SEOの健康度を把握する21のポイント

SEOを日常的に運用する上で、その時その時の変化を瞬時に感じて必要な対応策を打っていくことがSEO成功の1つの鍵ですよね。今回はサーチエンジンランドがまとめてくれたSEOにおける気づくべき・意識すべき可変要素とその察知法をまとめてくれたお役立ち記事を。– SEO Japan

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SEOの健康度を計測する取り組みは、検索マーケティングの効果を維持する上で、不可欠である。ちょっとしたきっかけで、パフォーマンスが低下してしまうため、翌月のレポートを待ってから、低調なパフォーマンスを発見しているようでは、検索マーケティングに多大なダメージがもたらされる可能性がある。

パフォーマンスに良くない影響を与える問題に対処するため、毎日、もしくは、毎週、計測するべきSEOの健康度の目安が幾つか存在する。このような目安は、通常、具体的な問題点を指摘してくれるわけではないが、パフォーマンスの低下の原因を調査する際の手掛かりを得ることが出来る。

この記事で言及するアラートの方法、頻度、そして、条件は、大多数のサイトに適応することが出来るが、特別なニーズを持つサイトや非常にアグレッシブなSEOプログラムを実施しているサイトは、調整する必要がある。

1. 自然なトラフィック

自然なトラフィックの増加は、SEOプログラムが掲げる主な目標の一つであり、自然なトラフィックの量は、SEO戦略の影響を大きく受ける。自然なトラフィックが減少しているなら:

  • 何がうまくいかなかったのかを調べ、対応する
  • 別の健康度のスタッツを用いて、問題の原因を探る作業を強化する
  • サイトの全てのセクションに対する自然なトラフィックをチェックし、パフォーマンスの悪いセクションが存在するかどうか、あるいは、サイト全体がダメージを受けているのか確認する
  • 全てのデータをデスクトップとモバイルに分類し、モバイルSEOのパフォーマンスが低下しているかどうかを調べる
  • 他のチャンネルのマーケティングアクティビティが低下しているかどうか確認する — 例えば、ブランドアウェアネスの低下は、ブランド検索の低下をもたらす

自然なトラフィックの量が増えたなら:

  • 何がうまくいったのかを突き止め、サイト全体への適用を検討する

Google アナリティクスで、前の週と比較して、自然なトラフィックが5%以上増えた、または減った場合、Eメールで警告してもらえるように設定する。

2. ノーリファラートラフィックの変化

自然なトラフィックの増加に力を入れるものの、ダイレクトトラフィック(ノーリファラートラフィック)に関心を示さない人は多い。ユーザーは自然な検索でサイトを発見し、その後、直接戻ってくるケースが多いため、ノーリファラートラフィックは、パフォーマンスの基準として重要度が非常に高いと言える。検索の暗号化とブラウザのセキュリティが強化されるにつれ、アナリティクスでは、多くの検索トラフィックが、ノーリファラートラフィックとしてカウントされるようになった — httpのリファラーのデータは、とりわけモバイルデバイスにおいて、入手不可能になっている。そこで、ノーリファラートラフィックが減っているなら:

  • 同じ傾向が自然なトラフィックにおいても起きているか確認する
  • モバイルデバイスの利用をチェックし、モバイルデバイスの利用が減っているかどうかを確認する — 最近のモバイルブラウザの多くは、http リファラーのデータを渡さないためだ
  • 最近、他のマーケティングのチャンネルをUTMでタグ付けしたなら、ノーリファラートラフィックが減る
  • 他のチャンネルのマーケティングアクティビティが低下しているかどうか確認する — 例えば、ブランドアウェアネスの低下は、ダイレクトトラフィックの減少をもたらす

ノーリファラートラフィックが増えたなら:

  • 何がうまくいったのかを突き止め、サイト全体への適用を検討する
  • UTMのタグ付けが正しく行われているかどうか確認する
  • モバイルデバイスの利用が増えているかどうか調べる
  • 他のチャンネルのマーケティングアクティビティが増加しているかどうか確認する

Google アナリティクスで前の週と比較して、ノーリファラー(ダイレクトトラフィック)が10%以上増加、または、低下している場合、Eメールで警告してもらえるように設定する。

3. 参照トラフィックの変化

参照トラフィックは、リンクを得たか、あるいは、失ったかを知ることが出来る、優れたリンクプロフィールのパフォーマンスの基準である。また、サイトにトラフィックをもたらしているか否かで、リンクの価値を評価するために利用することも可能だ。参照トラフィックが減少しているなら:

  • 被リンクのプロフィールと参照トラフィックを調べて、インバウンドリンクを失ったかどうかチェックする
  • リンクからもたらされるトラフィックが減っているなら、リンクを張るウェブサイトがデザインを変更し、クリック数が低下しているかどうか確認する

参照トラフィックが増加しているなら:

  • トラフィックを送り込むようになったサイトを特定し、当該のサイトからさらにリンクを得る機会を調べる

Google アナリティクスで前の週と比較して、参照トラフィックが10%以上増加した、または、低下した際にEメールで警告してもらえるように設定する。

4. キャンペーンのトラフィックの変化

キャンペーンのトラフィックは、直接SEOのパフォーマンスに影響を与えないものの、参照トラフィック、または、ブランド検索のトラフィックが、変動している理由を知る手掛かりを与えてくれる。Google アナリティクスで前の週と比べて、キャンペーンのトラフィックが20%以上増加した、または、低下した際にEメール警告してもらえるように設定する。

5. Eメールのトラフィックの変化

キャンペーンのトラフィックと同じように、Eメールのトラフィックも、参照トラフィック、または、ブランド検索のトラフィックが変化した理由を知る上での手掛かりとなる。Eブラストを配信する度にGoogle アナリティクスでメモを作成しておこう。また、前の週と比較して、Eメールのトラフィックが、20%以上増加した、あるいは、減少した場合、Eメールで警告してもらえるように設定すると良いだろう。

6. セッションの変化

現代はマルチデバイスの時代であり、各種のデバイスをまたいでユーザーを結びつけるのは容易ではない。また、ユーザーは、各種のマーケティングの手法を通じて、サイトに戻って来る。そのため、セッション全体の増加、または、減少を計測すると、マーケティングの成果を高いレベルで把握することが可能になる。Google アナリティクスで、前の週と比較して、セッションが10%以上増加している、または、減少している場合、Eメールで警告してもらえるように設定しよう。

7. ユーザー数の変化

サイトへの全体的なセッションに加えて、ユーザー数もまた、計測するべき重要な目安である。ユーザー数は、パフォーマンス全体が、本当にトラフィックを増加させているのかどうか、または、ユーザーがサイトを積極的に利用するようになり、より頻繁に戻って来ているかどうかを判断する際に役に立つ。Google アナリティクスで、前の週と比較して、ユーザー数が10%以上増加した、あるいは、減少した場合、Eメールで警告してもらえるように設定しよう。

8. モバイルデバイスの利用

先程触れたが、http リファラーデータは、モバイルブラウザ、および、一部のデスクトップにおいて、取得が制限されるようになっている。さらに、モバイル検索の利用が増えていることもあり、SEOプログラムのROIを計測するのが、ますます難しくなっている。Grouponが最近実施した調査によると、– とりわけモバイルにおいて — 検索トラフィックの最大60%がノーリファラートラフィックとカウントされるようだ。そこで、Google アナリティクスで、モバイルデバイスの利用を前の月と比較し、その結果を毎月Eメールで自動的に配信すると良いだろう。

9. ページ速度の増加

ページ速度は、SEOのパフォーマンス、コンバージョン、そして、ユーザビリティにおいて、重要な役割を担っている。ページが読み込まれる時間が長くなると、検索エンジンは、ネガティブな品質のシグナルと判断し、スパイダーによるクローリングの効率は悪くなり、ユーザーは不快感を持つようになり、そして、コンバージョン率は大幅に低下してしまう。Google アナリティクスで、ページ速度が10%以上上がってしまった場合、自動的に毎日警告を行ってもらえるように設定しておこう。さらに、ページの速度が…秒を上回った際にもEメールを送ってもらうようにすると良い。加えて、ページ速度が遅い50ページを2週間に1回のペースで自動的にEメールで伝えてもらおう — その際は、地域のデスクトップのユーザーとモバイルユーザーに分類すること。続いて、トラフィックの特に多い速度の遅いページを拾い上げ、gtmetrix.comでモニタリングの設定を行ってもらいたい。このツールは、ページを遅くしている原因を評価する際に役に立つ。

10. サーバーが応答する時間

サイトの速度の遅さは、必ずしも、ページの読み込みにかかる時間が長いことが原因になっているとは限らない。サーバーの速度が、サイトの速度を遅くしていることもある。そのため、サーバーの応答時間がXX(ミリ秒)を超えたら、自動的にアラートを送ってもらえるように設定しておくと良いだろう。

11. クロールエラー

Google ウェブマスターツールのクロールエラーレポートは、サイトの健康およびSEOの健康を把握する上で欠かせないアイテムである。バックエンドでバグが存在している可能性があり、その場合は、特定しにくい。また、リダイレクトに誤りがある可能性等も教えてもらえる。このツールは、さらに、外部のサイトが自分のサイトにリンクを張っているものの、URLのエラーが生じているケースも伝えてくれる。ウェブマスターツールで、通知に関するEメールの設定を変更しておこう。タイミング良く通知してくれるわけではなく、また、サイトに大きな問題が発生した場合のみアラートが送られる設定になっているため、Google ウェブマスターツールのAPIで週に1回クロールエラーのレポートを送信してもらえるように調整する必要がある。Raven等のSEOプラットフォームは、この機能を用意している。

12. サーバーエラーのログ

サーバー側の問題は、通常のSEOツールを使うだけでは、なかなか特定することが出来ない。そのため、サーバーエラーのログに変化が起きた際にアラートを送る設定を行っておきたいところだ。

13. 1日あたりのクロールされたページ数 & ページのダウンロード時間

この2つのスタッツは互いを補い、また、共にGoogle ウェブマスターツールで知ることが出来る。1日あたりのクロールされたページ数が減り、ページのダウンロード時間が増えているなら、サイトのパフォーマンスに問題が生じている可能性が高い。このスタッツは週に2回チェックする価値がある。

14. ブランドキーワードのインプレッション & クリック

not providedのおかげで、アナリティクスで、キーワードのトラフィックを計測する作業は大幅に制限されてしまったが、キーワードのデータに関連する主要なスタッツは、ウェブマスターツールで今でも得ることが出来る。トラフィックのスタッツの変化を追跡調査するために、このスタッツを確認しておこう。インプレッションとクリックの変化は、ブランドアウェアネスにおける変化、そして、マーケティングアクティビティにおける変化の存在を把握する上で役に立つ。

15. 非ブランドキーワードのインプレッション、クリック & CTR

非ブランドのキーワードのパフォーマンスは、検索のパフォーマンスだけでなく、(証明するのが困難な)季節性における情報を豊富に伝える。非ブランドキーワードのパフォーマンスは、トラフィックの基準値の変化に対する補足の調査としてチェックするべきである。インプレッションに関して:

  • キーワードのランキングは変化したか?
  • 季節の影響を受けているのか?

クリック数 & CTRに関して:

  • ユーザーと関係のないキーワードのターゲティングを行っているか?
  • ユーザーが関心を持たないメタデータを利用しているか?

16. キーワードのランキング

読んで字の通りであり、SEOのプロにとっては常識である。キーワードのランキングが下がると、トラフィックを失う。ランキングが下がったら、キーワードの戦略を調整する、または、ペナルティを科された可能性があるか調査しよう。

17. 手動による対策

Google ウェブマスターツールは、「手動による対策」機能を加えており、Googleが手動のアクションを起こしたかどうかを把握することが出来る。サイトで手動による対策が行われたら、アラートを送ってもらえるように、Eメールを設定しておこう。ただし、アルゴリズムのペナルティに関する通知は行われない。アルゴリズムのペナルティに関しては、14、15、16に従ってもらいたい。

18. セキュリティの問題

手動による対策と同じような仕組みで、「セキュリティの問題」ツールも、マルウェアが検知された場合、ウェブマスターに通知を行う。検索エンジンは、悪意のあるウェブサイトからユーザーを守るために、多種多様な対策を行っているため、セキュリティの問題が生じたら、迅速に対応する必要がある。

19. インデックスステータス

Google ウェブマスターツールのインデックスステータスツールは、Googleがインデックスでサイトにどのように対応しているのかを知る上でとても有効である。インデックスに登録されたページが増えた場合、次の点を確認しよう:

  • 新しいページが追加されたか?
  • クロールされるべきではないページがクロールされてしまったか?
  • robots.txtのルールが無視されているのか?

減った場合は、次の点を確認しよう:

  • サイトはペナルティを受けたのか?
  • ページは隔離されているのか、あるいは、クロールすることが出来ない状態になっているのか?
  • robots.txtで変化が生じているか?
  • meta robotsタグの利用に変化が生じているか?

20. 直帰率

直帰率の増加は、SEOプログラムの健康度に関連する様々な手掛かりを示す。例えば:

  • 関連性のないコンテンツ
  • 関連性のないキーワードのターゲティング
  • 劣悪なユーザーエクスペリエンス
  • ページの読み込みに時間がかかる
  • メタデータの記述が稚拙

Google アナリティクスで、直帰率が10%以上増加したら、自動的にアラートを送信してもらえるように設定しておこう。

21. 404ページのビュー

.NET等、多くのフレームワークは、404ページのURLにクエリ文字列を加えて、ユーザーがリクエストした404を生じさせるURLをウェブマスターに伝える。この機能は、ユーザーとスパイダーがアクセスしているリンク切れを発見する上で大いに役立つ。そこで、Google アナリティクスで、404ページのURLパラメータを持つページのビューを記載したEメールを週に1回送ってもらえるように設定しよう。最後に、このリストに加えるべき、SEOの健康度を測る上で効果的な基準をご存知なら、コメント欄で是非紹介してもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「21 Metrics For Monitoring SEO Health」を翻訳した内容です。

SEOというと、まだまだ順位やそれを元にした単純な検索エンジンからのトラフィックのみに焦点を絞っている方も多いと思いますが、ここに書かれているようなことを少しでも意識して日々の改善に取り組んでいくことで長期的に見ると検索エンジン経由のトラフィックは伸ばしていけるのではないでしょうか?リスティング広告もSEOも、サーチマーケティングは運用が勝負です。 — SEO Japan

ペンギンアップデート3.0は今だ更新中!

ペンギンアップデート3.0が1年ぶりにあったことを報告しましたが、順位変動がなくほっとした皆さんも多かったと思います。しかし実は適応自体はまだ完了していない、ということで、その内容を追加報告。 — SEO Japan

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Googleは、先週の金曜日の夜にペンギン 3.0(日本語)を展開し、アルゴリズムのアップデートを敢行した。ペンギンアルゴリズムは、主に、サイトの被リンクプロフィールに注目し、品質の低い被リンクプロフィールを持っていると思われるサイトを格下げする。

Googleは、ペンギン 3.0のリリースに関する伝達を積極的に行わなかった。アップデートが行われた24時間後に認めただけであり、また、通常、尋ねれば教えてくれるはずの情報を提供してくれなかった。しかし、東部時間の3:50AMになって、Googleのピエール・ファーが、Google+で詳細を明らかにしてくれた。

明らかになった情報を簡潔にまとめた:

(1) これはワールドワイドなアップデートであり、全ての地域のGoogleにインパクトを与える。
(2) 展開はまだ完了していない。「今後数週間」に渡って行われる模様だ。
(3) 影響を受ける英語のクエリは1%以下だが、その他の言語のクエリに与える影響はさらに小さい、または、大きい可能性がある。
(4) Googleは、金曜日に展開を開始したことを認めた。
(5) ピエール・ファーは、今回のアップデートを「更新」と呼んでいた。
(6) 品質の低いリンクプロフィールを持つサイトを格下げし、以前のペンギンアップデートにつかまった後、リンクプロフィールを整理したサイトを助ける。

ペンギンの世界同時展開

パンダアルゴリズム等、Googleのその他のアルゴリズムのアップデートとは異なり、ペンギンアップデートは、通常、世界全体に展開される。つまり、あらゆる言語の、あらゆる地域のサイトが、このアルゴリズムの影響を受ける可能性がある。

ペンギンは、リンクプロフィールを重視しており、言語を精査する必要がないことが理由だ。パンダの場合、コンテンツと言葉を検証するため、地域や言語によって、展開の時期が異なる。ペンギンは、大方、言語に関して注視する必要はない。

ペンギンの展開は現在進行中

ペンギンの更新の展開が完了したか否かに関して、一部で混乱が生じていた。SEOの専門家の中には、一部のサイトがまだ影響を受けていない理由が分からず、展開が一時的に中止された、または、完了したと感じた人達がいた。そんな中、昨日、Googleのジョン・ミューラーは、展開は完了したと述べた。しかし、その数時間後に前言を撤回した。そして、今朝になって、ピエール・ファーが、展開は完了しておらず、「数週間に渡って」続くと発言していた。

つまり、サイトがペンギン 3.0の影響を受けたかどうかを分析する際、ペンギンが数週間に渡って展開されるため、原因がペンギンなのか、はたまた別のアップデートなのかを判断するのは難しいだろう。

ペンギン 3.0の影響を受ける英語の検索クエリは1%以下

アップデートの規模の大きさ、そして、アップデートを実感したウェブマスターコミュニティの大体の割合を判断するため、Googleは、影響を受けたクエリの%を計測し、アップデートのスケールを教えてくれることがある。

ペンギン 1.0では、クエリの~3%がインパクトを受け、1.1では0.1%、そして、1.2では0.3%がインパクトを受けた。その後、ペンギン2.0では、クエリの2.3%、さらに、2.1では、約1%がインパクトを受けた。ペンギン 3.0(2.2だと主張する人達もいる)は、クエリの1%以下に影響を与えていた。

その他の言語では、もっと%は高い可能性があるが、Googleは英語のクエリの計測結果を公表している。

金曜日に登場したペンギン 3.0

Googleは、2014年10月17日の金曜日に、ペンギン 3.0をリリースしたことを認めた。ただし、先程も申し上げた通り、ペンギン 3.0は数週間に渡って展開される点を覚えておいてもらいたい。

ペンギン 3.0はリフレッシュ

Googleのピエール・ファーは、今回のアップデートを「リフレッシュ」と呼び、新たなシグナルが加わったとも、アルゴリズムに変化が加えられたとも言わなかった。リフレッシュ(更新)とは、問題を修正したサイトを解放し、問題を修正することに失敗したサイトを格下げするためにアルゴリズムを再び実行する取り組みを指す。ペンギンに関連するサイトを見つけるために、新たにシグナルがアルゴリズムに加えられたわけではなく、ただ単に更新しただけである。

1年以上待ったにも関わらず、更新されただけなのだろうか?その通りである。SEO業界の関係者の大半は、この事実にショックを受けていた。大勢の関係者は、ずっと前に更新が行われており、Googleが、新たなペンギンアルゴリズムの土台を作っていたと推測していたためだ。

そのため、一部の人達は、3.0ではなく、2.2と呼ぶことを望んでいる。

救われるサイトもあれば、地獄に落ちるサイトもあり

その他のアルゴリズムの更新と同じように、以前摘発された一部のサイトのランキングをは回復される。これは、アルゴリズムの負の影響を受けなくなったためだ。一方、検索結果のランキングが落ちるサイトもある。これは、ペンギンアルゴリズムのインパクトを受けるべきサイトと見なされたことが原因である。

過去のペンギンアップデート:

過去のペンギンアップデートが行われた日付:

  • ペンギン 1.0(日本語)2012年4月24日(クエリの~3.1%が影響を受ける)
  • ペンギン 1.1(日本語)2012年5月26日(クエリの0.1%が影響を受ける)
  • ペンギン 1.2 2012年10月5日(クエリの~0.3%が影響を受ける)
  • ペンギン 2.0(日本語)2013年5月22日(クエリの2.3%が影響を受ける)
  • ペンギン 2.1 2013年10月4日(クエリの1%が影響を受ける)
  • ペンギン 3.0(日本語) 2014年10月17日(クエリの約1%が影響を受ける)

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Penguin 3.0: Worldwide Rollout Still In Process, Impacting 1% Of English Queries」を翻訳した内容です。

更新中はともかく、英語で1%ということであれば、記事にもあるように日本語サイトへの影響はさらに少なさそうは気はします。とはいえ、その後個別に何らかの調整が入るのかもしれませんが。今回の更新の影響等、何かニュースがあればまた報告したいと思います。 — SEO Japan

Google、ペンギンアップデート3.0をリリース – 1年ぶりのアップデート

最近、出張が多くその度に更新が滞ってしまい恐縮です。今回はそんな最中に、ついにGoogleのペンギンアップデート3.0が発動されたということで、ご存じの方も多いと思いますが改めてレポートします。 — SEO Japan

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Googleは、本サイト、Search Engine Landに対して、10月17日(金)ペンギンフィルターをアップデートしたことを認めた。ペンギンは、スパムと見なされるサイト、とりわけ、Googleのリンクに関するガイドラインを違反したサイトをターゲットにしている。

一部のサイトが、米国現地時間の金曜の夜にGoogleの検索結果に大きな変化が生じたことに気づき、これは、Googleが今月中にアップデートすることを明言していた待望のペンギンアップデートではないかと推測していた。

そして、本日、私がこの件に関して尋ねた際、Googleは、これがペンギンアップデートであると認めた。ただし、Googleは、ペンギンの最新版の影響を受ける検索結果の割合(%)に関して、そして、前回のリリースから大きな変更があったかどうかに関して、詳しい情報は明らかにしてくれなかった。この点においては、詳細が分かり次第、お伝えする。

過去のペンギンアップデート

これで6回目のアップデートが行われたことになる。Googleは、今回のアップデートに番号を与えていない。しかし、Search Engine Landでは、前回のアップデートから随分と時間が経過している点を鑑み、メジャーなリリースとしてカウントする価値があると判断し、ペンギン 3.0と呼ぶことにした。

以下に、今までペンギンがリリースされた日付を挙げていく:

  • ペンギン 1.0(日本語)2012年4月24日(クエリの~3.1%が影響を受ける)
  • ペンギン 1.1(日本語)2012年5月26日(クエリの0.1%が影響を受ける)
  • ペンギン 1.2 2012年10月5日(クエリの~0.3%が影響を受ける)
  • ペンギン 2.0(日本語)2013年5月22日(クエリの2.3%が影響を受ける)
  • ペンギン 2.1 2013年10月4日(クエリの1%が影響を受ける)
  • ペンギン 3.0 2014年10月17日(影響を受ける%は現時点で不明)

私達のサイトでは、ペンギン 1.1とペンギン 1.2を、以前、それぞれ、ペンギン 2、ペンギン 3と呼んでいた。これは、Googleが番号をつけていなかったため、私達が独自で番号を与えたためだ。しかし、4回目のリリースが行われた際、Googleは、ペンギン 2.0と言う名前を与えた。そこで、出遅れたGoogleに従い、番号をつけ直すことにした。

最新のペンギンのリリースは、Googleの歴史の中で、最も待ち望まれたアップデートの一つに数えられる。一部のパブリッシャーは、前回のアップデートから1年余りが経過した段階で行われた今回のアップデートを心待ちにしていた。

ペンギンに捕まり、ペンギンから解放される

パブリッシャー達を不安に駆り立てていた原因は、ペンギンの仕組みにあった。ペンギンに捕まると、変更を加えたとしても、次回のアップデートが行われるまで、その変更が、Googleが求めていたものかどうか分からないのだ。

つまり、前回のペンギンアップデート — 2013年10月 — につかまったパブリッシャーは、スパムリンクの削除等、自分達が取った対応が正しかったどうか、今まで待っていたことになる。正しかった場合、週末、トラフィックに改善が見られるはずだ。正しくなかった場合、再び変更を行い、Googleがペンギンを再びリリースするまで待たなければならない。

因みに、過去3週間以内にリンクの否認を試みていたとしても、今回のペンギンアップデートでは対応してもらえない。理由を知りたい方は、今月の上旬に行われたSMX カンファレンスで、Googleが行ったプレゼンをまとめたこの記事を読んでもらいたい。

また、ランキングが落ちても、実際にペンギンに捕まったとは限らない点を肝に銘じておいてもらいたい。ペンギンによって、様々なリンクが考慮されなくなると、リンクの影響力は継承されなくなり、「票」とは見なされなくなる。

このような(Googleの立場で見た)偽の票からメリットを得ていたサイトは、たとえ直接ペナルティーを受けていなくても、この影響力を失い、その結果、ランクが落ちてしまう可能性がある。

Googleは、今回の最新版のペンギンに関して、より頻繁に更新される新たなシステムを導入したと示唆している。時間が経てば分かるはずだ — カウントは既に始まっている。

最新情報: Googleは、10月20日、月曜日の朝の時点で、ペンギンの展開が完了したと明言した。


この記事は、GSearch Engine Landに掲載された「Google Releases Penguin 3.0 ? First Penguin Update In Over A Year」を翻訳した内容です。

世界の人口リンク業界を壊滅状態にしたペンギンアップデート、それが1年ぶりの更新ということで、その影響が注目されます。今の所、検索結果に大きな変化があるようにも見えませんが(あくまで私の簡易チェック)、実際はそれなりにあるのでしょうね。今後また随時報告していきたいと思います。 — SEO Japan

3分で分かるナレッジグラフ講座

進化し続けるGoogle、パンダアップデート等、最新のアルゴリズムを的確に稼働させるのに欠かせないのがナレッジグラフ。言葉は知っていても内容は余り理解していない人も多いと思われるこのナレッジグラフ、サーチエンジンランドができるだけ簡単に解説してみた記事を紹介します。これであなたもナレッジグラフを語れるようになる?! — SEO Japan

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検索は変わり続けている — そして、変化のペースは早まる一方である。徐々に、検索結果の自然な要素は姿を消し、その代わりに、ナレッジグラフの情報が登場している。

しかし、文書(ウェブページ)の検索から、データ(ナレッジグラフ)の検索への移行は、まだ始まったばかりである。

ここで、Googleの使命を思い出してもらいたい:

Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです。

この使命を果たすため、ナレッジグラフが構築された。ナレッジグラフには、エンティティ、そして、別のエンティティとの関係に関する情報が含まれており、Googleは、キーワードの文字列としてではなく、明確なエンティティとして、検索クエリを認識することが出来る力を持つ。キーワードベースの検索から、エンティティベースの検索にさらに移行するようになると、サイト内のデータの質が生命線となる。

つまり、未来の検索結果で、サイトを見つけてもらえるようにするためには、ウェブページ上に存在するエンティティを検索エンジンに理解してもらう必要があるのだ。

検索エンジンのテクノロジーは、2つの形式で、コンテンツからエンティティの情報を抽出することが出来る — 1つは、(構造化データマークアップを使って)明示的な形式で、そして、もう1つは、(自然言語を用いて)黙示的な形式である。

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明示的 vs 黙示的

明示的 vs 黙示的

検索エンジンが、ウェブページ上の構造化データマークアップを吸収することによって、セマンティックウェブテクノロジーが用いられ、明示的なエンティティの取得が行われる。

黙示的なエンティティとは、エンティティの情報が、ウェブページのテキストから引き出され、もしくは、推測されるケースを指す。このエンティティを取得するために、通常、NLP(自然言語処理)等の確率アルゴリズムや同様の情報検索の手法が用いられる。

(ウェブページ上の明示的なエンティティと黙示的なエンティティの双方を特定する際に役に立つツールをリストアップしているので、興味がある方は、前回の投稿を確認してもらいたい)。

重要: 黙示的なエンティティと明示的なエンティティの双方が、同じシグナルを送る必要がある — つまり同じトピックであり、検索エンジンに送るトピックに関するポジティブなシグナルを強化する。

ナレッジグラフを拡大するschema.org

「ナレッジグラフに取り上げてもらう」ことに懸念を抱いているなら、schema.orgの構造化データマークアップをウェブページに配置することが不可欠である。

schema.orgは、HTMLの文書内に含まれる、様々な構造化データマークアップschemaを提供する。この構造化データマークアップがあると、検索エンジンは、エンティティを特定し、エンティティ間の関係を決めることが可能になり、その結果、質が高く、豊かで、より有益な検索結果が導き出されるようになる。

chemadefinesrelationships

schema.orgはエンティティの関係を明確にする(その他にも様々なメリットを持つ)

つまり、あるトピックにおいて、情報源として信頼され、適切な構造化データマークアップでページをマークアップすると、「ナレッジグラフ入り」の確率は高まる。続いて、schema.orgとJSON-LDを用いて、イベントをGoogleのナレッジグラフに登録する方法の例を紹介する。

イベントをナレッジグラフに送り込むには

注記: これから紹介する手順/例は、Google I/OのチュートリアルGoogle I/O(視聴したい方はここをクリック)、そして、Google I/O 2014の「Cayley」講座のスクリーンショットを参考にしている。

先程申し上げた通り、エンティティを理解すると、Googleが世界の「物事」、そして、ユーザーが検索する対象を理解する上で役に立つ。ナレッジグラフは、Wikipedia、Freebase、Google Map、FDA等、信頼の置ける情報源を活用している。

イベントに関しては、最高で、最も信頼の置ける情報源は、イベントの主催者である。従って、イベントの主催者の公式サイトから信頼の置ける答えを結果ページに表示させる動機を検索エンジンは持っていることになる。

下のイラストでも紹介されているように、「Keith Urban」のナレッジグラフの結果には、今後行われるショーのリストが掲載されている。検索エンジンは、公式サイトの構造化データを吸収し、この情報は、直接、ナレッジグラフに保存されている。

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イベントの主催者には、イベントを自分のものにして、ウェブサイトをマークアップすることが求められている。ウェブをクロールする際、Googleは、マークアップを読み、ユーザーが当該の情報を検索している場合、結果を表示する。

ご覧のように、ナレッジグラフは、イベントに関する多くの情報、そして、結果を用いる。このケースでは、とりわけ、ナレッジグラフは、次のアイテムを活用する:

  • SERP内のナレッジグラフのエントリ
  • Google Mapのイベントのリスティング
  • Google Nowの通知

structured-data-events

schema.orgは、Googleはもちろんのこと、Yandex、Yahoo!、Microsoftの主要な検索エンジンにサポートされており、このタイプの情報を記述するための語彙/オントロジーとして最適である。

イベントのリスティングをマークアップするために用いるシンタックスに関しては、マイクロデータ、あるいは、JSON-LDのいずれかを好みに応じて選ぶと良い。利用するシンタックスを選び、継続して使う必要がある(個人的な意見ではあるが、JSON-LDの方が簡単だと思う)。シンタックスを選んだら、ウェブページ全体で(そして、マークアップする情報の種類によっては、ウェブサイト全体で)同じものを活用しよう。

microdatajsonldevents

schema.orgのタイプ MusicEventのマイクロデータ(左)とJSON-LD(右)

イベントのタイプにおいては、出来るだけ具体的なサブタイプ、例えば「SportsEvent」を忘れずに利用してもらいたい。具体的なイベントのサブタイプに対して、home teamやaway team等の有益な属性を加えることが出来る。下の例では、Keith Urbanのウェブサイトは、「MusicEvent」をイベントのタイプとして利用している。

JSONLDplacedonOfficialsite

アーティストの公式サイトに記述されたJSON-LD

「offer」の情報に対して、チケットを販売する業者のウェブページのURLを加えている。すると、Googleは、チケット販売サイトを訪れ、当該の情報をチェックする。 それでは、ウェブページをマークアップする方法の例を掲載する。

jsonldforofficialticketorsite

公式のチケット販売サイトに対するJSON-LD

このように、「offer」は、価格の情報、有効な日付、チケットの有無(InStock)、そして、チケットを販売するウェブサイトと共にマークアップされている。

マークアップを記述したら、次に有効かどうかを確認する。GoogleのEvents Markup Testerページで確認することが可能だ(その他のタイプの構造化データについては、Google 構造化データテストツールをチェックしよう)。

EventMarkupTester

GoogleのEvent Markup Tester

これで、Googleは、公式サイトをクロールし、イベントの公式チケット販売サイトをチェックし、この情報をナレッジグラフに保存するようになる。すると、ユーザーがこのデータを求めている時、検索結果で当該の情報を提供することが可能になる。

マークアップするべきイベントを主催するなら、楽しみながらマークアップを加えていってもらいたい。イベントとは関係のない業界でサイトを運営していても、このプロセスを理解しておくと、その他の構造化データマークアップの利用と似ているため、後々、役に立つことがあるはずだ。

モジレツ X、モノゴト O

エンティティをそのままの状態で、 — つまり、Googleも言っているように、文字列ではなく、物事として、考えることを薦める。未来の検索は、「キーワード」ベースのアイデアから距離を取り、「キーワードの密度」の居場所はない。先日、Google Research ブログに投稿された記事から、重要な箇所をピックアップしたので、読んでもらいたい:

ナレッジグラフでは、キーワードではなく、エンティティ、そして、関係を重視します。「バスケットボール」は、単なる文字列ではなく、私達が既に良く知っているアイテムに言及しています。エンティティに関する背景の情報は、重要なエンティティを判断する上で役に立つのです。バスケットボールの記事の作者は、読者が一般的な常識を持ち、また、スポーツに関する知識も多少持っていると推測します。背景の知識を用いることで、Googleは、WNBAが、一度しか現れていなくても、ベッキー・ハモンの記事の中で、重要なエンティティである予想することが可能になるのです。

ダン・グリック – リサーチサイエンティスト & デイブ・オー – プロダクトマネジャー

要するに、セマンティックテクノロジーは、さらに改善されており、コンセプトを1度だけ言及すれば、検索エンジンが残りを推測してくれるのだ。従って、検索エンジンの、黙示的なエンティティを特定する力がアップするにつれ、自然言語は、ますます欠かせない存在になっていく。キーワードスタッフィングは、既に過去の遺物になったと言える。

重要なポイント

ナレッジグラフのために、ウェブページを最適化する上で出来ることは沢山ある。今回の投稿で説明した私の戦略をまとめておく:

  • 狙いを絞るエンティティを特定する。
  • オーディエンスが関心を持つトピックを決定する。
  • 当該のトピックを取り上げいることを、構造化データマークアップを使って、検索エンジンに力強いシグナルを送る(明示的なエンティティ)。
  • 情報を裏付け、サイトに配置するコンテンツを使って、シグナルを強化する(黙示的なエンティティ)。
  • エンティティはキーワードではないので、キーワード扱いするべきではない。適切なコンテキストなら、例えほとんど言及していなくても、強力なシグナルになり得る。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Demystifying The Google Knowledge Graph」を翻訳した内容です。

3分で読めるかはともかく、短い記事ながらポイントが押さえられた良い記事だったと思います。モジレツ X モノゴト ○ という括りはわかりやすかったですね。 — SEO Japan

パンダアップデート4.1でダメージを受けたのはゲームと歌詞サイト

ペンギンアップデートの更新も目前と噂される中、先日のパンダアップデートで特に影響を受けたサイトの傾向が判明したようなのでメモ程度にご紹介します。 — SEO Japan

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先週、Googleは、パンダ 4.1をリリースした。このプロセスは、今週も継続されているが、SearchMetricsによると、早くも勝者と敗者が出始めているようだ。

パンダ 4.1で最も優遇されたのは、ニュース、コンテンツ、ダウンロードポータルの分野のサイトであった。一方、最も嫌われてしまったのは、ゲーム、歌詞、そして、一部の医療関連のコンテンツの分野に属するサイトだ。

例えば、medterms.comは、SEO ビジビリティの40%を失った(286,956から172,836へ)。パンダから過去に何度も攻撃を受けてきたehow.comもまた、大きなダメージを負った。また、身近なブランド、hallmark.comもパンダに嫌われてしまったようだ。office365.comやhubpages.com等の著名なサイトも被害を受けていたものの、新しいURLに移行しており、SEO ビジビリティが減少した理由が、パンダ 4.1とは関係がない可能性がある。

SearchMetricsの創設者、マーカス・トバーは次のように指摘している:

パンダ 4.1は、以前のアップデートと連動している。ゲームや歌詞のポータルサイト、そして、医療の問題やコンテンツに関連するウェブサイトが、特にネガティブな影響を受けていた — 要するに、(同じことを何度も繰り返すが)薄っぺらいコンテンツを持つページが、パンダの攻撃を受けている。独自の、適切なコンテンツを提供しないアグリゲーションサイトはパンダに狙われていると言える。

Googleにとって、現在、下位に沈んでいるサイト(つまり、アグリゲーションサイト)をユーザーに紹介するのは、理にかなっていないのだろう。この点は、パンダ 4.0で既に判明しており、4.1においても当てはまる。

パンダの最新版の詳細は、この記事で確認しよう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Are Games & Lyrics Sites Google Panda 4.1′s Biggest Losers?」を翻訳した内容です。

基本的にはコンテンツ量産系のサイトにダメージがあったということですかね。コンテンツマーケティング、地道に継続的に取り組んでいくしか生き残る道はなさそうです。。。 — SEO Japan

Google、見ているテレビ番組が検索結果に影響を与える「テレビランク」 を採用?

コンテンツマーケティングワールドのレポート記事連投の真っ最中ですが、Googleがこの度、ユーザーのテレビ番組の視聴動向を検索結果に反映させる新たなアルゴリズム「TVランク」の特許を取得した、との気になるニュースが飛び込んできたので速報させていただきます。 — SEO Japan

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Googleは、ウェブ上のリンクのパターン、個人の位置情報、検索履歴等、様々なシグナルを使って、検索結果のランク付けを行っている。この要素に、テレビで視聴する番組が、加わろうとしている。

SEOの特許の神様こと、ビル・スラウスキが、ブログの中で、テレビで見ている番組が、検索結果に影響を与えるコンセプトを描いた特許が、Googleに付与されたと伝えていた。

2011年6月30日に申請された当該の特許「電子デバイスの近くにあるテレビで放映されている番組を特定して、ユーザーの検索結果を強化するシステムおよびメソッド」は、2014年9月16日にGoogleに付与された。

以下に、この特許の要約を掲載する:

テレビ番組に関連する検索クエリを利用するコンピュータに実装されたメソッド。サーバーは、電子デバイスからユーザーの検索クエリを受け取る。続いて、サーバーは、検索クエリ、および、特定の期間において、電子デバイスに関連する場所で視聴可能なテレビ番組に関する情報を基に、電子デバイスの近くでユーザーが視聴しているテレビ番組を特定する。尚、テレビ番組に関連する情報には、関連する場所で放映されているテレビ番組の本数に対する記述も含まれる。

この特許は、Googleが、- このプロセスの下 – 現在テレビで視聴している番組を記録することが出来る可能性があると示唆している。そして、ユーザーが検索を実行する際に、検索結果に影響を与えるため、視聴している番組をシグナルとして利用するべきかどうかを判断する。

この特許は、例として、ある特定の自動車に関するテレビ番組を見ているユーザーが、自動車に関する包括的なクエリで検索を行ったケースを紹介している。放映されている番組、そして、番組で言及されている特定の自動車を把握すると、Googleは、より具体的な結果を提供することが可能になる。以下に、特許の一部を抜粋する:

あるユーザーが、コーナーの一つで、ポルシェの特定のモデルを紹介するテレビ番組を見ており、当該のユーザーが、コーナーで取り上げられていた特定のモデルではなく、「ポルシェ」、あるいは、「スポーツカー」で検索をかけたと仮定する。

当該のポルシェのモデルが「911 Turbo」であり、ユーザーが入力した検索クエリが「ポルシェ」の場合、サーバーは、次のいずれか一つに関する情報、または複数に関する情報を返す可能性がある:

1) 「911 Turbo」モデルに関連する情報(「911 Turbo」に関連するPorsche.comのウェブサイトへのリンク)

2) 現在、このコーナーを放映しているテレビ番組に関連する情報

3) 現在放映中、もしくは、今後、放映される予定の同様の番組の提案

こうすることで、このシステムは、番組の視聴者に対して、見ている番組、もしくは、見たいと思うであろうテレビ番組の内容に関連する、改善された検索結果を提供する。

以下に、このプロセスを説明する図を掲載する:

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検索結果を受信 602

テレビ番組を視聴しているかどうかを特定 604

No -> 修正を加えずに、そのまま検索を実施 620

Yes -> サーバーは、電子デバイスからユーザーの検索クエリを受信する。続いて、サーバーは、検索クエリ、および、特定の期間において、電子デバイスに関連する場所で視聴可能なテレビ番組に関する情報を基に、電子デバイスの近くでユーザーが視聴しているテレビ番組を特定する。尚、テレビ番組に関連する情報には、関連する場所で放映されているテレビ番組の本数に対する記述も含まれる 606

スコアを生成する。受け取ったクエリの用語に関連するスコアを、考えられるテレビ番組のセットにおける各番組に対して生成する 608

検索クエリの用語に関連する最初のセットのカテゴリーを特定する 610

テレビ番組に関連する2番目の一連のカテゴリーを特定する 612

最初のセットのカテゴリーと2番目のセットのカテゴリーにマッチング機能を適用する 614

生成されたスコアに応じて考えられるテレビ番組のセットの順序を決める 618

特定したテレビ番組として最高のスコアを持つテレビ番組を選択する 616

以前も指摘したように、Googleがこの特許を所有しているからと言って、実際に検索結果のランク付けにこのプロセスを利用するとは限らない。

ただし、Googleは、既にこのタイプのプロセスを、ある程度、Google Nowの一環として実際に利用している。

Google Nowとは、Google版の知的パーソナルアシスタント機能であり、ユーザーが求める前に、情報を提供する。その中に、テレビカードも含まれる。このカードは、視聴している番組に関する情報を提供し、その上、今後の番組、そして、見ている番組を基に、ユーザーが見たいであろう番組をリマンドする。

テレビの音声を聞き、見ている番組を理解することで、このカードは表示される(この機能を有効にしている場合)。このシステムを試したいなら、既に活用が進んでいるGoogle Nowを利用すると良いだろう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「TV Rank: Google Gets Patent On Using What You’re Watching To Influence Search Results」を翻訳した内容です。

SEO by the Seaよりサーチエンジンランドの解説付きの記事の方がわかりやすかったので、後者を翻訳紹介させていただきました。実際の検索結果に現状反映されているかは微妙ですが、2011年時点でこういったアルゴリズムを考え特許申請していたという先見性は流石ですね。実際、様々なリサーチを見ても、テレビを見ている人の多くがインターネットにも同時にアクセスする「ながら視聴」を行っているようですし、テレビで気になったことをその場でネット検索という行為は普通にありますよね。スマホファーストの今日、こういったアルゴリズムがテレビはもちろん、様々なユーザー行動が検索結果に反映されていく時代になっていくのでしょう。Googleの進化はまだまだ続きます。 — SEO Japan

ペンギンアップデート3.0が年内に導入予定

日本はもちろん世界のリンク構築主体のSEOを風前の灯火に追い込んだGoogleのペンギンアップデート。今年に入って大きな更新がなかったのですが、Googleいわく、年内に次回のアップデートを予定しているということでその内容をさらり。 — SEO Japan

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今日から22日後の10月4日、Google ペンギンアルゴリズムの5回目のアップデート(コードネーム: ペンギン 2.1)がリリースされてから、丁度1年が経過することになる。ご想像の通り、11ヶ月と8日間待機するのは、辛いものがある。とりわけ、この懲罰的なアルゴリズムの制裁を受けたサイトにとっては、拷問に近い。既にリンクを一掃しているはずだが、今は、ただじっと我慢し、次回のペンギンアップデートのリリースにより、ビジネスが復活することを祈るしかない。

その日はもうすぐやって来るかもしれない。Googleのジョン・ミューラーが、今朝行われたGoogle ハングアウトで、ペンギン 3.0、つまり、6度目の更新が、今年中に行われる見込みだと指摘したのだ。事実、ジョン・ミューラーは、後日、妥当な頃合いにリリースする自信がある、と発言していた。

「後日、妥当な頃合い」とは、いつのことだろうか?既に、11ヶ月以上にわたって更新が行われていない点自体、妥当とは言い難いが、個人的には、ペンギン 2.1のリリースから1年が経過する前に行ってもらいたいと願っている。現時点では、それが妥当な頃合いに該当するのではないだろうか。しかし、あくまでも推測に過ぎない。

以前、ペンギンアップデートが行われた、と思ったことがあったが、Google曰く、ペンギンではなかったようだ。また、私は、Googleが、ペンギンアップデートのテストを実際のインデックスで行っていると確信しているが、完全にリリースされているわけではない。

ペンギン 3.0は、大型のアップデートになり、より頻繁に発動することが可能になると見られている。そのため、更新が行われるまで、長期間待つ必要はなくなるようだ。現在、パンダは、1ヶ月に1度の頻度で実施されている。

Googleは、ペンギンアルゴリズムをアップデートする取り組みにおいて、多くの難問に遭遇したと指摘していた。しかし、どうやら、ペンギンの更新は近いうちに行われるようだ。

Googleから、リリースの日時が公表されたら、報告させてもらう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Nearly A Year Later, Are We Finally Going To Get A Penguin Update Refresh?」を翻訳した内容です。

更新したリンクのアルゴリズムを全体的に適用することで、SEOの取り組み有無に関わらず予期せぬ順位変動が起こりうるペンギンアップデート、今回はGoogleもかなり時間をかけて取り組んでいるようですが、果たして年内にリリースされるのでしょうか。そしてその影響は、、、今から気になります。 — SEO Japan

2014年SEOランキング要素レポート – 「コンテンツは王様」の構図が明確に

米国サーチメトリクス社が毎年発表しているGoogleのランキング要素レポート。その詳細を解析し最新の順位決定要素の影響力を探った記事をサーチエンジンランドから。コンテンツが重要といわれる時代ですが、果たしてその真実は? — SEO Japan

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SearchMetricsが、毎年恒例のSEO ランキング要素レポートの2014年版が完成し、ダウンロードすることが可能になったと告知した。

毎年、SearchMetricsは、この調査結果を公表しているが、2014年版は、100ページ近くに膨れ上がり、また、サイト滞在時間、直帰率、新鮮なリンクの本数等の要素が加えられ、今まで最もボリュームが大きいレポートとなった。

今回の調査では、「コンテンツが本当に王様」として君臨している可能性があることが判明した。SearchMetricsのマーカス・トバーは、コンテンツは「もはやSEOのオマケではなく、中心的な存在に成長した」とレポートの中で指摘している。

それでは、以下にレポート、そして、分析結果を示したチャートを掲載していく。このページからレポートをまるまるダウンロードすることも可能だ。

コンテンツ

  • コンテンツの質とランキングの間には計測可能な相関関係が存在する。この関係は、ワードの共起分析を主にベースとした2点の新しい要素「Proof
    Terms」(証拠となる用語)と「Relevant Terms」(関連する用語)によって、証明されている。
  • コンテンツが長くなる傾向が続いている。
  • 良質な内部リンク構造は不可欠な要素であり、最も軽視されたSEOの要素だと言える。

オンページのテクニカル SEO

  • オンページでは、キーワードが、今でもSEOに対する全体的なコンセプトの大事な部分を占め、タイトル、ディスクリプション、本文のコピー、H1、H2等でのバランスの取れた配置によって表される。言うまでもなく、キーワードスタッフィングは、回避する必要がある。ただし、トピックに対するキーワードを開拓し、総合的なコンテンツを生成するアプローチを目指す明確なトレンドが存在する。
  • サイトスピード(読み込み時間)は、ロボットにとって重要なパフォーマンスの要素である。
  • 良質なサイトアーキテクチャは、効果的なSEOを左右する。

被リンク

  • 被リンクの量、そして、とりわけ品質は、今でも重要だ。
  • キーワードの被リンクの本数は、相関関係は高まっているにも関わらず、減少傾向にある。
  • ブランドに対する被リンクのメカニスズムは、その他のSERPのURLとは異なる働きをするようだ(詳しくは「ブランドの要素」を参照)。

ソーシャルシグナル

  • 昨年と比べ、ソーシャルシグナルと上位のランキングとの相関関係が薄くなったこともあり、昨年から若干変わっている。
  • 平均的な値は少し高くなった。

ユーザーシグナル

  • 上位にランク付けされているサイトでは、クリックスルー率は高く、滞在時間は長い — 当たり前だと思うかもしれないが、多くのURLに特定された平均値を自分のサイトの最適化に対する基準として用いることが可能である。
  • 上位にランク付けされているURLの直帰率は低い。

ブランドの要素

  • 大きなブランドは特別扱いされているように見える。
  • 今年のレポートでは、ブランドの要素、そして、その定義を調整し、複雑化する影響と品質を反映させた。

総合ランキングチャート

searchmetrics-overall

関連する用語/Google+1/被リンクの本数/Facebookのシェアの数/Facebook総合/Facebookのコメント数/Pinterest/被リンクのURLのSEOにおけるビジビリティ/Facebookのいいね!の数/ツイート/rel=nofollowの被リンクの%/証拠となる用語/新たな被リンクの本数/新しいドメインからの被リンクの本数/キーワードの被リンクの%/アンカーとドメインのトップドメインレベルが同じ被リンクの%/内部リンクの本数/ストップワードの被リンクの%/本文内のキーワードの数/HTMLの長さ/テキストの文字の長さ/ワード数/サイトスピード/外部リンク内のキーワード/アンカーテキスト内のワード数/タイトル内のキーワードの位置(文字)/URLの長さ/タイトル内のキーワードの位置(ワード)/内部リンク内のキーワード/外部リンクの本数/同じ国からの被リンクの%/H2/画像の数/H1/ディスクリプション/動画の統合/タイトル内のキーワード/H2内のキーワード/ディスクリプション内のキーワード/URLがサブドメインではない/タイトルの文字数/URL内のキーワード/ドメイン名内のキーワード/AdSenseのブロック/H1内のキーワード/広告リンクの数/AdSense/(AdSenseを除いた)広告リンクの数

スピアマン相関関係 — Googleの検索結果を調査

ソーシャル/被リンク数/オンページ(テクニカル)/オンページ(コンテンツ)

コンテンツのランキング要素:

searchmetrics-onpage

サイトスピード/タイトル内のキーワードの位置(文字)/URLの長さ/タイトル内のキーワードの位置(ワード)/H2/H1/ディスクリプション/動画の統合/タイトル内のキーワード/ディスクリプション内のキーワード/URLがサブドメインではない/URL内のキーワード/Flash/ドメイン名内のキーワード

オンページテクニカルの要素:

Screen Shot 2014-09-08 at 2.19.18 PM

関連する用語/証拠となる用語/内部リンクの本数/本文内のキーワードの数/HTMLの長さ/テキストの文字の長さ/ワード数/外部リンク内のキーワード/センテンスの数/内部リンク内のキーワード/外部リンクの本数/画像の数/H2内のキーワード/フレッシュによる読みやすさ/タイトルの文字数/AdSenseのブロック/H1内のキーワード/広告リンクの本数/AdSense/(AdSenseを除いた)広告リンクの本数/TF-IDF

リンクのランキング要素

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被リンクの本数/被リンクのURLのSEOにおけるビジビリティ/rel=nofollowの被リンクの%/新たな被リンクの本数/新しいドメインからの被リンクの本数/キーワードの被リンクの%/アンカーとドメインのトップドメインレベルが同じ被リンクの%/ストップワードの被リンクの%/アンカーテキスト内のワード数/同じ国からの被リンクの%

ソーシャルのランキング要素:

searchmetrics-social-factors

Google +1/Facebookのシェアの数/Facebook総合/Facebookのコメント数/Pinterest/Facebookのいいね!の数/ツイートの本数

インフォグラフィック:

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クリックスルー率/関連する用語/被リンクの本数/Google +1/Facebookのシェアの数/Facebook総合/Facebookのコメントの数/Pinterest/被リンクのURLのSEOにおけるビジビリティ/Facebookのいいね!の数/ツイートの本数/nofollowの被リンクの本数/証拠となる用語/新たな被リンクの本数/新しいドメインからの被リンクの本数/キーワードの被リンクの%/アンカーとドメインのトップレベルドメインが同じ被リンクの%/内部リンクの本数/ストップワードの被リンクの%/本文内のキーワードの数/HTMLの長さ/テキストの文字の長さ/ワード数/サイトスピード/外部リンク内のキーワード/アンカーテキスト内のワード数/タイトル内のキーワードの位置(文字)/URLの長さ/タイトル内のキーワードの位置(ワード)/内部リンク内のキーワード/滞在時間/外部リンクの本数/同じ国からの被リンクの%/H2/画像の数/H1/ディスクリプション/動画の統合/直帰率/タイトル内のキーワード/H2内のキーワード/ディスクリプション内のキーワード/URLがサブドメインではない/タイトルの文字数/URL内のキーワード/ドメイン内のキーワード/AdSenseのブロック/H1内のキーワード/広告リンクの本数/AdSense/(AdSenseを除いた)広告リンクの本数

GoogleのSERPで上位にランク付けされているサイトは、どのような共通点を持つのか、そして、ランキングの低いサイトとどのような違いがあるのか?

この問いに答えるため、SearchMetricsは、特定のサイトの存在と範囲を決め、1万点のキーワードの検索結果を分析し、トップ 30に対して算出した相関関係(スピアマン)とトップ 10を基にした平均値として結果を表した。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「SearchMetrics Released SEO Ranking Factors For 2014: Content Now Really King?」を翻訳した内容です。

被リンクの数もまだまだ重要要素であることには変わりがないようですね。コンテンツ系要素が上位に入っていますが、それ単体の力なのか、他の要素の影響力なのか(そういうコンテンツが被リンクを受けやすい、など)等、気になる点はありますし、単純に順位だけでは推し量れないレポートですね。もちろん今日のGoogleにおいては、何か特定の要素が圧倒的な影響力を持つ、ということはないのでしょうが。。。ただ最後のインフォグラフィック(クリックすると拡大表示されます)のトップに君臨するクリックスルー率、他の要素に比べて圧倒的でかなり関係あるのかな?という気になりました。この記事や元レポートでもそこまで深く解説されていないのですが、関係が深そうと思いつつ、良く考えると順位が高ければクリック率も自然と高まるのが必然ですし、素直にランキング要素の数値として捉えていいものか、という疑問は残りますが。

いずれにしても、大変貴重でありがたいリアルデータでした。 — SEO Japan

Googleオーサーシップは消えてもオーサーランクは健在

Googleのオーサーシッププログラムがまさかの終了というニュースが話題になりましたが、Googleがオーソリティの評価指標を根本的に変えたわけではありませんし、オーソリティ構築は変わらず重要な課題です。ページランクと違ってオーサーランクの概念は今後ますます重要になる、ということで、オーサーランクについて勉強しなおしてみた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

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Googleは、3年間にわたって実施した実験「オーサーシップ」を昨日終了した。しかし、オーサーランクを使って、検索結果を改善する試みは、今後も継続されるようだ。たった今、「Google オーサーシップがなくても、オーサーランクを持つことが出来るのか?」&「そもそも、Google オーサーシップとオーサーランクは何が違うのか?」と言う疑問を持った方は、読み進めていってもらいたい。なぜなら、オーサーシップとオーサーランクは同じではなく、オーサーランクは今後も生き続けるからだ。

Google オーサーシップとは何だったのか?

Google オーサーシップは、主に、コンテンツのオーサー(作者)が、自分自身を特定し、目立つことが出来るようにするためにGoogleが与えた手段である。 オーサーは、人間には見えない「マークアップ」コードをウェブページ内に配置し、オーサーシップを活用していた。その後、Google自身が、アイデンティティを管理するシステムを作るためのステップとして、Google+に緊密に連携させ、もともとのアイデアをスケールアップさせていた。

Google オーサーシップのユーザーは、コンテンツの隣に名前と画像を表示してもらい、大きな見返りを得ていた。Google自身がオーサーシップ付きのストーリーはより多くのクリックをもたらすと示唆していたこともあり、作者にとっては、大きな魅力であった。以下に、Google オーサーシップの例を掲載する:

google-authorship-image

ご覧のように、オーサーの画像と名前が掲載された署名欄が、リスティングに与えられている。

昨日、Googleは、そのオーサーシップを見限った(日本語)。画像のサポートは6月に終了していたが、現在、署名欄を含む全てのアイテムが姿を消した。完全に閉鎖されたのだ。

Google曰く、過去にページに掲載したマークアップが、今後、害を与えることはないようだ。ただ単に無視されるだけである。それでも削除するつもりなら、マークアップがGoogle以外の会社やサービスに用いられる可能性がある点を肝に銘じておこう。rel=authorrel=me等のマイクロフォーマットは、他のサービスに用いられる可能性がある(注記: 当初、schema.orgと記していたが、訂正させてもらった — アーロン・ブラッドリーがコメントで教えてくれた)。

オーサーシップの追加に力を入れていた場合(今は単なる時間の無駄遣いになってしまったが)、今後、削除する取り組みに力を入れるべきかどうかに関して、今後の記事で、詳しく検証していく予定だ。

オーサーランクとは何か?

オーサーランクは、Google オーサーシップとは異なるアイデアである。オーサーランクとは、Googleがストーリーの作者が誰だか分かっている場合、そのストーリーのランキングを変えるシステムであり、信頼されている人物が作ったストーリーは優先される可能性がある。

オーサーランクは、実はGoogleが公式に用いている用語ではない。SEOコミュニティが、このコンセプトに与えた用語である。Googleのエリック・シュミット会長が、2013年に出版した書籍「The New Digital Age」の中で、認証を受けたオーサーを高くランク付けするシステムのアイデアに触れたことから、改めて注目を浴びるようになった:

認証を受けたオンラインプロフィールに関係する情報は、検索結果の中で、このような認証を受けていないコンテンツよりも高くランク付けされる。すると、大半のユーザーは上位の(認証された)結果を自然にクリックするようになる。無名でいると、相手にされなくなってしまう。

オーサーランク、および、シュミット会長の発言の背景の詳細に関しては、私が昨年投稿した記事「オーサーランク、オーサーシップ、検索ランキング & エリック・シュミットの本の抜粋」を参考にしてもらいたい。

オーサーランクは実在する — 今後も続く

シュミット会長は、本の中で、実際にGoogleで行われている取り組みを説明していたのではなく、あくまでも推測していただけである。Google自身、昨年、オーサーランクを、分野の専門家を特定し、検索結果で優遇するめに利用する手段として何度か取り上げていた:

これはあくまでも机上の論理であった。実際に行動が起こされたのは、今年の3月になってからである。Google 検索を統括するアミット・シンガルが、オーサーランクは、まだ利用されていないと発言した後、ウェブスパム対策を引っ張るマット・カッツが、オーサーランクが用いられる場所に関して、ヒントを与えた — 検索結果に時折登場する「詳細な記事」セクション。

オーサーシップなしのオーサーランク

Google オーサーシップは姿を消してしまったが、Googleは、どのように、オーサーランクを今後も限定された形式で利用していくのだろうか?オーサーランクが用いられていた可能性があるその他の方法も、効力を失ったのだろうか?

Googleは、オーサーシップが終了しても、詳細な記事のセクションの仕組みに影響が及ぶことはないと指摘していた。また、オーサーシップの中止が、オーサーが報われるシステムを調査するその他の試みに影響を与えることもないようだ。

そんなことは可能なのだろうか?事実、Googleは、オーサーシップのマークアップを無視することも明言している。

Googleは、その気になれば、ストーリーの作者を特定することが可能な別の手段を持っている。Googleは、とりわけ、ニュース記事に掲載されることが多い署名欄を探す可能性が高い。 署名欄は、Google オーサーシップが登場する前から存在しており、今後も消えることはない。

従って、オーサーランクの利用が今後増えると本気で考えているなら、署名欄を意識すると良いだろう。署名欄は、ストーリーの作者を合図する後継者の筆頭として注目されている。前任者は既にGoogleによってクビにされている。

オーサーランクのことを必要以上にあれこれと考える必要はない。Google検索の極めて限られた部分に対して、効果が確認されただけである。今後、さらに効果が拡大していく可能性はある。そうなったとしても、Googleのリスティングを構成する数あるSEOのランキング要素の一つに過ぎない。ストーリーに適切に署名欄を記すことも重要だが、それよりも、作者と特定されることに誇りを持てるような質の高いストーリーを作成する取り組みに力を入れるべきだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Authorship May Be Dead, But Author Rank Is Not」を翻訳した内容です。

Googleが公式に認めた用語というわけでもないようですし、記事自体もそこまで気にする必要はないと結論づけてしまっているのですが汗、オーソリティを測る上での概念として理解しておくことは重要と思いますし、名称が何にしろ、コンテンツ制作者のオーソリティレベルを判断する指標はGoogleが必ず取り入れてくる要素でしょう。オーソリティ構築を通じてオーサーランク向上を目指すことはSEOにもコンテンツマーケティングにもますます重要な作業となっていくのでしょうね。 — SEO Japan

Googleの最新動向よりも大事なSEOの基礎5箇条

ペナルティ警告連発によるリンクSEOの終焉からハミングバードアップデート、オーサーシッププログラムの終了まで激動のSEO業界、コンテンツマーケティングが注目されてはいますが、今だから見直したいSEOの基本をまとめた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

最近、新しいデジタルマーケティングチャンネルが続々と登場している — このようなツールは、イノベーションに優れ、刺激的で、テストしたくなるものの、パフォーマンスを高めるSEOの基礎の徹底を疎かにしてしまうこともある。自然のクリックスルー率(CTR)が良い例だ。

単純にページのタイトルを調整するだけで、ランディングページに到達していた2%の消費者を20%に増やすことが出来る。しかし、自然なCTRは、複数の要素の影響を受ける。それでは、コントロールすることが可能な5つの要素を確認していこう:

1. 検索エンジン結果ページ(SERP)のランキング

マーケッターなら誰もが1ページ目の自然のランクを狙う。しかし、1位と2位、もしくは、1位と6位の間に、大きな違いはあるのだろうか?

Nielsen Norman Groupが実施した調査によると、ウェブユーザーは、F字型のパターンでスクリーンを見ており、80%の時間において上半分の情報に目を通しているようだ(スクロールすることなく見ることが可能な部分 — 通常はランキングの1位から5位)。

このデータを参考にすると、検索エンジンのユーザーは、最初に、そして、より頻繁に上半分に掲載されるランキングを見ていることになる — さらに、移動の習慣により、上半分に掲載されたリスティングをクリックすると推測することが出来る。

その上、Catalystが2013年に行ったGoogleのCTRに関する調査では、平均で1ページ目の自然のクリックの83%は1位から4位に集中することが判明していた。

このように、1ページ目にランク付けされると、より多くのユーザーに見てもらう上でプラスに働く点は明白であり、トラフィックを大幅に増やすためには、上半分にランクインする必要がある。

Google_Desktop_CTR

パフォーマンスを高めるためのアドバイス:

  • より多くのCTRをもたらす効果があるため、検索結果ページのなるべく上位(上半分)にランク付けしてもらえるように努力しよう。
  • eコマースの非有料戦略をコンテンツを基に情報を作り出す取り組みに集中させよう。インフォメーショナルな検索クエリ(情報を求めるクエリ)に対するSERPのリスティングの上半分は、混雑度が割と低く、ユーザーの注目/クリックを獲得することが可能な確率は高くなる。

2. タイトルタグ

タイトルタグはウェブページ(または、その他のタイプのウェブ文書)のタイトルを明示する。タイトルタグは、SERPで青いリンクとして表示されるテキストであることが多い。

ページのタイトルは、検索エンジンのユーザーが、SERPでページをクリックするかどうかに大きな影響を与え、また、自然なCTRのパフォーマンスを左右する力を持っている。そのため、時間を割いて、慎重にタイトルタグを作成してもらいたい。

以下に、The Boston Calendarが作成した良質なタイトルタグを例として掲載する。このタイトルタグが優れている理由を検証していこう:

Boston_Calendar

  • このタイトルは、ターゲットのキーワード(boston calender)をタグの先頭付近に配置している。これは、ユーザーの注目を集める上で効果的であり、また、ランキングを若干押し上げる効力もある。
  • このタイトルは45文字であり、省略される可能性は低い。Googleは、通常、65文字を超えるとタイトルのスニペットを省略する。
  • タイトル内の複数のワードが、ユーザーのクエリと一致する — その結果、SERP内で太字表記される。
  • タイトルがブランドの「トーン」と一致している。これは、マーケティングのチャンネル全体で一貫したメッセージを送る効果がある。
  • テキスト「events that don’t suck」(参加して損をしないイベント)は、感情を刺激し、関心を生み出す。

パフォーマンスを高めるためのアドバイス:

  • タグを作成する際は、文字数、利用するワード、そして、クエリのマッチングに力を入れよう。
  • 自然なクリック数を増やすため、ふさわしく、クリックしたくなるようなタイトルを意識して、調整を行おう。ただし、自然のランキングに影響を与える可能性があるため、ターゲットのキーワードは排除するべきではない

3. メタディスクリプション

メタディスクリプションは、ユーザーが、実際にページを見る前に、コンテンツの内容を理解することが出来るようにするアイテムである。直接自然な検索ランキングに影響を与えるわけではないが、ユーザーがクリックしてウェブサイトにアクセスするかどうかの判断に大きな影響を及ぼす。そのため、特に重要度の高いページには、必ずメタディスクリプションを用意してもらいたい。

メタディスクリプションを無料広告と考えることも出来る — 事実上、SERPにリスティングが表示される度に、メッセージを送る機会を得られるためだ。ただし、Googleが、SERPのスニペットにメタディスクリプションを表示せずに、公開されているデータ等のソースを、ページのコンテンツに利用する可能性がある点を頭の片隅に置いておこう。

Wicked Wine Candlesのメタディスクリプションを見てみよう。このメタディスクリプションの長所について考えていこう。

Wine_Bottle_Candles

  • このメタディスクリプションは、ターゲットのキーワード(wine bottel candles)を盛り込んでいる。これはユーザーのクエリと一致しており、太字で表示されている。
  • 154文字であり、メタディスクリプション全体が表示されている。Googleは、通常、160文字を超えるメタディスクリプションを省略する。.
  • このコピーは、同社のスタイルおよびトーンを維持しつつ、製品の説明を行っている。
  • コールトゥアクションが、ホリデイシーズンの無料配送の宣伝に言及している。

パフォーマンスを高めるためのアドバイス:

  • ページのメタディスクリプションを作成する際は、文字数、利用するワード、クエリのマッチング、そして、コールトゥアクションを慎重に検討しよう。
  • 年末年始等の特別な時期やピークの販売期間には、より妥当な内容になるように、メタディスクリプションを調整し、また、今後のセールや製品の宣伝に言及しよう。
  • 有料検索を使って、広告のコピーを継続的にテストし、最も効果の高いコピーを特定しよう。

4. URL

URLもまたSERPのランキングの位置に影響を与える要素であり、その結果、CTRにインパクトをもたらす。2009年の8月、Googleは、アルゴリズムを調節し、SERPに表示されるサイトの階層(ブレッドクラムナビゲーション等)を作る仕組みを改善した(NewEgg.comの例を確認してもらいたい)。

New_Egg

リッチスニペットのマークアップ(特定のクエリを持つユーザーを支援することを意図した詳細な情報)が導入され、ウェブマスターは、URLのスニペットをより明確に表し、その一方で、SERP内でクエリに対するコンテキストを提供することが可能になった。

例えば、下のWalmart.comのランディングページは、ブレッドクラムナビゲーションに対して、セマンティックマークアップを活用している。その結果、表示されるURLは、有益な情報を与え、また、クリック可能なナビゲーションの選択肢となる。

Mechanical_Keyboards

パフォーマンスを高めるためのアドバイス:

  • URLを作る際は、フォルダの構造、利用するワード、クエリとのマッチング、ブレッドクラムナビゲーションのスニペット等に注意しよう。
  • 良質なフォルダの構造、および、サイトの改造を用いて、ブレッドクラム等の標準的なナビゲーションツールを活用しよう。
  • 検索エンジンを意識して、ブレッドクラムの情報を用いてページをマークアップしよう。
  • 年末年始等の特別な時期やピークの販売期間には、クリスマスプレゼント等のタイムリーなコンテンツ専用のセクションを用意しよう。このセクションをメインのナビゲーションに加えてもらいたい。このセクションは、検索結果のURL内に表示され、クリスマス/タイムリーなアイテムを購入する意図を持つユーザーを引き寄せる可能性があるためだ。

5. リッチスニペット

リッチスニペットは、一時的なブームで終わることはなく、今後も、CTRを引き上げる上で活躍する。

Googleはリッチスニペットを導入し、米国のメジャーな3社の検索エンジン(Google、Bing、Yahoo!)は、schema.orgを共にサポートすることを発表した — つまり、ウェブマスターは、メジャーな検索エンジンが認識する方法で、ページをマークアップすることが出来るようになった。

事実上、ウェブサイトのオーナーは、HTMLのマークアップをウェブページに加えて、検索エンジンにページ上の具体的な要素を特定させ、場合によっては、この要素を検索結果に表示させることが出来る(Googleではリッチスニペットとして表示されることが多い)。Googleは、リッチスニペットを導入して以来、アルゴリズムを何度もアップデートしており、検索結果に表示されるリッチスニペットの数は増加の一途を辿っている。

HTMLをマークアップすると、ランディングページが、検索エンジンのユーザーの注目を集める効果のあるリッチスニペットと共に、SERPに表示される可能性がある。多くの企業が、ウェブサイト全体で構造化データマークアップを既に導入している。

例えば、下のOverstock.comのページは、ブレッドクラム、総合的な製品レビュー、そして、製品の価格を含む、複数の製品関連の構造化データマークアップでマークアップされている。

Office_Star

SERPでブランドを目立たせる効果が見込めるリッチスニペットとして、オーサーシップを挙げることも出来る。コンテンツを目立たせるだけでなく、ウェブで配信したその他のコンテンツを読者が見つけやすくする効果も期待できる。

下に掲載したマット・カッツ氏のウェブサイトは、オーサーシップマークアップでタグ付けされている。オーサーシップにより、Google+の写真が検索結果に表示されている。

Matt_Cutts

パフォーマンスを高めるためのアドバイス:

2014年を通じて、新しく、刺激的なデジタルマーケティングツールが、続々と登場するはずだ。是非、試してみてもらいたいが、まずはSEOの基本を抑えることに力を入れてもらいたい。CTRに対する徹底的な最適化を行うこともその一つである。機転を利かそう — 自分でどうにかすることが出来るCTRの要素に注目し、必要な調整を行っていくべきである。そうすれば、パフォーマンスにプラスの影響が表れるのではないだろうか。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Got SEO Basics? 5 Tips To Boost Your Organic CTR」を翻訳した内容です。

オーサーシッププログラムは終了してしまいましたが、改めて基礎を確認できる良い記事だったと思います。Googleの最新動向を追うことも大事ですが、基本を忘れず大事にしたいですね。 — SEO Japan [G+]

未来の検索を導くGoogleのナレッジボールトとは

Googleが過去数年取り組んできたオーサーシップが終了することが発表されました。とはいえ、Googleの進化は決して止まることはありません、ということで、先日、なんと米国の科学誌New Scientistに掲載されたGoogleが新たに構築しているらしい「ナレッジボールト」に関する話題を。「ナレッジ」とあるだけに、Googleのセマンティック検索のベースを担うコンテンツグラフに大いに関係がありそうですが、その内容はいかに。ちなみにどうもまだ研究(論文?)の段階なようですが、オーサーシップ無き後のGoogleに必要な技術の1つともいえるかもしれませんし、紹介したいと思います。 — SEO Japan

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Googleのナレッジグラフは、増え続ける構造化コンテンツをPC、および、モバイルの検索結果に供給する特命を帯びている。これは「ユニバーサル検索」を機にスタートした進化の一環であり、モバイルデバイスで「リンクではなく答え」を提供するため、加速を続けている。

現在、Googleは、コンテンツのナレッジベースの後継者を開発している。これは、最終的にナレッジグラフに取って代わり、遥かに規模の大きな製品になると見られている(追伸を確認してもらいたい)。New Scientistによると、このシステムとデータベースは、「ナレッジボールト」と呼ばれるようだ。Googleは、パブリッシャーへの依存を徐々に軽減している。そのため、時間の経過とともに、ナレッジボールトはパブリッシャーに大きな影響を与える可能性を秘めている。しかし、Googleのビジネスモデルが、この流れにある程度歯止めをかけている。

「人類史上、最大の知識の宝庫」と言うセンセーショナルな称号が与えられたナレッジボールトは、人間による編集を介さず、インターネット中から集められたコンテンツで構成される。「ナレッジボールトは、単独でウェブ上の情報を集め、世界、人物、そして、物事に関する事実のデータで構成される単一のデータベースに統合する」とNew Scientistは指摘している。

Googleは、どうやら、既に16億点の「ファクト」(事実に関するデータ)を集め、精度の確実性に応じて、スコアをつけているようだ。 データベース内の16%の情報が、「確実な事実」と認定されている。

ナレッジボールト、そして、Googleの「自信」が拡大すると、様々な状況、とりわけモバイル(Google Nowを含む)で利用されるようになる可能性がある。これは、Star-Trekの「どんな疑問にも答えを出す」コンピュータとして、究極のビジョンを構築する取り組みの一環だと言える。このビジョンを実現するには、莫大な量の情報が必要になるが、このシステムが構築されると、様々な利用法や演算のシナリオが現実のものとなる。

New Scientistの記事は、ナレッジボールトを未来の人工知能、機械対機会の通信、拡張現実、予測モデル、そして、バーチャルアシスタントのユースケースの土台と位置づけている。以下に、同サイトの記事の中で挙げられていた、このテクノロジーの用途の例を挙げる:

その他のエージェントは、同じプロセスを実施し、医学的症状のナレッジベースを調べ、個人の健康の記録に関するデータとの相関関係を見つけ出すことで、健康に気を配り、指導を行う。IBMのWatsonは、既にニューヨークのメモリアル・スローン・ケタリング病院で、癌に対して、この取り組みを行っている。

被害妄想の度合いによっては、ナレッジボールトは、コンピューティングにバラ色の未来をもたらす刺激的な展開とも、もしくは、アメリカ政府の全情報認知プログラムを思い起こさせる恐怖の展開とも受け止められるだろう。

New Scientistの記事は、Googleだけではなく、全ての主要なインターネット関連の会社が、同じような情報とデータの「ボールト」(保管室)を構築していると指摘している。

追伸: 昨日、Googleは、New Scientistの記事では、「ナレッジボールト」が不正確に伝えられている、もしくは、誤って解釈されていると指摘した。どうやら、ナレッジボールトは研究論文(2014年5月)であり、Googleは開発を進めているわけではないようだ。さらに、Googleは、機械を使ってナレッジベースを構築するモデル、あるいは、テキストから意味を抽出するモデルは、同社にも、そして、他社にも多数存在すると表明していた。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google “Knowledge Vault” To Power Future Of Search」を翻訳した内容です。

まさに想像を超える未来の話のようにも聞こえますが、Googleならいつか実現しそうな気もしますね。いずれにしても名前や内容に多少違いはあっても、こういったデータベース(ボールトって保管室の意味なんですね、初めて知りました)を独自に構築していくことが最終的には必要になってくると思います。ユーザ依存のやり方では今回のオーサーシップのように難しい点も多そうですし。オーサーシッププログラムが過去の微々たる失敗と笑われそうな日が近い将来確実に来そうな常に進化するGoogleでした。 — SEO Japan [G+]

Googleがオーサーシップを諦めた理由を検証

Googleが導入を積極的に推進していたオーサーシッププログラムがまさかの完全終了となったようです。検索結果上の著者名表示は既に取り止めとなっていましたが、オーサーシップデータを利用すること自体を終了することを正式に発表しました。SEO的にいずれ役立つはずとGoogle+がイマイチ不人気な日本でも頑張って導入を行ってきたウェブマスターの皆さんには衝撃ともいえるこのニュース発表、改めてオーサーシップの歴史を振り返り終了に至った理由を考察した記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

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3年間に渡って行われた、素晴らしきGoogleオーサーシッププログラムの実験がついに終了した– 少なくともしばらくの間…。

本日、Googleウェブマスターツールを担当するジョン・ミューラーが、Google+の投稿の中で、Googleが、検索結果でオーサーシップを表示する取り組みを終了し、今後は、rel=authorマークアップを利用したコンテンツのデータを追跡することはないと発表した。

マーク・トラファゲンと共同で作成した今回の詳細な記事では、・オーサーシップ終了の告知、・オーサーシップの歴史、・中止の要因として挙げられた理由を裏付けるために行われたStone Temple Consultingによる調査、そして、・検索におけるオーサー(著者)のオーソリティの未来に関する考えを取り上げている。

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消滅へのカウントダウン

オーサーシッププログラムの中止が発表されるまでの8ヶ月の間に、2つの主要なオーサーシップのリッチスニペットが削減されていた。まず、2013年12月には、同年の10月に行われたPubconのキーノート講演で、ウェブスパムの取り組みを統括するマット・カッツが予告した通り、クエリ一つにつき表示するオーサーの写真のスニペットが姿を消した。そして、12月に入ると、一部のオーサーシップの結果のみに写真が掲載されるようになり、残りの結果は署名欄のみになった。

続いて、2014年の6月、世界の検索結果から全てのオーサーの写真が削除され、全ての正規のオーサーシップの結果に、署名欄のみが掲載されるようになった。

当時、ジョン・ミューラーは、Google+の投稿で、Googleがデスクトップ検索とモバイル検索のUXの融合を目指しており、オーサーの写真はモバイルの限られたスクリーンと回線容量では、あまりうまくいかなかった点を理由として挙げていた。また、オーサーの写真があってもなくても、「クリックの行動」に大きな違いがなかった点も明らかにされていた。

Googleオーサーシップの歴史を簡単に振り返る

オーサーシッププロジェクトのルーツにあるのは、2007年のエージェントランクの特許である。Googleの特許に詳しいビル・スラウスキが説明していたように、エージェントオーサーランクの特許には、複数のコンテンツを、一名の(もしくは数名の)エージェント(オーサー)を示すデジタル署名を結びつけるシステムが描かれていた。

この認識システムは、エージェントのコンテンツに向けられた各種の信頼のシグナルおよびオーソリティのシグナルに応じてスコアを与えるために用いられ、さらに、このスコアは、検索のランキングに影響を与えるために利用される可能性があった。

エージェントランクは、実用的に適用する手段がない状態では、理論的な概念でしかなかったが、Googleが、構造化マークアップの基準としてschema.orgを採用するようになったことから、180度運命が変わった。2011年6月に投稿されたブログの記事で、Googleは、オーサーシップのマークアップへの対応を始めると発表していた。そして、rel=author、 & rel=me タグを使って、サイトのコンテンツをマークアップし、コンテンツをオーサーのプロフィールと結ぶ取り組みをウェブマスターに促すようになった。

オーサーシップが、本格的にGoogleに貢献する上で最後のパズルのピースの役目を果たしたのは、2011年6月末にリリースされたGoogle+であった。Google+のプロフィールには、オーサーとコンテツを結びつけるGoogleの共通特定プラットフォームとしての役目が与えられた。

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ハンソン & カッツ

同年の8月に配信されたYouTubeの動画で、当時、オーサーシッププロジェクトを統率していたオサー・ハンソンとマット・カッツは、コンテンツをGoogle+のプロフィールと結びつけた方が良い理由を詳しく説明し、その結果、プロフィールの写真が検索結果に表示されると指摘し、そして、初めて、オーサーシップのデータが、ランキングの要素として用いられる可能性が「今後」あると述べていた。

その後の3年間、オーサーシップには、様々な変更が加えられていったが、ここでは割愛させてもらう(アン・スマーティが、オーサーシップの変更の歴史をまとめているので、興味がある方は目を通すと良いだろう)。マット・カッツを始めとするGoogleの広報は、オーサーのオーソリティに関するコンセプトに、Googleが、長期的に力を入れていると繰り返し言及していた。

Googleがオーサーシッププログラムを終了させた理由

Googleは、同社が始めた取り組みが何であれ、不可侵、または、不死の称号を得ることはないと何度も指摘してきた。あっさりと廃止されたGoogleの製品とサービスをリストアップしていけば、小冊子を作れるボリュームに達する。

このような製品のシャッフルが行われるのは、主に、Googleが、徹底してテストを実施しているためだ。全ての製品、そして、各製品に対する変更、または、工夫に対して、絶えずテストが行われ、評価される。利用者の人数が足りない、ユーザーに大きなメリットを与えていない等、Googleの目標に到達したいものは、見捨てられる。

ジョン・ミューラーは、この記事を共同で綴ったマーク・トラファゲンに対して、3年前から集めてきたデータを参考にする限り、オーサーシップの結果を表示する試みは、データを処理するために用いるリソースを考慮すると、十分なメリットを与えているとは言えないと、述べていた。

ミューラーは、オーサーシップの実験が、期待外れに終わった2つの具体的な領域を挙げている:

1. オーサーとウェブマスターへの普及率が低い。この記事の後半で提供する調査のデータにも表れているが、オーサーシップのマークアップに参加するオーサーは、ひいき目に見ても、まばらであった。また、参加者がゼロの分野も数多く存在した。サイトが参加を試みても、マークアップを誤ってしまうケースも多かった。さらに、大半のテクノロジーに詳しくないサイトのオーナーやオーサーは、マークアップとリンクに対して、あまりにも複雑だと感じており、そもそも、実装を試みる確率は低かった。

このような問題を受けて、Googleは、2012年の始めに、マークアップが存在しないケース、あるいは、不適切に行われているケース、もしくは、オーサープロフィールのリンクが存在しないケースで、オーサーシップを自動的に与える取り組みを始めた。2012年11月、Forbesが作成した50名の影響力の強いソーシャルメディアマーケッターのリストから、30%はオーサーシップマークアップをブログで使っている点、そして、34%はマークアップを使っていないものの、オーサーシップのリッチスニペットを得ている点をマーク・トラファゲンが発見している。これは、エリック・エンゲが実施した調査で得られたデータとも一致している。この調査に関しては、後程詳しく説明する。

しかし、オーサーに対する自動アトリビューションの取り組みは、作家のトルーマン・カポテが、死後28年が経過しているにも関わらず、New York Timesのオーサーとして表示される等、エラーが続出し、Googleは恥をかくことになった。当然だが、ウェブページのオーサーを特定し、コンテンツと結びつけ、続いて、信頼性のレベルとオーソリティのレベルを隠れたランキングの要素として評価するGoogleの願いは、Googleに詳しくない人達との協力に左右される状況では、見通しは明るくなかった。

2. 検索エンジンのユーザーに対するメリットが少ない。今年の6月、検索結果からオーサーの写真を削除する件を発表した際、ジョン・ミューラーは、オーサーシップのスニペットがあるケースとないケースを比較したところ、「クリックの行動」にほとんど違いがなかったと指摘していた。この発言は、オーサーのスニペットが、クリックスルー率を高くすると確信していた人達にショックを与えた(そして、この情報の真偽を疑う人達も多かった)。

マーク・トラファゲンとの今回の変更に関する議論の中で、ミューラーは、Googleが集めたデータを参考にする限り、オーサーシップのスニペットから、ユーザーは十分なメリットを得ていなかったと何度も主張していた。「メリット」が何かは詳しく説明してくれなかったものの、検索ページでのユーザーの行動が、オーサーシップのスニペットの存在の影響を受けているように見えなかった、と推測することが出来る。もしかしたら、ユーザーは、何度も見るうちに、目新しさを感じなくなったのかもしれない。

(この記事を書いている時点で)Google+のアカウント(パーソナライズ検索)にログインしている状態では、Googleのネットワークに参加している人物のGoogle+のコンテンツに対しては、引き続きオーサーの写真が掲載されている。

ミューラーは、この写真の表示を中止する予定は今のところない、と語っていた。しかし、トラファゲンの下には、写真が表示されなくなった点を指摘する報告が幾つか届いている。Googleは、パーソナライズの結果からオーサーの写真を本当に削除しているかどうかに関して、今後も動向を追い、ここで最新の情報を提供していく。

Authorship Photos in Personalized Searchj

Googleが、一部のパーソナライズの結果に対して、引き続きオーサーの写真を表示するなら、個人的な関係持つ人物がコンテンツを投稿している場合、リッチスニペットがユーザーにメリットを与えることがデータに出ていると推測することが可能だ。この件に関しては、最後のセクションで再び取り上げるつもりだ。

rel=authorの実装に関する調査

幸運にも、弊社、Stone Temple Consultingは、rel=authorマークアップの利用に関する調査をまとめるプロセスを行っていた。データを見ると、Googleがこの取り組みで直面していた問題の一部が、浮かび上がってくる。この調査により、利用者が少ないこと、そして、rel=authorを試みたものの、正確に実装されたケースが少ないことが明らかになった。さらに、オーサーによる利用も少なかった。それでは、実際のデータで確認していこう。

オーサーシップの普及

私達は、150の主要なメディアサイトから、500名のオーサーを選んだ。Google+のプロフィール内でのオーサーシップのタグ付けの実施状況に関するデータを以下に掲載する:

G+のプロフィールでの実装状況 人数 全体の%
プロフィールがない 241 48%
プロフィールはあるが、コンテンツを投稿するサイトにリンクを張っていない 108 22%
プロフィールがあり、1本、または、数本のリンクをコンテンツを投稿するサイトに張っている 151 30%

 

なんとオーサーの7割が、オーサーシップをメジャーなウェブサイトで投稿したコンテンツに結びつけていない現状が判明した。もちろん、Googleが、この類の取り組みを宣伝する仕組みにも原因がある。そもそも、Googleは宣伝を行っていない。インターネットの口コミに頼っており、これでは、均等に情報が伝わるわけがない。

パブリッシャーの利用

150サイトのうち50サイトは、オーサーページを用意していない。また、用意しているサイトであっても、実に3/4以上が、オーサーの名前しか、アトリビューションの要素を提供していない。残りのサイトでは、記事の下の方でアトリビューションへのリンクを掲載していたが、オーサーの大半は、この利点を活用していなかった

この投稿のために、オーサーページを持つ20のサイトを選び、オーサーシップの実装における成功を詳しく分析した:

  1. 20サイトのうち13サイトが、オーサーシップのマークアップを実装していた(65%)。
  2. 実装を試みた13サイトのうち10サイトにエラーが見られた(77%)。
  3. 実装を試みた13サイトのうち12サイトが、GoogleのSERPでリッチスニペットを受けていた(92%)。

オーサーシップを実装する方法に関する資料は、ウェブを探せば、山ほど見つかる。しかし、タグの形式が誤っているサイト、そして、オーサーシップを実装しているものの、オーサーのG+のプロフィールにリンクを張っていないサイト、タグが矛盾し、ある記事に対して数名の人物をオーサーとして報告するサイトを私達は発見した。また、2名のオーサーが記事にタグ付けされていたものの、2人目のオーサーのみがGoogle+のプロフィールにリンクを張っており、Googleが2人目のオーサーのみに功績を認めていたケースにも遭遇した。

  1. 20サイトのうち、7サイトは、オーサーシップのマークアップを実装していなかった(35%)。
  2. 7サイトのうち2サイトは、GoogleのSERPでリッチスニペットを受けていた(28%)。

マークアップが存在しないにも関わらず、Googleがリッチスニペットを与えていたケースでは、オーサーは、Google+のContributor Toのセクションからサイトにリンクを張っていた。

調査のまとめ

手短に言うと、適切にrel=authorを実装しているサイトは、極めて少ない。Googleは、多くの問題に直面しつつも、オーサーとパブリッシャーを結びつける試みを徹底的に行った。より大きな視点に立って考えると、パブリッシャーからデータを集めるのが、いかに難しいかが分かる。とても難しく、やっとのことで得たにも関わらず、その情報の質は低い。

結論

Googleは、過去3年間、オーサーのオーソリティを理解することに関心を持っていると何度も述べていた。この点に関するエリック・シュミット会長による発言を忘れることが出来ない:

検索結果で、認証を受けたオンラインプロフィールに結び付けられた情報は、認証を受けていないプロフィールよりも、高くランク付けされる。すると、大半のユーザーは、自然に、上位の(認証済みの)結果をクリックするようになるだろう。その結果、匿名を維持するために支払う対価は、ますます高くなっていく。

エリック・シュミット — The New Digital Age

しかし、この問題を解決するのは、非常に難しいことが判明した。このデータを望むものの、現在のアプローチは有効ではなかった。先程も申し上げたように、これは、オーサーシップの取り組みが見捨てられた2つの大きな理由の1つである。

ジョン・ミューラーが特定したもう1つの問題も同じぐらい重要だ。写真であれ、あるいは、単純に署名欄であれ、何らかの形式のリッチスニペットを取り込むアプローチは、SERPでエンドユーザーにメリットを与えていなかった。Googleは、検索の品質を絶えずテストしており、特別扱いは存在しない。エンドユーザーがメリットを受けていないなら、Googleは、容赦なくその取り組みを終わらせる。

また、この試みに費やす処理能力の影響も無視するわけにはいかない。Googleは、無限の処理能力を持っていると考えたくなるが、それは事実とは異なる。そんな力を持っていたなら、光学式文字認識技術を使って画像内のテキストを読み、画像処理技術を用いて写真を認識し、音声テキスト変換技術を使ってインターネットの動画を文字に起こし、そして、毎日すべてのウェブページをクロールする。しかし、Googleにも限界はある。

Googleは、処理能力の利用に関して、意識的に判断を下さなければならない — つまり、予算を賢く割り当てる必要がある。現時点で、オーサーシップの試みは、与えていた予算の額に見合う結果を残していないことになる。

モバイルの台頭が、この結果に影響を与えた可能性もある。オーサーシップのリッチスニペットを導入したものの、SERPのクリックの行動に大きな変化は見られなかった、とジョン・ミューラーが語っていたが、現在、Googleのトラフィックの半分はモバイルである。モバイルデバイスの貴重なスクリーンのスペースを、このタイプのマークアップで食いつぶしてしまうのは、得策とは言い難い。

それでは、オーサーシップは二度と帰ってこないのだろうか?恐らくその可能性が高いと私達は見ている。コンセプト自体は良かった。トピックに関する知識に差があると言う考えに関しては、間違えていないと思う。この問題を解決するための試みが失敗しただけであり、コンセプト自体は失敗していない。

セマンティック検索への取り組みを強化する上で、Googleは、マークアップ等の人間の行動以外で、例えば、信頼されているオーサー等のエンティティを特定する方法を作り出さなければならない。先日行われたナレッジボールトプロジェクトの告知は、Googleがセマンティック化を進めていることを裏付けている気がする。従って、このプロジェクトを介して、Googleは特定する取り組みにアプローチする可能性があると言えるだろう。

もし、本当にこのデータをGoogleが利用するようになったら、どのような結果になるのだろうか?インパクトがあまりにも小さく、全く気がつかない可能性も十分にあり得る。恐らく、オーサーの写真が結果に表示されることは二度とないだろう。何らかの形式のオーサーランクが現れる可能性はあるが、十分にパーソナライズされた形式で表示されるか、あるいは、その他の多くの要素と組み合わされ、事実上、検知することが出来なくなるのではないだろうか。

つまり、しばらくは、オーサーシップに会うことは出来ない。オーサーシップは、気高く、輝かしい実験であり、我々は寂しい思いをするだろう。しかし、今後、オーサーシップにとってさらに素晴らしい展開になることを願っている。

エリック・エンゲマーク・トラファゲンによる共同作成。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「It’s Over: The Rise & Fall Of Google Authorship For Search Results」を翻訳した内容です。

今後のSEOではオーソリティ構築が不可欠であり、その要素として重要視されていたオーサーシップだけに、その突然の終了には正直私も驚きましたが、ダメならダメで次に進むスピード感はGoogleならではですね。今後どのような形でオーソリティの参照データを構築していくのか、Googleの新たな挑戦が気になるところですね。 — SEO Japan [G+]

コンテンツ最適化 – コンテンツとSEO、モバイル、データ構造化の未来

コンテンツマーケティングが注目される昨今ですが、単にユーザーに価値がある記事を書いているだけでは不十分。平均制作費100億、広告宣伝費100億のハリウッド映画とはいわずとも、魅力的なコンテンツだからこそ、そのマーケティングは最大限やっておきたいものです。今回はコンテンツを効率的に発信するためのテクニックをSEO、特にモバイル対応とデータ構造化の観点から伝授する記事を。 — SEO Japan

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過去のSEO、そして、シンプルだった時代を振り返ることはあるだろうか?

SEOは、以前から常にコンテンツを中心とした取り組みであったが、コンテンツの最適化の意味は、数年を経て、大きく変わった。以前、SEO業界は、コンテンツとSEOを別物と捉えていた。全く別の分野に属し、最適化の段階で両者が揃うのは、ほんの一瞬であった。

この時代、コンテンツのSEOは、キーワードリサーチ、オンページの最適化、そして、その他の少数の手法で構成されていた。SEOの担当者は、別個のコンテンツ作成チームが作ったコンテンツに対して、キーワードを幾つか散りばめ(特にヘッダーやタイトルタグ等の目立つ場所)、アンカーテキストリンクを巧みに配置していた。

その後、「コンテンツは王様」と呼ぶ時代が到来し、キーワード主体のコンテンツが、品質の高いコンテンツへとシフトチェンジしていくのであった。検索エンジンは、良い結果をユーザーに提供するため、「過剰に最適化」されたコンテンツ、そして、怪しいリンク構築の手法の取り締まりに乗り出した。優れたコンテンツは報われるべきであり、有益なシェア、そして、信頼に値する被リンクを自然に集めるはずだ、と言う考えが、この方針転換を支えている。

テクニカルへの比重が高まるコンテンツの最適化

最近、コンテンツの最適化は、さらに技術的な領域へと向かおうとしている。SEOとコンテンツの間にあった垣根を打ち壊し、質の高い、検索フレンドリーなコンテンツを作ったら、今度は、ユーザーと機械が、どのようにコンテンツにアクセスするのか、考えなければならなくなった。

スマートフォン、タブレット、デスクトップを含むすべてのデバイスで、優れたユーザー体験を提供することは、検索エンジンが、コンテンツの意味を理解する上で有効なセマンティックマークアップと共に、SEOで、重要視されるようになった。

検索結果の質は、数年前よりも確実に改善されている。また、検索体験は遥かに高度になり、コンテンツとSEOの融合において、今まで以上にテクニカルな手法が求められるようになった。

この記事では、コンテンツとテクニカルSEOが重なる2つの領域を検証していく。素早くユーザー体験をこの重なりに適応させ、流れを自分に引き寄せておきたいところだ。

コンテンツ & モバイル

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現在、自然の検索の62%において、デスクトップとスマートフォンでは、異なる結果が表示される。この傾向は、BrightEdgeが、今年の早い段階で実施した調査「2014 Mobile Share Report」で判明し、コンテンツをデバイスに届ける際の目安となる。

このように、モバイルデバイスの利用が急激に増加し(マット・カッツ氏は、今年中にモバイル経由のクエリがデスクトップのクエリを上回る可能性があると言っていた)、モバイルユーザーにコンテンツをどのように見せるのかが、企業にとって大きな課題となっている。

ComScoreのこのレポートは、米国でのスマートフォンの浸透率が、2014年の年末までに、74%に達すると推測している。つまり、コンテンツとモバイルをウェブサイトでどのように両立させれば良いのかを解明する必要があるのだ。

そのためには、コンテンツを配信する方法(モバイルの構造)をまず決定し、次に、デバイスにメッセージを合わせていくべきである(メッセージは、どのように異なるのだろうか?)。

Googleのダレン・プレザンス氏は、BrightEdgeブログ(私が勤務する会社)の取材に対して、「コンテンツをデジタル化するだけで満足し、モバイルにコンテンツを合わせる取り組みを怠っているサイトは、とても多い。アプリ内、そして、モバイル体験と連動した、コンテンツ作成の新たな段階が存在する。」と指摘していた。

コンテンツは、作成され、デバイスのタイプに合わせて調整される。その結果、全体的な体験が根本的に改善される。今まさに起こりつつあるモバイルコンテンツ革命に備えるため、まずは次の取り組みに力を入れてもらいたい:

  1. モバイルデバイス経由でコンテンツにアクセスすることが可能な環境を作る。ユーザーがモバイルデバイスを使ってサイトにアクセスしたものの、スムーズに利用することが出来なかった場合、すぐに立ち去ってしまう。さらに、モバイルの検索結果のランキングが下がる可能性もある。
  2. モバイルの構造を賢く選択する。 モバイルのソリューションには違いがあり、モバイルの構造によって、テクニカルな実装の問題が起きる頻度も異なる。
  3. デスクトップ、モバイルで表示するコンテンツを決定する。 モバイルユーザーは、デスクトップユーザーとは、異なるニーズを持つ可能性がある。ユーザーの目標と意図を見出し、コンテンツを使って満たす方法を決定しよう。

コンテンツをモバイルに備える方法を詳しく知りたい方は、Marketing Landに投稿した記事「レスポンシブデザインは万能薬ではない」を参考にしてもらいたい。

コンテンツ & 構造化データ

まるで、コンテンツだけでは不十分だと言うように、コンテンツのマークアップを考慮し、実装するべきだと指摘を行う人達が増えつつある。これは廃れることがない戦略であり、ウェブサイトにプラスに働く。

デュアン・フォレスター

これは、Bingのデュアン・フォレスター氏の発言であり、同氏は、セマンティック検索の進化に備えるべきだと提唱している。SEO業界の大勢の関係者は、このコンセプトを「文字列ではなく、物事」と呼んでおり、– 検索エンジンが、単純にウェブ文書内のキーワードの文字列だけではなく、エンティティを特定する試みを行っている現状を表現している。

ここ1、2年の間に、Googleを筆頭とする検索エンジンは、セマンティック検索に向けて、前進を続けてきた。Googleのナレッジグラフ(2012年にリリース)の改善に加え、検索製品へのインフラのアップデート(ハミングバード)が敢行され、SEOにおける新たな革命が始まろうとしている。

ただし、方針はすぐに変わることを肝に銘じておいてもらいたい。SEOの関係者にとっては常識だが、最適化は、「キーワードXをここに配置する」ような取り組みではなくなった。コンテンツの最適化には、検索エンジンが、コンテンツを正確に理解し、エンドユーザーに提供してもらえるようにするため、テクニカル SEOのアプローチが多数採用されている。

セマンティック検索の進化に対して、サイトのコンテンツを備えるために、次のポイントを考慮すると良いだろう:

  1. schema.orgマークアップを実装するプロセス。サイトの既存のコンテンツをマークアップする計画を練り、続いて、新しいコンテンツに対するマークアップの計画を考案し、配信プロセスに組み込む。マークアップは、検索エンジンを助けるだけでなく、検索エンジンのユーザーの体験を改善する効果もある(例えば、リッチスニペット)。
  2. セマンティック検索の仕組みを深く理解する。セマンティック検索は、テクニカル SEOの関係者の間で話題に上がることが多いものの、企業が理解し、利用するためには、こなさなければならない課題は多い。今後の計画を練られるように、このコンセプトを詳しく調べておく必要がある。

このトピックを学ぶ上で、参考になる記事を幾つか紹介しておく:

フォレスター氏は、BrighEdgeとのインタビューで、「検索エンジンが、マークアップされたデータの利用を強化するにつれ、豊かなユーザー体験が生じるようになる。ユーザー体験、SERPの並べ替え等の実験を勝ち抜いたソリューションは、今後、長期間にわたって有効に働くはずだ。ただし、マークアップ(評価)されなければ、競争に参加することは出来ない。」と巧みに指摘していた。

コンテンツ & SEOに対応する

検索のメカニズム、そして、検索エンジンの目標を理解する者が、SEOの最先端に君臨する。過去のSEOは、今思えば単純だったと感じるかもしれないが、当時は、手法を学習し、実装するために必要なリソースは、現在よりも遥かに少なかった。

SEOにおいて重要性が今後も変わらないのは、体験であり、その体験は、作成するコンテンツのタイプ、そして、コンテンツを提供する方法に左右される。

(ストックイメージ: ライセンス契約の下、Shutterstock.comの作品を利用した)

この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Future Of Content & SEO: How To Stay On Top」を翻訳した内容です。

データ構造化はともかく、モバイル対応をSEOと呼んでいいかは意見がわかれそうですが、検索エンジンからのトラフィックを最大化するという意味では広義のSEOですかね。そんな分類はどうでもいいのですが、データ構造化はまだまだ日本で導入が遅れていますし、今年中には着手して来年完成させる位のスケジュール感は持っておきたいですね。モバイル対応は特にB2Cにおいては、PCメインのサイトであっても最早モバイル経由のアクセスが普通に多い時代、PCサイトで見られてるから別にいいや、ではなくモバイル最適化していない機会損失を考えて何か対応できることがあればやっていきたいものです。 — SEO Japan [G+]

今、知っておくべきリンク構築の7つの常識

コンテンツマーケティングがSEOの中心になってきたといっても、Googleのアルゴリズム上、リンクがウェブサイトの評価の重要指標であることには変わりありません。とはいえ、かつての有料リンクに代表される人任せの手軽なリンク構築が通じていたのは過去の話。今日のリンク構築は、コンテンツマーケティングに負けじと丁寧に時間をかけて取り組んでいく必要があります。そんな最新のリンク構築事情を幾つかの基本ルールにまとめ上げてくれた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

CMO(最高マーケティング責任者)、クライアント、あるいは、クライアントの上司等々…検索を理解してくれない人達と私は仕事をしてきた。

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それは致し方ない。ランキングで1位を獲得する複雑な要素を関係者全員が理解してくれるとは、さすがに期待していない。SEOは、理論としては単純だが、実際の作業は大変であり、また、GoogleがSEO業者を贔屓してくれるわけでもない

しかし、同じことを何度も何度も説明するために、このビジネスを始めたわけではない。そこで、リンク構築とSEOについて、重役の方々に知って欲しい7つのポイントを挙げていく。

1. 上位にランクインするためには今でもリンクが必要

誰が何と言おうと、リンク構築はまだ健在である。情報を探すために、検索エンジンが用いられる限り、そして、検索エンジンがランク付けをリンクに頼る限り(実際に頼っている)、リンク構築が消えることはない。

当然だが、現在のリンク構築の手法は、かつての手法とは大きく異なる。そのため、混乱が生じている可能性がある。ディレクトリへのリスティング、アーティクルマーケティング、そして、ゲスト投稿は、コンテンツマーケティング、自社サイトでのブログの運営、コンテスト、そして、プレゼントに取って代わったのだ。

2. 必要なリンクの本数は不明

100本?10本?それとも、1本?上位にランクアップするために必要な本数を特定することは出来ない。

そもそも、リンク構築に関して、分かっていることは少ない。もちろん、手法、そして、どんな成果を期待できるのか結果に関しては、心得ている。リンクの量よりも、質が重要である点も理解している。しかし、いつリンクの価値が効力を生じるのかを特定することが出来るほど、検索エンジンのアルゴリズムを理解しているわけではない。

1位にランク付けされるために必要なリンクの本数は、ターゲットにするキーワード、自分のサイト、競合者の取り組み、そして、その日のGoogleの気分(と言うのは冗談だが、実は当たっているのかもしれない)に大きく左右される。

3. 良質なコンテンツの隠し場所

「コンテンツは王様」と言うフレーズは、リンク構築のエキスパートを奈落の底に突き落とした。リンクを獲得し、上位にランクインするには、読み、シェアし、リンクを張りたいと思うような良質で、魅力的なコンテンツを用意する必要があることは誰でも知っている。しかし、このコンテンツをどこからか調達する必要があるものの、その場所は、今のところ存在しないことも明白である。

良質なコンテンツを作るには、自分のサイト、そして、ユーザーにとって、適切なコンテンツを特定するために、多くの時間を割く必要がある。その後、自分のサイト、そして、ユーザーのために当該のコンテンツを作成する作業に移る。この作業にも膨大な時間がかかる。Facebookのちょっとした投稿でも、正しい表現を見つけ出すために10-15分を要することがあり、ブログの記事やレポートを作るつもりなら、数時間、数日間、場合によっては、数週間かかることもある。

4. 「ちょっとリンクを入手する」ことが可能な場所は存在しない

ナルニア王国を見つけて欲しい、と言われるようなものだ。また、万が一、このような場所を知っているとしても、誰も明かしたりはしない。

コンテンツと同じように、リンクの獲得は、キーワード、サイト、業界、そして、その他の様々な様子に左右される。リンク構築戦略は、サイトに対して調整することが可能であり、通常は、ゼロの状態から、取り組みをスタートさせることになる。

優秀なリンク構築の専門家は、リンク構築に着手する際に、頼りになる場所を幾つか持っている。この場所、そして、関係の経過を常に追っており、始めに利用する場所を確保していると言えるが、それだけでは、大きなインパクトを与えるには不十分である。

5. ただ単に「リンクを下さい」とお願いすることは出来ない

単刀直入にリンクを求める行為は、赤の他人に「20ドル下さい」と言うようなものだ。リンクを獲得(日本語)するためには、何らかの策を講じる必要がある。優れたコンテンツを作る取り組みが該当することもあるが(No. 3を参照)、リンクの話をする前に、相互的な関係を構築しなければならないことが多い。

アウトリーチ(接触)は、1人にアタックして、1本のリンクを得る類の手法ではない。100名に接触しても、100本のリンクを得られるわけではなく、しかし、だからと言って、資金を無駄に費やすわけではない。弊社のアウトリーチ戦略から浮上する機会は、2つか、3つしかないかもしれないが、海外のリンク構築業者が約束する1000本のリンクよりも(No. 2を参照)、この限られた機会の方が価値は遥かに高い。

6. 時間がかかる

何本リンクを獲得すればよいのか分からないように、上位にランクインするまでに(あるいは、PR3からPR5に到達するまでに)、どれぐらいの時間がかかるのかも、私達には分からない。しかし、経験上、たとえ適度な期待をしていても、それ以上に時間がかかることが多い。

リンク構築は、時間のかかる取り組みであり、検索エンジンが、リンクをインデックスして、評価を行い、オーソリティを特定するまでにも時間がかかる。通常、4ヶ月目に差し掛かると、成果が現れないことを理由に、クライアントは、フラストレーションを抱え始め、リンク構築戦略の効果に懸念を持つようになるが、通常、5-6ヶ月目に入ると、徐々に効果は出てくる。

7. リンク構築をやめるとランキングは下がる

「3ヶ月間にわたってリンク構築を行い、その後、中断し、経過を見ることは出来るだろうか?」

残念ながら、これは無理なお願いである。ジムに3ヶ月間通い、その後、ジム通いを止めた状態で、体重を維持することは出来るだろうか?

リンク構築は、持続/継続的なプロセスであり、目標を達成した時点で切り換えることが可能な「維持モード」は存在しない。検索エンジンは、リスティング、そして、アルゴリズムをコンスタントに再評価しており、リンクとコンテンツを新鮮な状態に保つことしか、検索エンジンに自分のサイトが妥当である点を理解してもらえる方法はない。リンク構築を中断して、1ヶ月間はランキングを維持することが出来る可能性はあるが、何もしないと進歩を台無しにしてしまう

最後に、重役陣にリンク構築について知っておいてもらいたいポイントを他に何かご存知なら、コメント欄で発表してもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「7 Things I Wish Execs Knew About Link Building」を翻訳した内容です。

内容自体はどれも納得、しかし実際にリンク構築を始めてみようと思うと、リンク先の発見からアウトリーチの方法まで勉強すべきことは多くありそうです。結局、コンテンツマーケティングを通じて自然リンクを地道に獲得していく手法が一番効率的な気がしなくもありませんが、その中でリンク構築のテクニックで活用できるものは基本に忠実、かつ発想豊かに活用していきたいですね。 — SEO Japan [G+]

Googleのブランド贔屓について専門家がガチバトル

Googleがブランド力のあるサイトを高評価する傾向があることは以前からいわれていますが(参考インフォグラフィック)、今回はそんなGoogleのブランド贔屓についてSEOの専門家が意見を熱く交わした記事を。 — SEO Japan

今年行われたSMXでのランド・フィッシュキン氏によるキーノート、「The SEO Revolution Will Not Be Televised」(SEO革命は放映されません)は、大勢のオーディエンスを魅了していたが、私もそのうちの一人であった。同氏は、アクティブなプレゼンターであり、優秀なマーケッターでもある。個人的な意見だが、実際に賞賛に値する人物だと思う。

Moz Founder and COO Rand Fishkin discusses Google’s bias toward strong brands with Bryson Meunier.

とは言ったものの、プレゼンの最中に、「検索結果のブランドの独占および贔屓が、ついに現実のものになった」と発言した際は、思わず耳を疑った。

弊社、Resolutionでは、世界で有名な企業を何社か顧客に持っているが、本当にGoogleが大手ブランドを贔屓しているなら、これほど早いペースで弊社が収益を伸ばすことは不可能であり、実際に、ブランドは、SEOに今まで以上に資金を投じている。

これは、2014年にSEOの予算を増やす予定があると答えた社内のマーケッターは47%(エージェンシーのマーケッターに関しては、実に69%)であった一方、減らすと答えたマーケッターは5%のみであった現状と一致する。

Googleが、自然にブランドを贔屓しているなら、なぜ、ブランドは、わざわざSEOに多額の資金を投じる必要があるのだろうか?代わりに、ブランディングに資金を投じるべきではないのだろうか?答えは明らかだと私は思う。Googleの検索では、ブランディングだけでは、目立つことが出来ないため、SEOにも投資しているのだ。

また、2年前、SMX Westでのアーロン・ウォール氏が行った主張への反対の証拠を示したことがあったが、個人的な見解では、この傾向は今でも変わっていないと考えている。

Googleの1ページ目で有名なサイトを含むクエリが、過去2年で約27%増加したことを示すMozcastのグラフをランド・フィッシュキン氏は、プレゼンで紹介していた。そこで、その見解をより深く理解するため、実際に本人に連絡を取ることにした。

私は、この問題を過去に議論したことがあり、ブランドへの贔屓が存在すると言う主張には、懐疑的な立場を取っている。しかし、闇雲に信じているわけではなく、あくまでも科学者として、この問題に向き合っている。そのため、ブランドへの贔屓が実在し、実証するデータがあるなら、喜んで考えを変える用意はある。

ランド・フィッシュキンの提言: ブランドになれ…と言うけれど

フィッシュキン氏に実際に話を聞き、そして、プレゼンを聞いた限りでは、全体的なメッセージに関しては、誤っていないと私は思った。ブランドへの贔屓が話題になる度に、Googleの偽善者行為が指摘されるか、あるいは、競争の激しいキーワードにおいて、ブランドには勝てないと言う不満が噴出する。しかし、ランド・フィッシュキン氏は、正々堂々と勝負し、ブランドになれと提言している。

ブランドの構築に苦労している会社が、検索においても苦労しているとしても、このプレゼンのアドバイス自体は間違えていない。

ターゲットにするキーワードには、現実的な視点で考える必要がある — 知名度、予算、そして、リソースの面で全て上回るサイトと競争する方針は、現実的とは言えない。SEERのウィル・レイノルズ氏が、3月にオレゴンで行われたIRCE Focus: Web Designのプレゼンテーションで、この点を巧みに実証していた。レイノルズ氏は、Googleが、キーワード[dresses]で、Macys.comよりも、レイノルズ自身が運営する知名度の低いドレスストアをなぜ上位にランク付けするべきなのかと力説していた。

このような大手企業のサイトを、一時的な小手先の手法を用いて倒そうとするのではなく、サイトと製品の質を改善して、アウェアネス、自然のリンク、そして、シェアを増やしていくべきである。ビジネス、そして、ブランドを構築することに力を入れる必要があり、ブランドの強さ、人気、そして、オーソリティの代わりのような扱いを受ける数値ばかりに固執しないでもらいたい。

ちなみに、私はこの考え方を100%支持している。ただし、ブランドの贔屓に関する考え方は変わらない。私は今でもブランドの贔屓は存在しない、と言う立場を取っており、万が一、存在するとしても、それは因果関係ではなく、相互関係によるものだと考えている。事実、誰でも知っているような有名なブランドの中には、ブランド名自体は有名であっても、Google検索で苦戦しているものもある。ブランドがスパムを行うことが出来る点、そして、実際にスパムを行うと、一般のサイトと同じように、Googleにペナルティーを科される点を覚えておこう。

そもそもブランド贔屓とは?

Google検索が、ブランドによって独占されている、とはどんな状態を指すのだろうか?ブランディングの「他の製品と見分けるため、あるいは、区別するために、名前、シンボル、もしくは、デザインを作る」と言う定義は、曖昧であり、ウェブサイトのあらゆるアイテムが含まれてしまうことになる。 プレゼンでの発言の真意をフィッシュキン氏に尋ねてみたところ、次のような答えが返ってきた:

SEOの関係者は、Googleが、ノンブランドよりもブランドを優先する、と昔から推測していたことを私は強調したかった。事実、Googleの重役は、「ブランドは、清潔な状態を取り戻すための解決手段だ」と何度も発言しており、また、Googleの社内では、積極的にSEOを行うウェブサイトが、良質なコンテンツと優れた製品を提供するサイトよりも優先されるのは、おかしいと言う考えが根強く存在すると私は思っている。さらに、ペンギン、ハミングバード、そして、パンダ等のアルゴリズムの変更(そして、その他の小規模な変更)により、検索結果で、ブランドを目立たせるための全面的な贔屓が強くなっている。

その上、アルゴリズムの贔屓と共に、ブランドを助ける二次的なインパクトが数多く存在する。Googleは、ソーシャルシグナル、ユーザーデータのシグナル、利用データのシグナル、そして、各種のデータを利用することが可能であり、Googleに評価される優れたアイテムをブランドはより多く持っていると言える。また、事実として、過去5年間、多くのブランドが、SEOに真剣に資金を投じるようになり、目標達成に向けて力を入れている。

さらに、私はRap Geniusが10日間のペナルティーを受けた後、Googleに復帰した件に関する意見を尋ねた。すると、ランド・フィッシュキン氏は、Googleがブランドを贔屓している領域をもう一つ挙げた:

Rap Geniusの件は、ブランドが、小さなサイトとは別の扱いを受けている何よりの証拠である。Rap Geniusは、検索結果を操作する試みを行ったために、ペナルティーを受けたものの、すぐに復帰した。小規模なサイト(あるいは、知名度の低いブランド)のSEOを実施したことがある専門家なら、ペナルティーが、数ヶ月間、数年間、あるいは、Rap Geniusが行ったような行為に手を染めた場合は、永遠に続くことを理解している。その他にもExpedia、BMW、そして、Google自身も、操作を試みた結果、ペナルティーを受けていたが、通常のGoogleの懲罰と比べると、警告程度でしかなかった。

つまり、ランド・フィッシュキン氏は、Google検索におけるブランドの独占に貢献している5つのファクターがあると指摘している:

  1. 検索結果でブランドをより目立たせるアルゴリズムの贔屓。
  2. ユーザーが期待する大きなブランドを検索結果で優先することをGoogleが明言している。この方針は、最終的に、アップデートによって、優先されるようになる。
  3. 理論上、必ずしもノンブランドではなく、ブランドを支援する各種のデータをGoogleが利用することが出来る。
  4. ブランドが、SEOの取り組みを強化し、ノンブランドによる上位へのランクインがますます難しくなっている。
  5. ペナルティーに関して、Googleがブランドを大目に見る傾向がある。

これは、過去に同じ主張を行った大勢の人物が挙げる理由と同一である。

ブランドの贔屓の定義はこれで終わったので、ランド・フィッシュキン氏が挙げた5つのファクターを一つずつ詳しく見ていこう。

1. アルゴリズムのアップデートにおける贔屓

ペンギン、パンダ、そして、その他のアップデートによって、ブランドと比べて、小規模なウェブサイトがダメージを受けてきた経緯は、誰もが知っている。しかし、Googleのアップデートによる、ネガティブな影響をブランドが受けていないことにはならない。

Demand Mediaと言うサイトを覚えているだろうか?同サイトに関する関心が最高潮に達していた時、Demand MediaのIPOは、15億ドル前後の時価総額を記録していた。しかし、Google検索で目立つために、薄っぺらいコンテンツを作っていたその他の小さなブランドと同じようにパンダによって、Demand Mediaは壊滅的なダメージを受けたのであった。また、パンダは、有名な自動車雑誌のMotor Trend、さらに、Yahoo!が所有するAssociated Content(その後、Voiceに名称を変更)も攻撃していた。

ブランドは、ペンギンにも痛めつけられていた。Dish Networkは、ペンギンがリリースされると、トラフィックを27%落としていたSalvation Army、REEDS Jewelers、そして、その他の有名なブランドもペンギンアップデートが原因で、検索結果でのビジビリティを大幅に失っていた。

このようなメジャーなアルゴリズムのアップデートによって、さらに多くの小規模なサイトが、壊滅状態に追い込まれたのであろう。それは、残念だったとしか言いようがない。しかし、Googleは、薄っぺらいアフィリエイトのコンテンツをターゲットにしていることを明言しており、また、大きなブランドよりも、アフリエイトや小さなサイトの方が多いのが現実である。

その上、経験上、大きなブランドは、通常、評判を貶める可能性がある行為に関しては、嫌う傾向がある。ブランドにとっては、ペンギンとパンダが一掃を試みた類のランキングを操作する短期的な戦略からは、得られるものが少なく、反対に、失うものが多い。ブランド贔屓の複雑な局面を取り上げるまでもなく、これだけでも、大きなブランドよりも、小さなブランドの方が、アップデートの影響を受ける理由は明らかである。

2. Google内に存在するブランド贔屓

確かに、エリック・シュミット氏は、2008年にパブリッシャーとエディターに向けて、「ブランドは問題ではなく、解決策である。ブランドは、清潔な状態を取り戻すための解決策だ」と発言していた。しかし、この発言の直後に、次のように述べていたことはあまり知られていない:

Googleは、パブリッシャーの方々に成功して欲しいわけではない。ランキングを上げる基本は、関連性を上げることだ。

センセーショナルな見出しが報道されるものの、それが真実の全てではない。

Googleの従業員は、他の機会でも、アルゴリズムに加える変更において、ブランド贔屓が存在すること、あるいは、ペナルティーに関して、特別扱いしていることを否定している。例えば、Googleのスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、2009年にこのように語っていた:

Googleの社内では、少なくとも、検索ランキングチームにおいては、ブランドのことを考えていない。代わりに、信頼、オーソリティ、評判、PageRank、質の高さ等を考慮している。

フィッシュキン氏によるプレゼンと同じようなプレゼン、そして、「現在、ブランドはメジャーなランキングの要素になった」と断言するこの記事と同じような記事に何度も遭遇しているため、Googleは、態度を明らかにする必要があると私は思った。しかし、この記事を投稿するにあたって、Googleにチャンスを与えたものの、「現時点で、特に言うことはありません」と言う答えが返ってきた。

この問題は、大半のSEOの関係者がGoogleを信頼していない事実と関連しているのではないだろうか。しかし、「ブランドは、清潔な状態に戻す解決策だ」と言う発言を信じているにも関わらず、その他の発言には耳を塞いでしまうのは、矛盾しているとしか言いようがない。

Googleは、信頼、オーソリティ、評判、そして、高品質を贔屓しているが、このような要素はブランドに限定されているわけではない。サイトの品質に向上をブランドの構築と結びつけて考えることは可能だが、同じだとは限らないことを理解しておく必要がある。

3. Googleのリンクシグナルを超越した多様化はブランドに有利に働く

この主張は、Googleが、リンクのデータを軽視し、代わりに、ソーシャルシグナル、ユーザーのデータ、エンティティ等を網羅するようになると、ブランドが最も得をする、と言う考えに基づいている。この考えが正しいとは私には思えない。

FacebookとTwitterで特に人気が高いエンティティ(人物、地名等)のタイプを見ていくと、ソーシャルメディアでファンとフォロワーを獲得する点に関しては、ミュージシャンが圧倒的に強いことが分かる。

When you break down the top followed entities on Facebook and Twitter, brands are shared much less than other entities.

FacebookとTwitterでフォローされているエンティティを分類すると、ブランドはその他のエンティティと比べて、シェアされている回数が圧倒的に少ない(クリックすると拡大して閲覧することが可能)。

また、「ブランド」を拡大して解釈し、その他のサイトとの違いを示す名前を持っていることを理由に、全ての上位のサイトをブランドと認識したとしても、この名前がなくても健闘しているノンブランドは存在する。

例えば、Zyngaが所有するゲーム、Texas Holdem Pokerは、ブランドではないものの、15位であり、7000万名のFacebookのフォロワーを抱えている。同様に、basketball(バスケットボール)は、5700万人にいいね!されており、football(サッカー)は、4400万人に、そして、pizza(ピザ)は、それぞれ、3300万人にいいね!されているが、どれもブランドではない。反対に、2013年のブランドリストで94位であったPizza Hutのフォロワーは、ノンブランドのピザのフォロワーの3分の1である。

ブランドはエンティティであり、そのエンティティは、ハミングバード、そして、ナレッジグラフのおかげで、優遇されるはずだが、エンティティだと言う理由でブランドが、Google検索で活躍しているとすると、ブランドであると言う事実は、二次的だと言っても過言ではない。

そこで、フィッシュキン氏に、ブランドではなく、エンティティを思い描いているのではないか、と尋ねたところ、「確かにその通りだが、名前がよく知られている強力/影響力の強いブランドは、さらにシグナルを加えており、その結果、エンティティを優遇する機能を超えて、ランキングを強化している可能性がある」とフィッシュキン氏は指摘した。

4. ブランドはSEOに力を入れている

この点に関しては異論は全くない。様々な規模のブランドが、実際に、SEOを始めとするデジタルマーケティングに力を入れている。

ブランディングサービスを提供するInterbrand社が世界の一流ブランドと特定したブランドのうち、66%はウェブサイトで何らかの形でSEOを実施している。LinkedInで、ブランド名と用語「SEO」を検索すれば誰にでも分かることだが、一流ブランドの多くは、SEO専用の従業員を抱えるか、業者にアウトソースし、フルタイムで実施させている。実は、この比率は66%を上回る可能性がある。なぜなら、SEOを実施した経験を持つデジタルマーケティングのエキスパートを抱えているものの、SEOを実施している、もしくは、実施したことがあると明記していない企業が多く存在するためだ。

ただし、ブランドが、ある程度、力を入れていると言っても、SEOが有効だとは限らない。SEOを実施していると認めたブランドのうち、63%が、2012年以来、検索結果でのビジビリティが下がったと指摘している。SEOのスタッフは、状況を変えるために採用されたはずだが、力を入れ始めたばかりであり、まだ結果は出ていないのが現実である。

66% of top brands are doing SEO, but it hasn't necessarily led to success... yet.

ブランドの66%がSEOを実施するものの、必ずしも成果が表れているわけではない。

それでも、資金を投じていることは事実だ。SEMPOは、今年、State of Search(検索の現状)レポートでここまで詳しいデータをリリースしているわけではないが、昨年、同サイトは、SEOに300万ドル以上投じたと答えた企業が5%に達し、前年の1%から増加したと報告していた。

SEMPO figures showing investment in SEO at more than $3 million annually 5% of total respondents.

SEMPOの図表 — 300万ドル/年以上をSEOに費やす会社が5%を占める。

このグラフからは、SEOに資金を投じるサイトが、大きなブランドなのか、あるいは、規模は小さいものの予算を潤沢に持つブランドなのかを判断することは出来ない。しかし、その多くは、平均的なSearch Engine Landの読者の方々が携わるウェブサイトよりも、規模が大きいのではないだろうか。

5. Googleは大きなブランドに甘い

この点に関しては、納得できる部分もある。大規模なブランドのサイトで14年間に渡ってSEOを実施してきたが、小さなブランドでは手が届かないレベルの技術にアクセスしていた大企業は1社しかない。反対に、その他のサイトと同じように、ウェブマスター向けのヘルプフォーラムに質問を投稿するよう求められることの方が多い。この扱いは矛盾している。

多くのSEO業者と同様に、私は世界的な企業のSEOを担当したことがあるが、マット・カッツ氏を含む、Googleのエンジニアと会って、ランキングの改善について話し合ったことはない。このような事態がクライアントに起きるのは、異例であり、先程も申し上げた通り、1度しか見たことがない。

Rap Geniusに関しては、ブランドと言うよりも、ベンチャーキャピタルに支えられたスタートアップであり、Googleは、同じような違反を行ったサイトと比べて、甘い処分を与えたと言えなくもなく、残念であった。しかし、Rap Geniusは、今でも同分野のAZLyricsに負けている。歌詞を探す際には、いずれかのサイトを指定しているわけではないため、ブランディングが原因ではない。

ペナルティーが軽いと言う主張は、全てが正しいわけではない。大きなブランドが、インデックスから削除されると、たとえ2週間であれ、多くの小規模なサイトが一生かかっても得られないような金額の収益を失ってしまう。

数年前、ある企業から相談を受けたことがある。この企業が採用していた大手のSEO業者が、リンクを購入したため、ナビゲーショナルな用語で1ヶ月間に渡って、6ページ目に格下げされてしまったようだ。同社は、売り上げが100万ドル減ると推測していた。この業者は秘密保持契約を結んでいるため(そもそも、SEOコミュニティにとって、発表するメリットはない)、メディアで報じられることはなかったが、実際に起きた出来事である。100万ドルが、軽いと思うなら、私よりもSEOで利益を得ているとしか考えられない。

しかし、確かに、Googleは、ペナルティーに関しては、ブランドを大目に見ている節がある。ランド・フィッシュキン氏が、プレゼンで説明していたように、無理もない処置だと言える。ユーザーが欲しい情報を見つけることが出来ず、検索の質が下がるなら、必要以上に長くインデックスから排除するのは、自殺行為に等しい。

例えば、The Sandlotと言うシカゴ北西部の郊外に個人的に好きなハンバーガーショップがある。以下に、今年のGoogleトレンドの検索量を掲載する:

Like most smaller brands, new northwest Chicago burger joint, The Sandlot, barely registers on Google Trends.

大半の小さなブランドと同様に、シカゴ北西部のハンバーガーショップ、The Sandlotは、Googleトレンドに登録されていない。

ご覧のように、登録する上で十分な量の検索が行われていない(残念で仕方がない。是非、この店のTwo-n-Twoを試して欲しい)。

そして、次に、The Sandlotに味が近いと言う意見が多いFive Guysの検索ボリュームを記したチャートを掲載する:

Many more searchers for Five Guys would suffer if extensive penalties for larger brands were applied.

Five Guysの検索は多く、大きなブランドに対するペナルティーが長期化されると、ユーザーが困る。

Googleが、The Sandlotを検索結果から消しても(The Sandlotはウェブサイトを持っていないため、簡単に消すことが出来る)、どこに行ってしまったのかと考え、店舗に足を運んで、SEOのプロを雇った方が良い、とおせっかいを焼く人はほとんどいないはずだ。大半のユーザーは、別のハンバーガーショップを検索する。

一方、もしも、GoogleがFive Guysを検索結果から消してしまったら、大勢のユーザーが気に掛けるはずだ。なぜ、Five Guysを検索しているのに、Five Guysの情報をGoogleが返してくれないのか分からず、Yahoo!やBingで代わりに検索を行う人も出てくるかもしれない。

Five Guysをインデックスから外す行為が、Googleの検索の品質を落とすと思うなら、McDonald’sを結果から外したら、どうなってしまうか考えてもらいたい。ブランドに加え、検索エンジンのユーザーまでもがペナルティーを与えられるようなものだ:

Extensive penalty for McDonald's would penalize all of these brand searchers, and Google, as well.

McDonald’sに長期間に渡ってペナルティーを与えると、McDonald’sを検索したユーザー、そして、Google自身も困る。

そのため、確かに、ある意味、ブランドを大目に見る傾向はある。なぜなら、Googleは、ユーザーが求めている結果を提供する必要があり、そのユーザーはブランドを求めているためだ。その他のエンティティにも言えることだが、ブランドは、別のサイトが取って代わることが出来ない特徴を持っている。

2年間で27%増加した理由

それでは、ブランド贔屓が、アルゴリズムに反映されていないとしたら、Google.comの1ページ目の「Big 10」を含むクエリが、過去2年間で、27%増加しているのはなぜだろうか?実は、様々な理由が考えられる。

まず、ここで取り上げている問題を確認しておこう。フィッシュキン氏が、プレゼンで取り上げたMozcastのチャートでは、Googleの1ページ目での、以下の「Big 10」のドメインを含むクエリの比率が記されていた。

domain-bias-mozcast

ランド・フィッシュキン氏がプレゼンで用いたスライド — 過去2年における1000のキーワードでの、大きなサイトによるランキングが、12%から16%に改善されたことが、ブランドの独占を証明している。

以下に、2014年5月8日時点での、Big 10を挙げていく。ただし、米Googleで多くのビジビリティを獲得しているサイトに応じて、サイトが変動する可能性がある:

  1. en.wikipedia.org
  2. www.amazon.com
  3. www.youtube.com
  4. www.ebay.com
  5. www.facebook.com
  6. www.webmd.com
  7. www.walmart.com
  8. www.pinterest.com
  9. twitter.com
  10. allrecipes.com

Mozcastが追跡した1000のキーワードにおいては、ピーク時で、上のドメインは、クエリの16%で1ページ目に掲載され、最も低い時点では、12%近くまで下がっていた。Mozは、過去2年間で、27%の割合で増加していると指摘していた。

この増加は、検索結果でのブランドの独占を示唆しているのだろうか?私が示唆していないと思う理由を幾つか挙げていく:

1. 大きなサイトではあるが、必ずしも大きなブランドではない。トップ 10のサイトのうち、Interbrandの2013年版トップ 100ブランドに入っていたブランドは、3-5つのみであった。その他のサイトは、明らかに大きなサイトではあるが、ブランドが大きければ大きい程、Google検索で取り上げてもらえる確率が高いと言う主張を証明しようとしているなら、「Big 10」の70%が、ブランドの規模を計測するプロの基準で大きなブランドではないなら、この理論には無理がある。

また、トップ 10のブランド(Interbrandのリストによると)は、Big 10には入っていないため、27%の増加に、ブランドの規模や力が関係している可能性は低い。

2. ブランドは、追跡したクエリの84%に対して、1ページ目の検索結果に掲載されていない。この場合、独占と言うと、少なくとも50%を支配する必要があるのではないだろうか?12%から16%に上がっただけでは、どう考えても独占とは程遠い。

3. そもそも、クエリのうちブランドの用語が占める比率が分からない。1000のクエリと言うだけでは、その全てが、Facebookに関わるクエリなら、検索結果の1ページ目でFacebook.comが占める割合は、16%を超えるはずである。クエリがブランドの用語でも、ナビゲーショナルな用語でもないなら、それはまた別の問題だが、Mozcastの説明では、この点には一切触れられていない。

16%と言う比率が、検索結果のブランドの独占状態を表していると考えたとしても、その他の、より可能性の高い理由が原因だと考慮すること出来るのではないだろうか?:

A. 大きなブランドと品質、オーソリティとリンクの間に強い相互関係が存在する。これは必ずしも因果関係を示しているわけではない。

B. Googleは、様々な事柄に関連するサイトに見返りを与えており、そのうちの一部がブランドである。SEMRushとSearchMetricsで上位のサイトが持つ共通点を確認したところ、最も目立った共通点は、そのうちの幾つかが大きなブランドであった点ではなく、多くのトピックに関連している点であった。

大きなブランドと考えるかどうかは別にして、Wikipediaが、InterbrandがNo.1に選んだブランド、Apple.comよりも8倍多くの検索トラフィックを獲得しているのは、Wikipediaがより大きなブランドであるからではない。コンピュータとiPhoneだけでなく、様々な事柄に関連しているため、Appleよりも多くのトラフィックを獲得しているのだ。

事実、SEMRushによると、Wikipediaは、Apple.comよりも、キーワードの数自体が、8倍多いようだ。SEMRushでApple.comがトラフィックを獲得している領域を調べてみると、その多くが、Appleとは関係のないナビゲーショナルなキーワードであることが分かる。App Storeのおかげで、Appleは、インターネットで有数のブランドにおいて1ページ目にランクインしており、そのため、自分達のブランドの力に加えて、トラフィックを獲得する原動力となっているのだ:

Apple's app store is a platform that allows them to be highly relevant for high volume navigational terms.

AppleのApp Storeは、ナビゲーショナルな用語に対する関連性を高める基盤となる(クリックすると、拡大して表示することが可能)。

C. Googleは、エンティティに見返りを与えており、ブランドは、そのエンティティのタイプの一つである。

D. Googleが大きなブランドを重視している理由として挙げた上の根拠は、アルゴリズムとは全く関係がない(ブランドに長期間にわたって罰を与えると検索の品質を落とす、ブランドもSEOに力を入れている等)。

結局、疑いは晴れず

ブランドが、Google検索において、他のサイトよりも優先されていると考えることになった要因について、インタビューに応じてくれたフィッシュキン氏に感謝している。本人にも伝えたように、私は大勢の人達がフィッシュキン氏を知る前から、同氏のレポートを読んできたし、たとえ、同意することが出来なくても、その意見を尊重してきた。

フィッシュキン氏と同じように、私も疑り深い人間であり、疑り深い人間と言う者は、オッカムのかみそり論(出来るだけ仮定を少なくして、証明を行うべきと言う理論)を持ち、身近な問題を理解するために不要なセオリーを除外する傾向がある。この問題を詳しく検証してみた結果、ブランド贔屓が、様々な形式において、存在するとは、今でも私には思えない。データが、このセオリーを裏付けていない。観測された現象は、データがなくても、説明することが出来る(はずである)。

SMX Westでのランド・フィッシュキン氏のプレゼンに刺激を受けて、ブランドの構築を始めたなら、そのまま続けてもらいたい。先程も申し上げた通り、「弱点を探して、利用する」SEOの時代は幕を閉じつつあり、終わって良かったと私は思っている。 この手法は、消費者にとって、全く役に立つことはなく、SEOではなく、単なるスパムである。

しかし、ブランドを構築する際は、それだけやっていれば、Google検索で上位にランクインすることが出来ると考えないでほしい。会社、そして、SEOにとって、ブランドを構築することで得られるメリットは存在するが、Google検索で上位にランクインする要素は、もう少し奥が深い。

追伸

重要な考えを一緒に積み上げていくことを目指し、私は、投稿する前に、この記事の最終的な草稿をフィッシュキン氏に読んでもらった。草稿に関する同氏のフィードバックを以下に掲載し、その後に、私のレスポンスを綴っていく。

2段落目で、ブランドが、SEOで成功をしていたら、会社が今ほど順調に成長していなかった、と指摘しているが、この論理は、あまりにも大ざっぱであり、関係がないように思える(私の主張、そして、取り上げてられていたアーロン・ウォール氏の主張と比べて)。事実、主張を弱めてしまっている。

ご指摘には感謝する。ブランドがSEOで成功していたら、私の会社が今ほど順調に成長していなかったことは重要ではない。弊社は、様々な規模のブランドをSEOで成功させるべく支援している。もちろん、SEOにおける成功が、私の会社にマイナスに働くことはなく、恐らく、間接的にではあるが、ある程度プラスに働いているのだろう。とりわけ、ブランドの構築に全く時間を費やしていないなら、尚更である。

しかし、現実として、ブランディングに莫大な資金を投資し、大規模な、信頼されるブランドを作り上げたものの、SEOの業者を雇って、検索でのビジビリティを改善している企業は多く、ブランディングが、Googleで目立つために一番重要だと言う見解には、やはり賛同しかねる。

ブランディングはSEOの一部であり、既にブランド構築を行っているブランドは、SEOにも投資するべきだと言っているように聞こえるが、この主張は、私が今までのキャリアの中で仕事をした大勢の重役クラスには通じない。必ずしも私の理論ではないが、重役の多くは、既に信頼されるブランドを構築しているため、SEOを不要だと考え、代わりに予算をブランディングに割り当てることを望む。フィッシュキン氏が、この主張とは、距離を置いていることが分かり、ほっとした。しかし、このように解釈されていても、何ら不思議はない。

「ブランドはスパムをする可能性があり、– 実際にスパムをすると、他のサイトと同じように、Google検索でペナルティーを科される」と指摘しているが、この業界の関係者なら、誰も賛同しないはずだ。確かに大きなブランドもペナルティーを科されるものの、ペナルティーの厳しさは、大きなブランドではないサイトとは大きく異なる。

この点に関しては、記事の後半で説明している。ペナルティーは異なるものの、期間以外にも、厳しさを示す要素は存在する。事実、ブランドは、収益の面で、大きなダメージを受け、そして、検索エンジンのユーザーが、人気の高いブランドを検索するものの、当該のブランドが表示されない場合、検索の品質が下がってしまう。また、この手の話をする関係者の多くは、大きなブランドを顧客に持っていないと私は考えているため、私の主張が受け入られないのは、無理もないのかもしれない。

ブランドとして、Demand Mediaを挙げていたが、私は(そして、他の大勢のSEO関係者も)、Demand Mediaが、数あるメディアサイトの中で、サイト、そして、コンテンツにおいて、強力なブランドを作る取り組みを思い切り失敗させたサイトだと考えている。事実、Demand Mediaは、圧倒的に劣悪なブランドを持つ、圧倒的に大きな会社である。そのため、Demand Mediaが提供するゴミを一掃する行為は、Googleがブランドを優先する典型的な例だと私は思う。

この指摘は興味深く、ある程度、同意することが出来る。しかし、マーケティングにおけるブランドの基礎的な定義を大きく超えており、この点を説明するために別の用語を利用するべきだと私が考える根拠を後押ししている。

Demand Mediaは、明確に、その他の製品とは異なるアイデンティティを確立し、差別化を行った。さもなければ、ここまで大きく成長することは不可能であったはずだが、Google検索ではプラスに働かなかった。 プレゼンで用いられていたブランディングと言う用語は、品質、オーソリティ、そして、信頼性により力を入れる取り組みを意味していたのだろうが、範囲が広いブランドの領域を外し、品質、オーソリティ、そして、信頼性と言ってくれていたら、混乱をある程度抑えることが出来たはずであった。

個別の例と総合的なスタッツを比較する手法は、主張を行う上で、全く向いていない。Googleが一部のブランドにペナルティーを与えているからと言って、あるいは、一部の大きな企業が苦戦しているからと言って、ブランドが、総じて、ビジビリティを失っているとは言い難い。

だからこそ、Interbrandのデータで補足をした。ブランディングのエキスパートが、世界で大きなブランドとして選んだ100のブランドは、総合的に見て、Google検索でビジビリティを失っていた。しかし、個々の例を見ていくと、現実が、「Googleがあらゆるケースでブランドを贔屓している」と言うセオリーと矛盾している点を裏付けられる。

マット・カッツ氏の言葉: 「ブランドに関して考えているわけではない。信頼性、オーソリティ、評判、PageRank、高い品質等を重視している」は、Googleのブランド贔屓の典型的な例である。なぜなら、ブランドとノンブランドの最大の違いは、(PageRank & 品質が高くても)消費者の信頼、オーソリティ、そして、評判を持っているかいないかの違いだからだ。

この点には、同意しかねる。Merriam-Webster(辞書)も同意しないはずだ。Entrepreneur.comはブランディングを、「他の製品と見分けるため、あるいは、区別するために、名前、シンボル、もしくは、デザインを作る」マーケティングの取り組みと定義していた。

フィッシュキン氏が、ブランド構築を、消費者の信頼、オーソリティ、そして、評判の構築と考えていることは良く分かった。しかし、Googleは、一部の専門家の見解とは異なり、ブランドをランキングの要素とは見ていない。Googleは、良質なブランドの副産物を見ているだけであり、それが、消費者の信頼であり、オーソリティであり、そして、評判なのだ。また、Googleは、ブランドのコンセプトを持ち出すことなく、今までもこういった要素を見てきた。

ブランドのコンセプトを持ち出すと、不要に物事を複雑にしてしまい、問題にぶつかってしまう。消費者の信頼、オーソリティ、そして、評判を確立したブランドを作るだけでは、Google検索で良い結果を残すことは出来ない。事実、Interbrandがリストアップした全てのブランドが、この3つの要素を全て兼ね備えている。

Google検索をブランドが独占する時代が到来したと言うニュースを聞き、大喜びした、大きなブランドの従業員は絶対に大勢いるはずだ。SEOが滅亡し、予算を別の場所に当てることを願っている人達のことだ。この点に触れているわけではないようだが、このような考えには反対する。なぜなら、実際に予算をSEOから外してしまうと、損をしてしまうからだ。

この引用を使って、主張を裏付けようとしているが、実は逆効果だ。記事の後半で、ブランドのみに限られたことではないと指摘しているが、実際には、間違いなく、ブランド、そして、ブランディングの領域であり、ブランド構築をマーケティングの一部として実施することを私が勧める理由である。

ブランド構築に力を入れる方針を勧めることに、全く問題はない。ただし、Googleがブランドを重視しているのではなく、ブランド構築の副産物として考慮している要素を見ている点を、オーディエンスが理解していることが前提である。また、ブランド構築に多くの時間を費やし、Google検索にほとんど影響が現れない可能性がある点を理解していることも前提である。プレゼンテーションのリアクションを見る限り、この点は全く理解されていないと思う。

Interbrandの選択を妥当なリストとして利用するのは、如何なものかと思う。なぜなら、私は「大きなブランド」のみを取り上げているのではなく、ブランディングに力を入れ、ブランドの要素 — 個性、信頼、評判、オーソリティ、消費者の認識 — を手に入れたサイトを対象としているからだ。

確かにその通りだが、リストアップされたブランドは、莫大な資金を投じ、世界有数のブランドを作り出した企業ばかりである。Google検索でビジビリティを失っている事実は、「ワールドワイドなブランドに近づくと、Googleの検索システムで(直接敵、そして、間接的に)より多くのメリットを得られる」と言うフィッシュキン氏のセオリーとは相容れない。Googleでのビジビリティを失っているのは、ワールドワイドなだけでなく、規模が大きく、信頼されているブランドであり、Googleのシステムで大きなメリットを得られるはずではなかったのだろうか?

長過ぎて読まなかった方のためのまとめ

この記事では、ブライソン・ムニエ氏とランド・フィッシュキン氏が、Google検索におけるブランド贔屓について、議論を行っている。どちらも強固なブランドの構築は、SEOを含む、様々な理由で、重要だと考えている。しかし、ムニエ氏は、ブランドの構築が、Google検索のビジビリティを高めると言う主張を裏付けるデータが十分ではないと指摘している。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Quantifying Brand Bias In Search Results With Rand Fishkin Of Moz」を翻訳した内容です。

大半はランド・フィッシュキンの考察ではありましたが、SEOの今後もふまえて色々と勉強になる内容でした。オーソリティを益々重視していくであろうGoogleのアルゴリズム、ブランドが結果有利になることは自然の流れというか仕方ない気もしますが、コンテンツマーケティング等を活用して自分自身でブランドを作っていくこともまだまだ可能。「結局有名ブランドには勝てない」と諦めず、チャレンジしていきたいものですね。 — SEO Japan [G+]

時代の流れに左右されない有効なリンク構築の基礎

人口リンクはもう終わり、これからはコンテンツマーケティングの時代とはいわれるものの、Googleのアルゴリズム上、どうしても無視できないのがリンク構築。今だからこそ改めて考えたいリンク構築のあり方をじっくり考えてみた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

Googleは1998年にサービスを開始して以来、順調に成長し、世界で最も人気の高い検索エンジンになった。shutterstock_178290377-chain-link-old-text 2013年、2兆1610回の検索が行われ、世界の検索市場の67%を占めるまでになった。

成長し、進化を遂げるにつれ、Google検索は、ユーザーの疑問に対する答えを見つけ、問題に対する解決策を発見し、リサーチを実施し、さらには、友達や信頼するアドバイザーからのフィードバック、推奨、そして、提案を得ることが可能な人類史上「最高の秘書」になると言う夢に向けて、順調に前進している。

消費者が、製品やサービスの調査に検索エンジンを利用する機会が増えているため、SEOに力を入れる企業には、大きなチャンスが転がり込んでいる。

役目を期待通りに果たすため、Googleは、ユーザーに提供する価値を基に、コンテンツを格付けしなければならない。Googleは、各種の要素を用いて、検索エンジンのランキングを決めているが、その中でも(今のところ)とりわけ重要なのが被リンクの質と量である。

Googleがリンク構築を嫌う理由

ウェブにおいて、リンクは、事実上、「票」に等しい。良質で、有益で、信頼されるコンテンツは、より多くのリンクを獲得する。満足したユーザー、そして、消費者によって与えられた本物のリンクは、質の高いコンテンツとして認めた証拠である。だからこそ、Googleをはじめとする検索エンジンは、リンクを高く評価しているのだ。

しかし、ウェブサイト、そして、オンラインビジネスの経営者が、積極的にウェブサイトに対する「票」を集めようとすると(リンク構築)、本当の自分よりも良く見せようとしていると受け止められてしまう。そのため、Googleは、特定の方法で、リンク構築を行う人達を嫌うのである。

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「適切」なリンク構築の方法、「誤った」方法、そして、「不正」な方法が存在する。 リンクは、収益面での利点を得る上で有益であり、競合者をランキングで上回る効果が見込めるものの、大量のリンクを獲得して、検索エンジンのランキングでトップに立つのは、難しい。適切なタイプのリンクを適切な方法で獲得することが、重要である。

リンク構築は筋肉を増やすようなもの

筋肉をつけたいと仮定する。ステロイドを使えば、身体を大きくして、筋肉の量をすぐに増やすことが出来る。あるいは、定期的な運動、ウェイトトレーニング、そして、しっかりと栄養を取ることで、適切に筋肉を増やす手もある。

1つ目の方法は、瞬発的な勢いをもたらし、その後、身体に危害をもたらす。2つ目のアプローチは、時間はかかるものの、長期的に良い体形を維持し、健康面でのメリットも得られる。

リンク構築は、筋肉をつける行為に似ている。正当なリンクを高い価値を持つサイトから、妥当な期間を経て獲得するのは、大変な取り組みだと思うかもしれない。しかし、このリンクが、検索ランキングに与える影響は、劇的であり、長期に渡って継続される。

近道を利用すれば、短期間に大量のリンクを獲得し、SERPで素早く上位に躍り出る効果はあるかもしれないが、急激にランクが落ちる、あるいは、インデックスから追放されてしまう憂き目に遭う可能性がある。

早い段階で、リンク構築界のベン・ジョンソンランス・アームストロングにはならないように心に決めるべきである。最初から、適切にリンク構築に取り組もう — さもなければ、不適切なリンク構築を行ったため、Googleからペナルティーを受けたJ.C. Pennyと同じ轍を踏むことになるだろう。

複雑化したリンク構築

もう一つ大事な要素がある。スポーツのドーピンング検査とは異なり、Googleは、定期的にルールを変更し、そして、新しいルールを加えている。 妥当、そして、ホワイトハット(適切)だと考えられていた手法が、現在はスパム扱いされている(例: ゲスト投稿)。)

過剰に利用され、スパマーに悪用される可能性があるリンク構築の手法に対しては、検索エンジンは、継続的に再評価し、ウェブサイトのランク付けにおいて、特に価値の高いリンクの種類を切り替えている。

要するに、たとえルールの範囲内であったとしても、過去の取り組みが原因で、ランキングを落とす可能性があるのだ。手動ペナルティーを科されなくても、サイトに集めたリンクが、大幅に価値を下げられ、ランキングを落とし — そして、その結果、収益を失ってしまうこともある。

ウェブサイトのSEOを改善したいなら、様々な選択肢と可能性がある中、安全な取り組みに励み、場所に関わらず、必要な時はいつでも、どんなデバイスを使っていても、確実に顧客に見つけて貰える環境を作り出す必要がある。

策略的な投票は不自然

これから、リンクを構築すると仮定する。上位のウェブサイトを分析して、より高いランクを獲得し、Googleの信頼を得るために何が必要なのかを特定する。しかし、自然なリンク構築をGoogleが望んでいることも忘れてはならない。

ここで、考えてもらいたいことがある。外部のコンテンツとページ — ブログの記事、インフォグラフィック、その他のウェブコンテンツ — にリンクを掲載し、自分のサイトに返るリンクを張るのは、自然だろうか?それとも不自然な行為に該当するだろうか?

次に、反対に、検索エンジンの構築、あるいは、何らかの投票プロセスの設定(選挙キャンペーン等)を自分で行う状況を想像してもらいたい。立場上、ユーザーに信頼のおける、品質の高い情報を裏付けるアルゴリズムを作るために、努力するのではないだろうか?また、重複する偽の票を投じたり、自分自身に票を投じたりして、このプロセスを操作しないように監視するのではないだろうか?

このような票がカウントされないように、全力を尽くすはずだ。あるいは、不可能(違法)にすることも検討するのではないだろうか?投票システムが安全であり、結果が信頼に値することを裏付ける方法を見つける取り組みが、何よりも重要であり、関心が高い。

これは、まさにGoogleが、実現に向けて — 四六時中 — 努力している取り組みである。

コンテンツマーケティングとゲスト投稿: 今後の効果

現在、数あるリンク構築の手法の中で、特に人気が高いのが、コンテンツマーケティグとゲスト投稿だ。まずは、一歩下がり、詳しく検証していこう。

このような手法は、自分自身に票を投じていることにはならないのだろうか?

Googleが進化の過程で、自己リンク構築のメリットを取り除く — 最悪の場合、「不正」行為として、罰を与えることは、常識なのではないだろうか?

リンクのためだけにゲスト投稿を行っているなら、その戦略を考え直した方が良い。役に立つため、問題を解決するため、ニーズを満たすため、もしくは、圧倒的な価値を提供するため、リンクを張りたくなるような質の高いコンテンツを作ると、長期的にさらに有益な効果を得られるだろう。

これは、「闇雲に周りと同じ行動を取り、他の誰かの提案を繰り返していると、SEOの寿命を短くしてしまう」と言う、よくあるケースの一つであり、場合によっては、収益とブランドのイメージを傷つけてしまう可能性がある。

独特なコンテンツを、そして、目立つコンテンツを作ろう。たとえ長時間を要するとしても、適切な取り組みを行うために、時間を割くべきである。このアプローチは、長期的に利益をもたらし、まさに、時代に左右されないSEOとリンク構築の模範と言えるだろう。

勢いを得る、または、「バイラル化」するコンテンツの作成にこだわるべきではない。それよりも、買い手候補を助けるにはどうすればいいのかを真剣に考えてもらいたい。これから投稿する予定のコンテンツから、どのようなメリットを得られるのか、真の価値をどうすれば提供することが出来るのか、良く考えておこう。

良質なコンテンツを作るためには、理想の顧客が何を考えているのか、理解しなければならない。「ユーザーの意図」を正確に特定する必要がある。

  • 問題と願望を特定する。
  • 顧客候補を助ける解決策を考案する。
  • 信頼の置ける、正直な専門家として認識してもらう。
  • 信頼を勝ち取り、製品やサービスを必要とする際、頼りになる人物、または、会社になる。

品質の高いコンテンツ作る取り組みを中心としたSEO戦略を採用すると、ブランドは成長し、自然にユーザーに見てもらえる機会は増えていく。新聞、雑誌、そして、信頼されるブログやウェブサイトになれる確率は高くなる。「トップ 10」リストや「推奨する情報源」のサイトとして取り上げてもらい、より大勢のターゲットのオーディエンスに接触することが可能になる。

「マーケティング」を行うことなく、この成果を得られることが、何よりも嬉しい。良質なコンテンツを作成する上で、次の取り組みが鍵を握る:

  • 解決策を提案する。
  • 有益なコンテンツを提供する。
  • 役に立つ。
  • 信頼を育む。

信頼してもらえなければ、名前を挙げてもらうことも、リンクを張ってもらうことも出来ない。信頼は何よりもまして重要である。リンクを得ることだけが目的なら、中止するべきだ。ウェブサイトのランキングを高めることだけが狙いなら、長期的にランクを維持することは出来ないため、良い戦略とは言い難い。

理想の顧客、そして、関係を構築したいオーディエンスに出会える可能性があるサイトで、記事を投稿するなら、つまり、ゲスト投稿で得られるリンクが、ブランドアウェアネスの改善、知名度の向上、信頼度アップ、リファラートラフィックの増加等のメリットのおまけなら、強力なリンクと考慮されなくなったとしても、ゲスト投稿を行う価値は大いにあると言えるだろう。

薦められないリンク目的のコンテンツ

コンテンツを提供するものの、交換条件としてリンクを要請する場合、自然なリンクに該当するだろうか?

フォーラムの署名からのリンクは、自然なリンクに該当するだろうか?

別の場所で投稿した記事の情報源としてリンクを掲載する場合は、どのように判断されるのだろうか?

プレスリリースはどうだろうか?

独断的な結論を出す必要はないが、このような取り組みが、被リンクの価値を評価しようと試みるGoogle等の検索エンジンが直面する問題を、さらに難しくしていると言う指摘には、納得してもらいたい。

Googleはこの厄介な問題の原因を根絶しなければならない。

この方向性の第一歩として、Google オーサーシップやGoogle+等の取り組みが、検索結果の質の改善に貢献している。自分自身のリンクの価値がなくなり、また、可愛い子猫の写真や笑っている赤ちゃん等の写真を含む無益なリンク(ソーシャルネットワークで勢いを得ることは出来る)が軽視される未来に、Googleが向かっていると仮定しよう。

この未来に残るのが、自然なリンクである。信頼した人が、「マーケティング部門」として送った「票」が、リンクを介して、トラフィックを、そして、リードをもたらす。リンクが「nofollow」かどうかは関係ない。なぜなら、コンテキストが適切だからだ。

そこで、リンクの獲得に走る前に、このポイントをよく考えてもらいたい。

SEOとリンク構築の負の側面shutterstock_160952141-blackhat

分かっていることを挙げていく:

  1. Googleは信頼されている — だからこそ、私達はGoogleを使って、購入する製品、そして、店を決定している。
  2. SERPで上位にランクインすると、適切なトラフィック、そして、売り上げが増える。
  3. 現時点では、会社、そして、ウェブサイトのオーナー側が、ランキングに影響を与えることが出来る(インチキをして、上位に君臨することも可能)。

Googleのガイドラインを違反しても、法律を破ることにはならない。犯罪とは見なされないためだ。イチかバチかのギャンブルと言い換えることも出来る。検索ランキングを操作することで、多額の収益を得られる可能性もある。これが、「ステロイド派」、そして、近道をして、より多くの利益を得る人達を引きつけている要因である。

しかし、Googleの立場になって、考えてもらいたい。製品やサービスを購入する前に、Googleを利用する人は多い。SERPでリストアップされていた結果が、ユーザーの行動に影響を与えるのだ。

Googleは、検索エンジンが、ユーザーの意思決定において、重要な役割を果たしていることを理解している。検索エンジンを調整する優秀なエンジニア達は、特定のキーワードや検索用語のランク付けに影響を与える卑劣な試みを行うことが出来る点を分かっている。Googleのエンジニアは、事業のオーナーが、検索エンジンのランキングを操作する仕組みを監視しており、遅かれ早かれ、スパム丸出しのリンク構築の手法を特定し、価値を引き下げるようになるはずだ。

リンク構築は「悪者」か?

答えは皆さん自身で出してほしい。個人的には、悪者ではないと思うものの、何を求めているかに、左右されるのではないだろうか?

現状では、自己票、そして、自己レビューをGoogleにカウントさせる方法は数多く存在する。このような手法は、ある程度、アルゴリズムを歪め、検索結果の質に悪い影響を与えてしまう。SEO by the Seaを運営するビル・スロースキ氏が、このようなネット版なりすまし対策の問題について、素晴らしい記事を綴っているので、目を通しておこう。

だからこそ、Googleは、常にアルゴリズムの改善に取り組み、問題を掻き消す方法の特定に力を入れているのだ。この変更から、事業、そして、ウェブサイトが、メリットを得るには、SEOとリンク構築のアプローチを今すぐに最適化する必要がある。経験豊かなSEOコンサルトに相談すると、最も効果が高い。

ストック写真はShutterstock.comの許可を得て利用している。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Link Building Fundamentals To Future-Proof Your Online Business」を翻訳した内容です。

中々に読み応えがある、&考えさせられる記事でした。SEO界隈では、コンテンツマーケティングならぬコンテンツSEOという言葉も流行っているようですが、ともすればリンクを集めるため「だけ」のコンテンツをいかに作るかということに注力がおかれたり、とりあえずロングテール狙いで品質問わず大量のコンテンツを作成するケースも見られるようです。後者の場合は、有料リンクスパムが大量コンテンツスパムに変わっただけの気がしなくもありませんが、前者はコンテンツの有益性や品質と、バイラル性のバランスの兼ね合いが求められる所ですね。

最もバイラル力のあるコンテンツの作成もそれなりに発想と実力が求められるものではありますが、ターゲットユーザーやサイトの特性、ビジネスの種類等との関連性なくしては本質的な効果はないのでしょうけど。とはいえ、たまに猫の動画を紹介して多少のリンクを得ることにそれ程の悪があるとは私には思えませんが。。。などと、SEO業者の飲み会のネタになりそうな話題でした。 — SEO Japan

SSLのランキング要素になったことに対するSEO業界の反応

長期出張と休暇が続き、記事更新をご無沙汰してしまい失礼しました。今日からまた真面目に更新していく予定ですのでおつきあいください。さて、最初の記事は私が休暇中に話題となっていた、GoogleがSSL対応のサイトの評価を上げることを正式に発表したという話題から。日本でも様々な意見があるようですが、米国でも多くの議論が巻き起こっているようです。SEO識者がTwitterで発言した様々な意見をサーチエンジンランドが記事にまとめてくれたのでご紹介。 — SEO Japan

https-browser2-ss-1920現在、SEO業界では、Googleの最新のランキングシグナル — 「SSL証明書の利用が、検索ランキングにプラスに働く件」が大きな注目を集めている(因みに、ウェブホスティング業界も騒然としている)。Googleは、今のところ「とても軽いシグナル」だと指摘しているものの、Googleは、全てのウェブサイトのオーナーに、HTTPSへの切り替えを求めているため、時間の経過と共に強くなる可能性はある。 軽いかどうかは別として、検索マーケッター達は、今朝、このニュースにTwitter上で反応していた。以下に、私が気に入ったツイートを幾つか紹介していく。

ライアン・ジョーンズ
@RyanJones
ちなみに、現時点では、SSLに切り換えるよりも、大きなSEOのインパクトをもたらす取り組みは腐るほどある。

 

ビル・スラウスキ
@bill_slawski
SSLに切り換えたところで、サイトの情報は何も変わらない。HTTPSはランキングシグナルとして適切なのだろうか?

 

メリッサ・ファッチ
@SEOAware
命令に従順に従う私達を見て、Googleのスタッツは爆笑しているのではないだろうか?また、無理難題を突き付けてくるはずだ。

 

ベン・ホール
@Ben_Hall
Googleはドメインレジストラを作り、SEOに対して高額なSSLの利用を促し、そして、SSLを売り始めるかもしれない…。

 

サイラス・シェパード
@CyrusShepard
いい加減なGoogleオーサーシップの写真ではなく、SSLに投資しておくべきだった。

 

ジェニファー・スレッグ
@jenstar
「弊社のSSL証明書を使ってGoogleの検索ランキングを上げましょう」と謳う安全証明書の広告が、間もなく登場すると思う。

 

ローレン・ベイカー@lorenbaker
SSL証明書の業界に携わっていないことを、今日ほど悔やんだ日はない。

 

クリス・ギルクリスト
@hitreach
6月-9月のSSL証明書の売り上げは、恐ろしい勢いで増える気がする。

 

ダン・シルバー
@Dan_Silber
今日から新しいSEOサービスを提供します!それはSSLの導入です。有名なウェブホスト会社でSSLの導入に5年間携わった経験があります。これで確実に上位にランクインすることが可能です!

 

ジョン・ヘンショー
@RavenJon
SSL万歳!

レイ・ホフマン
@sugarrae
@RavenJon GoogleがSSLを奨励するなら、サイトを「動かした」と考慮されることなく、サイトを切り換えられるようにしてもらいたい。

 

バリー・シュワルツ
@rustybrick
SSLのサイトのランキングをGoogleが贔屓することに、何かネガティブ/デメリットはあるのだろうか?

デレク・エドモンド
@DerekEdmond
@rustybrick 小さな会社の経費が増えるだけだ。また、Eコマースサイトを運営している人を除き、SSLが何を必要としているのか、ほとんどの人が理解していない。

 

インゴ・ボウサ
@supaswag
Google様へ たった今SSLを導入しましたが、まだ「cheap plumber in Shfeffield」で1位を獲得していません。一体、これはどういうことでしょうか?

 

HTTPSと、もう一度言ってみろ
アレイダ・ソリス
@aleyda
そろそろ、やめてもらえませんか?ヨロシク:) RT @dejanseo #https

了解した。そろそろお開きにしよう。いや、もう1点だけ紹介させて欲しい。

マイケル・グレイ
@graywolf
$ssl_start = “Aug 2014″) {$seo_flag = true};

 


この記事は、Search Engine Landに掲載された「SEO Industry Tweets Its Reactions To Google’s SSL Ranking Boost」を翻訳した内容です。

どちらかといえば、というか全体的に否定的な意見が多いですね。お金の勝負になりかねませんし、運用者の負荷を無駄に増やすだけの気もしますが。意図的なリンクSEOの費用負荷を増やすメリットはあるかもですが、総合的に考えるとどうなのでしょう。もちろん、ランキング決定要素の1つにしかすぎませんし、そこまで気にする必要がないといえばないかもしれませんが、SEO激戦区では仮にどこかのサイトが SSL全面採用で順位が高い場合、他の競合大手が仕方なくSSL採用を行わざるえない、というようなケースも発生してくるかもしれません。そう考えると検索エンジンの影響力って怖いですね。。。しかし誰かのツイートにもありますが、今後はSSLの販売トークで「SEOに効果的!」なんて言葉が踊るのでしょうか。 — SEO Japan

Googleのマット・カッツ氏が長期休暇に入る旨を発表

GoogleのWebスパムチームのトップである、マット・カッツ氏が長期休養に入ることを自身のブログで発表しました。サーチエンジンランドのダニー・サリバン氏がその内容を伝えています。 — SEO Japan

“特別なエンジニア”のタイトルを持つマット・カッツ氏がGoogleのWebスパムチームのチーフとしての責務から離れる準備をしている。氏は自身のブログで10月いっぱいまで休暇を取ると発表した。

2000年からGoogleでの仕事を開始し、2004年からWebスパムチームの指揮を取り始めたが、彼の中で最も長い休暇となるだろう。また、今回の休暇はある”期日”によるものだとしている。彼のブログから引用すると、

「Googleに入社した際に、私と妻は、4-5年程働くという考えに同意していた。これは先月も2006年にも伝えていたことだ。そして、結局ほぼ15年間たってしまったが、今は、より妻の近くにいたいと考えている。彼女も私が近くにいることを望んでいるし、物理的には離れていても私の心は常にそばにいたと感じている。」

カッツ氏によると、今年の10月まで休暇を取るとしている。休暇中、彼は仕事関連のe-mailの確認すらしないとしている。また、今回の休暇の背景に何か特別なイベントがあるわけではなく、彼の妻との長い約束を果たすためだということを強調している。

彼が休暇中の間、誰が彼の後を引き継ぐかは明らかになっていない。Googleからのアドバイスとして以下のソースを活用することを薦めている。

Google’s webmaster forums
Office Hours Hangouts
Google Webmaster Central account on Twitter
Google Webmasters Central account on Google+
Google Webmaster Central blog
Google Inside Search blog
Google’s webmaster videos
Google Webmaster Central
Google’s Webmaster Academy
Google help documentation for webmasters
Google’s SEO beginner’s guide

*上記リンク先の一部は英語ページとなっております。

また、先月のSMX Advancedでの動画も掲載しておく。

Search Engine Landから、あなたの休暇がより良いものとなるよう、願っています。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Head Of Google’s Web Spam Team Matt Cutts Is Going On Leave」を翻訳した内容です。

Webスパムチームのトップとして彼の発信する情報に多くのSEO担当者が注目していると思います。非常に良い知らせの時もあれば、胃が痛くなる情報もあったでしょう。結果として敵を作りかねない立場の中、常に明るくユーモアのあるキャラクターで多くの人に愛されていると思います。休暇中の後任はまだ発表されていないようですが、こちらも引き続き注目していきたいですね。– SEO Japan

Googleが再審査リクエストを拒否する場合、より詳細な情報を提供する予定。

6/11(水)、6/12(木)にアメリカのシアトルでSMX Advancedが開催されています。今回はSEO Japanとしては参加していませんが、マット・カッツ氏が参加したキーノートの内容をサーチエンジンランドが配信しています。再審査リクエストについてのGoogleの新しい取り組みの発表のようですが、Webマスターにとっては嬉しい内容のようです。 — SEO Japan

Googleの検索スパムチームのトップであるマット・カッツ氏が、シアトルで行われているSMX Advancedで発言した。彼のチームは再審査リクエストを拒否する場合、サーチクオリティチームからその詳細を併せてWebマスターに返信するように取り組んでいるとのことだ。

つまりは、サーチクオリティチームがレビューと拒否するという内容を返信する際、Googleの表明としてより詳細な情報を詰めるための”ボックス”を用意しているということだ。

Googleは再審査リクエストを送ったWebマスターに対し、より詳細な返信を提供していなかったか?いや、彼らはしている。リンクが原因の場合は数本の例を示しているし、他の原因の場合も一般的なカテゴリーとして伝えている。しかし、Googleは今以上の詳細な情報を提供するつもりのようだ。

それには、Webマスターに対しての、Googleからの個別のアドバイスや推奨なども含まれている。

そのため、Webマスターはより詳しい返信をGoogleからもらえると期待して良い。本日分の再審査リクエストから開始されるようだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Reconsideration Request Rejections May Include More Details」を翻訳した内容です。

SMX恒例のキーノートセッション。Advancedでは毎回のようですが、Googleからマット・カッツ氏がゲストスピーカーとして参加しているようです。ペナルティを受けてしまったサイトオーナーにとって、より詳しい情報を頂けるのは非常にありがたいですね。(もちろん、ペナルティを受けないことが一番なのですが。。。)今回は速報記事ですが、今後は詳細な記事や実際にGoogleから届いた内容なども公開されるかもしれませんので、そちらの方も楽しみです。 — SEO Japan

非営利団体/NPOのためのSEO講座

SEOというと、これまで企業や商用サイトを中心に利用されてきたウェブマーケティング手法です。とはいえ、NPO、非営利団体にとっても本来は有効活用されるべき存在ではないでしょうか?特にNPOが対象とするイシュー関連の検索時に自身のウェブサイトを上位表示させることは、そのイシューに興味を持った人にそのNPOの存在を知ってもらうことができる貴重な機会なわけです。今回はそんなNPOのための検索マーケティング講座のお話を。 — SEO Japan

すべてのSEOキャンペーンが損益計算書を最優先しているわけではない。検索エンジンマーケティングを活用して、目標を達成しようとする政治活動、権利擁護団体、そして、非営利団体の数が増加している。

このタイプのキャンペーンにも同じメトリクスを当てはめたくなる。結局、トラフィックはトラフィックであり、コンバージョンはコンバージョンである。しかし、関心事をベースとしたキャンペーンは異なる効果をもたらすことがよくある。この種のサイトは、通常、別のタイプのコンバージョン – つまり当該の事柄に対する人々の気持ちを変える点に焦点を絞っているのだ。

定量化するのも、追跡するのも難しいはずだ。eコマースの成功を測るようにお金に換金することも出来なければ、どれほどの人の心を変えたかを知るため、トラフィックに頼ることも出来ない。

しかし、朗報がある。インターネットを利用し、決定を下す人が増えており、そして、その多くが検索結果の1位を完全な真実と見なしつつあるのだ。

関心事ベースのSEOキャンペーンは誰が行っているのか?

  • 政治活動。 オバマ大統領以外にも巧みにオンラインキャンペーンを実施している政治家はいる。地域の政治キャンペーンは、重要な用語で上位に格付けされることで、または、関心を高めるために、戦略的にアドワーズの広告を用いることで、絶大な効果を発揮する。このタイプのキャンペーンは、オンラインの評判管理(候補者の名前で検索した際に1ページ目に表示される内容の管理)と従来のSEO(“無党派”が検索するキーワードを見つけて、そのキーワードで上位にランクインするためにコンテンツを獲得する)を組み合わせることが多い。
  • ロビー活動団体。誰が「high fructose corn syrup」(高濃度のフルクトースコーンシロップ)の結果や「gun control」(銃規制)の結果を管理しているのだろうか?政治の支持団体は政治色の強い用語で上位にランクインするため、多額の資金をつぎ込むことがある。
  • 慈善団体。 多くの慈善団体が、従来の活動と共に特定の見解を広げる使命を持っている(社会、宗教等)。また、多くの団体が、オンラインでの活動を寄付を募るために行っており、究極の使命を達成するための資金源を得ている。
  • その他の支援団体。 誰もが意見を持っている。予算が絡む意見もある。実りの良い関心事ベースのキャンペーンの中には、特定の法律や見解を変えようとする団体によって実施されているものもある。

関心を煽るためにSEOを利用するべき3つの理由

1. SEOは、この類のキャンペーンに対して、ほかに例を見ない“メッセージコントロール”の力を持つ。大半のPRおよび広告キャンペーンは、「Tax Cuts」(減税)と「The Rich」(富裕層)、または、「Government Spending」(政府支出)と「Deficits」(赤字)等、2つのフレーズの間に自動的な相関関係を作ろうと試みている。

2. SEOは、この層関係をマッチすることは出来ないかもしれないが、次善策、つまり、強い反応をもたらさない用語を採用し、1ページ目にランクインすることで、同様の結果を得ることが出来る。

3. SEOは、PRやダイレクトメール等の従来の手法を補う効果がある。PRのヒットをリンクに変え – このリンクを使って、賛否両論のトピックに対する1ページ目の結果をコントロールすることが出来るなら、その他の宣伝目的のアクティビティの力を倍増させることが出来るだろう。同様に、ウェブサイト上の多くのヘッドラインやコール・トゥ・アクションのA/Bテストを実行し、効果の高かったものを多額のコストを要するダイレクトメールキャンペーンに利用することも可能だ。

関心事ベースのキャンペーンを行うには

関心事ベースのSEOキャンペーンは、通常のSEOキャンペーンとほぼ同じである。広範なキーワードリサーチで始まり、オンサイトの編集、そして、長期的なリンク構築へと移行していく。以下に重要な違いを挙げていく:

多くの関心事ベースのキャンペーンは、迅速に対応し ? 際どい問題の議論に一連のリンクや主張を捧げることで大きな利益を得られる。例えば、Peter G. Peterson Foundation(ピーター G. ピーターソン・ファウンデーション)のような団体は、赤字の減少に関する強力なリンクおよびホワイトペーパーを集め、このトピックを取り上げているジャーナリストやブロガーに公開している。ラピッドレスポンスキットは、ブログのコメント、特に価値が低い場所において、テンプレートとして役に立つだろう。

オーガニックな結果だけにとどまらず、グーグルグランツは非営利団体に無料のアドワーズ広告を与える。グーグルは、コストパークリックの上限を1ドルにする条件で、最高で1万ドル/月分のアドワーズのクリックを団体に与えている(コストパークリックが1ドルを少しだけ上回っている同様の用語を探すことで、非営利団体に寄付目的のトラフィックをもたらすキーワードを特定することが出来る可能性が高い)。

グーグルグランツの最適な利用方法は、関心事に若干関連しているトラフィックの多いキーワードを探し出し、ユーザーをさらにチャリティーを意識したトピックに導くランディングページ(オーガニックな検索にも利用する)を構築する方法である。

    SEOが「関心事」キャンペーンを受け入れる理由

    一部のSEO業者は、非営利団体のクライアントの仕事を嫌がる傾向が見られる。大規模なキャンペーンに必要な予算の持ち合わせがなく、オンサイトのコピーを最適化するのが困難な“メッセージに焦点を絞った”スタイルのサイトが多いからだ。しかし、この手のクライアントの仕事を引き受けるメリットは大いにある:

    • 良質なケーススタディーを行える。 「芝生の手入れ用の商品の販売に手を貸した」、または、「弁護士のウェブサイトへのトラフィックを増やした」と言う自慢も悪くないが、自分の会社が実施したキャンペーンにより、「人々の暮らし向きがよくなった」、または、「人命を救った」と言う自慢の方が遥かに価値がある。
    • お偉方と知り合うことが出来る。 多くの慈善団体は、地域の事業のコミュニティで活発に活動している委員を抱えている。マーケティングの戦略について、大勢のCEOが集まる場所で説明することが出来る機会はあまりないが、非営利団体の役員にSEOキャンペーンの結果を紹介することはまさにこの取り組みと一致する。
    • モラルの向上に役立つ。 良いことをすると、良い気分になる。非営利キャンペーンに取り組むことで、従業員が世の中を良くしている気持ちになる。
    • 質の高いリンクを獲得出来る。 現実を直視しよう。不適切な状況においても、「フォローされるリンクを手に入れられるのか?」と自問し、対応するのがSEOだ。.orgのサイトは検索エンジンから自動的に収益がもたらされるわけではないものの、多数のリンクが寄せされる。また、たいていの非営利団体はパートナーからのリンクを快く受け入れてくれるはずだ。

    「関心事」ベースのSEOキャンペーンで高まるのは人気だけである。オンラインで得た情報を基に決定を下す人が増加しており、また、不況下では、非営利団体はマーケティングの予算を賢明に使う必要がある。

    SEO業者にとっては、このようなキャンペーンに取り組むと言うことは、ただ単にチャレンジを楽しむだけではなく、売り上げの経路よりも重要な要素において、一石を投じる意味もあるのだ。

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「SEO For A Good Cause: Supporting Advocacy & Non-Profit Campaigns」を翻訳した内容です。

    どちらかというと、SEO業者に対してNPOのSEOを格安か無償でやってあげましょう、という記事でしたね 汗 最も、NPOだからといって本来のSEO施策が変わるわけではないわけですが。ちなみに私も過去に無償でNPOのSEOを行い、それなりに効果を出した経験はありますが、確かに上に書かれているような特典もあるのかもしれませんが(別に対外的にアピールするでもなく人を紹介してもらうでもなく)、それを手がけた自分が多少なりとも良いことをした気になれたことが大きかったですかね。。。日々、特に以前はグレーゾーンギリギリの所で勝負していただけに 汗

    何らかの社会問題を解決すべきイシューとして取り組むNPO、必ずそれに興味を持って検索している人たちはいるわけですし、NPOのSEO、もっと活用されるべきと思います。 — SEO Japan [G+]