Microsoftが今日(米国時間8/1)、同社の消費者サービスのユーザーのためのブログで、ヘイトスピーチを減らすための新しいリソースを紹介している。そのリソース(専用のフォーム)を使ってユーザーは同社に直接、ヘイトスピーチを報告し、あるいは削除されたコンテンツの復活を訴えることができる。
TwitterやFacebookなどのソーシャルネットワークにおける、特定のオンラインコミュニティの中での安全対策は、多くの人が知っている。たとえば先週Twitterは、テロを宣伝したとして停止されたアカウントのリストに、新たに23万5000のアカウントを加えた。
Microsoftはこれまでも、同社のサービスの上でテロリストのコンテンツが広まることを、積極的に防止してきたが、Twitterなどの努力に比べるとそれらはあまり知られていない。同社のOutlook, Skype, Xbox, OneDrive, Office 365などの製品やサービスは数百万のユーザーが利用しているが、いずれもSnapchatやInstagramのようなWeb上の花形新人に比べると、地味で目立たないのだ。
こういう地味なサービス上では、大方の対話が人畜無害だが、でもそんなMicrosoftでさえ、憎しみに満ちた不穏当でときには不法でさえあるコンテンツに対する、完全な免疫は有していない。Microsoftは定常的に、ヨーロッパの“忘れられる権利”の訴えに対応しているし、リベンジポルノや著作権物の無断使用、違法なコンテンツなどの削除要請にも応じている。
明らかにそんな努力の延長としてMicrosoftは、このたび、二つのフォーム(form, 提出書式)を提供している。ひとつはコンテンツを報告するため用、そしてもうひとつはコンテンツを復帰させる用だ。現時点でMicrosoftはすでに、不適切なコンテンツの削除リクエストを受け入れ、それらの削除の可否を個別に検討している(リクエストの専用フォームはなかったが)。
MicrosoftのCOSF(Chief Online Safety Officer, オンラインの安全性に関する最高責任者)Jacqueline Beauchereは、新しいフォームに関するブログ記事で、こう述べている: “弊社がホストしている消費者サービス上の、許されないコンテンツの削除に関しては、従来からの‘通告して取り下げる’やり方を今後も継続する。新しいフォームは、その検討プロセスの質と速度の向上を目的としている”。
これらの新しいリソースはもっぱら、ヘイトスピーチを減らし、コンテンツを取り去りたい側と、取り去られた側の両方に公平に発言の機会を与えることによって、コミュニティを大きく育てることを、ねらっている。