LG化学のバッテリー部門LG Energy Solution、韓国取引所の承認を得てIPOを計画

LG Chem(LG化学)が全額出資するバッテリー部門のLG Energy Solution(LGエナジーソリューション)は新規株式公開の予備承認を得た。韓国取引所が現地時間11月30日に声明文で明らかにした。

LG Energy Solutionは早ければ今週中にも金融監督庁にIPO申請書を提出し、2022年1月末の上場を目指している、と報じられている。

同社は6月、米自動車メーカーGeneral Motors(ゼネラルモーターズ)の電気自動車Chevrolet Boltがバッテリーセルの欠陥で発火のリスクが高まる可能性があるとして一連のリコールを行ったことを受けて、IPO手続きを一時停止した。

General Motorsは、バッテリーセル製造パートナーであるLG Chemに、推定10億ドル(約1127億円)相当の損失の弁済を求めると述べていた。LG EnergyとLG Electronics(LG電子)は、Bolt EVのリコールにかかる費用として11億ドル(約1240億円)をGMに支払うことでリコール問題を解決した。

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9月にGeneral Motorsとリコール関連問題で合意したことを受けて、LG Energy Solutionは10月、予定していたIPOを再開すると発表した。

ソウルのアナリストは、LG Energy Solutionの評価額を505億〜589億ドル(約5兆7230億〜6兆6750億円)と見積もった上で、IPOの規模を83億ドル(約9405億円)と予想しており、これは韓国では最大級のIPO案件となる。

同社の広報担当者は、IPOの詳細についてのコメントを却下した。

LG Energy Solutionは、財務報告書に基づき、9月時点の売上高を112億ドル(約1兆2690億円)としている。

同社は、中国のCATLBYD、日本のパナソニック、韓国のSK InnovationとSamsung SDIと競合している。

LG Chemは、2025年までに52億ドル(約5892億円)を投資して米国でのバッテリー事業を強化する計画を発表している

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同社は先週、LG Energy Solution Michiganが、北米に新たなEV用バッテリー生産施設を設立するため、13億6000万ドル(約1541億円)の資金調達を計画していると発表した。同社はこの資金を利用してEV用バッテリーとエネルギー貯蔵システム(ESS)の生産を増やし、増大する需要に対応する。

LG Energy SolutionとStellantisは10月、北米でバッテリーセルおよびモジュールを生産する合弁会社を設立するという予備的な取引を発表した。この取引はまだ規制当局の承認を得る必要があるが、合弁会社は年間40ギガワット時の生産能力を持つことになるという。

また、LG Energy Solutionは正極材の生産に使用される主要鉱物(コバルトとニッケル)の安定供給に関して、オーストラリアの鉱山会社と6年間の契約を結んでいる

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画像クレジット:Joan Cros Garcia – Corbis

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(文:Kate Park、翻訳:Nariko Mizoguchi

GMがリコール対象となったシボレー・ボルトEVの交換用バッテリーモジュールの出荷を開始

General Motors(ゼネラルモーターズ)が、半導体不足の影響で複数の製造工場が操業を停止したことにより製造が遅れていた、リコール対象となった電気自動車「Chevrolet Bolt(シボレー・ボルト)」の交換用バッテリーモジュールを、販売店へ向けて出荷し始めた。

ミシガン州のホランドとヘイゼルパークにある2つのバッテリー組立工場は、9月末に生産を再開している。その際、GMは交換用バッテリーモジュールを、早ければ10月中旬に販売店へ出荷すると述べていた

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GMは「特定のビルドタイムフレーム」の車両、つまり欠陥が集中していると思われる車両の一群を、優先させていくと述べている。交換作業は販売店で2日程度で完了し、新しいバッテリーには8年または10万マイル(約16万キロメートル)の限定保証が付く。また、GMは11月中旬までに、EVのバッテリーをモニターするための新しい診断ソフトウェアの提供も始める予定で、これも販売店でのインストールが必要になる。

今回のリコールは、バッテリーに陽極タブの破損とセパレーターの折れという2つの製造上の欠陥が発見されたため届け出されたもので、これらの欠陥が重なると火災発生のリスクが高くなる。GMが同車のリコールを行うのは3度目で、今回は2017年以降に製造されたBolt EVおよびBolt EUVの全車両が対象という、最も広範囲なものとなった。

火災のリスクに備えて自宅から離れた場所に駐車するようにと、米国運輸省道路交通安全局から勧告されていたBoltのドライバーにとって、今回のニュースはきっと歓迎されるだろう。GMもまた、Boltの所有者に対し、他の車両から50フィート(約15メートル)以内に駐車しないように忠告していたと、Bloomberg(ブルームバーグ)が報じている

GMは、欠陥の見つかったBoltのバッテリーの修理に関連する費用を、全体で約18億ドル(約2041億円)と見積もっている。同自動車メーカーは、バッテリー製造パートナーであるLG Chem(LG化学)に、約10億ドル(約1134億円)の補償を求めると述べている。

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画像クレジット:GM

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

GMがリコール対象となったシボレー・ボルトEVの交換用バッテリーモジュールの出荷を開始

General Motors(ゼネラルモーターズ)が、半導体不足の影響で複数の製造工場が操業を停止したことにより製造が遅れていた、リコール対象となった電気自動車「Chevrolet Bolt(シボレー・ボルト)」の交換用バッテリーモジュールを、販売店へ向けて出荷し始めた。

ミシガン州のホランドとヘイゼルパークにある2つのバッテリー組立工場は、9月末に生産を再開している。その際、GMは交換用バッテリーモジュールを、早ければ10月中旬に販売店へ出荷すると述べていた

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GMは「特定のビルドタイムフレーム」の車両、つまり欠陥が集中していると思われる車両の一群を、優先させていくと述べている。交換作業は販売店で2日程度で完了し、新しいバッテリーには8年または10万マイル(約16万キロメートル)の限定保証が付く。また、GMは11月中旬までに、EVのバッテリーをモニターするための新しい診断ソフトウェアの提供も始める予定で、これも販売店でのインストールが必要になる。

今回のリコールは、バッテリーに陽極タブの破損とセパレーターの折れという2つの製造上の欠陥が発見されたため届け出されたもので、これらの欠陥が重なると火災発生のリスクが高くなる。GMが同車のリコールを行うのは3度目で、今回は2017年以降に製造されたBolt EVおよびBolt EUVの全車両が対象という、最も広範囲なものとなった。

火災のリスクに備えて自宅から離れた場所に駐車するようにと、米国運輸省道路交通安全局から勧告されていたBoltのドライバーにとって、今回のニュースはきっと歓迎されるだろう。GMもまた、Boltの所有者に対し、他の車両から50フィート(約15メートル)以内に駐車しないように忠告していたと、Bloomberg(ブルームバーグ)が報じている

GMは、欠陥の見つかったBoltのバッテリーの修理に関連する費用を、全体で約18億ドル(約2041億円)と見積もっている。同自動車メーカーは、バッテリー製造パートナーであるLG Chem(LG化学)に、約10億ドル(約1134億円)の補償を求めると述べている。

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画像クレジット:GM

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

GMがシボレー・ボルトのリコール損失約1100億円をLG Chemに請求すると表明

米国の自動車メーカーであるGeneral Motors(ゼネラル・モーターズ、GM)は米国時間8月20日、バッテリーの製造上の欠陥による火災の危険性を理由に、電気自動車(EV)であるChevrolet Bolt(シボレー・ボルト)のリコールを拡大した。そしてGMは、バッテリーセルの製造パートナーであるLG Chem(LGケム)に、10億ドル(約1097億円)相当の損害賠償を求めることも発表している。

関連記事:GMがシボレー・ボルトEVに3度目のリコール、欠陥バッテリーから火災のおそれ

GMがこの車両に対して行った3回目のリコールのニュースを受けて、LG Chemの株価は米国時間8月23日に11%下落し、60億ドル(約6582億円)の市場価値を失った。またGMの株価は市場終了時に1.27%下落した。

LG Chemのバッテリーが自動車メーカーのリコールにつながったのは、今回が初めてではない。2021年初め、現代自動車(Hyundai)が同様のバッテリー発火の危険性があるとして8万2000台のEVをリコールたが、その費用は約8億5190万ドル(約934億7000万円)に上ると推定されている。現代自動車の共同バッテリー事業は、9月の新規株式公開(IPO)を準備しているLG Chemの、バッテリー専門部門であるLG Energy Solution(LGエナジーソリューション)とのものであったが、専門家によれば今回のリコール費用のためにIPOが延期される可能性があるという。

GMが行ったバッテリーの不具合調査では、陽極タブの破れや曲がったセパレーターなどの、バッテリーセルの不具合が見つかっている。今回のリコールは、LG Energy Solution製のバッテリーを搭載したフォルクスワーゲンAG ID.3 EV で火災が発生して1週間後から始まった。2021年に入ってから、フォルクスワーゲンやテスラは、LG Chemブランドのパウチ型リチウムイオンバッテリーセルから、CATLやサムスンSDIのようなプリズム型のバッテリーセルに移行する動きを始めている。

このリコールによって、GMには北米で販売できる完全な電気自動車がなくなり、電気自動車の販売が伸びているTesla(テスラ)や他の自動車メーカーに対抗することができなくなる。販売台数の減少、安全面でのリスク、さらにはより優れた技術が登場する可能性があることから、GMは他のビジネスに向かうかもしれない。

だが今はまだ、一緒にやるべきことが残されている。GMは、シボレー・ボルトEVおよびEUVに搭載されている欠陥のあるバッテリーモジュールを、新しいモジュールに交換すると発表しており、これが10億ドル(約1097億円)の損失の原因になっているとしている。これは、2020年11月に発生したボルトのリコールのためにGMがすでに支出している8億ドル(約877億8000万円)に加えての支出となる。エネルギーストレージの調査会社であるCairn ERA(ケアンERA)のデータによれば、バッテリーパックは電気自動車の中で最も高価な部品であり、平均して1kWhあたり約186ドル(約2万円)かかっている。GMは1kWhあたり約169ドル(約1万9000円)を支払っており、ボルトは66kWhのバッテリーパックを搭載している。

なお、LG ChemとGMが問い合わせに回答していないため、4月に両社が発表した、米国2カ所目のバッテリー工場をテネシー州に建設する計画を、進めるつもりがあるのかどうかは不明だ。この合弁会社はUltium Cells(アルティウム・セルス)という名で、70GWh以上のエネルギー生産を目指すとされていた。

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画像クレジット:Veanne Cao

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(文: Rebecca Bellan、翻訳:sako)

GMがシボレー・ボルトEVに3度目のリコール、欠陥バッテリーから火災のおそれ

General Motors(GM、ゼネラルモーターズ)は、バッテリーセルの欠陥により火災のリスクが高まる可能性があるとして、さらに多くの電気自動車「Chevrolet Bolt EV(シボレー・ボルトEV)」のリコールを行っている。この最新のリコールは、米国時間8月20日にGMから発表されたもので、同社がユーザーにBolt EVのリコールを通達するのは、これが3度目となる。

7月に出された2度目のリコールは、2017年から2019年型のBolt EVが対象だった。今回はそれがさらに拡大され、新たに2019年型のBolt EVが9335台と、2020~2022年型のBolt EVおよびBolt EUVが6万3683台、対象に含まれた。

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「GMに供給されたこれらの車両用バッテリーには、まれに同一バッテリーセル内に、破損した陽極タブと折れたセパレーターという2つの製造上の欠陥が存在する可能性があり、これによって火災の危険性が高まる」と、GMはニュースリリースで発表した。この問題については、バッテリーセルのサプライヤーである韓国のLGと協力しているとのこと。

GMでは、これまでのリコール対策費用としてすでに見積もられている8億ドル(約878億円)に加え、今回のリコールによりさらに10億ドル(1098億円)の費用がかかると見込んでいる。

同社は2021年8月初めの決算説明会で、Boltに搭載された欠陥バッテリーの修理に関連する費用が、前四半期の保証費用13億ドル(約1427億円)の大半を占めていると述べていた。

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GMはBoltのドライバーに対して、充電を最大90%に制限するとともに、航続可能距離が70マイル(約113キロメートル)以下にならないようにしておくことを推奨している。また、火災の危険性があるため、充電が済んだらすぐに屋外に駐車し、屋内で一晩充電したままにしないように勧めている。米運輸省高速道路交通安全局は、Boltのドライバーに向けて、火災のリスクを減らすために、車を家から離れた場所に駐車するようにと、独自の勧告を発表した。

画像クレジット:GM

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

LG Energy Solutionが豪州企業とニッケルとコバルトの購入契約を締結、EV用バッテリー製造のため

韓国のLG Energy Solution(LGエナジーソリューション)は、豪州の鉱山会社と6年間にわたるコバルトとニッケルの購入契約を締結し、電気自動車用バッテリーの製造に必要な主要鉱物の安定供給を確保した。

LG Chem(LG化学)の子会社であるLG Energyは、2024年末からAustralian Mines Limited(オーストラリアン・マインズ・リミテッド)から7万1000ドライメトリックトンのニッケルと7000ドライメトリックトンのコバルトを購入する。これは、1回の充電で310マイル(約500キロメートル)以上の走行距離を持つ130万台のEV用のバッテリーを作るのに十分な原材料だ。

LGエナジーソリューションのCEOであるJong-hyun Kim(ジョンヒョン・キム)氏は「近年、世界中で電気自動車の需要が高まる中、重要な原材料を確保し、責任あるバッテリーサプライチェーンを構築することは、業界内での支配力を高めるための重要な要素となっています」と述べた。

この材料は、Australian Minesがクイーンズランド州で15億豪ドル(約1200億円)を投じて開発中のスコーニプロジェクトから調達する。このプロジェクトでは、ろ過した尾鉱を保管するために「ドライスタッキング方式」を採用している。鉱石を地域の水源に投棄したり、地下の採石場に埋めたりするのではなく、ドライスタッキングによって廃棄物から水分を取り除き、砂状の物質にして管理施設で安全に保管する。

LG Energyは声明で「ドライスタッキング法は、建設費や維持費などがかかるため、従来の方法に比べてコストは高いものの、環境に優しい原料採取方法だと考えられています」と述べた。

本契約の唯一の条件は、Australian Minesが2022年6月末までに本プロジェクトの建設資金を確保することだ。融資が確保された場合、この契約は同サイトの予想生産量のすべてを占めることになる。

なお、両社は相互の合意により、契約をさらに5年間延長するオプションを有している。

LG Energyは、世界最大級のバッテリーおよびバッテリー材料メーカーであるLG Chemの子会社だ。同社は2021年7月にバッテリー事業、特に負極材、分離膜、正極バインダーの生産に6兆ウォン(約5570億円)を投じたと発表した。また、2021年夏の初めには、Queensland Pacific Metals(クイーンズランド・パシフィック・メタルズ)と、10年間にわたり年間7000トンのニッケルと700トンのコバルトを購入する契約を締結した。契約は120億ウォン(約11億円)の価値があるとされている。

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LG Chemは、Volkswagen(フォルクスワーゲン)、General Motors(ゼネラルモーターズ)、Tesla(テスラ)などを顧客としている。LG Chemは、世界のバッテリー市場が今後数年間で拡大し、2021年には39兆ウォン(3兆6200億円)、2026年には100兆ウォン(9兆2800億円)になると予想している。

原材料確保を目指すのは大手企業だけではない。Teslaはバッテリー原料を独自に確保するため、7月にコモディティ生産大手のBHPと西オーストラリア州の鉱山からニッケルを調達する契約を結んだ

また、LG ChemとGeneral Motorsとの合弁会社であるUltium Cells(アルティアム・セルズ)のように、OEMメーカーがバッテリーメーカーと提携してバッテリーを開発するケースもある。

関連記事:テスラが高まるニッケル需要に備え鉱山大手BHPと供給契約を締結

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タグ:LG Energy SolutionLG ChemコバルトニッケルオーストラリアバッテリーEV鉱山

画像クレジット:Fairphone / Flickr under a CC BY-SA 2.0license.

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

GMの電気自動車Bolt EVが2度目のリコール、LG化学製バッテリーに発火のおそれ

GMは、電気自動車「Bolt EV(ボルトEV)」の2017年から2019年モデルに、発火の可能性がある問題が見つかったとして、2回目のリコールを行っている。同社によれば、欠陥のあるバッテリーを交換する計画だというが、それを行うまでの間、充電を90%までに制限するとともに、バッテリー残量が航続可能距離70マイル(約113キロメートル)を下回らないようにするようにと顧客に注意を促している。また、屋内に駐車したり、夜間に充電状態のまま放置することは避けるようにと、先週から繰り返し呼びかけている。今回のリコールは、2020年11月にGMが行った6万8000台以上のBoltのリコールに続くものだ。

GMはまた、Boltの顧客に、最寄りのシボレーEV販売店で、近い将来に起こるバッテリー問題を事前に警告する高度診断ソフトウェアを利用することも提案している。GMと同じくLG Chem(LG化学)からバッテリーを調達しているHyundai(現代自動車)は、Kona EV(コナEV)に搭載していた7万5000個以上のバッテリーを交換することになった。

このリコールは、2017年から2019年モデルのBoltで、これまで5件の火災が起きていることがきっかけとなって届け出されたものだ。これは憂慮すべき問題のように聞こえるかもしれないが、FEMA(アメリカ米国連邦緊急事態管理庁)の報告書によると、ガソリン車では1日に平均約150件の火災が発生していることも記しておく価値があるだろう。それでもEVメーカーは、より多くの人を傷つけることになる前に(そして電気自動車に対する否定的な感情が増える前に)、潜在的な問題に責任をもって対処できることを証明する必要がある。

編集部注:この記事はEngadgetに掲載されている。本稿を執筆したDevindra Hardawarは、Engadgetのシニア・エディター。

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タグ:GM電気自動車リコールシボレーLGバッテリー

画像クレジット:GM

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(文:Devindra Hardawar、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

LG化学がEV用バッテリー生産拡大へ向け2025年までに5770億円を投資

韓国のLG Chem(LG化学)は、バッテリー材料事業の構築に今後4年で6兆ウォン(約5770億円)を注ぐ。この投資は、クルマの発明以来、モビリティ産業において最も変革的なものになるであろうシフトの中で、自動車メーカーや米規制当局が内燃エンジン車両から移行する目標を設定したことを受けてのものだ。

投資はアノード材料、分離膜、カソードバインダー、その他の重要なバッテリー部品の生産強化に注がれる。この投資には、韓国・クミ市での巨大なカソードプラントの建設計画が含まれ、工場が完成すれば同社の現在4万トンのアノード生産能力が2026年までに26万トンへと7倍になる。2019年7月に発表したように、LG化学はすでにクミ市に建設するプラントに5000億ウォン(約480億円)投資するとことに同意している。

同社はまた、リチウムイオンバッテリーのパフォーマンスを高めるのに使われる高度な材料であるカーボンナノチューブ(CNT)の生産能力を2021年の1700トンから2025年までに3倍超に拡大する計画だ。それを達成するために、CNTプラント2での生産を拡大し、3つめのCNTプラントの建設を2021年開始する計画だ。

サプライチェーンの面では、バッテリー部品に必要なメタルや他の原材料の供給で鉱業会社と合弁会社を立ち上げるとLG化学は述べた。同社は声明文で「金属調達の競争力を強化するために鉱業、製錬、精製のテクノロジーを持つ企業との、さまざまな方法での協力を積極的に追求する」としている。

LG化学はすでにバッテリーとバッテリー部品製造における最大メーカーの1社であり、Volkswagen(フォルクスワーゲン)やGeneral Motors(ゼネラルモーターズ)、Tesla(テスラ)などを顧客に抱える。しかも世界のバッテリー材料市場は拡大するばかりで、マーケット規模は2021年の39兆ウォン(約3兆7470億円)から2026年までに100兆ウォン(約9兆6060億円)へと成長することが見込まれている。

バッテリーへの投資とともに、LG化学は追加で3兆ウォン(約2880億円)を生分解性ポリマーや植物ベースの生体材料のような持続可能な石油化学製品に、1兆ウォン(約960億円)を医薬品開発事業のラインに注ぐ、と明らかにした。

CEOのHak Cheol Shin(シン・ハクチョル)氏は、同社が持続可能な事業ポートフォリオにシフトさせるさらなる機会を模索している、と話す。「これは、LG化学の価値と持続可能性をアップグレードする、会社創立以来、最大の革命的変化となります。目に見える変化は2021年下期から出てくるでしょう」と述べた。

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タグ:LG化学電気自動車投資バッテリー

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

GMとLG化学の2つめのEVバッテリー工場は2023年後半開所予定

GM(ゼネラル・モーターズ)とLG Chem(LG化学)は米国時間4月16日、米国で2つめとなるバッテリーセル工場を設置する計画を発表した。23億ドル(約2500億円)をかけてテネシー州スプリングヒルに建設し、GMが2020年代半ばまでに立ち上げる計画の電気自動車(EV)30モデルに搭載するセルを生産する。

GMの既存のスプリングヒル工場の隣に設置されるプラントの建設は間もなく始まる、と同社の会長兼CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏は記者会見で述べた。バッテリー工場は2023年後半に完成し、1300人を新規雇用する。

フル操業するようになれば、ジョイントベンチャーの2つのバッテリー工場の生産能力は70GWhを超える。これはネバダ州にあるTesla(テスラ)のギガファクトリーの2倍だとLG化学エネルギーソリューションのCEOであるJong Hyun Kim(キム・ジョンヒョン)氏は指摘した。ネバダ州スパークスにあるTeslaの工場は部分的にパナソニックとの提携によるもので、生産能力は35GWhだ。

GMのEVへのシフトの基礎となるのはUltiumプラットフォームと、スプリングヒル工場で作られる予定のUltiumリチウムイオンバッテリーだ。これらの新しいバッテリーはレアアースのコバルトの使用が少なく、現在のGMのバッテリーよりもエネルギー密度が高くて小型であるために効率のいい共通セルデザインとなる、とバーラ氏は話した。

「この多用途性は、幅広い車種により多くのバッテリーパワーを搭載し、顧客に良い価格で提供できることを意味します。何百万という顧客がEVを所有できるようサポートするEVテクノロジーにおける真の革命であり、暮らしや世界を変えます」。

GMは少なくとも10年間、リチウムイオンとエレクトロニクスのサプライヤーとしてLG化学を使ってきた。両社は2009年から協業を始めた。GMがChevy Bolt EVを開発して発表した際に両社の関係は深まった。2019年にGMとLG化学はバッテリーセルを大量生産するために合弁企業を立ち上げ、GMはEVへと軸を移し始めた。当時、両社は新しい合弁会社に最大23億ドルを投資し、オハイオ州北東部のローズタウンエリアにある製造工場敷地にバッテリーセル組立プラントを設置し、1100人超を新規雇用すると述べていた。

ローズタウンのUltium Cells LLCバッテリーセル工場製造施設の鉄骨工事は2020年7月に始まった。同工場は300万平方フィート(約27万8700平方メートル)の広さがあり、Ultiumバッテリーセルとパックを大量生産する。ローズタウン工場の年間生産能力は30GWhだ。

GMの基礎を成す電動アーキテクチャとともにローズタウン工場で生産されるバッテリーは、Cadillac、Buick、Chevrolet、GMCブランド、そして2020年1月に発表された自動走行シャトルCruise Originなど幅広いプロダクトで使用される。Cadillac Lyriq EVと、今秋発表され、2021年第4四半期に生産が始まる全電動のGMC HummerはUltiumバッテリーシステムを搭載する。GMはLyriqを2021年8月6日にバーチャルイベントで発表する計画だ。

「Ultium」と呼ばれるこのモジュラーアーキテクチャ(バッテリーと同じ名称だ)は19種のバッテリーとドライブユニットのコンフィギュレーション、容量50kWh〜200kWhの400〜800Vのパック、そして前輪・後輪・四輪駆動のコンフィギュレーションに対応する。新しいモジュラーアーキテクチャの核心は新工場で製造される大判ポーチのバッテリーセルとなる。

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi