ウェブサイトビルディングツールを開発する創業2003年のSquarespaceは米国時間4月23日、初めての買収を発表した。相手は企業がオンラインのアポイントメントを管理するためのサービス、今年で13歳になるAcuity Schedulingだ。
SquarespaceのCEOであるAnthony Casalena氏によると、同社はすでに、ウェブサイトの構築だけではない多様なサービスの複合体に成長しているが、今後はさらにオンラインのプレゼンスやコマース、マーケティング方面のツールも提供していきたい、という。
これまでSquarespaceは、さまざまなプロダクトを自作してきたが、しかし今回は、Squarespaceのページ構築ツールがすでにAcuityのスケジューリングを統合しているので、同社を買収するのがむしろ理にかなっているとCasalena氏は語る。
彼は曰く「AcuityのCEOであるGavin Zuchlinski氏は素晴らしいビジネスを作ってきた。同社の今日までの成長はとても自然で無理がなく、45名の社員全員が仕事をよく理解し、極めて顧客中心的な企業文化を育んできた。そのプロダクトも素晴らしい。あれだけのものをうちでゼロから自作していたら、どれだけ時間がかかるかわからない」。
計画では、時間をかけてSquarespaceとの統合をより密にしていくとともに、従来どおりのスタンドアローンなプロダクトとしてのAcuityもサポートを続ける。Acuityのチーム全員がSquarespaceに加わり、Zuchlinski氏は同社のAcuity担当副社長になる。
Squarespaceの今後の買収の可能性について聞くとCasalena氏は曰く「これまでは自分の会社のことしか眼中になかったけど、でもこれぐらい大きくなってしまうと、どうしてもまわりに目が行くね。そして、世の中には良いものがいろいろあることが、わかってくるんだ」。
なお、同社が昨年立ち上げたメールマーケティング機能がベータを終了し、本番化とともにキャンペーンのスケジューリングやアナリティクスの改良などの新たな機能が加わった。