来年からWindows 10パソコン全機種でWindows Holographicを使えるようになる

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Windows 10ユーザーは、来年から「ミックスト・リアリティー」(MR:複合現実)の世界に浸れるようになる。Microsoftは、2015年1月に発表したWindows Holographicシェルが、「主要」Windows 10パソコン全機種で動くようようになるアップデートを計画している。

このアップデートによってユーザーは、従来の2D Windows 10アプリを没入型3Dグラフィック環境と組み合わせられるようになる。それを可能にするのが、従来のクリックやポインティング等の入力に位置追跡機能を追加する、様々な “6 degrees of freedom”(6DoF)入力デバイスだ。

Windowsチームはこれをもっと広く普及させることも考えており、フルスケールのVRを実行するのに必要なスペックを備えていないWindows 10パソコンにも対応する。例えば、Intel NUCという超高価ではないIntelグラフィクス内蔵デスクトップ機で、Windows 10 Holographicが動作しているビデオを披露した。

近い将来、日常のデスクワークでスプレッドシートやプレゼンテーションをMR世界で使うことはありそうにない。しかし発表時には出荷されそうにないベーパーウェアに思えた機能を、こうしてMicrosoftが一般公開しようとしているの見るのは良いものだ。

IntelとMicrosoftは、MRパソコンやユーザーがMR操作環境を体験できるヘッドマウントディスプレイの仕様も検討している。仕様は今年12月に深センで行われるWindowsハードウェアデベロッパーカンファレンスで一般公開される予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

住宅リフォーム店Lowe’sが多様な顧客オプションのプレゼンのためにMicrosoftのHoloLensを利用へ

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MicrosoftとLowe’sが今日、パイロットプロジェクトとして、MicrosoftのHoloLensによる拡張現実バイザーを、Lowe’sの一部の住宅リフォーム店で利用する、と発表した。Lowe’sの計画では、HoloLensを使って買い物客に、キッチンや調理台、家電設備などの、いろいろなデザインを見ていただく。目の前でいちいち、実物を組み立てることなく。

Lowe’sが最初にHoloLensを利用するのは、シアトル地区の数店のパイロットショップで、そこでは主にキッチンのリフォームで使用する。顧客はHoloLensのホログラムを見て、蛇口を選んだり、キッチンアイランド(テーブル型調理台)のサイズを決めたり、リフォームのいろんな要素を検討する。シアトルの次は、ノースカロライナでパイロットを行う。

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これがあると顧客は、ステンレスの蛇口にしようか、それともTrumpみたいなゴールドの蛇口がいいか、迷わなくて済む。お店に再び行くことも、なくなるだろう。

プロジェクトのもっと大きなビジョンは、住宅リフォームの未来像を描くことだ。Microsoftの主張によると、混成現実(mixed reality)(同社は拡張現実(augmented reality)よりもこの語を好む)があれば顧客は、物理的なキッチンモデルの中にいる状態で、その物理的なスペースに合うさまざまなオプションを、ホログラムで見ることができる。長期的には、キッチン以外のリフォームでも利用したい意向だ。

HoloLensのゼネラルマネージャーScott Ericksonが、今日の発表声明に書いている: “キッチンとシャワールームは手始めにすぎないが、われわれはこのようなソリューションが、個々の住宅におけるリフォームのオプションを見て検討するための、理想的な方法だ、と思い描いている。同様に、これまではリビングルームの場合も、テープやボール紙などを利用して家具の配置などを検討していたが、ホログラムを使えば、もっと高品質で、多様な変更の検討ができる方法を、そんな原始的な作業に代わるものとして提供できる”。

HoloLensのデベロッパーエディションは3月30日に3000ドルで発売される。それは、Microsoftの年に一度のデベロッパーカンファレンスBuildの初日でもある。そこでは‘ホログラフオペレーティングシステム(holographic operating system)’に関するMicrosoftのプランも聞けるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

今日のMicrosoft Windows 10イベントのハイライト

今日(米国時間1/21)はWindowsデイだった。シアトルの本社キャンパスだ開催されたプレスイベントでMicrosoftははWindows 10関連の情報を大量に公開した。最大の驚きはWindows 10へのアップグレードが1年間無料とされたこととHoloLensという拡張現実ヘッドセットとそのソフトウェア、Windows Holographicの発表だった。その他にも多数の重要な発表があったので、9点を以下にまとめておこう。

1. Windows 10のベータテスターは170万人

Windows 10は現在テクニカル・プレビュー版が公開されているが、そのベータテスターは170万人に上るという。ベータテスターの数として多いが、製品版のユーザーが10億人になることを考えるとおドルクにはあたらない。

2. Windows 10へのアップデートは1年間無料

喜べ! Windows 10は無料だ! Windows 7、8.1、Windows Phone 8.1のユーザーがWindows 10へアップグレードする場合、リリース後1年間は無料。おそらく次の次のWindows(11?)以降もリリース後1年は無料になるのだろう。

3. モバイル版Windows 10はデスクトップ版と同期、通話とメッセージでSkypeを統合

スマートフォンとタブレットもWindows 10になる。モバイル版の情報はまだ少ないが、ルック&フィールはWindows 8.1にごく近いものになるようだ。通話、メッセージともSkypeが統合されて利用できるようになる。

4. モバイル版Windows 10には無料でOfficeアプリがバンドル

タッチ操作に最適化されたWord、Excel、PowerPointがWindows Phone(スマートフォン、タブレット)に標準搭載される。

5. Windows 10のXboxアプリはゲームをソーシャル化する

Windows 10でXboxアプリを動作させることにより、Microsoftはゲームのクロスプラットフォーム化を進める。ある意味ではFacebookのような存在になるが、赤ん坊の写真ではなくゲーム・プレイのプラットフォームとなる。

6. Windows 10にはまったく新しいブラウザ、Spartanが搭載される

Windows 10にはIEに並んでまったく新しいSpartanブラウザが搭載される。パフォーマンスとUIが大きく向上し、PDFのマークアップなど新機能が数多く追加される。

7. Xbox OneゲームがWindows 10パソコンにストリーミングされる

Windows 10ではストリーミングによってパソコンや大型タブレット上でXbox Oneのゲームがプレイできる。PS4のリモートプレイと似ているが、Windows 10が作動するすべてのパソコンでプレイできるので実用性はより大きい。

8. Microsoft、Windows上の拡張現実プラットフォーム、Windows Holographicを発表

目の前の現実世界の上にリアルな3DI映像を重ねて表示する拡張現実が提供される。Microsoftはこれに「ホログラム」というブランド名を与えて一般ユーザーへのイメージの浸透を狙っている。NASAと協力して火星探査機をこの拡張現実で操作する計画も発表された。

9. Microsoft HoloLens

MicrosoftはWindows Holographicを表示する独自のヘッドセット、HoloLensを発表した。われわれのWilhelm記者は大いに感銘を受けた。透明なスクリーンにリアルな3Dオブジェクトの映像が重ねて表示され、ユーザーはジェスチャーなどさまざまな方法でこのバーチャル・オブジェクトを操作できる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+