともに個人の働き方を自由にする『フレキシブル経営』を多くの企業に広げていくこと。企業がその経営スタイルをインストールするための手段を探した際、Offersが1番使いやすいサービスになっている状態を目指してプロダクト開発を進めていく」(鈴木氏)

「副業系サービスカオスマップ2019年版」が公開

シューマツワーカー」運営のシューマツワーカーは12月17日、「副業系サービスカオスマップ2019年版」を公開した。

シューマツワーカーは2017年7月に正式リリースされた、副業したい人と企業をつなげるサービスだ。これまで800件以上のマッチング実績がある同サービスでは、Web業界での経験が豊富なエンジニアやデザイナー、マーケターなど1万6000名以上が登録している。なお、同社は同日、転職エージェントサービス「LIFE is(ライフイズ)」の事前登録を開始したことも併せて発表した。

シューマツワーカーによると、2017年に同社が副業系サービスカオスマップをリリースしてからも、サービスの数は年々増加してきた。同社は「2018年1月に厚生労働省によってモデル就業規則における副業、兼業部分の改定案が提示されたこともあいまって、副業が“トレンド”から“当たり前のもの”に定着し始めていることがわかります」とコメント。だが一方で、クラウドソーシングのサービスに関しては微減しており、ランサーズが上場したことなどからクラウドソーシング市場は盛り上がりを見せているが、サービスは一部に集約されつつあることがわかる、と説明している。

シューマツワーカーは、2019年のトレンドに関して、「YouTubeや17 Live(イチナナライブ)などの『インフルエンサー型』の副業が昨年よりさらに注目を集めた。芸能人や法人の参画などもあり、今後さらに盛り上がると思われる」と解説。そして、同社によると、TechCrunch Japanでも何度も紹介しているタイミーなどのスポットバイト型のサービスは、他の領域に比べて副業のハードルが低いことから注目を集め、今後は副業における課題を解決するサービスが今後さらに増えると考えられる、と加えた。