Googleの高速インターネットサービス「Google Fiber」がルイビルから撤退

Googleの高速インターネットサービス、Google Fiberの導入を全米の都市が競っていたのはそう遠い昔のことではない。2012年のカンザスシティーで開通して以来、Google Fiberは さらに約10都市に導入され、最近では2017年にアラバマ州ハンツビル、テキサス州サンアントニオ、ケンタッキー州ルイビルの各都市で開通した。しかし、このリストからルイビルを消さなくてはならない。Googleは今日、当地のファイバーネットワークを4月15日に閉鎖すると発表した

理由は単純、とGoogleは言っている(ただしこの手の話がそのとおりだったことはない)。同社によると、当地でサービスを開始した際にいくつか新しいことを試し、そのひとつが浅い溝にファイバーケーブルを敷設することだった。それがうまくいっていない

「われわれは、自ら設定した高い基準にも、他のファイバー都市で実証してきた基準にも沿うことができていない」と本日同社は書いた。「素晴らしいサービスとして知られているGoogle Fiberを提供するためには、ルイビルの全ネットワークを事実上再構築しなくてはならないが、それは当社にとって正しい経営判断ではない」

Google Fiberにとって珍しい敗北宣言だが、同社がこのサービスの将来について必ずしも強気でなくなっていることは公然の秘密だ。Google Fiberが他の多くのGoogleサービスと同様に収益性を迫られるなか、ルイビルはカムバックになるはずだった。そうならなかったことは明らかだ。もしルイビルがGoogleにとって成長が見込める有望な地域であれば、まさに今回やらないと言っている「全ネットワークの再構築」を実施していたに違いない。

同市のサービス利用者は閉鎖まで無料でネットワークを利用できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google Fiberが高速ISP Webpassを買収、カリフォルニアの顧客獲得をインスタント化

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Google Fiberは、インターネットサービスプロバイダ(ISP)Webpassの買収を発表し、それによって、事業をさらに拡大しようとしている。Webpassは創業13年の企業で、全米各地の企業や一般住民に高速のインターネット接続を提供している。

Alphabetの傘下企業であるGoogle Fiberは今、アメリカの5つの都市で操業しているが、近い将来、20都市に拡大する計画がある。サンフランシスコもGoogle Fiberが目星を付けている都市の一つで、今度の買収がその進出を可能にするだろう。Webpassは、とくにカリフォルニアで強く、San Francisco, Oakland, Emeryville, Berkeley, San Diegoなどにサービスを提供している。同社のそのほかのサービス供用地域は、Miami, Miami Beach, Coral Gables, Chicago, そしてBostonだ。

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買収の完了はこの夏の予定だが、Webpassは顧客へのメールで、“予見できる未来においても弊社の日々のオペレーションに何の変化もなく、サービスも料金も変わらない”、と告げている。

Webpassの社長Charles Barrは、ブログでさらに述べている:

“Google Fiberに加わることは、私達のユーザーにとってすばらしい展開である。なぜなら両社は、同じ将来ビジョンと顧客への献身を共有しているからだ。Google FiberのリソースによりWebpassの成長は加速され、単独の企業であったときよりも多くの顧客に到達できる”。

Webpassは独自のギガビットネットワークを運用しているが、Google Fiberのネットワークのプレゼンスを強化することにも寄与する。Google Fiberの力だけでは、これだけの企業ユーザーや一般住民顧客を短期間に獲得することは、難しかっただろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GoogleはGoogle Fiberで固定電話サービスにも進出

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Googleがカンザス・シティーなどで実施しているGoogle Fiber実験は、いわば夢のインターネットの実現だが、日常のコミュニケーションや緊急通話に関しては伝統的キャリヤの地上回線に頼るユーザーがやはり多い。電話キャリヤや地元のインターネット・プロバイダと完全に縁を切れるようにするために、Googleは近くFiberの契約者向けに固定電話回線サービスの提供を始める。

月10ドルの追加料金(残念ながら電話器本体は含まれていない)で契約できるFiber Phoneでは、ユーザーは(いや、先進的なTechCrunchの読者のことではない。一般の人々のことだ)これまでの地上回線の電話でできたことがすべてできるようになる。これまでIP電話は受信に使われる場合がほとんどだった。

Googleはこの追加契約をさらに有利にするために、サーバーがGoogleクラウド上に置かれているために可能なのだが、いくつもの高度な機能を付加するとしている。そもそも固定電話ではめったに使われないような機能が多いが、それでもユーザーには歓迎されそうだ。Fiber Phone はアメリカ国内への通話は無料、フィルター機能、ブロック機能を搭載し、ボイスメールの文字起こしもできる。固定電話への着信は(押し売りセールスの電話もろとも)モバイルに転送してくれるという。

いまさら固定電話とはアナクロニズムにも思えるが、Google地域の主要な、あるいは唯一のコミュニケーション・プロバイダの地位を狙っているなら、この拡張は効果があるだろう。一方で、料金の支払が複雑化するのを嫌うというだけの理由で地域の古臭く遅い電話回線を切り替えようしないユーザーも存在する。

この固定電話がどこでサービスを開始するのかまだ不明だが、GoogleによればFiber Phoneは将来はGoogle Fibeが利用できる全都市に拡大されるという。詳しいアップデートはこちら

画像: Google

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google光ファイバー対ブロードバンド―Googleが爆笑ビデオを公開

ユタ州プロボ市には数ヶ月以内にGoogle光ファイバーが敷設される予定だ。そこでGoogleはこのソールトレークの北の小さな町の住民に光ファイバー接続のすばらしさを説明する必要があった。

そこで作られたのがこのビデオだ。裏庭でバスローブ姿の男が組み立て式プールに庭園用ホースで水を汲み入れている。これがブロードバンドだ。と、そこへ消防車が駆けつけて放水銃で水を噴射しはじめる。さらに消防士2人が消火ホースを引っ張ってきて全力で放水する。これがGoogle光ファイバー・サービスだ。

Consumerist誌はこのビデオは誇張だと言っている。最近の地域別ダウンロード速度調査によればプロボの速度は全国平均を上回る21.5 Mbpsだったし、最近のカンサスシティーでのGoogle光ファイバーの平均速度は50Mbps前後だったそうだ。

しかし私はこのビデオを見て笑いをこらえられなかった。誇張があるにせよ、Googleは良いところを突いている。ややこしい技術的詳細を避け、誰でも分かるユーモラスな説明を試みている。要するに人々が欲しているのは、スペックやテクノロジーの能書きではなく、より速く。より良いインターネット接続なのだ。

テクノロジーの説明は往々にして眠気を催すような退屈なものになる。もの寂しい住宅地の裏庭で腹の出た中年男がバスローブでプールに水を汲んでいる情景に例えるというのは秀逸なテクノロジー解説だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+