Google Glassの開発環境が明らかに―現状では制限があるものの可能性はすばらしい

先週Googleはとうとうデベロッパー・ガイドその他Glassアプリの開発に必要な文書をリリースした。このMirror APIには完全なAR(拡張現実)アプリの開発を希望していた一部のデベロッパーから失望の声も上がった。しかし現状のままでもデベロッパーは新規、あるいは既存のアプリに今までは不可能だったまったく新しいユーザー体験を提供できるはずだ。

Googleがこのドキュメントを公開して多くのデベロッパーが始めて知ったことの一つは、APIが基本的に伝統的なRESTfulサービスだったことだ。これはつまりGlassに対する操作はすべてクラウドを通さねばならないことを意味する。Glass自身はAndroidで動いているが、現状ではデベロッパーはGlassのハードウェア上で作動するアプリを開発することはできない。開発できるのはウェブアプリだけだ。

Googleがこのような選択をした理由はいくつか考えられる。ひとつにはGlassのバッテリー駆動時間があまり短くならないように配慮したのだろう(Googleでは「ビデオを長時間録画しないかぎり1日もつ」としている)。ウェブアプリであれば、ネコの写真を1秒に1枚送りつけるような振る舞いに及んだ場合、Googleは配信をブロックすることができる。ユーザーの観点からは善悪は決めにくいが、Googleが当面Glass環境にある種のコントロールを及ぼそうとしていることは確かだ。

現在のMirror APIの仕様からすると、スマートフォンならどれでも一般に可能な動作でもGlassでは不可能なものが出てくる。たとえば、上で述べたようにARアプリは開発できない。また音声やビデオをユーザーのモバイル・デバイスからGlassにストリーミングすることも難しい(しかしGlassでもGoogle+のハングアウトは利用可能なはず)。

ウェブアプリであるからには表示はHTMLとCSSを使わねばならない。GoogleはユーザーがカスタムCSSを書くことを好まず、標準テンプレートだけを使わせようとしている。.

しかし全体としてみれば、デベロッパーは昨年Googleが公開したGlassのデモ・ビデオで描かれた機能はすべて実装できそうだ。

Androidデバイスがベースであれば、位置情報利用アプリを開発することも可能だ。ユーザーが画像をサーバに送り、そこでなんらかの処理を行なってからユーザーのGlassに送り返すようなアプリも開発できる。ビデオのアップロードもできる(逆にサーバ側から画像、音声、動画を配信することもできる)。

デベロッパーに(少なくとも現在は)許されていないのは、ユーザーのGlassに広告を表示すること、有料アプリを販売すること(違法なギャンブルアプリも問題外)だ。Glassの当面の市場規模を考えればこうした制限は大きな問題にはならないだろう。おそらくGoogleは将来デベロッパーに対して何らかの有料化を認めるだろうが、Glassプラットフォームに伝統的な広告を表示するのはユーザー体験を大いに損なうだろうから、将来とも許可されないだろう。

Googleは「デベロッパーはGlassが誕生したばかりのプラットフォームであることを強く意識して開発にあたってもらいたい」としている。現にGlassのハードウェアを購入したデベロッパーだけがAPIにアクセスできるのもこうした事情によるものだ。

当面、このAPIFに対してデベロッパーはいろいろな不満のを抱きそうだ。しかしこれは最初の一歩にすぎないことを忘れないyほうしなければならない。Googleは今後もっと強力なAPIをリリースし、また現在のAPIの制限を緩めるはずだ。ネーティブ・アプリが開発できなければデベロッパーが望んでいたようなサービスをすべて提供するのは不可能だ。こうした制限付きではあっても、さまざまな革新的Glassアプリが近く登場することは確実だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Larry PageがGoogle GlassはOSがAndroidだと明言

GoogleのCEO Larry Pageが、今日の決算報告で、同社としては初めてと思われる発表を行った: Google GlassはOSがAndroidだ。Glassのような新製品でどれだけの人がエンゲージメントの増を期待できるか、という質問に対して彼は、“言うまでもなくGlassはAndroidで動いている。Androidは複数の機種にまたがる可搬性がある。そのことが今後も続くと思う”、と答えた。

Google GlassはAndroidだろう、と憶測していた人は多いが、しかし今日までGoogleはそれを公言しなかった。Androidではないノンオープンなシステムだという噂もあったが、今日のPageの発言でAndroidであることがはっきりした(どんなバージョン?)。

GlassがAndroidであることは、やや変えられている部分があるとしても、デベロッパにとっては良いニュースだ。お互い、共通の言語を話せるのだから。たとえばGlassとAndroidスマートフォンとの統合は、わりと簡単にできそうだ。Page自身が“可搬性”と言っているのだから、Androidは今後さらにいろんな製品で使われていくだろう。Googleも開発中、と噂されるスマートウォッチも含めて。

今本誌は、GlassのOSについてGoogleに詳細を問い合わせ中だ。とりわけ、Androidスマートフォンとの連携の可能性について知りたい。情報が入り次第記事をアップデートしよう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Glassを受け取ってきた!―ファースト・インプレッション

Google Glassの開発者向けExplorer版を受け取れることになったというメールが来たことは昨日書いた。次は実際の受け取りだ。指定の受け取り場所はマウンテンビューのGoogle本社、ロサンゼルスとニューヨークの支社だ。もちろん遠隔地のユーザーは配送してもらうこともできるが、そんなのはぜんぜん面白くないだろう。

今日(米国時間4/17)、私はマウンテンビューの本社に出向いてGlassを受け取ってきた。その際に簡単な説明があり、デバイスの調整もしてくれた。なお、念のためにに申し上げておくが、この記事はGoogle Glassのレビューでもテスト・レポートでもない。箱を開ける儀式のビデオも載せてない。スペックについてはこちらを参照。そもそも今回配布されたGoogle Glassは一般ユーザー向けの製品ではないので良いとか悪いとかの評価の対象にはならない。購入者はGlassの将来に可能性を見出し、Googleが挑戦する新しいプラットフォームをより深く知ろうという人々だ。

Glassを新奇なだけのオモチャで、今日の世界に特に必要な存在ではないとみなす人々も存在する。一方で、GlassはGoogleはもちろんユーザー、デベロッパーにとって胸の踊る冒険へのドアだと考えるものもいる。私はどちらかといえばこれを新たな冒険の始まりとみたい。このデバイスがわれわれの日常生活、テクノロジー、ひいては社会全体にどんな影響を与えるのか、現在はまだ皆目予測がつかない状態だ。

セットアップ

私がGoogleキャンパスに着くとGlassチームのメンバーが何人か出迎えてくれた。去年のGoogle I/Oカンファレンスでが2000人のデベロッパーがGlassのExplorer版を予約してからほぼ1年経った。今日は待ちに待った日だ。

箱を開けた後、チームのメンバーが正しく装着する方法を教えてくれた。画像が投影されるスクリーン・ブロックは右目の正面ではなく斜め上に来る。その位置は鼻パッドで簡単に調整できる。次に最近リリースされたMyGlassアプリを利用してGlassとスマートフォンをBluetoothでペアリングさせる。ペアリングがすむまでGlassは事実上なんの動作もできない。

次にユーザーはGoogleアカウント(個人アカウント。ビジネス・アカウントは不可。) でログインする。

なお、この記事のスクリーンショットはMyGlassアプリのスクリーンショット・ツールでキャプチャーされたものだ。このアプリはユーザーが見る画像をすべて記録することができる。ペアリング、ログイン、Wi-Fiまたは携帯ネットワークの選定が終わるといよいよGlassを起動できる。

メガネのツルの部分にあるタッチパッドに指を滑らせるとGoogle Nowカード(起動してる場合)、設定、そしてこれがもっとも重要だが、音声コマンドのリストが次々に表示される。「オーケー、グラス」という魔法の合言葉の後に音声コマンドを付け加えることでさまざまな動作が行われる。

音声コマンドで、Google検索、道案内、メッセージ送信、写真やビデオの撮影と再生などが行える。Glassの上部にはビデオや写真の撮影のためのシャッターボタンがある。音声はイヤホンではなく耳のそばのスピーカーから聞こえるが、うるさくなく明瞭だ。

Glassチームは「投影される画像に正しく焦点を合わせることができるようになるまでに少し時間がかかるかもしれない」注意してくれた。Googleの社員の中には慣れるまでに1週間かかった人もいたそうだ。正直に言って、斜め右上を見るというのはわれわれが普段自然に行う動作ではない。しかし私の場合、ちらりと画面を見てから今まで見ていた対象に視線を戻すことが、慣れるにしたがって素早くできるようになった。

早く慣れるコツは、各機能のスクリーンショットをすべて取って、どこに何が表示されるのかよく覚えておくことだ。

Glassはそういうものではない

まずGlassが本来の目的としていないことについて触れておこう。Glassはスマートフォンの代わりにはならない。逆にスマートフォンとペアリングし、さらに携帯電話網ないしWi-Fiに接続しなければ何の役にも立たない。映画やYouTubeのビデオを見るためのデバイスでもない。もちろんコンピュータを代替することもない。スクリーンが小さいから検索結果もフルには表示できない。しかしそのときそのときに本当に必要な情報を即座に得ることができる。

Glassを数時間使ってみたところでは、情報収集を効率化するだけでなく、われわれに起きている間一日中繰り返しやっていることの一部を非常に便利にできるようにすると思う。ただしアプリがほとんどないので具体的な体験として乏しい。現在、デフォールトで連携しているサードパーティーのサービスはPathだけだ。

毎日繰り返しやっている行動というのは、たとえば時間を調べる動作だ。われわれは何回となく携帯電話を取り出して時間を見たり、メッセージが届いていないかとチェックする。誰かと会話しているとき携帯を取り出す動作というのは「これから先30秒かそこらは相手とコミュケーションする気がない」ことを示すものだ。右目の斜め上にスクリーンを装着しているというのも社会性という観点からは同様に問題があるかもしれないが、少なくとも今やっていることを中断せずにもっと短時間で同じ情報を得ることはできる。

Glassを実際に手にすれば、これほど多様な機能がこれほど小さなパッケージに収められていることにあらためて驚くだろう。Glassをかけて外に出ればしばらくの間好奇の視線を浴びることになるだろうか? そうであっても私には気にはならない。しかしGoogleGlassの社会的反響がどのようなものになるかは大いに気になる。しかしこれは一般ユーザーの手に製品が届くようになってから少なくとも数週間しないと判断できないだろう。

Glassの将来

近い将来、Glassにはどういうことができるようになるだろうか? もちろんこれが一番興味ある点だ。先週われわれが報じたように、投資家はGlassアプリのデベロッパーに投資を始めようとしている。病院での医師から学校の教師まで応用は無数に考えられる。

Glassを鼻の上に載せているだけでGoogle+ハングアウトに参加したり、友だちと会話ができてりすれば便利だ。それもその他の応用も、結局はデベロッパー次第だ。もの珍しいオタク・ガジェットに終わらせず、Glassを一般ユーザーの生活を豊かにするプラットフォームに推し進めることができるかどうかはすべてデベロッパーの熱意と創造力にかかっている。もちろん前途には数多くの困難が現れるだろう。一般ユーザーがどうしても欲しくなるキラーアプリの開発が必要だし、価格も中流アメリカ人に手の届く範囲に下がらねばならない。

いずれにせよ今回のExplorer版の出荷は最初の一歩にすぎない。とりあえずハンズフリーで読める料理レシピ・アプリが欲しい。そういった生活を実際に便利にするアプリを開発をしようとするデベロッパーが多数現れることを強く期待する。もちろんそうしたことが起動に乗るまでにはかなりの時間があかかるだろう―実際、私の犬も私のGlassを不審に思っているようだ。

読者がGlassアプリを開発している、あるいは開発に興味を持っているデベロッパーだったら私にお知らせいただきたい

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


SXSWにおけるGoogle Glassの紹介セッション全50分がYouTubeに登場, とくにデベロッパは必見

これを読んでる人のほとんどがSXSWを見るためにテキサス州オースチンまで行けなかった人だと思うが、しかもその中で、Googleのあの意欲的なGlassプロジェクトをちょっとでも体験した人となると、すごく少ないだろう。過去数週間、あちこちでGlassのおもしろそうな話を読んで悶(もだ)えていた人も、しかしご安心を。GoogleがSXSWにおけるGlassのセッション全篇50分を、YouTubeにポストしたのだ。

そのプレゼンは”Building New Experiences with Glass”(Glassで新しい体験を作る)と題され、GoogleのSenior Developer Advocate、Timothy JordanがGoogle Glassの説明紹介役を務めた。こんな実物実演は前にもあったが、Jordanは側面にあるトラックパッドをいじったり、Google+のお友だちからのアップデートをチェックしたりしながら、Glassのインタフェイスを分かりやすく説明した。

しかもJordanのセッションは、現場のデベロッパたち向けに、このヘッドマウントデバイスのためのサービスはどうやって作るのか、それをちらっと見せてくれた。彼は、実際の開発過程は簡単である(“複雑でない”)と何度も言ったが、デベロッパたちにGlass向けの開発がいかなるものかを実感させるには十分なプレゼンだった。しかし、Glassがエンドユーザに何をもたらすかについては、Jordanは強気だった。あるGoogle社員のように、今のタッチスクリーンは人類を無力化する、とまでは言わなかったが、彼は、これまでの対話の方式は、人間の現実生活と事象とを互いに疎外する、と言った。

“テクノロジが必要以上に人間の邪魔をしている”、と彼は指摘する。“Project Glassは、そんな状態を解決しようとする。人は、大好きなテクノロジにアクセスしつつ、今そのときの現実から遊離することもない”。

JordanとGoogleの彼の上司たちは、みんながGlassを愛していると思いこんでいるが、本当の陪審がやってくるのはまだ先だ。Googleは今年の終わりごろにGlassを一般消費者向けに大々的に発売するつもりだが、しかし並行して数千名のテスターたちによるモニタテストもやっている。Googleはこの未来的な製品のターゲットをとても慎重に見極めようとしているが、でも実際に発売されたら話はまったく違ってくるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、#ifihadglassキャンペーンの当選通知を送付開始。いよいよGoogle Glass関連の動きが加速か?!

Googleは数日のうちに#ifihadglass campaignの当選者に対する案内を開始することになったとアナウンスしている。キャンペーンでは、Google+やTwitter経由で数多くのアイデアが集まった様子。この中でGoogleにより選ばれた人たちは1500ドルでGoogle Glassを購入できることになる。そしてサンフランシスコ、ニューヨーク、およびロサンゼルスなどで年内に開催が予定されているイベントの中で、当選者たちのGoogle Glassの使い方などが紹介される予定になっている。今のところ、詳細な出荷予定日などはまだわからない。

ちなみに昨年のI/Oで、GoogleはGlassに対するプレオーダーの受け付けを行なっていた。しかしそれについての新たな動きは伝えられていなかった。今回#ifihadglassプログラムについての新たな動きが出てきたことで(また、次のI/Oも数週間後に迫っていることもあり)、いよいよプレオーダー済みの人びとにとっても新しい動きが出てくるものと思われる。

ところで、もしかすると組織として#ifihadglassキャンペーンに申し込んだ人もいるかもしれない。残念ながらそうした人びとは選外となる。「企業の方々からも、面白そうな内容のご応募をいただきました。しかし今回のプログラムは個人の方のみを対象としたものです。ビジネス系の方とは、また別の試みを行いたいと考えております」とのことだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


ウェストバージニア州議、運転中のGoogle Glass着用禁止法案を提出

私には何の問題も見出せない。

要するにウェストバージニア州議会、は州内で運転する際にはヘッドマウントディスプレイを着用して欲しくない。携帯電話などの現在すでに禁止されている他の通信デバイスと扱いは同じだ。同法案は、一見滑稽にも思えるが、論理的かつ賢明だ。パブでGoogle Glassの使用を禁止するするよりはるかに理にかなっている。

法制化が持ち上がったのはCNETが早い時期にGoogle Glassを紹介した記事がきっかけだった。CNETのChris Matyszczykが、同法を起案したGary G. Howell州議会議員(共和党)に取材したところ、幸い同議員は無知なテクノロジー嫌いではなかった。実に合理的な人物だ。

実は私はこのプロダクトのアイディアを気に入っていて、これこそが未来だと思っているの。しかし、われわれが長年努力してきたメール運転禁止禁止法が適用される。問題なのは技術に強い新し物好きの若者だが、彼らは最も脆弱で未熟なドライバーでもある。運転中のメールが多くの事故を起こしていると聞いており、その殆どが若者によるものだ。Google Glassはその延長にあると考えている。

運転中のメールは危険であり、Google Glassは、多少マシだとしても気をそらすことは間違いない。車内はすでにガジェットや画面で溢れている。車自体のヘッドアップディスプレイから、無数のダイアル、さらに悪いことには、のろくて反応の悪い情報娯楽システムまで、新型車が出るたびに車の支配を奪っていく。

運転している時は、それがなすべき仕事だ。Facebookは待っていてくれる。

提出された法案では、ヘッドマウントディスプレイを携帯電話を含む既に運転中の使用が禁止されている他の電子機器と同列とみなしている。初犯には100ドルの罰金が課される。2回目および3回目以降はそれぞれ200ドルと300ドルだ。

Howellは同法案が通過するかどうかは不明としているが、他の議員も同じような提案をすることを確信している。

だが心配ご無用。Googleはこうなることを予期していたようで、もう答を出していた

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


GoogleのSergey BrinがTEDのカンファレンスでスマートフォンは人を骨抜きにしていると語る

Googleの協同ファウンダSergey Brinが2月のTED ConferenceのステージでGoogle Glassについて語り、その中で今や悪名高い“スマートフォンは人間を無力にしつつある”という説を述べている*。その完全なビデオを本誌はこのほど入手したので、ここにご紹介しよう(Business Insiderより)。そのかんじんの箇所は4:26あたりだが、ほかにもGlassとその起源に関するBrinの考えを聞くことができる。〔*: スマートフォンが毎日、人間の注意や時間を奪いすぎている、ということ。〕

Google Glassのプロモーションビデオの部分を除くとおよそ10分の短いスピーチだが、けっこうおもしろい。たとえば彼は、Google Glassがあればスカイダイビングのときの装備が簡単になる、と言っている。またeBayのオークションににせもののGlassが登場した件について聞かれた彼は、話題を変えてSocially Awkward Penguinの話をした。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Glass、コンシューマー向けの販売開始は2013年末。価格は1500ドル以下を予定

glass-model-logo-googleGoogleが意欲的に取り組んでいるウェアラブルコンピュータのひとつであるGoogle Glassだが、どうやら従来の予測よりも早く世の中に出てくることになりそうだ。Google自身が語ったこととして、Vergeの記事に掲載されている。記事によると製品として完成したものの一般コンシューマー向け販売を2013年末までには開始したいとのこと。価格は、Google I/Oにて先行予約を受け付け、また今週にも募集したプレオーダー時の1500ドルを下回るものになりそうだとのことだ。

頭部装着型コンピューティングデバイスであるGoogle Glassの一般販売時期について、初めて明確な時期が示されたことになる。噂としては、2013年末の一般販売で、価格は現在のスマートフォン程度のものになるというものもあった。これはNew York TimesのNick Biltonの記事だった。また2012年6月にはSergey Brinが開発者向けおよびコンシューマー向けの大まかなタイムラインを示し、2014年段階での一般発売を目指したいとも話していた。

今回はGoogleの公式発表で年末をターゲットとするリリース予定がアナウンスされたことになる。情報の出どころも確かで、いよいよ話が具体的になってきたわけだ。また、最近になって開発者以外に対して開始した事前申込み受付も、やはり当初の予定よりも事態が前倒しで動いていることを示すものだろう。

またVergeでは時間をかけてのハンズオンも行なっており、AndroidのみならずiPhoneとも連携できることを記事にしている。記事ではGoogle Glassが最終的にはマスマーケットをターゲットとするプロダクトであるとも記している。ターゲットとして設定した年末までに、完全なコンシューマープロダクトとして仕上がってくるのかどうか、注目して行きたい。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)

GoogleついにGlassの見え方を公開―ハッシュタグ#ifihadglassで応募すると購入できるキャンペーンも

Googleは徐々にGoogle Glassの秘密のベールを上げ始めている。新たな告知のたびに少しずつ情報が追加される。今回発表された上のビデオではついにGoogle Glassを現実の環境で使ったときユーザーにどう見えるのかが公開された。ビデオで着用者は飛行機からスカイダイビングしたり空中ブランコを飛び移ったりしている。最初のコンセプトビデオがいろいろ議論を呼んだが、もうコンセプトではない。本物なのだ。

Glassを着けて街に現れるのはサーゲイ・ブリンだけではなくなる。Googleは開発者以外にもGoogle Glassの購入を認めることにした。ただし応募して選出される必要があるし、Explorer Editionは依然として1500ドルもする。しかしGoogle Glassが手に入るのだ!

このキャンペーンに応募するには#ifihadglassというハッシュタグでTwitterかGoogle+に50語以内で「自分ならGoogle Glassをこう使う」という内容を投稿しなければならない。写真やビデオを含めることもできる。締め切りは2月27日だ。Googleは今回何台のGlassを用意しているか発表していないが、激しい競争になることは間違いないだろう。

ビデオで公開されたGlassのUIは当初のコンセプトビデオのものに較べてはるかに目立たないスタイルになっている。小さい円い印やポップアップ通知は消え、ユーザーは視界の右上隅の単一の半透明な窓だけを通してGlassから情報を受取る。コンセプトビデオではさまざまな情報が視界のあちこちに飛び出してきていたが、現在のUIでは検索結果、各種通知からハングアウトまですべてこの窓に表示されるようだ。.

Google Glassが世界に遍在するようになったとき、広告は表示されるのか?

その点についてはまったく不明だ。Googleは一般消費者がGlassを入手できるようになる時期を明らかにしていないが、これは賢明な戦略だろう。

Googleはコアなファンから順次Glassを渡していく方針だ。そういうファンからは初期のバグを修正するための有益なフィードバックを得られる。実際、GoogleGlassは一般ユーザーに販売できる段階にはなっていないと思う。そのときが来るまで一般ユーザーは時折YouTubeに発表されるプロモーションビデオで我慢するしかない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+