Facebook Messengerが読んだら消えるメッセージを実験中…人間の日常生活の会話を模倣

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Facebook Messengerが、読んだら消えるメッセージをテストしている。今はフランスの一部のユーザに提供されている機能だが、メッセージは送ってから1時間以内に消える。このニュースは、BuzzFeedが最初に報じた。本誌は今Facebookに、全面展開のスケジュールなど詳細を問い合わせている。

短命メッセージでMessenger自身も楽になるが、なにしろ今ユーザが7億もいるMessengerが、一時はFacebookが30億ドルで買うことを検討したと伝えられるSnapchatと、もろに競合することにもなる。Snapchat以外にも、上位のメッセージングアプリの一部が、蒸発するメッセージをサポートしている。

たとえばユーザ数2億1100万のLineは最近、隠れチャット(Hidden Chats)と名づけた暗号化メッセージを立ち上げた。これも一定の時間が経つと消滅する。中国最大のメッセージングアプリWeChat(ユーザ数5億)では、2014年からメッセージのリコールができる。

しかしFacebook Messengerの短命メッセージ機能は、ほかの人に知られたくない情報を送ることだけがねらいではない。本誌ライターのJosh Constineが触れているように、消えるメッセージは人間の実生活における会話の特性でもあり、それをMessengerは読了確認メッセージ(read receipts)や即席自撮りで再現しようとしている。

Facebookは前にも短命メッセージを実験したことがある。2012年の12月には、Snapchatが離陸した直後、FacebookはPokeをローンチした。これは、写真やビデオが消えるサービスだ。

当時Snapchat殺しと騒がれたFacebook Pokeは、しかしユーザが増えなかった。一方Snapchatは月間ユーザ数2億に達し、立派なエコシステムができて、単なる消える写真にとどまらず、Live Storiesのようなリッチな機能も提供するようになった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

一過性 vs 永続的メッセージング:問題は保存期間ではない

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昨今のショートメッセージング・サービスの戦いを観察している人は、これをチャット履歴をすべて保存するTwitterやFacebookのようなシステムと、いわゆる消滅型メッセンジャー ― 例えばSnaptchat ― のように読んだメッセージが消えてしまうシステムとの一元的戦いだと思うかもしれない。

新たに登場するアプリケーションは、それぞれ時間軸のゼロと無限大の間のどこかに位置付けられる。チャットシステムは挙って消滅機能を追加し、エンタープライズ向けメールシステムは、メールの賞味期限や「情報ライフサイクル管理」にまつわる機能を追加する。残る疑問は、果たして本当に問題なのは保存期間なのかである。

一過性コミュニケーションの想定される用途の殆どはよくてわいせつ目的だ。Snapchatの人気は、反道徳的写真を見つからずにシェアできることがティーンエージャーにアピールしたことに支えられている。Mark CubanがCyberDustに投資する前、SEC(証券取引委員会)が彼のソーシャルメディア記録にインサイダー取引の証拠がないか探したことはよく知られている。

これらの会社の中で、自社サービスが何らかの社会貢献をしていると主張するところはまだいない。一時期大きく飛躍しながら今は消えてしまったSecretのファウンダーたちが学んだこと、それは社会的貢献の欠如は、主流サービスとして受け入れられるためには致命的だということだった。

一方、揮発性メッセージングが自分たちの違法を疑われる行為を守ってくれると考えたり、こうしたシステムが違法行為を誘発することを心配する人々も本質を見失っている。他の何よりも一過性のメッセージングシステムを思い出してほしい:電話だ。

それは生成されるそばからリアルタイムで消費される。自分の端末がしゃべり、誰かの端末が聞くオンラインコミュニケーションは、どれも同じ制約を持つ。世界中のビンラデンたちはSnapchatではなく密偵を使う ― 英国議会がどう言おうとも。

他の何よりも一過性のメッセージング、それは電話だ。

一過性メッセージングに対する肯定的欲求の多くは、異なる文脈の会話が一ところに集まれる気楽さにある。ゲイの権利を支持する個人掲示板に書いたコメントが追跡され、カトリック学校の人気教師であるとわかって職を奪われることがあるかもしれない。解決策はメッセージが消えることではなく、そもそも個人情報を保存しすぎないことだ。

この手のアプリに対する欲求は、現在のオンラインソーシャルコミュニケーションの不自然な状態に起因している。実生活ではあらゆるコミュニケーションが何らかの文脈に沿って起きていて、人々はその文脈の中では限定的な自分しか見せない。

クラスを教えている時、私は教師の資格を使っている。レストランのレビューを書く時、私は自分がよく外食するという事実を公表したがっている。政治について語る時、私が自由主義か保守的かを知ることには意味がある。今の主要なソーシャルネットワークに欠けているのは、オンラインコミュニケーションで、必要十分な〈部分的アイデンティティー〉を活用する手段だ。

有名人やブランドを別にして、あらゆる会話の中で個人を全部さらけ出すことの利益は殆どない。私がITゴシップを流す時は、読者にとって私がハイテク企業のCEOであることを知る方が、私の本名や全対話履歴を知るよりもずっと役に立つ。

最近Amazonで買った商品のレビューを書いている時、私の専門的経歴は無関係だ。個人を特定できる情報を保存する理想的な方法は、そもそも集めないことだ。

では、個人情報の集約が役に立たないのなら、なぜソーシャルネットワークは挙ってそれを強調するのか、という疑問が残る。それは、彼らのビジネスが効果的コミュニケーションを可能にすることではないからだ。彼らの本当のビジネスは、ユーザーの個人情報を集め、最高値をつけた入札者に売ることだ。彼らの顧客は広告主であり、サービスを使う人々ではない。

幸いなことに、ソーシャルプラットフォームの新たな選択肢が出現しつつあり、そこでは個人情報を集約して友達やフォロワーのリストを作ることなく、意味のある情報を得ることができる。数ある事実の検証された部分だけを使うことによって、ユーザーは個人をすべて曝け出すよりも強くなれる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

メール環境を変更せずに「自動消滅メール」を送ることができるPluto Mail

Pluto Mailは「メール版Snapchat」を標榜するサービスだ。ただし、提供するサービスは、送信したメールの自己消滅機能だけではない。送信済みながら開封前のメールを編集したり、メールが開かれたかどうかを確認することもできるようになっている。また送信したメッセージをDropboxに保管しておくこともできるようになっている。

現在のところサービスは完全にオープンな状態ではないベータ版として運用されている。但しこちらのリンクから、先着500名までは登録して使ってみることができるようになっている。

このPluto MailはRough Draft VenturesおよびDorm Room Fundから3万ドルのシード資金を調達している。自分で使っているメールアカウントとリンクして、自分がいつも利用しているメールアドレスを使ってメールを送信することができるのも大きな特徴だ。メールは送信前にJEPGファイルに変換される。そして予め指定しておいた有効期間を過ぎると、送られたJPEGイメージが消え去るという仕組みになっている。

「Plutoはメールのコンテンツを画像に変換して保存しておくようになっています。保存場所は利用者の方のDropboxないし、Plutoのサーバー上ということになります。メール中にはiframeとimageタグが埋め込まれて、受け手の方にメッセージが送られます。メールが開封された際には、iframeタグの中にDropboxないしPlutoのサーバー内に保存してある画像が表示されるようになるわけです。そうした仕組みのおかげで、メールを送った後でも送信者側からメッセージの処理を行うことができるわけです」。そのようにPlutoの共同ファウンダーであるDavid Gobaudは言っている。

Dropboxと連携するようにしたことによって、送ったメールを取り消したい場合などには単純にDropboxのApps Folder内にあるPluto Mailフォルダーを削除すればよいようになっている。

もちろん、送ったメールが自己消滅型のものであるとわかったら、受け手はスクリーンショットをとっておくことで「消滅」を回避することができる。あるいは画像をダウンロードしておくことも可能だろう。しかし読まれる前に削除することもできるし、少なくとも「テキスト」が相手のメールボックスに残り続けることはない。

「Yahoo Mailの容量が25MBであった事態と、状況は大幅に変わりました。現在は事実上無制限の容量が提供されており、メールは永遠に残り続けるようになったのです。しかしすべてのデジタル情報が一生残り続けるという状況が正しいものなのかどうか、疑問に感じています」とGobaudは言っている。

GobaudはPluto Mailの素案を2年前に考えついたのだそうだ。しかし実現に向けて、たとえばわざわざ新しいメールアドレスを使うようなものにしたくなかったし、またメールの受け手にも新しいメールクライアントを使わせるようなものにはしたくないと、アイデアを練ってきたのだそうだ。そうしてついに作成側も受信側も、アドレスを変更したりメールクライアントを変えたりする必要のない、それでいて自動的にメールを消滅させたり、あるいは送信を取り消したり、読まれる前に編集したりする機能を実現することができた。

Gobaudおよび共同ファンダーのLindsay Linは、ふたりともハーバード・ロー・スクールの学生だ。ただしGobaudはスタンフォードでコンピューターサイエンスを専攻した元Googlerでもある。卒業時は大統領府にてソフトウェア・オートメーションのチームを作り、そのチームを率いていたこともある。Linの方はバージニア大学で数学を専攻し、ロー・スクールに通いながらRuby on Railsを使ったプログラミングも学習したそうだ。

Dropboxのアカウントとリンクしない場合、作成したメッセージはPlutoのサーバーに保管されることとなる。この場合、メタ情報(タイトル、受信者など)も併せて保管され、のちの管理に利用することもできる。もちろんサーバーにメールを残しておきたくないというケースも考えられるわけで、その場合にはすべての情報を消し去ることもできる。

「メールの完全削除後も、バックアップ用として最大3日間、メタ情報は保管されます。また、メールの消滅期間が到達したり、あるいは送信を取り消した際に自動的にサーバーからも完全削除することもできます」とのこと。

Pluto Mailと同様の機能はSecretInkでも実現している。さらにはGmailでも送信取り消しを行うことができる。もちろん自動消滅型メッセージといえば、誰もがSnapchatを思い浮かべもするだろう。

Gabaud曰く、Pluto Mailの新しさは「アプリケーションをダウンロードしたり、プラグインを導入する必要がないところです。また受信者側には何の作業も必要ありません」とのこと。「メールアドレスを持っている誰に対しても自動消滅メッセージを送ることができるのです。一緒に新しいサービスを使おうと説得する必要もありません。これがPluto Mailの特徴であり、大きな利点だと考えています」。

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(翻訳:Maeda, H