大量の既存コードで訓練されたAIがプログラマーにオートコンプリートを提案するCodota、Khoslaが$2Mを投資

GitHubを使うようになってデベロッパーのワークフローは抜本的に変わった。コードをアクセスしやすいプラットホーム上に集積することによって、プログラミングのやり方が急速に変わった。そんな状況を受けてイスラエルのCodotaは、これまで無視されることの多かったデベロッパーコミュニティのワークフローをさらに最適化したい、と考えている…マシンインテリジェンスを利用して。同社の自動補完(オートコンプリート)機能を使えば、良質なコードを短時間で書けるようになる。同社はこのほど、Khosla Venturesから200万ドルのシード資金を獲得したことを発表した。

CodotaはEclipsのようなIDEと併用して、そのインテリジェントなコード補完機能を利用する。それは、「あなたが意図するものはこれではないですか?」と短い例示をくれるのではなく、もっと大きなコード集合をリコメンドできる。

協同ファウンダーのDror WeissとEran Yahavは、GitHubやStackOverflowにあるオープンソースのコードを利用してCodotaを作った。その公開コードのすべてを機械学習のモデルに食べさせて、コードブロック全体の高いレベルの意味を認識できるようにした。

テルアビブの本社におけるCodotaのチーム

プログラミング言語は一般言語と同じ構造を共有している部分が大きい。たとえば、語の限りなく多様な並べ方によって、考えや感情を表現する。また、同じコマンドでもコード中でいろんなやり方で表現できる。だからCodotaにとっては、コードがやってることに関する大局的な理解がとても重要だ。コードのミクロな像ではなく、マクロな像を理解することが重要なのだ。

もちろん、自然言語とコードが似ているのは、あるところまでだ。Codotaのチームが説明してくれたところによると、自然言語処理では、意味は語の近辺の複数の語を見て判断する。それに比べるとプログラムはもっと構造性があり、語がどこにあるかによって語の意味が違うことは少ない。だからCodotaはテキストで訓練するだけでなく、プログラムの動作/振る舞いにもフォーカスした。

Codotaを使うとスピードと正確さが向上するだけでなく、Codota自身の発見や教育にも助けられる。Codotaは何百万ものAPIの実装で訓練されているから、ベストプラクティスをデベロッパーに提示できる。IDEの横にCodotaを開いておくと、コード中のおかしい箇所を高輝度表示し、モアベターな代案を示す。その教えは、ライブラリの原作者のコードから直接引用したものが多い。

同社の収益源は、Codotaの利用を、そしてもちろん自分のコードを、社外秘プライベートにしておきたい企業からの使用料だ。今、対応言語はJavaだけだが、言語は今後すこしずつ増やしていく。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Slackの上を全ワークフローが流れていく…アプリケーションを統合するチャットボットWorkbot

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2016年が始まった今、Slackのようなエンタプライズチャットアプリケーションが、にわかにホットなコモディティになってきた。そしてチャットの世界で今いちばん賑やかな議論が、チャットクライアントにいるままでほかの仕事もできることだ。Workatoが今日(米国時間1/25)発表したチャットボットWorkbotは、まさにそれをやる。

チャットボットはチャットプラットホームに統合される小さなプログラムで、高度な機能を比較的簡単なやり方で提供する。Workbotは、それをユーザが使えば100あまりのエンタプライズアプリケーションをアクセスしコントロールできる。SalesforceのCRM記録、Quickbooksの経理会計情報、Zendeskのカスタマサービスにおける対話などに、Slackの中から直接、アクセスできる。

Enterprise 2.0ツールの問題点は、それがまったく別のアプリケーションであるため、忙しい社員が意識を、今やってる仕事からそっちへ切り替える必要があることだ。そこでWorkbotでは、社員が同僚とSlackでディスカッションしているときでも、その状態のまま顧客情報などに直接アクセスできる。あるいは、いちいち指示しなくても情報を自動的にボットから得られる。

Workatoに投資しているStorm VenturesのパートナーAnshu Sharmはこう語る: “YammerやSalesforce Chatterなど、初期のコラボレーションツールは、たしかにメールをしなくていい、など、最初の好印象が醒めると、目の前にあるのは、自分で意識して世話をしなければならない新たなフィードなんだ”。

WorkatoのWorkbotなら、チャットクライアントの中から必要なエンタプライズアプリケーションと直接に対話できる。しかもその流れを、ある程度自動化できる。Amazon Echoなどと同じく、情報を得るためにはある種の言語が必要だが、’customer info’のようなシンプルな省略語を使ってタイピングの量を減らすこともできる。

Workato inside Slack.

Slackの中のWorkbot。スクリーンショット提供: Workato

 

このツールは、三つの仕事をする。まず第一に、Slackの中で、さまざまな顧客情報ソースから取り出した完全な顧客情報を見せる。ただし単なる統合化ツールではなくて、サポートチケットのプライオリティや顧客の位置、これまでの請求書、などの情報を使ってデータを選り分けることができる。三つ目は、顧客にトリガを設定しておき、特定の顧客の情報とそれに関するメッセージをSlack内のWorkbotに自動的に表示できる(例:「この人は使えるサポートチケットがあと二つしかない」)。

Workatoは、エンタプライズのアプリケーション統合化を専門にしている企業だ。高価で複雑なエンタプライズワークフローや統合化のツールを使うのではなく、Workatoのやり方は技術知識のないユーザでも自分で統合化を作れるような、単純なプロセスを作り出す。その“レシピ”をまとめるやり方は、消費者向けのIFFTに似ている。

メッセージングツールの中でエンタプライズアプリケーションの統合化をトライするのは、同社のこれが初めてではない。Microsoft Outlookの中のメールとアプリケーションの統合化は、過去にいろんな企業がやっている。

さらに、今世紀の初めには、エンタプライズのインスタントメッセージングクライアントを仕事の中心に据える、という試みがあったが、実を結ばず短命に終わった。

またFacebookは消費者向けにMessengerの中で、同様のことをトライしている

Workatoは、HipChat用Workbotの非公開ベータを、発表している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。