Webに接続するiOSアプリは2017年1月からHTTPSの使用が絶対条件になる、デベロッパーはご注意を

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Worldwide Developers’ Conference(WWDC)のセキュリティプレゼンテーションでAppleは、App Storeのすべてのアプリが、App Transport Securityと呼ばれる重要なセキュリティ機能へ切り替えるべき締切日を、明らかにした。それは、2017年の1月からだ。

App Transport Security(ATS)は、AppleがiOSに導入した機能だ。ATSが有効になっていると、Webサービスに接続するアプリはHTTPでなくHTTPSを使わなければならない。HTTPSは通信を暗号化するので、ユーザーのデータが盗聴などに対し安全になる。

HTTPSの”S”はsecure(安全)の頭文字で、銀行やメールのアカウントにログインするときブラウザー上で目にするだろう。しかしモバイルアプリが行うWeb接続は、セキュリティ関連の情報をユーザーに開示しない場合が多い。その接続がHTTPなのかHTTPSなのか、ユーザーが判別するのも難しい。

ATSは、iOS 9からデフォルトでは有効になっているが、デベロッパーが自分のアプリの中でそれを無効にできる。するとそのアプリは、HTTPでWebに接続する。でも、それができるのも今年の終わりまでだ。技術用語的に言うとATSはTLS v 1.2を必要とし、メディアストリーミングのようなすでに暗号化されているバルクデータを例外とする。

2016年の終わりには、App Storeに提出されるすべてのアプリで、ATSの有効化が必須になる。これまで不安だったデベロッパーも、締め切りが明示されたのでやりやすいだろう。またユーザーは、iPhoneとiPadのすべてのアプリが安全な接続になると知って、安心できるだろう。

デベロッパーにHTTPSを要求することになったAppleは、オンラインのデータを安全にしようとする大きな運動に加わることになる。セキュアなプロトコルはログインページでは一般化しているが、そのほかの接続ではまだHTTPのところが多い。しかしそれも今は、徐々に変わりつつある。Wired誌に、その過程をドキュメントした良い記事がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AppleのApp Store、アプリ数200万本、総ダウンロード数1300億回、デベロッパーへの支払い総額は500億ドルに

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今日(米国時間6/13)午前に行われたAppleのWWDCイベントで、CEO Tim Cookは同社のApp Storeとデベロッパーコミュニティー全般の著しい成長について聴衆に語った。今日、App Storeは新たなマイルストーンに達した。アプリ数が200万本を超えた ― 昨年この時期に発表した時は150万本だった。そしてこれらのアプリは計1300億回ダウンロードされた。

昨年のWWDCでAppleは、アプリが1000億回ダウンロードされ、デベロッパーには300億ドル支払ったと言っていた。後者の数字も伸びていて、500億ドル近くになったとCookは言った。

8歳になったApp Storeは年々大きく伸び続けているが、多くのデベロッパーがアプリ開発を利益の出るビジネスにすることに苦闘している。アプリ発見の難しさは一つの課題だ ― そしてそれはAppleがWWDCの直前に発表したApp Storeの改訂で対処しようとしていることだ。改訂にはいくつかの変更が含まれ、検索広告もその一つだ。

Appleは、今回の変更は消費者が新しいアプリを探してインストールする刺激になると信じている。しかし、うまくいくかどうかはわからない ― 人々が定常的に使うアプリの数は限られていて、新しいものを探し続けさせるのは難しい。

それでもAppleは、デベロッパーコミュニティに大きく賭けている。それがAppleの未来の鍵を握っているからだ。Cookによるとこのコミュニティーは今でも伸びている ― 1300万の登録デベロッパーがいて、昨年だけで200万人増えた。

満員札止めのWWDCでは、参加者の70%が初めての参加だったとCookは言った。そして100人が18歳以下。「最年少はなんと9歳。ワォ」とCookは言い、彼女は「すごいデベロッパーになる」と付け加えた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook