曲を分析してギタリストにコード進行などを教えてくれるCapoがバージョンアップ

本誌TechCrunchの正社員ギタリスト/恐怖のギタリストであるぼくは、Capoのようなアプリが好きだ。この29ドルのプログラムを使うとiTunesにあるどんな曲でも分析してタブ譜を作ってくれる。また、演奏/練習中にコードを教えてくれるし、難しいところをループしたり遅くすることもできる。

試しに、Radioheadの”Creep”を、Capoが教えてくれるコードにしたがって、録音してみた。ゲームのRock Bandみたいに。この曲が使ってるコードはG、B7、C、Cmの4つで、バレのコードは通常、3rdまたは4thのポジションで弾く。 Capo が教えてくれるコードはほとんど正しくて、曲がよく分かるし、音も本物のギターの音ではないけど役に立つ。ぼくが録音した結果を、聴いてみよう:

たしかに、完璧ではなかった。BマイナーとDのコードが抜けている。でも、最初はこんなもんだろう。完全な初心者には無理でも、経験者なら練習したり調べたりして直せる。ほかの曲もいろいろ試してみたが、Icona Popsの”I Love It”は、コードの認識が完璧だった。

このアプリは、ピッチや速さを変えられるのが良い。速さを1/4ぐらいにすると、ギターのパートがよく分かるし、難しい部分の練習にも役に立つ。Riffstationのような同種のアプリもあるけど、使いやすさという点ではCapoが上だ。

まだ不出来なところもある。タブ譜のシステムは、曲の音響スペクトログラムをスワップイプして、どの音を拾いたいのか、教えてやる必要がある。しかもそれは、不正確だ。でも、このアプリに合った曲を見つけて練習すれば、かなり使いやすくはなる。

Capoはアマチュアのギタリストにとってクールなツールだし、プロのためのおもちゃとしても、おもしろい。こんなアプリに出会うといつも思うのだけど、ぼくが高校生のときCapoと良品のストラトキャスターを持っていたら、たぶん学校へは行かなかっただろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ついのめりこんでしまうビデオジュークボックスMindie; 短篇ビデオで音楽共有を

Mindieは、デザインのきれいなiPhone用ビデオ共有アプリだ。でも、ビデオはこのアプリの機能の一部にすぎない。しかも、Vine的でもInstagram的でも、あるいはMixBitと競合するアプリでもない。Mindieのやることといえば、音楽の発見だ。曲を選び、Vineみたいに数秒のビデオを撮り、その二つの組み合わせをTwitterやFacebookやMindie自身の上で共有する。

協同ファウンダのGrégoire Henrionが、電話インタビューでこう語った: “音楽は人間の創造力を作り出す触媒だ。おもしろいビデオを作るのはとても難しいが、へたくそなビデオでも音楽が付くとおもしろくなるんだよ”。

彼が言うように、たしかに映像ではなく音楽がビデオのストーリーだ。別の言い方をすると、ビデオはキャプションであり、音楽がキャプションではない。現実音がないと最初はつまらないと感じるが、それでもその体験はきわめて個人的なものとなり、音楽がビデオを視る人の感情や気分を喚起するのだ。

同社のスタッフ(Henrionなど)が作ったビデオの中には、トレンディなファッション店でDisclosureの曲が鳴ったり、ヒップなコーヒーショップでChvrchesのすてきな曲がかかったりする。自転車に乗ってヘッドマウントカメラで撮ったパリの街には、Lana Del Reyの声が流れる。

ビデオはキャプション、音楽はそうではない。

音楽発見アプリは、とても難しい。たとえば、Turntableは、同社のソーシャルミュージックアプリPiki閉鎖せざるをえなくなった。だから最初は、Mindieについても危惧した。

でも、アプリを開いてみると、すぐに虜(とりこ)になる。Frontbackと同じく、主役はコンテンツだ。ビデオのまわりに装飾はない。自分の気持ちが、友だちにダイレクトに伝わる。ビデオの長さは7秒だが、それはInstagram Videoの15秒は長すぎる、と感じたからだ。それにもちろん、自分が選んだ数秒のサウンドトラックが付く。

画面をスワイプすると、別のビデオ+別の曲が出る。その操作は、えんえんと、いつまでも続く。しかも、とってもスムースだ。新しいビデオを見るたびに、だれかがあなたと共有したがっているまったく新しい個人的体験を、見つけた気分になる。そしてその曲を、いいね!したり、共有したり、iTunes Storeで買ったりできる。

Mindie自身は、ソーシャルグラフを作らない。アカウントを作ったら自動的に、このアプリを使っているFacebookやTwitterの友だちをフォローすることになる。ビデオの制作は、とても簡単だ。まず、曲を決める。するとMindieはiTunes StoreのAPIを使って曲のプレビューを取り出す。それから、VineやInstagram Videoと同じように、ビデオを撮る。最後にキャプションを加えて、TwitterやFacebookで共有する。

Mindieはビデオ共有アプリか、音楽発見アプリか、と聞くと、Henrionはきっぱりと、“Mindieは音楽アプリだ。App Storeでは音楽のカテゴリーのところにある”、と言った。彼によると、Vineはお笑い共有アプリになりつつあるから、Mindieとは全然違う。Vineはもはや、個人的な瞬間をとらえるアプリではない。だから、MindieとVineは互いに競合関係にはない。

パリに住む4人が作ったMindieは、まだ自己資本のみだ。でも彼らは、音楽共有をぎりぎりまで削ぎ落として単純化した、と自負している。Henrionは、“誰でも、短いビデオを撮っていると、どうしても音楽を共有したくなるんだよ”、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


モバイルでも低音を「感じたい」人、コンパクトでウェアラブルなWoojerを試してみよう

Woojarというのはウェアラブルなモバイルアクセサリーで、音楽を「感じる」ことができるようになるデバイスだ。聴覚的刺激だけでなく、触覚によるフィードバックを行うことで、身体で音楽を感じられるようにするわけだ。お気に入りのアーティストの音楽を聴く場合のみならず、モバイルデバイスでゲームや映画等のオーディオビジュアル系コンテンツを愉しむ場合にも活用することができる。

このWoojerを開発したのはイスラエルの企業で、年初には60万ドルのエンジェルラウンドを完了している。開発に着手したのは2011年で、現在はワーキングプロトタイプが出来上がっている。来月には製品出荷資金を調達するため、Kicstarterにも登録する考えだ。Kickstarterでの調達がうまくいけば、2014年春にも製品出荷を始めたいとしている。

ところでWoojerとはそもそもどのようなものなのか。開発者はこのデバイスを「触知変換装置」(tactile transducer)とお呼んでいるそうだ。音を複数のバイブレーションに分解して、ヘッドフォンから聴こえてくる音を拡張して利用者に届けるようになっている(ヘッドフォンはWoojerに備えられた3.5mmのヘッドフォンジャック経由で繋ぐことになる)。

同様の仕組みを持つプロダクトとしてはsubpacbassAware Holsterといったものがある。しかしそれらはいずれもバックパック状のデバイスを装着したり、特別のヘッドセットを使う必要がある。Woojerはマッチ箱サイズのデバイスであり、またヘッドセットも従来から使っているものを使うことができる。低周波バイブレーションをうまく使って、ライブ会場やサラウンドシステムが充実した映画館におけるのと同様な効果を提供する。少なくとも理論的にはそのように設計されている。

開発者による解説を見てみよう。ちなみに現物は来週のPepcom in San Franciscoにも出展される予定だ。

Woojerのキーとなる技術は触知変換装置と呼んでいるもので、音を複数の振動波に変換するものです。可聴域のみならず非可聴域についても変換を行うようになっています。そしてデバイスのクリップから洋服、身体の特定部分を伝わって振動が伝わるようになっているのです。そして振動は、身体の各部位から脳に伝わります。すると脳による感覚補完機能(Perceptual Inference)が働き、全身が音に晒されている状態であると認識するわけです(つまりは全身で音楽を感じている状態になるわけです)。デバイスのサイズもコンパクトで、ローコスト。エネルギー効率もよく、拡張性もあります。ワイヤレス版と有線版を用意しています。

こうした説明に加えて、WoojerのファウンダーであるNeal Naimerは「スマートホンやタブレットで、ヘッドフォンを付けてゲームをしていると、音はどうしても二次元的で平板なものになってしまいます。しかしWoojerを使えば、大音量スピーカーを前にしているときと同様に、“音を感じる”ことができるようになります。利用者は、まさにクラブやサラウンドシステムを採用した映画館にいるときのような感じだと言ってくれています」とも述べている。

「用途もいろいろと考えられるでしょう。たとえばゲームの中で、はっきりとした音は聞こえないながら、誰かが後ろをついてくる「感じ」をシミュレートしたりすることもできると思うのです。あるいは地鳴りのようなものもゲーム内で表現できるようになります」。

ライバル機に比べれば、やはりコンパクトさゆえのポータビリティに注目が集まるだろう。また、価格も安価におさえられ(最終的な小売価格についてはまだ検討中であるものの、Naimer曰くだいたい70ドル程度で提供したいと考えているようだ。ライバル機の価格は300ドル程度となっている)。ただ振動させるだけでないポリフォニックな仕組みも、利用者からの注目を集めることになるだろう。反応速度も向上し、視覚によるエクスペリエンスとずれることもなくなっているようだ。さらに同種デバイスの中では比較的長時間利用できる(Woojerの動作時間は4時間以上程度)のも優れている点なのだと、Naimerは言っている。

ゲーム企業やヘッドセット企業などとのパートナー契約を結んでプロダクトを世の中に出していくよりも、Kickstarterを利用する方が迅速に行動できるのだそうだ。

「OEM(ゲームでもヘッドセットでも)なども考えています。いろいろな企業から打診があるのも事実です。しかし、どうも判断の速度が遅すぎるように感じてしまうのです」と、Naimerは以前から言っていた。「どこかと正式に協力関係になるということが重要なわけではないのです。そもそも従来のヘッドセットやモバイルデバイスを自由に使えるわけですからね」とのことだった。

今年はじめにNaimerがWoojerのコンセプトについてプレゼンテーションしていた様子を掲載しておこう。

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(翻訳:Maeda, H


誰もがDJになって自分のミックスを共有できるアプリedjingが$2.5Mを調達

edjingは、iOSやAndroid、Amazon、Windowsなどのモバイル製品上で使えるDJアプリだが、このほどEntrepreneur Ventureが率いる投資ラウンドにより250万ドルを調達した。DeezerのファウンダDaniel Marhelyもこの投資に参加し、このフランスのスタートアップの顧問団に加わった。

Marhelyの関与は戦略的に重要だろう。と言うのも、現在のedjingはDeezer Premium+のアカウントをサポートし、そのストリーミングサービスからの曲をDJのミックスに加えられるようにしているからだ。そのほか、iTunesのようなデバイスローカルな音楽ライブラリや無料のSoundcloudからも曲を取り込める。

最初はiOSアプリとして2012年にローンチ、それは、同社がそれまでの音楽ビデオストリーミング/ミキシングサービスから方向転換した結果だ。そしてその後AndroidとWindowsをサポートし、これまで世界の170か国から計1000万回ダウンロードされた。曲をミキシングするアプリとしてマルチプラットホームなのはedjingだけだ、と同社は自負している。

Edjingはフリーミアムで、アプリ本体は無料だがさまざまなDJサウンドパックをアプリ内購入で買える。この収益化モデルの開始は今年の初めからだが、すでに採算に乗っている。

今回得た資金は、国際展開の推進に投ずる。今でも北アメリカとアジアがユーザのそれぞれ30%と20%を占めるが、今後もいちばん重要な市場だ。また、製品の多様化にも力を入れる。とくに、いくつかの垂直市場に対応した展開を図っていく。さらに、どこかのOEMと組んでハードウェアを製品化することも考えている

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))