さきほど(米国時間10/27)、Appleは新しいMacBook Proを発表した。Appleのマーケティング担当上級副社長、フィル・シラーはステージで「ノートパソコンに新しい黄金の標準を作るもの」と宣言した。この新製品で特に注目すべき点は、ファンクションキー列をマルチタッチのミニスクリーンで置き換えた点だ。ステージで披露されたデモを見た印象ではこのミニスクリーンは非常に多機能なようだ。
たとえば、イントロのビデオではビデオファイルを編集ソフトで開き、ミニスクリーンのスワイプで編集箇所を選んでいた。またスクリーンへのタッチで絵文字を選んだり、ビデオ再生では左右にスクラブして好みの場所を再生できる。スライドショーの場合、いちいち画面にメニューを表示せずに写真を選べる。
しかもユーザーが利用してるアプリ、またそのアプリで何をしているかによってミニスクリーンの機能は変化する。またミニスクリーンに従来のファンクションキーを表示しておくこともできる。上部左隅には新たにタッチボタンが設けられて、従来のエスケープキーを代替している。スクリーン右端には音声ボリュームのボタンが2つとSiriボタンが用意される。輝度ボタンはタップすると別のメニューを表示すると思われる。矢印アイコンもキーボードの明るさ調整など他のショートカットを表示するのだろう。
Safarの場合、タブが空白のときTouch Barはお気に入りのサイトを表示する。タップするだけでそのサイトが開く。あるいはサイトをプレビューしながら次々にタブを切り替えることもできる。写真アプリの場合、Touch Barでクロップしたり傾きを修正したりできる。またタイプ入力している場合はiOSの場合と同様、QuickType機能による候補が表示される。
メール・アプリでは返信、全員に返信など標準的なボタンがTouch Bar内に表示される。アプリはメールの相手に誰を追加すべきか予測してヒントを表示する。
サードパーティーのデベロッパーもTouch Barを利用することができる。Adobe Photoshopのデザイン担当マネージャー、Bradee Evansは次回のPhotoshopのアップデートでユーザーがTouch Barからパレット、レイヤー、画像のバージョンを操作できることをデモした。これは非常に使い勝手が良さそうでデザイナーには益するところが大きいだろう(残念ながら私自身はPhotoshopでできることといえば写真のトリミングくらいなものだが)。OfficeとSkypeも今後Touch Barを活用するという。これは期待できる流れだ。
Touch Bar右端のTouch IDセンサーは従来の電源ボタンを置き換えるものとなっている。全体としてTouch Barの機能は非常に強力かつ実用的だ。この機能だけで全く新しいノートパソコンを買う必要が生じるかどうかは別として、買い替えを検討しているユーザーの場合、Touch Barが他のMacではなくMacBook Proを選ばせる理由になるかもしれない。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)