農業用土壌水分センサー・灌水制御・ビニールハウスソリューションのSenSproutが資金調達を実施

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農業用土壌水分センサー、灌水制御装置、ビニールハウスソリューションの開発・販売を手がけるSenSproutは7月29日、第三者割当増資として資金調達を実施したと発表した。今回の資金調達で、自動で灌水予約を行う機能の開発と販売に取り組む。

引受先はJMTCキャピタル合同会社(JMTCキャピタル1号投資事業有限責任組合)、GMO VenturePartners(GMO VenturePartners4 投資事業有限責任組合)、FGN ABBALab(ABBALab スタートアップファンド投資事業有限責任組合)、柴田商事、Yosemite、富島寛氏、REGAIN GROUPの合計7社。

調達した資金は、土壌水分センサーを使って解析した土壌水分の値に基づき、灌水アルゴリズムが自動的に灌水制御装置に予約を登録する機能の開発・販売に利用する。これにより、さらなる生産性の増大と、農業生産コストの低減、事業の拡大が可能としている。

さらに同社は、農業分野における業務のデジタル化にも取り組んでおり、複数のDXプロジェクトの立ち上げを進行させているという。これらプロジェクトにも資金を活用する予定。

SenSprout

2015年設立のSenSproutは、最先端のテクノロジーを利用し「農業を儲かる事業」に変革するべく研究開発を進めるスタートアップ。これまでに、農業用の土壌水分センサー、灌水制御システム、高機能ビニールハウスソリューションなどを提供している。

特に、農業用の土壌水分センサー「SenSprout Pro センサーシステム」と遠隔自動灌水システムを組み合わせた「SenSprout Pro 灌水制御システム」は、大和証券グループ(大和フード&アグリ)や、果実堂、JA福岡大城アスパラガス部会など様々な企業や農家に導入されている。同システムを導入すると、圃場に行くことなく遠隔地からスマホ・PCを使って灌水予約が行え、「いつ」「どこで」「どのくらい」灌水の記録や管理も可能となる。

農業用土壌水分センサー、灌水制御装置、ビニールハウスソリューションの開発・販売を手がける<a href="https://sensprout.com/ja/" target="_blank">SenSprout</a>は7月29日、第三者割当増資として資金調達を実施したと発表した。今回の資金調達で、自動で灌水予約を行う機能の開発と販売に取り組む。 引受先はJMTCキャピタル合同会社(JMTCキャピタル1号投資事業有限責任組合)、GMO VenturePartners(GMO VenturePartners4 投資事業有限責任組合)、FGN ABBALab(ABBALab スタートアップファンド投資事業有限責任組合)、柴田商事、Yosemite、富島寛氏、REGAIN GROUPの合計7社。 調達した資金は、土壌水分センサーを使って解析した土壌水分の値に基づき、灌水アルゴリズムが自動的に灌水制御装置に予約を登録する機能の開発・販売に利用する。これにより、さらなる生産性の増大と、農業生産コストの低減、事業の拡大が可能としている。 さらに同社は、農業分野における業務のデジタル化にも取り組んでおり、複数のDXプロジェクトの立ち上げを進行させているという。これらプロジェクトにも資金を活用する予定。 2015年設立のSenSproutは、最先端のテクノロジーを利用し「農業を儲かる事業」に変革するべく研究開発を進めるスタートアップ。これまでに、農業用の土壌水分センサー、灌水制御システム、高機能ビニールハウスソリューションなどを提供している。 農業用の土壌水分センサー「SenSprout Pro センサーシステム」と遠隔自動灌水システムを組み合わせた「SenSprout Pro 灌水制御システム」は、大和証券グループ(大和フード&アグリ)や、果実堂、JA福岡大城アスパラガス部会など様々な企業や農家に導入されている。同システムを導入すると、圃場に行くことなく遠隔地からスマホ・PCを使って灌水予約が行え、「いつ」「どこで」「どのくらい」灌水の記録や管理も可能となる。 SenSproutは、新規農業参入企業を増やすことで新たな農業事業者を生み出したいという。多くの企業が参入するには農業事業が儲かる必要があり、高機能ビニールハウスソリューションはその一歩となるソリューションとしている。 関連記事 ・<a href="https://jp.techcrunch.com/2017/04/20/sensprout-pro-release/" target="_blank">農業用センサー「SenSprout Pro」が発売 、土壌の状態や栽培ノウハウをデータ化するIoTサービスへ</a> ・<a href="https://jp.techcrunch.com/2015/05/12/jp20150512sensprout/"  width=

SenSproutは、新規農業参入企業を増やすことで新たな農業事業者を生み出したいという。多くの企業が参入するには農業事業が儲かる必要があり、高機能ビニールハウスソリューションはその第一歩としている。

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「世界の農業変える」日本発のガジェットSenSproutがIndiegogoに登場

「世界の農業変える」日本発のガジェットSenSproutがIndiegogoに登場

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今年のSXSWで注目を集めた、日本発の農業ガジェット「SenSprout」がIndiegogoでキャンペーンを開始した。

SenSproutは、センサーを使って土壌に含まれる水分をモニタリングできるガジェット。双葉の形を模していて、根っこに当たる部分には導電性のインクで電子回路を印字。これが土の中に含まれる静電容量を測定する。この数値の変化によって、土壌の水分がわかる仕組みだ。葉っぱにあたる部分にも同様の印字があり、葉に含まれる水分を検知する。

電子回路の印字には、昨年のTechCrunch Tokyoのスタートアップバトルで優勝した「AgIC」のプリント技術を採用。家庭用のインクジェットプリンターに、市販されているAgICの銀ナノ粒子インクカートリッジを装着するだけで、専用紙に電子回路を印字できる。(Indiegogoでは印字済みのセンサーがセットになっている)。

もう片方の葉っぱには、土壌と葉っぱに含まれる水分量を表すLEDライトを搭載。水分が足りなければ赤、ちょうどよければ青、多すぎる場合は緑に点灯する。給電は単3電池が1本のみで、約1年使えるという。今後は水分量をBluetooth経由で送信し、PCやスマートフォンでも水分量を確認できるようにするそうだ。

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土壌の水分を計測するセンサーは既存製品も存在するが、開発元であるSenSproutの三根一仁社長は、「センサーだけで約40〜50万円、大規模な農地に導入するとなると1000万円ぐらいかかることが珍しくない」と指摘する。

一方、SenSproutは印刷技術を使って電子回路を作れるため、価格は早割で1ロットあたり45ドルと、低コストで製作できるメリットがあるのだという。

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三根氏はスタートアップ支援を手がけるインスプラウトの社長でもあり、SenSproutには彼とともにネット家電ベンチャーのCerevoを立ち上げたメンバーが名を連ねる。

例えば、東京大学で特任研究員として農業を研究する西岡一洋氏、同じく東大で電子情報学を教える川原圭博准教授。両名が土壌の水分計測に関する基礎技術を研究していて、これをSenSprout社で製品化したかたちだ。

国内のクラウドファンディングではなくIndiegogoに出した理由は、「干ばつ被害が深刻な米国西海岸など、海外需要の高さを見込んだため」と三根氏。主な用途は家庭菜園やハウス栽培を想定しているが、今後は根が深い農作物が植えられた土壌の水分をモニタリングする“プロ仕様”のSenSproutも投入したいという。

「世界の生活用水の7割は農業に使われている。例えば食糧危機になって今よりも2倍の農作物が必要になったとしても、それをまかなえる水がない状況。SenSproutがあれば水の使用をもっと効率化でき、世界の農業を変える可能性がある。」

SenSproutの三根一仁社長

SenSproutの三根一仁社長

SXSWに来たクールな日本のスタートアップ4チーム紹介―AgIC、SenSprout、exiii、Plen

私は今年のSXSWの取材ではBates Motelの4号室をベースにしている(この話はまた別に)。ここで、この週末、はるばる東京からテキサス州オースティンにやってきたクールなハードウェアのスタートアップをインタビューすることができた。8チームのデモを次々にに見たが、そのうちの4チームには特に強い印象を受けた。

最初のチームはわれわれが以前に紹介したことがあるAgICだ。これはユーザーが銀(Ag)を含有する伝導性の高いインクを使って専用のペンまたはインクジェットプリンターで印刷することによってサーキットボードを自作できるというもの。

AgICは今回のSXSWで回路の大型化をデモした。デモを担当した杉本雅明氏によると、新しいバージョンでは部屋の壁ぐらいのサイズの回路を作成できるという。

またAgICは小型のハードウェア・コントローラーを開発した。ユーザーはこのコントローラーを介して自作したAgIC回路から他の電子機器を操作できる。つまり自作した回路をボタンに使ってほかのエレクトロニクスを動かせるわけだ。「A」の回路を押すと照明が点灯し、「g」の回路でステレオを鳴らすといったことができる。

テクノロジーとしても興味深いが、電子回路がビジュアルに美しいものになり得るというコンセプトが特に面白かった。杉本氏は「壁紙にもできる」と言っていた。

2番めのスタートアップは西岡 一洋、三根一仁、岡田隆太朗、川原圭博の4氏によって創立されたSenSproutだ。

SenSproutは農業のための環境の水分センサーシステムだが、実はセンサーにAgICの回路プリント・テクノロジーを利用している。インクジェットで導電性インクをプリントするだけよいので、従来の水分センサーに比べてはるかに低価格で製造できる。コンセプトの実証研究の段階で、 Wiredが紹介したことがある。2ヶ月前に会社が設立され、SenSproutの商品化を目指している。

SenSproutセンサーのユニークな特長はバッテリーを必要としないことだ。なんとこのセンサーは周囲を飛び交う電波(テレビ、ラジオ、携帯等)を微小な電力に換えて作動する。モニターの結果は、専用アプリで視覚化される。

次に未来的な筋電義手を開発しているexiiiのチームが登場した。共同ファウンダーの近藤玄大、山浦博志、小西哲哉の3氏に加えてプロダクトのユーザーでエバンジェリストの森川氏がデモを行った。eiiiはは家庭の3Dプリンターで出力できる低価格で高機能かつスタイリッシュな義肢の開発を目指している。義肢を必要とする人々すべてが購入できるような製品の市販がチームの目標であり、300ドル程度を目指している。日本では義肢を必要とする人々のうち筋電義肢を実際に利用できているのは、高価格に妨げられて1%程度に留まっているという。

森川氏が実際に装着してデモを行った。森川氏は右腕を一部失っているが、exiiiの義手により500g程度の物体をつかむことができた。またアタッチメントを介してカメラを保持することもできた。

デモセッションの最後はPlen2だった。 Led by 赤澤夏郎、富田敦彦、伊藤 武仙の3氏のチームの目標は「誰でも作れる小さなヒューマノイド・ロボットによりロボットと暮らす未来をみんなに届ける」ことだという。チームはロボットの日常のツールとしての価値を幅広い層に啓蒙しようとしている。

この目標を実現するために開発された小さなロボットはパーツの大部分が家庭で3Dプリント可能だ。ユーザーはモーター部分だけを購入すれば、他のパーツは自分でプリントして組み立てることができる。組み立て済みの完成版も注文できるというが、私には「プリントして自作できるロボット」というコンセプトが面白かった。かわいらしい小さなロボットはスマートフォンやタブレットから操縦でき、歩いたり、踊ったりするほか小さな玩具の車の運転までできる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+