自動運転車に深入りしたいルネサスが$6.7Bの巨額買収に踏み切る

日本の半導体企業Renesasは、自動車産業向けのチップのサプライヤーとして世界最大の企業のひとつだ。その同社が、自動運転技術により一層注力するために、アメリカのチップ企業IDTを67億ドルで買収しようとしている。

Renesasはさまざまなデバイスを動かし制御するマイクロプロセッサーや回路を作っており、中でもとくに自動車産業が中核だ。供給量ではNXPに次ぎ、売上の半分以上が自動車業界からだ。一方IDTは電力管理とメモリーが主な製品で、とくにワイヤレスのネットワークとデータの変換や保存にフォーカスしている。これらはコネクテッドデバイス(ネットワークに接続されたデバイス)の成長とともにますます重要であり、データの高レベルなストリーミングと対話…大量で高速なデータ通信…を要求する自動車ではとくに重要だ。

IDTの買収は同社の株価の29.5%で行われようとしており、自動運転車に関するRenesasの技術力強化をねらっている。Renesasによれば、その事業を、ロボティクスやデータセンター、そのほかのタイプのコネクテッドデバイスなど、“データエコノミー”の分野に拡大することも、ねらいの一つだ。

Renesasはすでに、自動運転車の技術をデモしており、Intelなどと直接競合する立場になる。昨年同社は、ハイブリッドカーやEVの電池の電圧をコントロールする技術を持つIntersilを32億ドルで買収しており、IDTの買収はその路線のさらなる延長だ。

“両社の製品の重複はほとんどないから、Renesasにとって健全な買収戦略だが、価額がちょっと高すぎるのではないか”、とBloombergのアナリストMasahiro Wakasugiは言っている

IDTの買収案件はRenesasが先月、最初に買収の関心を示してから二週間が経過した。買収の法的承認および完了は2019年の前半と予想されている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

[ビデオ]ふつうの円形の車輪が地形や地質に応じて三角形になる未来の軍用車両

DARPAは、そのGround X-Vehicle Technologies計画の一環として、未来的でしかも実用的な新しい軍用車両を披露した。イノベーションのひとつである構成を変えられるホイール・トラックは、カーネギーメロン大学のNational Robotics Engineering CenterとDARPAの共同開発だ。しかもそのホイール・トラックは、戦闘用車両を単なる武装を超えて生存性を強化するための設計要素の、ひとつだ。

ビデオでお分かりのように、構成を変えられる(reconfigurable, リコンフィギュラブル)ホイール・トラックは、円形の車輪から三角形のトラック(キャタピラー)への変形およびその逆をなめらかに約2秒で行い、しかも走行時にスピードを落とさずにそれができる。円形の車輪は硬い地面に合い、キャタピラー方式のトレッドはやわらかい地面で武装車両が自由に動ける。

Ground X-Vehicle計画のトップ、Amber Walkerによると、この技術は“車両の戦術的な動きと、多様な地形における行動性を大きく改良する”。…そのアドバンテージは、下図のGIF画像でお分かりいただけよう。

車輪の技術なんて、一見ぱっとしないが、結果は見た目にも印象が強いし、とってもスムーズだから、あらためて見なおしてしまう。

ビデオには、ほかにも見逃せない設計機能が映っている。そのひとつが、窓なし走行技術Virtual Perspectives Augmenting Natural Experiences(V-PANE)で、これは複数のLIDARとビデオカメラの像から、まわりの状況をリアルタイムで作りだす。そしてドライバーは3Dのゴーグルをつけて、VRによる窓からの光景を見る。そのVRは奥行きの把握と再現が強化され、ドライバーの頭の動きにリアルタイムで追従する。もちろん、さまざまな地形データ等も表示する。

画像クレジット: DARPA

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Fordは自動車の生産方法を変えようとしている…プラットホームからアーキテクチャへ

115歳になるFordはこれまで、数多くの変化を経験してきた。同社は今年もまた、変わろうとしているようだ。

今日Fordは、ミネソタ州ディアボーンの開発センターの奥深くにある劇場に、数百名のジャーナリストを集めた。その建物は、技術研究所や試験施設に囲まれている。通りの向こうには、テストコースがある。その向こうに本部の建物があり、駐車場からはThe Henry Ford Museum(ヘンリー・フォード博物館)が見える。ここは、Fordの発祥の地だ。

説明会の内容は半分がオフレコで、残る半分は説明資料に載っている。同社はその製品戦略を開陳し、その中には(オフレコの)、まだ誰も見たことのないコンセプトカーもあった。CEOのJim Hackettがジャーナリストたちの前に座り、彼がMark Fieldsの仕事を引き継いで以来の、同社の計画の進化を詳しく述べた。その中には、開発サイクルを短くすることや、外国の自動車メーカーとのパートナーシップなどがあった。

Fordは従来の自動車企業のプレスカンファレンス(記者招待催事)にほとんど必ずあった、プラットホームの話を避けた。これまでの自動車メーカーは、自動車のプラットホームというものを作った。それは、複数の車種が共有する共通基本設計のことだ。ひとつのプラットホームをベースに、小型セダンからSUVまで、いろんな車種を作る。プラットホームについて話すことによって自動車メーカーは、共通のパーツから複数の車種を作れる自社の柔軟性を示すことができた。Fordはそれをさらに前進させて、自動車の複数のアーキテクチャ(基本設計構造)を作ろうとしている。

これは、言葉と方法論における、小さいけど重要な変化だ。Fordによると、これによってスケッチからショウルームまでの開発時間が20%短くなる。

ひとつひとつのアーキテクチャに実装の柔軟性があり、基本となるアーキテクチャは5種類ある:

  • ボディー・オン・フレーム
  • 前輪駆動ユニボディー
  • 後輪駆動ユニボディー
  • 商用バン・ユニボディー
  • 電池式電気自動車

これら(上4)にさらに電動タイプと内燃機関タイプがあり、それが、構成のすべてだ。

Fordによると、同社はエンジニアリングの効率性に40億ドルを投ずるつもりであり、このアプローチが目標の達成に大きく貢献する、という。自動車メーカーはこれまで、パーツやエンジンや構造材を複数の車種で共有してきたが、しかしこのアプローチはFordの柔軟性をさらに増し、例えば上図のFord Explorer STのような、もっとユニークな車種を可能にするだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa