ビデオ会議への不快なビデオ共有「ZoomBombing」にご注意を

安全に他者とのつながりを感じようと、多くの人たちがZoomのビデオ通話を利用している中、世界は新しいタイプのトローリング(荒らし)に悩まされている。どうしようもない嫌な連中が、Zoomの画面共有機能を使って、暴力的なものから衝撃的なポルノまで含む、最低の動画をインターネットから投入して、他の参加者をうんざりさせているのだ。

例えばこれは米国時間3月17日のWFH Happy Hourで起こったことである。WFH Happy Hourとは、VergeのレポーターであるCasey Newton(ケーシー・ニュートン)氏と、投資家のHunter Walk(ハンター・ウォーク)氏が主催する人気の公開Zoom会議だ。突然、数十人の参加者たちが不穏な画像で攻撃されたのだ。荒らしが通話に登場してとんでもない性的ビデオをスクリーンで共有したのだ。攻撃をブロックしようとしても、加害者はただ新しい名前に変更するだけで通話に再参加し、よりうんざりさせる画像を投入してくるため、なかなか防ぐことができなかった。会議ホストは、攻撃者を撃退できるまで視聴者を攻撃に晒しておくことを良しとせず、会議を打ち切った。

こうした参加者たちの顔に恐怖にひきつった表情が浮かんでいるところを想像してみて欲しい。それが実際に起きたことだ。

問題は、Zoomの採用している「会議ホストは、他の参加者が自身の画面を共有する許可をいちいち与える必要はない」というポリシーに起因していることだ。とはいえ会議ホストは、自身の設定または会議の管理メニューの中で、このオプションを無効にすることができる。この設定は会議前に設定から変えておくか、通話中の管理設定の中の「画面を共有」→「高度な共有オプション」で変更することができる。

たとえばTwitter上などに、荒らしによって発見される可能性のあるZoomリンクを一般公開で共有している場合は、通話が始まる前に画面共有を「ホストのみ」に変更しておこう。もしくは画面共有が悪用されているのを察知したらすぐに設定を切り替えよう。起業家であるAlex Miller(アレックス・ミラー)氏は、以下のようなZoom通話保護の方法も挙げている。

  1. 会議ホストがミーティングに入る前にトラブルが起きないように「ホストの前の参加」を無効にする。
  2. モデレートを助けてもらうために他の人を割り当てることができるように「共同ホスト」を有効にする。
  3. デジタルウイルスが共有されないように「ファイル送信」を無効にする。
  4. 「取り除かれた参加者を再度参加させることを許可」を無効にして、追い出された参加者が元に戻れないようにする

「参加者のみなさまにお詫びしたいです。そして初めて#WFHappyHourに参加してくれた両親のジムとサリーにも。今日、私たちはみんな画面共有を無効化することの重要性を学び、コンテンツの適切なモデレーションの重要性を改めて認識しました」とニュートン氏は私に語った。何か攻撃の証拠写真を持っているかと尋ねたところ、彼は「(爆笑)スクリーンショットは撮っていない! ただ叫んでいただけだ!」と返信してきた。

これは、今回のコロナウイルス時代に、私たちが経験している数多くの新しい攻撃事案の1つに過ぎない。健康チェックを提供するというフィッシング攻撃、自宅隔離中に支払いを行わなければ電気が止まると脅かす詐欺、そして偽のCOVID-19テストキット販売など攻撃手段は様々だ。金のために悲劇を悪用しようとする輩や、単に世界が炎上するのを見たいだけの奴らは常に存在する。警戒を続け、即座に「ブロック」ボタンを押せるようにしておくことがこれまで以上に大切になっている。

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(翻訳:sako)

Google、新しいHDビデオ通話アプリ「Duo」を発表。AppleのFaceTimeに対抗

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Googleは、ソーシャルネットワークやコミュニケーションサービスでは遅れをとっていると批判されることもあるが、彼らも追いつこうと必死に取り組んでいる。今日(米国時間5/19)Googleは、新しいビデオ通話アプリ、Duoを発表した ― AndroidおよびiOS端末用の高解像度ビデオ通話アプリだ。

Duoは、Googleの新しいスマートメッセージングアプリ、Alloに続いて披露された。なぜ別アプリにしたのか? いくつか理由があるようだ。第一に、ユーザー体験をシンプルで軽量にするため。第二に、他社とは少し違うことをしたかったから。例えばFacebookは、Messengerに基本であるテキストメッテージ以外に、スマートボットや音声およびビデオチャット等を加えて強化している。

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AlloはGoogleのアシスタントボットや多くの友達との対話に焦点を絞っており、Messenger等のアプリと似ているが、Duoを比較するなら、1対1の対話に使用するAppleのFacetimeだろう。

アプリが公開されるのはおそらくこの夏(Alloも同様)だ。Goolgeが今日披露した機能の一つはブレビューで、実際に接続される前に、かけてきた相手のリアルタイム画像を見ることができる。GoogleはこれをKnock Knockと呼んでいる。

もう一つ、Duoが自慢するのはビデオの実装技術だ。Googleは、ネットワークが超高速でも貧弱でも動作するといっている。これだけでも、もし本当なら、HangoutやSkypeの通話を邪魔されたことのある人にとっては驚きだろう。

Duoは、WebRTCを作ったチームが開発しWebRTCを使っていると、技術担当ディレクターのErik KayがI/Oのステージて語った。新たなプログラミングプロトコル、Quicを使って開発されており、これはGoogleが昨年、ウェブ上に大量データを流すアプリケーションの高速化する方法として提供したものだ。

Googleによると、DuoとAlloが公開された後も、Hangoutはモバイルアプリとして残るということだが、Hangoutの歴史 ― 良くも悪くも ― は、Googleが全く新しいブランディングと体験のDuoを作った理由かもしれない。

Alloと同じくDuoも、モバイルキャリアーを迂回して電話帳のユーザーと通話することができる。他のビデオサービスとの相互接続については不明だ。

Alloが何ヵ月も前から公表されていたのに対し、GoogleはDuoをベールで覆い続け、Periscope対抗ビデオアプリとして最近リークがあっただけだった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook