今夏、いよいよアウディのセダンとSUVにHolorideのVR技術が搭載

この夏、Audi(アウディ)のセダンとSUVを皮切りに、バーチャルリアリティが量産車に導入されようとしている。

Holoride(ホロライド)は米国時間3月12日、オースティンで開催されたテック・音楽・映画のカンファレンス「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」で、同社のヘッドセットを使ったバーチャルリアリティエンターテインメントシステムが、最新のMIB 3ソフトウェアを搭載したAudiの一部モデルで6月にデビューすると発表した。この発表は、数年前にAudiから独立した同社にとって画期的だ。消費者の注目を集める新しい方法を見つけようと、自動車メーカーの関心が高まっていることを示すものでもある。

Holorideは、後部座席に乗る人の物理的な世界を拡張現実と結びつけ、クルマの動きと連動した乗車体験を実現するシステムだ。このシステムはブランドに依存しないため、他の自動車メーカーもサポートすることができる。

Holorideは、スウェーデンのADASソフトウェア開発企業であるTerranet(テラネット)と提携した。提携により、VRシステムのセンサーとソフトウェアスタックの力で、環境を迅速かつ正確に捉え、解釈することが可能になった。TerranetのVoxelFlowシステムが、クルマから受け取ったデータポイントに基づきVRの動きを計算する。

車載用バーチャルリアリティコンテンツを構築するためのソフトウェアもオープンソース化されており、開発者がコンテンツを作成し、いずれはマネタイズできるようになっている。

今のところ、VRシステムの利用に必要な追加費用はヘッドセットだけだが、自動車メーカーや開発者がサブスクリプションサービスを販売したり、特定の機能に課金することで、クルマの所有者から収益を上げる可能性は無限にある。Allied Market Research(アライドマーケットリサーチ)のレポートによると、世界の自動車用AR・VR市場は2025年までに6億7400万ドル(約789億円)に達すると予測されている。

VRエンターテインメントを量産車に導入することは、ドライバーレスカーが登場した後にクルマの中で利用されるようなコンテンツを開発する最初のステップでもある。ミュンヘンに拠点を置くVR企業のHolorideと、同社の一部を所有するAudiは、自動運転車の技術スタックに早くから着手し、短期的には、人間が運転するクルマからより多くの収益を得たいと考えている。

ドライバーレスカーが普及すれば、誰もが乗るだけになるため、車内コンテンツとエンターテインメントの将来の市場機会は膨大だとHolorideは主張する。

また、一番乗りすることでHolorideが「Elastic Content」と呼ぶ新しいメディアカテゴリーを確立する機会にもなる。ヘッドセットを装着して空飛ぶ円盤や潜水艦を操作している間にも、VRシステムはクルマの動きに適応し、その人のVR体験はクルマの加速、旋回、停止といった動きを取り入れる。

HolorideとAudiによれば、その可能性は無限大だ。クルマに乗っている人は、仮想世界でElrondのブロックチェーンがサポートするNFTを購入・収集できるようになる。位置情報ゲームは、ポケモンGOのように、仮想世界を物理世界の場所やイベントと結びつけることができるだろう。

もちろん、VRでは乗り物酔いが気になるところだ。Holorideは、クルマの動きと同期させることで症状を軽減させるという。

2021年1200万ドル(約14億円)を3000万ドル(約35億円)の評価額で調達したミュンヘンの同社は、2019年のCESでVRシステムのプロトタイプをデビューさせ、ラスベガスモータースピードウェイで記者らをドライブに連れ出した。カラフルな仮想現実の世界は、Disney(ディズニー)などのパートナーとともに作られた。めまいを感じた記者もいれば、いい感じだという記者もいた。

画像クレジット:Holoride

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(文:Jaclyn Trop、翻訳:Nariko Mizoguchi

自動車内のVRエンタHolorideが車内メタバースで使える暗号資産「Ride」をリリース

Audi(アウディ)が支援するスタートアップHoloride(ホロライド)は、クルマのドライバー向けに設計された車載バーチャルリアリティエンタテインメントシステムを開発しており、このほど自社の暗号資産トークン「Ride(ライド)」の販売を開始した。

暗号資産のローンチは、Holorideが開発者のコミュニティによって作られたゲームとエクスペリエンスのXR(Extended Reality、仮想世界と現実世界を融合して新たな体験をつくり出す技術の総称)エコシステムを構築する最新の動きだ。自分が乗っているクルマの動きに連動する仮想世界やゲームの体験を求めるユーザーは、Rideのユーティリティトークンを使って購入を行うことになる。

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Holorideは2022年にXRシステムを自家用車に搭載することを目指しているが、どのブランドがいつローンチするかの詳細は不明だ。同社は以前、2022年夏のローンチを予定していたが、それ以降は具体的な時期について明言を避けている。

「ここ数年で、自動車メーカーやコンテンツクリエイターとユーザーをつなぐプロプライエタリな技術スタックを作り上げました」と、HolorideのCEOで共同創業者のNils Wolln(ニルス・ウォルニー)氏はTechCrunchに語った。「ブロックチェーン技術でプラットフォームを強化し、独自のRideトークンをローンチすることは、私たちのエコシステムを活性化し、公正で透明性のある参加を可能にするための論理的な次のステップです」。

Holorideは2021年5月に、Elrond(エルロンド)のブロックチェーンを自社の技術スタックに統合し、NFT(非代替性トークン)を使用して開発者にプラットフォーム上でより多くのコンテンツを作成するよう奨励すると発表した。NFTとRideはともにElrond上に構築されており、Holorideのエコシステムでの取引に利用できる。NFTは一意で複製できないのに対し、Rideの通貨は他の通貨と同様に交換可能となっている。

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「RIDEトークンと引き換えに、ユーザーやコンテンツクリエイターが彼らのエクスペリエンスに基づいて独自のNFTを作り出すことが可能になります」とウォルニー氏は語る。「できあがったNFTはRideを使って売買できます」。

ブロックチェーン、NFT、暗号資産をHolorideプラットフォームに組み込むことは、漠然としたバズワードで注目を集める方法以上のものだ。Holorideは、自動車の座席から、デジタル世界と仮想世界が物理的および拡張された現実と絡み合うメタバースへと、現実を広げる能力に賭けている。

RideがHoloride内のゲームやエンターテインメントの購入にしか使えないとしても、この賭けは報われるかもしれない。2021年12月にRideが正式に上場されれば、最初にElrondの暗号資産EGLDと交換可能になる。EGLDはUSDC(USDコイン)などの他の暗号資産またはフィアット通貨と交換することができ、成長を加速させる可能性がある。

多くのビッグネームがメタバースプロジェクトを発表し始めており、その中には親会社の名前をMeta(メタ)に変更したFacebook(フェイスブック)、Pokémon Go(ポケモンGO)のメーカーであるNiantic(ナイアンティック) 、Amazon(アマゾン)、Roblox(ロブロックス)、Unity Software(ユニティ・ソフトウェア)、Microsoft(マイクロソフト)なども含まれる。一方、このメタバースのビルディングブロックが成熟の兆しを見せ始めるにつれ、Waymo(ウェイモ)、Cruise(クルーズ)、Motional(モーショナル) やLyft(リフト)、WeRide(ウィーライド)といった企業が商用化への道を歩み始めている自動運転配車業界も同様の様相を呈しつつある。

ウォルニー氏はTechCrunchに対し、Holorideを「メタバースのための輸送機関会社」にしたいと語った。Holorideは当初、自家用車をターゲットにしていたが、最終的には自動運転車に統合され、搭乗者に十分なダウンタイムを与えて楽しませることを目指している。

Holorideは2021年11月初め、スウェーデンの電気自動車メーカーNEVS(ナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン)と提携して、同社のPONSモビリティシステムに自社の技術を統合することを発表した。PONSは特定用途向けに開発された自動運転車Sango(サンゴ)をフィーチャーした自動運転共有モビリティコンセプトである。Holorideの技術は、ソフトウェア開発会社Terranet(テラネット)のVoxelFlow(ボクセルフロー)技術によって引き続き強化される。VoxelFlowは車両のセンサーを組み合わせて物体の距離、方向、速度を計算し、Holorideのプラットフォームにリアルタイムで通知する。これにより、ゲーム内のユーザーエクスペリエンスは車両の実際の動きにマッチするようになる。

RideはElrondのMaiar Launchpad(マイアール・ローンチパッド)で販売されている(暗号資産ローンチパッドは、新しいプロジェクトのために資金を調達する方法を提供し、投資家に早期に割引価格でトークンを販売する時間を与え、プロジェクトを中心としたコミュニティの構築を助ける)。Holorideは最初に1億3000万個のトークンを循環させ、最大10億個のトークンを供給する。2億個のトークンがすでに0.02ドル(約2.26円)で個人販売されて終了済みで、さらに5000万個が暗号資産のローンチ前に一般に販売されていた。これで同社は総額600万ドル(約6億6800万円)を手にしたことになる。

Holorideのチームは、主にRideトークンの収益をコンテンツ制作に使う計画だが、開発、マーケティング、法務、セキュリティの監査にも資金を配分する。Rideのトークン割り当ては、Holorideが作っているXRのエコシステム全体で25%がフィルターされる。これにはエコシステムのサポーター、重要なパートナーシップ、成長のオポチュニティが含まれている。

「特に、開発者、コンテンツクリエイター、自動車メーカー、モビリティプロバイダー、オペレーショナルサポーター、アドバイザー、アンバサダーなどです」とウォルニー氏は述べている。

トークンの20%は「コミュニティ」に割り当てられる予定で、ベータユーザー、技術監査、コードレビューなど暗号資産コミュニティの初期のコントリビューターのために確保されているとウォルニー氏は話す。Holorideのファン、サポーター、信奉者たちを意味する「一般販売」に充てられるのは5%に留まり、残りは選ばれた金融・戦略投資家、株式投資家、Holorideの財務、およびHolorideチームに分配される。

ウォルニー氏によると、トークン所有者は初期段階で、購入エクスペリエンスやそれに関連する他の仮想アイテムに加えて、エコシステムのガバナンスや、サブスクリプション、アップグレード、特別イベントなどのコミュニティ特典にもトークンを利用できるようになるという。このトークンはまた、ユーザーが電気自動車へのサステナブルな乗車や特定のデータ共有などの特典を得ることができる「乗って遊んで利益を得る」サイクルへのインセンティブとしても使われる。さらに、コンテンツクリエイターや自動車メーカーはパートナーのロイヤリティとしてRideを受け取る可能性があるとウォルニー氏は説明する。

Holorideはローンチからまだ1年ほどしか経っていないが、このようなエコシステムが理にかなったものになるためには、相当なスケールが必要になるだろう。少なくとも、透明性、セキュリティ、相互運用性、参加といったブロックチェーン技術の基本的な原理に、メタバースがどのように依存していくかということの縮図となるかもしれない。ウォルニー氏は、どのようにしてメタバースを構築し、ユーザーが自分たちのアイデンティティを管理したり、価値を創造・獲得したりするのかというムーブメントの中心にHolorideが位置する可能性がある、と楽観的だ。

「今や誰もがメタバース、暗号資産、そしてNFTの世界にいますので、パズルのピースはよりフィットするかもしれません」とウォルニー氏。「ですが、まだ多くのことが未解決であり、最高のものがこれから出てくるでしょう」。

画像クレジット:Holoride

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Dragonfly)

車内VRエンタメのHolorideが市場投入に向けブロックチェーンとNFTを導入

Audi(アウディ)のスピンオフ企業で、車内で体験するXRエンターテインメントを手がけるHoloride(ホロライド)は、2022年の市場投入に向けた準備の次の段階として、ブロックチェーン技術とNFTを導入するという。

2021年4月のシリーズAラウンドで1200万ドル(約13億円)を調達した同社は、自動車メーカーとコンテンツ制作者によるエコシステムに透明性をもたらすため、Elrond(エルロンド)のブロックチェーンを自社の技術スタックに統合すると発表した。HolorideはNFT(非代替性トークン)を使用することで、トークンの購入によって開発者がより多く稼げることを約束し、同社のプラットフォーム上でより多くの魅力的なコンテンツを作成するように奨励して、車内の体験をパーソナライズしたいと思う乗員を惹き付けたいと考えている。

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ブロックチェーン、NFT……。Holorideはインターネットの流行に乗ろうとしているだけなのだろうか?そうかもしれないが、少なくともブロックチェーンの統合には、1年前から取り組んでいたと、Holorideの創業者でCEOを務めるNils Wollny(ニルス・ウォルニー)氏は言っている。

Holorideの没入型車内メディアプラットフォームは、それが機能するためにブロックチェーンを必要とするわけではない。乗員が体験するコンテンツは、車両のリアルタイムの動きと位置情報に基づいたデータに同期して調整される(つまり、乗り物酔しない!)。ブロックチェーンが果たす役割は、Holorideがコンテンツを公正かつ透明に配信し、ユーザーのエンゲージメント時間と評価に基づいて、開発者に報酬を与えられるようにすることだ。

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「私たちは最初から、このエコシステムにおけるすべてのパートナーを、極めて公正かつ透明な方法で結びつけたいと考えていました」と、ウォルニー氏はTechCrunchに語った。「すべての取引とエンゲージメントは、ブロックチェーンに保存できます。自動車メーカー側は、車内のHoloride体験にどれだけの時間が費やされたかを把握することができますし、コンテンツクリエイター側にとっては、私たちのプラットフォームのために制作したタイトルに、どれだけユーザーが時間を費やしたかということが透明になります」。

NFTはブロックチェーン上に記録された、他のものとは代替ができない唯一無二のデジタルトークンだ。ほとんどのNFTはEthereum(イーサリアム)のブロックチェーンに属しているが、HolorideのNFTはElrondのブロックチェーンでサポートされることになる。

Holorideの体験に没入しながら、NFTを買ったり集めたりするという魅力が、より多くのエンゲージメントにつながると、ウォルニー氏は期待している。同氏はまた、未来学者や技術オタクたちが「メタバース」と呼ぶような、デジタルでバーチャルの世界と物理的な現実や拡張された現実が結びつくという概念が、加速していくことも予見している。

ヘッドセットを装着して次の目的地へ移動する間に、この仕組がどのように機能するのだろうか? それをイメージするには、ウォルニー氏に具体的な例を上げてもらったほうがわかりやすいだろう。Holorideの場合、NFTは仮想世界の要素を現実世界の場所や出来事に結びつけることから始まる。

「人々が仮想の乗り物、例えば宇宙船や潜水艦なんかに乗って移動しているところを思い浮かべてください。同時にその人たちの物理的な身体は、現実の世界で自動車に乗っているのです」と、ウォルニー氏は説明する。「彼らがある場所を通り過ぎるとき、コンテンツ制作者はそこに、乗員が集められるような何かを置いておくことができます」。

つまり「Pokémon GO(ポケモンゴー)」のようなものだ。だが、スマートフォンを手に持って、拡張現実のアニメ・ペットを狂ったように追いかけて外を歩くのではなく、VRヘッドセットを装着して車内に座っていればいい。そして捕まえるのは、レアなポケモンどころか、唯一無二の自分だけが持つことができるアイテムであり、交換しない限り、他の誰もそれを手に入れることはできないのだ。

「あるいは、ユーザーがあるゲームをとても上手にプレイしたら、賞品としてアイテムを得ることができるというものも考えられるでしょう」と、ウォルニー氏は続ける。「将来的には、それを他のユーザーに見せたり、交換したりできるようになり、現実世界と仮想世界の距離が縮まります」。

HolorideのNFTの将来性は、乗員が車内で体験するコンテンツに没頭し、デジタルトークンという形で得られるものに、愛着や所有欲を感じるようになるかどうかにかかっている。ウォルニー氏がバーチャルリアリティに熱中し過ぎているのかもしれないし、我々が拡張現実に依存せずにいられなくなるような、我々が知らないことを彼は何か知っているのかもしれない。しかし、彼がTechCrunchに語ったように、これは同社のエコシステムの始まりであり、Holorideを「メタバースの輸送企業」にするためのステップに過ぎない。

カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:HolorideNFT自動車

画像クレジット:Holoride

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

車内を仮想空間と現実を融合したエンターテイメントの場にするHolorideが約13億円調達

没入型の車内XRメディアプラットフォームを開発しているHoloride(ホロライド)は現地時間4月22日、シリーズAラウンドで1000万ユーロ(約13億円)を調達し、評価額は3000万ユーロ(約39億円)となったことを発表した。

スウェーデンのADASソフトウェア開発会社Terranet(テラネット)が320万ユーロ(約4億円)を拠出してラウンドをリードし、中国の金融や自動車テクノロジーの投資家が参加した。投資専門家のJingjing Xu(ジンジン・シュー)氏と教育・エンターテインメントゲーム開発企業Schell Gamesがこの中国の投資家グループをまとめた。Schell Gamesはコンテンツ制作でHolorideと提携している。

Holorideは欧州や米国、アジアなどグローバルマーケットへの進出に備え、そして2022年夏のプライベート乗用車向けのローンチを前に、調達した資金を新しいデベロッパーと人材探しに使う計画だ。

「コンテンツクリエイターコミュニティを重んじています。そして今夏には、コンテンツクリエイターが当社のプラットフォームでクルマ向けのコンテンツを制作できるよう、多くのツールをリリースします」とHolorideの創業者でCEOのNils Wollny(ニルス・ヴォルニー)氏はTechCrunchに語った。

ミュンヘン拠点の同社は2019年にCESでプロダクトを発表した。TechCrunchは車内バーチャル・リアリティシステムをテストする機会を得た。TechCrunchのチームはHolorideが乗車とVRヘッドセットの使用による車酔いをどのように抑えるかを解決したかを知って驚き、そして喜んだ。鍵となることは?ユーザーのヘッドセット内での体験を車両の動きに合わせることだ。プロダクト展開では、ユーザーはHolorideアプリをスマホやVRヘッドセットのような他のデバイスにダウンロードできる。デバイスは車とワイヤレス接続し、現実を拡大する。

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「当社のテクノロジーは2つの面を持っています」とヴォルニー氏は話した。「1つは、ローカライゼーション、あるいは車からデータポイントを取り出してリアルタイム同期を行うポジショニングソフトウェアです。もう1つは、Elastic Software Development Kitと我々が呼んでいるものです。コンテンツクリエイターは移動時間やルートに合わせた弾力のあるコンテンツを制作できます。Terranetとのコラボレーションは、正確なキャプチャやより速いスピードで高精度での環境解釈を可能にするTerranetのセンサーやソフトウェアスタックが、将来さらなる可能性をもたらすことができることを意味する。

元々ADASアプリケーション用にデザインされたTerranetのVoxelFlowソフトウェアはHolorideがリアルタイムの車内XRエンターテインメントを高度化するのをサポートする。TerranetのCEOであるPar-Olof Johannesson(パー−オロフ・ヨハンソン)氏はVoxelFlowをコンピュータービジョンと物体認知における新たなパラダイムだと表現し、VoxelFlowでは距離や方角、物体のスピードを計算するために複数のセンサー、イベントカメラ、レーザースキャナーがクルマのフロントガラスとヘッドランプに統合されている。

TerranetのVoxelFlowは複数のセンサー、イベントカメラ、レーザースキャナーを通じたコンピュータービジョンと物体認知を活用している。VoxelFlowは距離や方角、物体のスピードを計算するために複数のセンサー、イベントカメラ、レーザースキャナーがクルマのフロントガラスとヘッドランプに統合されている(画像クレジット:Terranet)

メーカーにとらわれないHolorideは、もしTerranetのソフトウェアが統合されて製造されたクルマでHolorideが使われていれば、VoxelFlowがリアルタイムで計算したデータポイントを使うことができる。しかしより重要なのは、Holorideが3DイベントデータをXRアプリのために再使用できる能力だ。これにより、クリエイターは最もインターラクティブなエクスペリエンスを作ることができる。TerranetはまたVoxelFlowを活用する新たな分野を開拓することを楽しみにしている。

「もちろん我々はHolorideの広いパイプラインへのアクセスも熱望しています」とヨハンソン氏は述べた。「この取引は獲得可能な最大市場規模を大きく拡大し、自動車産業の核心に踏み込むものです。自動車産業では通常、リードタイムとターンアラウンドタイムがかなり長くなります」。

Holorideはクルマでの退屈な時間をゲームや教育、生産性、マインドフルネスなどに使えるインターラクティブなエクスペリエンスに変えることで、乗車体験に革命を起こすことをミッションとしている。例えば2019年のハロウィンの時期に、Holorideは飛び出してくるモンスターやライダーに課すタスクなどで、「Bride of Frankenstein(フランケンシュタインの花嫁)」の恐ろしい世界に乗客をどっぷりと浸からせるためにFord、Universal Picturesとタグを組んだ

ヴォルニー氏は、Holorideが常に次のステップに目を向けてきたと話したが、プロダクトはまだ市場投入されていない。同氏は、将来は自動走行車両が行き交い、みんなが乗客という未来のクルマの未来のテックスタックの重要な要素を構築したいと考えている。

「自動車メーカーはいつもクルマを購入する人やドライバーにフォーカスしていますが、乗客に対してはそれほどではありません。乗客はHolorideが真にフォーカスしたい人たちです。我々はあらゆる車両を動くテーマパークに変えたいのです」とヴォルニー氏は話した。

カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:Holoride資金調達自動車

画像クレジット:holoride

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Nariko Mizoguchi