Luna Displayがテレプロンプターモードを追加、macOSが類似機能Sidecarを標準搭載後も進化と挑戦を続ける

私は本当にLuna Displayが好きだ。ドングルはまだ旅行用コード袋に中に入っているが、付属のバッグと同様にこのiPadアクセサリもここ1年あまり使っていない。アップルが昨年のWWDCでiPadをmacOSのサブディスプレイとして使えるようにするSidecarを発表後、大きな影響を受けていた開発元のAstropad(アストロパッド)にとって2020年は間違いなく辛い時期だった。当時Luna Displayの技術は、アップルのSherlocking(市場需要のリサーチを受けての自社OSへの搭載) の最新の犠牲者と考えられていた。

しかし同社はSidecar登場後の世界でもLuna Displayを価値ある製品にしようと懸命に努力してきた。例えば昨年末には、古いMacをセカンダリディスプレイにする機能を組み込んだ。今では、さまざまな機器を駆使して自宅で仕事をしている人たちのために、仕事場のスタジオに戻るまでの間、Luna Displayを使ったソリューションを提供している。

最新バージョン4.2のLunaソフトウェアでは、ビームスプリッターで使用するために、2番目のディスプレイのミラーリングを反転させるテレプロンプターモードが追加された。これにより、ビームスプリッターでミラーリングされたテキストが右側に表示されるようになる。カメラを設置した状態で、プレゼンターはプロンプターからのテキストを読みながらカメラを直接見ることができるわけだ。テレビのニュース番組のように、プレセンターがあなたを直接見ているかのように映せるわけだ。

人間性についての深い学びは別として、ここ数カ月で学んだことがあるとすれば、誰かがカメラの真横を見ていると本当にイライラするということ。テレプロンプターモードは、これを回避するための合理的な方法だ。ただし、まだビームスプリッターを所有していない場合は、数百ドルを追加投資は必要になる。

同社は、Hot Shopアプリのビデオ担当者であるAdam Lisagor(アダム・リサゴル)氏の協力を得て、この機能が同氏自身の仕事機材のセットアップにどのように適合するかを実演した。以下の動画は、リモート・ワークフローのデモンストレーションだ。

ほかのLuna Displayの機能と同様に、テレプロンプターモードの使用するユーザーは比較的限られている。しかし、Astropadは最初に設計されたシンプルなSidecarのようなモードから脱却して、興味深い新機能がユーザーを引きつけて成長させ続けることを期待しているのは間違いない。少なくとも、世界の多くの地域で在宅での作業がデフォルトとなっていることを考えると、自宅でスタジオを作りたいと考えている人たちにとっては市場が存在し続けることになるだろう。

1つだけ覚えておきたいのは、Astropadの注釈を無視して、Zoom経由のデートでテレプロンプター機能を使うのはやめたほうがいいということ。

画像クレジット:Astropad

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(翻訳:TechCrunch Japan)

古いMacもセカンドディスプレイ化してしまうLuna Display

Apple(アップル)が、最新のmacOS Catalina(カタリナ)にSidecar(サイドカー)を組み込んだことで、セカンドディスプレイ機能を提供する会社はどこもまんまとアップルに「シャーロッキング」されてしまった。正直に言ってこの機能は、最新のmacOSの中でも飛び抜けて最高のもの。すでに多くのサードパーティのデベロッパーが何十年にも渡って経験してきたように、最初に自分が開発した機能でも、いったんアップルに実現されてしまえばそれと競うのはかなり難しい。

Duet Display(デュエット・ディスプレイ)の場合、存在意義を確保するにはAndroidタブレットをセカンドディスプレイとして利用できるようにサポートを追加する必要があった。一方、Luna Display(ルナ・ディスプレイ)のメーカーであるAstropad(アストロパッド)は、ユーザーが古いMacを引っ張り出す方に活路を見出そうとしている。米国時間10月17日にリリースされるアップデートは、他のMacを利用できるようにする機能を、同社独自のドングルを利用した技術に追加する。

新しいLuna Displayでは、MacとMacを接続して、古いMacをセカンドディスプレイとして利用できるようになる。例えば、MacBookをMac mini、iMac、あるいは別のMacBookにワイヤレスで接続できる。たぶん、ほとんどのユーザーにとっては、シンプルにiPadに接続するより、使い勝手はよくないだろう。それでも、古いマシンを活用できることにはそれなりの意味があるはずだ。Astropadのために言えば、アップルが次のアップデートで、同じような機能を実現しないことを願うばかりだ。

Astropadの説明は以下のとおり。

例えば、職場のオフィスにiMacがあり、職場と自宅の間でラップトップを持ち運んでいる人なら、職場にいるときにはラップトップとiMacをペアリングして、両方のデバイスを活用できます。あるいは、主に自宅で仕事をしている人なら、ラップトップをiMacやMac Miniとペアリングし、快適なソファに座ったまま、デスクトップ型Macのパワーを利用することもできるでしょう。キッチンでおやつにありついている時でも、同僚がかわいい犬のGIFを送ってくれたら、乗り遅れることなく楽しめます。可能性は無限にあるのです。

メインのMacでは、El Capitan(エル・キャピタン)以降のmacOSを走らせている必要がある。セカンドディスプレイとして利用するMacは、Mountain Lion(マウンテン・ライオン)以降が対応する。接続には、有線またはWi-Fiが利用できる。Astropadでは、本日10月17日から数日間、Lunaを25%割引で販売する。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Luna DispayはiPadをMac Miniのメインディスプレイにできる――WiFiアダプターに便利な機能があった

AstropadLuna DisplayはMacbook用のWiFiディスプレイ・アダプターだが、使いみちはノートだけではなかった。この小さなガジェットをMac Miniのポートに挿すとiPadをメインディスプレイにできる。

Luna DisplayはMacbookの画面を拡張するのが主たる目的だ。デスクトップの大きな画面に慣れているユーザーは出先でMacbookを使うと、13インチだろうと15インチだろうと、狭さを感じてしまう。Luna DisplayをMacbookのポートに接続すればiPadを第2のモニターにできる。われわれもテストしてみたが非常に便利だった。

しかしLunaの開発チームはさらに面白いことを考えていた。Mac Miniのユーザーの多くは単独でテレビの下、戸棚の奥、ルーターの近所などにしまってミニサーバーとして使っている。この場合Mac Miniにはディスプレイもキーボードも接続されていない。

操作の必要があるときはスクリーン共有かVNCクライアントの機能を利用することになる。安全な接続のためには情報を暗号化してやりとりするSSHアクセスを利用する必要がある。

しかしLuna DisplayはMac Miniでも期待されるとおり動作する。iPadにLunaアプリをインストールしてからMac MiniのThunderbolt 3ポートにドングルを挿すと、iPadがメインのディスプレイとして機能する。Mac MiniにキーボードとマウスがBluetoothで接続されていれば、その動作もiPad上で見ることができる。

さらにWi-Fi経由でソファに寝転がってMac Miniを操作することも可能だ。iPadがmacOSで動くようになったような使用感だ。Luna Displayは当初、Kickstarterのプロジェクトとして始まったが、現在は80ドルで市販されている。

もちろんMac Miniを毎日何時間も使う予定なら専用のディスプレイを接続すべきだろう。しかしMac Miniの動作をチェックし、簡単な修正を加える程度ならLunaは十分な機能がある。

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滑川海彦@Facebook Google+

ワイヤレスでポータブルなiPadディスプレイアダプターLunaが80ドルで発売

Luna Displayで、世界が変わった人も多い。ぼくも、この赤い小さなドングルを試してみて、そう感じた。このデバイスの機能はDuetに似ているが、ケーブルを使わないし、追随性も良い。

昨年Kickstarterに登場したLunaが、80ドルで発売された(クラウドファンディングのときより20ドル高い)。決して安くはないし、iPadを持っていてMac用のポータブルな外付けディスプレイが必要な人以外は、用のないものだ。

でも、どっちも持ってる人にとっては、これによって出張などのときの仕事のやり方が、大きく変わるだろう。ぼくは、あちこち出かけることが多いし、オフィスでは大きな外付けモニターが必需品だ。つまりぼくは、「よく旅をする」と「外付けモニタが必要」の両方に該当するから、Lunaには相当期待している。

自分の家では、このシステムはすばらしい。アダプターをUSB-CかMini DisplayPortに挿入し、MacとiPadを同じネットワークにつなぐ。これで外付けモニターが完成する。

でも、VerizonのWi-Fiに依存している本誌ニューヨーク本社は、ちょっと難物だ。Lunaのアプリも、“Wi-Fiは難しい場合がある”、と言っている。ぼくの場合は手作業で、iPadのカメラでMacBookのQRコードを撮った。

何度かトライして、やっと使えるようになった。フェイルセーフのためのバックアップは、有線でやった。理想的なやり方ではないけど、とりあえず間に合う。

使える状態になると、相当よろしい! ウィンドウのドラッグなども、完璧にできる。

問題も多少ある。Darrelが彼のレビューで言っていた、何かを動かすときの描画性能は、今でもあまり良くない。ヘンな現象は、ほかにもある。FacebookのDMのポップアップウィンドウはおかしいし、混雑したメニューバーも再現性が悪い。

ぼくにとって重要な、RSSフィードやブラウザー、Slackなどにとって、これらは大問題ではない。そして、外付け画面でタッチが使えることは、Macでタッチが使えることにほぼ等しい。

Luna Displayは今では誰でも買える。iPadを一時的にWacomのお絵かきタブレットのように使える、同社のAstroPadとの併用もできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa