ScalewayがマネージドKubernetesクラスターをローンチ

クラウドホスティング企業のScalewayが立ち上げたKubernetes Kapsuleは、ユーザーがScalewayのインフラ上でKubernetesのクラスターを管理するためのサービスだ。このサービスはScalewayの複数のインスタンスで利用でき、需要に応じてスケールする大きなクラスターを作ることもできる。

Kubernetesは、コンテナとそれらを支えるインフラストラクチャを管理するオープンソースのプラットホームだ。コンテナを利用するアプリケーションを作るときは、アプリケーションを複数のアプリケーションやサービスに分割し、それらを個々にデプロイしアップグレードできる。その際、メインのオペレーティングシステムと対話することはない。

そしてKubernetesを使うと、サーバーのノードやコンテナを増やしてインフラストラクチャをスケールできる。そうするとピークに対応した十分な量のリソースを常時確保できる。スケールダウンしてお金を節約することもできる。

ScalewayのマネージドKubernetesサービスは無料なので、使用するノード(サーバー)に対してのみ料金を払えばよい。Scalewayはユーザーのノードの稼働状態を15分ごとにチェックし、必要に応じてクラスターをスケールする。ユーザーには自分のクラスターをモニターするWeb上のダッシュボードが提供される。

同社によると、コントロールプレーンには多少冗長性があるので、ユーザーのコントロールプレーンがエラーになっても利用できる(99.95%のSLAだ)。一度に500のノードをサポートする。

KapsuleはScalewayのクラウドインスタンスとGPUインスタンス、ブロックストレージ、およびロードバランサーをサポートする。同社はまた、ユーザーのコンテナを保存するためのコンテナレジストリを提供している。クラスターの作り方を図解すると、下図のようになる:

KapsuleはCloud Native Computing Foundation(CNCF)のスタンダードに準拠しているので、既存のCNCFクラスターをScalewayに移行できるし、マルチクラウドのインフラストラクチャを作ることもできる。

マネージドKubernetesサービスによってScalewayは、エンタープライズや大企業の顧客を増やせるだろう。冗長性のために余分のクラウドホスティングプロバイダーを確保しておきたい、というニーズにはぴったりだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

フランスのScalewayが専用サーバーのラインアップを一新、クラウドへの統合を展望

フランスのクラウドホスティング企業であるScaleway(スケールウェイ)が専用サーバーの構成をアップデートし、新しい名前を与えた。専用サーバー(Dedicated Servers)は新しいものではないが、今でも多くの顧客がパフォーマンスの安定性と低料金という2点で専用サーバーに依存している。

Scalewayは本来、フランスの通信企業であるIliad(イーリアス)のホスティングとデータセンター部門のOnline.netでのクラウドサービスのブランド名だ。Online.net専用サーバーのDediboxは2005年に大ヒットした。サーバーのレンタルは月額料金が30ユーロ、メモリー1GB、100Mbpsの無制限帯域、そして160GBのストレージが提供された。

今見ると笑えるほど非力だが、Dediboxは専用サーバーを表す代名詞のようにポピュラーになった。そしてその後Online.netは、Scalewayというブランドでパブリッククラウドサービスを立ち上げ、クラウドのインスタンスとオブジェクトストレージ、ブロックストレージ、マネージドデータベースなどを提供した。

そして、専用サーバーよりもクラウドサービスに明るい将来性がある、という時代になってきて、Scalewayの方がメインのブランドになった。その専用サーバーのラインアップは、今ではScaleway Dediboxと呼ばれている。名前が変わっただけでなく、Scalewayはその専用サーバーを同社のパブリッククラウドサービスに統合しようとしている。トラフィックが増えたユーザーは自分の専用サーバーにロードバランサーやクラウドインスタンスを組み合わせることができるし、またScalewayのマネージドデータベースサービスを専用サーバーに組み合わせてもいい。

専用サーバーの構成は100とおり以上もあると思うが、料金は月額8.99ユーロから始まり、それはメモリー4GB、ストレージ1TB、1GHzのIntel CPUだ。メモリー384GB、4TBのNVMeストレージ、IntelのXeon Gold CPUという構成なら、月額439.99ユーロになる。

Scalewayは今10万台のサーバーを動かし、顧客は150か国におよぶ。また専用サーバーに代わるものとして、ベアメタルのクラウドインスタンスも提供している。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

クラウドサービスのScalewayがGPUインスタンスを1時間1ユーロで提供

フランスのクラウド・ホスティング会社Scalewayは、Nvidia Tesla P100 GPUを使用した新しいインスタンスを公開した。同社はシンプルな価格体系を採用し、料金は1時間あたり1ユーロとした。

今や多くの会社がGPUインスタンスを使って機械学習ベースのアプリやサービスのモデルを訓練している。こうしたインスタンスを活用して3Dモデルを作ったり、その他のGPU主導タスクを実行している会社もある。高価なGPUを山ほど買わなくても、気に入ったクラウドホスティング会社でGPUをオンデマンドで使うことができる。終わったらそのインスタンスを閉じる。

ScalewayのRENDER-SインスタンスはNvidia Tesla P100に16 GBのHBM2メモリーを付けて使っている。RAM 45 GBと400 GBのストレージ(ローカルNVMe SSDなのでビデオ処理は超高速のはず)を備え10コアのIntel Xeon Gold 6148をAVX-512命令セットで使用している。ある程度長い期間使う予定があれば、料金は1時間1ユーロまたは月間500ユーロ(567ドル)のどちらか安い方になる。

Google Cloudでは、Nvidia P100のオンデマンド・インスタンスを1時間あたりアジア・ヨーロッパでは1.60ドル、米国では1.46ドルで使える。MicrosoftもP100 GPUのクラウド・インスタンスを1時間2.07ドルで提供している。Scalewayは、これらのサービスを主なライバルと見ているのだろう。

AmazonものAmazon Web ServiceにもGPUインスタンスがある。Nvidia Tesla V100というもっと強力な GPUを使うインスタンスもある。価格も高く1時間当たり3ドルだ(価格はデータセンターによって異なる)。古いGPUを使うAWSインスタンスもあるが、性能は落ちる。

OVHもTesla V100 GPUを使った インスタンスを1時間当たり2.30ユーロ(2.61ドル)で提供している。DigitalOceanとLinodeではGPUインスタンスを見つけることができなかった。

おそらく殆どの人にとってGPUインスタンスは必要ない。しかし、次のクラウドプロバイダーを探している会社にとっては、重要な要素になりうる。支払先を一箇所にまとめたければ、幅広いオプションのある会社を選ぶ必要がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ARMアーキテクチャのプロセッサーにこだわるホスティングサービスのScalewayがサーバーの仕様をアップ

Iliadのクラウドホスティング部門Scalewayはここ数年、ARMのチップセットを強く推している。ホスティングの未来はARMのプロセッサーアーキテクチャがベースになる、と信じているからだ。今日(米国時間6/22)同社は、より強力なARMv8オプションをローンチし、そしていちばん安いオプションのコア数を増やした。

プロセッサーのアーキテクチャといっても、Appleを除いて一般的なものといえば、ラップトップやPCならIntelのx86 CPUと、それとほぼ互換のAMDのプロセッサー、そしてスマートフォンは主に、ARMのアーキテクチャに基づくSoC(system-on-a-chip)を使っている。

今年の4月にScalewayは、64ビットのARM機(CaviumのSoC ThunderX)を使った仮想サーバーを立ち上げた。そしてそのいちばん安いオプションは、、めちゃめちゃ安い。USドル換算で1か月3ドル30セント(2.99ユーロ)、ARMv8の2コア、RAM 2GB、SSD 50GB、200Mbit/sの帯域は使用量制限なしだ。

今日のアップデートではこのオプションが2コアから4コアにアップ、DigitalOceanやLinodeなどのエントリーレベルの仮想プライベートサーバーと十分に競合できる性能だ。同社によると、処理能力単価は市場でいちばん安いそうだ。5.99ユーロ払うと、6コア、RAM 4GBになる。

Scalewayは負荷の大きい重要なタスクにもARMアーキテクチャのプロセッサーを載せたサーバーを使うべきだ、と考えている。そのための最大の構成は、64コア、RAM 128GBだ。厚切りステーキのようなこのオプションはもちろん高価(月額279.99ユーロ)だが、16, 32, 48コアという中間的オプションもある。

でもScalewayは今だに、パリとアムステルダムの2箇所にしかデータセンターがない。競争の激しいクラウドホスティング市場でメインの選択肢の一つになるためには、アジアとアメリカにも展開しなければならないことを、自覚していただきたい。

〔関連過去記事(日本語訳):(1)(2)(3)。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Intel/AMD系仮想サーバーではなくARM系の省エネ物理サーバーを提供するホスティングサービスScaleway

Iliadのクラウドホスティング部門Scalewayが今日(米国時間4/27)、新しいタイプのサーバーをローンチした。ユーザーが専用サーバーとしてわずか1分で立ち上げられるそのサーバーは、プロセッサーがARMv8(2コア)、RAM 2GB、SSD 50GB、帯域無制限、という仕様だ。そして料金は月額わずか$3.25(€2.99)だ。

今、PCとスマートフォンでは、使っているチップセットがまったく違う。あなたのラップトップが使っているのは、IntelやAMDが作ったx86系のCPUだが、あなたのスマートフォンはARM系のsystem-on-a-chip(SoC)を使っている。

ARM系のデバイスは大量の冷却を必要とせず、しかも電力の利用効率が良い。またそれらは、日に日に強力になりつつある。だからそれらのチップをサーバーに使うのも、賢明なやり方なのだ。

クラウドホスティングサービスとしてScalewayを使うことは、多くの点で、DigitalOceanやLinodeなどの典型的なVPS*プロバイダーを利用することとあまり変わらない。でも大きな違いは、Scalewayが上記のようにベアメタルのサーバーを提供することだ(仮想サーバーを使うオプションもあるが)。〔*: VPS, virtual private server,仮想プライベートサーバー〕

このところ、クラウドコンピューティングの主流といえば、よほど特殊なニーズがないかぎり、物理サーバーを借りないことだ。クラウドホスティング企業はひとつの物理サーバー上で複数の仮想サーバーを動かし、ユーザーはそれらの仮想サーバーを借りる。

サーバーを複数の小さな塊に分割してリソースをプールするやり方は、デベロッパーにとってとても柔軟性〔==自由度〕がある。たとえば中国に旅するときは仮想サーバーを一つ作ってVPNをインストールし、数日後にはそのサーバーを壊せる。使った時間にだけ課金されるから、30日契約でサーバーの利用登録をするよりも、ずっと柔軟性がある。

あるいは新規ユーザーが増えてトラフィックに大きなスパイクが生じたら、使用するサーバーの数をすぐに増やせる。Scalewayは自分のウィークエンドプロジェクトに使っているが、それも好調だ。

Scalewayは、仮想と物理、両者の良いとこ取りをユーザーに提供する。物理サーバーの信頼性と、仮想プライベートサーバーの柔軟性だ。一つのサーバーをほんの数秒で作ってIPアドレスを割り当て、イメージをロードしてSSDをくっつける。

でもそれらのARMv8のコアを使っているのは、あなた一人だ。CPUのパワーを誰とも共有していないから、突然のパフォーマンス低下に悩まされることはない。共有者はいない。

Scalewayのsystems-on-a-chipは、Cavium社のThunderXだ。月額€2.99で、ARMv8のコア2つとRAM 2GBを使える。4コアRAM 4GBや8コアRAM 8GBを選んでもよい(それぞれ€5.99と€11.99だ)。Scalewayは最近までARMv7のサーバーだったから、これは重要なアップデートだ。

Scalewayがこの新しいARM系サーバーを立ち上げるのは、まずフランスのデータセンター、数日後にはアムステルダムだ。アメリカやアジアにも新しいデータセンターを立ち上げて、ヨーロッパ以外のユーザーもどんどん獲得してほしいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ひとつの物理サーバのパワーを仮想化で切り分けて提供するのでなく、最初から超安価な専用サーバをユーザに提供するScaleway

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フランスのホスティングの老舗Online.netがこのほどリリースした最新プロダクトScalewayは、クラウドホスティング全盛の今日にあって、異色の野獣だ。つまりこれは、Amazon Web ServicesやDigitalOceanなどなどのVPSプロバイダと直接競合する仮想クラウドホスティングのインフラストラクチャではなくて、ARMのチップセットを搭載した超小型の物理サーバなのだ(上図)。

そのため同社は、ホスティングの料金を劇的に下げることができる。SSD付きのベアメタルサーバで、RAM 2GB、ストレージ50GBの基本仕様が、月額わずか3ドル40セント(€2.99)だ。これは同社のこれまでの通常のホスティングサービスならは11ドル21セント(€9.99)のサービスに相当する。

既存ユーザもScalewayに切り替えるので、同じ低料金が適用される、と同社はツイートしている。このベアメタルサーバに使用しているARM v7チップセットは元々スマートフォン用なので、電力消費もきわめて少なく、またスペースも冷却用電力もあまり要しない。今同社では、912基のScalewayコンピュータを一つのラックに収めている。

この専用サーバがさらに仮想化を行う、というサービスのアーキテクチャなので、きわめて効率的でもある。ユーザから見た形は、4コアCPU、専用IP、200Mbit/sの定額制の帯域、となる。AWSなど通常のVPSのように、ひとつの物理CPUのパワーを複数のユーザが分有し、それぞれ自分の仮想マシンとして利用する、という形ではない。物理CPUがそれぞれのユーザの専用機だ。

使い方、使い勝手は、従来のホスティングサービスと何ら変わらない。インスタンスを始動してその上にディストリビューションやアプリケーションをインストールする作業は、わずか数クリックで完了する。すでにARMバイナリのアプリケーションはかなり多いが、そのほかの有力アプリケーションはScalewayのチームがポート作業を行った。ディストリビューションは、DebianもUbuntuもFedoraもARM版がすでにある。〔RHELはプレビュー段階?〕

ストレージの増設やAmazon S3の統合は、数クリックで行える。サーバモデルは一つなので、RAMやCPUパワーを拡張したければ既存のイメージで新しいサーバをブートアップし、それをそのほかのサーバと協働させる。目下サーバはすべて、フランスにある同社の親会社Iliadのデータセンターでホストされている。

最初、Scalewayは研究プロジェクトだった。しかしその後、クラウドホスティング(VPS)に代わる技術として、その将来性が着目されるようになった。今回は劇的な料金値下げが実現し、既存勢力との本格的な勝負が可能になった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa