Googleのモバイルフレンドリー・アルゴリズムはパンダやペンギン以上のインパクトを与える。

4月21日に導入される、Googleのモバイルフレンドリーについての話題です。今月初旬に行われたSMX Westでは、モバイルフレンドリー・アルゴリズムがリアルタイムでありページ単位に影響を与えることや、デスクトップ検索とのシグナルにおける区別はつけていない、という情報もだされましたが、今回は影響範囲の情報でした。多くの注目を集めているモバイルフレンドリー・アルゴリズムですが、その影響範囲は如何に。– SEO Japan

*記事内のリンク先は全て英語となっています。

もしあなたが、近々導入されるモバイルフレンドリー・アルゴリズムについて、どのくらい大きく、”重要”なのかと疑う気持ちがあるのであれば、今すぐその疑問は捨て去るべきだ。

GoogleのWebマスタートレンドアナリストである、Zineb Ait Bahajji氏がミュンヘンで行われたSMXで、この件についての発言をしている。ちょうど1時間ほど前になるが、今回のアルゴリズムはパンダペンギンよりも大きい影響があると伝えたのだ。

上記の発言は、Aleyda Solis氏によって、Twitterに投稿された。そして、GoogleのGary Illyes氏がその発言をリツイートしている。

パンダアルゴリズムは、最大で検索結果の約12%に影響を与えている。ペンギンは最大で約4%だ。

パンダ・ペンギンとの大きな違いは、モバイルフレンドリー・アルゴリズムはモバイル検索のみに影響を与え、デスクトップ(PC)の検索結果には影響を与えないという点である。しかし、今日においては、Googleの検索クエリの約50%がモバイルでの検索となっている。

もしもあなたのサイトがモバイルフレンドリーでないのであれば、モバイル検索で非常に苦戦を強いられることになるだろう。4月21日のローンチに向け、今すぐに準備をしよう。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google: The Mobile-Friendly Algorithm Will Be Larger Than Panda Or Penguin」を翻訳した内容です。

導入までおよそ1ヶ月となりましたが、また新たな情報がGoogleから提供されています。こうした情報を小出しに提供することで継続的な話題となるため、さらに多くの人の関心を集めることになっています。Googleが意図的にこうした情報提供を行っているのかはわかりませんが、Googleとしては1つでも多くのサイトをモバイルフレンドリーにしてほしいことは間違いないでしょう。– SEO Japan [G+]

Googleのモバイルフレンドリーアルゴリズムは、現在のところ、デスクトップのランキングシグナルとの区別はつけていない。

モバイルフレンドリーのアルゴリズムはリアルタイムで動き、ページ単位を対象にする、という内容の記事を前回紹介しましたが、今回の記事もSMX Westでの発言を扱った記事になります。John Mueller氏が発言していた内容と同一ではありますが、今一度確認してもよい内容になっています。– SEO Japan

デスクトップのサイトスピードが早ければ、モバイルサイトのスピードが速かろうが遅かろうが、モバイルでのランキングには影響しない。Googleはモバイルランキングにもデスクトップのシグナルの多くを使用しており、それは、4月21日も続くことだろう。

Googleのモバイルフレンドリーアルゴリズムが間もなくローンチされるが、リアルタイムであることと、ページ単位であるという情報は既に報告されている。しかし、SMX Westにて、GoogleのGary Illyes氏は別の情報も公開していた。ページスピードのようなランキングファクターは、デスクトップのバージョンをベースとしており、モバイルバージョンを基準としていない。

昨年の11月にGoogleのJohn Mueller氏が、モバイルでのランキングには多くのデスクトップのシグナル(ページスピードなど)が使用されていると発言していた。しかし、これについて考えてみると、もしモバイルとデスクトップのサイトがあり、それぞれのサイトスピードが異なる、という場合はどうなるのだろうか?例えば、デスクトップのバージョンよりも10倍速い(または遅い)サイトの場合もあるかもしれない。なぜ、Googleはモバイルでのランキングにデスクトップのシグナルを用いるのだろうか?

上記は今日においても事実であるが、Illyes氏は、Googleがいくつかの要素をモバイル用にデスクトップから切り離そうと試みていると発言した。ページスピードアルゴリズムトップヘビーアルゴリズムの場合は意味をなすだろう。しかし、ペンギンパンダアップデートの場合は、モバイルとデスクトップとで、要素を区別する必要性は薄いと言える。

繰り返しになるが、Gary氏は、Googleがこうしたシグナルをモバイルとデスクトップとで区別はしていないと、発言している。しかし、調査と実験は行われているようである。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google: The Mobile-Friendly Ranking Factor Runs In Real-Time & Is On A Page-By-Page Basis」を翻訳した内容です。

SMX Westについての記事はこれから読み進めていこうと思っていますが、モバイルフレンドリーについては大きな話題となっていたようです。4月21日のローンチまで、また新たな情報が発表される可能性も大いにあるため、しばらくは重要なトピックとして考えておこうと思います。SEO Japan

続きを読む Googleのモバイルフレンドリーアルゴリズムは、現在のところ、デスクトップのランキングシグナルとの区別はつけていない。

Googleのモバイルフレンドリーのランキングファクターはリアルタイム&ページ単位基準。

先日モバイルフレンドリーであることをランキングファクターとして用いることをGoogleが発表しましたが、3月3日から5日にかけて行われたSMX Westにて、新情報が発表されたようです。モバイルSEOのセッションで発表されたようですが、このセッションでモデレーターを務めたBarry Schwartz氏が執筆した記事がSearch Engine Landに掲載されています。– SEO Japan

およそ一か月後にローンチされるモバイルフレンドリー・アルゴリズムが、ページ単位基準でリアルタイムで反映されることが発表された。多くのWebマスターにとって朗報と言えよう。

Googleは先週、2015年4月21日に、モバイルフレンドリーのランキングファクターを、新たにモバイル検索に追加することを発表した。先日行われたSMX Westにて、GoogleのGary Illyes氏がこの新しいランキングファクターについての質問に答えている。Gary Illyes氏によれば、このランキングファクターは、リアルタイムで動き、対象がページ単位になるということだ。

リアルタイムの検索アルゴリズム

私が司会を務めたモバイルSEOのパネルにて、4月21日のローンチによる影響を大きく受けないために、Webマスターはいつごろサイトをモバイルフレンドリーに対応させるべきか、という質問をGary氏に尋ねてみた。Gary氏の説明によると、このアルゴリズムはリアルタイムで動くため、技術的に言えば、モバイル対応への変更の時期は、いつでもかまわないということだ。Gogleが変更を確認した(クロールした)直後に、今回のアルゴリズムの変更による恩恵を、変更されたページに与えるらしい。

私は、リアルタイムという言葉が意味するところは、Googleが該当のページをクロールした後、すぐにモバイルフレンドリーのサイトであるとラベル付けされ、アルゴリズムからの恩恵も受けるということだと解釈している。そのため、アップデートの頻度が低いことからインデックスされるスピードが遅いサイトの場合は、モバイルフレンドリーの対応を急いだ方がよいということになる。

Googleは、リアルタイムという意味を、モバイルフレンドリーのページをクロールし、インデックスをした直後を意味するものであるか、クエリが検索ボックスに入力された直後を意味するものであるか、そのどちらかを明言はしていない。個人的には、Googleがページをクロールし、インデックスした時だと考えている。Googleがページをクロールする頻度によるが、4月21日までに全てのページをモバイルフレンドリーにする必要があるのであれば、時間の調整をするべきだろう。

ページ単位で動く

Gary Illyes氏は、このアルゴリズムはページ単位で動くということも認めている。そのため、10ページのサイトが、そのうちの5ページのみをモバイルフレンドリーにしていた場合、モバイルフレンドリーの5ページのみ、恩恵を受けるということだ。

今回のアルゴリズムが、サイト全体によるものか、ページ単位によるものかを、Googleは公表していなかった。そのため、この知識を得ることは、多くのWebマスターにとって重要であると言える。サブセクションのページや特設ページなど、モバイルフレンドリーにするには難しいページのあるサイトもあるだろう。そうしたページのあるサイトの場合でも、4月21日までに全てのページをモバイルフレンドリーにしなければ、という心配は持たなくてよいのだ。

もちろん、モバイル利用率の急激な増加を考えると、全てのページをモバイルフレンドリーにすることは非常に重要だ。しかし、モバイルフレンドリーの対応をすることが非常に複雑である場合は、ページごとに優先度をつけ、判断をしてもよいのだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google: The Mobile-Friendly Ranking Factor Runs In Real-Time & Is On A Page-By-Page Basis」を翻訳した内容です。

SMXは非常に注目度の高いイベントですが、こうしたイベントの前にGoogleは比較的大きな変更を行ってきたケースが今までにもありました。今回のモバイルフレンドリーの変更が、SMXが開催された時期に合わせていたかは不明ですが、今回の変更をより多くの人が知る契機になったことは事実と言えそうです。モバイルフレンドリーについては、ここ最近では一番のトピックとも言えるため、引き続き、情報収集に努めたいと思います。SEO Japan

Googleのリサーチャーが”リンク”ではなく、”事実”を元に順位付けをするシステムを発表。

Googleの検索順位を決定する要素として、リンクの価値は減少傾向にあることはよく言われています。ソーシャルシグナルやエンゲージメント、ユーザビリティなどが台頭していく、という記事もよく目にしますが、今回は新たに”事実性”をシグナルとして用いるのでは?というお話です。Googleから発表された報告書を元にした記事であるため、今のうちに身につけておくと良い考えかもしれません。– SEO Japan

いつの日か、GoogleはWebページの正確性を元に、順位付けを行うようになるのだろうか?Googleが発表した報告書が、その可能性を指し示している。

しばし目を閉じ、新しい世界を想像してほしい。Webページが獲得したリンク、つまりは人気度のみで順位付けされるのではなく、記載している情報の正確性も順位付けの判断材料になる、という世界だ。そうした世界がやってくるのは、もしかしたら、それほど遠くはない未来かもしれない。

New Scientistが報じたところによると、GoogleのリサーチチームがKnowledge-Based Trust (KBT)という考えを説明した文章を発表したとのことだ。KBTはWebページの品質を決定する新たな手法であり、Webページの情報がどれだけ正確かを基準にしている。

Webソースの品質の決定は、ハイパーリンクの構造などの、外部からのシグナルによって判断されてきた。我々は今回、内部からのシグナルを用いた、Webソースの品質の決定に関する新しい試みを提示したい。つまりは、Webソースによって提供される情報が、事実として正確であるかを基準にするのだ。これにより、不正確な事実の記載が少ないソースほど、信頼に値するWebソースと判断されることになる。

上記の記述に続き、Webページに記載されている事実と、ナレッジベース(ナレッジグラフナレッジバレット)に蓄積された事実を比較する、事実の抽出プロセスについての説明をしている。また、より正確に事実を記載しているWebページヘ”恩恵”を与える方法についても言及している。十分な事実を記載していないページがある場合は、同一のサイトの別ページから信頼性を判断するようだ。

Googleは数年間に渡り、よく知られた事実を集め、巨大なデータベースを構築し続けており、2012年にナレッジグラフを導入している。ナレッジグラフは検索結果の右側に表示され、検索語に対しての情報を記載している。その対象は、人々、場所、エンティティを含む。

報告書の著者によると、KBTの初期のテストは、非常に明るい未来を示すものだったと発言している。また、”我々は、WEb上から28億のトリプル(下記参照)を抽出し、1億2千万のWebページと560万のWebサイトの信頼性を正しく評価することができた”と発言している。

注:上記の”トリプル(triples)”とは報告書で使われている言葉で、Webページで発見され、抽出された、事実性を図る要素を意味している。

このKBTというコンセプトは、インターネット全体に影響するコンセプトとなる必要はない。なぜなら、事実を共有するために作成されていないWebページや、ナレッジグラフのデータベースに存在しないエンティティを取り扱っているWebページなどもあるからである。

こうしたことも踏まえ、著者はこの信頼性を測定する方法を、”Webサイトの品質を判断するためのさらなるシグナルの提供”としており、”ページランクなどの既存のシグナルとの併用”として用いることができるとしている。つまりは、既存のシグナルに取って代わる必要はないとのことだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Researchers Introduce System To Rank Web Pages On Facts, Not Links」を翻訳した内容です。

個人的には非常に興味深い(というより複雑な?)コンセプトだと思いました。記事の下部にも言及されているように、活用できないケースもあるとは思いますが、実現されれば色々と変化が起きそうですね。誰でも情報発信者になれるがゆえに、信頼性という点では不十分であることも否めないということがインターネットの”伝統”でもありますが、こうした技術が開発されることにより、Web上のソースが一番信頼のおけるソースとなる日もくるかもしれないですね。SEO Japan

決定版!Googleアルゴリズムの変遷のすべて~後編~

Googleアルゴリズムのまとめ記事の後半です。前半はパンダアップデートを中心に扱いましたが、今回は、ペンギン、ハミングバード、ピジョンの内容をまとめた記事となっています。前半部分ですでにお腹いっぱいな感は否めませんが、今回取り扱う内容も、SEOにとっては非常に重要な内容であります。記事中にもありましたが、今後起こるアップデートについての情報は誰にもわからないため、既に起こっているアップデートの内容はしっかりと理解しておきたいところです。– SEO Japan

*今回の記事は、前後半に分けてあります。前半記事はこちらです。

ペンギンアップデート

2012年4月24日(注:原文では2014年と記載されているが、おそらく間違い)に、Googleはペンギンアップデートをリリースした。パンダアップデートは内容の薄い、低品質なコンテンツを主要なターゲットにしているが、ペンギンアップデートは被リンクにより注力したアルゴリズムとなっている。

ペンギンアップデート以前は、サイトオーナー、コンテンツマーケター、Webマスターのそれぞれが、異なるリンクビルディングの戦略を採用していた。

こうした戦略は、一握りを残し、ほぼ全てが通用しなくなっている。Rival IQによると、ペンギンアップデートの対象となる4つの要素がある。それぞれの詳細を見てみよう。

i).リンクスキーマ-リンクは依然として重要だが、高品質なサイトであることが、ランキングの改善のための最適な方法である。

リンクスキーマは、Web検索のランキングを意図的に操作することを目的としたリンクである。リンク構築にやっきになり、あらゆるサイトから被リンクを受けようとすれば、ペンギンアップデートによるペナルティを受けることになるだろう。

Rap Geniusという歌詞を紹介しているサイトがペナルティを受けた理由は、Rap Geniusがランキングを操作する目的でリンクスキーマを使用していることを、Googleによって発見されたからである。

教訓:あらゆる類のリンクスキーマは避けるべきだ。リスクを高める以外の何者でもないのだ。

ii).キーワードの詰め込み-Matt Cutts氏は関連性のあるキーワードをサイト内に詰め込む事に対し、常に警鐘を鳴らしてきた。どんなに高品質なサイトで、ナビゲーションが素晴らしかったとしても、ペンギンアップデートはすぐにそれらを発見し、ペナルティを課すだろう。今までにキーワードの詰め込みの例を見たことがあれば、その理由はすぐに理解できるだろう。下記に、その一例を記載する。

あなたの配偶者にバレンタインのギフトを送ることは素晴らしい行為である。今年こそ、あなたがどれだけ彼女(彼氏)を愛しているかを伝える手段として、バレンタインのギフトを活用しよう。バレンタインのギフト選びは、慎重に行うことを忘れずに。しかし、慎重に選ぶだけでは不十分である。こうした行為を、あなたの配偶者に愛を伝えるための習慣としよう。バレンタインであれ、クリスマスであれ、全てが対象になる。あなたが愛を示せば、あなたは愛されることになるだろう。例えば、今日あなたが示す愛は、あなたが愛されることにつながるのだ。最適なバレンタインのギフトを選ぶ準備はできているだろうか?

上記のコンテンツ内で、キーワードが何回も強調されているかわかるだろうか?こうしたコンテンツは明らかにキーワードの詰め込みであり、GoogleのWebマスターガイドラインに反する行為である。

コンテンツ内に過度にキーワードを使用することは控えよう。ランキングを意図的に操作する行為を避けるのだ。コンテンツ内で特定のキーワードが不自然に配置され、文章の流れを遮るようであれば、そうしたキーワードは使うべきでない。

注意:ペンギン・パンダアップデート以降も、キーワードは重要な項目である。キーワードの意図(キーワードを使用する理由)に注視し、人々の感情に訴えるようなコンテンツや、特定の問題を解決するコンテンツの作成を心がけよう。効果的なSEOとは、常にこうした作業を指す。複雑に考えるのではなく、こうした単純な目的を持とう。

iii).過度な最適化-KISSmetricsの言葉を引用すると、”SEOは素晴らしい手法だが、やり過ぎると過度な最適化“、となってしまう。例えば、アンカーテキストを過度に最適化してしまうと、ペンギンアップデートによるペナルティの対象となってしまうだろう。最適なアプローチは、ソーシャルメディアマーケティングを併用することで、自然なリンクを獲得することである。

2012年の4月に、過度なキーワードとアンカーテキストの最適化をし、リンクスキーマを利用し、意図的にランキングを操作する行為を行った大規模なサイトへペナルティを課すアップデートを行った。

過度な最適化の一例として、内部リンク(自身のサイト内から張られているリンク)のアンカーテキスト内にキーワードを詰め込むことが挙げられる。

一例を下記に記載しよう。

Hp Pavilion 15のノートパソコンと機能について知ろう。

(リンクはexample.com/hp-pavilion-15-laptops.htmlに向けられている)

もう一つ、別の例を記載しよう。

あなたにとって最高の、手作りによるiPhoneケースを知っていますか?

(リンクはexample.com/best-iphone case-hand-craftedに向けられている)

注意:アンカーテキストのリンクを直接目的のURLに向けることは、有効なSEOの手段である。しかし、過度に行うと、ペナルティの対象となる可能性がある。

iv)不自然なリンク-不自然なリンクは、読者からもGoogleからも、誰の目から見ても良くは見えない。こうしたリンクは、明らかにサイトの内容とは関係のないトピックでリンクが張られている。Cardstoreは記事のディレクトリページから不自然に張られたリンクによって、ランキングを下降させている。

確かに、過去においてはこうしたリンクは有効であり、大規模なサイトがよくこうした手法を採用していた。ペンギンアップデートは、こうした大規模サイトが一生懸命努力してきたものを全て破壊したのだ。この話から得られる教訓は、リンクは自然であるべきだ、ということである。

【画像内和訳】
目的は”リンクを自然なもののように見せること”ではない。”リンクが自然であること”が目的である。

リンクの購入や交換を試みた場合、アンカーテキストもリンクもどちらも関連性がないという傾向がある。別例として、 Overstock.comは.EDUサイトとリンクの交換をしたことをGoogleに発見された結果、商品検索でのランキングを下降させている。

私はリンクの購入はお勧めしないが、もしも購入しなければいけない場合は、リンク元のサイトが関連性があり、権威のあるサイトであること、リンクが自然であることを確認しよう。Search Engine Landで掲載されたコンテンツが非常にわかりやすいため、下記に掲載しよう。

【画像内和訳】
どのようなリンクがGoogleのガイドラインに違反しないのだろうか?
どんな状況であれ、リンクに対しての支払いがある場合、それは広告となる。そして、広告はページランクを上昇させるために使用されるべきではない。ページランクを上昇させるリンクは、その記事の編集上の理由で、与えられたリンクなのである。
価値のあるコンテンツを作成し、そのコンテンツの認知を高め、人々に存在を知らせよう。そして、彼らが”リンクを張りたいから”という理由を作り、彼らにリンクを張ってもらおう。より詳細な情報は、”Search Engine Landのリンク構築についての週間コラム”や”Googleからのアドバイス”などを参考にしよう。

ペンギンアップデートが作用する仕組み-ペンギンアップデートのアルゴリズムは、Googleが頻繁に行うアルゴリズムのアップデートに依存する検索フィルターであり、スパムリンクと不自然なリンクに対するペナルティを目的としている。

ペンギンアップデートは検索結果のランキングを操作する目的で、過度に構築されたリンクを探すアルゴリズムである。

例えば、新規に立ち上げたサイトに短い期間でバックリンクが与えられていた場合、Googleはそれをすぐに感知することができる。結果として、そのサイトはペナルティを受けることになり、さらにはインデックスから削除される場合もある。

今日でも、将来でも、検索結果を上げる目的で構築されたリンクは、GoogleのWebマスターガイドラインに違反することを忘れないで欲しい。

リンク交換、ペイドリンク、その他のブラックハットなリンク獲得のあらゆる手法は、全て悪い意味でのSEOである。一時的にはうまくいくかもしれないが、遅かれ早かれ、Googleはそうした手法を発見するだろう。より重要なポイントとして、検索結果のランキングを操作する目的での、リンクウィールを避けることが挙げられる。

【画像内和訳】
1.露骨なリンクを配置する。
2.Googleをその他のサイトへ誘導する。

パンダアップデートとペンギンアップデートの相関関係-内容の薄いページと低品質なコンテンツの改善に取り組むことことは、ユーザーが自然にリンクを設置したくなるようなWebサイトの構築を行うということである。そして、この関係がそのままパンダアップデートとペンギンアップデートとの関係になる。

ここで、あなたのWebサイトのコンテンツが独自のコンテンツであり、有益で、深い内容であったとしても、低品質なリンクによって、ペンギンアップデートのペナルティを受けてしまうことがある、ということに注意して欲しい。

それでは、パンダアップデートとペンギンアップデートとの違いとは何だろうか?パンダアップデートはコンテンツの品質に対するアップデートであり、ペンギンアップデートは検索結果のランキングを意図的に操作することを目的とした、スパムリンクや過度なリンクに対するアップデートである。

両方のアップデートに注意することが重要である。例えば、あなたのサイトがパンダアップデートによるペナルティを受けたとしても、さらに、ペンギンアップデートによるペナルティも受ける可能性があるのだ。複数のペナルティを受けたサイトも存在しており、その間、検索結果のランキングにずっと気を配り続けることになる。

このパンダアップデートとペンギンアップデートの相互作用とも言える現象の一例として、Finestationery.comを取り上げたい。このサイトの自然検索におけるランキングが下降し始めた当初、明確に何が起こっているかを説明することはできなかった。パンダアップデートによるペナルティなのか?ペンギンアップデートによるペナルティなのか?

ペンギンアップデートによるペナルティを避けるために-ペンギンアップデートによるペナルティを避けたいのであれば、自然なリンクを獲得するように努力しよう。Search Engine Watchは非常に実践的なケーススタディを公開している。全体のリンクの内、61%が自然なリンクで39%が不自然なリンクというサイトを改善した方法が紹介されている。

Web of Trust (WOT)を使用して、ユーザーからの信頼度を計測することも良い手段だ。WOTのスコアが低ければ、改善するための方法を考えよう。品質の高いコンテンツの作成とソーシャルエンゲージメントを高める方法を突き詰めるのだ。

アンカーテキストを理解する-アンカーテキストとは、単純に、リンク内のクリック可能なテキスト部分を指す。ハイパーリンク自体は見えないようになっているか、隠されている。リンク先のURLは、実際にクリックするか、マウスポインターを重ねないと見ることはできないが、アンカーテキストはページ上に表示される。

そして、キーワードに直接マッチしたアンカーテキストの過度な使用は、ペンギンアップデートによるペナルティの原因となる。これは、多くのSEO担当者にとって驚愕の事実となった。というのも、かなり長い間、SEO担当者はリンク構築の手段として、ターゲットキーワードと完全に一致したアンカーテキストの構築に取り組んできていたのである。

ペンギンアップデートがリリースされた後、多くのサイトオーナーが自然検索のランキングとトラフィックの減少を経験した。そして、その理由は非常に単純なものであった。ターゲットキーワードと完全に一致したアンカーテキストの過度な使用だったのである。

【グラフタイトル】
被リンク内のキーワードと一致したアンカーテキストの割合
(ペナルティを受けたサイトが対象)
【縦軸】
Webサイトの割合
【横軸】
被リンク内のキーワードと一致したアンカーテキストの割合

事実として、アンカーテキストはペンギンアップデートにおける、主要な役割を果たしている。そのため、ペンギンアップデートによるペナルティを受ける可能性を下げるために、正しい種類のリンクを、関連性があり自然な言葉を用いて、構築することが重要である。

その他のリンクやコンテンツの意図的な操作もペナルティの対象となり得る。

【画像内和訳】
1.リンクの購入
2.リンクの交換
3.重複したコンテンツ
4.H1タグの過度な使用
5.404ステータスの内部での使用
6.多言語サイトからのリンク

ハミングバードによるGoogleの変革

2013年9月26日に、Googleは検索エンジンのアルゴリズムにおける、今までで最も大規模と言える変更をリリースした。ハミングバードはGoogleに”正確で素早い”プラットフォームを与えた。検索者は、特定のキーワードを検索エンジンに入力することで、彼らが探している情報を簡単に手に入れることができる。

言い換えれば、このパンダアップデートは、特定のキーワードに対する結果を提供する方法を改善するために設計されている。そして、そのキーワードとは、完全一致のキーワード以外の、我々が”キーワードインテント(キーワードの意図)”と呼んでいるものも対象になっている。ある意味では、パンダアップデートとペンギンアップデートは既存のアルゴリズムへの継続的なアップデートであったが、ハミングバードは全く新しいアルゴリズムと言えるのだ。

この新しいアルゴリズムは200以上のランキングファクター(要因)を用い、特定のサイトの関連性と品質を判断している。ハミングバードは、従来のSEOと新しいSEOの間に明確な線引を与えている。

【画像内和訳】
従来のSEO:このクエリ(検索語)に対し、どのようにして上位に表示させよう?
新しいSEO:ユーザーが持っている質問に対し、どのようにして最適な答えを提供しよう?

つまり、注力すべき対象がキーワードからユーザーへと変化したのだ。もちろん、キーワード調査はこれからも必要ではあり、特に新しい市場に進出する際は必ず行うべきものである。

しかし、現在は人々が持つ問題を解決するためのコンテンツの作成が必要とされるため、こうした質問への回答に注視するべきなのである。今日のSEOの流れは、ユーザーから開始し、高品質なコンテンツを作成し、Webページヘのリンクの影響を測定する、という流れになっている。

BrightEdgeの創始者であり、CEOであるJim Yu氏は、ハミングバードの時代においても必要とされる要素についての説明を行っている。キーワード調査はSEOの中でも重要な位置を占めているが、高品質なコンテンツを提供するというプロセスの中で実現されるべきものだとしている。

【画像内和訳】
Googleが検索結果の改善に取り組む内容を考慮し、引き続き重要となる要素を下記に記載する。
・モバイルSEO:疑いもなく、モバイルで検索を行う際に、会話形式の検索は非常に重要な部分となる。そのため、モバイルへの最適化は引き続き注力すべき課題といえる。
・構造化データ:あなたのサイトについての情報を可能な限り検索エンジンへ伝えることで、検索エンジンがさらに最適な検索結果を提供する手助けとなる。構造化データは、リッチスニペットの表示によって、CTRの増加も期待できる要因となる。
・Google+:Googleが提供するソーシャルネットワークは、オンライン上でのあなたのブランドを特定するための手助けとなる。ブランドのコンセプトとあなたのサイトをつなぎあわせ、Googleの検索結果内に表示させるための手助けにもなる。
・リンク:SEO担当者がページランクのデータに注力することをGoogleは望んでいない。しかし、リンクは全く無関係であることを意味しているわけではない。リンクはWeb上におけるGoogleのコンセプトを手助けする。リンクは、あなたのページの信頼度をGoogleに伝えるための強力なシグナルなのである。
・キーワードの最適化とコンテンツの作成:今日において、キーワードの使用に関しての議論は活発に行われている。しかし、キーワードは死に絶えたわけではない。コンテンツの品質は必須の要素であり、ある程度のキーワード最適化も必要な要素である。

注意:ハミングバードは、ビッグキーワードよりもロングテールキーワードに注力している。そのため、ロングテールキーワードに対しての施策を行っているサイトは恩恵を受けることになるだろう。私のサイトでは、検索トラフィックの内、91%がロングテールキーワードからのトラフィックになっている

Marcus Sheridan氏は彼が運営するRiver Pools Company Blogへのトラフィックを増加させる手法として、ロングテールキーワードを長い間用いてきた。

ハミングバードについてのより詳細な情報と、2013年のリリースからどのようにしてSEOに影響を与えてきかについて知りたい場合は、下記に掲載するSearch Engine Journalが作成したインフォグラフィックが役に立つだろう。

ハミングバードの要素:ハミングバードはパンダアップデートやペンギンアップデートのような単純なアルゴリズムのアップデートではなく、ユーザーに対する検索結果のより良い提供を目的とした、総合的な変更である。そのため、より重要となる要素への理解を深める必要がある。こうした要素をまとめ、うまく機能させるために、オーディエンスへの理解が必須となると言えよう。

会話形式の検索

会話形式の検索はハミングバードによるアルゴリズムの変更の核となる部分である。

あなたの業界がなんであれ、コンテンツの価値を高めるための、会話形式のキーワードは必ず存在する。今日において、会話形式で検索を行う人は非常に多い。ある調査によると、44%のマーケターがキーワードでのランキングを目的としているが、必要とされることは、キーワードに対してではなく、SEO全体に対しての取り組みである。

GoogleはWebページ内の言葉の意味を理解するために、ナレッジグラフとソーシャルシグナルからデータを引用している。

【画像内和訳】
答えを得るために、検索を行う場所は問題ではない。
ナレッジグラフからの情報はデスクトップ、タブレット、スマートフォンでも利用できます。そのため、Googleで検索を行う場合、指先一つで簡単に答えを得ることができるのです。

Quoraが非常に人気のサイトとなった理由はなんだろうか?多くの理由が考えられるだろうが、一つの単純な理由に集約されると思う。Quoraは、喜んで質問に答えようとする、あらゆる分野におけるエキスパートからの助言を会話形式で提供している、という点である。

【画像内和訳】
才能のない人間が生き抜くための手段とは?
読書はなぜ重要なの?
(質問部分のみ)

サイトオーナーとコンテンツ作成者は、人々が会話し、情報を探す方法とおなじやり方で、キーワードとコンテンツを配置させる必要がある。会話形式のキーワードは質問形式のキーワードである。実際に検索を行う際に、よく出くわすだろう。

ランディングページはクエリで投げかけられた質問に答える内容にするべきである。一例として、”ニュージャージー州の最高のアスリート保養施設”という検索が行われたとしよう。あなたのコンテンツは、この検索者への情報を含んでいる必要がある。ロスアンゼルスにあるアスリート保養施設へのページヘリダイレクトをしてはならない。

それでは、会話形式(質問ベースのロングテールキーワード)のキーワードをどのようにして発見すればよいのだろうか?

Step #1:Googleのキーワードプランナーを活用しよう。”~の方法”に関連するキーワードを入力してみる。例えば、”体重を減らす方法”といった具合だ。

Step #2:会話形式のロングテールキーワードを特定しよう。

【画像内矢印】
1週間で体重を減らす方法
お願い 体重を減らす
どうすれば痩せられる

上記のスクリーンショットから、ユーザーは検索者が会話形式のキーワードで情報を探している場合もあることがわかるだろう。彼らはあなたが提供する答えを求めている。こうした答えを会話形式で提供することが、あなたの仕事である。

“~の方法(~のし方)”というようなキーフレーズやコンテンツはユーザーの質問に対するより良い答えとなり、高いエンゲージメントにつながる傾向がある。上記の例で言えば、有益で、インタラクティブな、内容の深い、減量のためのケーススタディを提供することが挙げられる。

私のブログの87%が”~の方法”というようなチュートリアルの内容であり、これが私のブログが成功した大きな原因となっていると考える。

ハミングバード以降、ユーザーが注目すべき対象になったことを忘れずに。

【画像内和訳】
内容の深いコンテンツを掲載したことで、Googleからのトラフィックをたったの30日で13.15%上昇させた方法。

Copybloggerもオーディエンスを喜ばすための方法を理解しているサイトである。彼らのブログのタイトルは、人を引き寄せるタイトルになっており、会話形式であることを前提としている。さらに、競合サイトへの理解も深く、モバイル対応もしっかりしており、ソーシャルメディアからのシグナルを上手く活用している。こうした要素の全てが、Googleがより多くのトラフィックをCopybloggerにもたらす結果となっている。

【画像内和訳】
読者を引きつける魅力のあるコンテンツによって読者を満足させるための7ステップ

コンテンツは新しい形態の広告である。従来の広告はユーザーを苛つかせる傾向があるが、有益で興味深いコンテンツは読者を引き寄せ、リピーターを作り出すことができる。

これが、コンテンツマーケティングの核となる部分である。また、私のソフトウェア会社を成功に導いた秘訣でもある。Googleのポリシーを全て理解することは不可能であるが、Jenna Mills氏のアドバイスに従い、Googleからのペナルティを回避することだけに集中するのではなく、自然検索のランキングとトラフィックの改善による結果を楽しむべきである。

【画像内和訳】
Googleのポリシーは一旦忘れてしまおう。あなたのビジネスに集中すべきだ。コンテンツは訪問者のために作成するべきで、Googleのために作成するのではない。ソーシャルネットワークを駆使し、訪問者があなたのコンテンツを簡単に発見できるようにしよう。あなたのWebサイトが素晴らしければ、Googleはそれを評価するだろう。

ピジョンアップデート

ここまで、我々はパンダ、ペンギン、ハミングバードについて議論してきた。その内容は、Googleのアルゴリズムのアップデートが、ペナルティを受けることなく検索結果のランキングを改善したいサイトオーナーに、どのような影響を与えるかを説明した。

しかしながら、2011年に初めてパンダアップデートがリリースされて以来、その他のアルゴリズムのアップデートと変更はされ続けてきた。特に、2014年7月にリリースされたピジョンアップデートは特筆すべきものだ。ピジョンアップデートについて詳細な情報が必要な場合は、以前私が書いた記事を参考にして欲しい。

ピジョンアップデートがSEOとマーケティングに与えた影響は、どの程度のものであるか? Search Engine Landによれば、58%のローカルマーケターが、ピジョンアップデート以降に戦略を変更したとのことだ。

結論

Googleの主要なアップデートである、パンダ、ペンギン、ハミングバード、ピジョンへの理解がこの記事によって深まればいいと思う。これらのアルゴリズムのアップデートと変更は、SEOに革命をもたらしたのだ。

最終的な結論:あなたがするべきことは、測定可能なリンク構築を自然な方法で行い、ブログポストや創造的なインフォグラフィックなどの高い品質のコンテンツを提供し、トラフィックの増加を目指すことである。

こうしたGoogleのアルゴリズムのアップデートが、あなたのサイトに与えた影響を、あなたは認識しているだろうか?

*今回の記事は、前後半に分けてあります。前半記事はこちらです。


この記事は、NEIL PATELに掲載された「The Ultimate Google Algorithm Cheat Sheet」を翻訳した内容です。

記事がやや長いという評判(?)のあるSEO Japanですが、今回は普段以上に長めの記事を扱ってみました。記事の内容が多いため、こちらのコメント欄で書くことがなくなってしまうほどです(笑)。
ピジョンアップデートについての記述がかなり少なくなっていましたが、SEO Japanの過去記事でまとめ記事を掲載しています。
こうした、いわゆるストック記事を掲載することも珍しいため、皆様の評価が非常に気になるところですが、今後も定期的にこうした記事はアップしたいと考えています。また、今回の記事で参照されていた別記事の中にも、面白い内容の記事があったため、許可の取れている記事を中心に、今後掲載していきたいと思います。引き続き、SEO Japanをよろしくお願いします!SEO Japan

決定版!Googleアルゴリズムの変遷のすべて~前編~

Googleが行う数々のアップデート。主要なものに分けると4つになりますが、これらの情報を網羅するとなると、非常に大変です。今回のSEO Japanはこうしたアップデートの変遷の内容をまとめ、その対処法も指南する記事となります。
筆者はPUBCONやSMXでもスピーカーを務める、起業家のNeil Patel氏。ウォールストリートジャーナル紙、フォーブス紙、果ては、オバマ大統領からも(!!)賞賛の言葉を得ているトップ・インフルエンサーです。
非常にボリュームのある記事となっているため、前編と後編に分けました。今後のSEO・コンテンツマーケティング戦略を構築する上での参考資料にしていただければ幸いです。– SEO Japan

あなたは今まで、Googleがアルゴリズムをアップデートし続ける理由を考えたことがあるだろうか?

あなたはGoogleのアルゴリズムの変更について、十分理解しているだろうか?

今後行われるアップデートがどういったものになるか、正確に予測できるSEO担当者やコンテンツマーケターなどは存在しない。Googleの社員でさえ、Web上で最も支配的な検索エンジンに起こっていることの全てを理解しているわけではない。

こうした状況は経験豊かなサイトオーナーにも大きな問題を投げかけている。Googleのランキングの要素の数はゆうに200を超えるため、Googleがアルゴリズムをアップデートするたびに、どの要素に注目すべきか?という問題が発生するのだ。

Googleは今までに4つの主要なアップデートを行っている。時系列順に並べると、パンダ、ペンギン、ハミングバード、そしてピジョンと呼ばれている。また、こうした主要なアップデートが行われる間にも、Googleのエンジニアは、公表されてはいない調整をアルゴリズムに行っており、それらが検索結果のランキングに影響がある可能性は十分にある。

Googleのアルゴリズムの変遷の概要

個々のアルゴリズムのアップデートの影響についての理解を深める前に、検索エンジンのアルゴリズムについての実践的な知識を確認しておこう。

アルゴリズムとは、特定の課題や問題を解決するための、論理的で段階的な手順を意味する。検索エンジンにとっての課題は、”特定のキーワード(検索語)に対して、最も関連性のあるWebページを発見すること”である。アルゴリズムとは、Googleが関連性のある結果(Webサイト)を発見し、ランク付けし、ユーザーに提示するための手順と言える。

GoogleはWeb上におけるNo.1の検索エンジンであり、その理由はGoogleが全ての検索において最適な結果を提供することに注力している点にある。Googleのエンジニア部門の副代表であるBen Gomes氏は、”我々のゴールは、あなたが探している正確な答えをより早く手に入れることだ”と発言している。

初期の段階から、Googleは正確な答えを素早く提供する能力を向上させるために、検索アルゴリズムのアップデートを行っている。そうした結果、Googleはユーザーへ関連性のある結果を提供する方法を、しばしば抜本的に、変化させてきた。

こうしたアルゴリズムにおける変更の結果、多くのサイトがランキングの下降を伴うペナルティを受けた一方、急激なランキング上昇とトラフィックの増加を勝ち得たサイトも存在する。

簡潔な歴史:アルゴリズムの変更は大規模なものと小規模なものに分けられるが、ほとんどが小規模なものだ。2014年にはGoogleは約500個の変更をアルゴリズムに加えている。こうした調整の結果、多くのサイトのランキングが下降した

10年前の2004年の2月にGoogleはブランデーアップデートを行った。ブランデーアップデートは大規模な変更であり、リンクのアンカーテキストへの注目を高めるための変更であった。これは、”最新のセマンティックなインデックス“と呼ばれた。簡単に説明すると、インデックスされたページだけでなく、同サイト内の別ページに検索語が含まれているかも判断する内容だった。

言い換えると、Googleはキーワード自体だけを対象にすることをやめ、キーワードの分析やキーワードの意図に注目の対象を変化させたのだ。

さらに昔の話をすると、2000年にGoogleは複数の変更を加えており、Googleツールバーのローンチや”Google Dance“と呼ばれる大規模な調整が行われた。しかしながら、商用WebサイトのSEOにおける影響に限れば、これらのアップデートが及ぼす影響は限定的なものであった。

もしも、あなたがこれらのアルゴリズムの変更の最新情報を身に着けたいのであれば、Googleアルゴリズムの変遷の全体に目を通してみるのもよいだろう。

Googleは、よりよい判断を行うことができるようになるために、大規模なデータを必要としている。ユーザーが特定のキーワードでの検索を行う際、より関連性のある結果を手にすることができるようになるにつれ、Googleはより正確なデータを手にすることができ、最適な結果を検索者に提供することができるようになる。

上記の理由は、こうした変化がモバイルでの検索結果にも変更を加える理由にもなっている。Googleの近年の変更はモバイルデバイスの利用の爆発的な増加と密接に関係しており、その結果、検索マーケターにとって大きな影響を与えているのだ

【グラフタイトル】
マーケティングでの取り組みの中で、以下のトレンドやテクノロジーの影響をどのように判断しますか?
【横軸の指標(左から)】
モバイルでのインターネットの使用、Googleのアルゴリズムのアップデート、ローカル検索の台頭、行動ターゲティング、パーソナライゼーション(個人化)、メデイアリターゲティング、動画検索、BingとYahooの統合
【グラフの種別】
非常に重要だ(濃い青)、重要だ(薄い青)、重要ではない(灰色)

この記事では、Googleの4つの主要なアルゴリズムの変更に焦点をあてている。これらのアップデートは検索エンジンマーケティング、内部施策のSEO、サイト全体のコンテンツ戦略に大きな影響を与えており、これからも与え続けるものである。具体的には、以下の4つのアップデートを取り扱う。

  • パンダアップデート
  • ペンギンアップデート
  • ハミングバードアップデート
  • ピジョンアップデート(最新のアルゴリズム)

Googleのアルゴリズムの変更によるSEOへの主要な恩恵

ここ数年間で、パンダ、ペンギン、ハミングバード、ピジョンがSEOに良い意味での変化を与えている。具体例を幾つか記載したい。

ユーザーに焦点をあてる-Googleのゴールを思い出してほしい。検索者が探している正確な情報をできる限り早く手にすることを手助けすることだ。これらのアップデート、特にパンダアップデートは、ユーザーに対するGoogleのゴールをより明確にすることが目的だった。

検索結果の品質を向上させるためにGoogleが行うべきことはまだまだあるが、検索した際に最初に提供されるページの中に、関連性があり、有益なサイトが含まれている可能性は非常に高いだろう。

例えば、”ベスト カメラ ブランド(best camera brands)”と検索したとしよう。検索結果の上位は上記の検索語かそれに近しい言葉を含んだものになっている。

より深い内容のコンテンツの順位を上昇させる-serpIQは近年のSEOにおいて、”長さは強さだ”と主張している。より長いコンテンツを掲載しているサイトが検索結果の上位を占める傾向が強いということだ。

パンダアップデート以前は、内容の浅いコンテンツが上位に表示されることがあった。コンテンツの作成者は300単語ほどの記事やブログの投稿を大量に生産し、ページランクの高いサイトからリンクを貼ることで、Googleの検索結果の1位を何か月にも渡って獲得することができた。しかし、そうした状況は既に終わっている。Brian Dean氏も、サイトのランキングを上昇させたいのであれば、長いコンテンツを投稿するべきだと主張している。

【グラフタイトル】
上位10位以内のサイトのコンテンツの平均の長さ
【縦軸】
コンテンツの長さの平均

コンテンツファーム(品質が低く、内容の浅いコンテンツを頻繁に掲載するサイト)が、パンダアップデートにおける、主要なターゲットとなった。 EzineArticlesArticleAlleyBuzzleなどのサイトは、長期間運用しているサイトであったが、ランキングが大幅に下降した。こうしたサイトが掲載していたコンテンツは有益で、関連性があり、長期間に渡ってソリューションとなるような内容ではなかったのだ。

今日において、Googleは長い間有益であるような深い内容のコンテンツに恩恵を与えている。例えば、このブログのある記事は主要な検索フレーズで4位を獲得している。

コンテンツの新鮮さが得るアドバンテージ-あなたが自身のサイトに新鮮なコンテンツを掲載した際、Googleは該当のページに点数を与えている。時間を経るにつれ、この新鮮さによる点数は効力を失うため、結果として、あなたのサイトはより新鮮なコンテンツを掲載する必要がある。

Cyrus Shepard氏は、時間が経つにつれ失われるが、”新鮮さによる点数は特定の検索キーワードにおいて、上位表示の獲得を促進する“と発言している。新鮮さによる点数は、Googleボットがページをクロールし、インデックスするとすぐに算定される。

【グラフ下部の文章】
他の全ての要素が同様の場合、新鮮なコンテンツの価値は時間とともに下がり、特定のキーワードでの上位表示は難しくなる。

それゆえ、あなたが関連性があり、よくリサーチされ、深い内容のコンテンツ(2000単語以上)を常に掲載していれば、ランキングの上昇とGoogleからのオーガニックな訪問者を多く獲得することが期待される。反対に、サイトへの投稿が不定期で散発的な場合は、Googleの検索結果で安定した順位を維持することは非常に厳しくなると言える。

人気のあるサイトの多くは最低でも1週間に1度は新しいコンテンツを掲載しており、Mozのようなサイトは、毎日新しいコンテンツを掲載している。

永続的に新鮮さによる点数を獲得するために、Mashableのような人気のあるブランドは、ほぼ毎日詳細な記事を複数掲載している。

ブランド認知-これについてははっきりとしたものではないかもしれないが、Googleのアルゴリズムの変更はブランド構築への変更をサポートしている。

Googleがキーワードを大量に含んだアンカーの内部リンクを大量に使用しているサイトへペナルティを与える前は、過度に最適化する手法がよく使われていた。しかし、SEOは進化し、(依然として重要ではあるが)リンクの構築は主要な手段ではなくなっている。Mozはアンカーテキストの17%をブランド名にすることを薦めている。

【図表タイトル】
アンカーテキストの配分表
【各エリアの表記(上から順に)】
完全一致、フレーズ、ブランド名、ブランドカテゴリ、キーワードとブランドカテゴリ、その他、URL

会社組織、中小企業、ブログオーナーは、アンカーテキストの使用に大きな注意を払うようになった。オンライン上でのブランドと関連性を高めるためのリンクを構築するようになり、人工的に自然検索のランキングを上昇させようとするリンクを避けるようになった。

BeardBrand.comを見てみよう。”best beard oil(最高の髭剃り用オイル)”は彼らとっての主要なキーワードであるが、Googleの検索結果の1P目に表示されている。

BeardBrand.comが獲得しているリンクの多くが、ブランド名やURLを含んでいるアンカーフレーズになっている。下記に、OpenSiteExplorerからのデータを記載する。

【画像内矢印の箇所】
ブランド名のアンカーテキスト

それでは、Googleアルゴリズムのアップデートの詳細を見ていこう。

パンダアップデート

おそらくパンダアップデートという名前は聞いたことがあるだろうが、Google関連のニュースを毎日見ているSEOのエキスパートでなければ、詳細については把握していないだろう。

パンダアップデートはSEOに革命をもたらした。リードと売り上げの発生をGoogleに依存していたあらゆるビジネスに刺激を与えたのだ。

我々が留意すべき非常に重要な教訓として、”SEOは不変で一定の手法ではない”ということが挙げられる。SEOは継続的に進化するものであり、今日の”最善な方法”が明日には時代遅れな方法になる可能性は十分にある。例えば、完全一致のドメイン名がGoogleによるペナルティの対象となると信じていた人は、どれだけいただろうか?

パンダアップデートとは何か?:パンダはGoogleのエンジニアである、Navneet Panda氏にちなんで名づけられた。

2011年の2月にパンダアップデートの一部となる最初の検索フィルターがロールアウトされた。パンダアップデートは、低品質で内容の薄いサイトがGoogleの検索結果のランキングの上位に位置することを防ぐことを目的とした、コンテンツの品質に対してのフィルターである。

パンダアップデートの大規模なアップデートが行われるたびに、サイトオーナーはオーガニックのトラフィックとランキングの下降に気が付くことになる。もちろん、その逆の場合もある。

【画像内和訳】
パンダアップデート直後に大規模なトラフィックの下降が見られた

パンダアップデートはSEOの世界を一変させたコンテンツ戦略、キーワードリサーチ、ターゲティングを変容させたのだ。また、高品質で関連性のあるリンクへの価値を増大させたため、リンク構築の方法さへも変容させた。

Googleはどのサイトが”スパム”であり、どのサイトがユーザーに有益と考えられているかをより正確に判断できるようになっている。

パンダアップデート以前は、低品質なコンテンツが上位表示を獲得したり、場合によっては検索結果を独占する場合があった。パンダアップデート1.0はコンテンツファームとの戦いのために導入されたアップデートだった。Googleは、このアップデートは米国における検索の12%に影響を与えた、と発言している

注意:パンダは定期的に更新されているため、”アップデート”と呼ばれている。また、更新が行われるたびに、新しい形態を採るアップデートになっている。

言い換えれば、高品質なコンテンツは検索結果のランキングの回復が容易になり、以前のアップデートから逃れたコンテンツも次回のアップデートで捕獲させる可能性があるということだ。

2011年以降、およそ1-2ヶ月ごとにアップデートが行われ、2011年の2月14日からトータルで26回のアップデートが行われている。こうしたアップデートの間に小規模な調整が行われていると思われているため、26という数字は正確なものではない可能性があるが、大体この範囲であるだろう。

1)パンダアップデート1.0:この検索フィルターはコンテンツファームを標的としたものだった。コンテンツファームは多くのライターを雇い、Googleの上位10以内に表示させるために、特定のキーワードに関連する低品質なコンテンツを作成していた。当初、このアップデートは米国のサイトを対象とし、検索結果の12%が影響を受けた。

しかしながら、複数の著者がいる全てのサイトがスパムであるということを意味しているわけではない。例えば、Mozには数百のライターが存在するが、Googleの上位表示を多く獲得している。なぜなら、Mozは読者にとって大きな価値となるコンテンツを提供しているからである。

言い換えれば、よくリサーチされ、内容が深い、主要なソーシャル(Facebook、Twitter、Pinterest、Google+など)でシェアされているコンテンツは、引き続き検索結果の上位に表示されている。おそらくは、以前よりも高い順位にいるはずだ。

2)パンダアップデート2.0:このアップデートは2011年の4月にリリースされ、インターナショナルの検索語を対象とした。(アメリカでも全体の検索の2%に影響があった。)

このフィルターは、英国や豪国での検索や、仏国や中国などの非英語圏内における英語での検索(検索者が英語での検索結果を選んだ場合)に影響を与えた。

Googleで検索結果の品質の責任者である、Amit Singhal氏はVanessa Foxに対し、このように発言している。”GoogleはユーザーにWeb上で最も関連性があり、最高品質のページを提供することにフォーカスしている。”

3)パンダアップデート2.1 – 2.4:このアップデートは、2011年の5月、6月、7月(日付はおおよそのもの)に行われた、小規模なアップデートである。この期間にGoogleは、サイトの品質をより正確に判断するために、より多くのシグナルを追加している。

低品質なコンテンツやページへのペナルティはさらに進められ、高品質で興味深い記事の作成に積極的に取り組んでいたサイトは、自然検索からの流入の爆発的な増加を経験してる。

パンダアップデート2.3は小規模なアップデートであったが、ユーザー体験に焦点をあてていた。そのため、エンドユーザーに貢献するコンテンツや、ナビゲーションのわかりやすいサイトを作成しているブロガーやサイトオーナーは、この変更による恩恵を受けた。

4)パンダアップデート2.4:このアップデートは2011年8月12日にロールアウトされ、検索キーワードの約6-9%に影響を与えた。 Michael Whitaker氏は、今回のアップデートはサイトのコンバージョン率の改善とサイトにおけるユーザーへの貢献度の改善にフォーカスしていたと発言している。

【図表タイトル】
コンバージョン率の比較:自然検索結果対PPC
2008年9月29日~2009年9月28日

このアップデートの以前は、Michael Whitaker氏は3,000のユニークビジターを獲得していた。

パンダアップデート2.4が導入された直後に、彼のサイトの月間トラフィックは207まで落ちている。

5)パンダアップデート3.0:この検索フィルターは2011年10月17日に導入されたが、公式には2011年10月21日に発表されている。このアップデートにより、FoxNewsAndroidなどの大規模なサイトのランキングが上昇している。

パンダアップデート2.5以降、Googleはアルゴリズムのアップデートをより頻繁に行うようになり、この現象は、”パンダ・フラックス(Panda Flux)“と呼ばれている。

自身のコンテンツが低品質とみられないために、Expressのライターは以下のステップを薦めている。

【画像内和訳】
・過去に作成したコンテンツを整備し、価値のある状態を保持する。
・新鮮で、独自の、重複していないコンテンツをサイトに追加する。
・新しいコンテンツを全てのページに記載し、同一のコンテンツを複数回利用しない。
・信頼性のある、きちんと調査された事実のみを使用する。
・文法や文脈など、高い品質の執筆を心がける。

6)パンダアップデート3.1は、2011年11月18日に導入された。小規模なアップデートであり、検索結果の約1%に影響を与えている。1%という数字は低い数字に思えるかもしれないが、日々行われる検索の総数を考えてみると、非常に大規模なものである。

個々のアルゴリズムの変更は、ユーザーが関連性があり、有益な情報を手にすることができていないという結果から行われている。広告のメディア企業として、Googleは利益を生み出す必要がある。そして、ユーザーを満足させることができなければ、Googleは利益を生み出すことができないのだ。

7)パンダアップデート4.0:2014年5月20日にMatt Cutts氏がTwitter上で、Googleがパンダアップデート4.0をロールアウトしたことを発表した。これは次世代のパンダアップデートであり、勝者と敗者の両方を生み出すことになった。

このアップデートは非常に大きな影響を与えている。Ebayは上位10位以内に表示されていた割合を著しく落としている

【グラフタイトル】
eBayの10位以内のシェア数

パンダアップデート4.0は主要なキーワードにおいて10位以内を支配していた、比較的大規模なサイトをターゲットにしている。

今日において、あなたがサイトを作成する場合、一貫して内容の深いコンテンツを作成しなければならない。コンテンツの内容は価値を与え、読者の興味をそそり、特定の問題を解決する内容でなければならない。もしそうしたコンテンツを作成できない場合は、読者へ貢献することは不可能であり、コンバージョン率も非常に低くなってしまうだろう。パンダアップデート4.0以降の主要な敗者を以下に記載する。

その他のパンダアップデートと同様に、パンダアップデート4.0も勝者を生み出している。Search Engine Landが提供する情報によると、主要な勝者は以下の通りである。

全ての業界やセクターが影響を受けたわけではないが、注目すべき業界は以下の通りだ。

【画像内各円グラフのタイトル】
不動産、ファッション、テクノロジー、保険、旅行、ブロードバンド
(左上から順に。30が最高値で最も影響があったことを示す。)

パンダアップデートによるペナルティを受ける要因(また、その対応について):自然検索の順位とトラフィックの上昇を得たサイトは確かに存在するため、パンダアップデートによるペナルティを受ける要因とは何か?という疑問が出てくるのは非常に自然なことだろう。下記に6つの要因を記載する。また、潜在的な問題の解決方法と、Googleからの信頼を取り戻すための方法も併せて記載する。

重複したコンテンツ:同一サイト内に重複している箇所はないだろうか?これは多くの問題を引き起こしてしまう。SEO担当者とサイトの訪問者の両方にだ。

下記の動画でMatt Cutts氏は、スパムな手法でない限り、重複したコンテンツ自体はサイトへの影響はないと説明している。

重複したコンテンツへリダイレクトを行うことは望ましいことではない。Googleボットがあなたのサイト内で重複したコンテンツを発見した場合、ペナルティを課す前に、あなたのサイトを構成する他の要素の分析を行う。

【画像内和訳】
検索エンジンはどのようにして重複したコンテンツを判断しているか。
①発見
コンテンツが検索エンジンに発見されると、過去に発見したあらゆるコンテンツとの比較を行い、重複したコンテンツかどうかを判断する。
②除去
まずは、リンクファーム、MFA(Made For AdSense の略。アドセンス目的のサイトで内容がないサイト)、ブラックリストに入っているIPからのページ、を除去する。
③分析
次に、内部リンクとリンクジュースを分析し、それぞれのリンクの発生元を確認する。
④判断
最後に、コンテンツを発見した時期と目立ったリンクを評価し、どのコンテンツがオリジナルのコンテンツであるかを判断する。

このように、コンテンツの重複は、どんな形態であれ、完全に避けるべきであり、ユニークで、助けとなる、高品質なコンテンツを掲載することに注力するべきなのである。欺かれるべきではない。オリジナルコンテンツと重複したコンテンツの間にバランスなどは存在しないのだ。

【グラフタイトル】
重複したコンテンツとカノニカルURLの1:1の比率

あなたのサイトを横断して同じコンテンツが掲載されている場合、問題を引き起こす可能性がある。

Greg Gothaus氏は以前、下記の画像をシェアすることで、重複したコンテンツがなぜ問題を引き起こすかを説明した。コンテンツが同一のものであることにより、例えURLがわずかに異なっていたとしても、Googleは重複したコンテンツを掲載していると判断する。

喜ばしいことに、サイトやブログ内の重複したコンテンツの発見は比較的容易に行うことができる。下記の方法を試してみよう。

Step #1:Duplicate Page Finderというツールを用いる。空欄のボックスに該当のサイトのURLを入力する。その次に、そのサイトと比較したいサイトのURLを入力する。例:yoursite.com/about

【画像内矢印和訳(上から順に)】
自身のサイトのURLを入力
サブドメインなど、比較したいURLを入力
“Continue”ボタンをクリック
*画像承認が現れる場合もあるため、その場合は画像に表示されている文字列を入力する。

Step #2:結果を分析しよう。重複したコンテンツがいくつかあった場合は、以下の2つの方法で対処することができる。(1)全てのページが完全にオリジナルなものにするために、重複しているページを修正する。(2)no-indexタグを該当のページに追加し、Googleボットがそのページを無視し、インデックスをせず、リンクジュースを受け渡さないようにする。

また、上記以外にもう一つ考えるべき問題がある。自身以外のサイトで重複したコンテンツが掲載されていないかを確認することだ。外部のサイトで重複したコンテンツがあるかを確認するための方法は以下の通りである。

Step #1:Siteliner.comに行く。自身のサイトのURLを入力し”Go”ボタンをクリックする。
*ツール提供者に確認したところ、日本語、中国語、韓国語は非対応のようです。

Step #2:重複したページを分析しよう。結果画面をスクロールしていくと、“duplicate content(重複したコンテンツ)”という結果画面がある。

“Duplicate Content”(上記画像の矢印の部分)をクリックすると、独自の内容にすべきページのリストが、その度合いと併せて記載されている。

あなたのサイトがゲストブログや広告記事の掲載を許可しているのであれば、重複したコンテンツの確認を行うことを習慣づけるべきだ。コンテンツを受け取ったらすぐに、重複したコンテンツや盗用記事の確認ツール(例:smallseotools.com)を使用しよう。

【画像内矢印の和訳】
確認したいコンテンツをペーストする。
下部にある、“Check for plagiarism!”ボタンをクリックする。

こうしたツールを動かせば、独自コンテンツと重複したコンテンツをフレーズ、センテンス、パラグラフの単位で確認することができる。

注意:上記のスクリーンショットを見て欲しい。92%のコンテンツが独自コンテンツであるという結果が出ている。この数字は非常に妥当なものであると言える。

しかしながら、確認した結果、独自コンテンツの割合が10%-70%のスコアであった場合、記事の修正や削除が必要となるだろう。重複したコンテンツが過度に発見された場合、次回のパンダアップデートがロールアウトされるタイミングでGoogleからペナルティを受けることになりかねない。

ここで重要なポイントを押さえておきたい。あなたのコンテンツの全てが独自コンテンツだったとしても、それがそのままランキングの上位表示を約束するものではないということだ。Frank Tankington氏の発言のように、”5つの非常に似通ったコンテンツがあったとして、その中のどれが最初に書かれたかは問題ではなく、最も多くのバックリンクを獲得しているコンテンツが検索結果の1位に表示されるだろう。”

【画像内和訳】
個人的には、みんなGoogleに過度な信頼を寄せすぎていると思っている。5つの非常に似通ったコンテンツがあったとして、その中のどれが最初に書かれたかは問題ではなく、最も多くのバックリンクを獲得しているコンテンツが検索結果の1位に表示されるだろう。Googleが非常に強力な知性を獲得し、コンテンツの読解、レビュー、比較の精度が高まるまで、僕はこの考えに基づいてコンテンツを作成する。
これは僕個人の意見であるから、否定する人もいるだろうね。

しかしながら、実際には”最も多くの”バックリンクという考えだけでは不十分だ。ペンギンアップデート以降、信頼できる、関連性のあるバックリンクの獲得が必要になっているのだ。

低品質なバックリンク-独自性のあり、有益なコンテンツを作成しているにもかかわらず、SEOがうまくいっていない場合、バックリンクの精査を行うべきだ。

あなたのページに向けられている低品質なリンクは問題の原因となってしまうだろう。なぜなら、ペンギンアップデート2.1は検索エンジンを”量”ではなく、”質”に目を向けるよう、設定されているからだ。

Kristi Hines氏によれば、過去に作成した低品質なコンテンツはあなたを悩ませる原因になると述べている。そのため、高品質なリンクを今日から獲得する、という行為のみでは不十分である。あなたがマーケティングを開始し始めた当時に構築したリンクは、今日のあなたランキングに影響を及ぼしてしまうのだ。

現実には、あなたのサイトと関連性の低いサイト(コンテンツファームや違う業界のサイト)から大量のバックリンクが構築されていた場合、Googleからペナルティを受ける可能性は高くなってしまう。

ペンギンアップデート以降、獲得しているリンクの大半を、自身のサイトのテーマや主題と同様のサイトからのリンクとするべきなのだ。The SEM Blog chartが提供している下記の画像は、この点に関して非常にわかりやすい情報となっている。

【グラフタイトル】
同業界のサイトからバックリンクを獲得している割合
【グラフ種別】
ペナルティを受けていないサイト(青色)
ペナルティを受けているサイト(赤色)

低品質なリンクに対し、どういった対処をするべきかを話す前に、まずはそうした低品質なリンクを発見する方法について説明したい。言い換えれば、あなたのサイトを運営してきた期間で構築し、獲得したバックリンクがどのくらいあるかを把握するのだ。嬉しいことに、この作業は非常に簡単に行うことができる。以下にその方法を記載する。

Step #1:OpenSiteExplorerに行く。自身のサイトのURLを入力し、“Search”ボタンをクリックする。

Step #2:“Linking Domains”をクリックする。

Step #3:被リンク元のドメインを分析する。

あなたのサイトに害を与えるリンクが発見されるだろう。フッターのリンク、サイトワイドリンク、過度に最適化されたアンカーテキストのリンクやその他。まずは、こうしたリンクへの対処から始めよう。

こうした、パンダアップデートで対処すべき2点(重複したコンテンツと低品質なリンク)について、より詳細な情報が欲しければ、以下の2記事を読むことを薦める。

高い直帰率-“直帰率”とは、あなたのサイトにおける、1ページのみのセッション数の割合を示す言葉である。1ページのみのセッションとは、ユーザーがあなたのサイトを訪れても、なんらかのアクション(リンクをクリックする、より多くのコンテンツを読む)などをせずに、あなたのサイトから立ち去ってしまうことだ。

高い直帰率は、訪問者が探している情報を掲載していない、もしくは、あなたのサイトは非常に有益なサイトとは言えない、というシグナルをGoogleに送ってしまうことを意味する。

それでは、妥当な直帰率、平均的な直帰率とはどの程度なのだろうか?その答えは、業界によってことなるだろう。実際は、コンバージョン率が増加しているかどうか、が問題であるといえる。下記に、デバイスごとの平均的な直帰率のグラフを記載する。

直帰率を減らし、回復傾向に導くことは可能であると言える。例えば、Recruiting.comは直帰率を42.84%まで引き下げることに成功した。

大まかに言って、直帰率が60%を超えている場合、直帰率を減らすための努力が必要と言える。下記の図の直帰率は妥当なものと言えるが、競合サイトの直帰率はどうなっているだろうか?

サイトデザインとユーザービリティは直帰率に影響を与える基本的な要因である。思い出してほしい。ユーザーがあなたのサイト内で必要な情報を簡単に見つけることができなければ、Googleはあなたのコンテンツを有益なコンテンツとしてみなさないだろう。これが、Googleボットが、まさに、ユーザーを追跡している理由となっている。

あなたがブログの読者に貢献することができれば、読者はあなたのサイトへの貢献をするだろう。その結果、直帰率は減少傾向になり、ランキングスコアは上昇することになるのだ。

直帰率は変動しやすいものだ。また、直帰率が若干あがったとしても、それがそのまま悪いサインであるということにはならない。そうした状況は、大規模なサイトの改善の際にも起こりうる。例えば、あなたがブログのデザインを変更した場合、直帰率は一時的に高まることはありうる。訪問者が新しいデザインやレイアウトに慣れるまで、少々の時間がかかるのだ。

リピート率-サイトへの訪問者が再度あなたのサイトを訪問しないという事実を、Googleは、あなたのサイトが関連性があり有益な情報を提供していないと判断するだろう。

そのため、リピーターの総数を気にすることは非常に良いアイデアと言える。Googleアナリティクスにログインし、リピーター数を確認し、先月の数と比較しよう。

低リピート率を改善するために、ユーザーが再度訪問してくれた時に、なんらかの見返りを与えよう。リピーターに対し、有益なコンテンツを提供するのだ。例えば、無料で価値のあるレポート、イベントやEラーニングの無料アクセス権などだ。さらに、ユーザーにとっての再訪問する価値を高める方法や、再訪問をした時の満足度を高めるための方法を探してみよう。

一例として、Amazonはショッピングサイトの中でも非常に高いリピート率を誇っている。ユーザーが初めてAmazonを訪れ、異なる商品を閲覧した場合、Amazonはそうしたユーザーの行動を自動的に追跡している。そのユーザーが再度Amazonを訪問した際、過去に閲覧した商品やそれに類する商品をお知らせしてくれるのだ。

さらに、Amazonはユーザーがより多くの商品を購入するよう、アップセル戦略を非常にうまく活用している。こうした取り組みにより、買い物客が本当に必要な商品を探すことが容易になり、すぐにオーダーすることが可能になっている。

あなたが訪問者との関係を保持することができず、再度訪問してもらえない状態であるならば、このような状況は検索結果のランキングにも悪影響を及ぼすだろう。

Googleアナリティクス内でのトラフィックのソースにも気を配る必要がある。ユーザーを多く運んでくれるドメインもあれば、再訪問を促すドメインもあるだろう。

ユーザーとの関係性を保持することに注力しよう。この点においては、ソーシャルメディアのソースよりも、オーガニックなソースのほうがより信頼性があると言える。

Better BizはWebトラフィックの最適なソースを判断するための、B2BとB2Cの両方で3か月間行った実験の結果を公表している。下記に、その実験の結果を掲載する。

あなたのサイトへのリピーターを増加させるために、どういった手法が有効だろうか?下記に簡単な方法を記載する。

a).サイトのロード時間を減らす-より多くのリピーターを獲得したいのであれば、サイトスピードを向上させる取り組みをしよう。Mozによると、”サイトスピードは実際に検索結果のランキングに影響を及ぼす”としている。サイトスピードを向上させ、ユーザーがより多くの時間をあなたのサイトで過ごすようにしよう。(そして、再度訪問したくなるサイトにしよう。)

検索結果への直接的な影響は大規模なものであるとは言えないが、下記の図が示す通り、サイトスピードが早いサイトはより良いユーザー体験を提供し、サイトの価値を向上させることに一役買っていることは、明らかな事実である。

非常に興味深い統計結果を紹介しよう。40%のユーザーがロードに3秒以上かかるサイトの閲覧を諦めている。つまり、読み込みの遅いサイトは高い直帰率を生み、同時にリピート率も下げてしまうのだ。

私は、Googleとユーザーが読み込みが早いサイトを好むと気づいたとき、すぐに改善に着手した。様々な努力をした結果、サイトスピードを1.9秒から1.21秒まで改善することができた。結果、一日あたりのトラフィック数を2,000以上増加させることに成功したのだ。

下記は改善に着手する前の読み込み時間を示した画像だ。

そして、下記はStudioPressの協力を得て、コードなどを見直した結果だ。

読み込み時間の改善はすぐにでも取り組むべき課題だ。詳細な方法は、ここを参考にするとよいだろう。

b). 誰かの助けとなるサイトにしよう-リピーターを獲得する次の方法は、ユーザーを助けることだ。あなたのサイトは、特定の問題を解決するためのコンテンツを提供しなければならない。例えば、あなたの市場に関する、わかりやすいチュートリアルなどは、ユーザーにとって、よい手助けとなるだろう。

例えば、もしあなたがSEOやインターネットマーケティングに関するトピックを掲載している場合、実際の画像と併せた、Googleアナリティクスの詳細なチュートリアルガイドなどを提供してみてはどうだろうか?Googleアナリティクスの理解に奮闘している人は多くいるため、こうしたガイドは特定の問題を解決することができるコンテンツであると言える。

常用文の使用率-常用文とは、サイト内で何度か利用されているコンテンツを指す。例えば、有益なコンテンツ内の特定の部分などは、他のコンテンツでも何度か利用されているかもしれない。一度や二度の利用は大した問題にはならないだろうが、常用文の利用の総回数が非常に多い場合は、検索結果のランキングの下降を引き起こすかもしれない。

一般的に、サイト内で同一のコンテンツ(または、非常に似通ったコンテンツ)を1ページ以上使用することは避けるべきである。独自のコンテンツに注力しよう。これが、あなたのサイトのランキングを上昇させるための最も有効な方法である。

常用文としてよく用いられる一例として、”隠しコンテンツ”が挙げられる。特定のページをユーザーに表示し、Googleがクロールしてきたときには他のページを表示させる行為を、Googleは常用文のコンテンツの使用と認識する。こうした行為が多く行われている場合、Googleはそのサイトに対してペナルティを課すだろう。

関連性のないメタタグ-正確に、的確にメタタグを設定することは非常に重要である。なぜなら、無関係なメタタグの使用はGoogleからのペナルティを受けるリスクを高めてしまうからだ。下記に、関連性のあるメタタグを作成するための方法を記載する。

メタタグは、タイトル、ディスクリプション、キーワードから成ることを思い出してほしい。

All in One SEOというプラグインをインストールしていれば、メタタグの作成は非常に容易であり、作成するのに3分ほどしかかからないだろう。また、パンダアップデートは重複したコンテンツを許さない、ということも思い出してほしい。Travel Blog Adviceはこのプラグインの設定方法をわかりやすく解説している。

下記の画像で、Pat Flynn’sのメタタグが非常に具体的で、ページとの関連性が高いことがわかるだろう。しかしながら、今日のSEOの状況では、例え全てが関連性があるとしても、多くのキーワードを使用することは推奨されていない。

注意:多くのキーワードを使用することで、キーワードの詰め込みと判断されてしまうだろう。David Amerland氏によれば、キーワードの詰め込みは、パンダアップデートによるペナルティの原因となりうるのだ。

パンダアップデートによるペナルティを解除する方法-パンダアップデートによるペナルティの特定と解除の方法はどういったものだろうか?パンダアップデートによるペナルティを受けた場合、あなたが次にするべきことは、それらの問題を修復するための計画を立てることだ。これは非常に難しい作業と言える。ペナルティの解除を扱った記事やブログはWeb上に多数存在しているが、それらの記事は、問題を解決するための実践的なステップを扱っているわけではない。

Portal Programasは、問題解決のための行動を起こすことで、パンダアップデート4.0以降、65%のトラフィックの回復に成功した。そして、彼らが採った行動とは、単純にユーザー体験に注力するといったものだった。

パンダアップデートの直後にトラフィックとランキングの下降が見られた場合は、Googleによるペナルティを受けた可能性が非常に高いと言えるだろう。

パンダアップデートの対策は、ユーザーへの内容の薄いコンテンツの提供を避けることが大事だ。内容の薄いコンテンツの修正か削除が求められる。特に、10-100単語ほどのアーカイブページなどはその対象となる。

コンテンツを書き直すことも、ペナルティを解除するための有効な手段である。そして、Googleから見ても高品質なコンテンツとなるように、書き直すのだ。Stone Temple Consulting社の代表である、Eric Enge氏はSearch Engine Watchで、”あるクライアントはサイト内のコンテンツの書き直しと追加をすることで、700%の回復を見せたことがある”、と述べている。

パンダの品質スコア(Panda Quality Score)の改善-内容の薄いコンテンツの削除や、より詳細でユーザーの助けとなるコンテンツにすることに加え、パンダの品質スコアにも気を配るべきだ。

下記に、パンダの品質スコアにおいて、高スコアを獲得する方法を記載する。

【画像内和訳】
パンダの品質方程式
静的な要素×品質チェック×ユーザー体験=パンダの品質スコア
Googleは、常に、あなたのサイトにおけるユーザー体験を注視している。そのため、パンダアップデートはサイトワイドのペナルティとなっている。
Googleはユーザーの達成度を測定したいと思っている。
Googleに、あなたのサイトの訪問者はあなたのサイトを愛している、と思わせることができれば、Googleはより多くの訪問者をあなたのサイトに送ってくれるだろう。

上記の方程式はGoogleから提供されたものであるため、パンダアップデートのペナルティの解除の方法として信頼できるものだ。では、それぞれの要素を詳しく見てみよう。

1)静的な要素-ほぼ全てのサイトは静的な要素(サイト紹介、管理者の紹介、サービス規約などのページ)を掲載しているだろう。一般的な静的な要素としては、個人情報に対する指針(プライバシーポリシー)、お問い合わせ、このサイトについて、サービス規約などが挙げられる。

i). プライバシーポリシー-多くのサイトのプライバシーポリシーのコンテンツは、サードパーティ製のツールで作成されたものだろう。こうしたページには”no-index”や”no-follow”タグをHTML文の要素に付加してもよい。

しかし、Googleはこうしたページに対しても、独自のコンテンツをより好むようになっている。Googleが重複したコンテンツと見なさいように、単純にサードパーティ製のツールからコピーをするのは避けよう。

サードパーティ製のツールを使用する場合でも、個人化された内容にするべきである。プライバシーポリシーの文章を作成した後、該当のコンテンツを書き換えよう。もしくは、料金がかかってしまうが、MyPrivacyPolicyなどのサービスを利用しよう。

ii). お問い合わせ-次に取り上げる静的な要素は、”お問い合わせ”のページである。一般的にこうしたコンテンツの内容は薄く、100単語以内のコンテンツになってしまう場合が多い。

Googleボットはこうしたページもクロールし、住所、メールアドレス、著者、電話番号などの情報を保管しておく。そのため、”no-index”タグを追加することと、コンタクトフォームや住所の下部により多くのコンテンツを追加することは、非常に重要である。

注意:Googleは、あるサイトのコンテンツの内、1-2ページが非常に品質の高いコンテンツだったとしても、その他全てのコンテンツの品質を低いと判断した場合、そのサイト全体の品質を低いと判断する。

全てのコンテンツが品質の判断の対象となるため、静的な要素(お問い合わせ、このサイトについて、など)もリッチで、独自の、ユーザーの手助けとなるようなコンテンツにしよう。

iii). このサイトについて-“このサイトについて”のページも品質スコアを低くも高くもする可能性のある、重要な静的な要素である。”完璧なアバウトページを作成する方法“という記事は、すでにお読みになっただろうか?

こうしたページのコンテンツも、他のページと同様に、独自性と価値のあるコンテンツを作成するよう努めるべきだ。オーディエンスの興味を引き、行動を喚起するようなストーリーを作成するのだ。

短い文章しか掲載していないアバウトページは、Googleがサイト全体の品質を低いと判断する要因となり得る。こうしたページのアップデートに取り組もう。あなたの経験や苦労、提供できる価値などをあなたの言葉で伝えるのだ。

iv). サービス規約-おそらく、ほとんどのユーザーは深く読み込むことはないだろうが、それでも独自性を与え、Googleが好むコンテンツにすることは非常に重要なことである。ブロガーの場合はこうしたページの作成は任意であるだろうが、Eコマースやサービス会社などは、サービス規約にも注意を払うべきである。

上記で説明した、プライバシーポリシー作成時の注意点を活用しよう。独自性のあるサービス規約ページを作成するのだ。文章の内容は深く(700-1000単語)、可能な限り興味のある内容にしよう。

2)品質チェック-パンダアップデートのペナルティの解除に必要な次の項目は、確かな品質チェックである。言い換えれば、サイトのコードを素晴らしく、最新の基準に合わせたコードにするのだ。

マッチしないHTMLタグ、PHPのエラー、機能していないJavascript、不適切なCSSのルールなどは、全てユーザー体験に影響を与える。あなたのサイトのエンゲージメントを測定するための手助けになるという理由で、Googleはユーザー体験を非常に重く見ている。

もしも古いバージョンのHTMLを使用しているのであれば、HTML5を使用したサイトに変更することを検討すべきだ。その場合、メタディスクリプションとタイトルタグ内に、ターゲットキーワードに関連性のあるキーワードを含め、独自の内容にすることを忘れずに。

3)ユーザー体験-パンダアップデートは、サイト全体を評価するペナルティであるため、サイト全体のユーザー体験を向上させることに注力しよう。ユーザー体験の全ては、ユーザーについてである。そして、ユーザー体験の向上は、パンダアップデートのペナルティの解除につながるのだ。

ユーザー体験をマッピングし、下記の全ての要素を満たしているか確認しよう。

【グラフ内の各エリア】
コンテンツ戦略、インフォメーションアーキテクチャ、機能性、プラットフォーム、ユーザーインターフェース、ユーザービリティとアクセシビリティ。
(最上部から時計回りに)

分析の結果、ユーザー体験を向上させる余地があると判断した場合は、下記の項目を確認しよう。

i) 良いユーザー体験を提供しているか?

プロダクトやサービスを販売している場合、訪問者や見込み客は、どのようにして、良いユーザー体験を受け取っているだろうか。

ii) あなたのコンテンツは特定の問題を解決しているだろうか?

ユーザーはあなたのサイトへのエンゲージメントを通して、どのくらいの満足度を示しているか考えよう。サイトに滞在し、コンテンツを読んでいるだろうか?あなたの投稿に対し、コメントを残しているだろうか?

iii)ナビゲーションに改善の余地はないか?

例えば、ユーザーはあなたのサイト内のどのページにいても、すぐにTOPページに戻ることができるだろうか?もしそうでなければ、改善の余地があると言えよう。素晴らしいナビゲーションを設計しているサイトを参考にしてみてもよい。例えば、Mindtools.comなどだ。

ナビゲーションの改善をした瞬間、それはあなたの自然検索結果のランキングとトラフィックの改善の始まりでもある。ナビゲーションリンクの全てをクリックが可能である状態にし、サイト内の検索が完璧に機能している状態にしよう。

iv)ユーザーが再び訪問してくれるサイトになっているか?

上記でもすでに取り扱ったが、Googleは初回訪問者だけでなく、リピートユーザーも計測している。

コンテンツの質が最高のものであれば、ユーザーは再びあなたのサイトを訪れてくれるだろう。しかし、そうでない場合は、ユーザーはすぐにあなたのサイトを離れ、結果としてあなたのサイトの評価は低いものとなってしまう。

v)ページの読み込みにどのくらいの時間がかかっているか?

サイトの読み込み時間が4秒以内であれば、非常に良い状態と言えよう。しかし、そうでない場合は、まだまだ改善の余地がある。最適化をすることで、あなたのサイトの読み込み時間をより早くする方法を探そう。

読み込み速度の計測方法を以下に記載する。

Step #1:tools.pingdom.comに行く。サイトのURLを空欄に入力し、“Test Now”ボタンをクリックする。

Step #2:サイトの読み込み速度を確認する。


この記事は、NEIL PATELに掲載された「The Ultimate Google Algorithm Cheat Sheet」を翻訳した内容です。

前半部分はパンダアップデートを中心とした内容でした。SEOに革命を起こしたアップデートであるため、その説明と対処法にかなりのボリュームを割いたという印象です。導入以前の状況についての言及もあったため、SEOの施策がどのように変化したか、わかりやすくまとまっていたと思います。情報量がかなり多いため、全てを暗記する必要はないと思いますが、必要に応じてこうした知識は振り返りたいものです。後日配信する後半部分は、残りのアップデートを全て取り扱います!SEO Japan

“Designed by”リンクには必ずnofollowをつけよう。

Webサイトの下部にサイトの作成者を示す、”Designed by By 〇〇”というリンクについての話題です。日本でもまだ見かけることもありますが、ブログパーツなどと違い、明らかに不正なリンクとは言えません。かといって、Googleはどのように判断するか気になるリンクともいえます。今回の発言はGoogleのJohn Mueller氏によるものなので、Googleの公式な見解と捉えて間違いなさそうです。– SEO Japan

“Designed by”リンクについては昔から議論されてきた。こうしたリンクをWebサイトに含めて良いものか?その場合、リンクジュースは受け渡されるのか?

私があなたの会社のWebサイトを作成した場合、”site designed by Barry”というテキストを掲載し、リンクを私のサイトに向けて張っても良いのだろうか?比較的小規模のデザイン会社だとは思うが、25%くらいの割合で、こうしたリンクを目にすると感じている。

GoogleのJohn Mueller氏は、”こうしたリンクを張ること自体は問題ではないが、nofollowを必ず付けるべきだ“、と発言している。つまり、サイトオーナーがこうしたリンクを掲載することを望んでいたとしても、必ずnofollowにすべきだ、ということである。

上記の話題は、ページ下部の動画の19:47から始まっているが、その内容を下記に記載する。

質問:

私はWebデザインの代理店で働いています。我々が作成した全てのサイトのフッターに、”designed by 〇〇”というリンクを張っているのですが、こうしたリンクを張ることは認められるものですか?それとも、すぐに止めたほうがよいですか?

答え:

不自然なリンクかどうか、という視点から考えるのが良いかと思う。
我々の観点で言えば、こうしたリンクは、Webマスターが自身のサイトに心から記載したいと思う類のリンクではないだろう。

そのため、こうしたリンクをフッターに記載したいのであれば、必ずnofollowを付けることを薦める。こうすることで、興味のある人はクリックすることができるが、Webマスターが意図的に記載した広告としては見られないリンク、となるだろう。nofollowを付けることで、あなたが後に、”なんてこった。こんなリンクを沢山作ってしまった。Googleは私が不自然なリンクの構築を行ったと考えないだろうか。。。”などと不安に怯えることはなくなる。

そのため、こうしたリンクには必ずnofollowを付けたほうが良いだろう。あなたが設置する価値があると判断すれば、設置自体をやめることは考えなくて良い。該当のサイトのWebマスターも同意しているのであれば、こうしたリンクを設置したいと思うことは当然だとは思う。しかし、くれぐれもnofollowは付けるようにしたほうが良い。

Jennifer Slegg氏が今回の話題を最初に記事にしており、WebmasterWorldでも話題となっている。

個人的には、Googleがnofollowリンクのシステムを作るより前に、私の会社がこうしたリンクを掲載すること中止している。なぜなら、大手の代理店はこうしたリンクを設置しないと気づいたからである。なんとなく、安っぽいイメージを与えてしまうと感じるのだ。

WebmasterWorldGoogle+での話題はこちら。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google: Definitely Put A Nofollow On Web Design By Links」を翻訳した内容です。

Googleからのペナルティは引き続き強化されると感じますが、ランキング上昇を意図的に狙っていないリンクが原因となった場合、非常に後悔することになるでしょう。Roger Montti氏が、”リンクとはサイテーション(引用)だ”と発言していましたが、引用や参照にならないようなリンクについては、nofollowの設置を検討したほうが良さそうです。

プロが語るSEOとコンテンツマーケティングの現状

米国SEO業界の重鎮の一人、リー・オデンがSEOとコンテンツマーケティングの現状について語ったインタビュー記事を。インタビュワーがコンテンツショックの記事が世間をにぎわせたマーク・シェーファーだけに、内容の濃さに注目。 — SEO Japan

earned media

ここ最近、私は新たに刺激的な本を執筆するプロジェクトに取り組んでおり、そのリサーチの一環として、TopRank MarketingのCEOであり、Optimizeの著者でもあるリー・オデンにインタビューを行った。ちなみに、『Optimize』は、過去5年間で読んだビジネス書の中で、ベストの部類に入る。

デジタルマーケティングのトレンドを知りたいなら、リー・オデンに尋ねるべきだ。新たな考えを示すことが出来るだけでなく、デジタルマーケティング業界のベストプラクティスを真剣に研究している。今回のインタビューでは、現在のマーケティング戦略を導く上で役に立ちそうな強力且つ実用的なインサイト、つまり、理解を導くビジョンを披露してもらえた。

マーク・シェーファー(私): Optimizeの中で、オデンさんは「コンテンツは単なる王様ではなく、王国だ」と指摘しています。この点に関する考えは進化していますか?それとも、現状にもこの考えは当てはまりますか?

リー・オデン: アトラクション(オーディエンスを魅了する取り組み)、エンゲージメント(オーディエンスに参加してもらい、ブランドと交流してもらう取り組み)、そして、コンバージョンに関するマーケティングの問題を解決する取り組みにおいては、今もコンテンツ、そして、戦略的なコンテンツの作成が中心的な役割を担っています。

検索は、コンテンツなしでは成り立ちません。ソーシャルウェブでも、コンテンツがなければシェアが行われることは滅多にありません。現在と過去の違いは、量ではなく、インサイトが重視される点だと思います。

多くのSEOの関係者は、今でもコンテンツを作成する巧みな方法を編み出し、コンテンツを増やすことに専念しているようです。しかし、残念ながら、顧客に関して、顧客の理解に関して、カスタマージャーニーの購入サイクルに関しては、全く触れられていません。コンテンツは王国だと私は考えていますが、効果的に機能させるためには、より多くのコンテンツを投入するのではなく、より質の高いコンテンツを作成し、見る側の体験を考慮し、そして、適切な時期に適切な情報を提供する必要があるのではないでしょうか。

コンテンツに関して、顧客とのつながりは、どのような役割を担っているのでしょうか?数年前、ソーシャルメディアは、規模が小さく、静かでした。そのため、当時は、微調整を行い、顧客になる確率が高い個々のユーザー、セールスのリードになる確率が高い個々のユーザーに力を入れることが出来ました。現在、ソーシャルウェブは騒然としています。ソーシャルメディアを利用するユーザーは増加しています。このような状況で、つながりを築くことは可能なのでしょうか?この取り組みを拡大することは出来ますか?人間らしさを貫くことは重要ですか?それとも、違いをもたらすのはアルゴリズムそのものなのでしょうか?

SAS企業に勤めている人達は、アルゴリズムが最も大事だと主張するかもしれませんが、私は人間のつながりを拡大することは今でも可能だと思っています。ただし、難しくなっています。多くの企業にとって、顧客は単なるデータベース内の名前であり、具体的なペルソナ — つまり、行動や年齢等に応じてコンテンツを調整します。セールスサイクルに沿って、コンテンツを助成しているのです。このプロセスを完全に自動化することは不可能だと私は思っています。

マーケティングの自動化とリード生成の取り組みを監督するインバウンドマーケッターがいるはずです。人間の理解が絶対に必要なのです。 リアルタイムで浮上するチャンスを探さなければなりません。

人とのつながりは、今まで以上に重要になってきていると思います。企業は、より優れた、より有意義なコンテンツを作り、セールスサイクルの早い段階でバイヤーを魅了しなければならなくなるでしょう。

例えば、ストーリーテリングです。この用語は決まり文句のようになりつつありますが、実際の人間として話を伝え、より工夫を凝らす上で、つながりに対する多くのインスピレーションが役に立つのではないでしょうか。企業はこのように差別化を行っているはずです。間違いありません。

自動化のプロセスでさえ、機会が生じた際に、自分自身を登場させて、このつながりを作る人間が存在するのでしょうか?

当然です。ご存知のように、企業は自動化した「単一の答え」と「単一の事柄」に偏る傾向が見られます。私は顧客とのつながりには階層的なアプローチを用いるべきだと考えています。 人は高等な生物であり、単一の答えを提供するアプローチでは対応することが出来ないのです。

計画的なコンテンツと組み合わせて、ソーシャルメディア、そして、エンゲージメントの計測指標をチェックし、今後浮上するビジョンの存在を確認しています。

現実は、当然ですが、購入プロセスに消費者が従うとは限りません。消費者は、複数の段階に属し、購入サイクルに慣れています。リアルタイムで情報を集め、人を関与させると、例えば「この人はファンネルに入ったと思ったら、もう購入する気満々だ」のような状況を把握しやすくなるのです。

何度かSEOに触れていますが、SEOは、現代のコンテンツマーケティングの世界においてどんな意味を持つのでしょうか?数年前は、明確に決められた一連手法と活動が存在し、チェックリストを確認していたような気がします。今でも、明確に定められているのでしょうか?

今でも利用されているアクティビティは幾つかあると思います。しかし、チェックリスト自体、内容が大きく変わっています。私自身はSEOを検索、広告、Eメール、コンテンツを含む、ビジネスを構築する全てのアイテムに対する、マーケティングのパフォーマンスの最適化と見ています。

lee odden

リー・オデン

目標に向かって正しい方向に進んでいるかどうかを示す証拠として、データを集め、KPI(主要業績評価指数)を集め、このデータベースのインサイトを用いて、軌道修正し、実行中の取り組みのパフォーマンスの最適化を行っているのです。

当然ですが、SEOにおいては、Googleに任務を遂行してもらうための従来の取り組みは、今でも存在しています。なぜなら、Googleは完璧とは程遠いからです。Googleは今年以前とは異なるアプローチを採用し、新しいビジネスの源として自然な検索に大きく依存していたウェブサイトに劇的な影響を与える選択を行いました。このタイプの事業は、特にリンクおよびリンクの供給源に関して、大きな方針転換を行わざるを得なくなりました。リンク構築の手法の大半が、Googleによって潰されてしまったのです。

かつて、企業はリンクを獲得するためにSEO業者を雇っていました。しかし、現在は、獲得したリンクを削除するために、SEO業者に料金を支払う有様です。

テクニカルな面で、そして、コンテンツの調整の面で、自分達が誰なのか、サイトが何を描写しているのか、そして、ユーザーが検索している対象として最も相応しいかどうかをGoogleに楽に理解してもらうために出来ることはあります。

Googleはオーサーの信頼性、そして、コンテンツのオリジナリティを重要視する姿勢を強めています。これは、個人で対応可能な領域なのでしょうか?それとも、SEOのスペシャリストを雇い、シグナルをGoogleに送ってオーサーランクを改善し、サイトのランク、および、検索結果を改善する試みにおいて、導いてもらう必要があるのでしょうか?

現実として、新しいコミュニティや新しい職場に足を踏み入れる際は、その組織において信頼を築いていきたいはずです。さもなければ、何も仕事を成し遂げることが出来ないからです。

つながりを得るためには、既に信頼されている人達に接触し、関係を持つに値する何かしらの理由を考え出すと良いかもしれません。この取り組みにより、例えば、パーティーを誰かが開催し、招待してもらう等、認めてもらえるようになったら、さらに信頼され、さらに多くのつながりを構築することが出来るようになります。

これは、信頼性のシグナルにおいて、Googleが求めていることです。Googleが実際にオーサーに関して考慮しているかどうかは分かりませんが、情報検索において、エンティティと呼ばれる表現が存在することは事実です。

人、会社、そして、例えばハブ等のモノもエンティティになりえます。そして、このエンティティがコンテンツを作り出すのです。エンティティは情報を作り出し、専門誌にあるように他の人達に言及させる力を持っています。これがGoogle、そして、ページランクアルゴリズムの起源なのです。

ページランクがウェブサイトに明確に関連していると言うよりも、コンテンツを配信すると個人を特定することが可能な信頼性のシグナルが存在すると言った方が近いかもしれません。

Google+のアカウントを持っているなら、Gメールを使っているなら、YouTubeのアカウントを持っているなら、Googleは、リンクやコンテンツ等、検索エンジンが通常確認する要素を考慮するだけでなく、ソーシャル経由で流れるデータの一部にも注目します。

例えば、Social Media ExaminerやThe Wall Street Journal等、別のサイトで記事を投稿すると、理にかなっている場合、名前の言及が行われるため、信頼性はついて回ります。

素晴らしいコンテンツを作成するシェーファーさんの取り組みは、個人のオーソリティを築くことを望む方々にとって良い見本になります。現代的な考え方を持つSEOの専門家は、各種のツールを使って、ストーリー、コンテンツ、信頼性の拡散を促進するチャンスを明らかにするでしょう。現代のSEOは、広報のような存在です。広報のように、例えば、シェーファーさんに関するストーリーを発掘し、このストーリーを介して宣伝を行い、見てもらい、注目してもらう確率を高める方法を考案するのです。

とても興味深いコンセプトですね。オデンさんの言う現代のSEOは、従来のパブリックリレーションズを連想させます。別の信頼されているサイトでポジティブに取り上げられると、Googleに追加的なシグナルを送るため、コンテンツのレベルアップにつながるのでしょうか?

まさに仰る通りです。私は常にパブリックリレーションズには高い価値があると考えてきました。私達のエージェンシー自体、元を辿れば、パブリックリレーションズの代理店として15年前に誕生したのです。PR、具体的に言うとメディアのリレーション、そして、この類の認知度を対象として配信媒体と連携する能力は、ソーシャルメディアでの接触範囲、検索、そして、コンテンツの移動において、今まで以上に重要度を増しています。

具体的なケーススタディを見ていきましょう。先日、オデンさんは、Content Marketing Worldカンファレンスを宣伝するため、名作「不思議の国のアリス」をテーマにした一連のeブックを作成していました。素晴らしい作品だっと私は思います。工夫が凝らされ、有益であり、興味をそそられました。これは第一歩目です。それでは、実際に、このコンテンツをここからネットワークにどのように移動させればよいのでしょうか?

content wonderlandコンテンツは複数の方法を介して移動します。まず、eブックで取り上げる人物の選定は、トピックへの関連性、そして、アクティビティとソーシャルメディアでの交流の質を考慮して行われました。

私達は、オーディエンスが見たい優れた作品を作っているため、まず、コンテンツが動きます。カンファレンスに足を運ぶかどうかは別として、優れたマーケッターにとって役に立つ情報源になるのです。シェーファーさんの仰る通り、コンテンツの質が起点となります。

このeブックの配信を始めた際、関係者がシェアしやすいように工夫しました。eブックに参加したことを誇りに思ってもらい、「この素晴らしい企画に参加したんだよ」と言う感じで伝えたくなるため、限定的ではありますが、再びコンテンツが動きます。ただし、誰かがお願いしているからではなく、実際に素晴らしい作品に仕上がっています。これもコンテンツが動く次元の一つです。

当たり前のことですが、私達自身もコンテンツの宣伝を行います。eブックに付随するインフォグラフィックを作成しました。そのインフォグラフィックの中には、ツイート可能な名言を盛り込んでいます。また、楽にシェアすることが可能な質の高いコンテンツの一つとして、優れたインフルエンサーの名言をグラフィックなイラストで表現する試みも実施しています。 その上、講演者のTwitterのリストも作りました。そして、このプロフィールは、Pinterest等に持ち込まれ、eブックのコンテンツを、言わばバラバラにしていきます。さらに、講演者へのインタビューを付加的な宣伝素材として配信しました。eブックの配信を始めた当日、参加者および広範なネットワークに対して、ツイートを配信し、そして、スライドデックにコードを埋め込んだのです。

私は、リストやこの手のアイテムを長年配信してきました。この取り組みを行う度に、影響力を持つ人達とのつながりが増え、「こんなことしたの覚えていますか?もう一度同じようなキャンペーンを行うのですが、良かったらシェアしてもらえませんか?」と再び声を掛けることが出来るようになります。

インフルエンサーの相乗効果を作り出しているように見えますが、いかがでしょうか?

その通りです。成果は出ていますし、高い関心を持っています。それだけでなく、このプロセスを経て出会う人々、そして、生まれるつながりに驚かされています。

「リー・オデンは面白い取り組みを行っている」と言ってもらえるように、私はポジティブで、知的で、創造性に富んだ体験を関係する方々のために作りたいと思っています。

6ヶ月もすると、このつながりは具体的な形で現れます。このつながりは、有料のチャンネル、無料のチャンネルを通して、ネットワーク作りを通して、そして、インスピレーションを通して、コンテンツを動かす上で役に立ちます。なぜなら、力を合わせてコンテンツを作っているからです。型に嵌めてそれで出来上がるのではなく、素晴らしい、オーガニックなコンテンツだといます。それが原動力になるのです。

少し脱線しますが、先程、インフォグラフィック等の別のコンテンツの形式に触れていました。基本的には、同じコンテンツを使ってイベントの宣伝を行うため、再利用しており、素晴らしいアイデアだと思いました。イベントを宣伝するにあたって、どのような角度でSEOを見ていましたか?

私達は、キーワードを組み合わせ、eブックのシリーズを「不思議の国のコンテンツマーケティング」と名づけました。私達は、コンテンツマーケティング、そして、不思議の国のアリスを意識し、「不思議の国」をキーワードのターゲットにしていました。

このeブックは、「コンテンツマーケティング 知識」や「コンテンツマーケティング 秘訣」等のワードではヒットしませんが、無料、もしくは、有料のソーシャルメディアを介してこの作品の存在を知ると、大勢の方々は「不思議の国のコンテンツマーケティング」を検索し、このキーワードの正当性を立証してくれます。

私達は、このようにして検索の需要をまさに作り出しているのです。適切な宣伝を行うと、不思議の国のコンテンツマーケティングは、何度も検索される用語として定着します。当然、そのためには、この検索用語で見つけてもらえるあらゆるアイテムを最適化していきます。

あまりにも多くのことが起きています。しかも、チャンネルは複数存在するのです。Eメール、そして、多少有料のオプションを用いて効果を増幅させる取り組みも行います。

今回は、貴重なご意見を共有して下さり、本当に有難うございました。{grow}のコミュニティにとって、掛け替えのない情報を得ることが出来ました。

この投稿は、進化するテクノロジー業界に関するニュースと分析を提供する、Dell Insight Partnersプログラムの一環である。さらに情報を求めている方には、TechPageOneを訪問して頂きたい。この記事はDellの資金援助を受けて作成したものの、Dellの見解や戦略を必ずしも反映しているわけではない。

情報開示: 本のリンクはアフィリエイトリンクである。また、リー・オデンと私は取引関係にある。私はオデンを雇い、反対にオデンが私を雇ったこともある。しかし、この記事で取り上げることに対しては、報酬は支払われていない。


この記事は、{grow}に掲載された「The state of the nation on SEO, content strategy and earned media」を翻訳した内容です。

SEOは広報のような存在、という一言は、まさにこれからのSEOの在り方を示していると思います。記事で紹介されているeBookは既に見ていましたが、業界10年以上の大ベテランが最先端のコンテンツマーケティングとSEOをフル活用していることにまず驚きを受けますね。一方、インタビューの内容自体は、極めて全うなことを述べているだけとも思いますし、どこまで着実に確実にやるべきことを考え、そして実行できるか、にかかっているのかな、とも思います。ベテラン度合いだけは負けない私も頑張っていきたいと思います。。。 — SEO Japan

GoogleがモバイルフレンドリーとAPP Indexingをランキングアルゴリズムの要素に追加することを発表

モバイル利用の爆発的な増加はあらゆる場所で議論されていますが、Googleは検索結果を決定する要素として、モバイル対応を導入することを発表しました。Googleは近年、明らかにモバイルへの注力を高めていたため、サプライズと感じている人は少ないのではないでしょうか?また、モバイルフレンドリーに加え、APP Indexingについての発表もあったため、併せてご確認ください。– SEO Japan

Googleはモバイルでのランキングアルゴリズムに、モバイルフレンドリーであること(ユーザービリティの要素)を組み込むことを公式に発表した。また、APP Indexingをランキングファクターに含めることも併せて発表した。自身のサイトをモバイル対応に設定することが、今まで以上に重要となった。

Googleはモバイルでの検索結果のランキングに二つの大きな変更を行うことを発表した。

Googleはモバイル対応の要素を、モバイルでの検索ランキングに、2015年4月21日から導入する。また、APP Indexingに対応しているアプリのコンテンツを、そのアプリにサインインしているユーザーに対し、露出を高めることを発表した。APP Indexingに関しては、本日からの導入となる。

モバイルフレンドリーなWebサイトをモバイル検索でより上位に表示されるように

Googleは、モバイルフレンドリーであることを検索結果に表示させるだけでなく、検索結果に上位表示されるための、ランキングファクターとして用いることを報告した。2015年4月21日からの導入となる。また、Googleは今回のアルゴリズムの変更が、モバイルでの検索結果に、”大規模な影響”を与えるとしている。米国だけでなく、全ての言語への影響となる。

Googleは2013年にローンチした、モバイルでの検索結果の変更(モバイルフレンドリーでないサイトのランキングの下降)をより拡大するとしている。

さらに、Googleは、ユーザーが”デバイスごとに最適化された、関連性と品質の高い検索結果”を手に入れることができるとしている。

しかし、なぜ、すぐの導入ではないのか?GoogleはWebサイトのオーナーに一定の準備期間を与えているのだ。つまり、あなたには自身のサイトをモバイルフレンドリーに変更する期間が数ヶ月与えられているということだ。Googleはモバイルフレンドリーをランキング要素に組み込むテストを行い続けてきたが、それが現実となったのである。

モバイルフレンドリーへの準備をするために、Googleのモバイルユーザビリティレポートモバイルフレンドリーテストツールが役に立つだろう。また、モバイルガイドラインに目を通しておくこともお勧めする。

Googleにインデックスされているモバイルアプリが検索結果でより上位に表示されるように

Googleはさらに、App Indexingを設定し、Googleにインデックスされているアプリをモバイル検索で、より上位に表示されるようになると発表した。これに関しては、本日からの導入となっている。Googleによると、この対応は、該当のアプリをインストールしており、サインインもしているユーザーのみへの対応だということだ。つまり、App Indexingは、現段階ではAndroidのみの対応となる。Googleは”インデックスされているアプリは、検索結果に、より頻繁に表示されるようになる”と説明している。

アプリをGoogleにインデックスされるためには、こちらを参照すると良いだろう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Search Algorithm Adds Mobile-Friendly Factors & App Indexing To Ranking」を翻訳した内容です。

明確な導入日を事前に公表し、全世界一斉対応というところからも、Googleが大きく関心を寄せている分野ということが伺えます。(しかしながら、日本語での発表がないような気がしますが。。。)モバイルフレンドリーというと、今までは、ユーザビリティを高めるという論点で語られることが多かったように感じていますが、これからはSEOからの論点も含まれることになるでしょう。加速度的に変更される場合に備え、最新情報は常に確認しておきたいですね。SEO Japan

2015年にマスターしたい5つのSEOスキル

久々のサーチエンジンランドの記事は、今年SEOのエキスパートとして生き残っていくために必要な5つのスキルをまとめた記事を。コンテンツマーケティングに押され気味のSEOですが、真のプロフェッショナルとして活躍を続けていくために求められるものとは? — SEO Japan

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毎年、SEOは進化し、より高度な領域へと姿を変えていく。マーケッターがスキルを改善していくにつれ、検索エンジンは検索製品を改善する。そして、様々な業界のブランドが自然な検索が成長に与える影響を実感するにつれ、控え目な取り組みであったSEOは、マーケティングの領域の一つとして確固たる地位を築くようになった。

自然な検索の過去と現在

2014年、あらゆる業界がSEOからメリットを得ていた。この傾向は、2015年に入ってからも続いている。National Retail Federationが実施したこの調査によると、SEOを含む検索マーケティングは、2014年、85%のショッピングサイトにおいて、新しい顧客を獲得する上で最も効果の高い取り組みであったようだ。

また、他のデータにおいても、自然な検索は、製品やサービスをターゲットの顧客に提示する上で、主要な出発点となることが明らかになっている。Kenshooのデータを参考にすると、大多数の消費者は、旅行を予約する際に最初に検索を行うようだ(レジャー目的の旅行者の58%、そして、出張目的の旅行者の64%)。

BrightEdge(私が勤める会社)が行った調査では、自然な検索が、分析したほぼ全ての業界において、最大のトラフィックの源であることが分かった。B2Bのマーケッター達は、自然な検索はトラフィックの51%をもたらすと指摘している。

BrightEdge traffic study by industry

それでは、現在の勢いを維持するため、SEO業者は何をすればいいのだろうか?そこで今回の投稿では、2015年に、あらゆるマーケッターがマスターするべき5つのSEOの領域を紹介していく。

1. 戦略をオーディエンスに合わせる & 競合者分析

ここ数年、SEO業界は、キーワードの意図の理解、および、意図にマッチするマーケティング戦略の分割を大幅にレベルアップしてきた。

Google アナリティクスでキーワードのデータが提供されなくなり、また、領域としてSEOが進化してきたことを受け、従来型のマーケティングのコンセプトをSEOに統合し、オーディエンスの分割における新たな手法が生まれ始めている。

量的なデータを検索の需要を生むトピックに結びつけ、オーディエンスの人物像、および、購入プロセスの有益な情報のタイプと組み合わせなければならない。

また、需要をもたらすトピックに対して、競合者が何をしているのか理解する必要もある。なぜなら、ご存知の通り、検索は片方が利益を得れば、もう片方は必ず減益を出すシステムだからだ。

要するに、次のタスクを行う上で有効に働くデータを探す必要がある。

  • 関連するマーケットに参入する新たな方法を特定する
  • ターゲットにする新しいキーワードを発見する
  • コンテンツのパフォーマンスのタイプを理解する
  • 競合者が得意とする分野、自分が改善するべき分野を確認する

進歩的なSEOは、テクニカル、分析、そして、従来のマーケティングを全て網羅する。

2. コンテンツ & SEOチームを調整する

SEOの取り組みは、ターゲットのオーディエンス像のために体験を作り出す行為そのものである。だからこそ、SEOを成功させるには、優れたコンテンツと連携する必要があるのだ。時間を割いて、先程説明したステップ 1に従えば、ユーザーを重要視したコンテンツとSEOの調整を行う際のしっかりとした土台を築くことが出来る。

2014年にContent Marketing Instituteが公表したデータによると、B2BおよびB2Cは、コンテンツマーケティングの主要なパーツとして、ブログの記事とウェブコンテンツの形式でコンテンツを活用しているようだ。

SEOの関係者の多くは、まずは戦略的なコンテンツに着手し、SEOのベストプラクティスを応用して、メリットとビジビリティ(検索結果でユーザーの視界に入る能力)を高めるのがベストなアプローチだと考えている。一方、パンダ等のGoogleのアルゴリズムは、ユーザーエクスペリエンスと品質のために力を尽くすべきだと示唆している。

また、独創的なコンテンツとテクニカルなSEOの両立を薦める意見は、確かに理論としては魅力的だが、現実として、多くのブランドが、どの部門やチームが何をすればいいのか、そして、どんな順番で行えばいいのか分からずに苦労している。

この点は、コンテンツとSEOに関する記事でも取り上げている。この記事では、コンテンツ作成とSEOを担当するチームが協力する体制を裏づける1つのソリューションとして、コンテンツの作成から最適化までの明確なワークフローを策定するアプローチを紹介した。

Content Optimization

テクニカルチーム & コンテンツ作成のチームが連携する手立てを決めようと試みているブランドに対して、この記事で指摘した考えに再び言及されてもらう — デジタルマーケティングチームの役割とスキルを全て明らかにして、重複、そして、コンテンツ作成担当スタッフがSEOを学び、SEOのスタッフがコンテンツの作成を学ぶための相互トレーニングの機会を発見すると良い。

2015年にコンテンツを介してメリットを作り出す取り組みに関しては、Marketing Landに投稿されたこの記事を参考にすると良いだろう。

3. モバイルSEOを優先する

数年前から、SEO業界では、ウェブサイト、および、企業はモバイルマーケティング戦略を策定するべきだと言う指摘が行われていた。2015年はモバイルの1年になると言って間違いなさそうだ。

事実、comScoreによると、デジタルメディアを消化する時間において、モバイルデバイスはデスクトップを既に上回っている。

5月[2014年]はモバイルが躍進した1ヶ月となった。過去数年間のモバイルメディアの勢いが、いかに強烈であったかを強調する節目を迎えた。モバイルプラットフォーム(スマートフォンとタブレット)が、デジタルメディアを消化する時間において、全体の60%に達したのだ(昨年同時期は50%)。

SEOにおいては、モバイルサイトの作成は、2015年における強固なSEO計画の中核を成す取り組みだと言える。しかし、構成には注意が必要だ — 昨年、BrightEdgeが実施した調査では、モバイルの構成を誤ると、平均でスマートフォンのトラフィックを68%失うことが明らかになっている。

また、Googleはレスポンシブデザインを推奨しているものの、マーケティングのニーズを満たすためには、ハイブリッドなアプローチの方が適している可能性がある。

ちなみに、どんなルートを辿ったとしても、Googleは1秒以内に上半分のコンテンツを読み込むことをサイトに要求している点を忘れないでもらいたい。読み込みに時間がかかると、モバイルの検索結果にマイナスの影響を与える可能性がある。

4. 役に立つ計測 & レポートを探す

自然な検索に関する調査資料は、業界としてのパフォーマンスを計測する上で重要だが、ブランド、そして、マーケッターは、結果を計測し、取り組みを定量化し、SEOが予算の分配に値する点を証明することに苦労している。

2013年、分析スキルを持つマーケッターに対するニーズを記事で取り上げたことがある。事実、2014年にCMOSurvey.orgが行った調査では、調査の参加者の44%が、マーケティングのインパクトを証明する計測指標を持っていないと答えていた。

この感想は2014年のAdobeの調査でも表れており、マーケティングの資金を投入する場所を考える際、マーケッターの49%はデータではなく、直感に頼ると打ち明けていた。

ただし、レポートは必ずしも複雑化しているとは限らない。今年は、データのソースを簡素化し、構造化したデータのソースを介して、正しい情報を見出す取り組みに力を入れるべきである。

つまり、マーケティングの取り組み(その中でも、会社の収益に影響をもたらすもの)を証明する上で紛れもなく重要なKPI(主要業績評価指数)を特定し、複数のデータソースを単一のプラットフォームに取り込み、パフォーマンスにおける真の見解を手に入れる必要がある。

5. SEOのデータを全てのチームに統合する

SEOの担当者や担当チームは、他のチームと同じ目標を掲げなければならない。様々なマーケティングを担当するチームが、得た情報をシェアし、複数のチャンネルをまたぐマーケティングを行うために連携すれば、各々で行動を起こす場合と比べて、大幅にパワーアップするはずだ。

例えば、共生関係を持つ2つのチャンネルとしてSEOとPPCが挙げられる。SEOのデータはPPCにとって有益であり、反対に、PPCのデータはSEOの役に立つ。Google、Kenshoo等のデータは、自然な検索および有料検索がお互いの成果に与える影響を明らかにする。

2015年、SEOのデータを他のチームとシェアし、マーケティングキャンペーンにおいて連携した取り組みを行う手段を皆さんは用意しているだろうか?

小さなステップを踏み、最終的にマスターする

「人生は終わることのない旅」と言う格言はSEOにも当てはまる。

SEOは、ウェブサイトの一部となり、継続的にブランド(そして、コンテンツ)をより大勢のオーディエンスに提示し、ユーザーにより優しい体験を作り出す能力を改善する。

1日でSEOをマスターすることは出来ないものの、SEOの各領域で少しずつ前に進むことは可能だ。そうすれば、サイトは改善され、SEOに対する取り組みはより大きなインパクトを与えるようになる。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「5 Essential SEO Techniques To Master In 2015」を翻訳した内容です。

SEO単独のスキルというよりは、SEOをいかにウェブマーケティングに統合していくか?というお話でした。実際、実用性や有効性考えても、単体のSEOスキルよりはコンテンツマーケティング含めたウェブマーケティング全体にいかにSEOを融合していけるかということが、はるかに重要と思いますし、SEOのエキスパートに求められているものかと思います。 — SEO Japan

BtoBサイトへ良質なアクセスを激増させる「SEOキーワード選定法」とは?

  「SEOキーワード選定」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか? 大体のWeb担当者は「SEO対策する上で各ページに設定する上位表示を狙うキーワード」という回答をするでしょう。もちろん、間違ってはいません。 […]

SEOとコンテンツの関係 – SEOはバイラル化をもたらすのか?

コンテンツマーケティングがSEOの中心になりつつある昨今ですが、コンテンツマーケティングといえば検索以上にソーシャル経由のアクセスも期待できるのが魅力です。また時にコンテンツがバイラル化し、短期間で驚異的なアクセスを記録することもありますが、きっかけは大抵ソーシャルメディア経由だったりします。一般的にソーシャルはコンテンツの短期的集客及びバイラル拡散、SEOは検索エンジン経由で中長期的な安定したアクセスを狙うのが王道と思いますが、今回はSEOとバイラルの関係性を改めて考えた記事を。 — SEO Japan

what makes content go viral

「SEOとコンテンツにはどんな関係があるのだろうか?」– 私は以前からこの問いの答えを出そうと試みてきた。コンテンツはSEOにとって非常に重要だが、コンテンツの配信においてSEOは重要なのだろうか?

SEOのベストプラクティスに関する「規則」が存在することは理解している。しかし、経験上、全てのコンテンツにこの規則が当てはまるとは限らない。事実、全く理にかなっていないように思えることもある。このように、SEOとコンテンツの関係を解明することに苦労していたが、ついにこの疑問に対する答えを出すことが出来た。

今回の投稿では、「バイラル」、SEO、そして、コンテンツのタイプの関係を導き出していきたいと思う。まずは、あるケーススタディに注目してもらいたい。

SEOはコンテンツをバイラル化させることは出来るのか?

上の表で矢印をつけた箇所に注目してもらいたい。この矢印は、過去12ヶ月間、私のウェブサイトに大量のトラフィックをもたらした3本の記事を指している。当該の記事を紹介していく。

1月 — コンテンツショック! もしくは、コンテンツマーケティングの終焉(日本語)

6月 — ソーシャルメディア業界を彩る70名の成長株

11月 — こんなスピーチ二度と聞けません

この3本の記事は、会社が徐々にブランドを構築するために用いる「コンテンツのパターン」の定義では、「ヒーローコンテンツ」に当たる。このパターンは、3つのタイプのコンテンツで構成されている。

  • ハイジーンコンテンツ 一般のオーディエンスのニーズを満たし、大方、検索エンジンのトラフィックをターゲットにする。
  • ハブコンテンツ 詳細なストーリーを伝え、読者とブランドとの架け橋となる。
  • ヒーローコンテンツ バイラルな配信を通して、ブランドアウェアネスを生み出す。

この3つのタイプのコンテンツの中で、ヒーローコンテンツは最も難易度が高い。バイラル化を狙って計画を立てることは不可能だ。しかし、上の3本の記事は、ウェブに常に押し寄せる流れに勝つ上で必要な「エピック」(傑作)コンテンツに共通する品質を兼ね備えている。

1. SEOとは関係ない

皮肉にも、この3本の記事は、2014年に投稿した記事の中で、とりわけSEOを軽視した部類に入る。「コンテンツショック」と言う用語は、私が考案した造語であり、検索トラフィックをもたらすとは考えにくい。

実に興味深い現象だと言える。私達はSEOに注意して、ブログにトラフィックをもたらすべきだと言われているが、成功した3本の記事においては、SEOに特に役割は与えられていなかった。その理由を説明する。

この3本の記事を作成した時、私は敢えてSEOを度外視し、オーディエンスが好むであろう良質なコンテンツを作ることに専念した。要するに、「人気の高い検索用語でコンテンツを埋め尽くしたところで、オリジナリティ – チャレンジ精神の欠片も見られない作品に仕上がる」。

当然のことだが、SEOの用語を巡って競争すると、キーワードの優位性を巡って他のサイトを打ち負かさなければならなくなる。バイラル化を狙ってコンテンツを作ると、新たなキーワード – オリジナリティを礎にした優位性が生まれる。

従って、SEO戦略は、「バイラル」泣かせなのかもしれない。

2. 大変だった

優れた記事を作るには、通常、2-3時間を要する。バイラル化した3本のコンテンツに費やした取り組みを挙げていく。

コンテンツショック — 2013年の7月、モントリオールで初めてこのコンセプトを紹介した。その後、アイデアをまとめ、2014年1月に投稿するまで、毎週、コンセプトを練り上げていった。つまり、6ヶ月間以上を費やしたことになる。

70名の成長株 — このコンテンツの完成には6週間以上を要したが、実際に作成に費やした時間はあまりにも多く、カウントしていない。恐らく、この3年間で最も時間をかけて作成した投稿だと言える。

こんなスピーチ二度と聞けません — この記事は、12分間のスピーチとして産声を上げ、それぞれのワードに納得することが出来るまで何度も声に出して練習した。つまり、この台本は、数週間の作業の成果とも言える。

ただし、時間をかけて作った作品が必ず成功するとは限らない。ブログの記事に多大な時間をかけても、駄作が生まれることもある。しかし、この3本には、オリジナリティとコンテンツの奥深さが反映されている。濃いコンテンツであるため、他の記事よりも作成に時間がかかり、この濃さ故、私は見返りを得られたのだ。

3. コンテンツが長い

私のブログの記事の多くは、1000ワード以下だ。読者の時間、そして、要点を考慮し、短ければ短いほど良い、と言う立場を以前から取ってきた。しかし、最近、この考え方は間違えているのではないかと思うようになった。この3本の記事は、人気が高いだけでなく、今まで投稿した記事の中で特に長い記事に数えられる。

リサーチによって、詳細なコンテンツが、よりシェアされる事実が裏づけされている。BuzzSumoが1億本のウェブベースの記事を分析したところ、基本的に長文形式のコンテンツは短文形式のコンテンツよりもソーシャルメディアで多くシェアされることが判明した。事実、長ければ長いほど、シェアされる回数は多く、3000 – 10000ワードの記事が最もシェアされるようだ。New York Timesが行ったリサーチでも同じことが確認されている。Eメールされた回数の記事のほぼ全てが、3000ワードを超える記事であった。

SEOとコンテンツに対する新たな考え方

この体験、および、現在のSEOについて考えていた時、SEOに重点を置くかどうかは、コンテンツの目標に左右されるのではないかと思うようになった。 以前は、このアイデアをなかなか受け入れられずに苦労していた。SEOは必要であり、一部のコンテンツに勢いを与える上で役に立つことは理解しているが、先程説明したケースでは、SEOは大して影響を与えているとは思えない。

そのため、SEOはコンテンツに勢いを与えるための万能薬ではなく、作成するコンテンツのタイプと関係があるのではないかと考えるようになった。以下のグラフは私の考え方を代弁している。

seo and content

「大半のコンテンツにとっては、発見してもらうプロセスでSEOは欠かせない役割を担っている」と、このセオリーは示唆する。一方、SEOのベストプラクティスに執着すると(タイトル、リンク、コピーに人気の高いキーワードを埋め込む)、広範な接触範囲に達するコンテンツの力を削いでしまう可能性がある。

皮肉にも、SEOを全く考慮せずに作成した記事「コンテンツショック」は、業界の多くの有名なブログから多数の被リンクを引き寄せることに成功した。SEOを無視したにもかかわらず、今まで一番のSEOにおける成功を収めたのだ。

確かなコンセプトかと問われれば、自信はない。そこで、読者の皆さんに手伝ってもらいたい。だからこそ、コメント欄を用意しているのだ。このコンセプトに関する意見を是非聞かせてもらいたい。


この記事は、{grow}に掲載された「SEO and Content: Can SEO drive “viral?” 」を翻訳した内容です。

考え方は色々あると思いますが、途中に出てきたコンテンツの分類ピラミッドは一つのアプローチとして有効と思います。バイラル化した記事の評価が上がり意外なキーワードで検索経由のアクセスが増えることもありますし、一概にはいえませんが、このような意図ある配信戦略を持って考え方で記事発信していくことが、中長期的なコンテンツマーケティングの成功につながるのではないでしょうか。

ちなみに私もSEO Japanで、基本SEOやコンテンツマーケティングを中心にしつつ、たまに知名度アップやサイトのSEO評価向上を目指しバイラル拡散を狙ったネタ記事を出していたことがありました。以前はたまに大ヒットしていたのですが、最近はそうでもないので控えていますが、、、最近の一番ヒットは、上にも書かれているコンテンツショックの記事でした。 — SEO Japan

あなたの記事をGoogleニュースに取り上げてもらうために。タイトルタグとH1タグの記述は同一のものにしよう。

昨年の10月にユニバーサル検索に表示されるGoogleニュースのソースが、登録されているメディア系サイト以外のあらゆるコンテンツも候補になるという変更がありました。既に日本での導入も確認されており、多くのWebサイトオーナーが関心を持っているのではないでしょうか。トラフィック獲得のためにぜひとも取り上げられたいと考えますが、はっきりとした基準は公表されていません。そのような状況の中、米国で行われたハングアウトでGoogleからのアドバイスが提供されています。果たしてその内容とは?– SEO Japan

*記事内のリンク先は全て英語となっています。

昨日、GoogleニュースのStacie Chan氏とGoogle Webmaster Trends AnalystのJohn Mueller氏による、Google News Publisher hangoutがGoogle+上で開かれたが、非常に有益な情報が盛り込まれていた。

Googleニュースのパブリッシャーの多くが知らないであろう質問が尋ねられたのだ。私は以前聞いたことがあるような気がするが、個人的に試したことはない。内容は、タイトルタグとH1タグには常に一貫性を持たせ、同様の内容にするということだ。タイトルタグとH1タグの内容が同一ではない場合、Google ニュースが困惑してしまうことがあり、あなたの記事を理解することを難しくさせてしまうということだ。

Web検索におけるSEOの場合は、タイトルタグとH1タグの記述を多少変えることは良いことだとされている。ランキング候補に僅かなバリエーションをもたせることができるからだ。しかし、GoogleニュースにおけるSEOの場合は、その限りではないようだ。

該当の質問はJane Sanderson氏によって以下のように尋ねられている。

“(Googleニュースにおいて)タイトルとH1のコンテンツを異なるものにすることは良いことなのだろうか?Googleニュースのルールでは否定しているようだが、SEO担当者の中には肯定している人もいる。これは、GoogleのWeb検索とGoogleニュースのアルゴリズムが異なっているため起こる差異なのか?”

この質問に対し、Stacie氏は以下のように返答している。

“一貫性は非常に重要だ。また、Googleは該当の記事のヘッドラインから引用することを常に行っている。そのため、該当のページ内の異なる場所に異なるヘッドラインを示している箇所がある場合、ボットにとっては非常に困惑した状況になってしまう。

また、このような状況は、パブリッシャーがよく「Googleはヘッドラインを誤って引用している」と発言する原因となっている。こうした不満に対してGoogleは、「その理由は、あなたが該当のページ内の異なる部分で異なるものごとを書いているからだ」と説明している。

そのため、常に一貫性は保持して欲しい。一貫性を持たせることはGoogleがヘッドラインとスニペットを正しくインデックスすることに役に立つのだ。”

下記に該当のhangoutの動画を記載する。

この話題についてのGoogle+でのフォーラムはこちら


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google News Title Tags & H1 Tags Should Be Consistent For Ranking」を翻訳した内容です。

言うまでもないことですが、記事内で言及されている箇所に修正を加えれば必ずGoogleニュースに取り上げてもらえるということではありません。また、アドバイスというよりも、Googleからのお願い、とも取れる内容ではありました。メディア系サイト以外にもブログ等で情報発信をしているサイトは多いと思いますので、そのようなサイトオーナーの方々の参考になれば幸いです。– SEO Japan [G+]

リダイレクトによりペナルティは引き継がれるが、ネガティブSEOのために使用することはできない。

Googleのガイドラインに違反した手法を用い、検索順位を意図的に操作しようとした場合はGoogleからペナルティを受ける可能性があります。ペナルティを受けた場合、そのサイトから新しいサイトへリダイレクトをしたとしても、新しいサイトにもしっかりとペナルティを受け継がれてしまいます。こうした状況を逆手に取り、競合サイトの順位を下げることは可能なのでしょうか?いわゆる、”ネガティブSEO”と呼ばれる手法ですが、Googleによる対処方法をJohn Mueller氏が説明しています。– SEO Japan

*記事内のリンク先は全て英語となっています。

ペナルティのリダイレクトについての話題は少なくとも3回報じているが、同様の話題が先週の金曜日に行われたGoogle+ハングアウトでも取り上げられた。当初、この話題に関しては取り上げる予定はなかったが、WebmasterWorldで話題となっていたようなので、ハングアウトで実際に議論された内容を記載したいと思う。

前述のハングアウトにおいて、Robb氏が彼の置かれている状況について質問をしている。(彼は以前にもGoogleが返答できない質問をしていた。)GoogleのJohn Mueller氏は、彼のサイトには非常に多くの問題があるため、新しいサイトを作ることを繰り返し薦めている。Robb氏は、すでに顧客に認知されている既存のサイトから新しいサイトへリダイレクトするべきかと尋ねているが、John氏はリダイレクトをするべきではないと答えている。

その後、Robb氏はさらに質問を続けた。彼は(もちろん実際は良い人間なのだが)自身が善良な人間でない場合、ペナルティを受け、修復が不可能なサイトから競合サイトへリダイレクトを行うケースもあるのでは?と尋ねた。その場合、競合サイトの順位は下がってしまうのだろうか?

John氏はその質問に対し、即座に否定している。

それを受けたRobb氏の次の質問は、”では、なぜ自分のサイトの場合は、ペナルティが引き継がれてしまうのか?”というものだった。

John氏はこの質問に対し少々漠然とした答えを返していたが、簡単に説明すると、Googleはサイトの移管の場合と、既存サイトへのリダイレクトの場合の二つのケースを判断することができるということだ。個人的には、ここが重要なポイントだと考えている。

下記に動画から起こしたJohn氏の発言を記載する。

“我々は過去にこうした状況を多く目にしてきた。ペナルティやそれに類する状況において、自身のサイトから競合サイトへリダイレクトを行うというケースだ。我々のアルゴリズムはこうした状況をピックアップすることが可能だ。そのため、問題のあるサイトから既存のサイトへリダイレクトを行うことは、こうしたサイトを一つのサイトにまとめることで、より大きなサイトを構築しようとしている試みではないと理解することができる。

しかし、意図的ではなく、こうした状況が起こってしまう場合もある。例えば、あるドメインが、ペナルティが解除されていない状態で失効される場合がある。そして、ドメイン登録業者がそのサイトを一般的なランディングページヘリダイレクトを設定する。こうしたケースは、ページランクやその他のシグナルを別のサイトに受け渡そうとしている試みではないことが明らかである。単純に、ユーザーを別ドメインへと遷移することが目的だ。こうした場合、Googleはそれらのサイト間でのあらゆるシグナルの受け渡しを行わないようになっている。

我々は、新しいドメインへサイトを移管する場合と、既存のドメインへリダイレクトを行う場合を明確に判断するようにしている。そのため、サイトを移管する場合では、Googleが長い間収集した全てのシグナルを新しいドメインへ引き継ぐことは十分に起こりうる。

もしも、違ったドメインへのリダイレクトを行い、それがサイトの移管を目的としていない場合は、上記とは異なる状況にあると判断できるのだ。”

Robb氏は自身の状況についてJohn氏に質問をしたが、全ての問題を解決することは非常に困難であるため、全く新しいサイトを構築し、リダイレクトを行わないことをJohn氏は薦めている。

ペナルティのリダイレクトにおいて二つの状況あり、それぞれが異なっていることを理解できただろうか?少々複雑な状況ではあると思うが、少しばかりははっきりとしたのではないかと思う。

この件に関してのGoogle+のフォーラムはこちら


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google: You Can’t Redirect A Penalty To An Existing Site But Maybe To A Site Move」を翻訳した内容です。

これまでにも度々話題に挙がっていましたが、ペナルティを悪用する手法もGoogleはきちんと判断できているようです。Googleの取り締まりの精度が上がるに連れネガティブSEOが容易になる、という懸念は多くのサイトオーナーが感じているところだと思いますが、悪質な手法を容認するほど、Googleは寛容ではないですね。それでも、多くの例外は存在してしまうと思いますので、怪しいバックリンクの否認やフォーラム等を利用してGoogleへ直接報告するなど、自衛のための手段を再確認してもよいかもしれません。– SEO Japan [G+]

2月初旬のGoogleによる検索結果の”調整”はEコマースサイトが対象か?

2015年2月4日(アメリカ時間)から大規模な順位変動が見られ、Googleの新たなアップデートが起きたのでは?という情報が飛び交いました。Googleは今回の変動について、「”アップデート”ではない。しかし、”調整”は常に行っている」、という発言をしており、パンダアップデートとペンギンアップデートとの関連性も否定しています。しかしながら、検索順位の大規模な変動があったことは事実であり、Search Metricsの分析によると、その対象の大部分がEコマース関連のサイトであったようです。現在、検索順位は再び落ち着きを取り戻しているようですが、Googleの新しいテストであった可能性は十分に考えれます。– SEO Japan

*記事内のリンク先は全て英語となっています。

多くのSEO関係者やWebサイトのオーナーが先週末にGoogleが検索アルゴリズムに変更を加えたと考えていることは間違いないだろう。Googleはアップデートを行ったことについての明言は避けているが、パンダアップデートやペンギンアップデートとは関係がないということは伝えている。

しかし、このまま無視できるほど、変動の規模が小さかったわけではない。今回の変動はいったい何だったのか。未だに気になっているのだ。

先週末から今日にかけて、今回のアップデートはEコマース関連のサイトが影響を受けていると、多くの人が発言していた。変動は現在も続いているため、Googleは何らかのテストを行っていると想定できるが、Search Metricsの私の友人が、彼らが保持するデータを公開してくれている。

Marcus Tober氏の記事によると、今回のアップデートの影響の大部分はブランドのEコマースに集中しているようだ。その中でも、ブランドキーワードのミススペル(打ち間違え)が大きく影響している、ということだ。Marcus氏の言葉を借りると、「Eコマースと大規模なCPCのあるキーワードに大部分が集中している」、ということになる。

該当の記事中に彼は大きく変動したキーワードを具体的に挙げている。”adiddas”、”ebbay”、”zapos”のような、ブランド名を打ち間違えたキーワードだ。しかし、打ち間違えのない、実際のブランド名(”nike”)なども影響を受けている。彼の言葉を以下に引用したい。

「Googleがブランド名の検索結果の整理を試みていることは明らかだと思われる。その結果、打ち間違えのキーワードの検索結果も大きく影響を受けているのだろう。今回の変更はまだ完了していないため、引き続き注視したいと思う。」

さらに、下記の内容も付け加えている。

「ブランドは今回の変動による恩恵を受けている一方、ファッション業界のサイトなどは、ランキングの大幅な下落を受けている。Googleはブランド名の検索を最適化しようとしているようだ。そして、打ち間違えのキーワードの検索結果が大幅に変更されている、という興味深い副作用が起きており、結果として、”正確な”検索結果に調整されている。」

Marcus氏はモバイルの検索結果についても言及しているが、何かを示すほど根拠のある情報ではないようだ。

週末にかけて、検索結果は大分落ち着いているようだが、今日また何か起こることを予期できる人はいるだろうか?


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google’s E-Commerce Update: Was Last Week’s Search Tweak E-Commerce Focused?」を翻訳した内容です。

記事中にも参照されている、Search Metricsの記事にも詳細な情報が書かれています。そちらの記事によると、”addidas”のような打ち間違えのキーワードの場合、以前は価格比較サイトやショップのサイトが上位表示されていましたが、今回の”調整”により、”adidas”の公式サイトが1位に表示されていたようです。(現在の検索結果は今回の変動以前のものに再び変わっています。)

Googleは打ち間違えのキーワードの場合も検索者の”意図”を組み込み、通常の打ち間違えではない検索と同様の結果を提供しようとしていたと思われます。今回の変動が一時的なテストなのか、そもそもテスト内容の予測は正しいのか、結論を出すには時期尚早だと思われますが、引き続き注視したいところです。– SEO Japan [G+]

Googleの新アルゴリズム「ピジョン」の全て

ローカル検索に関するアルゴリズムとして登場したGoogleの「ピジョン」(鳩)アルゴリズム。日本ではまだ適用されていないようですし、国土も広くローカル検索が進化している米国と違い、重要性がまだ薄いかと思い、これまでSEO Japanで取り上げてきませんでしたが、サーチエンジンランドでまとめ記事が出ていたのでここに紹介したいと思います。今後重要性が増していくことは間違いないローカル検索、いずれこのアルゴリズムも適用されていくと思います。そうなる前に、まずはこの記事でGoogleの新アルゴリズム、そしてGoogleのローカル検索に対する考え方を理解しておきたい。 — SEO Japan

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ローカル検索は重要だ。今までも、そして、今後も重要な存在であり続ける。移動が多い人であっても、ローカル検索の結果を軽視するべきではない。 

Googleの最新のローカルアルゴリズムは、具体性および正確性を一段とレベルアップさせている。今回の投稿では、このアルゴリズムのアップデートに関して、知っておくべきことを全て伝える。

1. 2014年7月24日に導入されたピジョン

昨年の7月24日、Googleは新たなローカル検索アルゴリズムを導入した。バリー・シュワルツはその日の夜にSearch Engine Landでこのニュースを伝え、その後、「ピジョン」と命名した。

Mozはアルゴリズムの変化に関するレポートで、このアップデートを次のように描写していた。

Googleは、このアップデートで、一部のローカルの結果を大幅に変え、さらに、検索エンジンが場所の手掛かりに対処 & 解釈する仕組みに修正を加えたことで、ローカルSEOを大いに揺るがした。そのGoogleは、ローカルアルゴリズムとコアのアルゴリズムの結びつきをより密接なものにした、と主張している。

8月1日、ピジョンはアップデートされたようだが、Googleは認めていない。

2. Google マップの検索 & ウェブ検索の双方の結果に影響が出る

Googleの検索とGoogle マップの検索は、時折異なる検索結果を表示することがある。ピジョンが導入された後、この傾向に変化が見られるようになった。ピジョンはウェブ検索とマップの検索の結果に一貫性をもたせる。

3. ローカルの結果は従来のウェブランキングシグナルに密接に関連する

ピジョンアルゴリズムにより訂正されたローカルの結果は、Volume Nineがレポートの中で説明しているように、「Google ウェブ検索のページのランク付けに似ている」。

Search Engine Landは「ピジョンはローカルの結果を通常のウェブランキングシグナルにより密接に結びつける」と指摘している。

新しいローカル検索アルゴリズムは、サイトのウェブ検索のランキング能力と密接に絡み、スペルミスの是正、類義語、および、ナレッジグラフ等の機能に加え、多数のランキングシグナルを活用する。

4. ピジョンはYelpを指定した結果の精度を改善する

ローカルレビューサイトのYelpは、検索結果で同社のサイトが明らかに軽視されているとして、2014年の中ごろGoogleに抗議した。Yelpは、検索エンジンのユーザーがクエリの中で具体的に「Yelp」を求めているにも関わらず、GoogleのレビューがYelpのレビューよりも上位に掲載されるととして、Googleを批判していた。

ピジョンはこの問題を解決し、現在、Yelpを指定するクエリは、Googleのレビューよりも上位に表示されるようになっている。

5. ピジョンはその他のローカルディレクトリに対する検索結果の認識も改善する

引き上げてもらったローカルレビューサイトはYelpだけではない。Urbanspoon、OpenTable、TripAdvisor、Zagat、Kayak等のサイトもまたピジョンのリリース後、検索結果で目立つようになった

「サンフランシスコ レストラン」のような一般的なクエリでも、つまり、レビューやレビューサイトを指定しなくても、このタイプの結果が返される可能性がある。基本的に、ピジョンはディレクトリとディレクトリのリスティングを重視していると言える。

6. ピジョンはGoogleがリリースしたアップッデートの中で規模が最も大きい

Mozcastのデータには、アップデートが行われた後、大きな変動が記録されている。以下のグラフには、ローカル(通常のリスティング)、カルーセル、そして、ワンボックスにおける変化が記されている。image00

7. 距離 & ロケーションのランキングパラメータが改善された

Search Engine Landは、「Googleがピジョンの導入により距離とロケーションのランキングパラメータが改善されたと述べた」と指摘している。距離 & ロケーションのランキングパラメータが何なのかは良く分からないが、具体性が高まったことにより、どうやら「インフォーマルスペース」(周りとの境界が曖昧な空間)と呼ばれる密度の高い地域に影響が及ぶと見られている。

昨年アンドリュー・ショットランドは、「インフォーマルスペース」および「地域アルゴリズム」を記事の中で取り上げていた。

ローカル検索のデータの世界では、地域は「インフォーマルスペース」と呼ばれることがある。つまり、標準的な境界線が存在しないと言うことだ。従って、地域の範囲の定義は、人によって異なる。その結果、Google等のサービスは、地域を適切に反映させることに苦労する。

ピジョンがリリースされる以前、このような密度の濃いスペースに対するローカルの検索結果は解析が困難であった。現在、ピジョンが具体性をレベルアップさせたことにより、精度が増している。それでは、この精度の改善により、どんな影響が現れるのだろうか?私は次のように推測している。

ピジョンは、地域を検索するための従来のクエリ、および、同じ地域を検索するための口語調のクエリに対して、より精度の高い結果を返す。

地域は、話しかける相手によって、複数の異なる名称で呼ばれる可能性がある。例えば、地図を必要とする不慣れな人が、場所 Aを訪問し、地図に書かれているように「アップタウン」と呼ぶ。しかし、地元の住民は、「アップタウン?聞いたことがないな。ここはトラックビルだよ」と言う。1つの場所に2つの名前が存在する。どちらの呼び方が正しいのだろうか?今回のアルゴリズムのアップデートにより、どちらも正しくなった。

ピジョンは検索された地域の少し外側のエリアの結果も提供する。

都市でカフェを探していると仮定する。地図が定義する別の地域の「境界」に近づいてきた。

ラテが飲みたいだけであり、境界線の策定など知ったことではない。そのため、「ソーホー カフェ」で検索をかけ、ソーホーの公式の範囲から外れたリトルイタリーの結果が表示される。ソーホーの場所によっては、リトルイタリーは目と鼻の先だ。

この例は、ピジョンが土台を置く明確に限定されていない具体性、および、ロケーションベースの直観を物語っている。ショットランドは、「無限のアルゴリズムの知識を持つGoogleは、地域のような小さな検索の領域を見ると、より安定した一連の結果を提供するため、ユーザーに指摘された領域の外側の結果も見せたくなる」と表現していた。

ピジョンは地域に特化したキーワードを使い、地域に言及するビジネスを優先する。

具体性が強化されたため、地域のビジネス(会社、店舗)は、ソーシャルメディアのプロフィール、言及、そして、Google+のプロフィールを、市や地区の名前だけでなく、市や地区の領域内の具体的な場所を反映させることを意識して最適化に励むことで、より上位にランク付けしてもらえるようになるだろう。従って、ハイパーローカルの重要度がより高くなったと言える。

8. 結果の組み合わせが行われ、多くのローカルの検索結果が変化した

ピジョンの導入後、一部のサイトはランキングを上げていたが、その一方で、ランキングを下げるサイトもあった。Search Engine Landの読者のコメントを幾つか紹介する。

  • ショーン M — 複数のクライアントのためにレポートを実施したが、検索クエリの結果において全てのクライアントがランキングを上げていた — 大きな変化も見られた。
  • リンダ B — SEOのリサーチを行うために私がチェックしているローカルの結果の全てで、大きな変動があった。
  • ジム K — 歯科医院を営むクライアントの結果をチェックしたところ、ローカルのリスティングが姿を消していた。
  • ロバート — Google+のリスティングが大打撃を受けた。以前は1位だったが、表示されなくなってしまった。地域で複数の店舗を展開しているが、私達の代わりに検索結果に表示されるようになったのは、店舗を持たないビジネスのウェブサイトだ。何と言うことだ…。
  • ニコ — 現実の世界のことを全く理解していない最低のアルゴリズムだと思う。残念だ。
  • ジェームズ — メインの検索フレーズに対する地図のセクションが消えた。ただし、州の略称、または、州の名前をそのまま入力すると再び地図が掲載されるようになる。
  • ジェイソン — 地域のレストランに対するSEOを軽く実施してみた。三週間前にレストランが完全に検索結果から姿を消していた。しかし、本日、州、市のレストランの検索結果で、1ページ目の3位に突然復帰した。出入りが激しい分野ではあるが…
  • ブライアン — クライアントのサイトの結果が大きく変化した。これほど大きな変化を見るのは久しぶりだ。

勝つ者もあれば、負ける者もある。アルゴリズムの変更はこのような結果を導く。

9. 一部の特定のタイプのビジネスはランキングを下げた

Search Engine Landに寄せられた大量のコメント、および、ダレン・ショウによる地道な作業の結果を参考にする限り、一部のビジネスのタイプは、ピジョンによるダメージを受けていると言える。ショウがランキングを落としたと特定した分野/テーマを挙げていく。

  • mold removal(カビ 除去)
  • dui lawyer(飲酒/麻薬専門 弁護士)
  • dui attorney(飲酒/麻薬専門 弁護士)
  • real estate/realtors(不動産/不動産仲介)
  • emergency plumber(緊急 配管)
  • commercial * (塗装、工事、改築等) — 基本的にcommercialの後に続くクエリは全て

10. ローカルのセクションが減る

ピジョンがもたらした変化の中で特に目立つのが、ローカルのセクションの減少だ。Whitesparkを運営するダレン・ショウは23%減少したと報告し、Mozcastでは60%の減少を記録していた。この大幅な減少に対してマイク・ブルーメンソールは有益な意見を提供し、また、7パックにおける減少も指摘している。

11. スパムが検索結果に表示された

アルゴリズムの変更が行われた直後、検索結果の上位にスパムが表示されていると言う苦情が寄せられていた。また、ピジョンがリリースされた後、Expediaはホテル扱いされていた。

当然だが、今回のアルゴリズムのアップデートはスパムを狙っていたものではない。そのため、一部のスパムが紛れ込む可能性はある。ピジョンに関する見解を多数提供していたバリー・シュワルツは、「あらゆるアルゴリズムの導入に共通することだが、バグ、予想外の結果、そして、関連性の低い結果を完全に避けることは不可能だ」と指摘している。

また、ローンチ後、継続的に改善が行われている。この点もあらゆるアルゴリズムの導入に共通することだ。事実、ピジョンが展開されてから、スパムレポートは徐々に消えていった(Expediaの問題も解決された)。ピジョンは、品質の高い結果のみを表に出すことで、安定化に成功したようだ。

12. ピジョンは世界各国に展開されているわけではない

2014年7月4日にローンチされたピジョンは、アメリカに限定されていた。昨年の12月、イギリス、カナダ、オーストラリアに展開されていった。この記事を書いている時点で、その他の地域にはリリースされていない。

結論

この件に関しては、本のタイトルで「グローバルなバーチャルな世界において、場所は今まで以上に重要になった」と断言したジョン A. クエルチとキャサリーン E. ジョクスの考えを私は支持する。

サンフランシスコに行き、テルアビブの同僚と会話を交わし、ロンドンのクライアントのウェブサイトを調整し、パースとニューヨークの業者とテレビ会議を行うような生活をしている者であっても、ローカル検索の重要性を理解する必要がある。

ピジョン(どんな呼び方をしても構わない)は、ローカル検索を推進する。これは良い傾向だ。皆さんのビジネスは、今回のローカル検索の改良により、どのような影響を受けただろうか?

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Everything You Need To Know About Google’s Local Algorithm, Pigeon」を翻訳した内容です。

アルゴリズム自体はまだまだ調整途中にあるようにも思えますが、スマホの普及やGoogle Now等もあり、ローカル検索のアルゴリズム改善は今後、ある程度一息ついたスパム対策以上にGoogleにとっての大きな課題なのかもしれません。記事にもあった、人によって距離感の概念が違う「インフォーマルスペース」の問題をどう解決していくかは興味深いですね。クリック・閲覧履歴もベースにできるでしょうが、スマホの場合は最終的には過去の滞在場所・移動履歴等も考慮されるようになると、驚く程に適格すぎる結果が出てきそうで怖いような嬉しいような。またそこにセレンディピティ的要素も考えないといけない所が検索の難しさ。もしかすると、いつも同じラーメン屋やコンビニばかり行く人にはセレンディピティは必要ないと考えるのかもしれませんが。。。Googleの進化、想像するだけでワクワクしますね。SEO屋としては死にそうですけど。 — SEO Japan

コンテンツマーケティングにもリンク構築が必要な理由

これからはSEOよりコンテンツマーケティング、リンク構築はもう必要ない、と考えている人は多いと思いますが、そこに異論を呈した記事をサーチエンジンランドから。物事を単純に考えすぎている人は一読を。 — SEO Japan

teamhero

結論から言うと、コンテンツマーケティングチームは、リンクビルダーのメンバーを迎えると、大幅に戦力がアップする。

コンテンツマーケティングには、ライター、業界のエキスパート、グラフィックデザイナー等が必要だ。一人で数役をこなす場合もあるが、すべての役割をその道のプロのように全うすることは不可能である。また、コンテンツマーケティングにおいて、プロモーションを行う職種、とりわけリンクビルダーは見過ごされることが多い。

カンファレンスで出会った人達との会話から判断すると、コンテンツマーケティングとリンク構築の違いを理解していない人達がいると言わざるを得ない。

この点に関しては以前も指摘したことがあるが、今後も「コンテンツマーケティングとリンク構築を同一視するべきではない」と何度も指摘することになるはずだ。この2つの取り組みには、幾つか大きな違いがある。両者は巧みにお互いを補うものの、同義語ととらえるべきではない。コンテンツマーケティングとは、メッセージを広め、オーディエンスを増やす取り組みであり、一方のリンク構築は、検索結果で見つけやすくして、信頼の票を得るための運動である。

コンテンツマーケティングは、リンク構築ではない。しかし、リンクを加えると、コンテンツマーケティングに大きなメリットがもたらされる。コンテンツは、 自然に見つけやすくなるのではない — 最高の作品であっても、プロモーションが必要である。

コンテンツマーケティング & コンテンツショック

コンテンツマーケティングは、19世紀後半に生まれたコンセプトであり、デジタル時代に生まれたイノベーションではない。デジタルマーケティングは、日に日に、コンテンツの作成と配信への依存を強めている。

コンテンツマーケティングは、私がこの業界に参入した頃、急激にその存在感を増すようになった。1日に作られるコンテンツの量が、議論の対象になっており、正確な数量を計算する術はないが、DomoとColumn Five Mediaによると、2012年の時点でさえ毎分347本のブログの記事がアップロードされているようだ。

infographic

しかも、これはWordPressのブログに限定した数量である。

コンテンツマーケティングの台頭により、コンテンツショックと呼ばれるセオリーが誕生した。この賛否の別れるセオリーは、2014年1月、マーク・シェーファーによって、初めて提唱された — マーク・シェーファーは、コンテンツマーケティングは、長続きしない取り組みであり、バブルはやがて弾けると指摘した。コンテンツの生産量が急激に増加し、単純に、時間に対して、目を通すコンテンツが多過ぎることが、このセオリーの根拠とされている。

このセオリーに同意していなくても(実際に反論している人達もいる)、とんでもない量のコンテンツがウェブに存在する点に関しては、否定のしようがない。星の数ほどのコンテンツが存在する中で、1本のコンテンツを目立たせるにはどうすればいいのだろうか?

その答えが、リンク構築である。

リンクを必要とする理由

リンクは、Googleのアルゴリズムにおいて、今でも最も重要視されているランキングシグナルである。この点に関しては、今までと変わりはない。Googleで重要な役職に就く従業員も認めている。

Googleのウェブスパム対策を統括するマット・カッツは、6月に行われたSMX Advancedカンファレンスで、1時間を割いて、ダニー・サリバン(当サイトの編集長)と議論を交わしていた。このセッションでは、様々な話題について議論が行われたが、私が気になったのは、ダニー・サリバンが、リンクの価値とリンク構築に関する見解を求めた場面だ(このインタビューはYouTubeで視聴することが可能であり、この場面は、27:27に始まる)。

リンク構築は滅びていません。[...] リンクにはまだまだ利用価値があると私は考えています。

マット・カッツ

要するに、コンテンツに向かう、信頼に値する、適切なリンクを持っていると、自然な検索結果で上位にランク付けしてもらえる確率は高くなるのだ。検索でコンテンツが目立てば目立つほど、トラフィックは増え、そして、認知度は高くなる。何と言っても、Googleは、世界で最もビジターが多いサイトである。

リンクビルダーが出来ること

このように、リンクは、最適化の取り組みにおいて、非常に重要度が高い。と言うことで、早速、リンクを獲得しよう!

…と言いたくなるかもしれないが、はやる気持ちをまずは抑えよう。リンク構築を成功させたいなら、現在のスタッフの仕事に単純にリンク構築を加えるべきではない。優れたライター/グラフィックデザイナーであっても、必ずしもリンクの獲得が得意なわけではない。 良質なリンクの要素、狙いを定めるべきサイト、避けるべきサイト、その他のリンク構築とSEOに関するニュアンスを理解していない可能性もある。

コンテンツチームを指導して、リンク構築のイロハを教える余裕があったとしても、現在の職務に加えて、リンク構築のスキルを磨く時間は持てないはずだ。リンクに値するコンテンツを作成する作業は、当該のコンテンツにリンクを構築する作業と同じように、時間がかかる。

だからこそ、コンテンツの検索結果でのビジビリティ(見つけやすさ)を高めるベストプラクティスを心得たリンクビルダーを雇用するアプローチが、ベストだと言えるのだ。そもそも、トレーニングを受けていないスタッフにコンテンツを与え、ブランディングを任せることが出来るだろうか?

リンクビルダーは、Googleにアクセスする大勢のユーザーに、コンテンツを提示するためのデジタルな基盤を築く。コンテンツマーケティングは、コンテンツを作るだけの取り組みではなく、コンテンツを宣伝する取り組みも含まれる。そして、この宣伝の役割を果たすのが、リンクである。

リンク構築が、キーワードリッチなアンカーテキストを、何でも受け入れる大規模なリンクディレクトリに投稿するだけの時代は終わった。古き良きリンク構築 — 宣伝としてリンク構築に取り組む時代が戻ってきたのだ。

宣伝としてリンク構築を行う

リンク構築は、随分以前から行われている。事実、アルゴリズムのメリットが登場する前から存在する。リンク構築の草分け、エリック・ウォードが、Amazonに対してリンク構築を始めたのは、今から22年前の1994年のことであった。当時、Googleはまだ生まれていなかった。Googleの前身、BackRubが生まれたのは1996年である。エリック・ウォードがAmazonのためにリンク構築を始めた頃は、リンクを票として見るのではなく、宣伝する目的でリンク構築を行うのが主流であった。

ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンがGoogleを立ち上げた際、リンクは検索エンジンにおける最も強力なランキングシグナルになった。その結果、リンク構築は、あっと言う間に、操作が横行する取り組みと化してしまった。テクノロジーの天才が、Googleのアルゴリズムを操作することのみを目指して、大量の質の低いリンクを作るメソッドを次々と編み出していったのだ。

しかし、Googleは、密かに対策を練っていた。それが、2012年4月に導入されたペンギンアルゴリズムアップデートである。 このアップデートは、スパムとの闘いにおいて、最もアグレッシブな対策であったと言われている。ペンギンアップデートが展開された結果、リンク構築は、原点回帰することになった。

リンク構築の宣伝面でのメリットは、永久に不滅である。被リンクは、様々なアドバンテージをもたらしてくれる。Googleは、世界で一番交通量の多い通りで、交通整理を行っている警官だと考えてもらいたい。

自分のコンテンツに向かうリンクを取得すると、当該のコンテンツは、1日に30億回利用される検索エンジンの結果ページで、見つけてもらいやすくなる。

最近、ソーシャルメディアが急成長し、FacebookやTwitter等のプラットフォームは、デジタルマーケティングの取り組みにおいて、注目を集めていることは百も承知だ。しかし、ソーシャルシェアの効果は、その性質上、束の間である。私なら、自分の業界、製品、そして、コンテンツに関する情報を具体的にユーザーが求めているGoogleで、コンテンツを見つけてもらいたいと思う。

リンクの獲得に関して、全く宣伝を行うことなく、リンクを向けてもらえる場合、より大きな力を得ることが出来る。このようなケースは、実際に起こり得る。しかし、獲得した1本のリンクに対して、さらに5本のリンクの価値があり、その5本をもたらしてくれるのが、プロモーションである。そして、その役にうってつけなのが、リンクビルダーだ。

結論

優れたコンテンツマーケティングチームは、異なるスキルを持つ人物で構成されている。リンク構築もその中の一つに該当する。

コンテンツは、至る所に存在するため、とりわけコンテンツの宣伝を怠っている場合、簡単にかき消されてしまう。 チームにリンクビルダーを迎えると、コンテンツマーケティングを成立させ、検索結果でより大勢のユーザーに見つけてもらえるようになる。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Why Your Content Marketing Team Needs A Link Builder」を翻訳した内容です。

リンク構築といってもいわゆる人口リンク注入とは違う次元の話です。リンクが多いコンテンツがGoogleのアルゴリズム上、上位表示されやすいのは当然の話ですし、今はリンク構築を意識せずコンテンツの内容だけで勝負している人が大半と思いますが、実際の記事の質以上に、投稿時にどれだけ人気を得られるかということや記事が掲載されているサイトのオーソリティ次第という部分も大きいですよね。リンク構築の手法はアプローチをコンテンツマーケティングの活動に投入していくことは、中長期的には検索経由のコンテンツへの集客を増すことにもつながると思いますし、検討してみる価値はあると思います。英語圏に比べ日本語のネットリソースはそもそも限られているので、どこまでできることがあるかは微妙な面もありますが、、、ただ時にリンクを意識した、いわゆるリンクベイトコンテンツを投入してコンテンツやサイトのオーソリティを上げていく等の内容ありきのリンク構築なら取り組めるかもしれませんね。 — SEO Japan

変化を受け入れること、それがSEO業界の掟

SEO Bookから変革を続けるSEO業界の今について、Googleの歴史を紐ほどきながら考察した記事を。前回の記事はGoogle批判の応酬で読みづかれてしまった人も多いと思いますが、今回はよりシンプルでストレート、SEO関係者には是非読んでほしい価値ある内容です。 — SEO Japan

SEOは以前から変化が頻繁に起きる業界であった。しかし、ここ1、2年は、変化の頻度が高まり、また、規模が大きくなった気がする。2003年にフロリダアップデートが行われたが、それ以来、半年に1度はフロリダ級の変更が加えられているように思う。

Googleが根本的なシステムをアップデートする度に、戦略を調整して、対応しなければならない。残念ながら、予告が行われることはなく、フェアなゲームとは言い難い。

調整から戦略へ

SEOを実行するサイトがスタンダードな法則に従っていた時期があった。Web Position Gold(ソフトウェア)を覚えている方も多いのではないだろうか?

Web Position Goldが登場したのは、SEOが一連の反復可能 – 大部分において技術が要求される – ステップで構成される時代であった。キーワードをページに加える、十分な頻度でキーワードを繰り返す、少数のマークアップを確認する、そして、「理想」のページと比較する、ウェブにアップロードする、リンクを幾つか加える、少しの間待つ、ウェブランキングレポートを実行する…それでSEOを語ることが出来た。とりわけ競争が激しい分野を除き、このステップを踏んでいれば、上位にランクインすることが可能であった。

しかし、この取り組みは時代遅れになってしまったようだ。

現在、この全てのタスクを実行しても効果は見込めない。多少効果があったとしても、他にも多数の要素があり、個別のページのスコアに分離することは出来ない。信頼されているサイトで配信されれば、瞬く間に上位にランク付けしてもらえる。知名度の低いサイトで配信されれば、しばらくは誰にも見てもらえない状況が続くだろう。

2004年、株式を公開する前、Googleは投資家向けの文書を発行していたが、その中でSEO – 「インデックスのスパマー達」- を事業のリスクと位置付けていた。検索結果を操作する人達に対するGoogleの本音を知りたいなら、以下の文章に目を通しておこう:

Googleは、インデックスのスパマーの影響を受けやすく、その結果、ウェブの検索結果の完全性に損害が出る可能性がある。

「インデックスのスパマー」は検索結果を操作する手段を編み出す行為を継続しており、さらに、今後もこの取り組みを止めないだろう。例えば、Googleのウェブ検索テクノロジーは、ウェブページがリンクを張るウェブサイトの重要度に応じて、ウェブページのランク付けを行っている。そのため、インデックスのスパマーにより、まとめて複数のウェブサイトにリンクを張り、検索結果を操作する試みが行われてきた。Googleはこの問題を真剣に考慮している。なぜなら、ユーザーに適切な情報を提供することが出来るか否かは、Googleの成功を左右するためだ。この類の、そして、その他の類のインデックススパムを撲滅する取り組みが失敗すると、適切な情報を提供する点においてGoogleに対する信頼は低下してしまう。その結果、ユーザーのトラフィックが減り、ビジネスに損害が出ることになる。

SEOはAdwordsのビジネスモデルと競合する。そのため、Googleはアルゴリズムの仕組みを解明し、リバースエンジニアリングを行い、Web Position Gold等の簡易ツールを作る取り組みを「真剣に考慮」している。まずはフロリダをリリースし、その後、パンダ(日本語)、続いて、ペンギン(日本語)、そして、ハミングバードが送り出された。全て、ユーザーの検索体験を改善することが目的だが、その一方で、SEOを困難にすると言う(Google側の考えでは)嬉しい副作用も兼ね備えていた。

Googleのステートメントにおいて、「適切な情報を提供する」の部分が重要な鍵を握っている気がする。

技術的な作業からPRへ

SEOには常に技術的な作業が要求される。コードをチェックし、修正する。SEOは開発とデザインの要素、そして、SEOに与える影響を認識している。その上、ウェブサーバーの仕組み、さらに、時折スパイダーがインデックスに失敗するパターンを把握しておく必要がある。

しかし、フロリダアップデートが行われてからと言うもの、マーケティングの領域がより重要になった。SEOの技術的なタスクしか実施しないサイトは、鳴かず飛ばずで終わる。パンダやペンギン等の新しいアルゴリズムはユーザーの行動を測定する。Googleがページの情報の品質を特定しようと試みているためだ。また、ハミングバードはキーワードを入力する意図を解明しようと試みる。

その結果、キーワードベースのSEOが瀕死の状態を迎えた。Googleはキーワードのリファラーのデータを隠し、各種のアルゴリズムは、ユーザーの意図と(過去および現在の)行動を基に適切な情報を提供する。ユーザーを理解し、独自で、魅力的なコンテンツを持ち、そして、マーケットの地位を確立することが、あらゆるキーワードのマークアップよりも重要になった。多くのSEO業者が基盤とするキーワードのマッチングによるSEOでは、生き残ることが出来る可能性は低い。

また、小規模なサイトから焦点が移り、現在、ブランドを優遇する傾向が見られる。 ブランドが「ブランド」と分類されるだけではなく、大規模なPRアクティビティが行われているためだ。大きな会社は複数の広告およびPRキャンペーンを実施することで、・企業名に対する検索の量が多い、・製品およびサービスとのセマンティックな関係が見られる、・信頼されているメディアから頻繁にリンクを得ている等、Googleが好むシグナルを送ることが出来る。このシグナルはランキングに反映され、また、手動のペナルティーを科された小規模 & 弱いサイトと同じ行動を取っていても、猶予を与えてもらえる状況を作り出す。

ランキング

GoogleはPageRankツールバーに見切りをつけたようだ。

Googleは、今後、少なくともPage RankツールバーにおいてはPageRankの更新を行わないつもりだ。

一部の専門家がこの点に気づいていたが、既にPageRankツールバーは存在意義を失くしていたため、ほとんど反感を買わなかった。今でもPageRankツールバーに応じて、SEOの取り組みを調整しているSEO業者はいるのだろうか?そもそも、PageRankツールバーを重要視する理由が見当たらない。外部向けのPageRankの値はおおよその人気度を示唆するものの、当該のページからのリンクが得られるランキングとは異なる。その他に非常に多くの要素が絡んでくる。Googleが今でも内部のPageRankのデータを用いているとしたら、1997年にリリースされたものと比べ、遥かに複雑なシステムを用いているはずだ。

PageRankのスコアはオーソリティを表す。あくまでもGoogleは内輪ネタとしてPageRankを今まで使っていたのだろう。

しかし、トップ10に食い込んでいるかどうかの方が、遥かにオーソリティを示す目安として有益である。Googleは 上位にランクインしているページは十分にオーソリティを持っている。事実、重要なのは、ツールバーのPageRankの値、あるいは、第三者サービスの値ではなく、あくまでもGoogleでの結果だ。トップ 10入りしたページからのリンクは、その他の何よりもオーソリティの目安として有効だ。効果的なマーケティングを行いたいなら、業界を牽引する著名なサイトからリンクを得る、そして、関係を構築する取り組みがベストだ。これはPRと言ってもPageRankではなく、Public Relationsである。

PageRankの次に追放される運命にあるのはキーワード主導のSEOだ。キーワードのリファラーデータの非公表は、終焉へのカウントダウンの始まりであった。そして、ハミングバードが留めを刺した。キーワードは、– オーディエンスが存在するかどうか、そして、オーディエンスの規模を特定することが出来るため — 今でもリサーチを行うアイテムとしては有効だ。しかし、SEOは徐々にセマンティックの関係およびサイトの分類に左右されるようになってきた。キーワードをアピールするだけでは十分ではなく、ウェブページ、および、サイトはキーワード、そして、同様のキーワードと関連し、その関連性がはっきりと認識できる必要がある。大方、検索用語だけでなく、ユーザーの意図とマッチしていなければならない。多くの例外が存在するものの、ハミングバードに関して分かっていることを考慮すると、ユーザーの意図を無視することは出来そうもない。

ランキングを確認し、重要なキーワードを切望する行為は今後も行われる。しかし、ランキングは本当に大事な取り組みから注意をそらすデメリットがあった。接触範囲、そして、具体性の方が重要度は高い。すなわち、最大の価値はどこから得られるのだろうか?具体的なキーワードほど直帰率は低く、コンバージョン率は高い。直帰率が低く、コンバージョン率が高いと、よりポジティブなシグナルが生成され、エンゲージメントを重視しつつあるランキングアルゴリズムに送り込まれる。ビジネス上のメリットをもたらさないキーワードで上位にランク付けされても意味はない。

もちろん例外はある。しかし、これが現在の傾向だ。Googleはキーワードの用語にマッチするだけではなく、ユーザーの意図にマッチするページを求めている。接触範囲に関しては、顧客が姿を表す全ての場所に接触しておきたいところだ。

広義における検索

変化に対応するため、SEO業者は出来るだけ広い範囲で検索について考えるべきである。検索は情報を探す行為だ。検索エンジンでクエリを用いて、積極的に、自主的に情報を探すこともある。その一方で、ソーシャルメディアでの購読、そして、フォローを介した受け身的な検索が行われることもある。このようなアクティビティは検索戦略にどのように盛り込まれているだろうか?

検索エンジンに限定しているわけではないため、従来のSEOの定義とは異なるかもしれない。私は定義の中で情報を広い範囲で求める点を重視している。事実、ユーザーは情報を求めて、検索を行っている。先日、エリック・シュミットは検索におけるGoogleの最大のライバルはAmazonだと指摘していた。メカニズムとチャンネルは変わるかもしれないが、情報を探す行為に変わりはない。BuzzFeedの戦略の変化が良い例だ:

2011年、ジョーナ・ペレッティがHuffington Postを去り、BuzzFeedに専念していた頃、BuzzFeedはGoogleでランキングを落とした時期があった。同サイトはソーシャルメディアマーケティングとSEOの双方を活用してトラフィックを得ようと試みていた。しかし、SEO経由のトラフィック、つまり、Googleの検索結果から得られる無料のトラフィックは干上がってしまった。

接触、時事性、そして、(大抵の場合)新鮮さは重要だ。エンゲージメントも大事だ。情報を探す行為は、キーワードのテクニカルなマッチングと言うよりも、知識におけるアイデアのマッチングに当たる。BuzzFeedは重要なポイントから決して目を離さなかった。ユーザーが情報を探す手伝いをすることこそが、BuzzFeedの使命である点を分かっていたのだ。

インターネットはまだ生まれて間もない

まだ何も起きていないと言っても過言ではない。インターネットは生まれたばかりだ。タイムマシンに乗って30年後の世界に向かい、現在を振り返れば、2044年の人々の生活を動かす優れた製品の多くが、2014年の時点では存在しなかったことに気づくはずだ。未来の世界では、ホロデッキ、仮想現実コンタクトレンズ、ダウンロード可能なアバター、そして、AIインターフェースを駆使し、そう言えば「30年前にはインターネットが存在しなかったんだね」と昔を懐かしむようになる。

30年後も全く同じように情報を探す行為は実施されているはずだ。SEOを行う目的は情報をビジターの目の前に提示することだ。従って、SEOは生き残る。以前から、SEOと言う名称は妥当ではなく、大事なポイント、つまり情報を他のサイトよりも先に検索エンジンのユーザーに提示する取り組みから目を逸らす要因となっていた。

一部のSEOの関係者は昔のSEOとはかけ離れてしまったため撤退した。SEOを有効に行うには高額なコストが必要とされるようになりつつある。しかも、とりわけ小規模な業者にとっては十分な見返りを得られない可能性がある。しかし、この考え方は、大事な点を見失っている気がする。

オーディエンスは今も確実に存在する。ニーズは変わっていない。オーディエンスは情報を見つようとしている。ユーザーが情報を探すタスクを助けることがSEOなら、その真実を見落とすべきではない。「理由」を思い出し、「方法」を合わせよう。

今後の投稿では、その「方法」を具体的に探っていくつもりだ。


この記事は、SEO Bookに掲載された「The Only Thing Certain In SEO IS Change」を翻訳した内容です。

SEO関係者には身が引き締まる内容でした。最後の「オーディエンスは今も確実に存在する。ニーズは変わっていない。オーディエンスは情報を見つようとしている。ユーザーが情報を探すタスクを助けることがSEOなら、その真実を見落とすべきではない。」、これが全てですね。

しかしGoogleの投資家向け資料の内容は、もちろんGoogleにしてみるとそういうスタンスなのでしょうが、SEO会社としては今読んでもドキッとする内容ですね。実際、ほぼスパマーの駆逐に成功しているわけですが・・・。それにしてもWeb Position Gold、懐かし過ぎました。このソフトの存在を知っている人は一体今の日本のSEO関係者にもほぼいないと思います。気づけば年を取ったものです。。。(遠い目)。 — SEO Japan

パンダとペンギンに生活を左右される日々の終わり

2015年も始まりましたが、昨年後半期待された?大型イベントといえばペンギンアルゴリズムのアップデートでした。予想以上に盛り上がらなかったのは想定の範囲内、といった感じだったかもしれませんが、そんな内容から改めてペンギン&パンダの最新状況を考える記事を。SEO業界を揺るがしてきた2大アルゴリズムの今とは。 — SEO Japan

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ペンギン 3.0(日本語)が登場してから数か月が経過した。「大きな影響を与えていない」、と言うのが大方の見方だ。事実、検索結果に変化が生じたのは1%に満たないとGoogle自身が報告している。

ペナルティーを受けたと主張するサイト全体で同じ様な結果が出ていた。私がマーケティングコンサルタントを務めるRankAboveでは、大量のデータを用いて分析を行っている。この中には、クライアントのデータもあれば、有益な情報を得るために、弊社自身が集めているデータもある。

ペンギンのインパクトを受けたサイトに対する、追跡中の25,000点近いキーワードにおいて、ほとんど変化は見られなかった。

Ranking Delta after Penguin

ペンギン 3.0後のランキングデータ

と言うことは、前回のアップデートが行われ、一部のウェブサイトを奈落の底に突き落とした時点から状況はほとんど変わっていないことになる。

ペンギン 3.0によって、窮地に陥った多くの小規模なオンラインビジネスが救われるのではないか、と言う期待があった。しかし、この期待を裏切る結果が出ている。今後も、過去の大きな変化と同じようなレベルの変化は生じない可能性が高い。ペンギン 3.0は安定期に入っており、新たな標準が確立されたと言えるだろう。

しかし、赦免を求めていたオンラインビジネスはどうなってしまうのだろうか?なぜか回復しなかったのだろうか?

ペンギン & パンダの仕組み

ペンギンとパンダのリリースによって、検索エンジン結果ページ(SERP)の再編成が行われた。これは必要とされていた変化であった。当時、ガラクタのようなページやスパムがSERPに蔓延していたためだ。そして、このようなウェブページは今も健在である。

ペンギンとパンダのアップデートはスパムの問題を解決するために行われた。不正をしているサイトの価値を低く評価することが可能なシステムを導入し、GoogleはSERPを揺るがした。その結果、様々な取り組みによって得た「妥当」なポジションを失うサイトが現れた。

最大の誤診であった可能性もある。しかし、実際に上位に値しないサイトもあった。つまり、不正な取り組みによって人為的に上位にランクインしていたサイトのことだ。

そのため、このタイプのサイトを運営しているなら、そもそも、人工的に到達したランクに戻ることが出来るなどと期待するべきではない。現在のペンギン後の位置こそが相応しい場所だと言える。

サイトがペンギンに捕まるとどうなるのかに関して、様々な推測が行われている。悪質なリンクによるメリットを全て失い、ペナルティーが新たに科されるのか?あるいは、SERPの本来あるべき位置まで落とされるだけなのだろうか?

Devalued Links vs Penalty Links

最新のアップデートによって、不正な手を用いたサイトは妥当な、粉飾されていない場所に落ち着いた、と私は見ている…追加のペンギンペナルティーが科されなければの話だが。

ペナルティーであれ、ペナルティーではないのであれ、サイトが被ったランキングの落下においては、その差はたいして重要ではないと思う。

実際の「ペンギンペナルティー」は幾つかの理由で、それほど大きな影響を与えていないと私は推測している:

  1. データを参考にする限り、SERPにおいて大きな変化が見られないため。
  2. ペンギンにつかまった大半のサイトはリンクプロフィールを整理したものの、ランキングはほとんど上がっていないため。

また、SERPにおける変化が少ない理由に関して、リンクの年齢と鮮度を考慮する必要もありそうだ。2012年より前にスパムリンクを日常的に構築していたウェブサイトは、新しい品質の高いリンクの獲得にほとんど時間を割いていなかったはずだ。

そして、2012年以降は、スパムリンクを整理する作業に力を入れ、新しい質の高いリンクを入手する取り組みはまだ行っていないのではないだろうか。要するに、過去2年間で被リンクのオーソリティは弱体化したのだ。簡単に言うと、2011年に得たリンクは、2014年に得たリンクほど価値が高くない。

Graph of Ranking Change Speculation

 

パンダとペンギンに生活を左右される日々に終止符

最終的に妥当なランキングに落ち着いたのではないだろうか。パンダとペンギンは2、3年間に渡ってSEO業界を揺るがしてきた。この2つのアルゴリズムのことを良く知る時間は十分にあり、また、過去の手法が効かなくなったことは明白である。

古いリンク構築の手法、そして、古い例レベルなコンテンツは効果がなく、求めている結果を得ることは出来ない。

リンク構築はマーケティングに過ぎない。ペンギンとパンダはこの点を私達に気づかせ、本来の検索エンジンによるリンクへの対応を反映させただけだ。

優れた、質の高いコンテンツを作る。その良質なコンテンツを基に、関連性があり、信頼のあるリンクを獲得する。このプロセスを繰り返し、鮮度を維持して、質が高く、有益で、価値の高いコンテンツをコンスタントに与えていく必要がある。

アルゴリズムのアップデートを気にする必要はない。(スパマーを除いて)その時期は終わったと言える。

これは新たな標準として確立されただけでなく、現実であり、そして、あるべき姿でもある。そのため、「回復しなかった」ことを嘆き悲しむのではなく、前向きな取り組みを行うべきだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Is This The End Of The Penguin & Panda Era Shakeups And Recoveries?」を翻訳した内容です。

パンダとペンギンに生活を左右される日々に終止符が打たれた、というのはSEOを長くやってきた方であれば既に何となく実感しているのではないでしょうか。検索ユーザーにもウェブマーケッターにもポジティブなこととも思いますが、かつてのトリック派には少し物足りない時代かもしれません 汗 だからこそのコンテンツマーケティングだったりするわけなんですけどね。我々も新会社まで作ってしまいましたし、SEOの形は変われどより地道に着実に努力していきたいと思います。– SEO Japan

2014年の検索業界の総括月別まとめ

2015年、検索マーケティングに取り組む前に改めて総括しておきたい2014年。そそんなあなたのためにDistilledが素晴らしい記事を書いてくれました。 — SEO Japan

本サイトでハンナ・スミスが2013年の検索を総括してから、早くも1年が経過した。しかし、なぜか分からないが、その実感は湧かない。それでも、総括を行う時期が再びやって来た。今年も色々なことが検索業界では起きたが、SEOは健在だ。しかも、今まで以上に面白味を増している。それでは、2014年を振り返り、大きな変化をまとめていこう。

1月: ゲスト投稿とリンクネットワークにとどめの一撃 & AI

Googleのウェブスパムチームは、SEOコミュニティの疑わしいグループに対して宣戦布告を行い、新年をスタートさせていた。以前から拡大可能なゲスト投稿はGoogleの取り締まりの対象になっているのではないかと疑ってきたが、Googleのウェブスパム対策を統括するマット・カッツが個人で運営するブログの記事の中で、ハッキリと認めた。続いて、マット・カッツは、検知不能を売りにしていた複数のリンクネットワークを公の場で批判し、閉鎖に追いこむのであった(そもそもGoogleを表立って挑発するのは得策とは言い難い)。

これとは別に、Googleは4億ドルでAI事業を営むDeepMindを買収し、2014年の新たな方向性を示していた。

2月: FacebookがWhatsAppを買収 & ダン・バーカーが最高のツイートを投稿

FacebookはWhatsAppを190億ドル(キャッシュ & 株式)で購入した。この出来事は世間を驚かせた。Instagramを10億ドルで買収した取引が、色褪せて見えてしまうほどの大金だ。マーケティングを全く行わない状態で急激にユーザーを増やしたWhatsAppの実力がこの金額に反映されていると言える。この買収から10ヶ月が経過するが、何も手を加えず、今までの方向性を維持すると言うFacebookの約束は守られている。ただし、この取引の数日後にWhatsAppはクラッシュしていた :)

その他にも、2月にはダン・バーカーが投稿したこのツイートが注目を集めていた。その理由は読んでもらえれば分かるはずだ :)

マット・カッツ
Googleでスクレイパーのサイトがオリジナルのコンテンツのソースよりも上位にランクインしているなら、Googleに連絡を下さい。

ダン・バーカー
見つけました。コンテンツのテキストがそっくりです。

3月: ゲスト投稿が再びニュースになる

SEOサービスを提供するドック・シェルダンがGoogleによるペナルティーを受けた。個人のサイトで配信したゲスト投稿の最後に掲載されていた1本のリンクが原因だと見られている。当該の記事は確実にゲストによる投稿であったが、ペナルティーを課すほどのスパム行為と見なされたとは考えにくい。

次にゲストブロガーのコミュニティサイト、MyBlogGuestにペナルティーが与えられたことが明らかになった。Googleは2014年の年明けにマット・カッツが行った脅しと警告を着実に実行に移しているようだ。

4月: 驚異的な成長を続けるモバイル & ヴィック・ガンドトラがGoogleを退社

Facebookはモバイルデバイスを利用する同サイトのユーザーが10億人を超えたと報告した。この傾向は2014年を通じて見られた。この件に関して、その数ヶ月後にロンドンで行われたSearchLoveでモバイルの脅威に関するプレゼンを当サイトのウィル・クリッチローが行っている。

また、4月にはヴィック・ガンドトラがGoogleを辞めたことがニュースとして報じられた。ヴィック・ガンドトラはGoogle+の開発を指揮していた人物として知られている。Google+には当初から懐疑的な見方、そして、批判的な見方があったが、ローンチから3年以上が経過した今も健在である。

5月: パンダ 4.0、Facebookが不気味な試みをスタート & 忘れてもらう権利

5月になると大規模なパンダアップデートがリリースされた。このアップデートはパンダ 4.0と呼ばれるようになった。パンダ 4.0はペイデイローンアップデートと同時期に展開され、SEOサイトのMozを代表するライター、Dr. ピートが行った分析によると、大幅なランキングの変更があったようだ。今年はペンギンアップデートに関する話題も多かったが、ペンギンがニュースになるのはこの数ヶ月後である。

FacebookはモバイルデバイスのマイクをONにして、ステータスアップデートの供給源として利用する新しい不気味な機能を発表した。一部の専門家は、ユーザーが良く聞く音楽、そして、良く見るテレビ番組に関するデータをFacebookが集め、広告を提供する際に活用するようになるのではないかと推測していた。

さらに、5月には、EUが「忘れられる権利」をユーザーに与えた — 要するに、自分の名前を言及する特定のページを自分の名前に対する検索結果から削除するようGoogleに要請することが出来るようになったのだ。Googleは、この要請を受け入れるようになってから、24時間で1万2000通を超えるリクエストが寄せられたことを認めた。その結果、次のようなメッセージがより頻繁に表示されるようになった:

ヨーロッパのデータ保護法の下、一部の結果は削除された可能性があります。詳細はこちらをご覧下さい。

6月: Google+のオーサーシップの写真が検索結果から削除

Google+のオーサーシップの利用を一生懸命クライアントに薦め、必要なマークアップを整えたものの、Googleは検索結果からオーサーの写真を削除すると宣言した。この件に対する公式の発表は、とても簡潔な内容であった。Mozのサイラス・シェパードはもう少し詳しくこの件を伝えている。

7月: 成長を続けるモバイル & Googleの新しいローカルアップデート、その名はピジョン

今年の4月に明らかになったトレンドは7月になっても続いていた。ShareThisによるレポートで、スマートフォンとタブレットのシェアの数が2014年の第二四半期で30%増加したことが判明した。

ローカル検索を対象とした最新のGoogleによるアップデートの名前を見た時、思わず笑ってしまった。不評だった2012年のエイプリルフールのジョークを思い出したためだ。実は真面目なアップデートだと分かって初めて詳しく調査する気になった。この記事を書いている時点で、このアップデートは米国のみで展開されており、英国ではリリースされていない。しかし、その他の国で展開されるのは時間の問題だと思う。

因みに、ちょうど同じ頃、マット・カッツが休暇を取った。

8月: Googleがhttpsを推奨 & アイスバケットチャレンジが煩わしいくらいバイラル化

Googleは2011年からhttpsへの移行をスタートされていたが、今年の8月、httpsを採用するサイトは検索結果で優遇されると発表した。ただし、その後すぐに、大幅に優遇されるわけではないと忠告した。

また、8月には、ALS アイスバケットチャレンジがバイラル化し、チャリティーであったとしても若干煩わしくなるレベルに達した。俳優のパトリック・スチュワートが最高のアイスバケットチャレンジを行った:

これが本当のアイスバケットチャレンジだ。

因みにマット・カッツはまだ休暇を楽しんでいる。

9月: 新しいシグナルを持つ最新のパンダアップデート & Yahoo! ディレクトリの閉鎖が決定

比較的規模の大きなパンダアップデートが再び行われた。しかし、今回のアップデートでは、Google曰く、より多くのシグナルを見つけ、品質の低いコンテンツをより正確に特定することが可能になり、アルゴリズムが改善されたようだ。

同じく9月にはYahoo! ディレクトリが閉鎖され、私は少し悲しくなった。私がSEOを始めたばかりの頃、このディレクトリはスパム良質なリンクを構築する上で効果的であった。

マット・カッツはまだ休暇から戻っていない。

10月: ついにペンギンアップデートが行われるものの、規模は意外と小さい

前回確認されたアップデートから1年以上が経過した10月、Googleは待望のペンギンアップデートを行ったと告知した。しかし、Dr. ピートによる分析、そして、SEO業界の一部の専門家によるフィードバックを見る限り、期待されたほどインパクトは大きくなかったようだ。

その後、このアップデートは徐々に展開されていくことが明らかになった。アップデート導入時のインパクトが思ったよりも小さかったのは、このためだと推測される。

マット・カッツはまだ休暇から戻っていない。

11月: Yahoo!の逆襲 & 感謝祭の休日に現れたペンギン

Firefoxがデフォルトの検索エンジンをGoogleからYahoo!に変更したと発表した。対象はアメリカのみだが、この変更は元Googleの従業員、マリッサ・メイヤー率いるYahoo!にとって大きな勝利だと言える。

また、感謝祭の休日の前後にランキングの変動に関するニュースが出回っていた。これは、10月に行われたペンギンアップデートのドミノ効果であることが分かった。一部の専門家はペンギンは継続的なアップデートに移行しているのではないかと推測し、この推測は12月に入って 確認されることとなった。

マット・カッツは休暇中

12月: Google ニュースがスペインを去る

スペインで新たな法案が可決され、検索結果に、たとえ一部であったとしても新聞の記事を表示する場合、検索エンジンは料金を支払わなければならなくなった。Googleはこの法律に従うことを拒んでいるため、Google ニュースはスペインから姿を消す

また12月、Googleが、モバイルフレンドリーなウェブサイトを優遇するため、新たなステップを踏むことが明らかになった — 国内外の検索結果に「スマホ対応」が表示されるようになる:

モバイルに力を入れ、同じことをするウェブサイトを優遇するトレンドは1年を通じて続いたことになる。

今回の総括を楽しんでもらえたら他に何も言うことはない。ただし、万が一、メジャーなトレンドを見逃していたら、コメント欄で気軽に指摘してもらいたい。


この記事は、Distilledに掲載された「The Year in Search | A Round Up of 2014」を翻訳した内容です。

改めて去年の動向を振り返られる、大変わかりやすいまとめ記事でした。一読して今年につなげたい。 — SEO Japan