Microsoftの新アプリSprightlyを使ってスマホでプロ級デザイン

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Microsoftが、Adobe Spark PostやスタートアップのCanvaに対抗してつくった新アプリSprightlyが、本日(米国時間6月7日)からiOS上でもリリースされた。競合他者のサービスのように、Sprightlyを使えばスモールビジネスであっても、チラシやクーポン、カタログや料金表、e-cardなどをすぐに作ることができ、ソーシャルメディア上での共有も簡単にできる。

Sprightlyは、Microsoft Garageと呼ばれる、Microsoft社内のインキュベーター兼R&Dチームのプロジェクトから生まれた。

今年の初めからこれまでに、SprightlyはAndroid上でのみ公開されていた。しかしMicrosoftは、iOS上でのリリースをうけ、今後アプリ内のテンプレート、色、スタイルの数を増やしていくと明言している。

アプリの使い方は極めてシンプル。スマホで写真を撮るか、既に保存されている画像をアップロードした後に、テンプレートカタログから好みのものを選択し、デザインをカスタマイズすれば完成。その後、完成したデザインをメールで送ることができるだけでなく、ソーシャルメディア上で共有したり、すぐに印刷可能なPDFに変換することもできる。

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アプリのコンセプト自体は、Adobe SparkやCanvaに酷似しているものの、Sprightlyのコアとなるターゲットは他サービスに比べて少し絞られている。

Adobe SparkやCanvaは、様々な画像サイズが要求されるソーシャルメディア上で使える画像をすぐに作れることから、ソーシャルメディアマネージャーの間で人気となった。また、中小企業が、プロデザイナーの料金は払えないけどプロっぽいデザインが必要、という際にも使われている。

Sprightlyも、デザインを身近なものにすることを使命としているものの、顧客とソーシャルメディア上での交流がある、小さなお店を特にそのターゲットとしている。そのため、Sprightly上には、小規模小売店で特に必要になりそうな、料金表やカタログ、クーポンのテンプレートがあったり、商品のコラージュ画像を作れるようなツールが用意されているのだ。

さらにSprightlyは、簡単な画像作成という忙しい人たちの問題を解決するだけでなく、スマホやその他のモバイルデバイスを、(唯一とは言わずとも)メインで仕事に使う人々のためのツールにもなり得る。つまり、Sprightlyは発展途上国にもその照準を合わせているのだ。

その例として、Sprightlyのリリースに関する発表の中でマイクロソフトは、インドのハイデラバードでFanzartのフランチャイズを運営する、Sanjana Shah氏の推薦ビデオを公開している。(Fanzartはデザイナーシーリングファンの製造を行う企業)

「どの画像やカタログも本社から送られてきていて、新しいものが届くのに1ヶ月もかかっていました」とShah氏は言う。「でも、今はSprightlyがあるおかげで、私でも店頭に並んでいるシーリングファンの写真を撮って料金表やカタログを作り、お客さんに商品の情報を送ることができるので、とても助かっています」

Microsoft Garageは、ユーザーの反応を測定するため、Sprightlyのように様々な実験的アプリを公開している。しかし、新しいタイピングの方法を取り入れたWord Flow keyboardのように、革新的なアプリが発表されている一方で、既存アプリのコピーと思えるようなものもある。例えば、News ProはApple NewsやSmartNewsに似ているし、PlumbagoはMicrosoft自身のOneNoteと競合している。Sprighlyは、既存のデザイン関連サービスとコンセプトが似ていることから、後者のカテゴリーに入るアプリだと言える。

だからといってSprightlyは試す価値がないということではなく、どれが自分のニーズに一番合っているかを調べるため、競合アプリもあわせて試してみると良いかもしれない。

Sprightlyは、App StoreGoogle Playから無料でダウンロード可能。

 

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(翻訳:Atsushi Yukutake

朝が嫌いな人は、マイクロソフトの新しいAndroid用アラームクロックアプリを大嫌いになる

Microsoft Garageは今日(米国時間1/21)、Android史上最も煩しいアラームクロックを公開した ― 特に、私のように朝が超苦手に人間にとっては。

Mimicker Alarmというこのアプリは、アラーム音を止めるために、特定の表情を真似する、アプリが決めたその日の色にマッチする物を写真に撮る、あるいは早口ことば(“All I want is a proper cup of coffee, made in a proper copper coffee pot”)を繰り返さなくてはいけない。

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スヌーズボタンを押せば、5分間の猶予が与えられる。

30秒以内にゲームを完了できないと、アプリはあなたが二度寝したとみなしてアラームが再び鳴らし始める。

Microsoftはこのアプリを、機械学習システムのProject Oxfordを使ってデベロッパーに何ができるかを示す一例としてこのアプリを作った。サービスは驚くほどよくできていて、同社はこれを見せつけるべく少々奇妙な実験を行っている。例えば、第一号 ― a href=”http://how-old.net”>How-Old.net ― はMicrosoftのBuildカンファレンスで大きなヒットとなった。

「われわれはMimickerを使ってProject Oxfordの様々なAPIを紹介している」と、Project Oxfordのアプリ開発マネージャー、Allison Lightが今日の発表で言った。「Project Oxfordを使って簡単にユニークで面白いアプリを作りたかった。コードはすべてオープンソースなので、アラームアプリなら他のデベロッパーがコードを見て、われわれがどうAPIを使ったかがよくわかるだろうと思った」

Microsoftによると、「アプリの社内ベータテストでは、好意的なフィードバックがチームに寄せられている」。朝型の人間たちであることは間違いない。

なお、ゲームはいつでもオフにすることができ、普通のアラームクロックして伺うこともできる。でもそれの何が楽しいの?

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook